JP7165461B1 - 破砕装置及び柱状改良杭の撤去工法 - Google Patents

破砕装置及び柱状改良杭の撤去工法 Download PDF

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Abstract

【課題】本開示は、地中に埋設された柱状改良杭を芯ずれすることなく安定して破砕作業を行うことができる破砕装置及び柱状改良杭の撤去工法を提供することを目的とする。【解決手段】本開示に係る破砕装置100は、先端部に噴出口41を有する円筒状のロッド本体4とヘッド5とを有する破砕ロッド10と、噴出口41から噴射される空気を供給するコンプレッサ7と、破砕ロッド10を回転・昇降させる駆動装置2,3と、を備え、地中に埋設された柱状改良杭6を破砕する破砕装置であって、ヘッド5は、ガイド50と破砕歯52とを有し、ガイド50は、破砕ロッド10を回転時に描く軌跡が掘削方向に向けて末広がりの円錐台側面形状となっており、かつ、噴出口41がガイド50の軌跡内に配置されるようにロッド本体4に固定されている。【選択図】図1

Description

本開示は、破砕装置及び柱状改良杭の撤去工法に関する。
柱状地盤改良杭は昭和50年頃から主に戸建住宅の基礎杭として施工され、古いものでは施工後50年ほどが経っている。このような柱状地盤改良杭を使用している住宅は、建て替えの時期がきており、住宅を建て替えたり住宅を取り壊して更地にしたりする際、地中埋設物である柱状地盤改良杭の撤去が必要な場合がある。
地中に埋設された柱状地盤改良杭を撤去する技術としては、例えば、引き抜き工法(例えば、特許文献1又は2を参照。)又は破砕工法(例えば、特許文献3~5を参照。)がある。特許文献1の引き抜き工法は、杭の外周地盤に鋼管ケーシングを挿入し、鋼管ケーシングを地盤から引き抜いた後、杭を地盤から引き抜く工法である。特許文献2の引き抜き工法は、杭の外周に管状の引き抜き治具を挿入した状態で引き抜き治具とともに杭を引き抜く工法である。特許文献3の破砕工法は、先端に逆筍形状のオーガヘッドが取り付けられたオーガスクリューとその外側のケーシングとを、互いに正逆回転させて掘削を行う既存杭撤去オーガ工法において、全ての破砕物をオーガスクリューにて地上に排出し、既存杭を破砕・撤去後に埋め戻し材にて埋め戻しを完了するまで、ケーシングを残置させる工法である。特許文献4の破砕工法は、破砕ビットが装着されたスクリューを回転させながらケーシングとともに下降させることにより、破砕ビットで柱状改良杭を破砕しながら地中を掘削し、スクリューの先端側から圧縮空気を噴射させることにより、地中に存在する柱状改良杭の破砕物をケーシングの上部から排出する工法である。特許文献5の破砕工法は、ケーシングを用いなくても芯ずれすることなく柱状改良杭を破砕する工法であり、掘削ヘッドは、少なくとも3条の掘削翼の外周部に小型ビットよりも掘削方向に突出する先行爪が取り付けられているため、柱状改良杭を切削する小型ビットに先行して先行爪が柱状改良杭の周囲の土壌を掘削することで、少なくとも三方向から柱状改良杭を抑えるように嵌合する。この結果、掘削ヘッドは、柱状改良杭を確実に捉えて、芯ずれすることなく効率的に破砕することができるというものである。
特開2008-008146号公報 特開2015-183501号公報 特開2014-163213号公報 特許第5700611号公報 特開2020-16062号公報
引き抜き工法では、柱状地盤改良杭の強度が不足して引き抜くことができない場合がある。このため、特許文献1又は2の引き抜き工法のように、引き抜く前にケーシングで地中の杭を包囲することが必要であり、機械設備などのコストが多大となる問題があった。また、特許文献3の破砕工法のように逆筍形状のオーガヘッドを用いる場合、ケーシングを用いないと芯ずれが生じるおそれがあるので、ケーシングが必須である。特許文献4の破砕工法も、地中の柱状改良杭をケーシングで囲むことが必須である。これらの破砕工法は、特許文献1又は2の引き抜き工法と同様に機械設備などのコストが多大となる問題があった。特許文献5の破砕工法では、先行爪が掘削方向、すなわち柱状改良杭の長手方向に突出しているので、破砕しようとする柱状改良杭の直径に合った位置に先行爪が配置されていなければ先行爪が柱状改良杭に嵌合しないので芯ずれ防止の効果が得られない。このため、破砕対象となる柱状改良杭の直径に応じて専用の掘削ヘッドを用意する必要があり、汎用性が低い。また、柱状改良杭の破砕物によって掘削ヘッドの抵抗が大きくなってスムーズな破砕作業を行うことができなくなるおそれがある。
本開示は、地中に埋設された柱状改良杭を芯ずれすることなく安定して破砕作業を行うことができる破砕装置及び柱状改良杭の撤去工法を提供することを目的とする。
本発明に係る破砕装置は、先端部に噴出口を有する円筒状のロッド本体とヘッドとを有する破砕ロッドと、前記噴出口から噴射される空気を供給するコンプレッサと、前記破砕ロッドを回転・昇降させる駆動装置と、を備え、地中に埋設された柱状改良杭を破砕する破砕装置であって、前記ヘッドは、ガイドと破砕歯とを有し、前記ガイドは、前記破砕ロッドを回転時に描く軌跡が掘削方向に向けて末広がりの円錐台側面形状となっており、かつ、前記噴出口が前記ガイドの前記軌跡内に配置されるように前記ロッド本体に固定されていることを特徴とする。
