JP5551565B2 - ステアリングロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリング部材の操作をロック又はアンロックするステアリングロック装置に関する。
従来、車両の多くには、車両盗難対策として図12(a)に示すようなステアリングロック装置81が搭載されている。ステアリングロック装置81は、ステアリングシャフト82に対して係脱可能なロックバー83を備える。そして、ロックバー83がステアリングシャフト82の係止凹部84に係止すると、ステアリングロック装置81がロック状態となる。よって、ステアリングホイールの回転操作が不可となり、車両盗難に対するセキュリティ性が確保される。
ところで、ロックバー83がタイヤ反力Tによってステアリングシャフト82の突部85に噛み込むことがある。この場合、ロックバー83を係止凹部84から引き抜くためには、タイヤ反力Tのトルクよりも大きな力でロックバー83を引き抜かなければならない。この対策として、図12(b)に示すように、例えばロックバー83の先端に斜面部86を形成し、この斜面部86によってタイヤ反力Tを引き抜きのアシスト力に利用する技術(特許文献1等参照)が考案されている。
特開2008−049908号公報
しかし、斜面部86の角度をあまりに付けすぎると、例えばステアリングシャフト82に捩り等が生じた場合、この捩りの力が斜面部86に利いてしまい、ロックバー83が係止凹部84から自然抜けする可能性があった。よって、ロックバー83の先端に斜面部86を形成するにしても、結局のところ大きな角度は付けることができず、大きなアシスト力は期待できない現状があった。また、ステアリングロック装置81が電動式の場合、ロックバー83の引き抜き力を大きくしようとすると、大型のモータを使用せざるを得ず、体格が大型化する問題に繋がる。
本発明の目的は、アンロック動作時のロック部材の引き抜きの動作性を確保することができ、かつ装置体格の大型化も抑制することができるステアリングロック装置を提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明では、ロック部材がアンロック位置から移動してステアリング部材の係止凹部に係止するとロック状態となり、当該ロック部材がロック時と逆方向に移動して前記係止凹部から離脱するとアンロック状態となるステアリングロック装置において、自位置で回転可能で、かつ先端に斜面部を有する前記ロック部材と、当該ロック部材の回転時の駆動源としての駆動手段と、前記駆動手段の駆動力により、ロック位置にある前記ロック部材をその場で回転させる切換手段とを備え、ンロック動作において毎回、又は前記ステアリング部材から前記ロック部材にトルクが加わっているとき、前記切換手段を介して前記ロック部材を回転させることにより、トルクが加わってしまっている前記ロック部材に対し、当該ロック部材の前記斜面部を前記ステアリング部材の前記係止凹部の間の突部に当接させて、前記斜面部による引き抜きのアシスト力を前記ロック部材に発生させ、当該ロック部材をアンロック位置に移動させることを要旨とする。
この構成によれば、アンロック動作時にロック部材を係止凹部から引き抜くとき、ロック部材にステアリング部材の突部からトルク(例えばタイヤ反力)が加わっていた場合は、ロック部材を駆動手段により回動させ、ロック部材の先端の斜面部を突部に当接させる。よって、斜面部による引き抜きのアシスト力をロック部材に発生させることが可能となるので、ロック部材をステアリング部材の係止凹部から、より確実に引き抜くことが可能となる。また、ロック部材の引き抜き力を確保するために、大型の駆動手段を使用せずに済むので、装置体格の大型化も抑制することが可能となる。
本発明では、前記切換手段は、前記ロック部材をロックからアンロックに切り換えるとき、当該ロック部材に前記突部からトルクが加わっているときのみ、前記ロック部材を回転させることを要旨とする。
この構成によれば、ロック部材に引き抜きのアシスト力が必要なときにのみロック部材を回転させるので、ロック部材に無駄な回転動作を行わせずに済む。
