JP4566770B2 - 地盤改良装置及び地盤改良工法 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤改良装置及び地盤改良工法に関する。
従来、建造物の老朽化や移転等により、同建造物を解体して、新規に建造物を建築する場合には、新規の建造物に見合った位置に新たに基礎を構築する必要性がある。
この際、構築現場に残された既存杭、すなわち、工場等においてあらかじめ製造された既製杭(プレキャストパイル)や、地盤に縦穴を形成して、この縦穴中に鉄筋篭を入れると共に、コンクリートを打設して構築した現場打ち杭は、建造物の構築作業を開始する前に破砕ないしは引き抜く等して除去しておく必要性がある。
そのために、既存杭を破砕するための破砕装置(例えば、特許文献1参照)や、既存杭を引き抜くための引き抜き装置が開発されている(例えば、特許文献2参照)。
すなわち、破砕装置は、下端周縁部に掘削刃を設けた円筒状掘削体と、同円筒状掘削体内に配置したドリルヘッドとを具備して、円筒状掘削体により既存杭の外周位置にて掘進させると共に、ドリルヘッドにより既存杭を破砕する破砕作業を行うようにしている。
この際、あらかじめ地表面の土砂を一定深さだけ開削して、各既存杭の杭頭を露出させる開削作業を行い、各既存杭の杭頭に円筒状掘削体の下端部を嵌合させた状態にて、上記した破砕作業を開始するようにしている。
また、引き抜き装置は、下端周縁部に掘削刃を設けた円筒状の掘削体の内周面に、リボンスクリュー羽根を設けて、掘削体を既存杭の外周位置にて掘進させることにより、同既存杭の外周面の土砂をリボンスクリュー羽根により地上へ排出して、同既存杭の外周面と地盤との摩擦抵抗を弱めた状態となし、同状態にて既存杭を容易に引き抜くことができるようにしている。
この場合も、あらかじめ開削作業を行い、各既存杭の杭頭に掘削体の下端部を嵌合させた状態にて、上記した引き抜き作業を開始するようにしている。
特開2001−288746号公報 特開2002−188145号公報
ところが、前記した破砕装置では、破砕作業に先立って開削作業を行わなければならないという煩わしさがあり、しかも、かかる開削作業を行うに際して、隣接する既存杭の間隔が小さい場合には、開削作業を行うための作業機を進入させることができないという不具合もあり、そのような場合には、人力により開削作業を行わなければならないという煩雑さもあって、工期と工費に悪影響するという不具合がある。
しかも、かかる破砕装置では、既存杭がPC鋼材によりプレストレスが付与されているPC杭の場合、円筒状掘削体により周囲を囲繞されているために、破砕に伴って露出してくるPC鋼材がドリルヘッドに絡み付き、同ドリルヘッドの回転を阻害するという不具合がある。
そのために、逐一ドリルヘッドを地上に引き上げてPC鋼材を取り除いた後、掘削作業を再開しなければならないという煩雑さがある。
さらには、かかる破砕装置では、既存杭の外径よりも大径でかつ既存杭の長さに略等しい長さの円筒状掘削体を用意する必要性があると共に、同円筒状掘削体を回転駆動させるための回転駆動力を確保するために破砕装置自体が大型化し、工費の増大につながるという不具合がある。
そして、円筒状掘削体に大きな回転力(トルク)を保持させるためには、それに反比例して単位時間あたりの回転数を低減させる必要性があるために、その分だけ工期の増大につながるという不具合がある。
また、引き抜き装置では、上記した破砕装置と同様に開削作業を行う必要性があり、かかる開削作業が工期と工費に悪影響するという不具合がある。
しかも、かかる引き抜き装置の場合も、既存杭の外径よりも大径でかつ既存杭の長さに略等しい長さの円筒状の掘削体を用意する必要性があると共に、同掘削体を回転駆動させるための回転駆動力を確保するために引き抜き装置自体が大型化し、工費の増大につながるという不具合がある。
そして、掘削体に大きな回転力(トルク)を保持させるためには、それに反比例して単位時間あたりの回転数を低減させる必要性があるために、その分だけ工期の増大につながるという不具合がある。
さらには、上記した破砕装置や引き抜き装置では、既存杭の破砕や除去はできるものの、その後に新規の基礎杭を現場打ち杭により構築する作業や、新規に基礎杭を建て込むという作業を、別の行程として別の作業機を搬入して行わなければならず、工期と工費が嵩む大きな要因となっている。