本発明に係る破砕装置では、前記ヘッドは、前記ガイドとして円錐台側面形状を有する中空カバーと、前記中空カバーの内面に突設された前記破砕歯と、を有することが好ましい。中空カバーによって柱状改良杭の全周を常にガイドしながら掘り進めることができるので、芯ずれをより防止することができる。
本発明に係る破砕装置では、前記ヘッドは、2本以上の前記破砕歯を有し、該2本以上の破砕歯は、前記中空カバーの円周方向に交差する方向に並んだ複数個の凸部を有し、かつ、前記破砕歯の本数をn(ただし、nは2以上の整数)としたとき、前記破砕ロッドの回転軸を中心にn回対称となるように配置されていることが好ましい。芯ずれをより抑制することができる。
本発明に係る破砕装置では、前記ヘッドは、前記中空カバーの外面に螺旋状に突設された螺旋突条を更に有することが好ましい。破砕ロッドの引き揚げをよりスムーズに行うことができる。
本発明に係る柱状改良杭の撤去工法は、破砕装置を用いて前記柱状改良杭を破砕する柱状改良杭の撤去工法において、前記破砕装置は、先端部に噴出口を有する円筒状のロッド本体とヘッドとを有する破砕ロッドと、前記噴出口から噴射される空気を供給するコンプレッサと、前記破砕ロッドを回転・昇降させる駆動装置と、を備え、前記ヘッドは、ガイドと破砕歯とを有し、前記ガイドは、前記破砕ロッドを回転時に描く軌跡が掘削方向に向けて末広がりの円錐台側面形状となっており、かつ、前記噴出口が前記ガイドの前記軌跡内に配置されるように前記ロッド本体に固定されており、前記撤去工法は、前記ヘッドを前記柱状改良杭の上方位置にセットする位置決め工程と、前記駆動装置の駆動によって前記破砕ロッドを回転させながら下降させ、前記コンプレッサの駆動によって前記噴出口から空気を噴射しながら前記破砕歯で前記柱状改良杭を破砕して掘り進めていく破砕工程と、該破砕工程完了後、前記駆動装置の駆動によって前記破砕ロッドを回転させながら引き揚げる引揚工程と、を含むことを特徴とする。
本発明に係る柱状改良杭の撤去工法では、前記ヘッドは、前記ガイドとして円錐台側面形状を有する中空カバーと、前記中空カバーの内面に突設された前記破砕歯と、前記中空カバーの外面に螺旋状に突設された螺旋突条を更に有しており、前記破砕工程は、前記破砕ロッドの回転方向が前記ヘッドを掘削方向における前記螺旋突条の巻き方向と同じ方向となるように前記破砕ロッドを回転させながら下降させる工程であり、前記引揚工程は、前記破砕ロッドの回転方向が前記ヘッドを掘削方向における前記螺旋突条の巻き方向と逆方向となるように前記破砕ロッドを回転させながら上昇させる工程であることが好ましい。破砕ロッドの掘り下げ及び引き揚げをよりスムーズに行うことができる。
本開示によれば、地中に埋設された柱状改良杭を芯ずれすることなく安定して破砕作業を行うことができる破砕装置及び柱状改良杭の撤去工法を提供することができる。
本実施形態に係る破砕装置の一例を説明するための概略図である。 図1に示す破砕装置の破砕ロッドの先端部の概略断面図である。 図2に示す破砕ロッドの概略底面図である。 図2に示す破砕ロッドの概略底面図の変形例である。 図1に示す破砕装置の破砕ロッドの先端部の変形例を示す概略正面図である。 図1に示す破砕装置の破砕ロッドの先端部の変形例を示す概略正面図である。 本実施形態に係る柱状改良杭の撤去工法の一例を説明するための図であり、(a)は位置決め工程、(b)(c)は破砕工程を示す。
以下、添付の図面を参照して本発明の一態様を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。本発明の効果を奏する限り、種々の形態変更をしてもよい。
図1は、本実施形態に係る破砕装置の一例を説明するための概略図である。図2は、図1に示す破砕装置の破砕ロッドの先端部の概略断面図である。本実施形態に係る破砕装置100は、図1に示すように、先端部に噴出口41を有する円筒状のロッド本体4とヘッド5とを有する破砕ロッド10と、噴出口41から噴射される空気を供給するコンプレッサ7と、破砕ロッド10を回転・昇降させる駆動装置2,3と、を備え、地中に埋設された柱状改良杭6を破砕する破砕装置であって、ヘッド5は、図2に示すように、ガイド50と破砕歯52とを有し、ガイド50は、破砕ロッド10を回転時に描く軌跡が掘削方向に向けて末広がりの円錐台側面形状となっており、かつ、噴出口41がガイド50の軌跡内に配置されるようにロッド本体4に固定されている。
柱状改良杭6は、住宅又は地上3階建て以下高さ13m以下で軒下9m以下の軽量建物などの構築物が不同沈下することを防止するために、地中に形成された中実の柱状体であり、地盤GLに形成した掘削穴内でセメントミルクと地盤GLに含まれる土壌とを混合した混合物を固化させることで柱状の杭が形成される。柱状改良杭6のサイズは、特に限定されないが、例えば、直径が400~1000mm程度、高さが1~10m程度である。
