JP4565292B2 - ヘキサシラビシクロオクタン化合物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は機能性材料として有用な、ヘキサシラビシクロオクタン誘導体である新規化合物とそれを含む液晶組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン化合物は、ケイ素−ケイ素結合を有するかご型化合物であり、光導電性や発光など機能性材料として期待されているが、実用的な合成法は知られていなかった。本発明者らはこの2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン化合物の簡便な合成法と、橋頭位の官能基化をすでに開発している(Chemistry Letters, 1998, 1145. および日本化学会第76春期年会予稿集 1B609)。しかしながら、液晶性を示すような官能基を導入した化合物は製造されていない。一方、液晶は表示材料として広く用いられているが、分子を一定の配列で容易に並ばせることができるので、表示材料以外にも多くの特殊な機能を有する機能性材料としての期待が高い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
単独で液晶性を示す、または、液晶性化合物または液晶性組成物に添加することによって液晶性を示す2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン化合物を製造し、機能性を有する液晶材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン化合物に液晶性コアにあたる構造を導入することによって、新規2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン誘導体を容易に製造することができ、さらに、それらを液晶性化合物または液晶性組成物に添加すると、液晶温度範囲を著しく狭めることなく、層分離することなく混合することが出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明は、 一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】
(式中Rは1〜20個のフッ素原子または炭素原子数1〜20のアルコキシル基によって置換されていてもよく、分岐鎖または環状構造を含んでもよい飽和または不飽和の炭素数1〜20のアルキル基を表し、連結基X1は単結合、-COO-、-COS-または隣接しない1〜10個のメチレン基が酸素原子に置換されてもよく、1〜10個のメチレン基がジメチルシリレン基に置換されてもよく、分岐鎖を含んでもよい飽和または不飽和の炭素数1〜20のアルキレン基を表し、連結基X2、X3およびX4は、単結合、-CH2CH2-、-CH=CH-、-CH(CH3)CH2-、-CH2CH(CH3)-、-CH(CH3)CH(CH3)-、-CF2CF2-、-CF=CF-、-CH2O-、-OCH2-、-OCH(CH3)-、-CH(CH3)O-、-C≡C-、-CF2O-、-OCF2-、-COO-、-OCO-、-COS-または-SCO-を表し、Yは水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、シアナト基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、または、1〜20個のフッ素原子または炭素原子数1〜20のアルコキシル基によって置換されていてもよく、分岐鎖を含んでもよい飽和または不飽和の炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシル基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニル基を表し、環A、環B、環Cおよび環Dはそれぞれ独立にトランス-1,4-シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1,4-ジイル基、トランス-デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、トランス-1,3-ジオキサン-2,4-ジイル基、または、1〜4個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基、1個または2個のフッ素原子で置換されてもよいピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、ピラジン-2,5-ジイル基、ピリダジン-3,6-ジイル基および1〜6個のフッ素原子で置換されてもよいナフタレン-2,6-ジイル基、1〜3個のフッ素で置換されてもテトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基を表し、Q1〜Q12はおのおの独立に分岐鎖を含んでもよい飽和または不飽和の炭素数1〜20のアルキル基を表し、n1〜n4はおのおの独立に0または1を表す。)で表されるヘキサシラビシクロオクタン誘導体を提供する。
【0008】
さらに、本発明は上記一般式(I)の化合物を1種類以上含有する液晶組成物を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
