JP4567520B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両におけるバイワイヤ方式の操舵装置に関するものである。
バイワイヤ方式の操舵装置(ステアバイワイヤシステム)は、運転者が操作するステアリングホイールと一体に回転するステアリングシャフトの回転角度(操舵角)をセンサにて検知し、同操舵装置の制御装置が前記センサの検知結果に基づいて車輪の角度を電気的に制御するものである。このようなバイワイヤ方式の操舵装置において、盗難防止の観点からステアリングロック装置等の盗難防止装置を装備することが必要とされている。このようなステアリングロック装置としては、例えば特許文献1に示されるような構成が知られている。このステアリングロック装置は、ステアリングシャフトの回転を機械的に規制することで、ステアリングホイールの操舵を不能にするものである。車両の駐車状態においてステアリングロック装置によりステアリングシャフトの回動規制(ロック)を行うことによって盗難防止性が確保されている。
特開2000−344053号公報
ところが、上記のような盗難防止装置(ステアリングロック装置)では、独立した盗難防止装置を操舵装置(正確にはステアリングシャフト)に設けるため、ステアリングコラム内の部品点数が多くなりがちであった。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は盗難防止性を損なわず、構成を簡素化することができる車両用操舵装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車輪と機械的な動力伝達が不能に分離されたステアリングホイールと、前記ステアリングホイールの操舵に基づく操舵力が伝達されることによりステアリングホイールの操舵角を検出する舵角検出手段と、前記車輪の角度を変更する操舵アクチュエータと、前記舵角検出手段により検出された操舵角に基づいて前記操舵アクチュエータの作動を制御する制御手段とを備えた車両用操舵装置であって、前記ステアリングホイールと前記舵角検出手段との間には、当該ステアリングホイールと舵角検出手段とを機械的な動力伝達が不能に分離する非連結状態と、機械的な動力伝達が可能に連結する連結状態とを切換える連結機構が設けられたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用操舵装置において、前記連結機構は、前記ステアリングホイールと一体に回転する第1回転部材と、前記第1回転部材と機械的な動力伝達が不能に分離、もしくは機械的な動力伝達が可能に連結する第2回転部材とを備え、前記第2回転部材は、前記第1回転部材との連結状態において当該第1回転部材と一体に回転可能であり、前記舵角検出手段は、前記第2回転部材の回転を検出することでステアリングホイールの操舵に基づく操舵角を検出することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用操舵装置において、前記第1回転部材もしくは第2回転部材のうちどちらか一方が前記ステアリングホイールの軸方向にスライド移動することで、当該第1回転部材と第2回転部材との分離及び連結を行うことを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の車両用操舵装置において、前記第1回転部材及び第2回転部材の一方には少なくとも1つの凹部が形成され、他方には前記凹部に係合可能な凸部が形成され、前記第1回転部材及び第2回転部材は、該凸部が凹部に係合することで連結状態となり、前記凹部と凸部との係合が解除されることで非連結状態となることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車両用操舵装置において、前記凹部は、前記ステアリングホイールの軸方向と平行に形成された溝部であり、前記凸部は、前記溝部に係合する第1の突部であることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の車両用操舵装置において、前記凹部は、前記ステアリングホイールの軸方向と直交する方向に形成された貫通孔であり、前記凸部は、前記貫通孔に嵌合する第2の突部であることを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項2〜請求項6のうちいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、前記連結状態において、前記第1回転部材及び第2回転部材を互いに連結させる固定部材を設けたことを要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、ステアリングホイールと舵角検出手段とを連結機構により機械的な動力伝達が不能に分離、もしくは機械的な動力伝達が可能に連結可能となる。このため、非連結状態においては、ステアリングホイールの回転を舵角検出手段に伝達することができなくなり、舵角検出手段は、操舵角を検出することができない。一方、連結状態においては、ステアリングホイールの回転を舵角検出手段に伝達することができ、当該舵角検出手段によって操舵角を検出することができる。このため、例えば車両の駐車時において、ステアリングホイールと舵角検出手段とを連結機構によって非連結状態にさせることでステアリング操舵を無効にすることができる。従って、機械的にステアリングホイールを規制する盗難防止装置を付与する必要がなくなり、インストルメントパネル周辺の構成を簡素化することができる。よって、盗難防止性を損なわず、構成を簡素化することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、舵角検出手段は、第1回転部材と第2回転部材とを分離させることで、ステアリング操舵に基づく操舵角の検出を不能にすることができる。また、舵角検出手段は、第1回転部材と第2回転部材とを連結させることでステアリング操舵に基づく操舵角の検出を可能にすることができる。従って、2つの部材(第1回転部材及び第2回転部材)によってステアリング操舵の機能を有効及び無効とすることができ、構成を簡素化することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の作用に加えて、第1回転部材もしくは第2回転部材をスライド移動させることによって、第1回転部材と第2回転部材との分離及び連結が行われる。