JP4564303B2 - 衛星搭載中継器 - Google Patents

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Description

本発明は、衛星デジタル放送システムにおいて運用される、衛星に搭載される衛星搭載中継器に関する。
一般に、衛星デジタル放送システムで用いられる衛星搭載中継器は、地球上の送信局から送信されるデジタル放送信号を、地球上の受信装置が受信可能な周波数帯の信号に変換することで、デジタル放送信号の中継を行っている。
なお、従来の衛星搭載中継器は、送信局から衛星搭載中継器への上り回線(アップリンク)用の変調方式と、衛星搭載中継器から受信装置への下り回線(ダウンリンク)用の変調方式とを同一の方式とすることでシンプルな構成とし信頼性を高めている。また、従来の衛星搭載中継器は、ダウンリンク波を高出力化するため、ダウンリンク波の信号レベルが線形でない飽和領域の状態で動作している。そこで、一般に、衛星デジタル放送システムにおいては、受信装置において、できるだけ低いCN比(Carrier to Noise ratio)で受信可能な位相偏移変調(PSK:Phase Shift Keying)信号、直交振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)信号等の変調信号を用いている。
また、衛星デジタル放送システムでは、アップリンク波における降雨に対する信号の劣化(降雨減衰)に対して、高い信頼性が求められている。この降雨減衰の対策としては、複数の異なった地点では同時に大きな降雨減衰が起こる確率が低いことから、複数の送信局(アップリンク送信局)において降雨減衰の状況を把握して、降雨減衰の少ない送信局にアップリンク波の送信元を切り替える(サイトダイバーシティ)等の運用を行っている(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)。
ここで、図13を参照して、従来の衛星搭載中継器について説明する。図13は、従来の衛星搭載中継器の構成の一例を示すブロック図である。
図13に示すように、衛星搭載中継器1Fは、送受分波器(ダイプレクサ)3によって、上り信号の周波数(アップリンク周波数)のみをフィルタリングすることで、図示していない送信局(アップリンク局)から送信されるデジタル放送信号(アップリンク波)を受信する。なお、このデジタル放送信号は、複数のチャンネルの信号が各周波数毎に多重化された広帯域信号である。
そして、衛星搭載中継器1Fは、受信したデジタル放送信号を、図示していない増幅手段によって増幅し、高周波(RF信号)のままで、送信局に対応する周波数変換・増幅器10(101,102)によって、衛星搭載中継器1Fから地球上の受信装置へのダウンリンク波の周波数(ダウンリンク周波数)に変換する(例えば、17GHzを12GHzに変換)とともに、電力の増幅を行う。なお、衛星搭載中継器1Fにおいて、周波数変換・増幅器10(101,102)の現用又は予備の切り替えは、図示していない運用サイトからの指示に基づいて、スイッチ(SW)4や、ハイブリッド又はスイッチ(H/SW)5を切り替えることで行っている。
さらに、衛星搭載中継器1Fは、マルチプレクサ(MUX:MUltipleXer)フィルタで構成される入力分波器11によって、周波数変換された信号を、チャンネル毎の周波数帯域の信号(チャンネル信号)に分波する。そして、衛星搭載中継器1Fは、利得制御器(AGC:Automatic Gain Control)30(301〜30n)によって、それぞれのチャンネル信号の出力信号レベルが一定になるように利得の制御を行い、さらに、電力増幅器(TWTA:Travelling Wave Tube Amplifier)31(311〜31n)によって、送信用の電力レベルに信号を増幅する。この増幅された信号は、MUXフィルタで構成される出力合波器32によって合成され、送受分波器3によって、下り信号の周波数(ダウンリンク周波数)のみがフィルタリングされ、アンテナATを通して、下りのデジタル放送信号(ダウンリンク波)として輻射(配信)される。
塩見正、羽鳥光俊共著,「ウェーブサミット講座 ディジタル放送」,オーム社,平成13年2月25日,第1版,p.176−177 映像情報メディア学会編,「デジタル放送ハンドブック」,オーム社,平成15年6月20日,第1版,p.186−187
前記した衛星デジタル放送システムでは、サイトダイバーシティ運用により、デジタル放送信号を送信する送信局(アップリンク送信局)を切り替えることで、降雨対策を行っている。しかし、従来の衛星搭載中継器で受信するデジタル放送信号(アップリンク波)は、その切り替えに伴って、デジタル放送信号が途絶えたり(受信レベル断)、重畳して受信されたり、あるいは、位相が不連続になったり等、アップリンク波の不連続が発生する。これにより、衛星搭載中継器を介して送信されるダウンリンク波も不連続となり、地球上の受信装置で受信されるデジタル放送信号を復調したビットストリームが正しく再生されない(例えば、画面の乱れ等)という問題がある。
また、従来の衛星デジタル放送システムにおいては、サイトダイバーシティ運用を行っている運用者は、常時、複数のアップリンク送信局の降雨減衰状況をモニタリングする必要がある。さらに、衛星放送に使用するような周波数の高いアップリンク波では、降雨による電波減衰が早いため、サイトダイバーシティ運用の運用者は、電波減衰が発生した段階で素早く送信局の切り替えを行わなければならず、負担が非常に大きいという問題がある。
また、従来の衛星デジタル放送システムにおけるアップリンク波は、予め定められたチャンネル帯域毎の信号を1つのビットストリームとし、変調された信号である。通常、このビットストリームは、複数の独立した放送番組信号(例えば、MPEG−TS〔Transport Stream〕)が多重化されたものであり、これらの放送番組信号は、アップリンク送信局において多重化する必要がある。このように、個別の放送番組信号であるにもかかわらず、1つのアップリンク送信局において多重化して送信しなければならないため、降雨減衰が放送全体に影響を与えてしまうという問題がある。さらに、ある放送番組制作会社で制作された番組は、他の放送番組制作会社で制作された番組とを、常にアップリンク送信局において多重化しなければならないという手間がかかり、放送番組を他の放送番組とは別に、個別にアップリンクしたいという要望がある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、アップリンク波及びダウンリンク波のそれぞれの変調方式を変え、内部で復調したビットストリームに対して処理を行うことで、ダウンリンク波の不連続をなくし、自動で降雨減衰に伴うアップリンク波の切り替えを行い、さらに、単独でアップリンクされた放送番組信号(例えば、MPEG−TS〔Transport Stream〕)を他の放送番組信号と合成して、ダウンリンクに適合した放送形式にすることが可能な衛星搭載中継器を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために創案されたものであり、まず、請求項1に記載の衛星搭載中継器は、放送衛星を介して、送信局から送信されたデジタル放送信号を中継する、前記放送衛星に搭載された衛星搭載中継器であって、入力分波手段と、復調手段と、変調手段と、増幅手段と、出力合波手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、衛星搭載中継器は、入力分波手段によって、送信局から受信した、第一の変調方式により変調されたデジタル放送信号を、予め定めたチャンネル周波数帯域毎に分波する。これによって、デジタル放送信号が、チャンネル単位毎の信号に分離されることになる。
続けて、衛星搭載中継器は、復調手段によって、分波されたチャンネル単位毎のデジタル放送信号をベースバンド信号に復調する。このように、一旦、デジタル放送信号をベースバンド信号に復調することで、当該信号がインターリーブ等の処理が施されている場合であっても、ビット又はバイト単位での加工修正が可能になり、さらに、誤り訂正を行うことも可能になる。また、第一の変調方式として、OFDM変調方式、CDM変調方式等のマルチパスに対して復調可能な変調方式を用いることで、複数の送信局から同一のデジタル放送信号が送信された場合であっても、個々の信号をベースバンド信号に復調することが可能である。