そこで、本発明では、上下方向に伸延する内側軸と外側軸とから二重軸に形成した破砕・掘削軸体と、同破砕・掘削軸体の内側軸の下端部に取り付けて回転しながら既存杭を破砕すると共に地盤を掘削する先行破砕・掘削刃体と、同先行破砕・掘削刃体よりも上方位置にて外側軸の下端部に取り付けて回転しながら既存杭を破砕すると共に地盤を掘削する後行破砕・掘削刃体とを具備し、地上から供給した地盤改良剤や固化材を、上記破砕・掘削軸体内を通して地中に吐出させて、これら地盤改良材や固化材と掘削土壌及び/又は既存杭の破砕片を混練可能となした地盤改良装置であって、前記先行破砕・掘削刃体は、前記破砕・掘削軸体の内側軸の下端部に、同内側軸の半径方向に伸延する一対の細幅板状の羽根片を点対称の位置に配置して、各羽根片に多数の破砕・掘削用ビットを突設して形成し、前記破砕・掘削軸体の下部周面には前記後行破砕・掘削刃体を有する相対撹拌翼体を取り付けると共に、相対撹拌翼体は、内側撹拌翼と、同内側撹拌翼の外周を相対的に反対方向に回転する外側撹拌翼とを具備して、内側撹拌翼と外側撹拌翼は、略相似形に形成して、両撹拌翼間に形成される間隙を、両撹拌翼のほぼ全域にわたってほぼ等しい幅員となし、内側撹拌翼は、破砕・掘削軸体の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片と、両上・下部横翼片の外側端部間に介設した縦翼片とから弧状に形成して、外側軸の外周面に回転自在に遊嵌した翼片支持体に上部横翼片の先端部を取り付ける一方、内側軸の下端部に下部横翼片の先端部を取り付けて、内側軸と一体的に回転するようにし、外側撹拌翼は、破砕・掘削軸体の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片と、両上・下部横翼片の外側端部間に介設した縦翼片とから弧状に形成して、外側軸の下端部に上部横翼片の先端部を取り付ける一方、内側軸の外周面に回転自在に遊嵌した翼片支持体に下部横翼片の先端部を取り付けて、外側軸と一体的に回転するようにして、
外側撹拌翼の下部横翼片には多数の破砕・掘削用ビットを突設して、同下部横翼片を前記後行破砕・掘削刃体となし、先行破砕・掘削刃体と後行破砕・掘削刃体は、破砕・掘削軸体を介して同一軸線廻りを相対的に逆方向に回転するようにしたことを特徴とする地盤改良装置を提供するものである。
そして、本発明は、既存杭が埋設されている地盤改良部内にあっては、前記先行破砕・掘削刃体がその回転範囲内に位置する既存杭を破砕すると共に、後続の前記後行破砕・掘削刃体がその回転範囲内に位置する既存杭を破砕し、前記先行破砕・掘削刃体により破砕された既存杭から露出している鉄筋やPC鋼材を、先行破砕・掘削刃体とは逆方向に回転する前記後行破砕・掘削刃体により切断し、前記相対撹拌翼体は、互いに内外側に重複状態の内・外側撹拌翼を相互に反対方向に回転させることで、両撹拌翼間の掘削土壌を強制的に反対方向に流動させて、掘削土壌が両撹拌翼間で交錯してもみ合うようにし、既存杭の破砕片を地盤改良部の骨材として、この骨材と掘削土壌と地盤改良剤や固化材を均一に混練させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明では、地盤を掘削しながら地盤改良剤や固化材を吐出させることにより、これら地盤改良剤や固化材と掘削土壌とを混練させて、地中に地盤改良部を形成する地盤改良工法において、請求項1又は2記載の地盤改良装置により地盤改良作業を行うことで、地盤の掘削と同時に地中に埋設された既存杭を、同一軸線廻りを相対的に逆方向に回転する前記先行破砕・掘削刃体と前記後行破砕・掘削刃体とにより二段階にわたって破砕する破砕作業と、前記先行破砕・掘削刃体により破砕された既存杭から露出している鉄筋やPC鋼材を、先行破砕・掘削刃体とは逆方向に回転する前記後行破砕・掘削刃体により切断する切断作業と、破砕した既存杭の破砕片を地盤改良部の骨材として再利用して、この骨材と掘削土壌と地盤改良剤や固化材とを混練する混練作業と、を同時に一工程にて行うことを特徴とする地盤改良工法を提供するものである。
ここで、地盤改良剤とは、有害物質に汚染された地盤や地下水を、浄化や中和化等して無公害化するものであり、例えば、塩化第一鉄や塩化第二鉄を使用することができる。
(1)請求項1記載の本発明に係る地盤改良装置では、上下方向に伸延する内側軸と外側軸とから二重軸に形成した破砕・掘削軸体と、同破砕・掘削軸体の内側軸の下端部に取り付けて回転しながら既存杭を破砕すると共に地盤を掘削する先行破砕・掘削刃体と、同先行破砕・掘削刃体よりも上方位置にて外側軸の下端部に取り付けて回転しながら既存杭を破砕すると共に地盤を掘削する後行破砕・掘削刃体とを具備し、地上から供給した地盤改良剤や固化材を、上記破砕・掘削軸体内を通して地中に吐出させて、これら地盤改良材や固化材と掘削土壌及び/又は既存杭の破砕片を混練可能となした地盤改良装置であって、前記先行破砕・掘削刃体は、前記破砕・掘削軸体の内側軸の下端部に、同内側軸の半径方向に伸延する一対の