このため、第1回転部材と第2回転部材との分離及び連結を例えばステアリングホイールの前後方向の位置を調整する既存のテレスコピック機構等に連動させることができ、本発明の車両用操舵装置を車両に搭載する際の部品の追加を最小限に抑えることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項2又は請求項3に記載の発明の作用に加えて、第1回転部材と第2回転部材とは、凹部に凸部が係合されることで連結状態となり、凹部と凸部との係合が解除されることで非連結状態となる。従って、凹部と凸部とが互いに噛み合った状態で第1回転部材の回転が第2回転部材に伝達される。このため、ステアリングホイールの回転を第2回転部材に効率的に伝達させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の作用に加えて、第1回転部材もしくは第2回転部材のうちどちらか一方がステアリングホイールの軸方向に移動することで、第1の突部は溝部に沿って係合する。このため、スムーズに第1の突部を溝部に係合することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の作用に加えて、第1回転部材もしくは第2回転部材のうちどちらか一方がステアリングホイールの軸方向に移動する際、第2の突部が貫通孔に到達した時点で嵌合する。即ち、連結状態においては第2の突部が貫通孔に嵌合しており、非連結状態においては前記第2の突部が貫通孔に嵌合しない状態となる。このため、第1回転部材と第2回転部材との連結及び非連結は、貫通孔に第2の突部を嵌合または、第2の突部を貫通孔から解除することで行われる。従って、移動量を小さくすることができ、連結状態と非連結状態との切換え時間を短縮することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項2〜請求項6のうちいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、第1回転部材と第2回転部材とが連結した状態においては、さらに固定部材により互いが連結される。このため、第1回転部材と第2回転部材とを確実に連結することができ、連結時における信頼性を向上させることができる。
本発明によれば、盗難防止性を損なわず、車両用操舵装置の構成を簡素化することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明をバイワイヤ方式の車両用操舵装置を備えた車両システムに具体化した第1実施形態を図1〜図3(a),(b)に従って説明する。
<車両システム1の概要>
図1に示すように、車両システム1は、車両2に搭載される車載装置3、車輪4及び車両2の所有者(運転者)によって所持される携帯機5を備えている。携帯機5は、車載装置3と車両周辺の車外領域A1、車両室内の室内領域A2内において相互通信可能となっている。携帯機5を所持した所有者が車外領域A1に進入すると、携帯機5は車載装置3から出力される車外リクエスト信号を受信して、所定のIDコードを含むIDコード信号を自動的に送信する。車載装置3は、IDコード信号を受信すると、自身に設定されたIDコードと該IDコード信号に含まれるIDコード信号とを比較(IDコード照合)する。車載装置3は、車外領域A1にある携帯機5とのIDコード照合が成立すると、ドア錠を解錠する。また、車載装置3は、携帯機5を所持した運転者が車外領域A1の外に移動して車外リクエスト信号に対して携帯機5が応答しないと、ドア錠を施錠する。
一方、携帯機5を所持した所有者が室内領域A2に進入すると、携帯機5は車載装置3から出力される室内リクエスト信号を受信して、所定のIDコードを含む送信信号を自動的に送信する。車載装置3は、送信信号を受信すると、自身に設定されたIDコードと該送信信号に含まれるIDコード信号とを比較(IDコード照合)する。車載装置3は、室内領域A2にある携帯機5とのIDコード照合が成立すると、エンジン始動の許可を行う。
図2に示すように、車載装置3は、車両用操舵装置10、ドア錠駆動モータ81及びエンジン制御部91を備えている。車両用操舵装置10は、ステアリングホイール11、ステアリングシャフト21、ステアリングコラム31、連結機構41、舵角検出部51、制御装置61及び操舵アクチュエータ71を備えている。
車両用操舵装置10は、車輪4とステアリングホイール11とが機械的な動力伝達不能に分離されたバイワイヤ方式の装置である。即ち、制御装置61は、舵角検出部51及び操舵アクチュエータ71と電気的に接続されている。制御装置61は、ステアリングホイール11の操舵角を舵角検出部51が電気的に検出して、その検出結果に基づいて制御装置61が操舵アクチュエータ71を制御して車輪4の角度を変更させる装置である。
<ステアリングシャフト21>
図2に示すように、ステアリングシャフト21は、一端がステアリングホイール11と一体に回転可能に固定されており、他端がステアリングコラム31を貫通して連結機構41に接続されている。ステアリングシャフト21は、ステアリングコラム31内において、図示しない自在継手により連結されており、同ステアリングコラム31とともに車両室内における天井及び床方向(以下「上下方向」という)に移動可能となっている。
<ステアリングコラム31>
ステアリングコラム31には、チルトモータ32及びテレスコピックモータ33が配設されている。チルトモータ32及びテレスコピックモータ33はそれぞれ制御装置61と電気的に接続されている。また、ステアリングコラム31には、ステアリングシャフト21を覆うコラムチューブ34が配設されている。コラムチューブ34は、図示しない連結ピンによって前記ステアリングコラム31と連結されている。ステアリングコラム31は、前記チルトモータ32の駆動に基づき、連結ピンを回転の中心として前記上下方向に移動可能となっている。また、ステアリングコラム31は、前記テレスコピックモータ33の駆動に基づきステアリングホイール11とともに図1に矢印X及び矢印Yで示す車両2の前後方向(以下「前後方向」という)に移動可能となっている。即ち、ステアリングホイール11、ステアリングシャフト21、ステアリングコラム31及びコラムチューブ34は、チルトモータ32及びテレスコピックモータ33の駆動によって一体的に移動する。
<連結機構41>