そして、衛星搭載中継器は、変調手段によって、復調手段で復調されたベースバンド信号を、第二の変調方式により変調する。なお、第一の変調方式と第二の変調方式は、同一の変調方式であっても構わないし、異なる変調方式であっても構わない。このように、衛星搭載中継器は、デジタル放送信号をベースバンド信号に変換することで、サイトダイバーシティ運用によって、異なる送信局にアップリンク波を切り替えた場合であっても、位相のずれ等によるアップリンク波の不連続を、ベースバンド信号の連続した信号として処理することが可能になる。
そして、衛星搭載中継器は、増幅手段によって、変調手段で変調されたチャンネル周波数帯域毎の変調信号を、ダウンリンク波として送信可能な所定の信号レベルに増幅し、出力合波手段によって、その増幅された変調信号を、送信用の第二のデジタル放送信号として合波する。この第二のデジタル放送信号がダウンリンク波として、地球上の受信装置に配信される。
なお、復調手段及び変調手段は、送信局から送信される、少なくとも復調及び変調を制御するパラメータに基づいて、復調及び変調の動作を変えることができる。
また、請求項2に記載の衛星搭載中継器は、放送衛星を介して、複数の異なる地点の送信局から送信されたデジタル放送信号を選択して中継する、前記放送衛星に搭載された衛星搭載中継器であって、入力分波手段と、復調手段と、復調信号選択手段と、変調手段と、増幅手段と、出力合波手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、衛星搭載中継器は、入力分波手段によって、複数の送信局から受信した、第一の変調方式により変調されたデジタル放送信号を、予め定めたチャンネル周波数帯域毎に分波する。これによって、デジタル放送信号が、チャンネル単位毎の信号に分離されることになる。なお、第一の変調方式として、OFDM変調等のマルチパス(遅延波)に対して復調可能な変調方式を用いることで、チャンネル単位毎の信号において、送信局毎の信号として復調することができる。そこで、衛星搭載中継器は、復調手段によって、分波されたデジタル放送信号を送信局毎のベースバンド信号に復調する。
なお、送信局毎のベースバンド信号は、降雨減衰によって信号が劣化することがある。そこで、衛星搭載中継器は、復調信号選択手段によって、復調手段で復調された、前記送信局毎に異なる復調信号(ベースバンド信号)において、受信レベル又は誤り率を判定し、1つの復調信号を選択する。これによって、衛星搭載中継器において、アップリンク波の切り替えが可能になる。
そして、衛星搭載中継器は、変調手段によって、復調信号選択手段で選択された復調信号を、第二の変調方式により変調する。そして、衛星搭載中継器は、増幅手段によって、変調手段で変調されたチャンネル周波数帯域毎の変調信号を、ダウンリンク波として送信可能な所定の信号レベルに増幅し、出力合波手段によって、その増幅された変調信号を、送信用の第二のデジタル放送信号として合波する。
さらに、請求項3に記載の衛星搭載中継器は、請求項2に記載の衛星搭載中継器において、前記送信局から送信されるデジタル放送信号は、前記チャンネル周波数帯域を分割した、前記送信局毎に異なる分割帯域の信号であって、前記復調信号選択手段は、前記分割帯域毎に受信レベル又は誤り率を判定し、1つの復調信号を選択することを特徴とする。
かかる構成によれば、衛星搭載中継器は、送信局から送信されるデジタル放送信号がチャンネル周波数帯域を送信局毎に分割した分割帯域の信号であるため、復調手段によって復調を行うことで、送信局毎でかつチャンネル毎に区分されたベースバンド信号が生成される。そして、衛星搭載中継器は、復調信号選択手段によって、復調手段で復調された、前記送信局毎に異なる変調信号(ベースバンド信号)において、受信レベル又は誤り率を判定し、1つの復調信号を選択する。
また、請求項4に記載の衛星搭載中継器は、放送衛星を介して、2つの異なる地点の送信局から送信された偏波の異なるデジタル放送信号を選択して中継する、前記放送衛星に搭載された衛星搭載中継器であって、偏波分離手段と、入力分波手段と、復調手段と、復調信号選択手段と、変調手段と、増幅手段と、出力合波手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、衛星搭載中継器は、偏波分離手段によって、2つの送信局から受信したデジタル放送信号の偏波を検出し、2つの受信信号に分離する。例えば、デジタル放送信号の右旋円偏波及び左旋円偏波、又は、水平偏波及び垂直偏波を検出することで、デジタル放送信号を2つの受信信号に分離する。
さらに、衛星搭載中継器は、入力分波手段によって、偏波分離手段で分離された受信信号を、予め定めたチャンネル周波数帯域毎に分波する。これによって、デジタル放送信号が、チャンネル単位でかつ送信局毎の信号に分離されることになる。
そして、衛星搭載中継器は、復調手段によって、分波されたデジタル放送信号をベースバンド信号に復調する。また、衛星搭載中継器は、復調信号選択手段によって、復調手段で復調されたチャンネル単位でかつ送信局毎の復調信号(ベースバンド信号)において、受信レベル又は誤り率を判定し、1つの復調信号を選択する。
また、衛星搭載中継器は、変調手段によって、復調信号選択手段で選択された復調信号を、第二の変調方式により変調する。
そして、衛星搭載中継器は、増幅手段によって、変調手段で変調されたチャンネル周波数帯域毎の変調信号を、ダウンリンク波として送信可能な所定の信号レベルに増幅し、出力合波手段によって、その増幅された変調信号を、送信用の第二のデジタル放送信号として合波する。
また、請求項5に記載の衛星搭載中継器は、放送衛星を介して、複数の送信局から送信された個別の放送番組信号を多重化して中継する、前記放送衛星に搭載された衛星搭載中継器であって、入力分波手段と、復調手段と、合成手段と、変調手段と、増幅手段と、出力合波手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、衛星搭載中継器は、入力分波手段によって、複数の送信局から受信した、第一の変調方式により変調された放送番組信号毎のデジタル放送信号を、予め定めたチャンネル周波数帯域毎に分波する。そして、衛星搭載中継器は、復調手段によって、分波されたデジタル放送信号を放送番組信号毎のベースバンド信号に復調する。この復調手段によって復調されたベースバンド信号は、MPEG−TS等の放送番組毎のビットストリームデータである。なお、送信局からデジタル放送信号として送信される放送番組信号は、単一の放送番組の信号(トランスポートストリーム)であってもよいし、同一チャンネル内で分割された周波数帯域毎に異なる複数の放送番組の信号を含んだものであってもよい。
そして、衛星搭載中継器は、合成手段によって、復調手段で復調された複数のベースバンド信号を合成することで、1つのチャンネル周波数帯域に対応するベースバンド信号を生成する。この合成手段によって生成されたベースバンド信号は、同一チャンネル内の複数の放送番組が多重化された信号である。
また、衛星搭載中継器は、変調手段によって、合成手段で生成された同一チャンネルのベースバンド信号を、第二の変調方式により変調する。
そして、衛星搭載中継器は、増幅手段によって、変調手段で変調されたチャンネル周波数帯域毎の変調信号を、ダウンリンク波として送信可能な所定の信号レベルに増幅し、出力合波手段によって、その増幅された変調信号を、送信用の第二のデジタル放送信号として合波する。
なお、復調手段及び変調手段は、送信局から送信される、少なくとも復調及び変調を制御するパラメータに基づいて、復調及び変調の動作を変えることができる。
さらに、請求項6に記載の衛星搭載中継器は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の衛星搭載中継器において、前記デジタル放送信号は、予め既知の固有信号が挿入された信号であって、伝送特性推定手段と、波形等価手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、衛星搭載中継器は、伝送特性推定手段によって、予め既知の固有信号が挿入されたデジタル放送信号において、その固有信号に基づいて、復調信号の伝送特性を推定する。例えば、予め既知の固有信号を多重化されたOFDM信号の、当該固有信号の位置を検出することで、周波数特性、時間軸特性等の伝送特性を推定する。
そして、衛星搭載中継器は、波形等価手段によって、伝送特性推定手段で推定された伝送特性に基づいて、振幅、位相等の補正を行うことで、復調信号を整形する。