上述のように上記一般式(I)の化合物においては、そのR、Q1-Q12、X1、環A〜環DおよびYとしては以下のようなものが挙げられる。
【0010】
Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ペプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基の直鎖型飽和アルキル基、
1-メチルエチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、1,2-ジメチルペンチル基、1,3-ジメチルペンチル基、1-メチルヘキシル基、2-メチルヘキシル基、3-メチルヘキシル基、4-メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基、1,2-ジメチルヘキシル基、1,3-ジメチルヘキシル基、1-メチルヘプチル基、2-メチルヘプチル基、3-メチルヘプチル基、4-メチルヘプチル基、5-メチルヘプチル基、6-メチルヘプチル基、1,2-ジメチルヘプチル基、1,3-ジメチルヘプチル基、1-メチルオクチル基、2-メチルオクチル基、3-メチルオクチル基、4-メチルオクチル基、5-メチルオクチル基、6-メチルオクチル基、7-メチルオクチル基、1,2-ジメチルオクチル基、1,3-ジメチルオクチル基、1-メチルノニル基、2-メチルノニル基、3-メチルノニル基、4-メチルノニル基、5-メチルノニル基、6-メチルノニル基、7-メチルノニル基、8-メチルノニル基等の分岐型飽和アルキル基、
ビニル基、トランス-1-プロペニル基、2-プロペニル基、トランス-1-ブテニル基、トランス-2-ブテニル基、シス-2-ブテニル基、3-ブテニル基、トランス-1-ペンテニル基、トランス-2-ペンテニル基、シス-2-ペンテニル基、トランス-3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、トランス-1-ヘキセニル基、トランス-2-ヘキセニル基、シス-2-ヘキセニル基、トランス-3-ヘキセニル基、トランス-4-ヘキセニル基、シス-4-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、トランス-1-ヘプテニル基、トランス-2-ヘプテニル基、シス-2-ヘプテニル基、トランス-3-ヘプテニル基、トランス-4-ヘプテニル基、シス-4-ヘプテニル基、トランス-5-ヘプテニル基、6-ヘプテニル基、トランス-1-オクテニル基、トランス-2-オクテニル基、シス-2-オクテニル基、トランス-3-オクテニル基、トランス-4-オクテニル基、シス-4-オクテニル基、トランス-5-オクテニル基、トランス-6-オクテニル基、7-オクテニル基、トランス-1-ノネニル基、8-ノネニル基、トランス-1-デセニル基、9-デセニル基、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-ヘキシニル基、2-ヘキシニル基、3-ヘキシニル基、4-ヘキシニル基、5-ヘキシニル基、1-ヘプチニル基、2-ヘプチニル基、3-ヘプチニル基、4-ヘプチニル基、5-ヘプチニル基、6-ヘプチニル基、1-オクチニル基、2-オクチニル基、3-オクチニル基、4-オクチニル基、5-オクチニル基、6-オクチニル基、7-オクチニル基、1-ノニニル基、8-ノニニル基、1-デシニル基、9-デシニル基等の不飽和アルキル基、
フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル基、3-フルオロプロピル基、2-フルオロプロピル基、1-フルオロプロピル基、3,3-ジフルオロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロピル基、4-フルオロブチル基、3-フルオロブチル基、2-フルオロブチル基、1-フルオロブチル基、4,4-ジフルオロブチル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、3,3,4,4-テトラフルオロブチル基、3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、5-フルオロペンチル基、4-フルオロペンチル基、3-フルオロペンチル基、2-フルオロペンチル基、1-フルオロペンチル基、5,5-ジフルオロペンチル基、5,5,5-トリフルオロペンチル基、4,4,5,5-テトラフルオロペンチル基、4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル基、3,3,4,4,5,5,5-ヘプタフルオロペンチル基、6-フルオロヘキシル基、5-フルオロヘキシル基、4-フルオロヘキシル基、3-フルオロヘキシル基、2-フルオロヘキシル基、1-フルオロヘキシル基、6,6-ジフルオロヘキシル基、6,6,6-トリフルオロヘキシル基、5,5,6,6,6-ペンタフルオロヘキシル基、4,4,5,5,6,6,6-ヘプタフルオロヘキシル基、7-フルオロヘプチル基、6-フルオロヘプチル基、5-フルオロヘプチル基、4-フルオロヘプチル基、3-フルオロヘプチル基、2-フルオロヘプチル基、1-フルオロヘプチル基、7,7-ジフルオロヘプチル基、7,7,7-トリフルオロヘプチル基、6,6,7,7-テトラフルオロヘプチル基、6,6,7,7,7-ペンタフルオロヘプチル基、5,5,6,6,7,7,7-ヘプタフルオロヘプチル基、8-フルオロオクチル基、7-フルオロオクチル基、6-フルオロオクチル基、5-フルオロオクチル基、4-フルオロオクチル基、3-フルオロオクチル基、2-フルオロオクチル基、1-フルオロオクチル基、8,8-ジフルオロオクチル基、8,8,8-トリフルオロオクチル基、7,7,8,8-テトラフルオロオクチル基、7,7,8,8,8-ペンタフルオロオクチル基、6,6,7,7,8,8,8-ヘプタフルオロオクチル基等のフッ素置換アルキル基、
