JP4566092B2 - 車両用バッテリ状態推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、概して、車両において車載バッテリの状態を推定する車両用バッテリ状態推定装置に係り、特に、車載バッテリの放電特性の推定精度を向上させた車両用バッテリ状態推定装置に関する。
従来、車両において車載バッテリの状態を推定する車両用バッテリ状態推定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、バッテリ放電中の電圧と容量には相関性があることを利用して、スタータ以外の車載電気負荷が動いていないクランキング時に測定された放電電圧及び放電電流を回帰演算して全電流値領域におけるバッテリの放電特性(電圧V−電流I特性)を推定する装置が開示されている。
このようにして推定されたバッテリの放電特性は、例えば、電源負荷制御などに利用される。ここで、電源負荷制御とは、当業者には知られているように、例えば、バッテリの推定残容量(電圧値)が所定レベルを下回ったときに、その残容量に応じて、優先度が比較的高い負荷(例えば、ブレーキモータ)を作動させるために、優先度が比較的低い負荷(例えば、エアコン)の作動を停止させる制御である。このような制御を実施するためには、優先度が比較的高い負荷を作動させたときにバッテリ電圧がどの程度降下するか、及び、優先度が比較的低い負荷の作動を停止させたときにバッテリ電圧がどの程度回復するかをバッテリ放電特性から把握可能であることが必要である。
特公昭59−8789号公報
実際の車両においては、温度変化の影響や、複雑な充放電パターンが繰り返されることの影響などにより、バッテリの内部状態が著しく変化し得る。また、摩擦抵抗の増加など負荷自体の電気特性も変化し得る。
このようなバッテリや負荷の経時変化により、上記のような従来の放電特性推定手法によれば、時間が経つにつれクランキング時に推定された放電特性が実際の放電特性から乖離したものとなり、放電特性推定精度が低下していく可能性がある。バッテリ放電特性の推定精度の低下は、上述の電源負荷制御等にも悪影響を与え得る。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、車載バッテリの放電特性の推定精度を向上させた車両用バッテリ状態推定装置を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第一の態様は、車両において車載バッテリの状態を推定する車両用バッテリ状態推定装置であって、クランキング時に測定された第一の放電電流と第一の放電電圧との関係からバッテリの放電特性を推定する推定手段と、エンジン始動後、所定のタイミングで、発電機(例えばオルタネータなど)の作動を一時停止させると共に所定の車載電気負荷を作動させ、そのときに測定された第二の放電電流と第二の放電電圧との関係を用いて上記推定手段によって推定された推定バッテリ放電特性を補正する補正手段とを有する車両用バッテリ状態推定装置である。
この第一の態様において、上記所定のタイミングは、定期的なタイミングでもよく、或いは、例えば車両加速時など、発電機の作動を一時的に停止しても車両の走行に支障を生じないように選択されたタイミングでもよい。また、上記所定の車載電気負荷とは、例えばデフォッガなど、車両の走行状態とは無関係に一時的に作動したとしても車両乗員(特に運転者)に違和感を与えにくい電気負荷が選択される。
また、この第一の態様において、上記推定手段は、例えば、回帰演算を利用して、バッテリの放電電圧−放電電流特性を線形関係として推定する。
さらに、この第一の態様において、上記補正手段は、具体的には、例えば、上記第二の放電電流を上記推定バッテリ放電特性に当てはめたときに得られる推定放電電圧が上記第二の放電電圧より大きいとき、該推定放電電圧と該第二の放電電圧の差分を用いて上記推定バッテリ放電特性を補正すると共に、上記推定放電電圧が上記第二の放電電圧より小さいとき、上記差分のうち所定の割合(例えば、50%)を用いて上記推定バッテリ放電特性を補正する。
この第一の態様によれば、クランキング後のエンジン作動中に、バッテリが発電機によって充電されておらず、且つ、少なくとも1つの(発電機以外の)車載電気負荷が作動している状態を一時的に作り出してバッテリの放電電圧及び放電電流を測定することができるため、バッテリ放電特性の推定精度を向上させることができる。