また、請求項7に記載の衛星搭載中継器は、請求項6に記載の衛星搭載中継器において、前記伝送特性推定手段が、前記伝送特性推定手段で推定された伝送特性を、対応する送信局に通知することを特徴とする。
かかる構成によれば、衛星搭載中継器は、伝送特性推定手段で推定された伝送特性を、その推定を行ったデジタル放送信号を送信した送信局に通知する。これによって、送信局は、自局が送信したアップリンク波の伝送特性を把握することが可能になる。
さらに、請求項8に記載の衛星搭載中継器は、請求項2又は請求項4に記載の衛星搭載中継器において、前記送信局から送信される、少なくとも復調及び変調を制御するパラメータに基づいて、前記復調手段及び前記変調手段が、復調及び変調の動作を変えることを特徴とする。
かかる構成によれば、衛星搭載中継器は、送信局から送信される復調及び変調を制御するパラメータ、例えば、OFDM変調方式におけるガードインターバル長、キャリア変調方式等に基づいて、復調及び変調の動作を変えることで、伝送特性を変えることが可能になる。
また、請求項9に記載の衛星搭載中継器は、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の衛星搭載中継器において、前記デジタル放送信号は、放送用のビットストリームデータにスクランブル情報を演算により付加した後に変調された信号であって、スクランブル解除手段と、判定手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、衛星搭載中継器は、スクランブル解除手段によって、復調手段で復調された復調信号に付加されているスクランブル情報を、送信局側でスクランブル情報を付加したときの演算の逆演算を行うことでスクランブル情報の解除を行う。そして、判定手段によって、スクランブルが解除された信号の予め定めた領域の情報と、既知の情報とを照合し、復調信号の正当性を判定する。すなわち、判定手段は、照合結果が同一であれば、復調信号が正規の送信局から送信されたものであると判定する。
請求項1に記載の発明によれば、衛星搭載中継器内において、送信局から送信されるアップリンク波(デジタル放送信号)を復調してベースバンド信号とするため、ビット又はバイト等の任意の単位で信号を処理することができる。これによって、降雨減衰に対するサイトダイバーシティ運用を行う際に、送信局から送信されるアップリンク波を他の送信局からの送信に切り替える際に発生する不連続を、ベースバンド信号の連続した信号として処理することが可能になる。また、サイトダイバーシティ運用時にダウンリンク波の不連続がなくなり、送信局を切り替えた場合であっても、受信装置において、デジタル放送信号を正しく再生することが可能になる。
請求項2、請求項3又は請求項4に記載の発明によれば、降雨減衰対策として、衛星搭載中継器内で独自にサイトダイバーシシティ運用を行うことが可能になる。これによって、衛星デジタル放送システムの運用者の負担を軽減することができる。
請求項5に記載の発明によれば、チャンネルを構成する複数の放送番組を、個々の送信局(アップリンク送信局)から、送信することが可能になる。これによって、複数の送信局から、例えば、音声、映像、データ等の各放送番組を個別に送信することで、降雨減衰により、チャンネル全体が視聴できなくなるという不具合を解消することができる。すなわち、本発明によれば、チャンネルを構成する番組単位でダイバーシティ効果を上げることができる。
請求項6に記載の発明によれば、復調信号の伝送特性に基づいて、復調信号の振幅、位相等の補正を行うことができる。これによって、本来伝送されるべきデジタル放送信号の降雨減衰等の影響を軽減することができ、受信装置において、安定してデジタル放送信号の受信が可能になる。
請求項7に記載の発明によれば、送信局において、自局が送信したアップリンク波の伝送特性を把握することが可能になるため、降雨減衰等の影響によって、伝送特性が劣化した場合に、変調方式のパラメータを変える等の処理を行うことができ、アップリンク波の劣化を抑えることができる。
請求項8に記載の発明によれば、送信局から、衛星搭載中継器内の復調及び変調の動作を制御することができ、アップリンク波の伝送特性によって、復調及び変調を制御するパラメータを変えることで、本来伝送されるべきデジタル放送信号の降雨減衰等の影響を軽減することができる。
請求項9に記載の発明によれば、不正なアップリンク波が送信された場合であっても、その不正を検出することができるので、電波ジャック等の不正なデジタル放送信号の配信を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[衛星デジタル放送システムの概要]
まず、図1を参照して、本発明に係る衛星搭載中継器により実現される衛星デジタル放送システムの概要について説明する。図1は、衛星デジタル放送システムの全体構成を示す構成図である。
衛星デジタル放送システム100は、送信局Sd(Sd1,Sd2)から送信されるデジタル放送信号であるアップリンク波を、放送衛星Bs内の衛星搭載中継器1で復調し、他の変調方式に変調し直し、ダウンリンク波として、受信装置Rvに配信するものである。なお、図1では、送信局Sdを2局としているが、さらに他の複数の送信局が存在していてもよい。
送信局Sdは、放送局Tsから配信される、デジタル放送(衛星デジタル放送)として放送するための番組データを、アップリンク波として、衛星搭載中継器1に送信するものである。この送信局Sdは、複数のチャンネル毎の番組データ(放送番組信号)を多重化し、誤り訂正符号化を行い、さらに、その符号化データを変調(OFDM変調、CDM変調等)し、その変調信号をRF周波数に周波数変換し、電力増幅することで、アップリンク波とする。ここでは、送信局Sdは、アップリンク波の降雨減衰の対策として、地球上の複数の異なった地点に配置される。
なお、放送局Tsから配信される番組データは、各チャンネル毎に複数のMPEG−TS等のビットストリームデータであって、光ファイバ等の通信ケーブルを介して送信局Sdに配信される。
受信装置Rvは、衛星搭載中継器1から配信されるデジタル放送信号(ダウンリンク波)を受信し、視聴可能なデータ(映像、音声、データ等)に復調するものである。これによって、視聴者は、送信局Sdから送信された番組データを視聴することができる。
衛星搭載中継器1は、送信局Sdから送信されたアップリンク波を復調し、他の変調方式に変調し直し、ダウンリンク波として、受信装置Rvに配信するものである。
なお、以下で説明する第一の実施の形態においては、従来のように降雨減衰状況に基づいて、運用者が複数の送信局Sdからの送信を切り替えて、サイトダイバーシティ運用を行う場合において、本発明に係る衛星搭載中継器1を適用する例について説明を行う。
そして、第二の実施の形態において、同一チャンネルのデジタル放送信号(例えば、OFDM信号、CDM信号)を、複数の送信局Sdから送信し、本発明に係る衛星搭載中継器1において、1つのチャンネルのデジタル放送信号を選択して配信する例について説明する。
また、第三の実施の形態においては、同一チャンネルのデジタル放送信号を、複数の送信局Sd毎に周波数帯域を変えて送信し、本発明に係る衛星搭載中継器1において、1つのチャンネルのデジタル放送信号を選択して配信する例について説明する。
また、第四の実施の形態においては、2つの異なる地点の送信局Sdから、偏波特性のみが異なるデジタル放送信号(番組のデータは同一)を送信し、本発明に係る衛星搭載中継器1において、2つのデジタル放送信号の中から1つを選択して配信する例について説明する。
さらに、第五の実施の形態においては、複数の送信局Sd毎に、チャンネル内の個別の放送番組信号をデジタル放送信号として送信し、本発明に係る衛星搭載中継器1において、その放送番組信号を多重化して配信する例について説明する。
[第一の実施の形態]
(衛星搭載中継器1Aの構成)
まず、図2を参照(適宜図1参照)して、衛星搭載中継器1(1A)の構成について説明する。図2は、本発明の第一の実施の形態に係る衛星搭載中継器の構成を示すブロック図である。図2に示すように、衛星搭載中継器1Aは、送信局Sdから送信される第一の変調方式で変調されたデジタル放送信号(アップリンク波)を復調し、第二の変調方式に変調し直して、受信装置Rvに配信するものである。ここでは、衛星搭載中継器1Aは、送受分波器3と、受信部としての周波数変換・増幅器10及び入力分波器11と、変調方式変換部としての復調部20、番組編集装置21A及び復調部22と、送信部としての利得制御器30、電力増幅器31及び出力合波器32とを備えている。