2,2-ジフルオロエテニル基、(E)-1,2-ジフルオロエテニル基、(Z)-1,2-ジフルオロエテニル基、3,3-ジフルオロ-2-プロペニル基、(E)-2,3-ジフルオロ-2-プロペニル基、(Z)-2,3-ジフルオロ-2-プロペニル基、4,4-ジフルオロ-3-ブテニル基、(E)-3,4-ジフルオロ-3-ブテニル基、(Z)-3,4-ジフルオロ-3-ブテニル基、5,5-ジフルオロ-4-ペンテニル基、(E)-4,5-ジフルオロ-4-ペンテニル基、(Z)-4,5-ジフルオロ-4-ペンテニル基、6,6-ジフルオロ-5-ヘキセニル基、(E)-5,6-ジフルオロ-5-ヘキセニル基、(Z)-5,6-ジフルオロ-5-ヘキセニル基、(E)-1,2-ジフルオロ-1-プロペニル基、(E)-1,2-ジフルオロ-1-ブテニル基、(E)-1,2-ジフルオロ-1-ペンテニル基、(E)-1,2-ジフルオロ-1-ヘキセニル基、(Z)-1-フルオロ-1-プロペニル基、(Z)-1-フルオロ-1-ブテニル基、(Z)-1-フルオロ-1-ペンテニル基、(Z)-1-フルオロ-1-ヘキセニル基、(Z)-2-フルオロ-1-プロペニル基、(Z)-2-フルオロ-1-ブテニル基、(Z)-2-フルオロ-1-ペンテニル基、(Z)-2-フルオロ-1-ヘキセニル基、 (E)-2,3-ジフルオロ-2-ブテニル基、(E)-2,3-ジフルオロ-2-ペンテニル基、(E)-2,3-ジフルオロ-2-ヘキセニル基、 (Z)-2-フルオロ-2-ブテニル基、(Z)-2-フルオロ-2-ペンテニル基、(Z)-2-フルオロ-2-ヘキセニル基、(Z)-3-フルオロ-2-ブテニル基、(Z)-3-フルオロ-2-ペンテニル基、(Z)-3-フルオロ-2-ヘキセニル基等のフッ素置換不飽和アルキル基、
メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ペンチルオキシメチル基、ヘキシルオキシメチル基、ヘプチルオキシメチル基、1-メトキシエチル基、1-エトキシエチル基、1-プロポキシエチル基、1-ブトキシエチル基、1-ペンチルオキシエチル基、1-ヘキシルオキシエチル基、1-ヘプチルオキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-エトキシエチル基、2-プロポキシエチル基、2-ブトキシエチル基、2-ペンチルオキシエチル基、2-ヘキシルオキシエチル基、2-ヘプチルオキシエチル基、1-メトキシプロピル基、1-エトキシプロピル基、1-プロポキシプロピル基、1-ブトキシプロピル基、1-ペンチルオキシプロピル基、1-ヘキシルオキシプロピル基、1-ヘプチルオキシプロピル基、2-メトキシプロピル基、2-エトキシプロピル基、2-プロポキシプロピル基、2-ブトキシプロピル基、2-ペンチルオキシプロピル基、2-ヘキシルオキシプロピル基、2-ヘプチルオキシプロピル基、3-メトキシプロピル基、3-エトキシプロピル基、3-プロポキシプロピル基、3-ブトキシプロピル基、3-ペンチルオキシプロピル基、3-ヘキシルオキシプロピル基、3-ヘプチルオキシプロピル基、4-メトキシブチル基、4-エトキシブチル基、4-プロポキシブチル基、4-ブトキシブチル基、4-ペンチルオキシブチル基、4-ヘキシルオキシブチル基、4-ヘプチルオキシブチル基、5-メトキシペンチル基、5-エトキシペンチル基、5-プロポキシペンチル基、5-ブトキシペンチル基、5-ペンチルオキシペンチル基、5-ヘキシルオキシペンチル基、5-ヘプチルオキシペンチル基、6-メトキシヘキシル基、6-エトキシヘキシル基、6-プロポキシヘキシル基、6-ブトキシヘキシル基、6-ペンチルオキシヘキシル基、6-ヘキシルオキシヘキシル基、6-ヘプチルオキシヘキシル基等のアルコキシル基置換アルキル基等が挙げられる。ここで不斉炭素を含む場合、光学活性であっても、ラセミ体であってもかまわない。
以上に挙げたRの中でも直鎖型飽和アルキル基と不飽和アルキル基が好ましい。
【0011】
Q1〜Q12としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ペプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基の直鎖型飽和アルキル基、
1-メチルエチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、1,2-ジメチルペンチル基、1,3-ジメチルペンチル基、1-メチルヘキシル基、2-メチルヘキシル基、3-メチルヘキシル基、4-メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基、1,2-ジメチルヘキシル基、1,3-ジメチルヘキシル基、1-メチルヘプチル基、2-メチルヘプチル基、3-メチルヘプチル基、4-メチルヘプチル基、5-メチルヘプチル基、6-メチルヘプチル基、1,2-ジメチルヘプチル基、1,3-ジメチルヘプチル基、1-メチルオクチル基、2-メチルオクチル基、3-メチルオクチル基、4-メチルオクチル基、5-メチルオクチル基、6-メチルオクチル基、7-メチルオクチル基、1,2-ジメチルオクチル基、1,3-ジメチルオクチル基、1-メチルノニル基、2-メチルノニル基、3-メチルノニル基、4-メチルノニル基、5-メチルノニル基、6-メチルノニル基、7-メチルノニル基、8-メチルノニル基等の分岐型飽和アルキル基、
