JP2010255382A - 地下構造物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】地盤改良領域を縮小することで、施工費の低減を図ることができる。
【解決手段】地盤改良装置(切削ドラム)を地盤Gに進入させながら、混合ドラムによって掘削土と固化材とを混合することにより、所定範囲の壁状の地盤を改良して第1地盤改良領域R1を設けるとともに、前記地盤改良工程を第1地盤改良領域R1から所定の距離をおいて行うことにより、第2地盤改良領域R2を設け、次いで、各工程により地盤改良された第1地盤改良領域R1および第2地盤改良領域R2の間の地盤改良されていない地盤Gを掘削し、掘削領域の空間に面する第1地盤改良領域R1と第2地盤改良領域R2が型枠の代わりとなり、その空間に鉄筋を組み立てた後に、コンクリートを打設し、基礎Kを構築するようにした。
【選択図】図12
【解決手段】地盤改良装置(切削ドラム)を地盤Gに進入させながら、混合ドラムによって掘削土と固化材とを混合することにより、所定範囲の壁状の地盤を改良して第1地盤改良領域R1を設けるとともに、前記地盤改良工程を第1地盤改良領域R1から所定の距離をおいて行うことにより、第2地盤改良領域R2を設け、次いで、各工程により地盤改良された第1地盤改良領域R1および第2地盤改良領域R2の間の地盤改良されていない地盤Gを掘削し、掘削領域の空間に面する第1地盤改良領域R1と第2地盤改良領域R2が型枠の代わりとなり、その空間に鉄筋を組み立てた後に、コンクリートを打設し、基礎Kを構築するようにした。
【選択図】図12
Description
本発明は、建物の基礎や埋設配管などの地下構造物の製造方法に関する。
従来、中小規模の建物の基礎や地中埋設管などの地下構造物を構築、製造する施工として、型枠工法や矢板工法が知られている。型枠工法は、例えば地下構造物が基礎などのコンクリート製の場合において、所定範囲の地盤を掘削し、その空間に型枠を組み立て、コンクリートを打設して基礎を構築した後に型枠を撤去し、その基礎の周囲の空間を埋め戻す手順により行われている。また、矢板工法は、例えば地下構造物が配管などの場合において、所定の間隔をあけて土留矢板を打設した後、それら矢板間を掘削し、その空間の底盤上に配管を配置してから埋め戻しを行い、矢板を引抜くという手順に基づくものである。
上述した型枠工法や矢板工法にあっては、型枠の組立、撤去や土留矢板の打設、撤去といった手間のかかる特殊な作業となり、時間がかかる。そのうえ、型枠工法では型枠の作業領域を確保する必要性から地盤の掘削量が増大し、矢板工法では引抜き時に地盤沈下が生じる不具合があった。これに対して、型枠工法および矢板工法を用いない施工として、地盤改良による施工がある。
ここで採用される地盤改良施工は、地盤をブロック状あるいは壁状に掘削し、地盤をほぐした状態で、例えば固化材などの地盤改良材を添加し、ほぐされた地盤とともに混合、攪拌することで地盤改良領域を形成するものである。具体的には、上述した基礎を構築する場合において、ブロック状に形成した地盤改良領域を構築する基礎の形状となる溝状に掘削して取り除くことで、その空間の両側に残された地盤改良領域を型枠として利用し、その空間にコンクリートを打設することにより基礎が構築されることになる。また、配管を設置する場合において、同じくブロック状に形成した地盤改良領域を溝状に掘削して取り除き、その空間の側面の地盤改良領域を土留壁として利用し、その空間に配管を設置した後に土留壁間を埋め戻すことにより埋設配管が設けられることになる。
そして、このような地盤改良施工に用いる地盤改良装置として、例えば特許文献1、2に開示されている。
そして、このような地盤改良施工に用いる地盤改良装置として、例えば特許文献1、2に開示されている。
特許文献1には、油圧式ショベル等の掘削機のアーム先端部に取着可能な台部材から下部両側に支持フレームが垂設され、その間に軸支された回転軸に複数の羽根板(攪拌羽根)が設けられ、その下方または上方に移動可能に土砂掻き寄せ部材が設けられた地盤改良用攪拌機が記載されている。
また、特許文献2には、作業機のアーム先端部に回動可能に取り付けられ、上下フレームと、両サイドフレームとから略矩形状の開口部を形成し、サイドフレームおよび下フレームから開口部の少なくとも一方の開口方向に向けて突設されたビットと、開口部の内側でサイドフレームにそれぞれ直交する方向に延ばされた回転軸とともに回転して地盤を攪拌する攪拌翼とを備えたバケット形状の地盤改良装置であって、そのバケットに設けられた噴射孔から固化材を掘削土中に噴射し、攪拌翼によって混合攪拌しつつ、地盤中を移動し地盤改良を行う地盤改良装置について記載されている。
また、特許文献2には、作業機のアーム先端部に回動可能に取り付けられ、上下フレームと、両サイドフレームとから略矩形状の開口部を形成し、サイドフレームおよび下フレームから開口部の少なくとも一方の開口方向に向けて突設されたビットと、開口部の内側でサイドフレームにそれぞれ直交する方向に延ばされた回転軸とともに回転して地盤を攪拌する攪拌翼とを備えたバケット形状の地盤改良装置であって、そのバケットに設けられた噴射孔から固化材を掘削土中に噴射し、攪拌翼によって混合攪拌しつつ、地盤中を移動し地盤改良を行う地盤改良装置について記載されている。