送受分波器(ダイプレクサ)3は、上り信号の周波数(アップリンク周波数)と、下り信号の周波数(ダウンリンク周波数)とを識別するための周波数フィルタである。この送受分波器3は、受信用の特定の周波数(例えば、17GHz)をフィルタリングすることで、送信局Sdから送信され、アンテナATで受信されたアップリンク波を、デジタル放送信号として周波数変換・増幅器10に出力する。また、送受分波器3は、送信用の特定の周波数(例えば、12GHz)をフィルタリングすることで、デジタル放送信号をアンテナATを介してダウンリンク波として受信装置RVに配信する。
周波数変換・増幅器10は、送受分波器3から出力されるデジタル放送信号の電力の増幅を行うとともに、デジタル放送信号の周波数(アップリンク周波数)をダウンコンバートするものである。すなわち、周波数変換・増幅器10は、デジタル放送信号の復調を行うために適した周波数(例えば、1〜2GHz)にアップリンク周波数を変換する周波数変換器と、アンテナATで受信されたデジタル放送信号の伝搬損により減衰した微弱信号を増幅させる低雑音増幅器(LNA:Low Noise Amplifier)としての機能を備えている。なお、デジタル放送信号の増幅及び周波数変換は、どちらを先に行っても構わない。
入力分波器(入力分波手段)11は、周波数変換・増幅器10で増幅及び周波数変換されたデジタル放送信号をチャンネル周波数帯域毎の信号に分離(分波)するフィルタである。この入力分波器11で分波されたチャンネル毎の信号は、チャンネル周波数帯域毎に備えた復調部20(201〜20n)に出力される。
復調部(復調手段)20(201〜20n)は、チャンネル周波数帯域毎に存在し、入力分波器11で分波されたチャンネル周波数帯域毎の信号を復調し、ベースバンド信号とするものである。ここでは、復調部20は、復調処理部201と、スクランブル解除部202と、判定部203とを備えている。
復調処理部201は、送信局Sdにおいて用いられた変調方式(第一の変調方式)により、チャンネル周波数帯域の信号(チャンネル信号)を復調するものである。この復調処理部201によって復調された信号は、映像・音声放送用信号(MPEG−2等)、伝送制御信号(TMCC:Transmission and Multiplexing Configuration Control)、誤り訂正信号(畳み込み符号、リードソロモン符号)等が組み合わされたベースバンド信号となる。この復調処理部201で復調された復調信号(ベースバンド信号)はスクランブル解除部202に出力される。
スクランブル解除部(スクランブル解除手段)202は、放送用のビットストリームデータ(例えば、MPEG−TS)に、運用者が設定したスクランブル情報(ビット、バイト、又はこれらの整数倍長のランダム情報)を加算、減算等の演算によって付加し、変調を行ったデジタル放送信号のスクランブルを解除するものである。このスクランブル解除部202は、スクランブル時に行われた演算の逆演算を行うことで、スクランブルの解除を行う。このスクランブル解除部202でスクランブルが解除されたベースバンド信号は、判定部203に出力される。
判定部(判定手段)203は、スクランブル解除部202でスクランブルが解除されたベースバンド信号が、正当な送信局Sdから送信されたものであるかどうかを判定するものである。この判定部203は、例えば、スクランブルが解除されたベースバンド信号の予め定めた位置の情報(例えば、送信局Sdの識別情報)と、判定部203が予め保持している既知の情報とを照合することで、ベースバンド信号の正当性を判定する。
そして、判定部203は、ベースバンド信号が正当な信号である場合にのみ、番組編集装置21Aにベースバンド信号を出力する。
番組編集装置21Aは、復調部20で復調されたベースバンド信号に対して、チャンネル周波数帯域毎の信号(チャンネル信号)の補正を行うものである。この番組編集装置21Aでは、劣化したベースバンド信号を等化することで信号の補正を行う。なお、本構成において、チャンネル信号の補正は必須ではないが、中継するデジタル放送信号の品質を高めるために、この補正を行うほうが望ましい。
ここで、図3を参照(適宜図1及び図2参照)して、番組編集装置21Aの構成について説明する。図3は、番組編集装置の一例を示すブロック図である。ここでは、番組編集装置21Aは、チャンネル周波数帯域に対応する復調部20毎に等化部40を備え、各等化部40は、誤り訂正復号部41と、伝送特性推定部42と、波形等化部43と、誤り訂正付加部44とを備えている。
誤り訂正復号部41は、復調部20で復調されたチャンネル周波数帯域毎の信号(チャンネル信号)の伝送時における誤りを訂正するものである。この誤り訂正復号部41は、予め送信局Sdにおいて、チャンネル信号に付加された誤り訂正符号に基づいて、チャンネル信号の誤りを訂正する。この誤り訂正符号としては、例えば、リード・ソロモン符号、畳み込み符号等を用いることができる。この誤り訂正復号部41で誤りを訂正されたチャンネル信号は、波形等化部43に出力される。なお、誤り訂正復号部41は、復調信号に対してインターリーブ処理等のビット又はバイト単位等の信号処理が施されている場合は、その復号(デインターリーブ)を行うこととしてもよい。
伝送特性推定部(伝送特性推定手段)42は、復調部20で復調されたチャンネル信号の伝送特性を推定するものである。なお、送信局Sdから送信されるアップリンク波には、本来伝送すべきデジタル放送信号以外にも既知の固有信号、送信局の識別情報等を付加することができる。
そこで、例えば、アップリンク波としてOFDM信号を使用する場合、時間軸と周波数軸毎のOFDMキャリアに予め既知の固有信号を多重化しておくことで、復調部20でOFDMキャリアを高速フーリエ変換(FFT)した後の既知の固有信号に基づいて、伝送特性推定部42が、伝送特性(周波数特性、時間軸特性等)を推定することができる。
また、伝送特性推定部42は、アップリンク波としてCDM信号を使用する場合、既知の固有信号を、多重コード毎に挿入、あるいはその挿入位置を変えることで、伝送特性を推定することができる。
そして、伝送特性推定部42は、送信局の識別情報に対応付けて、推定した伝送特性をテレメトリ情報として送信局Sdに通知する。これによって、衛星デジタル放送システムの運用者は、送信局毎の衛星搭載中継器におけるアップリンク波の受信特性を把握することができ、あるいは、その改善を行うことが可能になる。なお、テレメトリ情報の送信については、後で図12を参照して説明を行うこととする。
波形等化部(波形等化手段)43は、伝送特性推定部42で推定された伝送特性に基づいて、誤り訂正復号部41で誤りを訂正されたチャンネル信号に対して、振幅、位相等の補正を行うことで、伝送路上で歪を受けた受信信号を目的の波形となるように等化するものである。ここで、目的の波形とは、例えば、OFDM信号を同期検波する際の同期検波周波数に同期した波形である。この波形等化部43で等化された波形信号は、誤り訂正付加部44に出力される。
誤り訂正付加部44は、波形等化部43で等化された波形信号に対して、誤り訂正符号を付加するものである。この誤り訂正付加部44では、例えば、受信装置Rvの誤り訂正に対応した誤り訂正符号(例えば、リード・ソロモン符号、畳み込み符号等)を付加する。この誤り訂正付加部44で誤り訂正符号が付加されたチャンネル毎の信号(等化後のチャンネル信号)は、そのチャンネルに対応する変調部22に出力される。なお、誤り訂正付加部44は、ビット又はバイト単位等でインターリーブ処理を行うこととしてもよい。
このように等化部40を構成することで、チャンネル周波数帯域毎のチャンネル信号は整形され、位相雑音等が除去された信号となる。
図2に戻って、衛星搭載中継器1Aの構成の説明を続ける。
変調部(変調手段)22(221〜22n)は、チャンネル周波数帯域毎に存在し、番組編集装置21Aの等化部40(図3参照)によって等化されたチャンネル信号(ベースバンド信号)毎に、第二の変調方式により変調を行うものである。この第二の変調方式としては、現在、衛星放送用変調方式として一般的に採用されている位相偏移変調(PSK:Phase Shift Keying)方式、直交振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)方式を用いることができる。この変調部22によって変調された変調信号は、チャンネル周波数帯域毎の利得制御部30に出力される。