ビニル基、トランス-1-プロペニル基、2-プロペニル基、トランス-1-ブテニル基、トランス-2-ブテニル基、シス-2-ブテニル基、3-ブテニル基、トランス-1-ペンテニル基、トランス-2-ペンテニル基、シス-2-ペンテニル基、トランス-3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、トランス-1-ヘキセニル基、トランス-2-ヘキセニル基、シス-2-ヘキセニル基、トランス-3-ヘキセニル基、トランス-4-ヘキセニル基、シス-4-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、トランス-1-ヘプテニル基、トランス-2-ヘプテニル基、シス-2-ヘプテニル基、トランス-3-ヘプテニル基、トランス-4-ヘプテニル基、シス-4-ヘプテニル基、トランス-5-ヘプテニル基、6-ヘプテニル基、トランス-1-オクテニル基、トランス-2-オクテニル基、シス-2-オクテニル基、トランス-3-オクテニル基、トランス-4-オクテニル基、シス-4-オクテニル基、トランス-5-オクテニル基、トランス-6-オクテニル基、7-オクテニル基、トランス-1-ノネニル基、8-ノネニル基、トランス-1-デセニル基、9-デセニル基、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-ヘキシニル基、2-ヘキシニル基、3-ヘキシニル基、4-ヘキシニル基、5-ヘキシニル基、1-ヘプチニル基、2-ヘプチニル基、3-ヘプチニル基、4-ヘプチニル基、5-ヘプチニル基、6-ヘプチニル基、1-オクチニル基、2-オクチニル基、3-オクチニル基、4-オクチニル基、5-オクチニル基、6-オクチニル基、7-オクチニル基、1-ノニニル基、8-ノニニル基、1-デシニル基、9-デシニル基等の不飽和アルキル基が挙げられるが、
中でも直鎖型飽和アルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
【0012】
連結基X1としては単結合、-COO-、-COS-、-CH2-、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-(CH2)5-、-(CH2)6-、-(CH2)7-、-(CH2)8-、-(CH2)9-、-(CH2)10-、-(CH2)11-、-(CH2)12-、-(CH2)13-、-(CH2)14-、-(CH2)15-、-(CH2)16-、-(CH2)17-、-(CH2)18-、-(CH2)19-、-(CH2)20-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-CH(CH3)CH2-、-CH2CH(CH3)-、-CH(CH3)CH(CH3)-、-CF2CF2-、-CF=CF-、-CH2O-、-CH(CH3)O-、-C≡C-、-CF2O-、-SiMe2O-、-(SiMe2O)2-、-(SiMe2O)3-、-(SiMe2O)4-、-(CH2CH2O)-、-(CH2CH2O)2-、-(CH2CH2O)3-、-(CH2CH2O)4-などが挙げられる。
【0013】
環A〜環Dとしてはたとえば式群1に示すような構造などが挙げられる。
【0014】
【化3】
【0015】
Yは水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、シアナト基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、または、1〜20個のフッ素原子または炭素原子数1〜20のアルコキシル基によって置換されていてもよく、分岐鎖を含んでもよい飽和または不飽和の炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシル基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニル基を表すが、このアルキル基としては先にRとして例示したアルキル基が挙げられる。さらにアルコキシル基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニル基としては、そのアルキル基におのおの-O-、-OCO-、-COO-を導入したものが挙げられる。
【0016】
一般式(I)の化合物はそのそのR、Q1-Q12、X1-X4、環A〜環D、n1〜n4およびYの選択によって、様々な化合物が挙げられるが、その代表的な例として、以下の化合物を挙げることができる。
【0017】
【化4】
【0018】
一般式(I)の化合物はそのそのR、Q1-Q12、X1-X4、環A〜環D、n1〜n4およびYの選択によって、様々な合成法によって製造できるが、その代表的な例を以下に挙げる。
【0019】