上記目的を達成するための本発明の第二の態様は、上記第一の態様に係る車両用バッテリ状態推定装置であって、更に、上記所定の車載電気負荷が作動してから所定期間の間の上記第二の放電電圧の時間変化に基づいて、上記所定期間経過後、上記所定の車載電気負荷が作動を停止するまで、発電機をデューティ制御する制御手段を有する車両用バッテリ状態推定装置である。
この第二の態様において、上記デューティ制御とは、作動中の発電機のデューティ比を制御することを意味し、例えば、上記所定期間中の上記第二の放電電圧の時間変化に基づいて推定された該所定期間後の該第二の放電電圧の時間変化予測に基づいて、上記所定の車載電気負荷が作動している間、他の作動中の車載電気負荷の作動を一時的に停止させなくても上記所定の車載電気負荷を作動させることができるのに必要な最低限のバッテリ電圧値が確保される限度において発電機が作動するようにそのデューティ比を制御する。
この第二の態様によれば、発電機を一時停止させる期間を短縮することができるようになると共に、再始動後も発電機が電源負荷制御が必要とならない範囲でデューティ制御されるため、燃費が向上する。
上記目的を達成するための本発明の第三の態様は、上記第一又は第二の態様に係る車両用バッテリ状態推定装置であって、更に、発電機作動中のバッテリの第三の放電電流及び第三の放電電圧を監視し、優先度が比較的高い車載電気負荷のみが作動している状態下でも上記第三の放電電流及び第三の放電電圧の関係が上記推定バッテリ放電特性を下回る場合にバッテリ交換警告を発する警告手段を有する車両用バッテリ状態推定装置である。
この第三の態様において、優先度が比較的高い車載電気負荷とは、例えばブレーキモータなどであり、逆に、優先度が比較的低い車載電気負荷とは、例えばエアコンなどである。
また、この第三の態様において、上記警告手段は、上記バッテリ交換警告を、例えば、ディスプレイ上に文字情報として表示してもよく、或いは、専用のインジケータを点灯又は点滅させてもよく、或いは、スピーカから音声情報として提供してもよく、或いは、無線通信機能を利用して所定の通信局(例えばサービスセンタ)へ伝達してもよく、或いは、これらの任意の組み合わせでもよい。
この第三の態様によれば、発電機による発電を行い、更に電源負荷制御によって優先度の低い車載電気負荷の作動を停止したとしても上記推定バッテリ放電特性を得られない場合には、バッテリ自体の劣化を判断することができるため、バッテリの交換を警告することができる。
本発明によれば、車載バッテリの放電特性の推定精度を向上させた車両用バッテリ状態推定装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。なお、電源負荷制御装置の基本概念、主要なハードウェア構成、作動原理、及び基本的な制御手法等については当業者には既知であるため、詳しい説明を省略する。
図1〜4を用いて、本発明の一実施例について説明する。本実施例に係る車両用バッテリ状態推定装置は、バッテリ放電特性の推定精度を向上させるために、従来通りクランキング時の放電電圧及び放電電流からバッテリ放電特性を推定すると共に、この推定されたバッテリ放電特性をその後のバッテリ状態が反映されるように適宜補正するものである。
ところで、クランキング以降に(すなわち、エンジンが運転している状態下で)バッテリの放電電圧及び放電電流を測定すると、通常はエンジンの運転に伴ってオルタネータなどの発電機が作動してバッテリに対して充電を行っているため、見かけ上は十分な放電電圧及び放電電流が測定されることになり、真のバッテリの劣化の程度を把握することができない可能性が高い。
そこで、本実施例に係る車両用バッテリ状態推定装置は、エンジン運転中にバッテリへの充電機能を備えた車載電気負荷である発電機の作動を一時的に停止させ、代わりにバッテリへの充電機能を持たない他の車載電気負荷を少なくとも1つ作動させて、その状態下でのバッテリの放電電圧及び放電電流を測定し、この測定結果を用いてバッテリ放電特性を補正することによって、その時点での真のバッテリの状態を反映したバッテリ放電特性を推定できるようにする。