図3(a),(b)に併せ示すように、連結機構41は、前記ステアリングシャフト21と一体に回転するシャフト側回転体42と、舵角検出部51(図2参照)内にて回転する検出側回転体52とを備えている。
シャフト側回転体42は、前記ステアリングシャフト21の他端に形成された逃げ部43と、この逃げ部43の先端に形成された係合部44とを備えている。係合部44は、ステアリングシャフト21の外径よりも大きい略円筒形状を成している。係合部44の外側面には、凹状の係合溝45が2ヶ所に形成されている。この係合溝45は、ステアリングシャフト21の中心軸Aを挟んで互いに反対側に形成されている。係合溝45は、係合部44の全長に渡ってステアリングシャフト21の中心軸A方向に形成されている。なお、係合溝45は、凹部及び溝部を構成する。また、逃げ部43は、ステアリングシャフト21の外径よりも小さい円筒形状に形成されている。逃げ部43の外側面は、前記係合溝45における内底面45aよりもさらに中心軸A側に形成されている。
一方、舵角検出部51は、検出側回転体52の回転を検出する。即ち、検出側回転体52は、円筒形状に形成されており、その円筒形状の外側面には図示しない磁石が配設されている。舵角検出部51内にはホールIC等の磁気センサからなる回転角センサ53が検出側回転体52の外側面に対向して配置されており、回転角センサ53が検出側回転体52と一体に回転する磁石の磁界の変化を検出して、その旨を示す検出信号を制御装置61に出力する。
また、検出側回転体52の内側面には2つの突部52aが形成されている。これら突部52aは、前記係合溝45に係合するように、検出側回転体52の中心軸Aを挟んで反対側に形成されているとともにその突出長さが設定されている。また、突部52aは、検出側回転体52の全長に渡ってステアリングシャフト21の中心軸A方向に形成されている。なお、突部52aは、凸部及び第1の突部を構成する。
シャフト側回転体42は、前記テレスコピックモータ33(図2参照)の駆動に基づいてステアリングシャフト21及びステアリングコラム31とともに図3(b)に矢印X及び矢印Yで示す前後方向に移動する。即ち、ステアリングシャフト21は、前記係合部44が検出側回転体52に連結する図3(b)に実線で示す連結位置と、検出側回転体52の内側に逃げ部43が挿入される図3(b)に二点鎖線で示す非連結位置との間を移動可能となっている。連結位置は、ステアリングホイール11が最も後側(運転者からみて手前側)の状態であり、非連結位置は、ステアリングホイール11が最も前側(運転者からみて奥側)の状態である。
連結位置においては、係合部44の係合溝45に検出側回転体52の突部52aが嵌合した連結状態となり、ステアリング操舵に基づくステアリングシャフト21の回転は、シャフト側回転体42を介して検出側回転体52に伝達される。また、非連結位置においては、検出側回転体52の内側にステアリングシャフト21の逃げ部43が挿入されて、係合溝45と突部52aとの嵌合が解除された非連結状態となり、ステアリング操舵を行ってもステアリングシャフト21のみが空回りする。即ち、ステアリングシャフト21が非連結位置にある状態では、ステアリングホイール11の操舵に基づいてシャフト側回転体42を回転させても検出側回転体52を回転させることができない。
<制御装置61>
図2に示すように、制御装置61は、前記回転角センサ53、ドア錠駆動モータ81、エンジン制御部91及びインストルメントパネルに設けられたプッシュスイッチSWと電気的に接続されている。制御装置61は、回転角センサ53からの検出信号を検出すると、その検出信号に基づいて検出側回転体52の回転量を算出する。制御装置61は、この算出された回転量に基づいて車輪4の転舵角度を決定し、その旨を示す駆動信号を操舵アクチュエータ71に出力する。操舵アクチュエータ71は、制御装置61から入力される駆動信号に基づいて車輪4の転舵角度を変更する。
制御装置61は、不揮発性のメモリ61aを備えており、メモリ61aには、予め設定されたIDコードが記録されている。制御装置61は、車外用アンテナ62及び室内用アンテナ63と電気的に接続されている。車外用アンテナ62は、車両周辺の車外領域A1(図1参照)に対して車外リクエスト信号を出力して、この車外領域A1内にある携帯機5からのIDコード信号を受信する。制御装置61は、車外リクエスト信号に応答して携帯機5から送信されたIDコード信号が車外用アンテナ62を介して受信されると、IDコード照合を行う。制御装置61は、車外領域A1にある携帯機5とのIDコード照合が成立すると、ドア錠駆動モータ81に解錠駆動信号を出力する。また、制御装置61は、携帯機5を所持した運転者が車外領域A1の外に移動して車外リクエスト信号に対して携帯機5が応答しないと、ドア錠駆動モータ81に施錠駆動信号を出力してドア錠を施錠する。
一方、室内用アンテナ63は、車両室内の室内領域A2(図1参照)に対して室内リクエスト信号を出力して、この室内領域A2内にある携帯機5からの送信信号を受信する。制御装置61は、室内リクエスト信号に応答して携帯機5から送信された送信信号が室内用アンテナ63を介して受信されると、IDコード照合を行う。制御装置61は、室内領域A2(図1参照)にある携帯機5とのIDコード照合が成立すると、エンジン始動許可信号をエンジン制御部91に出力する。制御装置61は、エンジン始動許可信号が入力された状態(エンジン始動許可状態)でプッシュスイッチSWが押圧されると、エンジンの始動、即ち燃料噴射制御や点火制御などを行う。
制御装置61は、エンジン始動許可信号が入力された状態でプッシュスイッチSWが押圧されると、テレスコピックモータ33に第1テレスコ駆動信号を出力し、チルトモータ32に第1チルト駆動信号を出力する。第1テレスコ駆動信号がテレスコピックモータ33に入力されると、同テレスコピックモータ33はステアリングコラム31(ステアリングホイール11)を図2に二点鎖線で示す最収縮位置(運転者からみて奥側)から運転者によって予め設定された図2に実線で示す運転位置まで移動させる。なお、本実施形態において、ステアリングホイール11が最収縮位置にあるとき、ステアリングシャフト21が非連結位置にあり、ステアリングホイール11が運転者によって予め設定された運転位置にあるとき、ステアリングシャフト21が連結位置にある。また、第1チルト駆動信号がチルトモータ32に入力されると、同チルトモータ32はステアリングコラム31(ステアリングホイール11)を最も上側(運転者からみて天井側)にある位置から運転者によって予め設定された運転位置まで移動させる。その結果、ステアリングホイール11は、運転者の運転位置まで復帰する。