たとえば下式に示すように、2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンにブチルリチウム、t-ブトキシカリウム等の塩基を作用させた後、3-ブロモシクロヘキセンを反応させ、さらにこれに酸化剤を作用させることによって1-フェニル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンが製造できる。これにブチルリチウム、t-ブトキシカリウム等の塩基を作用させた後、ブロモペンタンを反応させれば、(I-1)で示される化合物が合成できる。
【0020】
【化5】
【0021】
(I-2)で示される化合物は(I-1)で示される化合物を臭素化することによって、容易に製造できる。
【0022】
(I-2)で示される化合物に、4-トリフルオロメチルブロモベンゼンや4-(4-プロピルシクロヘキシル)ブロモベンゼンから製造したボロン酸やグリニャール反応剤を金属触媒存在下で反応させることによって、(I-3)および(I-4)で示される化合物が合成できる。
【0023】
(I-2)で示される化合物にブチルリチウムおよび炭酸ガスを反応させることによって、(I-5)で示される化合物が合成できる。
【0024】
(I-5)で示される化合物を酸塩化物に変換した後、4-[4-(4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]フェノールをピリジン等の塩基存在下、反応させることによって、(I-6)で示される化合物が合成できる。
【0025】
また、2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンにブチルリチウム、t-ブトキシカリウム等の塩基を作用させた後、ブロモペンタンを反応させることによって2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンが製造できる。これにブチルリチウム、t-ブトキシカリウム等の塩基を作用させた後、炭酸ガスを反応させることによって、(I-7)で示される化合物が合成できる。
【0026】
【化6】
【0027】
実際にネマチック相の上限温度が160℃の液晶組成物を調製し、これに(I-3)で表される化合物を5重量%添加したところ、ネマチック相の上限温度は133℃であり、室温でも結晶が析出しなかったことから、(I-3)で表される化合物はホスト液晶組成物に対する優れた溶解性を有し、極めて広い温度範囲で液晶相を発現できることが判る。
【0028】
従って、一般式(I)の化合物は、液晶化合物との混合物の状態で、液晶表示材料として好適に使用することができる。また、(I)の化合物は液晶組成物として、または結晶として、光導電性材料など、機能性材料としても期待できる。
さらに、エステル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子などを有する場合には、様々な官能基化が可能であり、(I)の化合物およびその他の機能性材料の合成中間体としても利用することができる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0030】
(実施例1)1-フェニル-4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(I-1)の合成
(1-1)2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.54 g)、t-ブトキシカリウム(0.68 g)のテトラヒドロフラン(10 ml)溶液に-42℃でブチルリチウム(1.54 M ヘキサン溶液, 3.8 ml)を加え、1時間撹拌した。3-ブロモシクロへキセン(2.3 g)を加え、室温まで昇温した。これに塩化アンモニウム水溶液を加え、水層をシクロヘキサンで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウムでこれを乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1-(2-シクロヘキセニル)-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンを得た。これをベンゼン(30 ml)に溶解し、2.3-ジシアノ-5,6-ジクロロキノン(0.58 g)を加え、8時間加熱還流させたのちに沈殿物を濾過し、濾液を減圧濃縮し溶媒を除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1-フェニル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.19 g)を得た。
Rf 0.45 (Hexane)
1H NMR -0.033 (s, 1 H), 0.26 (s, 18 H), 0.26 (s, 18 H), 7.0-7.4 (m, 5 H)29Si NMR -21.2, -20.4
MS m/z 450 (M+)
IR (nujol) 2910, 2850, 1582, 1489, 1457, 1373, 1254, 1149, 1078, 1036, 964, 906, 879, 810, 706, 698, 678, 660, 648, 590 cm-1