本発明では、前記駆動手段に連結された回転可能な連結部材と、前記ロック部材に形成された係入部材と、前記係入部材が係止され、前記連結部材の回転に応じて当該係入部材をロック側又はアンロック側に押し込むことにより、前記ロック部材をロック位置又はアンロック位置に案内する案内溝と、前記案内溝において前記ロック部材をロック位置から離脱させる箇所に形成され、当該ロック部材に前記突部からトルクが加わっているとき、前記係入部材と当接可能な壁部とを備えたことを要旨とする。
この構成によれば、ロック位置にあるロック部材を係止凹部から引き抜くとき、ロック部材にステアリング部材の突部からトルク(例えばタイヤ反力)が加わっていた場合は、ロック部材が突部に強く噛み込んでいるため、ロック部材は案内溝によるアンロック側への動きはとらない。よって、このときは、連結部材の回転途中において、係入部材が案内溝の壁部に当接して連結部材とロック部材とが一体化するので、その後、連結部材とロック部材とが一体となって回転する。このため、案内溝に壁部を設けるという簡素な構成によって、ロック部材を回転式とすることが可能となる。
本発明では、前記斜面部は、斜面角度が前記ロック部材の回転方向において徐々に変位するように除変に形成されていることを要旨とする。
この構成によれば、ロック部材に引き抜きのアシスト力をより効果的に与えることが可能となるので、ロック部材を係止凹部からより確実に引き抜くことが可能となる。
本発明では、前記ロック部材の先端には、当該ロック部材がロック状態をとるときに前記突部と接触する箇所に面直部が形成されていることを要旨とする。
この構成によれば、ロック部材がロック状態をとるときには、ロック部材の面直部が突部に当接するので、ロック部材と突部との接触面積を広くとることが可能となる。よって、仮にステアリング部材に捩り等が発生したとしても、ロック部材が係止凹部から自然抜けしてしまうことを生じ難くすることが可能となる。
本発明によれば、アンロック動作時のロック部材の引き抜きの動作性を確保することができ、かつ装置体格の大型化も抑制することができる。
一実施形態におけるステアリングロック装置の外観を示す斜視図。 ロックバーにタイヤ反力がかかるまでの過程を示す説明図。 アンロック状態をとるステアリングロック装置の断面図。 ロック状態をとるステアリングロック装置の断面図。 ステアリングロック装置の分解斜視図。 (a)は標準位置をとるロックバーの斜視図、(b)はアシスト位置をとるロックバーの斜視図。 ロックバー先端の形状を示す説明図。 ステアリングロック装置の電気構成図。 (a),(b)は、タイヤ反力が発生しているときのピンの動作説明図。 (a)〜(c)は、ロックバーが標準位置からアシスト位置に回動するときの動作過程を示す遷移図。 (a)〜(c)は、ロックバーがアシスト位置から標準位置に戻るときの動作過程を示す遷移図。 (a),(b)は従来のステアリングロック装置の構成図。
以下、本発明を具体化したステアリングロック装置の一実施形態を図1〜図11に従って説明する。
図1に示すように、車両のコラムチューブ1には、車両駐車時においてステアリングホイール2の回転操作を不可とすることにより車両盗難を防止するステアリングロック装置3が取り付けられている。ステアリングロック装置3には、装置本体としてロックボディ4が設けられ、ロックボディ4がボルト5によりコラムチューブ1に取り外し不能に取り付け固定されている。なお、ステアリングホイール2がステアリング部材に相当する。
ステアリングロック装置3には、ステアリングシャフト6に係脱可能なロックバー7が設けられ、ステアリングシャフト6の外周に複数形成された係止凹部8の特定の1つにロックバー7が係止するとロック状態となる。一方、ロックバー7が係止凹部8から離脱すると、ステアリングロック装置3がアンロック状態となる。また、本例のステアリングロック装置3は、ロックバー7の出し引きをモータ9により行う電動式となっている。なお、ロックバー7がロック部材を構成し、モータ9が駆動手段を構成する。