しかしながら、従来の地盤改良施工を用いた地下構造物の製造方法では、地盤改良領域を型枠代わりとして利用する場合、および土留壁として利用する場合において、予め地盤改良領域を掘削して取り除く部分を含めた領域を地盤改良してから、必要箇所を掘削していた。そのため、地盤改良領域が広くなり、施工費が増大することから、その点で改良の余地があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、地盤改良領域を縮小することで、施工費の低減を図ることができる地下構造物の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る地下構造物の製造方法では、先端に配される切削ドラムと、切削ドラムより基端側に配される混合装置とを備えた地盤改良装置により地盤改良領域を形成し、地盤改良領域を利用して構築するようにした地下構造物の製造方法であって、切削ドラムを地盤に進入させながら、混合装置によって掘削土と固化材とを混合することにより、所定範囲の壁状の地盤を改良する工程と、地盤改良工程を所定の距離をおいて行うことにより、他の地盤改良領域を設ける工程と、各工程により地盤改良された複数の領域の間を掘削する工程と、掘削領域に所定の地下構造物を配置する工程とを有することを特徴としている。
また、本発明に係る地盤改良装置を備えた地下構造物の製造方法では、上下方向で下端をなす先端に配される切削ドラムと、切削ドラムより基端側に配される混合装置とを備えた地盤改良装置により地盤改良領域を形成し、地盤改良領域を利用して構築するようにした地下構造物の製造方法であって、切削ドラムを地盤に進入させながら、切削ドラムより基端側の混合装置によって掘削土と固化材とを混合することにより、所定範囲の壁状の地盤を改良する工程と、改良工程により地盤改良された領域の一側面側を掘削する工程と、掘削領域に所定の地下構造物を配置する工程とを有することを特徴としている。
本発明では、地盤改良装置で鉛直方向と水平方向に移動させながら、切削ドラムを回転させて地盤を切削しつつその掘削土を固化材と混合し、さらにその上方の基端側に位置する混合装置で掘削土を混合、攪拌することで、その領域の地盤改良を行うことができる。そして、壁状の複数の地盤改良領域を所定の間隔をもって施工することができるので、これら地盤改良領域を例えば型枠の代わりとし、地盤改良領域どうしの間を掘削してコンクリートを打設することで基礎などの地下構造物を製造することができる。また、地盤改良領域を土留壁の代わりとし、地盤改良領域どうしの間を掘削して、その空間に配管などの地下構造物を配置して埋め戻すことで埋設配管を製造することができる。
本発明の地下構造物の製造方法によれば、地下構造物を製造するために必要な型枠や土留壁の領域のみを地盤改良領域として施工することができ、従来のように地下構造物の領域やその周囲に及ぶ範囲を含めて地盤改良を施す必要がなくなることから、地盤改良領域が縮小され、施工費の低減を図ることができる。
以下、本発明の第1の実施の形態による地下構造物の製造方法について、図1乃至図12に基づいて説明する。
図1に示すように、本第1の実施の形態による地下構造物の製造方法は、例えば建物などの基礎K(図12参照)を地下構造物の対象としており、先端に配される切削ドラム5と、この切削ドラム5より基端側に配される混合ドラム6(混合装置)とを備えた地盤改良装置2により地盤改良領域を形成し、この地盤改良領域を利用して地下構造物(基礎K)を構築するものである。ここで、図1の符号1は、地盤改良装置2を備えた地盤改良機を示している。
図1に示すように、本第1の実施の形態による地下構造物の製造方法は、例えば建物などの基礎K(図12参照)を地下構造物の対象としており、先端に配される切削ドラム5と、この切削ドラム5より基端側に配される混合ドラム6(混合装置)とを備えた地盤改良装置2により地盤改良領域を形成し、この地盤改良領域を利用して地下構造物(基礎K)を構築するものである。ここで、図1の符号1は、地盤改良装置2を備えた地盤改良機を示している。
先ず、地盤改良領域を形成するための地盤改良装置2の構成について説明する。
図1に示すように、地盤改良装置2は、バックホウ等の作業機3のアーム31の先端にアタッチメントとして装着可能とされ、地盤G中を鉛直方向(上下方向)、或いは水平方向に移動させながら、地盤Gを掘削しつつ、その掘削土に地盤改良材(固化材10)を添加して混合、攪拌することにより例えばブロック状、壁状などの地盤改良を行うための装置である。ここで、地盤改良材をなす固化材10としては、地盤改良の目的に応じて、液状、粉体状などの適宜な薬剤を採用することができ、本実施の形態では例えばセメントミルク等の液状の材料を用いている。
なお、以下の説明では、地盤改良装置2によって掘削された地盤Gと固化材10とが混合されたものも「掘削土」という。