細幅板状の羽根片を点対称の位置に配置して、各羽根片に多数の破砕・掘削用ビットを突設して形成し、前記破砕・掘削軸体の下部周面には前記後行破砕・掘削刃体を有する相対撹拌翼体を取り付けると共に、相対撹拌翼体は、内側撹拌翼と、同内側撹拌翼の外周を相対的に反対方向に回転する外側撹拌翼とを具備して、内側撹拌翼と外側撹拌翼は、略相似形に形成して、両撹拌翼間に形成される間隙を、両撹拌翼のほぼ全域にわたってほぼ等しい幅員となし、内側撹拌翼は、破砕・掘削軸体の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片と、両上・下部横翼片の外側端部間に介設した縦翼片とから弧状に形成して、外側軸の外周面に回転自在に遊嵌した翼片支持体に上部横翼片の先端部を取り付ける一方、内側軸の下端部に下部横翼片の先端部を取り付けて、内側軸と一体的に回転するようにし、外側撹拌翼は、破砕・掘削軸体の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片と、両上・下部横翼片の外側端部間に介設した縦翼片とから弧状に形成して、外側軸の下端部に上部横翼片の先端部を取り付ける一方、内側軸の外周面に回転自在に遊嵌した翼片支持体に下部横翼片の先端部を取り付けて、外側軸と一体的に回転するようにして、外側撹拌翼の下部横翼片には多数の破砕・掘削用ビットを突設して、同下部横翼片を前記後行破砕・掘削刃体となし、先行破砕・掘削刃体と後行破砕・掘削刃体は、破砕・掘削軸体を介して同一軸線廻りを相対的に逆方向に回転するようにしている。
このようにして、地盤改良作業を行う際には、先行する先行破砕・掘削刃体と後行する後行破砕刃体とにより二段階にわたって地盤を掘削すると共に、必要に応じて地上から供給した地盤改良剤や固化材を破砕・掘削軸体内を通して地中に吐出させて、これら地盤改良剤や固化材と掘削土壌とを混練させて地盤改良部を成形することができる。
この際、地盤改良部の範囲内に既存杭が埋設されている場合でも、先行する先行破砕・掘削刃体と後行する後行破砕刃体とにより二段階にわたって既存杭を破砕することができるため、同既存杭に配筋されている鉄筋やPC鋼材も確実に切断することができて、同既存杭の破砕片を地盤改良部の骨材として地盤改良剤や固化材と一緒に混練することができる。
しかも、従来の破砕装置や引き抜き装置のように、既存杭の周囲を掘削体等の円筒体により囲繞していないため、PC鋼材が各破砕・掘削刃体に絡み付くという不具合の発生を回避することができて、破砕・掘削作業を効率良く行うことができる。
さらには、改良すべき地盤のどの場所に既存杭が埋設されているのかが不明な状態でも、開削作業を行うことなく、上記した地盤改良装置により地盤改良作業を行うことにより、所要の場所に地盤改良部を成形することができるため、開削作業の手間を省くことができると共に、開削作業を行う必要性がないため、地盤改良装置の搬入スペースや移動スペース等を制限されることがなく、地盤改良作業能率を向上させることができる。
そして、地盤改良部の範囲内に既存杭が埋設されていても、そのまま既存杭を破砕すると共に地盤を掘削することができるため、既存杭の破砕片を、地盤改良部を成形するための骨材として再利用することができる。
その結果、既存杭が埋設された地盤であっても、地盤改良作業を、既存杭の破砕作業と地盤の掘削作業と地盤改良剤や固化材の混練作業とを同時に一工程にて効率良く行うことができる。
(2)請求項2記載の本発明に係る地盤改良工法では、既存杭が埋設されている地盤改良部内にあっては、前記先行破砕・掘削刃体がその回転範囲内に位置する既存杭を破砕すると共に、後続の前記後行破砕・掘削刃体がその回転範囲内に位置する既存杭を破砕し、前記先行破砕・掘削刃体により破砕された既存杭から露出している鉄筋やPC鋼材を、先行破砕・掘削刃体とは逆方向に回転する前記後行破砕・掘削刃体により切断し、前記相対撹拌翼体は、互いに内外側に重複状態の内・外側撹拌翼を相互に反対方向に回転させることで、両撹拌翼間の掘削土壌を強制的に反対方向に流動させて、掘削土壌が両撹拌翼間で交錯してもみ合うようにし、既存杭の破砕片を地盤改良部の骨材として、この骨材と掘削土壌と地盤改良剤や固化材を均一に混練させるようにしている。
このようにして、破砕・掘削軸体の内側軸と外側軸とを相互に反対方向に回転させて、各軸に取り付けた先行破砕・掘削刃体と後行破砕・掘削刃体とを同一軸芯廻りに相対的に逆回転させることにより、先行破砕・掘削刃体と後行破砕・掘削刃体とが地盤や既存杭から反作用を受けて芯ずれするのを相互に相殺して、両先・後行破砕・掘削刃体の掘進性を良好に確保することができる。
