JP4565756B2 - 2枚重ね製品の成形用ブランク材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属製の製品本体に金属製の板状部品を重ね合わせた2枚重ね製品を成形するためのブランク材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の2枚重ね製品は、製品本体と板状部品とを別々にプレス成形した後、製品本体に板状部品を溶接等で結合して製造している。然し、この方法では、製品本体用と板状部品用の各別のプレス型が必要になり、製品の製造コストが高くなる不具合がある。
【0003】
そのため、製品本体となる第1の板材に板状部品となる第2の板材を接合して成るブランク材を用い、単一のプレス型で製品をプレス成形することが望まれる。この場合、第1の板材の外縁部を拘束した状態で第1の板材を製品本体の形状に張出し成形しつつ、第2の板材を非拘束で製品本体に重なる板状部品の形状に成形することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く第2の板材を非拘束にして第1の板材を張出し成形すると、第1の板材が第2の板材の成形反力(成形に対する抵抗力)を受けて、第2の板材にオーバーラップする第1の板材の部分の変形が規制される。そのため、第1の板材の伸びを生ずる成形段階において、第1の板材に、第2の板材にオーバーラップしない部分で局部的に大きな伸びを生じ易くなる。特に、製品のリブ部の端部のように第2板材が材料の縮みを生じつつ成形される部分では、第2の板材の成形反力が非常に大きくなるため、この部分に合致する第2の板材の部位の外縁外方に位置する第1の板材の部分が過度に伸びて亀裂を生ずることがある。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、2枚重ね製品を亀裂を生ずることなく良好に成形し得るようにしたブランク材を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明は、金属製の製品本体に金属製の板状部品を重ね合わせた2枚重ね製品を成形するためのブランク材であって、製品本体となる第1の板材に板状部品となる第2の板材を接合して成り、第1の板材の外縁部を拘束した状態で第1の板材を張出し成形しつつ、第2の板材を非拘束で成形することにより2枚重ね製品に成形されるものにおいて、成形に際し材料の縮みを生ずる第2の板材の特定部位に切欠きを形成している。
【0007】
本発明によれば、切欠きを形成することで第2の板材の特定部位が成形に際し縮み易くなり、当該特定部位の成形反力が減少する。そのため、第2の板材の特定部位の外縁外方に位置する第1の板材の部分が過度に伸びなくなり、亀裂の発生が防止される。また、第2の板材の特定部位の外縁に沿って切欠きを複数形成しておくことにより、特定部位の全域に亘って成形反力を均等に減少でき、亀裂の発生を一層効果的に防止できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1(A)は、金属製の製品本体2と、製品本体2のリブ部2aの内面に重ね合わせた複強用の板状部品3とから成る2枚重ね製品1を示している。この製品1は、図1(B)に示す如く、製品本体2となる比較的薄い第1の板材2’に板状部品3となる比較的厚い第2の板材3’をその幅方向中央部において接着剤やスポット溶接等で接合して成るブランク材1’を用いて成形される。
【0009】
その詳細は図2に示す通りであり、先ず、図2(A)に示す如く、下側のパンチ10と上側のダイ11とピン12aを介して上方に付勢されるブランクホルダ12とを有するプレス型に、第2の板材3’を下にした状態で第1の板材2’の成形領域の外縁部がブランクホルダ12に着座するようにブランク材1’をセットし、次に、ダイ11をパンチ10に向けて下降させる。これによれば、第1の板材2’の外縁部がダイ11とブランクホルダ12との間に挟まれて拘束され、この状態でブランク材1’がダイ11によりブランクホルダ12と共に押し下げられる。そして、第2の板材3’がパンチ10に当接したところで第1の板材3’の張出し成形が開始される。
【0010】
張出し成形の初期段階では、第1の板材2’の第2の板材3’にオーバーラップする部分における変形が規制され、図2(B)に示す如く、主として第1の板材2’の第2の板材3’にオーバーラップしない部分が伸びを生じつつ変形する。その後、図2(C)に示す如く、第2の板材3’も変形し、最終的に、図2(D)に示す如く、ブランク材1’がパンチ10とダイ11との間に挟まれて、第1と第2の両板材2’,3’が夫々パンチ10とダイ11に合致する所要の形状に成形される。
【0011】
ここで、第2の板材3’の外縁部はブランクホルダ12とダイ11との間に挟まれておらず、第2の板材3’は非拘束で材料の伸びを生ずることなく成形される。そして、製品本体2のリブ部2aの端部に合致する第2の板材3’の特定部位3’aは、成形に際し曲げに加えて材料の縮みを生ずる。そのため、特定部位3’aの成形反力(成形に対する抵抗力)はかなり大きくなり、他部に比し特定部位3’aの変形開始が遅れる。その結果、特定部位3’aの変形が開始されるまでに特定部位3’aの外縁外方に位置する第1の板材2’の部分が過度に伸び、第1の板材2’に亀裂を生ずることがある。