図1に示すように、地盤改良装置2は、バックホウ等の作業機3のアーム31の先端にアタッチメントとして装着可能とされ、地盤G中を鉛直方向(上下方向)、或いは水平方向に移動させながら、地盤Gを掘削しつつ、その掘削土に地盤改良材(固化材10)を添加して混合、攪拌することにより例えばブロック状、壁状などの地盤改良を行うための装置である。ここで、地盤改良材をなす固化材10としては、地盤改良の目的に応じて、液状、粉体状などの適宜な薬剤を採用することができ、本実施の形態では例えばセメントミルク等の液状の材料を用いている。
なお、以下の説明では、地盤改良装置2によって掘削された地盤Gと固化材10とが混合されたものも「掘削土」という。
図1に示すように、地盤改良機1は、アーム31を備えた自走式の作業機3と、そのアーム31の先端に着脱可能に取り付けられた地盤改良装置2とからなる。
作業機3は、バックホウや油圧ショベル等に使用されるベースマシンが採用され、自走式の走行部33を備えた車体32と、走行部33上で車体32を旋回させる旋回部34と、旋回部34の旋回とともに鉛直方向を中心とした回動が可能とされたブーム35と、ブーム35の先端35aを中心に車体32に対して略前後方向に回動するアーム31とを備えて概略構成されている。そして、アーム31には、その先端31aを中心として地盤改良装置2を鉛直方向を中心として所定角度に回動させるための回転軸を備えている。
作業機3は、バックホウや油圧ショベル等に使用されるベースマシンが採用され、自走式の走行部33を備えた車体32と、走行部33上で車体32を旋回させる旋回部34と、旋回部34の旋回とともに鉛直方向を中心とした回動が可能とされたブーム35と、ブーム35の先端35aを中心に車体32に対して略前後方向に回動するアーム31とを備えて概略構成されている。そして、アーム31には、その先端31aを中心として地盤改良装置2を鉛直方向を中心として所定角度に回動させるための回転軸を備えている。
地盤改良装置2は、作業機3によって駆動され、地盤改良装置2自体を上下動させながら作業機3を走行させることで、一定の幅寸法(地盤改良装置2の幅寸法に相当)で走行距離分の長さの範囲を地盤改良するものである。
なお、図2に示す地盤改良装置2において、紙面に向かう側を「正面」とし、紙面左右側を側面として以下説明する。
なお、図2に示す地盤改良装置2において、紙面に向かう側を「正面」とし、紙面左右側を側面として以下説明する。
図1および図2に示すように、地盤改良装置2は、長手方向を上下方向に向けた状態で、長手方向の一端をなす基端部4bを作業機3のアーム31の先端31aに取り付け可能とされる長尺のフレーム4と、フレーム4の他端をなす先端部4aに、フレーム4の長手方向に直交する方向を回転軸(第1回転軸51)として回転可能に設けられるととともに、外周部に切削ビット53を備えた切削ドラム5と、フレーム4の切削ドラム5より上方の所定位置に、切削ドラム5の回転軸(第1回転軸51)に平行な軸線を回転軸(第2回転軸61)として回転可能に設けられるとともに、外周部に外周攪拌翼63を備えた混合ドラム6と、切削ドラム5および混合ドラム6を回転させるための動力伝達機構7とを備えて概略構成されている。
そして、本地盤改良装置2には、切削ドラム5および混合ドラム6のそれぞれの内部に切削ドラム5で掘削した掘削土を取込み、混合して排出するための混合手段(後述する開口部55、65、内面攪拌翼56、66)が設けられている。
そして、本地盤改良装置2には、切削ドラム5および混合ドラム6のそれぞれの内部に切削ドラム5で掘削した掘削土を取込み、混合して排出するための混合手段(後述する開口部55、65、内面攪拌翼56、66)が設けられている。
図2および図3に示すように、フレーム4は、一対の面板4c、4c(図3参照)が一定の間隔をあけて対向配置された長方形断面をなす中空柱状部材からなり、略一定幅(図2の左右方向の長さ寸法)で長さ方向に直線状に延ばされている。
なお、図1に示すフレーム4の基端4bには、作業機3のアーム先端31aと係合ピン(図示省略)を介して着脱自在に取り付ける図示しない係合孔が形成されており、この係合孔に前記係合ピンを水平方向に挿通させることで連結できる構成となっている。
なお、図1に示すフレーム4の基端4bには、作業機3のアーム先端31aと係合ピン(図示省略)を介して着脱自在に取り付ける図示しない係合孔が形成されており、この係合孔に前記係合ピンを水平方向に挿通させることで連結できる構成となっている。
図3及び図4に示すように、フレーム4の内部には、後述するモータ71の回転駆動力を第1回転軸51、第2回転軸61に伝達するための動力伝達機構7が設けられている。
また、フレーム4には、切削ドラム5および混合ドラム6内に取り込まれた土を適宜な方向に案内して排出するための案内板57、67が設けられている(詳しくは後述する)。
また、フレーム4には、切削ドラム5および混合ドラム6内に取り込まれた土を適宜な方向に案内して排出するための案内板57、67が設けられている(詳しくは後述する)。
図2、図4に示すように、フレーム4の両側面4d、4dには、外方に向けて突出する複数の切削補助突起8、8、…がフレーム4の長手方向に所定間隔をもって配置されている。これら各切削補助突起8は、図2に示す側面視で略三角形状をなし、その頂部が外側に向けて配置され、フレーム4の上下動によって切削補助突起8、8、…が地盤の側壁部に接触させて削り落とす役割を有している。