破砕装置100は、既に地中に形成された柱状改良杭6を撤去する必要が生じた場合に、該柱状改良杭6を破砕して撤去する装置である。破砕装置100は、図1に示すように、破砕ロッド10と、コンプレッサ7と、破砕ロッド10を回転させる駆動装置としてモータ2と、破砕ロッド10を昇降させる駆動装置としてガイドリーダ3と、ガイドリーダ3を支持する作業車両1と、を備えることが好ましい。
コンプレッサ7は、ロッド本体4の管内通路42(図2に図示)に圧縮空気を供給する装置である。コンプレッサ7は、図1に示すように、ロッド本体4の基端側にホース又はパイプなどの配管(主配管)8を介して接続されることが好ましい。主配管8の一端は、コンプレッサ7に接続され、主配管8の他端は、ロッド本体4の基端に接続されたスイベルなどの接続部9に接続されることが好ましい。
モータ2は、破砕ロッド10を回転させる駆動装置である。モータ2の下端は、破砕ロッド10のうちロッド本体4の基端側に取り付けられる。モータ2の側面は、ガイドリーダ3に上下動可能に取り付けられる。これによって、モータ2に取り付けた破砕ロッド10をガイドリーダ3に沿って昇降させることができる。
ガイドリーダ3は、破砕ロッド10を昇降させる駆動装置である。ガイドリーダ3は、作業車両1の作業用アームに取り付けられ、地盤GLに対して鉛直方向に支持されることが好ましい。作業車両1の作業用アームに取り付けられることで、破砕装置100の位置決めを容易に行うことができる。地盤GLに対して鉛直方向に支持されることで、破砕ロッド10を鉛直方向に上下動させることができる。
作業車両1は、例えば、クレーン車又は土木作業に一般に使用されている作業車であり、ガイドリーダ3を介して破砕ロッド10を地盤GLに対して鉛直方向に立てた状態で支持しながら、破砕ロッド10を破砕作業地点まで移動させる重機である。
破砕ロッド10は、ロッド本体4とロッド本体4の先端部に設けられたヘッド5とを有する。本実施形態に係る破砕装置100は、ヘッド5がガイド50として図2及び図3に示すように中空カバー51を有する破砕装置100Aと、ヘッド5がガイド50として図6に示すようにガイド棒55を有する破砕装置100Bと、を包含する。
ロッド本体4は、例えば図2に示すような円筒状の管であり、管内通路42を有する。噴出口41は、ロッド本体4の先端部に設けられた開口であり、管内通路42に連通している。噴出口41の個数は、特に限定されず、1個又は2個以上であってもよい。噴出口41は、図2に示すようにロッド本体4の先端(下端)に設けるか、又はロッド本体4の先端(下端)近傍の側面に設けてもよいし(不図示)、ロッド本体4の先端(下端)及びロッド本体4の先端(下端)近傍の側面の両方に設けてもよい(不図示)。コンプレッサ7が作動すると、ロッド本体4の基端側に注入された圧縮空気は、管内通路42を通って噴出口41から噴射される。
ヘッド5は、ガイド50と破砕歯52(図2、図3に図示)、57(図6に図示)とを有する。ガイド50は、破砕時に破砕ロッド10が柱状改良杭6の長手方向に沿って移動することをガイドし、破砕歯52,57は、柱状改良杭6を削って破砕する。ガイド50に関し、「ガイド50は、破砕ロッド10を回転時に描く軌跡が掘削方向に向けて末広がりの円錐台側面形状となっている」とは、ガイド50が例えば図2及び図3に示す中空カバー51のように現実に円錐台側面形状の回転体をなしている形態及びガイド50が例えば図6に示すガイド棒55のように破砕ロッド10の回転軸Oに対して末広がり状に傾斜した少なくとも2本の棒状部材が回転して円錐台側面形状の仮想の回転体を形成する形態を包含する。ここで、円錐台とは、例えば図2及び図3の円錐台側面形状の中空カバーを用いて説明すると、直円錐においてその底面を大底面51aとし、該大底面51aに平行な面で円錐を切断した面を小底面51bとする立体をいう。大底面51a及び小底面51bは円形であり、大底面51aの面積は小底面51bの面積よりも大きい。円錐台側面とは、前記円錐台において、大底面51a及び小底面51bの円周を辺とする曲面をいう。ガイド50の軌跡である円錐台側面形状の下端(大底面51a)の内径は、破砕する柱状改良杭6の直径に応じて適宜設計され、破砕する柱状改良杭6の直径と同じか破砕する柱状改良杭6の直径よりも2~3cmほど大きいことが好ましい。ガイド50の軌跡である円錐台側面形状の上端(小底面51b)の内径は、ロッド本体4の直径に応じて適宜選択され、ロッド本体4の直径と同じかロッド本体4の直径よりも2~3cmほど大きいことが好ましい。