利得制御部30(301〜30n)は、変調部22から出力されるチャンネル周波数帯域毎の信号を所定の電圧に保つため、利得(ゲイン)を制御するものである。すなわち、利得制御部30は、自己(利得制御部30)が出力する出力信号の電圧に基づいて、利得制御部30に入力される入力信号に対して係数を乗算することで、出力電圧が所定レベルとなるように制御する自動利得制御(AGC:Automatic Gain Control)として機能する。この利得制御部30で利得が制御された信号は、電力増幅器31に出力される。
電力増幅器(増幅手段)31(311〜31n)は、利得制御部30から出力されるチャンネル周波数毎の信号を、受信装置Rvで受信可能な電力に増幅するものである。この電力増幅器31は、一般的な進行波管増幅器(TWTA:Traveling Wave Tube Amplifier)を用いて実現することができる。この電力増幅器31で電力が増幅されたチャンネル周波数毎の信号(チャンネル信号)は、出力合波器32に出力される。
出力合波器(出力合波手段)32は、電力増幅器31で電力が増幅されたチャンネル周波数毎の信号を多重化(合波)するフィルタである。この出力合波器32において合波されることで生成されたデジタル放送信号は、送受分波器3に出力され、アンテナATを介して受信装置Rvに配信される。
以上説明したように、衛星搭載中継器1Aは、アップリンク波とダウンリンク波とでデジタル放送信号の変調方式を変えることができる。
この場合、アップリンク波における変調方式には、マルチパス(遅延波)に対して復調可能なOFDM変調方式、CDM変調方式等の第一の変調方式を用い、ダウンリンク波における変調方式は、受信装置Rvにおいて低いCN比で受信可能なPSK変調、QAM変調等の第二の変調方式を用いることが可能になる。
これによって、衛星搭載中継器1Aでは、複数の送信局Sdからデジタル放送信号が送信された状態であっても、一旦デジタル放送信号を復調し、ベースバンド信号に変換するため、降雨減衰の対策として、運用者(運用サイト)から指示された送信局Sdのデジタル放送信号のみを選択することができる。また、このとき、衛星搭載中継器1Aは、ベースバンド信号に基づいて、前記した処理を経た信号の切り替えを行うため、従来のようなダウンリンク波の不連続が発生せず、受信装置Rvにおける視聴に影響を及ぼすことがない。
(衛星搭載中継器1Aの動作)
次に、図4を参照(適宜図1及び図2参照)して、衛星搭載中継器1Aの動作について説明する。図4は、本発明の第一の実施の形態に係る衛星搭載中継器の動作を示すフローチャートである。
まず、衛星搭載中継器1Aは、送受分波器3によって、送信局Sdから送信されるデジタル放送信号(アップリンク波)を受信する(ステップS1)。そして、衛星搭載中継器1Aは、受信したデジタル放送信号を、周波数変換・増幅器10によって、電力の増幅を行うとともに、周波数をダウンコンバートし(ステップS2)、入力分波器11によって、チャンネル周波数帯域毎にデジタル放送信号を分波する(ステップS3)。
そして、衛星搭載中継器1Aは、復調器20によって、入力分波器11で分波されたチャンネル周波数帯域毎の信号であるチャンネル信号を、ベースバンド信号に復調する(ステップS4)。なお、このステップS4では、送信局Sdにおいて行った、デジタル放送信号を変調した第一の変調方式に対応する復調を行う。
さらに、衛星搭載中継器1Aは、番組編集装置21Aによって、チャンネル信号を伝送特性に基づいて等化し、チャンネル信号の補正を行う(ステップS5)。そして、衛星搭載中継器1Aは、変調部22によって、ステップS5で補正されたチャンネル信号を、第二の変調方式(PSK変調方式又はQAM変調方式)で変調する(ステップS6)。
そして、衛星搭載中継器1Aは、利得制御器30によって、変調されたチャンネル信号の電圧を所定レベルとなるように制御し(ステップS7)、電力増幅器31によって、そのチャンネル信号の電力を、受信装置Rvで受信可能な電力に増幅する(ステップS8)。
なお、ステップS4からステップS8までの動作においては、チャンネル周波数帯域毎のチャンネル信号が並列に処理される。
そして、衛星搭載中継器1Aは、出力合波器32によって、ステップS8で電力を増幅されたチャンネル周波数毎のチャンネル信号を多重化(合波)する(ステップS9)。そして、衛星搭載中継器1Aは、送受分波器3によって、ステップS9において合波されることで生成されたデジタル放送信号を、アンテナATを介して受信装置Rvに配信する(ステップS10)。
以上の動作によって、衛星搭載中継器1Aは、アップリンク波とダウンリンク波とでデジタル放送信号の変調方式を変えることができ、送信局Sdがサイトダイバーシティの運用者の操作により切り替わっても、ダウンリンク波を連続した信号とすることが可能になる。
[第二の実施の形態]
(衛星搭載中継器1Bの構成)
次に、図5を参照(適宜図1参照)して、衛星搭載中継器1Bの構成について説明する。図5は、本発明の第二の実施の形態に係る衛星搭載中継器の構成を示すブロック図である。図5に示すように、衛星搭載中継器1Bは、複数の異なる地点の送信局Sdから送信される同一のデジタル放送信号(アップリンク波)を切り替えて中継するものである。なお、複数の異なる地点の送信局Sdは、同一チャンネルの同一の放送番組であるデジタル放送信号を、OFDM変調信号、CDM変調信号等のマルチパス(複数波)であっても復調可能な信号によって送信するものとする。
ここでは、衛星搭載中継器1Bは、送受分波器3と、受信部としての周波数変換・増幅器10及び入力分波器11と、変調方式変換部としての復調部20B、番組編集装置21B及び変調部22と、送信部としての利得制御器30、電力増幅器31及び出力合波器32とを備えている。
なお、復調部20B及び番組編集装置21B以外の構成については、衛星搭載中継器1A(図2参照)と同一のものであるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
復調部(復調手段)20Bは、チャンネル周波数帯域毎に存在し、入力分波器11で分波されたチャンネル周波数帯域毎の信号(チャンネル信号)を復調し、ベースバンド信号とするものである。なお、入力分波器11から入力されるチャンネル信号は、複数の異なる地点の送信局Sdが送信した複数の信号を含んでいる。そこで、復調部20Bは、チャンネル信号から、OFDM変調方式等の変調に対する復調を行うことで、送信局Sd毎のチャンネル信号に分離する。そして、復調部20Bは、送信局Sd毎のチャンネル信号を、番組編集装置21Bに出力する。なお、ここでは、一例として、送信局Sdを2局とし、1つの復調部20Bからは2つのチャンネル信号を出力することとしているが、復調部20Bは、送信局Sdの数に合わせてチャンネル信号を出力する。
番組編集装置21Bは、復調部20Bで復調された送信局Sd毎の復調信号(ベースバンド信号)の受信レベル又は誤り率に基づいて、1つの復調信号を選択するものである。
ここで、図6を参照(適宜図1及び図5参照)して、番組編集装置21Bの構成について説明する。図6は、番組編成装置の一例を示すブロック図である。ここでは、番組編集装置21Bは、チャンネル周波数帯域毎に信号切り替え部50を備え、各信号切り替え部50は、誤り訂正復号部51と、記憶部52と、受信レベル判定部53と、切り替え部54と、記憶部55と、誤り訂正付加部56とを備えている。
誤り訂正復号部51は、復調部20Bで復調された送信局Sd毎の信号(チャンネル信号)の伝送時における誤りを訂正するものである。ここでは、同一チャンネルのチャンネル信号毎に誤り訂正を行う誤り訂正復号部511,512を備えている。
なお、各誤り訂正復号部51で誤りを訂正されたチャンネル信号の復調信号は、記憶部52に記憶される。また、各誤り訂正復号部51は、誤り訂正を行う際に検出した復調信号の受信レベル又は誤り率を、受信レベル判定部53に通知する。
記憶部52は、各誤り訂正復号部51で誤りを訂正された復調信号を記憶しておくもので、一時的なバッファとして機能するものである。ここでは、誤り訂正復号部511,512毎に、記憶部521,522を備えている。