(1-2)1-フェニル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.23 g)、t-ブトキシカリウム(0.24 g)のテトラヒドロフラン(5 ml)溶液に-42℃でブチルリチウム(1.29 M ヘキサン溶液, 1.6 ml)を加え、1時間撹拌した。ブロモペンタン(2.3 g)を加え、室温まで昇温した。これに塩化アンモニウム水溶液を加え、水層をシクロヘキサンで三回抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウムでこれを乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1-フェニル-4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.24 g)を得た。
融点 235℃
Rf 0.43 (Hexane)
1H NMR 0.25 (s, 18 H), 0.25 (s, 18 H), 0.91 (t, J = 6.8 Hz, 3 H), 1.10-1.68 (m, 6 H), 1.76-1.90 (m, 2 H), 7.0-7.4 (m, 5 H)
13C NMR -2.9, -0.01, 1.4, 2.4, 14.1, 22.6, 29.9, 31.2, 33.2, 123.2, 127.7, 130.5, 148.6
29Si NMR -20.0, -17.9
MS m/z 520 (M+)
HRMS calcd for C25H52Si6 520.2685; Found 520.2664
IR (nujol) 3745, 3583, 2855, 1654, 1377, 1254, 1159, 881, 807, 666 cm-1
(実施例2)1-(4-ブロモフェニル)-4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(I-2)の合成
臭素(0.107 g)のジクロロメタン(0.67 ml)溶液に1,4-ジオキサン(6 ml)を加えた。これに、1-フェニル-4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.29 g)を室温で加えた。さらに臭素(1 M ジクロロメタン溶液, 1.5 ml)を加えた。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出後、有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1-(4-ブロモフェニル)-4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.32 g)を得た。
融点 290℃(分解)
Rf 0.47 (Hexane)
1H NMR 0.24 (s, 18 H), 0.26 (s, 18 H), 0.92 (t, J = 6.7 Hz, 3 H), 1.14-1.64 (m, 6 H), 1.76-1.92 (m, 2 H), 7.15 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.34 (d, J = 8.6 Hz, 2 H)
13C NMR 1.4, 2.3, 7.5, 14.2, 20.5, 22.5, 29.8, 31.2, 33.2, 117.0, 130.8, 132.0, 142.2
29Si NMR -19.8, -17.9
IR (nujol) 2923, 2850, 1577, 1480, 1459, 1376, 1253, 1150, 1078, 1043, 1021, 1002, 978, 965, 877, 849, 799, 720, 693, 678, 661, 644 cm-1
(実施例3)1-(4-(4-トリフルオロメトキシフェニル)フェニル)-4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(I-3)の合成
1-(4-ブロモフェニル)-4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.12 g)、4-(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(49 mg)、酢酸パラジウム(3 mg)、トリフェニルホスフィン(10 mg)のベンゼン(2 ml)溶液に、炭酸ナトリウム(31 mg)を水(1 ml)に溶かしたものを加え、14時間加熱還流させた。反応液をエーテルで抽出し、有機層をナトリウム水溶液で洗浄したのち、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧濃縮させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1-(4-(4-トリフルオロメトキシフェニル)フェニル)-4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.103 g)を得た。
融点 220℃
1H NMR 0.26 (s, 18 H), 0.28 (s, 18 H), 0.914(t, J = 6.6 Hz, 3 H), 1.16-1.40 (m, 6 H), 1.76-1.92 (m, 2 H), 7.20-7.66 (m, 8 H)
19F NMR -58.2
29Si NMR -19.9, -17.9
IR (nujol) 2925, 2850, 1894, 1600, 1481, 1458, 1371, 1250, 1214, 1160, 1098, 1068, 1043, 1021, 1000, 976, 957, 918, 879, 860, 841, 804, 796, 758, 719, 691, 672, 660, 642 cm-1