しかも、先行破砕・掘削刃体により破砕された既存杭から鉄筋やPC鋼材が露出している場合にも、同先行破砕・掘削刃体とは逆回転する後行破砕・掘削刃体によりこれら鉄筋やPC鋼材を確実に切断することができる。
さらには、相対的に逆回転する先行破砕・掘削刃体と後行破砕・掘削刃体とにより、既存杭を挟み付けるように協働して破砕することもでき、同既存杭の破砕作業を効率良く確実に行うことができる。
(3)請求項3記載の本発明に係る地盤改良工法では、地盤を掘削しながら地盤改良剤や固化材を吐出させることにより、これら地盤改良剤や固化材と掘削土壌とを混練させて、地中に地盤改良部を形成する地盤改良工法において、請求項1又は2記載の地盤改良装置により地盤改良作業を行うことで、地盤の掘削と同時に地中に埋設された既存杭を、同一軸線廻りを相対的に逆方向に回転する前記先行破砕・掘削刃体と前記後行破砕・掘削刃体とにより二段階にわたって破砕する破砕作業と、前記先行破砕・掘削刃体により破砕された既存杭から露出している鉄筋やPC鋼材を、先行破砕・掘削刃体とは逆方向に回転する前記後行破砕・掘削刃体により切断する切断作業と、破砕した既存杭の破砕片を地盤改良部の骨材として再利用して、この骨材と掘削土壌と地盤改良剤や固化材とを混練する混練作業と、を同時に一工程にて行うようにしている。
従って、地盤改良部の範囲内に既存杭が埋設されていても、そのまま既存杭を破砕すると共に地盤を掘削して、既存杭の破砕片を骨材として再利用することができるため、かかる既存杭が埋設された地盤であっても、既存杭の破砕作業と地盤の掘削作業と鉄筋やPC鋼材を切断する切断作業と地盤改良剤や固化材の混練作業とを同時に一工程にて行う地盤改良作業となすことができて、この点からも地盤改良作業能率を著しく向上させることができる。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1に示すAは、本発明に係る地盤改良装置Jを装着した地盤改良作業機であり、同地盤改良作業機Aは、ベースマシン1と固化材供給部2とを装備している。
ベースマシン1は、自走可能なベースマシン本体3に上下方向に伸延するリーダ4を設け、同リーダ4にモータ支持体5を昇降自在に取り付け、同モータ支持体5に駆動用モータ6を搭載し、同駆動用モータ6に二重反転歯車機構8を介して第1実施形態としての地盤改良装置Jを着脱自在に取り付けている。
〔第1実施形態としての地盤改良装置〕
第1実施形態としての地盤改良装置Jは、上記二重反転歯車機構8に上下方向に伸延する破砕・掘削軸体7の上端部を着脱自在に取り付け、同破砕・掘削軸体7の下部周面に後行破砕・掘削刃体を具備する相対撹拌翼体9を取り付けると共に、同破砕・掘削軸体7の下端部に先行破砕・掘削刃体10を取り付けている。12は、破砕・掘削軸体7を掘削方向に案内・支持する案内・支持体である。
固化材供給部2は、固化材収容タンクと固化材供給ポンプ(図示せず)とを具備し、同固化材供給ポンプに固化材供給ホース11の基端部を接続し、同固化材供給ホース11の先端部を前記破砕・掘削軸体7にスイベルジョイント(図示せず)を介して接続している。
破砕・掘削軸体7は、図2及び図3にも示すように、上下方向に伸延させて形成した筒状の内側軸20と、同内側軸20の外周を囲繞する状態に上下方向に伸延させて形成した筒状の外側軸21とから内外側二重軸構造に構成しており、内側軸20と外側軸21は、駆動用モータ6により二重反転歯車機構8を介して同一軸芯廻りに相互に(相対的に)反対方向に回転するようにしている。
そして、内側軸20中には上下方向に伸延させて形成した筒状体22を挿通して、同筒状体22中に内側固化材供給路23を形成する一方、同筒状体22の外周面と内側軸20の内周面との間に外側固化材供給路24を形成している。
しかも、内側軸20の上端部には連通路(図示せず)を形成して、同連通路を介して内側固化材供給路23と外側固化材供給路24とを連通させ、固化材供給ホース11を通して供給される固化材を、内側固化材供給路23と外側固化材供給路24とに分流させて供給することができるようにしている。
ここで、内側軸20の下端部には刃体取付体13を介して先行破砕・掘削刃体10を取り付けており、同刃体取付体13に第1固化材吐出部29を設けている。
そして、第1固化材吐出部29は、筒状に形成した刃体取付体13の周壁に円形状の第1固化材吐出孔29aを形成し、同第1固化材吐出孔29aを内側固化材供給路23に接続して、同内側固化材供給路23を通して供給される固化材は、第1固化材吐出孔29aより直下方へ向けて吐出されるようにしている。