まず、図1~図5を参照して、破砕装置100Aのヘッド5について説明する。本実施形態に係る破砕装置100Aでは、ヘッド5は、図2及び図3に示すように、ガイド50として円錐台側面形状を有する中空カバー51と中空カバー51の内面に突設された破砕歯52とを有することが好ましい。中空カバー51は、例えば、金属製又は合金製の部材であり、ロッド本体4と一体になって回転する。中空カバー51では円錐台が中空になっている。大底面51aは円形状に開口しており、中空カバー51の下端をなしている。小底面51bは円形状に開口しており、中空カバー51の上端をなしている。中空カバー51は、噴出口41が中空カバー51の軌跡内に配置されるようにロッド本体4に固定されている。破砕ロッド10を回転時に中空カバー51が描く軌跡は、中空カバー51の形状と一致するので、中空カバー51は、噴出口41が中空カバー51内に配置されるようにロッド本体4に固定されていると言い換えることができる。中空カバー51の中心軸は、破砕ロッド10の回転軸Oと一致するように、ロッド本体4に固定されていることが好ましい。中空カバー51の中心軸は、その円錐台側面形状の円錐台の軸、すなわち大底面51aの中心及び小底面51bの中心を通る軸である。中空カバー51はロッド本体4の側面に溶接などで固着されていてもよいし、着脱自在に取り付けられていてもよい。破砕歯52は、例えば、金属製又は超硬合金などの合金製のチップ又は板部材である。
本実施形態に係る破砕装置100Aでは、ヘッド5は、2本以上の破砕歯52を有し、2本以上の破砕歯52は、中空カバー51の円周方向に交差する方向に並んだ複数個の凸部52aを有し、かつ、破砕ロッド10の回転軸Oを中心にn回対称(ただし、nは2以上の整数)となるように配置されていることが好ましい。芯ずれをより抑制することができる。破砕歯52は、図3に示すように、中空カバー51の円周方向に交差する方向に並んだ複数個の凸部52aを有することが好ましい。中空カバー51の円周方向とは、中空カバー51を構成する円錐台側面の大底面51aの中心と小底面51bの中心とを通る軸上の点を中心とする円の円周方向をいう。円周方向に交差する方向は、例えば、図2及び図3に示すように円錐台側面の母線方向であることが好ましいが、本発明はこれに限定されず、母線からずれた方向であってもよい(不図示)。図2及び図3では、一例として、破砕歯52が、複数個の凸部52aとして複数個の超硬チップを有しており、複数個の超硬チップを列状に並べて中空カバー51の内面に溶接などで固着されることで1本の破砕歯52を構成した形態を示したが、本発明はこれに限定されず、1本の直線状又は曲線状の基部の上端に複数個の凸部52aが形成されており、該基部が中空カバー51の内面に溶接などで固着されることで1本の破砕歯52を構成していてもよい(不図示)。また、破砕歯52の本数は、特に限定されず、2本以上であることが好ましく、3本以上であることがより好ましい。破砕歯52が3本以上であることが芯ずれ防止の観点からより好ましい。図2及び図3では、一例として、破砕歯52が3本であり、回転軸Oを中心に3回対称となる形態を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、破砕歯52が2本であり、回転軸Oを中心に2回対称となる形態(不図示)又は破砕歯52が4本であり、回転軸Oを中心に4回対称となる形態(不図示)であってもよい。
本実施形態に係る破砕装置100Aでは、破砕歯52が2本以上であり、かつ、各破砕歯52が複数個の凸部52aを有するとき、各破砕歯52の複数個の凸部52aのうち少なくとも掘削方向の先方側にある凸部52a1が同一円周上に配置されることが好ましい。これによって、破砕を開始すると、掘削方向の先方側にある複数個の凸部52aが同時に柱状改良杭6を捉えるので、破砕初期における芯ずれを防止することができる。掘削方向とは、柱状改良杭6を破砕する時に破砕ロッド10が進行する方向であり、柱状改良杭6の地表側から地表側とは反対側へ向かう方向である。掘削方向の先方側にある凸部52a1は、中空カバー51の最も下端側に設けられた凸部である。掘削方向の先方側にある凸部52a1は、図3に示すように大底面51aの縁に沿って中空カバー51の内面に設けられることが好ましい。2本以上の破砕歯52では、図3に示すように、複数個の凸部52aが同一円周上に配置されることが好ましい。図3を例にとって説明すると、3本の破砕歯52では、掘削方向の先方側にある凸部52a1がそれぞれ同一円周上に配置され、更に掘削方向の先方側にある凸部52a1に隣接する各凸部52a2,52a3,52a4,52a5もそれぞれ同一円周上に配置されていることが好ましい。柱状改良杭6の直径が大底面51aの直径よりも小さかったとしても、各破砕歯52において、いずれかの凸部52a1,52a2,52a3,52a4,52a5が柱状改良杭6を同時に捉えるので、破砕初期における芯ずれを防止することができる。また、破砕歯52は、図3に示すように、歯の頂点を結ぶ稜線が直線であるか、又は図4に示すように曲線であってもよい。歯の稜線とは、隣り合う凸部52aの頂点同士を結んだ仮想線である。なお、図4では、破砕歯52の稜線を破線で模式的に示したが、図3に示すように複数個の凸部52aが破線で示した曲線上に並んでいてもよい。