(実施例4)4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンカルボン酸(I-7)の合成
(4-1)実施例1-2と同様な条件下、2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.57 g)、t-ブトキシカリウム(0.71 g)、ブチルリチウム(1.55 Mヘキサン溶液, 3.9 ml)およびブロモペンタン(2.1 g)より、1-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.64 g)を得た。
Rf 0.585 (Hexane only)
1H NMR -0.12 (s, 1 H), 0.18 (s, 18 H), 0.18 (s, 18 H), 0.89 (t, J = 6.8 Hz, 3 H), 1.18-1.60 (m, 6 H), 1.74-1.86 (m, 2 H)
13C NMR 1.2, 1.5, 3.3, 3.6, 8.2, 14.1, 22.6, 30.2, 31.2, 33.3
29Si NMR -21.5, -20.0
MS m/z 444 (M+)
IR (nujol) 2920, 2840, 1443, 1373, 1253, 969, 805, 709 cm-1
(4-2)1-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.23 g)t-ブトキシカリウム(0.24 g)のテトラヒドロフラン(5 ml)溶液に-42℃でブチルリチウム(1.54 M ヘキサン溶液, 1.3 ml)を加え、1時間撹拌した。これに二酸化炭素を吹き込み、室温まで昇温した。これに塩化アンモニウム水溶液を加え、水層をシクロヘキサンで三回抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウムでこれを乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1-フェニル-4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(0.24 g)を得た。反応液に1 M 塩化水素水溶液を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウムでこれを乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンカルボン酸(0.22 g)を得た。
融点 180℃
Rf 0.175 (Hexane : AcOEt = 10: 1)
1H NMR 0.22 (s, 18H ), 0.30 (s, 18 H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3 H), 1.18-1.58 (m, 6 H), 1.75-1.86 (m, 2 H)
13C NMR 1.2, 1.7, 3.3, 7.5, 14.1, 22.5, 29.9, 31.2, 33.2, 180.4
29Si NMR 19.6, 18.6
IR (nujol) 2920, 2825, 1640, 1455, 1370, 1250, 1220, 970, 803, 720, 660 cm-1
(実施例5)液晶組成物への添加
ネマチック相の上限温度が160℃の液晶組成物(40 mg)に、1-(4-(4-トリフルオロメトキシフェニル)フェニル)-4-ペンチル-2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカメチル-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(2 mg)を添加し、加熱後よく撹拌した。得られた組成物の相転移温度を偏光顕微鏡で調べたところ、133℃以下でネマチック相を示し、室温でも結晶が析出しなかった
【0031】
【発明の効果】
本発明により提供されるヘキサシラビシクロオクタン誘導体は、現在汎用の液晶化合物あるいは組成物との相溶性に優れ、極めて広い温度範囲で液晶相を発現できる。さらに、工業的にも製造が容易である。従って、これを含有する液晶組成物は実用的液晶として、特に温度範囲が広く低電圧駆動と高速応答を必要とする液晶表示用として極めて有用である。また、ヘキサシラビシクロオクタン誘導体は、液晶組成物として、または結晶として、光導電性材料など、機能性材料としても期待できる。さらに、エステル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子などを有する場合には、様々な官能基化が可能であり、機能性材料の合成中間体としても利用することができる。
Claims (5)
- 一般式(I)
- 一般式(I)において、Q1〜Q12がメチル基であるところの請求項1記載の化合物。
- 一般式(I)において、X1が単結合または-COO-であるところの請求項1または2記載の化合物。
- 一般式(I)において、環Aが1,4-フェニレン基であるところの請求項1〜3記載の化合物。
- 請求項1〜4記載の一般式(I)の化合物を1種類以上含有する液晶組成物。
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