相対撹拌翼体9は、図2及び図3にも示すように、最内側撹拌翼26と、同最内側撹拌翼26の外周を相対的に反対方向に回転する内側撹拌翼27と、同内側撹拌翼27の外周を相対的に反対方向に回転する外側撹拌翼28とを具備しており、内側撹拌翼27と外側撹拌翼28は、略相似形に形成して、両撹拌翼27,28間に形成される間隙を、両撹拌翼27,28のほぼ全域にわたってほぼ等しい幅員となすことにより、掘削土壌g(図1参照)の共回り現象を防止することができると共に、緻密な撹拌機能を発揮させることができるようにしている。
最内側撹拌翼26は、外側軸21の下端部より放射状に突出させて形成しており、外側軸21の下端部の線対称位置に一対設けて、外側軸21と一体的にa方向に回転するようにしている。
そして、最内側攪拌翼26中にその伸延方向に沿わせて固化材導出路32を形成して、同固化材導出路32の基端部と前記外側固化材供給路24とを接続すると共に、同固化材導出路32の先端部を最内側攪拌翼26の先端部に開口させて第2固化材吐出部33となしている。
内側撹拌翼27は、破砕・掘削軸体7の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片27a,27bと、両上・下部横翼片27a,27bの外側端部間に上下方向に伸延させて介設した縦翼片27cとから弧状に形成しており、外側軸21の外周面に回転自在に遊嵌したリング状の翼片支持体30に上部横翼片27aの先端部を取り付ける一方、内側軸20の下端部に下部横翼片27bの先端部を取り付けて、内側軸20と一体的にb方向に回転するようにしている。
そして、本実施の形態では、上部横翼片27aは短幅に形成する一方、下部横翼片27bは長幅に形成して、両横翼片27a,27bの外側端部間に介設した縦翼片27cを傾斜状となしている。
また、上記した内側撹拌翼27は、内側軸20の下部の線対称位置に一対設けている。
外側撹拌翼28は、破砕・掘削軸体7の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片28a,28bと、両上・下部横翼片28a,28bの外側端部間に上下方向に伸延させて介設した縦翼片28cとから弧状に形成しており、外側軸21の下端部に上部横翼片28aの先端部を取り付ける一方、内側軸20の外周面に回転自在に遊嵌したリング状の翼片支持体34に下部横翼片28bの先端部を取り付けて、外側軸21と一体的にa方向に回転するようにしている。
そして、本実施の形態では、上部横翼片28aは短幅に形成する一方、下部横翼片28bは長幅に形成して、両横翼片28a,28bの外側端部間に介設した縦翼片28cを傾斜状となして、外側攪拌翼28と内側攪拌翼27とを正面視にて相似形状となしている。
また、外側撹拌翼28は、破砕・掘削軸体7の下部の円周方向に一定の間隔を開けて三個設けている。
ここで、外側攪拌翼28の下部横翼片28bは、後述する先行破砕・掘削刃体10の回転半径よりも広幅に形成しており、同下部横翼片28bの下面には多数の破砕・掘削用ビット35を伸延方向に一定の間隔を開けて突設して、同下部横翼片28bを後行破砕・掘削刃体となしている。
先行破砕・掘削刃体10は、図2に示すように、破砕・掘削軸体7の内側軸20の下端部に、同内側軸20の半径方向に伸延する一対の細幅板状の羽根片36,36を点対称の位置に配置して、各羽根片36,36の下面に多数の破砕・掘削用ビット37を伸延方向に一定の間隔を開けて突設している。
次に、上記のように構成した地盤改良装置Jを装着した地盤改良作業機Aにより行う地盤改良作業について、図4を参照しながら説明する。
すなわち、軟弱な地盤を改良する際には、まず、図4に示すように、地盤改良現場Bに鋼矢板Cを連続的に建て込むことにより、閉塞された地盤改良区画Dを形成する。Fは、地盤改良現場Bに新たに築造予定の構造物の仮想線である。
そして、上記地盤改良区画D内にベースマシン1を移動させてリーダ4を建て込み、同リーダ4に沿わせて破砕・掘削軸体7を回転させながら下降させることにより、地盤Gを先行破砕・掘削刃体10により掘削すると共に、相対撹拌翼体9により掘削土壌gを撹拌する。
この際、固化材供給部2より固化材を固化材供給ホース11→スイベルジョイント→破砕・掘削軸体7→第1・第2固化材吐出部29,33に供給して、各固化材吐出部29,33より固化材を吐出させる。
そして、かかる固化材を相対撹拌翼体9により掘削土壌g中に均一に撹拌して、掘削土壌gを固化させることにより、軟弱な地盤中に柱状地盤改良部Eを成形することができ、さらに、かかる地盤改良部Eを前後方向及び左右方向に壁状に連続させて成形することにより、地盤改良区画D内の地盤Gを全て改良することができる。
ここで、相対撹拌翼体9は、互いに内外側に重複状態の内・外側撹拌翼27,28を相互に反対方向に回転させることにより、両撹拌翼27,28間の掘削土壌gを強制的に反対方向に流動させて、掘削土壌gが両撹拌翼27,28間で交錯してもみ合うようにしている。その結果、掘削土壌gと固化材を均一に効率良く混練させることができる。