まず、図1を用いて、本実施例に係る車両用バッテリ状態推定装置の構成から説明する。図1は、本実施例に係る車両用バッテリ状態推定装置100の概略構成図である。
車両用バッテリ状態推定装置100は、バッテリ状態推定装置100を搭載した車両(図示せず)に備えられたバッテリ(図示せず)の放電電圧及び放電電流をそれぞれ測定する放電電圧測定部101及び放電電流測定部102を有する。バッテリの放電電圧及び放電電流を測定するための具体的構成・構造は当業者には既知であり、詳しい説明は省略する。
車両用バッテリ状態推定装置100は、更に、スタータ(図示せず)の作動状態を監視するスタータ作動監視部103を有する。
車両用バッテリ状態推定装置100は、更に、オルタネータやダイナモなどの発電機(図示せず)の作動を制御する発電機制御部104を有する。発電機制御部104は、特に、エンジン運転中に発電機の作動を一時的に停止させることができる機能を備えるものとする。
車両用バッテリ状態推定装置100は、更に、発電機以外の少なくとも1つの所定の車載電気負荷(図示せず)の作動を制御する実負荷制御部105を有する。なお、ここでは、発電機以外の車載電気負荷(換言すれば、バッテリを充電する機能を備えていない車載電気負荷)を実負荷と称している。実負荷制御部105が制御可能な実負荷は、車両の走行状態とは無関係に一時的に作動したとしても車両乗員(特に運転者)に違和感を与えにくい電気負荷が選択されることが好ましい。このような車載電気負荷の一例としては、例えばデフォッガなどが挙げられる。
車両用バッテリ状態推定装置100は、更に、バッテリが交換時期であることを警告する(ウォーニングする)ための警告部106を有する。警告部106の具体的構成及び機能は任意でよい。一例として、警告部106は、バッテリ交換警告(ウォーニング)をディスプレイ(図示せず)上に文字情報として表示し、車両乗員(特に運転者)に警告するものとしてもよい。この場合、警告部106が専用のディスプレイを備えているものとしてもよく、或いは、ナビゲーションシステムなどの他の車載システムのディスプレイを利用するものとしてもよい。あるいは、別の一例として、警告部106は、例えばインパネなどに設けられたバッテリ交換警告専用のインジケータ(図示せず)を点灯又は点滅させるものとしてもよい。別の一例として、警告部106は、バッテリ交換警告をスピーカ(図示せず)から音声情報として車両乗員(特に運転者)に提供するものとしてもよい。この場合、警告部106が専用のスピーカを備えているものとしてもよく、或いは、オーディオシステムなどの他の車載システムのスピーカを利用するものとしてもよい。別の一例として、警告部106が無線通信機能を備えるものとし、バッテリ交換警告を所定の通信局(例えばサービスセンタ)へ伝達するものとしてもよい。更に別の一例として、警告部106はこれらの手法を任意に組み合わせて採用してもよい。
車両用バッテリ状態推定装置100は、更に、車両用バッテリ状態推定装置100の各構成要素を制御すると共に、車載バッテリの放電電圧−放電電流特性(V−I特性)を演算・推定する演算制御部107を有する。
車両用バッテリ状態推定装置100は、更に、演算制御部107が演算・推定したバッテリ放電特性を記憶保持する記憶部108を有する。記憶部108に記憶保持された最新の推定バッテリ放電特性は、上述の電源負荷制御を実施するシステムなどの他の車載システム/装置が自由にアクセスし利用できるものとする。
次いで、このような構成の本実施例に係る車両用バッテリ状態推定装置100が、どのようにバッテリ放電特性を演算、推定、及び補正するのかについて説明する。
図2は、クランキング時にバッテリ放電特性を演算・推定した様子を示している。上のグラフは、スタータ電流の時間変化を示しており、下のグラフは演算及び推定されたバッテリ放電特性を示している。
演算制御部107は、スタータ作動監視部103よりスタータが始動したことが伝達されると、バッテリの放電電圧と放電電流が線形関係にあることを前提として、放電電圧測定部101及び放電電流測定部102の出力値を回帰演算して、図2下のグラフのような回帰直線を引く。