図5は、図1に示す破砕装置の破砕ロッドの先端部の変形例を示す概略正面図である。本実施形態に係る破砕装置100Aでは、ヘッド5は、図5に示すように、中空カバー51の外面に螺旋状に突設された螺旋突条53を更に有することが好ましい。破砕ロッド10の引き揚げをよりスムーズに行うことができる。螺旋突条53は、中空カバー51と一体に成形されているか、又は中空カバー51に溶接などで固着されていてもよい。螺旋突条53は、地盤GL中の土砂に対する中空カバー51の回転の抵抗を小さくする役割をもつ。螺旋突条53の螺旋の巻き方向は、図3では、一例として中空カバー51を正面視したとき右上がりになっている、すなわち中空カバー51を小底面51b側から大底面51a側へ向かってみたとき螺旋が時計回りに巻かれている右巻きの形態を示したが、本発明はこれに限定されず、螺旋突条53の螺旋の巻き方向が中空カバー51を正面視したとき左上がりになっている、すなわち中空カバー51を小底面51b側から大底面51a側へ向かってみたとき螺旋が反時計回りに巻かれている左巻きの形態としてもよい。
図6は、図1に示す破砕装置の破砕ロッドの先端部の変形例を示す概略正面図である。次に、図6を参照して、ヘッド5がガイド50としてガイド棒55を有する破砕装置100Bについて説明する。図6に示す破砕装置100Bは、ヘッド5が異なる以外は図1に示す破砕装置100Aと基本的な構成を同じくする。このため、共通する構成についての説明を省略し、異なる構成について説明する。
本実施形態に係る破砕装置100Bでは、ヘッド5は、図6に示すように、掘削翼56と、ガイド50として破砕ロッド10の回転軸Oに対して掘削方向に向けて末広がり状に傾斜して掘削翼56に突設された少なくとも2本のガイド棒55と、掘削翼56の下端に突設された破砕歯57と、を有していてもよい。掘削翼56は、ロッド本体4の側面のうち噴出口41よりもロッド本体4の基端側の部分に取り付けられる金属製又は合金製の部材であり、ロッド本体4と一体になって回転する。掘削翼56の形状は、図6では一例として板状である形態を示したが、本発明はこれに限定されず、円板状であってもよい(不図示)。掘削翼56は、破砕ロッド10の回転軸Oに対して、垂直方向、かつ、放射方向に延設することが好ましい。ガイド棒55は、金属製又は合金製の棒状部材であり、掘削翼56の回転方向外側の端部に溶接などで固着されることが好ましい。ガイド棒55は、2本以上であるか、3本以上であることがより好ましい。掘削翼56が板状である場合、1本の掘削翼56に対して1本のガイド棒55が設けられることが好ましい。掘削翼56が円板状である場合、円板の円周部にガイド棒55が設けられることが好ましい。ガイド棒55は、破砕ロッド10の回転軸Oを中心にn回対称(ただし、nは2以上の整数)となるように配置されていることが好ましい。ガイド棒55が末広がり状に傾斜していることで、破砕ロッド10が回転した時にガイド棒55が描く軌跡が円錐台側面形状となる。また、ガイド棒55が2本以上あることで、柱状改良杭6を確実に捉えることができる。ガイド棒55の柱状改良杭6側の部分には、破砕歯(不図示)が突設されていてもよく、該破砕歯はガイド棒55の突出方向に沿って並ぶ複数個の凸部を有することが好ましい。該破砕歯によって柱状改良杭6の外周を削りながら掘り進めることで、ガイド棒55がそれに突設した破砕歯(不図示)を介して柱状改良杭6をより確実に保持することができるので、芯ずれをより防止することができる。破砕歯57は、図6に示すように、掘削翼56の回転方向外側から内側へ向かって並ぶ複数個の凸部57aを有することが好ましい。凸部57aは破砕時の回転方向の前方に向かって凸となっていることが好ましい。破砕歯57は、複数個の凸部57aとして複数個の超硬チップを有しており、複数個の超硬チップを列状に並べて掘削翼56の下端に溶接などで固着されることで1本の破砕歯57を構成していてもよいし(図6に図示)、一本の直線状又は曲線状の基部の上端に複数個の凸部57aが形成されており、該基部が掘削翼56の下端に溶接などで固着されることで1本の破砕歯57を構成していてもよい(不図示)。また、本実施形態に係る破砕装置100では、ガイド50が図2及び図3に示す中空カバー51のうち破砕歯52が設けられた部分だけからなる形態に変形してもよい。
以上の通り、本実施形態に係る破砕装置100(100A,100B)では、破砕ロッド10を回転時にガイド50が描く軌跡が掘削方向に向けて末広がりの円錐台側面形状となっていることによって、柱状改良杭6の直径が円錐台側面形状の下端の直径と同じである場合だけでなく円錐台側面形状の下端の直径よりも小さい場合であっても、ガイド50が破砕対象の柱状改良杭6の側面を直接的に又は間接的に保持しながら破砕が進行する。この結果、本実施形態に係る破砕装置100は、柱状改良杭6を芯ずれすることなく効率的に破砕することができる。さらに、破砕対象となる柱状改良杭6の直径に応じて専用のヘッド5を用意する必要がないので、汎用性が高い。また、ガイド50の軌跡内に噴出口41が配置されることで、噴出口41から噴射された圧縮空気が、ガイド50の軌跡内にある柱状改良杭6の破砕物をガイド50の軌跡外に排出する。この結果、柱状改良杭6の破砕物及び地盤GL中の土砂が破砕歯52,57に付着することを防止して、破砕歯52,57が常に柱状改良杭6を捉えることができるので、安定して破砕作業を行うことができる。さらに、柱状改良杭6の破砕物及び地盤GL中の土砂が破砕ロッド10の回転を妨げることによってヘッド5に係る抵抗が大きくなることを防止することができるので、スムーズな破砕作業を行うことができる。また、破砕歯52,57がガイド50の軌跡内に設けられることによって、破砕歯52,57に大きな負荷がかかって破損することを防止することができる。