また、制御装置61は、エンジンの駆動状態でプッシュスイッチSWが押圧されると、エンジン停止信号をエンジン制御部91に出力してエンジンを停止させる。また、制御装置61は、エンジン停止信号をエンジン制御部91に出力するとともに、テレスコピックモータ33に第2テレスコ駆動信号を出力し、チルトモータ32に第2チルト駆動信号を出力する。第2テレスコ駆動信号がテレスコピックモータ33に入力されると、同テレスコピックモータ33はステアリングコラム31(ステアリングホイール11)を前記最収縮位置まで移動させる。また、第2チルト駆動信号がチルトモータ32に入力されると、同チルトモータ32はステアリングコラム31(ステアリングホイール11)を最上部(最上部位置)まで移動させる。即ち、制御装置61は、エンジンの駆動状態で運転者がプッシュスイッチSWを押圧操作すると、テレスコピックモータ33及びチルトモータ32の駆動により、ステアリングホイール11を運転者の乗降し易い位置(最収縮位置及び最上部位置)まで移動させる。なお、テレスコピックモータ33の駆動に伴いステアリングシャフト21が移動する際、同ステアリングシャフト21を図示しないモータによって係合部44の係合溝45が突部52aと嵌合可能な位置まで回転させる。例えば、ステアリングホイール11に操舵反力を付与する反力モータを用いて、ステアリングシャフト21を回転させてもよい。
(第1実施形態の作用)
次に、上記車両システム1の動作について説明する。
<非連結位置→連結位置>
図1及び図2に示すように、携帯機5を所持した運転者が車両周辺の車外領域A1内に進入すると、携帯機5は車外用アンテナ62から送信される車外リクエスト信号を受信する。そして、予め設定されたIDコードを含むIDコード信号が携帯機5から制御装置61の車外用アンテナ62へ送信される。そして、制御装置61は、自身に設定されたIDコードと、車外領域A1にある携帯機5からのIDコード信号のIDコードとのIDコード照合を行う。その結果、IDコード照合が成立すると、制御装置61から解錠駆動信号がドア錠駆動モータ81に出力される。そして、ドア錠が解錠する。
次に、携帯機5を所持した運転者が車両2に乗り込むと、携帯機5は室内用アンテナ63から送信される室内リクエスト信号を受信する。そして、予め設定されたIDコードを含む送信信号が携帯機5から制御装置61の室内用アンテナ63へ送信される。制御装置61は、自身に設定されたIDコードと、室内領域A2にある携帯機5から受信された送信信号のIDコードとのIDコード照合を行う。その結果、IDコード照合が成立すると、制御装置61からエンジン始動許可信号がエンジン制御部91に出力される。そして、エンジン制御部91がエンジン始動許可状態において、運転者がプッシュスイッチSWを押圧操作するとエンジンが始動する。また、運転者がプッシュスイッチSWを押圧操作すると、エンジンが始動するとともに制御装置61から第1テレスコ駆動信号がテレスコピックモータ33に、第1チルト駆動信号がチルトモータ32に出力され、ステアリングコラム31(ステアリングホイール11)は再収縮位置から運転位置に復帰する。
図3(a),(b)に示すように、ステアリングコラム31の移動に伴いステアリングシャフト21のシャフト側回転体42も図3(b)に矢印Yで示す方向(運転者から見て手前方向)へ移動する。そして、シャフト側回転体42は、検出側回転体52の方向へ移動する。その結果、係合部44の係合溝45が検出側回転体52の突部52aに嵌合して、係合部44と検出側回転体52とが連結する(連結位置)。従って、これらステアリングホイール11の操舵に基づくステアリングシャフト21の回転が検出側回転体52に伝達可能となる。そして、ステアリングシャフト21の操舵に基づく検出側回転体52の回転を舵角検出部51内の回転角センサ53によって検出することで操舵角を検出することができる。
<連結位置→非連結位置>
図1及び図2に示すように、エンジンの駆動状態において運転者がプッシュスイッチSWを押圧すると、エンジン停止信号が制御装置61からエンジン制御部91に出力され、エンジンの駆動が停止される。そして、エンジンの駆動が停止されると、制御装置61から第2テレスコ駆動信号がテレスコピックモータ33に、第2チルト駆動信号がチルトモータ32に出力され、ステアリングコラム31(ステアリングホイール11)は運転位置から最収縮位置に移動する。
図3(a),(b)に示すように、ステアリングコラム31の移動に伴いステアリングシャフト21のシャフト側回転体42も図3(b)に矢印Xで示す方向(運転者から見て奥側方向)へ移動する。そして、逃げ部43が検出側回転体52の方向へ移動する。その結果、係合部44の係合溝45と検出側回転体52の突部52aとの嵌合が解除されて、逃げ部43が検出側回転体52の内側に挿入される位置(非連結位置)に移動する。従って、非連結位置において、ステアリングホイール11の操舵を行うと、ステアリングシャフト21が突部52aに引っ掛からないため空回りする。このため、ステアリングホイール11の操舵に基づくステアリングシャフト21の回転が検出側回転体52まで伝達不能となる。そして、ステアリングシャフト21の操舵に基づく検出側回転体52の回転を舵角検出部51内の回転角センサ53によって検出することができない。
(第1実施形態の効果)
従って、上記第1実施形態の車両用操舵装置10によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ステアリングホイール11と舵角検出部51とを連結機構41(シャフト側回転体42及び検出側回転体52)によって分離もしくは連結させることで、機械的な動力伝達が可能もしくは不能にすることができる。このため、シャフト側回転体42の係合部44と検出側回転体52の突部52aとを分離した場合においては、ステアリングホイール11の回転を舵角検出部51に伝達することができなくなり、舵角検出部51は、操舵角を検出することができない。一方、係合部44と突部52aとを連結した場合においては、ステアリングホイール11の回転を舵角検出部51の検出側回転体52に伝達することができ、当該舵角検出部51によって操舵角を検出することができる。このため、係合部44と突部52aとを分離させることで、ステアリング操舵に基づく操舵角を検出する機能を無効にすることができる。即ち、係合部44と突部52aとを分離した状態で舵角検出部51はステアリング操舵に基づく操舵角を検出することができない。このため、例えば車両2の駐車時において、係合部44と突部52aとを分離することでステアリング操舵を無効にすることができる。従って、他の機械的な盗難防止装置(例えばステアリングシャフト21の回転を機械的に規制するステアリングロック装置等)を付与しなくても盗難防止機能を備えることができる。よって、盗難防止性を損なわず、構成を簡素化することができる。