かかる地盤改良作業において、地盤改良区画D内には、図4に示すように、既存杭Kが点在しており、地盤改良部E内に既存杭Kが埋設されている場合でも、先行破砕・掘削刃体10がその回転範囲内に位置する既存杭Kを破砕すると共に、後続の後行破砕・掘削刃体としての外側攪拌翼28の下部横翼片28bがその回転範囲内に位置する既存杭Kを破砕する。
その結果、先行する先行破砕・掘削刃体10と後行する後行破砕刃体28bとにより二段階にわたって既存杭Kを破砕することができるため、同既存杭Kに配筋されている鉄筋やPC鋼材(図示せず)も確実に切断することができて、同既存杭Kの破砕片を地盤改良部Eの骨材として固化材と一緒に混練することができる。
しかも、従来の破砕装置や引き抜き装置のように、既存杭Kの周囲を掘削体等の円筒体により囲繞していないため、PC鋼材が各破砕・掘削刃体10,28bに絡み付くという不具合の発生を回避することができて、破砕・掘削作業を効率良く行うことができる。
さらには、改良すべき地盤のどの場所に既存杭Kが埋設されているのかが不明な状態でも、開削作業を行うことなく、上記した地盤改良装置Jにより地盤改良作業を行うことにより、所要の場所に地盤改良部Eを成形することができるため、開削作業の手間を省くことができると共に、開削作業を行う必要性がないため、上記地盤改良装置Jを装着した地盤改良作業機Aの搬入スペースや移動スペース等を制限されることがなく、地盤改良作業能率を向上させることができる。
そして、地盤改良部Eの範囲内に既存杭Kが埋設されていても、そのまま既存杭Kを破砕すると共に地盤Gを掘削することができるため、既存杭Kの破砕片を、地盤改良部Eを成形するための骨材として再利用することができる。
その結果、既存杭Kが埋設された地盤Gであっても、地盤改良作業を、既存杭Kの破砕作業と地盤Gの掘削作業と固化材の混練作業とを同時に一工程にて効率良く行うことができる。
また、破砕・掘削軸体7は、内側軸20と外側軸21とを相互に反対方向に回転させることにより、各軸20,21に取り付けた先行破砕・掘削刃体10と後行破砕・掘削刃体28bとを同一軸芯廻りに相対的に逆回転させることができるため、先行破砕・掘削刃体10と後行破砕・掘削刃体28bとが地盤Bや既存杭Kから反作用を受けて芯ずれするのを相互に相殺して、両先・後行破砕・掘削刃体10,28bの掘進性を良好に確保することができる。
しかも、図1に示すように、既存杭Kに、先行破砕・掘削刃体10の一方の羽根片36だけが破砕・掘削用ビット37を介して破砕・掘削作用している場合、すなわち、偏って破砕・掘削作用している場合でも、後行破砕・掘削刃体28bが周囲の地盤Bに芯ずれ方向の動きを規制されているため、先行破砕・掘削刃体10が既存杭Kから反作用を受けて芯ずれするのを防止することができて、この点からも両先・後行破砕・掘削刃体10,28bの掘進性を良好に確保することができる。
さらには、先行破砕・掘削刃体10により破砕された既存杭Kから鉄筋やPC鋼材が露出している場合にも、同先行破砕・掘削刃体10とは逆回転する後行破砕・掘削刃体28bによりこれら鉄筋やPC鋼材を確実に切断することができる。
なお、本実施の形態では掘削土壌gに固化材を混練させるようにしているが、同固化材に代えて地盤改良剤を使用することも、また、必要に応じて固化材と地盤改良剤を併用することもできる。
ここで、地盤改良剤とは、有害物質に汚染された地盤や地下水を、浄化や中和化等して無公害化するものをいう。
次に、第2実施形態〜第6実施形態としての地盤改良装置Aについて、図5〜図9を参照しながら説明する。
〔第2実施形態としての地盤改良装置〕
第2実施形態としての地盤改良装置Jは、図5に示すように、前記した第1実施形態としての地盤改良装置Jと基本的構造を同じくしているが、先行破砕・掘削刃体10と後行破砕・掘削刃体28bの回転半径を同じくしている点において異なる。
このようにして、相対的に逆回転する先行破砕・掘削刃体10と後行破砕・掘削刃体28bとにより、既存杭Kを挟み付けるように協働して破砕することができ留用にしている。その結果、既存杭Kの破砕作業を効率良く確実に行うことができる。
〔第3実施形態としての地盤改良装置〕
第3実施形態としての地盤改良装置Jは、図6に示すように、破砕・掘削軸体7の内側軸20の下端部に先行破砕・掘削刃体10を取り付ける一方、同破砕・掘削軸体7の外側軸21の下端部に後行破砕・掘削刃体38を上記先行破砕・掘削刃体10の直上方に位置させて配置している。