図2及び図3に示すように、ガイド50が中空カバー51である場合、中空カバー51が、常に、その内面に突設した破砕歯52を介して破砕対象の柱状改良杭6の側面を間接的に保持しながら破砕が進行するので、柱状改良杭6の全体において破砕時の芯ずれを防止することができる。また、破砕歯52は中空カバー51内に設けられているので、破砕歯52に大きな負荷がかかって破損することを防止することができる。また、図6に示すように、ガイド50がガイド棒55である場合、ガイド棒55が破砕ロッド10の回転軸Oに対して掘削方向に向けて末広がり状に傾斜して設けられることで、破砕ロッド10を回転時に描く軌跡が掘削方向に向けて末広がりの円錐台側面形状となる。これによって、ガイド棒55が破砕対象となる柱状改良杭6の側面を直接的に保持しながら破砕を進行することができるので、ガイド50が中空カバー51である破砕装置100Aと同様に柱状改良杭6を芯ずれすることなく効率的に破砕することができる。
本実施形態に係る破砕装置100では、図1に示すように、埋め戻し材供給装置11と、一端が主配管8に接続され、他端が埋め戻し材供給装置11に接続されるホース又はパイプなどの分岐配管12と、主配管8における分岐配管の分岐部分に配設された切替装置13とを更に備えることが好ましい。埋め戻し材供給装置11は、例えば、ミキサーと圧送ポンプと障害物除去装置とが順にホースなどで接続されており、埋め戻し材は圧送ポンプによってミキサーから障害物除去装置へ送られて障害物を除去された後、分岐配管へ送られる。埋め戻し材は、柱状改良杭6の破砕後に地中に残っている柱状改良杭6の破砕物に混合することで、周辺地盤と同程度の地盤強度にするための資材であり、特に限定されないが、例えば、固化後に容易に再掘削できる程度の強度となるような低濃度のセメントミルクである。分岐配管12は、主配管8の経路の途中に接続されて、ロッド本体4の管内通路42とコンプレッサ7とをつなぐ主経路から分岐して、ロッド本体4の管内通路42と埋め戻し材供給装置11とをつなぐ分岐経路を形成する配管である。切替装置13は、例えば三方弁である。切替装置13においてコンプレッサ7側の入口を開、埋め戻し材供給装置11側の入口を閉とすることで、噴出口41から圧縮空気が噴射される。また、切替装置13においてコンプレッサ7側の入口を閉、埋め戻し材供給装置11側の入口を開とすることで、噴出口41から埋め戻し材が噴出される。
図7は、本実施形態に係る柱状改良杭の撤去工法の一例を説明するための図であり、(a)は位置決め工程、(b)(c)は破砕工程を示す。本実施形態に係る柱状改良杭の撤去工法は、破砕装置100を用いて柱状改良杭6を破砕する柱状改良杭6の撤去工法において、破砕装置100は、図1~図3に示すように、先端部に噴出口41を有する円筒状のロッド本体4とヘッド5とを有する破砕ロッド10と、噴出口41から噴射される空気を供給するコンプレッサ7と、破砕ロッド10を回転・昇降させる駆動装置2,3と、を備え、ヘッド5は、ガイド50と破砕歯52とを有し、ガイド50は、破砕ロッド10を回転時に描く軌跡が掘削方向に向けて末広がりの円錐台側面形状となっており、かつ、噴出口41がガイド50の軌跡内に配置されるようにロッド本体4に固定されており、撤去工法は、図7(a)に示すように、ヘッド5を柱状改良杭6の上方位置にセットする位置決め工程と、図7(b)(c)に示すように、駆動装置2,3の駆動によって破砕ロッド10を回転させながら下降させ、コンプレッサ7(図1に図示)の駆動によって噴出口41から空気を噴射しながら破砕歯52(図2、図3に図示)で柱状改良杭6を破砕して掘り進めていく破砕工程と、破砕工程完了後、駆動装置2,3の駆動によって破砕ロッド10を回転させながら引き揚げる引揚工程と、を含む。図7では一例として図1に示す破砕装置100Aを用いた撤去工法を示したが、図6に示す破砕装置100Bを用いても同様に杭を撤去することができる。
位置決め工程では、例えば、作業車両1(図1に図示)を操縦して破砕装置100を地盤GLの破砕作業位置まで移動させ、図7(a)に示すように、破砕ロッド10を地盤GL中に埋設された柱状改良杭6の上方位置に配置する。このとき、破砕ロッド10の回転軸O(図2に図示)を柱状改良杭6の中心に合わせることが好ましく、ガイド50が中空カバー51である場合、破砕ロッド10の回転軸O(図2に図示)及び中空カバー51の中心軸を柱状改良杭6の中心に合わせることがより好ましい。破砕装置100を地盤GLの破砕作業位置まで移動したら、図7(a)に示すように、ガイドリーダ3の下端を地盤GL上に載置することが芯ずれ防止の観点からより好ましい。