また、図2乃至図5に示すように、フレーム4の先端部4aには、下方に向けて突出する先端切削ビット41が設けられている。この先端切削ビット41は、掘削時において地盤改良装置2の自重により地盤に喰い込ませることで、切削ドラム5による掘削を補助する機能を有している。
また、図2乃至図5に示すように、フレーム4の先端部4aには、下方に向けて突出する先端切削ビット41が設けられている。この先端切削ビット41は、掘削時において地盤改良装置2の自重により地盤に喰い込ませることで、切削ドラム5による掘削を補助する機能を有している。
さらに、図4に示すように、フレーム4の一方の側板4dには、掘削土に混合させる固化材10を切削ドラム5の周囲に噴射させるための固化材供給配管9が上下方向に沿って配設されている。この固化材供給配管9の噴出口9aは、フレーム4の先端部4aに配置されている。すなわち、切削ドラム5で地盤を掘削する際に、噴出口9aより固化材10を先端部周囲の掘削土に噴出させて混合させるようになっている。
次に、フレーム4の先端部4aに設けられる切削ドラム5の構成について説明する。
図2、図3、および図5〜図7に示すように、切削ドラム5は、フレーム4の先端部4aに図示しない軸受によって回転可能に支持された第1回転軸51を中心にして回転するものである。具体的には、第1回転軸51がフレーム4の両面板4c、4cからそれぞれ外方に突出しており、その軸両端に円盤部材52、52が同軸に固定され、それら円盤部材52、52が互いに一定の間隔をあけた状態で対向して配置されている。
図2、図3、および図5〜図7に示すように、切削ドラム5は、フレーム4の先端部4aに図示しない軸受によって回転可能に支持された第1回転軸51を中心にして回転するものである。具体的には、第1回転軸51がフレーム4の両面板4c、4cからそれぞれ外方に突出しており、その軸両端に円盤部材52、52が同軸に固定され、それら円盤部材52、52が互いに一定の間隔をあけた状態で対向して配置されている。
各円盤部材52には、外周縁部52aからドラム内方側(フレーム4側)に向けて延ばされるとともに、周方向に部分的に図7に示す開口部55が形成された端板54が設けられている。この開口部55は、掘削土をドラム内に取り込むとともに、ドラム外へ排出させるための機能を有している。そして、端板54には、切削ドラム5の回転とともに地盤を砕きながら切削するための複数の切削ビット53、53、…が、切削ドラム5の半径方向外方に突出するようにして取り付けられている。
図5および図7に示すように、円盤部材52の内面52bには、ドラム内に取り込まれた掘削土を混合するための複数(ここでは3つ)の内面攪拌翼56、56、…が固定されている。これら内面攪拌翼56、56、…は、第1回転軸51を中心とする円周方向に沿って所定のピッチをもって配置され、円盤部材52とともに回転する構造となっている。各内面攪拌翼56は、図7に示す正面視で切削ドラム5の半径方向で外周側に向かうに従って回転方向Eに湾曲する形状(回転方向Eの反対方向に凸曲面を有する形状)をなし、その高さ寸法(内面52bからフレーム4側に向けて突出する寸法、或いは円盤部材52、52どうしの離間方向の寸法)がフレーム4の面板4cに固定される案内板57(後述する)に干渉しない寸法となっている。つまり、内面攪拌翼56は、開口部55よりドラム内に取り込まれた掘削土を、切削ドラム5の回転とともに掻き揚げるようにして混合し、ドラム外方へ排出させる構造となっている。
また、切削ドラム5内であって、第1回転軸51の直上のフレーム4の左右両側には、円盤部材52側に向けて突出する案内板57が前記内面攪拌翼56に干渉しない状態で固定されている。この案内板57は、フレーム4に対して固定位置とされ、切削ドラム5内において、内面攪拌翼56による掘削土の回転移動を規制し、切削ドラム5の外方へ誘導して排出する誘導板の機能を有している。
さらに、切削ドラム5の外面52cには、半球面状の複数の曲凸部58、58、…が形成されている。これら曲凸部58、58、…は、地盤に対するフリクションカットを目的としたものであり、掘削時の切削ドラム5の回転摩擦を低減するためのものである。
次に、二段のドラムのうち切削ドラム5の上方に設けられる混合ドラム6の構成について説明する。
図2〜図4、および図8〜図10に示すように、混合ドラム6は、フレーム4の長手方向略中間に図示しない軸受によって回転可能に支持された第2回転軸61を中心にして回転するものである。具体的には、第2回転軸61がフレーム4の両面板4c、4cからそれぞれ外方に突出しており、その軸両端に円盤部材62、62が同軸に固定され、それら円盤部材62、62が互いに一定の間隔をあけた状態で対向して配置されている。
図2〜図4、および図8〜図10に示すように、混合ドラム6は、フレーム4の長手方向略中間に図示しない軸受によって回転可能に支持された第2回転軸61を中心にして回転するものである。具体的には、第2回転軸61がフレーム4の両面板4c、4cからそれぞれ外方に突出しており、その軸両端に円盤部材62、62が同軸に固定され、それら円盤部材62、62が互いに一定の間隔をあけた状態で対向して配置されている。