受信レベル判定部(復調信号選択手段)53は、各誤り訂正復号部51から通知される受信レベル又は誤り率に基づいて、チャンネル信号の切り替えを行うべきか(いずれのチャンネル信号を選択すべきか)を判定するものである。例えば、受信レベル判定部53は、一方のチャンネル信号の受信レベル又は誤り率と、予め定めた閾値と比較することで、降雨減衰等の信号の劣化を検出し、劣化が発生していない他方のチャンネル信号に切り替える旨を切り替え部54に指示する。
なお、受信レベル判定部53は、送信局Sdから降雨減衰等の情報を直接受信レベルとして通知されることで、チャンネル信号の切り替えの判定を行うこととしてもよい。
切り替え部54は、受信レベル判定部53からの指示に基づいて、送信局Sdから送信されたチャンネル信号の出力を切り替えるものである。この切り替え部54は、受信レベル判定部53からの指示に基づいて、一方の記億部52(例えば、記憶部521)から、他方の記憶部52(例えば、記憶部522)に読み出し元を切り替え、読み出した信号を逐次、記憶部55に記憶する。
記憶部55は、切り替え部54で切り替えられた信号を記憶しておくもので、一時的なバッファとして機能するものである。
なお、記憶部52、記憶部55を設けることで、例えば、チャンネル信号の切り替えのタイミングを、パケット単位で切り替える等の操作が可能になり、チャンネル切り替えに伴う不連続が発生しない。
誤り訂正付加部56は、切り替え部54で切り替えられ、記憶部55に記憶されている信号(チャンネル信号)に対して、誤り訂正符号を付加するものである。この誤り訂正付加部56では、例えば、受信装置Rvの誤り訂正に対応した誤り訂正符号(例えば、リード・ソロモン符号、畳み込み符号等)を付加する。
以上説明したように、衛星搭載中継器1Bは、複数の送信局から、OFDM信号等によって、同一のデジタル放送信号が送信された場合、降雨減衰等の信号の劣化を、衛星搭載中継器1B内で検出することができ、地球上からの運用者の作業を伴わずに、サイトダイバーシティ運用を行うことが可能になる。
なお、ここでは、2局の送信局Sdからデジタル放送信号(アップリンク波)を送信することとしたが、3局以上の送信局Sdからデジタル放送信号を送信することとしてもよい。この場合、誤り訂正復号部51、記憶部52は、送信局Sdの数に合わせて増加する。
(衛星搭載中継器1Bの動作)
次に、図7を参照(適宜図5及び図6参照)して、衛星搭載中継器1Bの動作について説明する。図7は、本発明の第二の実施の形態に係る衛星搭載中継器の動作を示すフローチャートである。
まず、衛星搭載中継器1Bは、送受分波器3によって、複数の送信局Sdから送信されるデジタル放送信号(アップリンク波)を受信する(ステップS11)。そして、衛星搭載中継器1Bは、受信したデジタル放送信号を、周波数変換・増幅器10によって、電力の増幅を行うとともに、周波数変換(ダウンコンバート)し(ステップS12)、入力分波器11によって、チャンネル周波数帯域を送信局Sd毎に分割した周波数毎にデジタル放送信号を分波する(ステップS13)。
そして、衛星搭載中継器1Bは、復調器20Bによって、入力分波器11で分波された周波数帯域毎の信号であるチャンネル信号を、送信局Sdで変調された第一の変調方式に対応する復調を行い、ベースバンド信号とする(ステップS14)。
さらに、衛星搭載中継器1Bは、番組編集装置21Bの誤り訂正復号部51によって、ベースバンド信号の誤りを訂正し、記憶部52に記憶する(ステップS15)。
そして、衛星搭載中継器1Bは、受信レベル判定部53によって、誤り訂正時における受信レベル又は誤り率から、チャンネル信号の切り替えを行うべきか(いずれのチャンネル信号を選択すべきか)を判定する(ステップS16)。
ここで、衛星搭載中継器1Bは、受信レベル判定部53で切り替えが必要であると判定した場合(ステップS16でYes)は、チャンネル信号の切り替えを行う(ステップS17)。すなわち、衛星搭載中継器1Bは、切り替え部54によって、現在読み出している記憶部52(例えば521)とは異なる記憶部52(例えば522)から信号を読み出し、記憶部55に記憶する。
そして、衛星搭載中継器1Bは、誤り訂正付加部56によって、記憶部55から読み出したチャンネル信号に対して、誤り訂正符号を付加し(ステップS18)、第二の変調方式により変調を行う(ステップS19)。
さらに、衛星搭載中継器1Bは、利得制御器30によって、変調されたチャンネル信号の電圧を所定レベルとなるように制御し(ステップS20)、電力増幅器31によって、そのチャンネル信号の電力を、受信装置Rvで受信可能な電力に増幅する(ステップS21)。
そして、衛星搭載中継器1Bは、出力合波器32によって、ステップS21で電力を増幅されたチャンネル信号を多重化(合波)する(ステップS22)。そして、衛星搭載中継器1Bは、送受分波器3によって、ステップS22において合波されることで生成されたデジタル放送信号を、アンテナATを介して受信装置Rvに配信する(ステップS23)。
以上の動作によって、衛星搭載中継器1Bは、複数の送信局Sd毎から送信されたデジタル放送信号から、降雨減衰の劣化の少ない信号を選択して、中継することができる。
[第三の実施の形態]
(衛星搭載中継器1Cの構成)
次に、図8を参照(適宜図1参照)して、衛星搭載中継器1Cの構成について説明する。図8は、本発明の第三の実施の形態に係る衛星搭載中継器の構成を示すブロック図である。図8に示すように、衛星搭載中継器1Cは、複数の異なる地点の送信局Sdから送信される同一のデジタル放送信号(アップリンク波)を切り替えて中継するものである。なお、複数の異なる地点の送信局Sdは、チャンネルの周波数帯域を分割し、同一チャンネルの同一の放送番組であるデジタル放送信号を、送信局Sd毎に異なる周波数帯域で送信するものとする。
ここでは、衛星搭載中継器1Cは、送受分波器3と、受信部としての周波数変換・増幅器10及び入力分波器11Bと、変調方式変換部としての復調部20、番組編集装置21B及び変調部22と、送信部としての利得制御器30、電力増幅器31及び出力合波器32とを備えている。
なお、入力分波器11B及び番組編集装置21B以外の構成については、衛星搭載中継器1A(図2参照)と同一のものであり、番組編集装置21Bについては、衛星搭載中継器1B(図5参照)と同一のものであるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
入力分波器(入力分波手段)11Bは、周波数変換・増幅器10で増幅及び周波数変換されたデジタル放送信号を、チャンネル周波数帯域毎でかつ送信局Sd毎に異なる周波数帯域毎の信号に分離(分波)するフィルタである。例えば、あるチャンネルの周波数帯域において、送信局Sd1が上側波帯、送信局Sd2が下側波帯を使用することとすると、入力分波器11Bは、デジタル放送信号を、チャンネル周波数帯域をさらに分割した上側波帯及び下側波帯毎に分離する。そして、入力分波器11Bは、あるチャンネルの周波数帯域における上側波帯の信号を復調部201、下側波帯の信号を復調部202のように、送信局Sd毎に異なる復調部20に出力する。
以上説明したように、衛星搭載中継器1Cは、複数の送信局から、周波数帯域の異なるデジタル放送信号が送信された場合、降雨減衰等の信号の劣化を、衛星搭載中継器1C内で検出することができ、地球上からの運用者の作業を伴わずに、サイトダイバーシティ運用を行うことが可能になる。
また、ここでは、1チャンネルの周波数帯域を上側波帯と、下側波帯とに2分割した例を示したが、さらに、チャンネル周波数帯域を細分化することで、3局以上の送信局Sdからデジタル放送信号(アップリンク波)を送信することとしてもよい。この場合、復調部20、図6の誤り訂正復号部51及び記憶部52は、送信局Sdの数に合わせて増加する。
なお、衛星搭載中継器1Cの動作については、衛星搭載中継器1Bにおいて、復調部20Bで送信局Sd毎の信号を復調しているのに対して、衛星搭載中継器1Cでは、入力分波器11Bからの出力がすでに送信局Sd毎の信号になっていることが異なっているのみであるため、説明を省略する。
[第四の実施の形態]
(衛星搭載中継器1Dの構成)
次に、図9を参照(適宜図1参照)して、衛星搭載中継器1Dの構成について説明する。図9は、本発明の第四の実施の形態に係る衛星搭載中継器の構成を示すブロック図である。図9に示すように、衛星搭載中継器1Dは、2つの送信局Sd(Sd1,Sd2)から送信される、異なる偏波の特性を有するデジタル放送信号(アップリンク波)を切り替えて中継するものである。ここで、異なる偏波とは、互いに直交した偏波であって、例えば、円偏波の場合は、右旋円偏波及び左旋円偏波、直線偏波の場合は、水平偏波、垂直偏波をいう。