破砕工程では、モータ2の駆動によって破砕ロッド10を回転させながら、ガイドリーダ3に沿って破砕ロッド10を下降させるとともに、コンプレッサ7(図1に図示)を作動させて、噴出口41から圧縮空気の噴射を開始する。そうすると、中空カバー51の下端が地表面に接触して破砕歯52によって地盤GLが掘削される。そして、そのまま破砕ロッド10を下降し続けると、中空カバー51の下端が埋設されている柱状改良杭6に到達して破砕歯52が柱状改良杭6を破砕して、柱状改良杭6の砂状の破砕物が生成される。このとき、柱状改良杭6の砂状の破砕物及び掘削された地盤GL中の土砂は、噴出口41から噴射される圧縮空気によって、中空カバー51と柱状改良杭6との間の隙間を通って柱状改良杭6の周囲の地盤GLに押し付けられて中空カバー51の外側に排出される。これによって、中空カバー51内が土砂や破砕物で埋まることがなく、破砕歯52は常に柱状改良杭6に接触して安定した破砕作業を続けることができる。なお、噴出口41から噴射された圧縮空気は中空カバー51と柱状改良杭6との間の隙間を通って地表に排出される。このとき、少量の破砕物が地表に排出されて砂山が形成されてもよい。また、破砕歯52が図2及び図3に示すように、中空カバー51の円周方向に交差する方向に並んだ複数個の凸部52aを有することで、凸部52a1が柱状改良杭6を外周から削り始め、破砕ロッド10の下降に伴って凸部52a2、凸部52a3・・と順に柱状改良杭6を削ることとなり、柱状改良杭6をより効率的に細かい砂状の破砕物とすることができる。
図7(c)に示すように、柱状改良杭6の全体を破砕し終えたら破砕工程を終了し、次いで引揚工程を行う。引揚工程では、モータ2の駆動によって破砕ロッド10を回転させながら、ガイドリーダ3に沿って破砕ロッド10を上昇させる。柱状改良杭6の破砕物は地盤GL中に残存することとなるが、細かい砂状であるので、そのまま埋め戻し残土として利用しても問題ない。引揚工程では、コンプレッサ7をオフにして噴出口41からの圧縮空気の噴射を停止した状態で破砕ロッド10を引き揚げてもよいし、コンプレッサ7をオンのままにして噴出口41から圧縮空気の噴射をしながら破砕ロッド10を引き揚げてもよい。本実施形態では、引揚工程では、コンプレッサ7をオンのままにして噴出口41から圧縮空気の噴射をしながら破砕ロッド10を引き揚げることがより好ましい。これによって、圧縮空気が破砕ロッド10の引き揚げを補助するので、引揚工程をよりスムーズに行うことができる。
本実施形態に係る柱状改良杭の撤去工法では、ヘッド5は、図2に示すように、ガイド50として円錐台側面形状を有する中空カバー51と、中空カバー51の内面に突設された破砕歯52と、図5に示すように、中空カバー51の外面に螺旋状に突設された螺旋突条53を更に有しており、破砕工程は、破砕ロッド10の回転方向がヘッド5を掘削方向における螺旋突条53の巻き方向と同じ方向となるように破砕ロッド10を回転させながら下降させる工程であり、引揚工程は、破砕ロッド10の回転方向がヘッド5を掘削方向における螺旋突条53の巻き方向と逆方向となるように破砕ロッド10を回転させながら上昇させる工程であることが好ましい。破砕ロッド10の掘り下げ及び引き揚げをよりスムーズに行うことができる。例えば、図5に示すように掘削方向における螺旋突条53の巻き方向が右巻きであるとき、破砕工程では破砕ロッド10を時計回りに回転させながら下降させ、引揚工程では破砕ロッド10を反時計回りに回転させながら上昇させる。図示しないが、掘削方向における螺旋突条53の巻き方向が左巻きであるとき、破砕工程では破砕ロッド10を反時計回りに回転させながら下降させ、引揚工程では破砕ロッド10を時計回りに回転させながら上昇させる。これらの動作は、破砕工程は、ネジを締める動作と同様に、破砕ロッド10の回転に伴って中空カバー51が回転しながら地盤GL中を掘り進める動作と解することができ、引揚工程は、ネジを緩める動作と同様に、破砕ロッド10の回転に伴って中空カバー51が回転しながら地盤GLから引き揚げられる動作と解することができる。
本実施形態に係る柱状改良杭の撤去工法は、破砕装置100が、コンプレッサ7と、コンプレッサ7とロッド本体4の管内通路42とを接続する主配管8と、埋め戻し材供給装置11と、一端が主配管8に接続され、他端が埋め戻し材供給装置11に接続されるホース又はパイプなどの分岐配管12と、主配管8における分岐配管の分岐部分に配設された切替装置13とを更に備え、破砕工程後引揚工程前又は引揚工程後に、埋め戻し工程を更に有していてもよい。破砕装置100が埋め戻し材供給装置11を備えるとき、破砕工程では、図1に示す切替装置13においてコンプレッサ7側の入口を開、埋め戻し材供給装置11側の入口を閉とし、コンプレッサ7(図1に図示)を作動させる。これによって、コンプレッサ7から圧縮空気が主配管8からロッド本体4の管内通路42へ送り込まれ、圧縮空気が噴出口41から噴射される。埋め戻し工程では、図1に示す切替装置13においてコンプレッサ7側の入口を閉、埋め戻し材供給装置11側の入口を開とし、埋め戻し材供給装置11を作動させる。