各円盤部材62には、外周縁部62aからドラム内方側(フレーム4側)に向けて延ばされるとともに、周方向に部分的に図9に示す開口部65が形成された端板64が設けられている。この開口部65は、周囲の掘削土をドラム内に取り込むとともに、ドラム外へ排出させるための機能を有している。そして、端板64には、混合ドラム6の回転とともにドラム外周側の掘削土を攪拌するための複数の外周攪拌翼63、63、…が、混合ドラム5の半径方向外方に突出するようにして取り付けられている。
外周攪拌翼63、63、…は、フレーム4を挟んだ両側にそれぞれ二列配列されており、二列の外周攪拌翼63、63が周方向に沿って交互に配置されている。この外周攪拌翼63は、上述した切削ドラム5の外周部に設けられる切削ビット53とは異なり、地盤を切削する機能をもたず、切削ドラム5によってほぐされた状態の掘削土を攪拌する機能を有する板厚の薄い羽根状をなしている。
図8および図9に示すように、円盤部材62の内面62bには、ドラム内に取り込まれた掘削土を混合するための複数(ここでは3つ)の内面攪拌翼66、66、…が固定されている。これら内面攪拌翼66、66、…は、第2回転軸61を中心とする円周方向に沿って所定のピッチをもって配置され、円盤部材62とともに回転する構造となっている。各内面攪拌翼66は、図9に示す正面視で混合ドラム6の半径方向で外周側に向かうに従って回転方向Eに湾曲する形状(回転方向Eの反対方向に凸曲面を有する形状)をなし、その高さ寸法(内面62bからフレーム4側に向けて突出する寸法、或いは円盤部材62、62どうしの離間方向の寸法)がフレーム4の面板4cに固定される案内板67(後述する)に干渉しない寸法となっている。つまり、内面攪拌翼66は、開口部65よりドラム内に取り込まれた掘削土を、混合ドラム6の回転とともに掻き揚げるようにして混合し、ドラム外方へ排出させる構造となっている。
また、混合ドラム6内であって、第2回転軸61の直上のフレーム4の左右両側には、円盤部材62側に向けて突出する案内板67が前記内面攪拌翼66に干渉しない状態で固定されている。この案内板67は、フレーム4に対して固定位置とされ、混合ドラム6内において、内面攪拌翼66による掘削土の回転移動を規制し、混合ドラム6の外方へ誘導して排出する誘導板の機能を有している。
さらに、混合ドラム6の外面62cには、切削ドラム5と同様に、半球面状の複数の曲凸部68、68、…が形成されている。これら曲凸部68、68、…は、地盤に対するフリクションカットを目的としたものであり、混合ドラム6の回転摩擦を低減するためのものである。
このように構成される切削ドラム5と混合ドラム6との幅寸法D(図5、図8参照)、およびフレーム4の長さ寸法は、必要に応じて適宜設定することができ、例えば切削ドラム5と混合ドラム6の幅寸法Dを400mmとし、フレーム4の長さ寸法を3mの深さの掘削に対応できる長さ寸法とすることができる。
次に、切削ドラム5と混合ドラム6を回転させるための動力伝達機構7について説明する。
図3および図4に示すように、動力伝達機構7は、フレーム4の上端に支持された駆動モータ71と、この駆動モータ71の回転軸に軸支された駆動歯車72と、切削ドラム5の第1回転軸51に軸支された第1歯車73と、混合ドラム6の第2回転軸61に軸支されたギア比の異なる2つの第2歯車74、第3歯車75と、これら駆動歯車72、第1〜第3歯車73〜75を巻き回す伝達チェーン76(76A、76B)と、伝達チェーン76の張力を調整するための張力調整ローラ77、78とから概略構成されている。
図3および図4に示すように、動力伝達機構7は、フレーム4の上端に支持された駆動モータ71と、この駆動モータ71の回転軸に軸支された駆動歯車72と、切削ドラム5の第1回転軸51に軸支された第1歯車73と、混合ドラム6の第2回転軸61に軸支されたギア比の異なる2つの第2歯車74、第3歯車75と、これら駆動歯車72、第1〜第3歯車73〜75を巻き回す伝達チェーン76(76A、76B)と、伝達チェーン76の張力を調整するための張力調整ローラ77、78とから概略構成されている。
駆動モータ71は、伝達チェーン76を介して第1回転軸51および第2回転軸61を正逆転自在に回転させるものであり、例えば、油圧モータや電動モータを採用することができる。そして、駆動モータ71の動力源は、図示しないコネクタを介して作業機3側から供給されている。
そして、駆動モータ71の駆動歯車72と第2回転軸61に軸支されたギア比が大きい一方の第2歯車74とが第1伝達チェーン76Aによって巻き回され、第2回転軸61のギア比の小さい他方の第3歯車75と第1回転軸51に軸支された第1歯車73とが第2伝達チェーン76Bによって巻き回されている。
ここで、第2歯車74は、ギア比が駆動歯車72の2倍になっており、駆動歯車72の回転数の半分になっている。第2歯車74と同軸に設けられている第3歯車75は、第2歯車74の1/2のギア比であって、第2歯車74と同じ回転数で回転する。そして、第1回転軸51の第1歯車73は、ギア比が第3歯車75の2倍(第2歯車74と同じギア比)であり、第2回転軸61の回転数の1/2になっている。すなわち、駆動モータ71の回転数が200rpmの場合、第2歯車74(第3歯車75)で100rpmとなり、第1歯車73で50rpmとなる。このように、動力伝達機構7では、第1歯車73が固定される切削ドラム5のトルクを、第2歯車74(第3歯車75)が固定される混合ドラム6のトルクより大きくした構造となっている。