本例のステアリングロック装置3には、ロックバー7が図2に示すタイヤ反力(タイヤトルク)Tを受けながらロック状態にあるとき、ロックバー7を略90度回転させることにより、ロックバー7の先端に設けた図5〜図7に示す斜面部10を、隣同士の係止凹部8の間にできる突部11に当接させて、斜面部10をロックバー7の引き抜きのアシスト力として利かせるロックバー回転構造が設けられている。タイヤ反力Tは、ロック動作時において隣同士の係止凹部8,8の間の突部11の上に乗ったロックバー7を、ステアリングホイール2を所定量回転操作することにより強制的に係止凹部8に挿し込んだとき、ロックバー7に発生する。
図3及び図4に示すように、モータ9は、ロックボディ4の内部に収納され、例えば小型のDCモータが使用されている。モータ9は、モータ軸9aがステアリングシャフト6の軸と平行となる向きに配置されている。
図3〜図5に示すように、モータ軸9aには、ウォームギヤ12を介してカム部材13が連結されている。カム部材13の外周面には、ヘリカルギヤ14が形成され、ヘリカルギヤ14がモータ軸9aのウォーム15に連結されている。カム部材13は、無底円筒形状をなすとともに、モータ9の駆動力によって軸L回りに相対回動可能である。軸Lは、モータ軸9aと直行する向き(図5のZ軸方向)の軸線である。ウォームギヤ12は、モータ9の回転を、向きが略90度異なる軸L回りのカム部材13の回転に変換する。なお、カム部材13が切換手段及び連結部材を構成する。
カム部材13の開口孔16には、ロックバー7を支持する略円筒状のロックストッパ17が軸L方向に相対移動可能に収納されている。ロックストッパ17には、ロックストッパ17の径方向に延びる円柱状のピン18が形成されている。ピン18は、ロックストッパ17の径方向(図5のY軸方向)の両側がロックストッパ17の外面から所定量外方に突出している。なお、ロックストッパ17がロック部材を構成し、ピン18が切換手段及び係入部材を構成する。
カム部材13の内面には、ピン18の挿し込み先として一対の案内溝19,19が凹設されている。図5に示すように、案内溝19は、カム部材13においてステアリングホイール2側に配置されるとともにカム部材13の回転方向に沿って延びる第1案内溝19aと、この第1案内溝19aの終端から斜め上方に直線状に延びる中間溝19bと、この中間溝19bの終端からカム部材13の回転方向に沿って延びる第2案内溝19cとからなる。一対の案内溝19,19は、軸Lを基準とした軸対称形状に形成されている。なお、案内溝19が切換手段を構成する。
図3及び図4に示すように、第1案内溝19aと中間溝19bとが繋がる箇所には、タイヤ反力Tの発生時にロックバー7をロック位置からアンロック位置に移動させるとき、ロックバー7及びロックストッパ17をカム部材13と一体回転させる壁部20が形成されている。ロックバー7がロック位置にあってタイヤ反力Tを受けているとき、カム部材13がモータ9により回転すると、最初はカム部材13のみが回転し、ロックバー7が壁部20に当接すると、その後、ロックバー7及びロックストッパ17がカム部材13と連れ回りする。なお、壁部20が切換手段を構成する。
ロックストッパ17の開口穴21には、略円柱形状のロックバー7が軸L方向に直線往復動可能に取り付けられている。ロックバー7の根元には、長孔22が形成され、長孔22にピン18が挿通されている。つまり、ロックバー7は、自身の長孔22にピン18を通すことにより、ロックストッパ17に対して軸L方向に相対移動可能となっている。ロックバー7は、ロックボディ4に形成された通し孔23と、コラムチューブ1に形成された通し孔24とを介して、ステアリングシャフト6側に突出可能である。
ロックストッパ17とロックバー7との間には、ロックバー7をロック側に付勢するロック側付勢部材25が介装されている。ロック側付勢部材25は、例えばコイルスプリングが使用されている。ロック側付勢部材25は、ロックバー7がロック状態に移行するときにステアリングシャフト6の突部11に乗り上げても、ステアリングホイール2を回動操作してロックバー7が係止凹部8に位置合わせされた際、ロックバー7を係止凹部8に押し込むためのものである。
ロックボディ4の内面とロックストッパ17との間には、ロックバー7をアンロック側に付勢するアンロック側付勢部材26が取り付けられている。アンロック側付勢部材26は、例えばコイルスプリングが使用され、内部にロックバー7が挿通されている。