これによって、埋め戻し材が分岐配管12からロッド本体4の管内通路42へ送り込まれ、埋め戻し材が噴出口41から噴出される。埋め戻し工程を破砕工程後引揚工程前に行う場合は、噴出口41は地中にあるので、破砕ロッド10を回転・上昇させながら埋め戻し材を噴出口41から噴出させて、柱状改良杭6の破砕物と埋め戻し材とを混合させる。埋め戻し工程を引揚工程後に行う場合は、噴出口41は地上にあるので、破砕ロッド10を回転・下降させながら埋め戻し材を噴出口41から噴出させて、柱状改良杭6の破砕物と埋め戻し材とを混合させ、柱状改良杭6の下端があった深度まで噴出口41が到達した後、破砕ロッド10を回転・上昇させて地上に引き揚げる。本実施形態では、埋め戻し工程は引揚工程後に行うことがより好ましい。これによって、破砕ロッド10が埋め戻し材を噴出させながら柱状改良杭6の下端があった深度まで噴出口41が到達した後、破砕ロッド10を引き揚げる時に、柱状改良杭6の破砕物と埋め戻し材とを練り混ぜることができ、破砕した全域において柱状改良杭6の破砕物と埋め戻し材との混合物を均一にして地盤の強度を均一にすることができる。
1 作業車両
2 駆動装置(モータ)
3 駆動装置(ガイドリーダ)
4 ロッド本体
5 ヘッド
6 柱状改良杭
7 コンプレッサ
8 配管(主配管)
9 接続部
10 破砕ロッド
11 埋め戻し材供給装置
12 分岐配管
13 切替装置
41 噴出口
42 管内通路
50 ガイド
51 中空カバー
51a 大底面
51b 小底面
52 破砕歯
52a(52a1,52a2,52a3,52a4,52a5) 凸部
53 螺旋突条
55 ガイド棒
56 掘削翼
57 破砕歯
57a 凸部
100(100A,100B) 破砕装置
GL 地盤
O 回転軸

Claims (6)

  1. 先端部に噴出口を有する筒状のロッド本体とヘッドとを有する破砕ロッドと、
    前記噴出口から噴射される空気を供給するコンプレッサと、
    前記破砕ロッドを回転・昇降させる駆動装置と、を備え、地中に埋設された柱状改良杭を破砕する破砕装置であって、
    前記ヘッドは、ガイドと破砕歯とを有し、前記ガイドは、前記破砕ロッドを回転時に描く軌跡が掘削方向に向けて末広がりの円錐台側面形状となっており、かつ、前記噴出口が前記ガイドの前記軌跡内に配置されるように前記ロッド本体に固定されていることを特徴とする破砕装置。
  2. 前記ヘッドは、前記ガイドとして円錐台側面形状を有する中空カバーと、前記中空カバーの内面に突設された前記破砕歯と、を有することを特徴とする請求項1に記載の破砕装置。
  3. 前記ヘッドは、2本以上の前記破砕歯を有し、
    該2本以上の破砕歯は、前記中空カバーの円周方向に交差する方向に並んだ複数個の凸部を有し、かつ、前記破砕歯の本数をn(ただし、nは2以上の整数)としたとき、前記破砕ロッドの回転軸を中心にn回対称となるように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の破砕装置。
  4. 前記ヘッドは、前記中空カバーの外面に螺旋状に突設された螺旋突条を更に有することを特徴とする請求項2又は3に記載の破砕装置。
  5. 破砕装置を用いて柱状改良杭を破砕する柱状改良杭の撤去工法において、
    前記破砕装置は、
    先端部に噴出口を有する円筒状のロッド本体とヘッドとを有する破砕ロッドと、
    前記噴出口から噴射される空気を供給するコンプレッサと、
    前記破砕ロッドを回転・昇降させる駆動装置と、を備え、
    前記ヘッドは、ガイドと破砕歯とを有し、前記ガイドは、前記破砕ロッドを回転時に描く軌跡が掘削方向に向けて末広がりの円錐台側面形状となっており、かつ、前記噴出口が前記ガイドの前記軌跡内に配置されるように前記ロッド本体に固定されており、
    前記撤去工法は、
    前記ヘッドを前記柱状改良杭の上方位置にセットする位置決め工程と、
    前記駆動装置の駆動によって前記破砕ロッドを回転させながら下降させ、前記コンプレッサの駆動によって前記噴出口から空気を噴射しながら前記破砕歯で前記柱状改良杭を破砕して掘り進めていく破砕工程と、
    該破砕工程完了後、前記駆動装置の駆動によって前記破砕ロッドを回転させながら引き揚げる引揚工程と、を含むことを特徴とする柱状改良杭の撤去工法。
  6. 前記ヘッドは、前記ガイドとして円錐台側面形状を有する中空カバーと、前記中空カバーの内面に突設された前記破砕歯と、前記中空カバーの外面に螺旋状に突設された螺旋突条を更に有しており、
    前記破砕工程は、前記破砕ロッドの回転方向が前記ヘッドを掘削方向における前記螺旋突条の巻き方向と同じ方向となるように前記破砕ロッドを回転させながら下降させる工程であり、
    前記引揚工程は、前記破砕ロッドの回転方向が前記ヘッドを掘削方向における前記螺旋突条の巻き方向と逆方向となるように前記破砕ロッドを回転させながら上昇させる工程であることを特徴とする請求項5に記載の柱状改良杭の撤去工法。
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