ここで、第2歯車74は、ギア比が駆動歯車72の2倍になっており、駆動歯車72の回転数の半分になっている。第2歯車74と同軸に設けられている第3歯車75は、第2歯車74の1/2のギア比であって、第2歯車74と同じ回転数で回転する。そして、第1回転軸51の第1歯車73は、ギア比が第3歯車75の2倍(第2歯車74と同じギア比)であり、第2回転軸61の回転数の1/2になっている。すなわち、駆動モータ71の回転数が200rpmの場合、第2歯車74(第3歯車75)で100rpmとなり、第1歯車73で50rpmとなる。このように、動力伝達機構7では、第1歯車73が固定される切削ドラム5のトルクを、第2歯車74(第3歯車75)が固定される混合ドラム6のトルクより大きくした構造となっている。
張力調整ローラ77、78は、それぞれが伝達チェーン76A、76Bにおけるフレーム4の上下方向で歯車どうしの間に配置され、各ローラ回転軸が伝達チェーン76A、76Bに対して近接離反する方向に移動可能な状態で係合している。すなわち、伝達チェーン76A、76Bは、張力調整ローラ77、78を適宜な位置に移動させることで、張力の調整が可能となり、チェーンの緩みを防止できるようになっている。
次に、上述した地盤改良機1を用いた地盤改良方法、および地盤改良装置2の作用について図11などを用いて説明する。
図11(a)に示すように、本実施の形態では、図5および図8に示す地盤改良装置2の切削ドラム5および混合ドラム6の幅寸法Dと同じ幅寸法で、所定距離L1で、所定の深さL2からなるブロック状(壁状)の地盤改良領域R(図の二点鎖線)として施工する。
図11(a)に示すように、本実施の形態では、図5および図8に示す地盤改良装置2の切削ドラム5および混合ドラム6の幅寸法Dと同じ幅寸法で、所定距離L1で、所定の深さL2からなるブロック状(壁状)の地盤改良領域R(図の二点鎖線)として施工する。
先ず、図3、図4、図10、および図11(a)に示すように、地盤改良領域Rの長さ方向(距離L1方向)の一端において、動力伝達機構7によって切削ドラム5と混合ドラム6を回転させ、フレーム4の先端部4aに配置される固化材供給配管9の噴射口9aから固化材10を噴射させながら地盤Gに挿入する。
そして、図11(b)に示すように、作業機3のアーム31を下げて地盤改良装置2に下向きの力を与え、上下動させながらフレーム4を下降させることで、切削ドラム5によって地盤Gを掘削する。このとき、図5に示す切削ドラム5において、外周部の切削ビット53、53、…で地盤Gを砕きつつ切削し、切削ドラム5の周囲に噴射された固化材10が混じった掘削土を開口部55(図7参照)からドラム内部に取り込み、切削ドラム5の回転とともに内面攪拌翼56、56、…によって混合、攪拌してドラムの外方へ排出する。さらに、切削ドラム5より上方に位置する図8に示す混合ドラム6において、外周部の外周攪拌翼63、63、…で混合ドラム6の周囲の掘削土を攪拌するとともに、周囲の掘削土を開口部65(図9参照)からドラム内部に取り込み、混合ドラム6の回転とともに内面攪拌翼66、66、…によって混合、攪拌してドラムの外方へ排出する。
そして、地盤改良装置2によって、フレーム4の先端部4a(切削ドラム5の位置)が地盤改良領域Rの下端に到達する位置まで地盤Gを切削した後、図11(c)に示す次の工程へ進む。
そして、地盤改良装置2によって、フレーム4の先端部4a(切削ドラム5の位置)が地盤改良領域Rの下端に到達する位置まで地盤Gを切削した後、図11(c)に示す次の工程へ進む。
次に、図11(c)に示すように、さらに切削ドラム5および混合ドラム6を回転させた状態で、フレーム4を上下動させながら、地盤改良装置2を矢印Fに示すように作業機3側へ水平移動させて地盤改良範囲を広げ、所定の地盤改良領域Rを完成させる(図11(d)参照)。なお、地盤改良装置2の水平移動時においては、地盤Gの側壁(図11(c)の符号Ga)を掘削することになるので、切削ドラム5による切削に加え、フレーム4を上下動させることによってフレーム4に取り付けられている切削補助突起8、8、…(図2、図4参照)を側壁Gaに接触させて削り落とすことができる。
次に、地盤改良装置2における掘削時の作用について、さらに具体的に説明する。すなわち、図3および図7に示すように、切削ドラム5において、切削した掘削土は、切削ドラム5の回転とともにドラム下側の位置で開口部55からドラム内に取り込まれ(図7で矢印P1)、内面攪拌翼56によってドラム上側に案内され、フレーム4に固定されている案内板57に案内されてドラム外で矢印P2に示すように上方へ向けて(混合ドラム6側へ向けて)排出される。なお、切削ビット53は、地盤の切削だけでなく、回転によってドラム周囲の掘削土を攪拌することができる。