ここでは、衛星搭載中継器1Dは、受信部としての偏波分離器7、周波数変換・増幅器10及び入力分波器11と、変調方式変換部としての復調部20、番組編集装置21B及び変調部22と、送信部としての利得制御器30、電力増幅器31及び出力合波器32とを備えている。
なお、偏波分離器7、周波数変換・増幅器10及び入力分波器11以外の構成については、衛星搭載中継器1C(図8参照)と同一のものであるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
偏波分離器(偏波分離手段)7は、アンテナAT1で受信した異なる偏波の特性を有するデジタル放送信号を分離するもので、一般的な偏波分離フィルタである。この偏波分離器7で分離された信号(例えば、右旋円偏波信号及び左旋円偏波信号、又は、水平偏波信号及び垂直偏波信号)は、それぞれ、異なる周波数変換・増幅器10(101、102)に出力される。
なお、ここでは、図8に示した送受分波器3に代えて偏波分離器7を備えることとしたため、出力合波器32から出力されるデジタル放送信号は、送信用のアンテナAT2を介して受信装置Rvに配信される。
周波数変換・増幅器10及び入力分波器11は、衛星搭載中継器1A(図2参照)で説明したものと同一であるが、ここでは、偏波特性毎にそれぞれ二重構成となっている。例えば、右旋円偏波信号は、周波数変換・増幅器101及び入力分波器111で処理され、左旋円偏波信号は、周波数変換・増幅器102及び入力分波器112で処理される。
このように、衛星搭載中継器1Dを構成することで、2つの送信局Sd1,Sd2から、偏波特性の異なるデジタル放送信号が送信された場合、降雨減衰等の信号の劣化を、衛星搭載中継器1D内で検出することができ、地球上からの運用者の作業を伴わずに、サイトダイバーシティ運用を行うことが可能になる。
なお、衛星搭載中継器1Dの動作については、偏波分離器7によって、受信したデジタル放送信号を、偏波特性により各送信局Sdから送信された信号として分離した後は、図7で説明した衛星搭載中継器1Bの動作と同一であるので、説明を省略する。
[第五の実施の形態]
(衛星搭載中継器1Eの構成)
次に、図10を参照(適宜図1参照)して、衛星搭載中継器1Eの構成について説明する。図10は、本発明の第五の実施の形態に係る衛星搭載中継器の構成を示すブロック図である。図10に示すように、衛星搭載中継器1Eは、複数の送信局Sdから送信される、異なる放送番組のデジタル放送信号を、合成して中継するものである。なお、複数の異なる地点の送信局Sd1,Sd2(他の複数の送信局を含むこととしてもよい)は、同一のチャンネル周波数帯において、異なる放送番組信号(例えば、MPEG−TS)であるデジタル放送信号(TS1,TS2)を、送信局Sd毎に異なるのチャンネル帯域で送信するものとする。なお、放送番組信号は、1つのデジタル放送信号(TS1等)だけでなく、複数のTS(トランスポートストリーム)を含んだ信号であってもよい。この場合、送信局Sdは、チャンネル内で分割された周波数帯域毎にTSを送信するものとする。
ここでは、衛星搭載中継器1Eは、送受分波器3と、受信部としての周波数変換・増幅器10及び入力分波器11と、変調方式変換部としての復調部20B、番組編集装置21C及び変調部22と、送信部としての利得制御器30、電力増幅器31及び出力合波器32とを備えている。なお、番組編集装置21C以外の構成については、衛星搭載中継器1B(図5参照)と同一のものであるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
番組編集装置21Cは、復調部20Bで復調された送信局Sd毎の復調信号である放送番組信号を、チャンネル毎に合成するものである。
ここで、図11を参照して、番組編集装置21Cの構成について説明する。図11は、番組編成装置の一例を示すブロック図である。ここでは、番組編集装置21Cは、チャンネル周波数帯域毎に信号合成部60を備え、各信号合成部60は、誤り訂正復号部61と、記憶部62と、合成部63と、記憶部64と、誤り訂正付加部65とを備えている。
なお、誤り訂正復号部61、記憶部62、記憶部64及び誤り訂正付加部65は、図5で説明した、誤り訂正復号部51、記憶部52、記憶部55及び誤り訂正付加部56と同一の機能を有するものであるため、ここでは説明を省略する。ただし、復調部20Bで復調された復調信号は、チャンネル毎の信号(チャンネル信号)ではなく、そのチャンネル信号を構成する放送番組信号(MPEG−TS)である点が異なっている。
合成部(合成手段)63は、放送番組信号を合成することで、1つのチャンネル信号を生成するものである。例えば、放送番組信号が、MPEG−TSである場合、当該信号には、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)と呼ばれる複数のMPEG−TSを多重化するための制御情報が付加されている。そこで、合成部63は、記憶部62に記憶されるMPEG−TSのTMCCを参照して、各MPEG−TSを合成(多重化)する。
このように、衛星搭載中継器1Eは、複数の送信局から、放送番組信号(MPEG−TS)単位で送信されたデジタル放送信号を復調することで、衛星搭載中継器1E内において、放送番組信号を多重化することができる。
なお、衛星搭載中継器1Eの動作については、図7で説明した衛星搭載中継器1Bの動作において、ステップS15からステップS17までの切り替え動作が、合成部63における放送番組信号の合成動作に変わるだけであるため、説明を省略する。
以上、第一乃至第五の実施の形態として、衛星搭載中継器の種々の変形例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のようにアップリンク波を一旦復調し、変調し直すことで、以下に示す伝送特性調整機能を実現することができる。
〈伝送特性調整機能〉
一般に衛星搭載中継器には、図12に示したコマンド/テレメトリ制御部が備えられている。このコマンド/テレメトリ制御部70は、図示していない管制局(あるいは送信局)から送信されるコマンド(指示命令)を処理するとともに、衛星搭載中継器の動作状態を示す情報(テレメトリ情報)を管制局に配信するものである。図12に示すように、一般にコマンド/テレメトリ制御部70は、コマンド復調部71と、コマンド制御部72と、テレメトリ作成部73と、テレメトリ変調部74とを備えている。
コマンド復調部71は、デジタル放送信号とは異なる周波数によって変調されたコマンドを復調するものである。なお、管制局から送信されるコマンドは、衛星搭載中継器の受信部を介して、コマンド復調部71に入力される。
そして、このコマンド復調部71で復調されたコマンドは、コマンド制御部72に出力される。
コマンド制御部72は、コマンド復調部71で復調されたコマンドを解析し、衛星搭載中継器内の各部に制御信号として、指示を行うものである。
テレメトリ作成部73は、衛星搭載中継器内の各部の状態をステータス信号として収集し、テレメトリ情報を作成するものである。このテレメトリ作成部73で作成されたテレメトリ情報は、テレメトリ変調部74に出力される。
テレメトリ変調部74は、テレメトリ情報をダウンリンク波として送信可能な変調方式により変調を行うものである。このテレメトリ変調部74で変調されたテレメトリ情報は、衛星搭載中継器の送信部を介して、管制局に配信される。
そこで、本発明においては、衛星搭載中継器1A(図2)、衛星搭載中継器1B(図5)、衛星搭載中継器1C(図8)、衛星搭載中継器1D(図9)、衛星搭載中継器1E(図10)のそれぞれにおいて、例えば、復調部20(20B)、変調部22で行う変調方式のパラメータをコマンドとして、管制局から送信し、復調部20(20B)、変調部22が、変調方式のパラメータ(例えば、OFDM変調方式におけるガードインターバル長、キャリア変調方式等)を変更する制御を行うことで伝送特性を調整することも可能である。
例えば、コマンドによって、番組編集装置21A(図3)の伝送特性推定部42で行う伝送特性の種類を指示したり、番組編集装置21B(図6)の受信レベル判定部53で行う判定の基準を指示したり、番組編集装置21C(図11)の合成部63で行う合成時のパラメータ(例えば、時間インターリーブ長、畳み込み符号化率等)を指示したり等の制御を行うこととしてもよい。
さらに、テレメトリ情報を用いることで、衛星搭載中継器21A(図3)の伝送特性推定部42で行う伝送特性結果を管制局に配信したり、衛星搭載中継器21B(図6)の誤り訂正復号部における誤り率等を管制局に配信したり等の制御を行うこととしてもよい。