ステアリングロック装置3には、動作状態がロック状態及びアンロック状態のどちらにあるのかを検出する位置検出センサ27が設けられている。位置検出センサ27は、例えば磁気センサが使用されている。この場合、カム部材13の外面には、ロック位置検出用の第1磁石28aと、アンロック位置検出用の第2磁石28bとが設けられている。一方、ロックボディ4の内面には、第1磁石28aや第2磁石28bの磁力を検出可能なMREセンサ29が設けられている。
ステアリングロック装置3がロック動作をとるとき、カム部材13がロック位置まで回転すると、第1磁石28a(図4参照)がMREセンサ29に対向する。このため、ロック動作時に磁界を検知でき、動作がロック状態に移行したと判定される。一方、ステアリングロック装置3がアンロック動作をとるとき、カム部材13がアンロック位置まで回転すると、第2磁石28b(図3参照)がMREセンサ29に対向する。このため、アンロック動作時に磁界を検知でき、動作がアンロック状態に移行したと判定される。
図6及び図7に示すように、ロックバー7の先端には、バー奥行き方向(図6のX軸方向)の両側に、一対の斜面部10,10が設けられている。斜面部10は、ロックバー7の先端に向かって下る形状(テーパ形状)をとる。また、ロックバー7の先端には、バー幅方向(図6のY軸方向)の両側に、一対の面直部30,30が設けられている。面直部30は、ロックバー7の軸L方向に沿って平行の壁面を持つ形状をとっている。
図6(a)に示すように、一対の面直部30,30がステアリングシャフト6の回転方向に並ぶとき、ロックバー7は標準位置をとる。このとき、ロックバー7は面直部30が突部11に広範囲で当接するので、ロックバー7の抜け防止がなされる。図6(b)に示すように、ロックバー7が略90度回転して、一対の斜面部10,10がステアリングシャフト6の回転方向に並ぶとき、ロックバー7はアシスト位置をとる。このとき、ロックバー7は斜面部10が突部11に接触するので、斜面部10によって引き抜きのアシスト力が働き、ロックバー7が係止凹部8から抜け易くなる。
図7に示すように、各斜面部10において回動時に突部11と接触し始める箇所には、斜面部10を肉取りすることによって回動案内面31が形成されている。よって、斜面部10は、同箇所において除変に形成されている。このため、斜面部10のバー長さ方向の角度(以降、斜面角度θkと記す)は、ロックバー7が標準位置からアシスト位置に回転するとき、徐々に角度が大きくなるように設定されている。斜面角度θkは、ロックバー7が回転位置をとるとき、ロックバー7が係止凹部8から自然抜けする角度(例えば10〜15度程度)に設定されている。
図8に示すように、ステアリングロック装置3には、ステアリングロック装置3の動作を制御するコントローラ32が設けられている。コントローラ32には、モータ9及び位置検出センサ27が接続されるとともに、外部のECUから作動指令が入力されている。コントローラ32は、外部から入力した作動指令を基にモータ9を駆動してロック又はアンロックの動作を実行し、位置検出センサ27から入力するセンサ信号によりロックバー7が目的位置まで到達したことを確認すると、モータ9を停止して動作を終了する。
次に、本例のステアリングロック装置3の動作を、図2〜図4、図9〜図11に従って説明する。
まず、通常のロック動作を説明する。ステアリングロック装置3が図3に示すアンロック状態のとき、モータ9が一方向に回転すると、カム部材13が同図の矢印A方向に回転する。このとき、案内溝19がピン18を押し下げるように働くので、ロックストッパ17が案内溝19に案内されて、同図の下方に直線移動する。よって、ロックストッパ17とともにロックバー7も下方に直線移動し、図4に示すロック状態に遷移する。
ロックバー7が係止凹部8に係止したとき、ステアリングホイール2の回転操作がロックバー7及び係止凹部8の係止により不可となっている。また、ロック状態のとき、ロックバー7は面直部30にてステアリングシャフト6の突部11に当接する。よって、ロックバー7と突部11との接触面積を広くとることが可能となるので、ロックバー7が係止凹部8から自然抜けすることを防止することが可能となる。