そして、後行破砕・掘削刃体38は、先行破砕・掘削刃体10と同様に、破砕・掘削軸体7の外側軸21の半径方向に張り出し状に伸延する一対の細幅板状の羽根片39,39を点対称の位置に配置して、各羽根片39,39の下面に多数の破砕・掘削用ビット35を伸延方向に一定の間隔を開けて突設している。
しかも、後行破砕・掘削刃体38は、先行破砕・掘削刃体10よりも伸延幅を大きく形成して、回転半径、すなわち、破砕・掘削範囲が大きくなるように設定している。
さらには、各羽根片39,39にはそれぞれ第2固化材吐出部33,33を設けており、各第2固化材吐出部33,33は、各羽根片39,39の回転方向とは反対側の面に細長状の固化材吐出孔40,40を各羽根片39,39の伸延方向に沿わせて形成している。
また、破砕・掘削軸体7は、内側軸20中に筒状体22を挿通して、同筒状体22中に第1固化材供給路41を形成すると共に、同第1固化材供給路41の外周面と内側軸20の内周面との間に第2固化材供給路42を形成し、同内側軸20の外周面と外側軸21の内周面との間に第3固化材供給路43を形成している。
そして、先行破砕・掘削刃体10の中央部下面に第1固化材吐出部29を設け、同第1固化材吐出部29に上記第1固化材供給路41の先端部を連通連結し、上記固化材吐出孔40,40にそれぞれ第2固化材吐出路42と第3固化材吐出路43の各先端部を連通連結している。
また、破砕・掘削軸体7の外側軸21には、その半径方向に伸延する細幅板状の攪拌羽根44を複数枚(本実施の形態では四枚)取り付けている。
このようにして、第3実施形態としての地盤改良装置Jでは、第1実施形態としての地盤改良装置Jと同様に、既存杭Kの破砕作業と同時に地盤改良作業を行うことができるようにしており、この際、固化材(ないしは地盤改良剤)を第1固化材吐出部29と第2固化材吐出部42とからそれぞれ吐出させることができ、同第2固化材吐出部42では、各羽根片39,39に形成した細長状の固化材吐出孔40,40より固化材を吐出させることができる。
しかも、各固化材吐出孔40,40には、第2固化材吐出路42と第3固化材吐出路43とを個別に連通連結しているため、各固化材吐出孔40,40より固化材を帯状にして確実に吐出させることができて、攪拌羽根44により効率良く掘削土壌g及び/又は既存杭Kの破砕片と混練させることができる。
〔第4実施形態としての地盤改良装置〕
第4実施形態としての地盤改良装置Jは、図7に示すように、前記した第3実施形態としての地盤改良装置Jと基本的構造を同じくしているが、先行破砕・掘削刃体10と後行破砕・掘削刃体38の回転半径を同じくしている点において異なる。
このようにして、相対的に逆回転する先行破砕・掘削刃体10と後行破砕・掘削刃体38とにより、既存杭Kを挟み付けるように協働して破砕することができ留用にしている。その結果、既存杭Kの破砕作業を効率良く確実に行うことができる。
〔第5実施形態としての地盤改良装置〕
第5実施形態としての地盤改良装置Jは、図8に示すように、前記した第4実施形態としての地盤改良装置Jと基本的構造を同じくしているが、先行破砕・掘削刃体10の形状において異なる。
すなわち、先行破砕・掘削刃体10は、螺旋状羽根45の下面に破砕刃面部46を形成して、同破砕刃面部46により地盤Gを掘削することも、また、既存杭Kを破砕することもできるようにしている。
そして、先行破砕・掘削刃体10により破砕できなかった既存杭Kの残余の部分を後行破砕・掘削刃体38により破砕し、さらには、露出した鉄筋やPC鋼材を後行破砕・掘削刃体38により切断するようにしている。
〔第6実施形態としての地盤改良装置〕
第6実施形態としての地盤改良装置Jは、図9に示すように、前記した第5実施形態としての地盤改良装置Jと基本的構造を同じくしているが、後行破砕・掘削刃体38の形状において異なる。
すなわち、後行破砕・掘削刃体38は、螺旋状羽根45の下面に破砕刃面部46を形成して、同破砕刃面部46により地盤Gを掘削することも、また、既存杭Kを破砕することもできるようにしている。
そして、先行破砕・掘削刃体10により破砕できなかった既存杭Kの残余の部分を後行破砕・掘削刃体38により破砕し、さらには、露出した鉄筋やPC鋼材を後行破砕・掘削刃体38により切断するようにしている。
本発明に係る第1実施形態としての地盤改良装置を装着した地盤改良作業機の説明図。 同撹拌装置の正面図。 同攪拌装置の平面説明図。 地盤改良現場の説明図。 第2実施形態としての地盤改良装置の一部切欠側面説明図。 第3実施形態としての地盤改良装置の一部切欠側面説明図。 第4実施形態としての地盤改良装置の一部切欠側面説明図。 第5実施形態としての地盤改良装置の一部切欠側面説明図。 第6実施形態としての地盤改良装置の一部切欠側面説明図。