(2)連結機構41は、2つの部材(シャフト側回転体42及び検出側回転体52)によって構成されており、それら2つの部材(シャフト側回転体42及び検出側回転体52)を互いに連結及び分離することでステアリングホイール11の操舵の機能を有効及び無効とすることができ、構成をより簡素化することができる。
(3)ステアリングシャフト21のシャフト側回転体42をスライド移動させることによって、シャフト側回転体42と検出側回転体52との分離及び連結が行われる。このため、シャフト側回転体42と検出側回転体52との分離及び連結をステアリングホイール11の前後方向の位置を調整する既存のテレスコピック機構に連動させることができ、車両用操舵装置10を車両2に搭載する際の部品の追加を最小限に抑えることができる。
(4)シャフト側回転体42の係合部44と、検出側回転体52の突部52aとが互いに噛み合うことで、ステアリングシャフト21の回転を検出側回転体52に伝達することができる。このため、ステアリングホイール11の操舵に基づく回転を効率的に検出側回転体52に伝達することができる。
(5)係合部44の係合溝45は、ステアリングホイール11の軸方向、即ちスライド移動する方向に伸びるように形成されている。このため、テレスコピックモータ33の駆動によるステアリングシャフト21のスライド移動に伴い、係合部44の係合溝45は検出側回転体52の突部52aにスムーズに係合する。従って、静粛性が向上する。
(第2実施形態)
以下、本発明をバイワイヤ方式の車両用操舵装置を備えた車両システムに具体化した第2実施形態を図4(a)〜(c)に従って説明する。この実施形態に係る車両用操舵装置は、連結機構のみが第1実施形態と異なるため、その重複する説明を省略する。
図4(a)に示すように、連結機構41は、第1回転体としてシャフト側回転体142と、第2回転体として検出側回転体152とを備えている。ステアリングシャフト21の他端には、シャフト側回転体142が一体移動可能に設けられている。シャフト側回転体142は、ステアリングシャフト21と同径の略円筒形状を成しており、先端には開口部144が形成されている。シャフト側回転体142の側壁には、同側壁を貫通する貫通孔143が2ヶ所に形成されている。この貫通孔143は、ステアリングシャフト21の軸方向と直交する方向に、シャフト側回転体142の側壁に沿って細長く形成されている。
検出側回転体152は、円筒形状の検出部153と一対の腕部154とを備えており、それら検出部153と腕部154とは一体に連続して形成されている。検出部153は、前記舵角検出部51内に回転可能に配設されており、この検出部153の回転が舵角検出部51内に配設された回転角センサ53(図4(b)参照)によって検出される。
腕部154は、検出部153の先端から突出するように形成されており、それぞれ向かい合うように湾曲して形成されている。腕部154は、基端が検出部153の側壁と連続して形成され、一対の腕部154は互いに離間して配設されている。腕部154は、基端(検出部153側)を支点として互いに近接する方向に撓むようになっている。また、腕部154の先端には、腕部154の延出方向と直交する突出部155が外方に向かって形成されている。突出部155におけるステアリングホイール11側の側面は、同突出部155の先端から基端に向かって厚くなるようにテーパ156が形成されている。突出部155は、シャフト側回転体142の開口部144から挿入され、前記シャフト側回転体142の内方から貫通孔143に係合(連結)可能となっている。なお、突出部155は、凸部及び第2の突部を構成する。
図4(b)に示すように、シャフト側回転体142は、前記テレスコピックモータ33(図2参照)の駆動に基づいてステアリングシャフト21及びステアリングコラム31とともに図4(b)に矢印X及び矢印Yで示す前後方向に移動する。即ち、ステアリングシャフト21は、図4(b)に示す連結位置と、図4(c)に示す非連結位置との間を移動可能となっている。なお、本実施形態において、ステアリングシャフト21の移動量は、第1実施形態におけるステアリングシャフト21の移動量よりも少ない移動量に設定されている。
図4(b)に示すように、連結位置においては、腕部154の突出部155がシャフト側回転体142の貫通孔143に嵌合した連結状態となり、ステアリング操舵に基づくステアリングシャフト21の回転は、シャフト側回転体42を介して検出側回転体52に伝達される。
図4(c)に示すように、非連結位置においては、腕部154の突出部155がシャフト側回転体142の貫通孔143から解除された非連結状態となり、ステアリングホイール11の操舵を行ってもステアリングシャフト21及びシャフト側回転体142のみが内側面145上を摺動して空回りする。即ち、ステアリングシャフト21が非連結位置にある状態では、ステアリングホイール11の操舵に基づいてシャフト側回転体42を回転させても検出側回転体52を回転させることができない。
次に、第2実施形態における連結機構41の動作態様について説明する。
<非連結位置→連結位置>
エンジン制御部91がエンジン許可状態において、運転者がプッシュスイッチSWを押圧操作するとエンジンが始動する。そして、ステアリングシャフト21が図4(c)に示す非連結位置から図4(b)に矢印Yで示す方向に移動すると、シャフト側回転体142も同方向に移動する。このシャフト側回転体142の移動に伴い、検出側回転体152の突出部155はシャフト側回転体142の内側面145を摺動する。そして、シャフト側回転体142の貫通孔143が検出側回転体152の突出部155に達すると、検出側回転体152は突出部155のテーパ156に沿って徐々に貫通孔143に入り込む。その後さらにシャフト側回転体142が図4(c)に矢印Yで示す方向に移動すると、突出部155の先端はシャフト側回転体142の貫通孔143に完全に入り込み、連結位置に到達する(図4(b)参照)。