今度は、通常のアンロック動作を説明する。ステアリングロック装置3が図4に示すロック状態をとる状態下から、モータ9が他方向に回転すると、カム部材13が同図の矢印B方向に回転する。このとき、ロックストッパ17にはアンロック側付勢部材26によって押し上げの付勢力がかかっているので、ピン18が案内溝19に案内されて、ロックストッパ17が同図の上方に直線移動する。よって、ロックストッパ17とともにロックバー7も上方に直線移動し、図3のアンロック状態に遷移する。
続いて、ロック状態のときにロックバー7にタイヤ反力Tが発生したときの動作を説明する。ロックバー7をロック位置に切り換えるとき、ロックバー7と係止凹部8との位置が合っていないと、図2に示すように、ロック状態への切り換わり途中でロックバー7が突部11に乗り上げてしまう。この状態になったときは、ステアリングホイール2を少し回転させて、ロックバー7と係止凹部8との位置を合わせ、ロック側付勢部材25の付勢力にてロックバー7を係止凹部8に押し込む。よって、ロックバー7が正常のロック位置に遷移し、ステアリングロック装置3がロック状態となる。
しかし、このときは、タイヤを無理に回転させているため、図2に示すように、ロックバー7にタイヤ反力Tがかかった状態となっている。よって、ロックバー7が突部11にて側面を強く押された状態となるため、アンロック動作時にロックバー7を係止凹部8から引き抜くためには、それ相応の引き抜き力が必要となる。
ロックバー7にタイヤ反力Tが加わっている状況下で、ロック状態をアンロック状態に切り換えるべくモータ9が他方向に回転したとき、図9(a)に示すように、カム部材13がB方向に回転する過程でピン18が中間溝19bに到達しても、ピン18は中間溝19bを上る動作はとらず、そのままの高さ位置を保持する。これは、ロックバー7と突部11とがタイヤ反力Tにて強く噛み込んでいるため、ロックバー7及びロックストッパ17が突部11に固定された状態となっているからである。
そして、この状態からさらにカム部材13がB方向に回転すると、図9(b)に示すように、ピン18が壁部20に当接する。よって、これ以降は、カム部材13がB方向に回転する動きに伴い、ピン18は壁部20に押されるので、ロックバー7及びロックストッパ17が一体となってB方向に回転する。つまり、ロックバー7が標準位置からアシスト位置へ回転をし始める。
このため、ロックバー7は、図10(a)に示す状態から図10(b)に示す状態へ約90度回転する。よって、ロックバー7は斜面部10が突部11と当接する状態となるため、斜面部10によってロックバー7の引き抜きにアシスト力が働く。従って、図10(c)に示すように、ロックバー7にタイヤ反力Tがかかっていても、ロックバー7が係止凹部8から離脱し、ロックバー7がアンロック位置に移動する。なお、ロックバー7は、標準位置から約90度回転したアシスト位置をとったまま、アンロック位置まで引き上げられる。
ロックバー7がアシスト位置にて引き上げられた後の次のロック動作時、図11(a)に示すように、ロックバー7はアシスト位置のまま下方に直線移動する。そして、図11(b)に示すように、ロックバー7が係止凹部8に挿し込まれて係止凹部8の底面に当接すると、その後、ロックバー7及びロックストッパ17がカム部材13に対して所定量回転し、ロックバー7が図11(c)に示す元の標準位置に復帰する。
以上により、本例においては、ロックバー7をステアリングシャフト6の係止凹部8から引き抜くとき、ロックバー7に突部11からタイヤ反力Tが加わっていたときには、モータ9によりカム部材13が回転する過程でピン18が案内溝19の壁部20に当接した後、ロックバー7及びロックストッパ17が一体回転する。よって、ロックバー7の斜面部10を突部11に当接させることが可能となるので、斜面部10による引き抜きのアシスト力をロックバー7に発生させることが可能となる。このため、ロックバー7を係止凹部8からより確実に引き抜くことが可能となるので、ロックバー7の引き抜きの動作性を確保することが可能となる。また、大型のモータ9を使用しなくても、ロックバー7の引き抜きのアシスト力が確保されるため、ステアリングロック装置3の大型化も抑制することが可能となる。