また、図3および図9に示すように、混合ドラム6の周囲の掘削土は、混合ドラム6の回転とともに略下半位置で開口部65からドラム内に取り込まれ(図9で矢印P3)、内面攪拌翼66によってドラム上側に案内され、フレーム4に固定されている案内板67に案内されてドラム外で矢印P4に示すように上方へ向けて(地上へ向けて)排出される。
このように、本地盤改良装置2では、各ドラム5、6の内部に設けられている案内板57、67によって、ドラム内で攪拌した掘削土を上方に向けて排出させることができ、すなわち、切削ドラム5や混合ドラム6から排出される掘削土の位置を調整することで、図3に示す矢印Pのように下から上へ移動させることができ、フレーム4の先端付近のみならず、地盤改良領域Rの上下方向の全体にわたって掘削土を均一に且つ効果的に混合、攪拌することができる。
次に、上述した地盤改良機1を用いて地下構造物である基礎Kを製造する方法について図面に基づいて説明する。
図11、および図12(a)に示すように、先ず、地盤改良装置2(切削ドラム5)を地盤Gに進入させながら、混合ドラム6によって掘削土と固化材とを混合することにより、所定範囲の壁状の地盤を改良して第1地盤改良領域R1を設けるとともに、前記地盤改良工程を第1地盤改良領域R1から所定の距離をおいて行うことにより、第2地盤改良領域R2(他の地盤改良領域)を設ける。このときの地盤改良領域R1、R2どうしの間隔は、構築する基礎Kの幅寸法に一致する長さ寸法となる。
図11、および図12(a)に示すように、先ず、地盤改良装置2(切削ドラム5)を地盤Gに進入させながら、混合ドラム6によって掘削土と固化材とを混合することにより、所定範囲の壁状の地盤を改良して第1地盤改良領域R1を設けるとともに、前記地盤改良工程を第1地盤改良領域R1から所定の距離をおいて行うことにより、第2地盤改良領域R2(他の地盤改良領域)を設ける。このときの地盤改良領域R1、R2どうしの間隔は、構築する基礎Kの幅寸法に一致する長さ寸法となる。
なお、第1地盤改良領域R1と第2地盤改良領域R2とが平行に配置され、その両領域の間隔が小さい場合において、後施工される第2地盤改良領域R2の施工時に作業機3の重量によって先行して施工した第1地盤改良領域R1を崩すおそれがある。そのため、第2地盤改良領域R2の施工では、作業機3を改良領域に対して横向きに配置し、地盤改良装置2をアーム31の先端31aに対して略90度回転させた状態で施工を行うことができる。つまり、地盤改良装置2の向きや移動方向を変えずに、作業機3の位置のみを先行施工した第1地盤改良領域R1を崩さない位置に配置することが可能である。
次いで、図12(b)に示すように、各工程により地盤改良された第1地盤改良領域R1および第2地盤改良領域R2の間の地盤改良されていない地盤Gを掘削する。なお、この掘削領域が構築する基礎Kの形状、大きさとなる。
そして、図12(c)に示すように、掘削領域の空間に面する第1地盤改良領域R1と第2地盤改良領域R2が型枠の代わりとなり、その空間に鉄筋を組み立てた後に、コンクリートを打設し、基礎Kを構築することができる。
そして、図12(c)に示すように、掘削領域の空間に面する第1地盤改良領域R1と第2地盤改良領域R2が型枠の代わりとなり、その空間に鉄筋を組み立てた後に、コンクリートを打設し、基礎Kを構築することができる。
上述のように本第1の実施の形態による地下構造物の製造方法では、地下構造物を製造するために必要な型枠の領域のみを地盤改良領域として施工することができ、従来のように地下構造物の領域やその周囲に及ぶ範囲を含めて地盤改良を施す必要がなくなることから、地盤改良領域が縮小され、施工費の低減を図ることができる。
次に、他の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1の実施の形態と異なる構成について説明する。
第2の実施の形態は、地下構造物に配管を採用した場合における地下構造物の製造方法の一例である。ここで、図13に示す地盤改良領域R3、R4の施工に用いる地盤改良機1および地盤改良装置2(図3参照)の構成は、上述した第1の実施の形態と同様であるので、詳しい説明は省略する。
第2の実施の形態は、地下構造物に配管を採用した場合における地下構造物の製造方法の一例である。ここで、図13に示す地盤改良領域R3、R4の施工に用いる地盤改良機1および地盤改良装置2(図3参照)の構成は、上述した第1の実施の形態と同様であるので、詳しい説明は省略する。
図11、および図13(a)に示すように、先ず、地盤改良装置2(切削ドラム5)を地盤Gに進入させながら、混合ドラム6によって掘削土と固化材とを混合することにより、所定範囲の壁状の地盤を改良して第3地盤改良領域R3を設けるとともに、前記地盤改良工程を第3地盤改良領域R3から所定の距離をおいて行うことにより、第4地盤改良領域R4(他の地盤改良領域)を設ける。このときの地盤改良領域R3、R4どうしの間隔は、配管Hを設置する作業が可能なスペースを確保した間隔となる。
次いで、図13(b)に示すように、各工程により地盤改良された第3地盤改良領域R3および第4地盤改良領域R4の間の地盤改良されていない地盤Gを掘削する。そして、掘削領域の空間に面する第3地盤改良領域R3と第4地盤改良領域R4が土留壁の代わりとなり、その空間に配管Hを設置するための底盤Tを敷砂などによって施工し、所定位置に配管Hを設置した後に、その空間を埋戻材G´によって配管Hとともに埋め戻す(図13(c)参照)。