この状態において、ステアリング操舵を行うと、シャフト側回転体142は、ステアリングホイール11とともに回転し、その回転が貫通孔143に突出部155が係合することによって検出側回転体152に伝達される。そして、ステアリング操舵に基づく検出側回転体152の回転を舵角検出部51内の回転角センサ53によって検出することでステアリングホイール11の回転量を検出することができる。
<連結位置→非連結位置>
エンジンの駆動状態において、運転者がプッシュスイッチSWを押圧するとエンジンの駆動が停止される。そして、図4(b)に示すように、ステアリングシャフト21が図4(b)に矢印Xで示す方向に移動すると、シャフト側回転体142の貫通孔143も同方向に移動する。この貫通孔143の移動に伴い、腕部154は突出部155のテーパ156に沿って内側に撓む。そして、突出部155が貫通孔143から完全に抜け出すと、突出部155の先端はシャフト側回転体142の内側面145に係止される。その後さらにシャフト側回転体142が図4(b)に矢印Xで示す方向に移動すると、突出部155の先端は内側面145に沿って摺動して、非連結位置に到達する(図4(c)参照)。
この状態において、ステアリング操舵を行うと、シャフト側回転体142は、ステアリングシャフト21とともに回転する。しかしながら、突出部155の先端は、シャフト側回転体142の内側面145を摺動するのみで、貫通孔143に引っ掛からないため空回りする。即ち、検出側回転体152は回転しない。このため、ステアリング操舵に基づく検出側回転体152の回転を舵角検出部51内の回転角センサ53によって検出することができなくなる。
(6)シャフト側回転体142の貫通孔143から検出側回転体152の突出部155を解除することで、ステアリング操舵に基づくシャフト側回転体142の回転を検出側回転体152に伝達することができなくなる。従って、検出側回転体152の回転を舵角検出部51内の回転角センサ53によって検出することができない。また、シャフト側回転体142の貫通孔143に検出側回転体152の突出部155を嵌合することでステアリング操舵に基づく検出側回転体152の回転を舵角検出部51内の回転角センサ53によって検出することができる。このため、第1実施形態と比べてステアリングシャフト21の少ない移動量でシャフト側回転体142と検出側回転体152との分離及び連結を行うことができる。従って、連結状態と非連結状態との切換え時間を短縮することができる。
(第3実施形態)
以下、本発明をバイワイヤ方式の車両用操舵装置を備えた車両システムに具体化した第3実施形態を図5(a),(b)に従って説明する。この実施形態に係る車両用操舵装置は、連結機構のみが第1実施形態と異なるため、その重複する説明を省略する。
図5(a)に示すように、ステアリングシャフト21の他端には、第1回転体としてシャフト側回転体242が設けられている。シャフト側回転体242は、筒状を成すとともに円錐台状を成している。シャフト側回転体242の先端には、円形の挿通孔243が形成されており、先端に向かって同挿通孔243の径が小さくなるように形成されている。
検出側回転体252は、円錐台状を成しており、先端に向かって外径が大きくなるように形成されている。検出側回転体252の先端の外径は、シャフト側回転体242の先端の内径よりも大きくなるように形成されている。検出側回転体252は、前記シャフト側回転体242の内部に配置されており、シャフト側回転体242が図5(a)に矢印Yで示す方向に移動すると、シャフト側回転体242の内側面242aと検出側回転体252の外側面252aとが密着する。シャフト側回転体242の内側面242aと検出側回転体252の外側面252aとが密着した状態で、シャフト側回転体242と検出側回転体252とがいわゆる「しまりばめ」の関係となる。この状態において、検出側回転体252がシャフト側回転体242に一体に固定され、シャフト側回転体242の回転を検出側回転体252に摩擦力により伝達することができるようになっている。
図5(a)に示すように、シャフト側回転体242は、前記テレスコピックモータ33(図2参照)の駆動に基づいてステアリングシャフト21及びステアリングコラム31とともに図5(a)に矢印X及び矢印Yで示す方向に移動する。即ち、ステアリングシャフト21は、シャフト側回転体242と検出側回転体252とが密着した図5(b)に示す連結位置と、シャフト側回転体242と検出側回転体252とが離間した図5(a)に示す非連結位置との間を移動可能となっている。
図5(a)に示すように、非連結位置においては、ステアリング操舵に基づいてシャフト側回転体242を回転させても検出側回転体252を回転させることができない。また、図5(b)に示すように、連結位置においては、ステアリング操舵に基づくステアリングシャフト21の回転を、シャフト側回転体242を介して検出側回転体252に伝達することができる。
次に、第3実施形態における連結機構41の動作態様について説明する。
<非連結位置→連結位置>
エンジン制御部91がエンジン許可状態において、運転者がプッシュスイッチSWを押圧操作するとエンジンが始動する。そして、図5(a)に示す非連結位置からステアリングシャフト21が図5(a)に矢印Yで示す方向に移動すると、シャフト側回転体142も同方向に移動する。シャフト側回転体242の内側面242aは検出側回転体252の外側面252aと密着する(連結位置)。この状態において、検出側回転体252がシャフト側回転体242に一体に固定され、シャフト側回転体242の回転を検出側回転体252に伝達することができる。
<連結位置→非連結位置>
エンジンの駆動状態において、運転者がプッシュスイッチSWを押圧するとエンジンの駆動が停止される。そして、図5(b)に示す連結位置からステアリングシャフト21が図5(b)に矢印Xで示す方向に移動すると、シャフト側回転体242も同方向に移動する。そして、シャフト側回転体242の内側面242aが検出側回転体252の外側面252aから離間する(非連結位置)。それに伴って、シャフト側回転体242と検出側回転体252とにおける「しまりばめ」の関係も解除される。この状態において、ステアリング操舵に基づいてシャフト側回転体242を回転させると、シャフト側回転体242は空転するのみで、検出側回転体252を回転させることができない。このため、ステアリング操舵に基づく検出側回転体252の回転を舵角検出部51内の回転角センサ53によって検出することができなくなる。