また、ロックバー7の斜面部10を除変に形成したので、ロックバー7が回転動作をとるとき、ロックバー7の回転方向の動きを助長することが可能となる。よって、ロックバー7に引き抜きのアシスト力をより効果的に発生することが可能となるので、このこともロックバー7の引き抜きの動作性確保に効果が高い。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)ロックバー7を回転式としたので、ロック時にはロックバー7の面直部30を突部11に当接させて自然抜けを防止し、アンロック時にタイヤ反力Tが発生したときにはロックバー7の斜面部10を突部11に当接させて、引き抜きのアシスト力をロックバー7に付与する。従って、ロック時のロックバー7の自然抜け防止と、アンロック時のロックバー7の引き抜きの動作性を確保することができる。また、ロックバー7の引き抜き力を確保するに際して大型のモータを使用せずに済むので、ステアリングロック装置3の大型化も抑制することができる。
(2)ロックバー7を係止凹部8から引き抜くとき、ロックバー7に突部11からタイヤ反力Tが発生しているときにのみ、ロックバー7が回転動作する。よって、ロックバー7に引き抜きのアシスト力が必要なときにのみロックバー7を自位置で回転させるので、ロックバー7に無駄な回転動作を行わせずに済む。
(3)案内溝19に壁部20を設け、この壁部20にロックストッパ17のピン18を当接させることにより、ロックバー7を回転可能とした。よって、案内溝19に壁部20を設けるという簡素な構成によって、ロックバー7を回転式とすることができる。
(4)ロックバー7の斜面部10を除変としたので、ロックバー7が標準位置からアシスト位置に回転するときの回転力を助長することが可能となる。よって、ロックバー7の引き抜きの動作性を確保することができる。
(5)ロックバー7がロック状態をとるときには、ロックバー7の面直部30が突部11に当接するので、ロック時におけるロックバー7と突部11との接触面積を広くとることが可能となる。よって、ロック時において仮にステアリングシャフト6に捩り等が発生したとしても、ロックバー7が係止凹部8から自然抜けしてしまうことを生じ難くすることができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・斜面部10は、斜面角度θkが除変となることに限定されず、斜面角度θkが一定のものでもよい。
・駆動手段は、モータ9に限らず、例えば空気圧シリンダ等の他の駆動源を使用してもよい。
・係止凹部8は、ステアリングシャフト6の外周に別部品として設けられたものに限定されない。例えば、ステアリングシャフト6に孔を設け、これを係止凹部8としてもよい。
・ロック側付勢部材25やアンロック側付勢部材26は、ばね部材に限定されず、他の部品を採用可能である。また、その配置箇所も適宜変更可能である。
・切換手段は、ロックストッパ17のピン18を壁部20に当接する構造に限定されず、他の構造を採用してもよい。
・ロックバー7の形状は、円筒形状に限定されず、例えば四角柱形状としてもよい。
・モータとカム部材13とを連結する歯車は、ウォームギヤ12に限定されず、他の種類の歯車を使用してもよい。
・モータ9の配置向きは、モータ軸9aがステアリングシャフト6の軸Lと平行となる向きに限定されず、モータ軸9aが軸Lと直交する向きとしてもよい。
・ロックバー7の回転構造は、カム部材13、ロックストッパ17、ピン18、案内溝19等から構成されるものに限らず、種々変更可能である。
・本例のロックバー回転構造は、ロックバー7をロック位置又はアンロック位置に移動させる機構から独立した機構となっていてもよい。
・ステアリングロック装置3は、電動式に限らず、機械式としてもよい。
・ステアリング部材は、ホイール型の部材に限定されず、他のものを採用してもよい。
・ロックバー7は、タイヤ反力Tが付与されているときのみ動作する構造に限定されない。例えば、アンロック時にロックバー7が毎回回転する構造を採用してもよい。