図2では、一例として、図2上のグラフに示したようにスタータ電流はスタータ作動中に−500A〜0Aの間の値をとるものとする。よって、このスタータ作動中にバッテリ放電電圧及び放電電流を測定することによって、−500Aから0Aまでの電流区間についてはバッテリ放電電圧と放電電流の実測値が得られることになる。この電流区間における放電電圧と放電電流の関係から、回帰演算により、1本の直線を引くことができる。これにより、−500A〜0A以外の電流区間についても、バッテリ放電電圧と放電電流との関係を推定することができる。図2下のグラフでは、一例として、0A〜+100Aの電流区間について放電特性を推定している。
演算制御部107は、このようにしてクランキング時に求めたバッテリ放電特性(V−I特性)を示す回帰直線(図2下のグラフ)を最新のバッテリ放電特性として記憶部108に書き込み、保存させる。これにより、この最新のバッテリ放電特性(回帰直線)は、以降、電源負荷制御などに利用可能となる。
本実施例において、演算制御部107は、クランキング後、エンジン運転中に、記憶部108に記憶保持されたバッテリ放電特性を、最新のバッテリ状態が反映されるように、補正する。
具体的には、演算制御部107は、クランキング後、所定の補正・更新タイミングで、発電機制御部104に指示して発電機の作動を一時停止させると共に、実負荷制御部105に指示して発電機の代わりに上述の所定の実負荷(例えばデフォッガなど)を作動させて、バッテリが充電されていない状態下で少なくとも1つの実負荷が作動している状態を作り出す。そして、この状態下で、演算制御部107は、放電電圧測定部101及び放電電流測定部102によってそれぞれ測定されたバッテリ放電電圧及び放電電流から、上述のクランキング時と同様に、バッテリ放電特性を演算・推定する。
本実施例において、上記所定の補正・更新タイミングとは、定期的なタイミングである。すなわち、本実施例において、バッテリ放電特性の補正・更新は、定期的に行われる。別の実施例として、例えば車両加速時など、発電機の作動を一時的に停止しても車両の走行に支障を生じないと判断されたときに(すなわち、そのような条件が成立するたびに)、実行されるものとしてもよい。
この様子を図3に示す。演算制御部107が発電機の作動を一時停止させると共に所定の実負荷の作動を開始させると、発電機によって充電されない状態で実負荷へ電流を供給することにより、それまで発電機からの充電により略一定に保たれていたバッテリ電圧は当該実負荷の消費電流に応じて降下する。
このとき、演算制御部107は、記憶部108に記憶保持された最新のバッテリ放電特性に実負荷制御部105が作動させた実負荷の消費電流を照らして求めた推定電圧降下と、放電電圧測定部101によって実際に測定された電圧降下との差分ΔVを計算する。
次いで、演算制御部107は、このようにして得られた差分ΔVを、現在保持しているバッテリ放電特性が有する、その時点での実際のバッテリ放電特性に対する誤差として認識し、このΔVを用いて記憶部108に記憶保持されているバッテリ放電特性を補正する。
この補正の様子を図4に示す。実際の電圧降下が保持されているバッテリ放電特性から推定された電圧降下よりも大きかった場合、バッテリが劣化したものと判断して、上記差分ΔVだけバッテリ放電特性を示す回帰直線を電圧値が減る方向へ下げる補正を行う(補正後1)。
他方、実際の電圧降下が推定された電圧降下よりも小さかった場合、バッテリが回復したものと判断し、回帰直線を電圧値が増える方向へ上げる補正を行う(補正後2)。但し、本実施例では、一旦は現在保持されている放電特性まで劣化したという事実を踏まえ、安全のため、上記差分ΔVの全部を用いて回帰直線を上げる補正をせず、差分ΔVのうち一定の割合のみを増分補正値として用いるものとする。図4には、一例として、回帰直線を電圧値が増える方向は上げる補正を行う場合には、その補正量をΔV/2とする場合が示されている。
演算制御部107は、このような補正により得られた新しい回帰直線をその時点でのバッテリ状態を反映した最新のバッテリ放電特性として記憶部108に書き込み、記憶保持させる。
演算制御部107は、上記の補正処理が終了したとき又は上記の補正処理を行うのに十分な所定の時間が経過したとき、実負荷制御部105に指示して車両状態とは無関係に一時的に作動させていた上述の所定の実負荷の作動を停止させると共に、発電機制御部104に指示して発電機の作動を再開させる。