このような構成にした場合にも、上記(1)〜(3)の効果を得ることができる。特に、シャフト側回転体242の内側面242aが検出側回転体252の外側面252aと密着する際、それら密着部位は円形となる。このため、シャフト側回転体242及び検出側回転体252の回転方向を考慮する必要はない。従って、シャフト側回転体242と検出側回転体252との連結及び非連結をスムーズに行うことができる。
(別の実施形態)
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記第2実施形態では、シャフト側回転体142を検出側回転体152よりも外側になるように配設したが、シャフト側回転体142を検出側回転体152よりも内側になるように配設してもよい。即ち、図6(a)に示すように、検出側回転体152aの突出部155aを内側に向かって形成する。そして、上記第2実施形態同様にシャフト側回転体142の移動に基づいて突出部155aと貫通孔143との嵌合及びその嵌合の解除を行い、シャフト側回転体142と検出側回転体152aとの連結及び分離(非連結)を行う。例えば、図6(a)に示すように、シャフト側回転体142と検出側回転体152aとが連結した連結位置において、テレスコピックモータ33の駆動によりステアリングシャフト21が図6(a)に矢印Xで示す方向に移動すると、シャフト側回転体142も同方向に移動する。そして、腕部154aは突出部155aのテーパ156aに沿って外側に撓む。その後さらにシャフト側回転体142が図6(a)に示すXで示す方向に移動すると、突出部155aの先端は外周面に沿って摺動して、図6(b)に示す非連結位置に到達する。また、シャフト側回転体142が図6(b)に矢印Yで示す方向に移動すると、検出側回転体152aは突出部155aのテーパ156aに沿って徐々に貫通孔143に入り込み、図6(a)に示す連結位置に到達する。このような構成にした場合にも、上記(1)〜(3)の効果を得ることができる。
・上記各実施形態において、連結機構41としてクラッチ機構を用いてもよい。即ち、摩擦クラッチ、確動クラッチ(噛み合いクラッチ)、電磁クラッチ等を用いてもよい。摩擦クラッチや確動クラッチのように、機械的に動力を伝達するような機構については、上記第1〜第3実施形態と同様にテレスコピックモータ33の駆動に基づいて連結及び分離を行うことができる。一方、電磁クラッチのように、電気的にオン/オフさせることで機械的に連結させて動力を伝達するような機構については、電磁クラッチへの電力供給を遮断もしくは供給することで、分離もしくは連結を行う。例えば、図7に示すように、ステアリングシャフト21の先端に第1回転部材としてシャフト側クラッチ301を設け、舵角検出部51(図2参照)側に第2回転部材として検出側クラッチ302を設けて、互いに密着させる。シャフト側クラッチ301は、クラッチ制御部303と電気的に接続されており、クラッチ制御部303からの電力供給によりクラッチ制御部303と検出側クラッチ302とが互いに磁力により引き合う。この状態において、ステアリング操舵に基づくステアリングシャフト21の回転を、シャフト側クラッチ301を介して検出側クラッチ302に伝達することができる。一方、クラッチ制御部303からの電力供給を遮断することで、互いに引き合うための磁力がなくなるため、シャフト側クラッチ301の回転を検出側クラッチ302に伝達することができない。即ち、シャフト側クラッチ301は空回りするため、検出側クラッチ302が回転しない。従って、ステアリング操舵に基づくステアリングシャフト21の回転を回転角センサ53が検出しない。なお、シャフト側クラッチ301への電力供給を遮断して機械的に動力伝達を不能とするタイミングとしては、運転者が駐車する場合が最適である。例えば、サイドブレーキ304を引いたとき、イグニッションスイッチ(IGスイッチ305)をオフにしたとき、運転席の状態を検知するシートスイッチ306がオフになったとき等にシャフト側クラッチ301への電力供給を遮断する。なお、このような構成にした場合、エンジン駆動時には、シャフト側クラッチ301への電力供給を遮断しないように、エンジン制御部91によりエンジンの駆動状態を確認する。
・上記各実施形態において、シャフト側回転体42,142,242と検出側回転体52,152,252とが連結した状態において、それら両部材を固定する固定部材を用いてもよい。例えば、図4(b),(c)に示すように、固定部材としてソレノイド100を用いてもよい。ソレノイド100の鉄心101が突出した状態において、シャフト側回転体142の外周側から検出側回転体152まで貫通するように配置する。そして、シャフト側回転体142と検出側回転体152とを分離する際には、ソレノイド100の鉄心101を引込めてシャフト側回転体142を移動させる(図4(c)参照)。このように、ソレノイド100を用いることで、確実に連結状態を維持することができるとともに、容易にその連結を解除することができる。
・上記第2実施形態において、腕部154を内側に撓ませることで、検出側回転体152がシャフト側回転体142の内側面145内の移動を可能としたが、次のようにしてもよい。即ち、一対の腕部154を検出部153とは関係なく独立して移動可能として、腕部154と腕部154との間に圧縮コイルばねを配設させる。こうすることで、腕部154は、圧縮コイルばねによって互いに離間する方向に常に付勢する。このため、腕部154は、シャフト側回転体142の内側面145内を移動する際、互いに平行の状態で移動する。そして、突出部155が貫通孔143に到達すると、腕部154は平行の状態のまま外側に移動する(図4(b)に示す連結位置)。このため、腕部154を撓ませることなく移動させることができる。
・上記各実施形態において、テレスコピックモータ33の駆動に基づくテレスコピック機構に連動させて、シャフト側回転体42,142,242を移動させて、検出側回転体52,152,252との連結及び分離を行うようにしたが、次のようにしてもよい。即ち、ステアリングホイール11を移動させずに、検出側回転体52,152,252を移動させて、シャフト側回転体42,142,242との連結及び分離を行うようにしてもよい。
・上記各実施形態において、ステアリングホイール11を前側(運転者からみて奥側)への移動に伴ってシャフト側回転体42,142,242と検出側回転体52,152,252とが分離するようにしたが、次のようにしてもよい。即ち、ステアリングホイール11を後側(運転者からみて手前側)へ移動させることでシャフト側回転体42,142,242と検出側回転体52,152,252とが分離するような構成にしてもよい。