・ステアリングロック装置3は、自動車に搭載されることに限定されず、自動車以外の他の車両に搭載されてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)請求項1〜5のいずれかにおいて、前記ロック部材をロック側に付勢するロック側付勢部材を備えた。この構成によれば、ロック部材をロック状態とするとき、ロック部材がステアリング部材の突部に乗り上げていても、ステアリング部材を回転操作すれば、ロック部材がロック側付勢部材の付勢力にて係止凹部に自ら落ち込む。よって、ロック状態への切り換えを、より確実に行うことが可能となる。
(ロ)請求項1〜5、前記技術的思想(イ)のいずれかにおいて、前記斜面部は、前記ステアリング部材の回転方向に沿って左右両側に形成されている。この構成によれば、ロック部材の左右どちらに突部が位置していても、問題なく引き抜きのアシスト力をロックバーに発生させることが可能となる。
(ハ)請求項1〜5、前記技術的思想(イ)、(ロ)のいずれかにおいて、前記ロック部材をアンロック側に付勢するアンロック側付勢部材を備えた。この構成によれば、ロック部材をスムーズにアンロック位置に押し上げることが可能となる。
2…ステアリング部材としてのステアリングホイール、3…ステアリングロック装置、7…ロック部材を構成するロックバー、8…係止凹部、9…駆動手段としてのモータ、10…斜面部、11…突部、13…切換手段及び連結部材を構成するカム部材、17…ロック部材を構成するロックストッパ、18…切換手段及び係入部材を構成するピン、19…切換手段を構成する案内溝、20…切換手段を構成する壁部、30…面直部、T…トルクとしてのタイヤ反力、θk…斜面角度。

Claims (5)

  1. ロック部材がアンロック位置から移動してステアリング部材の係止凹部に係止するとロック状態となり、当該ロック部材がロック時と逆方向に移動して前記係止凹部から離脱するとアンロック状態となるステアリングロック装置において、
    自位置で回転可能で、かつ先端に斜面部を有する前記ロック部材と、
    当該ロック部材の回転時の駆動源としての駆動手段と、
    前記駆動手段の駆動力により、ロック位置にある前記ロック部材をその場で回転させる切換手段とを備え、
    ンロック動作において毎回、又は前記ステアリング部材から前記ロック部材にトルクが加わっているとき、前記切換手段を介して前記ロック部材を回転させることにより、トルクが加わってしまっている前記ロック部材に対し、当該ロック部材の前記斜面部を前記ステアリング部材の前記係止凹部の間の突部に当接させて、前記斜面部による引き抜きのアシスト力を前記ロック部材に発生させ、当該ロック部材をアンロック位置に移動させることを特徴とするステアリングロック装置。
  2. 前記切換手段は、前記ロック部材をロックからアンロックに切り換えるとき、当該ロック部材に前記突部からトルクが加わっているときのみ、前記ロック部材を回転させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のステアリングロック装置。
  3. 前記切換手段は、
    前記駆動手段に連結された回転可能な連結部材と、
    前記ロック部材に形成された係入部材と、
    前記係入部材が係止され、前記連結部材の回転に応じて当該係入部材をロック側又はアンロック側に押し込むことにより、前記ロック部材をロック位置又はアンロック位置に案内する案内溝と、
    前記案内溝において前記ロック部材をロック位置から離脱させる箇所に形成され、当該ロック部材に前記突部からトルクが加わっているとき、前記係入部材と当接可能な壁部と
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のステアリングロック装置。
  4. 前記斜面部は、斜面角度が前記ロック部材の回転方向において徐々に変位するように除変に形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のステアリングロック装置。
  5. 前記ロック部材の先端には、当該ロック部材がロック状態をとるときに前記突部と接触する箇所に面直部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のステアリングロック装置。
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