このようにしてバッテリ放電特性を示す回帰直線が適宜補正・更新されていくことにより、バッテリ放電特性を利用する電源負荷制御の精度も向上する。電源負荷制御の作動により、優先度の比較的低い負荷の作動が一時停止され、優先度の比較的高い負荷のみが作動している状態下であっても、本実施例に係る処理により発電機一時停止・実負荷作動中に測定される電圧値・電流値が記憶部108に記憶保持されたバッテリ放電特性を例えば所定量又は所定回数下回ったとき、演算制御部107は交換が必要なほどバッテリが劣化したと判断して、警告部106に指示し、バッテリ交換警告を発せさせる。
このように、本実施例によれば、エンジン運転中に発電機を一時的に停止させると共に少なくとも1つの実負荷を作動させてエンジン運転中であってもバッテリ放電特性を精度良く演算・推定できるようにして、クランキング時に演算・推定されたバッテリ放電特性がエンジン始動後も適宜補正・更新されるようにしたため、常に最新のバッテリ状態を反映したバッテリ放電特性を保持しておくことができるようになる。
これにより、例えば電源負荷制御などのバッテリ放電特性を利用した制御の精度が向上する。具体的には、電源負荷制御の場合、優先度の比較的低い負荷の作動のオン/オフ切り替え精度が向上する。すなわち、優先度の比較的低い負荷の作動が不必要に停止されることが防止されると共に、優先度の比較的低い負荷の作動をやむを得ず一時的に停止させる場合であってもその停止期間を短くすることができる。
なお、上記一実施例において、当業者には明らかなように、発電機を一時停止させ、実負荷を作動させる時間期間が長いほど多くの電圧値・電流値を測定できるため、バッテリ放電特性を示す回帰直線を精度良く演算・推定できるようになる。他方で、発電機を一時停止させる時間はなるべく短い方が好ましい。
そこで、上記一実施例の一変形例として、発電機制御部104が、エンジン運転中に発電機のデューティ制御を実行する機能を備えるようにし、より短い発電機作動停止時間でその時点でのバッテリ放電特性を演算・推定できるようにすることが考えられる。ここで、デューティ制御とは、作動中の発電機のデューティ比を制御することである。
このような一変形例について、図5を用いて説明する。上記一実施例の説明においては、詳細な説明及び図3中への図示を省略したが、発電機の作動が一時的に停止され、実負荷の作動が開始されたとき、バッテリ電圧は徐々に低下し、実負荷の作動が停止する直前に最も低い電圧値となる。上記一実施例においては、この最も下がったところでの電圧値で電圧降下の程度を観測している。
この一変形例において、演算制御部107は、上記一実施例の場合よりも短い発電機一時停止・実負荷作動期間において放電電圧測定部101により測定されたバッテリ電圧値から実負荷作動期間中の電圧勾配直線を回帰演算により推定する。図5に示した推定電圧勾配直線のうち、実線部分が演算区間、破線部分が推定区間である。
このようにして電圧勾配直線を推定することにより、実負荷作動を停止する前に発電機の作動を再開しても、発電機による充電の影響を受けなかった場合の実負荷作動停止時の電圧低下量を推定することができる。よって、この電圧低下量から、上記一実施例の場合と同様にその時点で記憶保持されているバッテリ放電特性により算出された電圧低下量との差分ΔVを求めることができるため、その時点でのバッテリの状態を反映したバッテリ放電特性の補正・更新が可能となる。
また、この一変形例において、実負荷作動中に発電機の作動を再開するタイミングは、例えば図5に示すように、電源負荷制御との関係で決定されることが好ましい。すなわち、本発明に係るバッテリ放電特性の補正・更新処理のために、発電機を一時停止させ、所定の実負荷を一時的に作動させている間に、電力不足となり、電源負荷制御が働いてその時点で優先度が比較的低い負荷の作動が一時停止されるという事態が発生しないように、推定された電圧勾配直線が電源負荷制御が開始される電圧レベルに達すると予想されるタイミングtよりも早いタイミングtで発電機の作動を再開するものとする。
そして、実負荷作動中、発電機制御部104は、上記のデューティ制御機能を用いて、発電機を100%のデューティ比では動かさず、バッテリ電圧値が電源負荷制御が開始される電圧レベルを最低限超える程度となるための発電機出力が得られるようなデューティ比で作動させる。より具体的には、デューティ比は、目標電圧値と実際に測定された電圧値との差分を利用したPID制御により演算される。