・上記各実施形態において、テレスコピックモータ33の駆動に基づいてステアリングシャフト21のシャフト側回転体42,142,242を移動させたが、チルトモータ32の駆動に基づいてステアリングシャフト21を移動するようにしてもよい。
・手動によりステアリングホイール11を前後方向に押したり引いたりすることで、ステアリングシャフト21を移動させて、そのステアリングシャフト21の移動に基づいてシャフト側回転体42,142,242を移動させてもよい。
・回転角センサ53は磁気センサに限らず、光センサ等を用いてもよい。
(付記)
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について追記する。
・請求項2又は請求項3に記載の車両用操舵装置において、前記第1回転部材及び第2回転部材はそれぞれ円錐台状を成し、前記第1回転部材には先端から基端に向かって外径が大きくなる挿通孔が形成され、前記第2回転部材は基端から先端に向かって前記先端の挿通孔の外径よりも大きく形成され、第1回転部材の挿通孔に第2回転部材を配設して互いに密着させることで、それらの摩擦力によって機械的な動力伝達が可能に連結することを特徴とする車両用操舵装置。このような構成にした場合、円錐台状に形成された第2回転部材の外側面が第1回転部材の円形の挿通孔に挿入されて密着することで、機械的な動力伝達を可能とする。即ち、連結時における第1回転部材と第2回転部材との密着部位は、円形を成しているため、当該第1回転部材と第2回転部材との回転方向を考慮する必要はない。このため、第1回転部材と第2回転部材との連結及び非連結をスムーズに行うことができる。
第1実施形態の車両システムにおける車両を概略的に示す平面図。 第1実施形態における車両用操舵装置の電気的構成を示すブロック図。 (a)は同連結機構の分解斜視図、(b)は連結位置及び非連結位置を示す連結機構の断面図。 (a)は第2実施形態における連結機構を示す分解斜視図、(b)は同連結位置を示す断面図、(c)は同非連結位置を示す断面図。 (a)は第3実施形態における連結機構の非連結位置を示す斜視図、(b)同連結機構の連結位置を示す斜視図。 (a)は別例の連結機構の連結位置を示す断面図、(b)は同非連結位置を示す断面図。 別例の連結機構を示すブロック図。
符号の説明
4…車輪、10…車両用操舵装置、11…ステアリングホイール、21…ステアイングシャフト、33…テレスコピックモータ、41…連結機構、42,142,242…シャフト側回転体(連結機構及び第1回転部材)、43…逃げ部、44…係合部、45…係合溝(凹部及び溝部)、51…舵角検出部(舵角検出手段)、52,152,252…検出側回転体(連結機構、舵角検出手段及び第2回転部材)、52a…突部(凸部及び第1の突部)、53…回転角センサ(舵角検出手段)、61…制御装置(制御手段)、71…操舵アクチュエータ、100…ソレノイド(固定部材)、143…貫通孔、155…突出部(凸部及び第2の突部)、301…シャフト側クラッチ(連結機構及び第1回転部材)、302…検出側クラッチ(連結機構、舵角検出手段及び第2回転部材)。

Claims (7)

  1. 車輪と機械的な動力伝達が不能に分離されたステアリングホイールと、前記ステアリングホイールの操舵に基づく操舵力が伝達されることによりステアリングホイールの操舵角を検出する舵角検出手段と、前記車輪の角度を変更する操舵アクチュエータと、前記舵角検出手段により検出された操舵角に基づいて前記操舵アクチュエータの作動を制御する制御手段とを備えた車両用操舵装置であって、
    前記ステアリングホイールと前記舵角検出手段との間には、当該ステアリングホイールと舵角検出手段とを機械的な動力伝達が不能に分離する非連結状態と、機械的な動力伝達が可能に連結する連結状態とを切換える連結機構が設けられた車両用操舵装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操舵装置において、
    前記連結機構は、前記ステアリングホイールと一体に回転する第1回転部材と、
    前記第1回転部材と機械的な動力伝達が不能に分離、もしくは機械的な動力伝達が可能に連結する第2回転部材とを備え、
    前記第2回転部材は、前記第1回転部材との連結状態において当該第1回転部材と一体に回転可能であり、
    前記舵角検出手段は、前記第2回転部材の回転を検出することでステアリングホイールの操舵に基づく操舵角を検出することを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項2に記載の車両用操舵装置において、
    前記第1回転部材もしくは第2回転部材のうちどちらか一方が前記ステアリングホイールの軸方向にスライド移動することで、当該第1回転部材と第2回転部材との分離及び連結を行うことを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の車両用操舵装置において、
    前記第1回転部材及び第2回転部材の一方には少なくとも1つの凹部が形成され、他方には前記凹部に係合可能な凸部が形成され、前記第1回転部材及び第2回転部材は、該凸部が凹部に係合することで連結状態となり、前記凹部と凸部との係合が解除されることで非連結状態となることを特徴とする車両用操舵装置。
  5. 請求項4に記載の車両用操舵装置において、
    前記凹部は、前記ステアリングホイールの軸方向と平行に形成された溝部であり、
    前記凸部は、前記溝部に係合する第1の突部であることを特徴とする車両用操舵装置。
  6. 請求項4に記載の車両用操舵装置において、
    前記凹部は、前記ステアリングホイールの軸方向と直交する方向に形成された貫通孔であり、
    前記凸部は、前記貫通孔に嵌合する第2の突部であることを特徴とする車両用操舵装置。
  7. 請求項2〜請求項6のうちいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    前記連結状態において、前記第1回転部材及び第2回転部材を互いに連結させる固定部材を設けたことを特徴とする車両用操舵装置。
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