符号の説明
A 地盤改良作業機
J 地盤改良装置
1 ベースマシン
2 固化材供給部
3 ベースマシン本体
4 リーダ
5 モータ支持体
6 駆動用モータ
7 破砕・掘削軸体
8 二重反転歯車機構
9 相対撹拌翼体
10 先行破砕・掘削刃体
28b,38 後行破砕・掘削刃体

Claims (3)

  1. 上下方向に伸延する内側軸と外側軸とから二重軸に形成した破砕・掘削軸体と、
    同破砕・掘削軸体の内側軸の下端部に取り付けて回転しながら既存杭を破砕すると共に地盤を掘削する先行破砕・掘削刃体と、
    同先行破砕・掘削刃体よりも上方位置にて外側軸の下端部に取り付けて回転しながら既存杭を破砕すると共に地盤を掘削する後行破砕・掘削刃体とを具備し、
    地上から供給した地盤改良剤や固化材を、上記破砕・掘削軸体内を通して地中に吐出させて、これら地盤改良材や固化材と掘削土壌及び/又は既存杭の破砕片を混練可能となした地盤改良装置であって、
    前記先行破砕・掘削刃体は、前記破砕・掘削軸体の内側軸の下端部に、同内側軸の半径方向に伸延する一対の細幅板状の羽根片を点対称の位置に配置して、各羽根片に多数の破砕・掘削用ビットを突設して形成し、
    前記破砕・掘削軸体の下部周面には前記後行破砕・掘削刃体を有する相対撹拌翼体を取り付けると共に、相対撹拌翼体は、内側撹拌翼と、同内側撹拌翼の外周を相対的に反対方向に回転する外側撹拌翼とを具備して、内側撹拌翼と外側撹拌翼は、略相似形に形成して、両撹拌翼間に形成される間隙を、両撹拌翼のほぼ全域にわたってほぼ等しい幅員となし、
    内側撹拌翼は、破砕・掘削軸体の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片と、両上・下部横翼片の外側端部間に介設した縦翼片とから弧状に形成して、外側軸の外周面に回転自在に遊嵌した翼片支持体に上部横翼片の先端部を取り付ける一方、内側軸の下端部に下部横翼片の先端部を取り付けて、内側軸と一体的に回転するようにし、
    外側撹拌翼は、破砕・掘削軸体の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片と、両上・下部横翼片の外側端部間に介設した縦翼片とから弧状に形成して、外側軸の下端部に上部横翼片の先端部を取り付ける一方、内側軸の外周面に回転自在に遊嵌した翼片支持体に下部横翼片の先端部を取り付けて、外側軸と一体的に回転するようにして、
    外側撹拌翼の下部横翼片には多数の破砕・掘削用ビットを突設して、同下部横翼片を前記後行破砕・掘削刃体となし、
    先行破砕・掘削刃体と後行破砕・掘削刃体は、破砕・掘削軸体を介して同一軸線廻りを相対的に逆方向に回転するようにしたことを特徴とする地盤改良装置。
  2. 既存杭が埋設されている地盤改良部内にあっては、前記先行破砕・掘削刃体がその回転範囲内に位置する既存杭を破砕すると共に、後続の前記後行破砕・掘削刃体がその回転範囲内に位置する既存杭を破砕し、
    前記先行破砕・掘削刃体により破砕された既存杭から露出している鉄筋やPC鋼材を、先行破砕・掘削刃体とは逆方向に回転する前記後行破砕・掘削刃体により切断し、
    前記相対撹拌翼体は、互いに内外側に重複状態の内・外側撹拌翼を相互に反対方向に回転させることで、両撹拌翼間の掘削土壌を強制的に反対方向に流動させて、掘削土壌が両撹拌翼間で交錯してもみ合うようにし、既存杭の破砕片を地盤改良部の骨材として、この骨材と掘削土壌と地盤改良剤や固化材を均一に混練させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の地盤改良装置。
  3. 地盤を掘削しながら地盤改良剤や固化材を吐出させることにより、これら地盤改良剤や固化材と掘削土壌とを混練させて、地中に地盤改良部を形成する地盤改良工法において、
    請求項1又は2記載の地盤改良装置により地盤改良作業を行うことで、
    地盤の掘削と同時に地中に埋設された既存杭を、同一軸線廻りを相対的に逆方向に回転する前記先行破砕・掘削刃体と前記後行破砕・掘削刃体とにより二段階にわたって破砕する破砕作業と、
    前記先行破砕・掘削刃体により破砕された既存杭から露出している鉄筋やPC鋼材を、先行破砕・掘削刃体とは逆方向に回転する前記後行破砕・掘削刃体により切断する切断作業と、
    破砕した既存杭の破砕片を地盤改良部の骨材として再利用して、この骨材と掘削土壌と地盤改良剤や固化材とを混練する混練作業と、
    を同時に一工程にて行うことを特徴とする地盤改良工法。
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