これによって、管制局において、衛星搭載中継器の伝送特性を把握することができ、さらに、その伝送特性に基づいて、種々のパラメータの調整が可能になる。
本発明に係る衛星デジタル放送システムの全体構成を示す構成図である。 本発明の第一の実施の形態に係る衛星搭載中継器の構成を示すブロック図 本発明の第一の実施の形態に係る衛星搭載中継器の番組編集装置の一例を示すブロック図である。 本発明の第一の実施の形態に係る衛星搭載中継器の動作を示すフローチャートである。 本発明の第二の実施の形態に係る衛星搭載中継器の構成を示すブロック図である。 本発明の第二の実施の形態に係る衛星搭載中継器の番組編成装置の一例を示すブロック図である。 本発明の第二の実施の形態に係る衛星搭載中継器の動作を示すフローチャートである。 本発明の第三の実施の形態に係る衛星搭載中継器の構成を示すブロック図である。 本発明の第四の実施の形態に係る衛星搭載中継器の構成を示すブロック図である。 本発明の第五の実施の形態に係る衛星搭載中継器の構成を示すブロック図である。 本発明の第五の実施の形態に係る衛星搭載中継器の番組編成装置の一例を示すブロック図である。 コマンド/テレメトリ制御部の構成を示すブロック図である。 従来の衛星搭載中継器の構成の一例を示すブロック図である。
符号の説明
1 衛星搭載中継器
3 送受分波器
7 偏波分離器(偏波分離手段)
10 周波数変換・増幅器
11 入力分波器(入力分波手段)
20 復調部(復調手段)
201 復調処理部
202 スクランブル解除部(スクランブル解除手段)
203 判定部(判定手段)
21 番組編集装置
22 変調部(変調手段)
30 利得制御器
31 電力増幅器(増幅手段)
32 出力合波器(出力合波手段)
41 誤り訂正復号部
42 伝送特性推定部(伝送特性推定手段)
43 波形等化部(波形等化手段)
44 誤り訂正付加部
51 誤り訂正復号部
52 記憶部
53 受信レベル判定部(復調信号選択手段)
54 切り替え部
55 記憶部
56 誤り訂正付加部
61 誤り訂正復号部
62 記憶部
63 合成部(合成手段)
64 記憶部
65 誤り訂正付加部

Claims (9)

  1. 放送衛星を介して、送信局から送信されたデジタル放送信号を中継する、前記放送衛星に搭載された衛星搭載中継器であって、
    前記送信局から受信した、第一の変調方式により変調された前記デジタル放送信号を、予め定めたチャンネル周波数帯域毎に分波する入力分波手段と、
    この入力分波手段で分波されたデジタル放送信号をベースバンド信号に復調する復調手段と、
    この復調手段で復調されたベースバンド信号を、第二の変調方式により変調する変調手段と、
    この変調手段で変調された前記チャンネル周波数帯域毎の変調信号を、所定の信号レベルに増幅する増幅手段と、
    この増幅手段によって増幅された変調信号を、送信用の第二のデジタル放送信号として合波する出力合波手段と、を備え
    前記送信局から送信される、少なくとも復調及び変調を制御するパラメータに基づいて、前記復調手段及び前記変調手段が、復調及び変調の動作を変えることを特徴とする衛星搭載中継器。
  2. 放送衛星を介して、複数の異なる地点の送信局から送信されたデジタル放送信号を選択して中継する、前記放送衛星に搭載された衛星搭載中継器であって、
    前記複数の送信局から受信した、第一の変調方式により変調された前記デジタル放送信号を、予め定めたチャンネル周波数帯域毎に分波する入力分波手段と、
    この入力分波手段で分波されたデジタル放送信号をベースバンド信号に復調する復調手段と、
    この復調手段によって復調された、前記送信局毎に異なる変調信号において、受信レベル又は誤り率を判定し、1つの復調信号を選択する復調信号選択手段と、
    この選択された復調信号を、第二の変調方式により変調する変調手段と、
    この変調手段で変調された前記チャンネル周波数帯域毎の変調信号を、所定の信号レベルに増幅する増幅手段と、
    この増幅手段によって増幅された変調信号を、送信用の第二のデジタル放送信号として合波する出力合波手段と、
    を備えていることを特徴とする衛星搭載中継器。
  3. 前記送信局から送信されるデジタル放送信号は、前記チャンネル周波数帯域を分割した、前記送信局毎に異なる分割帯域の信号であって、
    前記復調信号選択手段は、前記分割帯域毎に受信レベル又は誤り率を判定し、1つの復調信号を選択することを特徴とする請求項2に記載の衛星搭載中継器。
  4. 放送衛星を介して、2つの異なる地点の送信局から送信された偏波の異なるデジタル放送信号を選択して中継する、前記放送衛星に搭載された衛星搭載中継器であって、
    前記2つの送信局から受信したデジタル放送信号の偏波を検出し、2つの受信信号に分離する偏波分離手段と、
    この偏波分離手段で分離された受信信号を、予め定めたチャンネル周波数帯域毎に分波する入力分波手段と、
    この入力分波手段で分波された受信信号をベースバンド信号に復調する復調手段と、
    この復調手段によって復調された復調信号において、受信レベル又は誤り率を判定し、1つの復調信号を選択する復調信号選択手段と、
    この選択された復調信号を、第二の変調方式により変調する変調手段と、
    この変調手段で変調された前記チャンネル周波数帯域毎の変調信号を、所定の信号レベルに増幅する増幅手段と、
    この増幅手段によって増幅された変調信号を、送信用の第二のデジタル放送信号として合波する出力合波手段と、
    を備えていることを特徴とする衛星搭載中継器。
  5. 放送衛星を介して、複数の送信局から送信された個別の放送番組信号を多重化して中継する、前記放送衛星に搭載された衛星搭載中継器であって、
    前記送信局から受信した、第一の変調方式により変調された前記放送番組信号毎のデジタル放送信号を、予め定めたチャンネル周波数帯域毎に分波する入力分波手段と、
    この入力分波手段で分波されたデジタル放送信号を、前記放送番組信号毎のベースバンド信号に復調する復調手段と、
    この復調手段で復調された複数のベースバンド信号を合成することで、1つのチャンネル周波数帯域に対応するベースバンド信号を生成する合成手段と、
    この合成手段で合成されたベースバンド信号を、第二の変調方式により変調する変調手段と、
    この変調手段で変調された前記チャンネル周波数帯域毎の変調信号を、所定の信号レベルに増幅する増幅手段と、
    この増幅手段によって増幅された変調信号を、送信用の第二のデジタル放送信号として合波する出力合波手段と、を備え
    前記送信局から送信される、少なくとも復調及び変調を制御するパラメータに基づいて、前記復調手段及び前記変調手段が、復調及び変調の動作を変えることを特徴とする衛星搭載中継器。
  6. 前記デジタル放送信号は、予め既知の固有信号が挿入された信号であって、
    前記固有信号に基づいて、前記復調信号の伝送特性を推定する伝送特性推定手段と、
    この伝送特性推定手段で推定された伝送特性に基づいて、前記復調信号を整形する波形等価手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の衛星搭載中継器。
  7. 前記伝送特性推定手段は、前記伝送特性推定手段で推定された伝送特性を、対応する送信局に通知することを特徴とする請求項6に記載の衛星搭載中継器。
  8. 前記送信局から送信される、少なくとも復調及び変調を制御するパラメータに基づいて、前記復調手段及び前記変調手段が、復調及び変調の動作を変えることを特徴とする請求項2又は請求項4に記載の衛星搭載中継器。
  9. 前記デジタル放送信号は、放送用のビットストリームデータにスクランブル情報を演算により付加した後に変調された信号であって、
    前記復調信号に対して、前記演算の逆演算を行うことで、スクランブルを解除するスクランブル解除手段と、
    このスクランブル解除手段によってスクランブルが解除された信号の予め定めた情報と、既知の情報とを照合することで、前記復調信号の正当性を判定する判定手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の衛星搭載中継器。
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