【0012】
そこで、本実施形態では、図1(B)に示す如く、第2の板材3’の上記特定部位3’aにその外縁に沿って切欠き3’bを複数形成している。これによれば、特定部位3’aが切欠き3’bの幅を狭めつつリブ部2aの端部に合致する形状に成形される。即ち、切欠き3’bが特定部位3’aを縮ませるための逃げ部として機能し、特定部位3’aの成形反力が大幅に減少する。その結果、特定部位3’aの変形が早期に開始され、特定部位3’aの外縁外方に位置する第1の板材2’の部分が過度に伸びず、亀裂の発生が防止される。
【0013】
尚、上記実施形態では、第2の板材3’の特定部位3’aの外縁の形状を半円形にして、特定部位3’aに放射状に複数の切欠き3’bを形成したが、図3に示す如く、特定部位3’aの外縁の形状を方形にし、この方形の各辺に直交するように複数の切欠き3’bを形成しても良い。図中仮想線はリブ部2aの底面に合致する非成形領域の輪郭を示す。また、何れの実施形態でも、切欠き3’bの総面積は特定部位3’aの縮み量の3倍程度に設定することが望ましい。
【0014】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、成形に際し材料の縮みを生ずる第2の板材の特定部位の外縁外方で第1の板材が過度に伸びることがなく、亀裂を発生させずに2枚重ね製品を良好に成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)2枚重ね製品の一例の斜視図、(B)この製品の成形に用いる本発明に係るブランク材の一例の斜視図
【図2】 (A)プレス型へのブランク材のセット状態を示す断面図、(B)成形初期段階の断面図、(C)成形中間段階の断面図、(D)成形最終段階の断面図
【図3】 第2の板材の変形例の平面図
【符号の説明】
1 2枚重ね製品 2 製品本体
3 板状部品 1’ ブランク材
2’ 第1の板材 3’ 第2の板材
3’a 特定部位 3’b 切欠き
Claims (2)
- 金属製の製品本体に金属製の板状部品を重ね合わせた2枚重ね製品を成形するためのブランク材であって、製品本体となる第1の板材に板状部品となる第2の板材を接合して成り、第1の板材の外縁部を拘束した状態で第1の板材を張出し成形しつつ、第2の板材を非拘束で成形することにより2枚重ね製品に成形されるものにおいて、成形に際し材料の縮みを生ずる第2の板材の特定部位に切欠きを形成した、ことを特徴とする2枚重ね製品の成形用ブランク材。
- 前記第2の板材の特定部位の外縁に沿って前記切欠きを複数形成したことを特徴とする請求項1に記載の2枚重ね製品の成形用ブランク材。
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JP2001058269A JP4565756B2 (ja) | 2001-03-02 | 2001-03-02 | 2枚重ね製品の成形用ブランク材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001058269A JP4565756B2 (ja) | 2001-03-02 | 2001-03-02 | 2枚重ね製品の成形用ブランク材 |
Publications (2)
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JP2002254116A JP2002254116A (ja) | 2002-09-10 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001058269A Expired - Fee Related JP4565756B2 (ja) | 2001-03-02 | 2001-03-02 | 2枚重ね製品の成形用ブランク材 |
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Citations (3)
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JPH08117881A (ja) * | 1994-10-20 | 1996-05-14 | Fujitsu General Ltd | 塗装鋼板を用いた扉外面板の製造方法 |
JPH10128461A (ja) * | 1996-10-21 | 1998-05-19 | Saijiyou Inkusu:Kk | 展開ブランクを用いた深い容器状製品の深絞り成形方法 |
JPH10165296A (ja) * | 1996-12-11 | 1998-06-23 | Showa Alum Corp | 電磁調理用器物及びその製造方法 |
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2001
- 2001-03-02 JP JP2001058269A patent/JP4565756B2/ja not_active Expired - Fee Related
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