本第2の実施の形態では、地下構造物を製造するために必要な土留壁の領域のみを地盤改良領域として施工することができるので、上述した第1の実施の形態と同様、地盤改良領域が縮小され、施工費の低減を図ることができる効果を奏する。
本第2の実施の形態では、地下構造物を製造するために必要な土留壁の領域のみを地盤改良領域として施工することができるので、上述した第1の実施の形態と同様、地盤改良領域が縮小され、施工費の低減を図ることができる効果を奏する。
以上、本発明による地下構造物の製造方法の第1および第2の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本第1の実施の形態では建物の基礎K、第2の実施の形態では配管Hを地下構造物の対象としているが、これに限定されることはなく、地盤改良装置2で地盤改良領域を施工可能な深さに製造可能な大きさ、形状をなす地下構造物を施工対象とすることができる。
例えば、本第1の実施の形態では建物の基礎K、第2の実施の形態では配管Hを地下構造物の対象としているが、これに限定されることはなく、地盤改良装置2で地盤改良領域を施工可能な深さに製造可能な大きさ、形状をなす地下構造物を施工対象とすることができる。
また、第1の実施の形態では壁状の地盤改良領域を平行に配置される2つとしているが、互いに所定間隔を有する3つ以上の地盤改良領域を施工するようにしてもかまわない。
さらにまた、本第2の実施の形態では、互いに対向配置された一対の地盤改良領域R3、R4を土留壁として利用して配管Hを設置しているが、このような形態に限定されることはなく、改良工程により1つの壁状の地盤改良領域のみを形成し、その一側面側を掘削して、その掘削領域に所定の地下構造物を配置するようにしてもよい。
また、地盤改良装置2の構成、例えば切削ドラム5および混合ドラム6の大きさ、開口部の大きさ、切削ビット53の形状、数量、外周攪拌翼63の大きさ、配置、形状、数量、内面攪拌翼56、66の数量、形状、位置などの構成は、任意に設定することができる。
さらにまた、本第2の実施の形態では、互いに対向配置された一対の地盤改良領域R3、R4を土留壁として利用して配管Hを設置しているが、このような形態に限定されることはなく、改良工程により1つの壁状の地盤改良領域のみを形成し、その一側面側を掘削して、その掘削領域に所定の地下構造物を配置するようにしてもよい。
また、地盤改良装置2の構成、例えば切削ドラム5および混合ドラム6の大きさ、開口部の大きさ、切削ビット53の形状、数量、外周攪拌翼63の大きさ、配置、形状、数量、内面攪拌翼56、66の数量、形状、位置などの構成は、任意に設定することができる。
1 地盤改良機
2 地盤改良装置
3 作業機
4 フレーム
5 切削ドラム
6 混合ドラム
7 動力伝達機構
10 固化材
31 アーム
33 走行部
53 切削ビット
G 地盤
K 基礎(地下構造物)
H 配管(地下構造物)
R、R1〜R4 地盤改良領域
2 地盤改良装置
3 作業機
4 フレーム
5 切削ドラム
6 混合ドラム
7 動力伝達機構
10 固化材
31 アーム
33 走行部
53 切削ビット
G 地盤
K 基礎(地下構造物)
H 配管(地下構造物)
R、R1〜R4 地盤改良領域
Claims (2)
- 先端に配される切削ドラムと、該切削ドラムより基端側に配される混合装置とを備えた地盤改良装置により地盤改良領域を形成し、該地盤改良領域を利用して構築するようにした地下構造物の製造方法であって、
前記切削ドラムを地盤に進入させながら、前記混合装置によって掘削土と固化材とを混合することにより、所定範囲の壁状の地盤を改良する工程と、
前記地盤改良工程を所定の距離をおいて行うことにより、他の地盤改良領域を設ける工程と、
前記各工程により地盤改良された複数の領域の間を掘削する工程と、
前記掘削領域に所定の地下構造物を配置する工程と、
を有することを特徴とする地下構造物の製造方法。 - 上下方向で下端をなす先端に配される切削ドラムと、該切削ドラムより基端側に配される混合装置とを備えた地盤改良装置により地盤改良領域を形成し、該地盤改良領域を利用して構築するようにした地下構造物の製造方法であって、
前記切削ドラムを地盤に進入させながら、前記切削ドラムより基端側の混合装置によって掘削土と固化材とを混合することにより、所定範囲の壁状の地盤を改良する工程と、
前記改良工程により地盤改良された領域の一側面側を掘削する工程と、
前記掘削領域に所定の地下構造物を配置する工程と、
を有することを特徴とする地下構造物の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2009
- 2009-04-28 JP JP2009109929A patent/JP2010255382A/ja active Pending
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