このように、本変形例によれば、実負荷作動中に発電機の作動を再開させることによって、バッテリ放電特性を示す回帰直線の補正・推定のために発電機の作動が一時停止されている時間を短くすることができると共に、実負荷作動中は、発電機を電源負荷制御が実施されないようにデューティ制御するため、バッテリ放電特性補正・更新のための本処理によって電源負荷制御が実行されてしまう事態を回避できると共に、発電機のデューティ比が105未満となることによって、燃費が向上する。
なお、この一変形例においても、電源負荷制御の作動により、優先度の比較的低い負荷の作動が一時停止され、優先度の比較的高い負荷のみが作動している状態下であっても、本変形例に係る処理により発電機一時停止・実負荷作動中に測定される電圧値・電流値が記憶部108に記憶保持されたバッテリ放電特性を例えば所定量又は所定回数下回ったとき、演算制御部107は交換が必要なほどバッテリが劣化したと判断して、警告部106に指示し、バッテリ交換警告を発せさせることが好ましい。
本発明は、車両において車載バッテリの状態を推定する車両用バッテリ状態推定装置に利用できる。搭載される車両の外観、重量、サイズ、走行性能等は問わない。また、バッテリの種類や性能も不問である。
本発明の一実施例に係る車両用バッテリ状態推定装置の概略構成図である。 本発明の一実施例に係る車両用バッテリ状態推定装置によるクランキング時のバッテリ放電特性演算・推定の様子を示すグラフである。 本発明の一実施例に係る車両用バッテリ状態推定装置による発電機及び実負荷制御の様子を示すグラフである。 本発明の一実施例に係る車両用バッテリ状態推定装置によるバッテリ放電特性を示す回帰直線の補正の様子を示すグラフである。 本発明の別の一実施例に係る車両用バッテリ状態推定装置による発電機及び実負荷制御の様子を示すグラフである。
符号の説明
100 車両用バッテリ状態推定装置
101 放電電圧測定部
102 放電電流測定部
103 スタータ作動監視部
104 発電機制御部
105 実負荷制御部
106 警告部
107 演算制御部
108 記憶部

Claims (4)

  1. 車両において車載バッテリの状態を推定する車両用バッテリ状態推定装置であって、
    クランキング時に測定された第一の放電電流と第一の放電電圧との関係からバッテリの放電特性を推定する推定手段と、
    エンジン始動後、所定のタイミングで、発電機の作動を一時停止させると共に所定の車載電気負荷を作動させ、そのときに測定された第二の放電電流と第二の放電電圧との関係を用いて前記推定手段によって推定された推定バッテリ放電特性を補正する補正手段と、を有することを特徴とする車両用バッテリ状態推定装置。
  2. 請求項1記載の車両用バッテリ状態推定装置であって、
    前記補正手段は、前記第二の放電電流を前記推定バッテリ放電特性に当てはめたときに得られる推定放電電圧が前記第二の放電電圧より大きいとき、該推定放電電圧と該第二の放電電圧の差分を用いて前記推定バッテリ放電特性を補正すると共に、前記推定放電電圧が前記第二の放電電圧より小さいとき、前記差分のうち所定の割合を用いて前記推定バッテリ放電特性を補正する、ことを特徴とする車両用バッテリ状態推定装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両用バッテリ状態推定装置であって、
    前記所定の車載電気負荷が作動してから所定期間の間の前記第二の放電電圧の時間変化に基づいて、前記所定期間経過後、前記所定の車載電気負荷が作動を停止するまで、発電機をデューティ制御する制御手段を更に有する、ことを特徴とする車両用バッテリ状態推定装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項記載の車両用バッテリ状態推定装置であって、
    発電機作動中のバッテリの第三の放電電流及び第三の放電電圧を監視し、優先度が比較的高い車載電気負荷のみが作動している状態下でも前記第三の放電電流及び第三の放電電圧の関係が前記推定バッテリ放電特性を下回る場合にバッテリ交換警告を発する警告手段を更に有する、ことを特徴とする車両用バッテリ状態推定装置。
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