JP4216644B2 - デジタル放送システムと放送再送信装置及び放送受信装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
この発明は、放送送信装置から放送受信装置に対しデジタル放送信号を送信するとともに、特定の放送サービスエリア内で放送再送信装置から放送受信装置に対しデジタル放送信号の再送信号を送信するデジタル放送システムとその放送送信装置、放送再送信装置及び放送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル放送技術の確立に伴い、通信衛星や放送衛星を使用する衛星放送システムではデジタル放送が開始され、さらに地上波放送システムにおいてもデジタル放送への移行が計画されている。デジタル放送は、デジタル圧縮技術の採用により多チャンネル化が可能であり、また画質の向上や双方向データ放送の実現などが可能になるという、アナログ放送にはない優れた特徴を有する。
【0003】
また、近時では、移動体向けのデジタル放送の開始も予定されている。このようなデジタル放送においては、受信装置が動き回り受信環境が一定しないため、例えば都市部のビルの谷間などのように電波が届きにくい場所で受信障害が起きてしまう。そのため、このような地域ではビルの屋上等に中継局を設け、放送局から送られてきた放送波を中継局で受信し、当該地域向けに再送信する方式が採られている(例えば特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特願平11−373532号。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記受信装置では、放送局からの放送波と中継局からの再送信波とを受信した場合、放送波と再送信波との合成波の周波数特性に大きな変化が生じることになり、このためディップが生じてしまうことになる。すると、受信装置においては、地上デジタル放送波の受信信号の周波数特性の補正を行うと、当該受信信号の品質劣化を起こしてしまうことになる。
【0006】
また、地上デジタル放送が普及するまでの期間、アナログ放送との混合放送(サイマル放送)が行なわれることになり、アナログ放送の伝送帯域に影響を与えないようにする対応策も強く望まれている。
【0007】
そこで、この発明の目的は、デジタル放送帯域において、隣接伝送帯域に影響を及ぼすことなく、また放送受信装置にて受信品質を劣化させることなくデジタル放送信号を受信し得るデジタル放送システムと放送再送信装置及び放送受信装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するために、以下のように構成される。
(1)伝送帯域を複数のセグメントに分割したデジタル放送信号を送信する放送送信装置と、デジタル放送信号を受信し、この受信信号の全セグメントのうち中心周波数相当のセグメントを含む一部のセグメントを部分帯域として抽出し、この部分帯域の信号成分を再送信号として所定の放送サービスエリアに再送信する放送再送信装置と、放送サービスエリア内で、デジタル放送信号及び再送信号の少なくともいずれかの信号を受信する放送受信装置とを備え、放送再送信装置は、再送信号を許容レベルまで増幅する増幅手段と、前記再送信号の周波数特性を前記部分帯域の上端から高域側、及び部分帯域の下端から低域側へ徐々に信号レベルが小さくなるように制御する制御手段とを備えるようにしたものである。
【0009】
(1)の発明によれば、放送再送信装置から放送受信装置へ放送される信号は、放送送信装置から送信されるデジタル放送信号の全セグメントのうち中心周波数相当のセグメントを含む一部のセグメント、つまり部分帯域の信号のみであり、この部分帯域の信号は許容レベルまで増幅され、かつ再送信号の周波数特性を部分帯域の上端から高域側へ、及び部分帯域の下端から低域側へ徐々に信号レベルが小さくなるように非線形処理された信号である。このため、限られた放送サービスエリアを有効に利用して、多数の放送受信装置に対し部分帯域の信号を高速に伝送することができ、また部分帯域の受信エリアの拡大を図ることもできる。このことは、移動体に搭載されている放送受信装置に対し非常に有効となる。また、部分帯域の信号を非線形とすることにより、隣接伝送帯域の信号との干渉も軽減することができる。
【0010】
さらに、放送受信装置では、放送送信装置から送信されるデジタル放送信号と放送再送信装置から送信される部分帯域の信号が受信され、これら信号が合成される。そして、この合成信号に乗せられているパイロット信号を利用して、その振幅・位相特性から伝送路歪みを修正するための補正信号を作成しているので、特別な測定器等を用いることなく、容易に調整を行うことができる。従って、合成信号の周波数特性に生じるディップを低減することができ、これにより受信信号の伝送路歪みの補正を簡単に行うことができ、受信信号の品質向上を図ることができる。
【0011】
(2)放送再送信装置は複数備え、複数の放送再送信装置各々の制御手段は、再送信号に対し各放送再送信装置ごとに異なる周波数特性を設定することを特徴とする。
(2)の発明によれば、上記(1)と同様の作用効果が得られるとともに、放送受信装置が第1及び第2の放送サービスエリアの重なり領域に位置する場合に、各放送再送信装置ごとに部分帯域の信号の周波数特性を異ならせることにより、複数の放送再送信装置から送信される部分帯域の信号を集中して受信したとしても、その合成信号の周波数特性上に生じるディップの位置を分散させることができ、これによりディップの影響を軽減し、受信品質をいっそう向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係わる地上デジタル放送システムの概略構成図である。このシステムは放送再送信装置としての再送信局A1,A2を中継して、主として移動体向けのデジタル放送を行うものである。放送送信装置としての放送主局BSから再送信局A1,A2に向け送信された地上デジタル放送信号は、各再送信局A1,A2により中継されて各放送サービスエリアに向け放送される。一方、各視聴者の放送受信機RSは、車両に搭載されるか又は視聴者自身(ユーザ)が携帯することにより使用される。なお、放送受信機RSは家屋内に固定的に設置することも可能である。
放送受信機RSは、上記放送サービスエリア内において上記放送主局BS及び再送信局A1,A2からそれぞれ到来する地上デジタル放送信号を受信して再生する。
【0013】
図2は、上記放送主局BSの具体的構成を示すブロック図である。
図2において、図中符号11はMPEG2エンコーダで、放送する映像信号をMPEG2システムズで規定されるフォーマットで圧縮符号化する。MPEG2エンコーダ11の出力は、多重化装置12で中継用制御データ等が多重された後、OFDM変調装置13に送られる。このOFDM変調装置13は、多重化装置12からの多重化信号を所定モードのサブキャリアに順次割り当て、IFFT処理により周波数軸領域から時間軸領域に変換してOFDM信号、つまり地上デジタル放送信号を生成するもので、ここで得られたOFDM信号は電力増幅器14にて電力増幅されて送信アンテナ15から所定の領域に向けて送出される。
【0014】
図3は、上記再送信局A1,A2の具体的構成を示すブロック図である。ここでは、再送信局A1を代表して説明する。
すなわち、再送信局A1では、受信アンテナ21により上記放送主局BSからのOFDM信号を受信し、OFDM受信装置22によりOFDM受信信号を復調し、その復調信号をダウンコンバータ23に送る。ダウンコンバータ23は、入力された復調信号を無線周波数帯から中間周波数帯に周波数変換し、IF信号を生成する。このIF信号は、A/D(アナログ/デジタル)変換器24によりデジタル信号に変換され、FFT(高速フーリエ変換)処理器25によりFFT処理が施され、時間軸信号から周波数軸信号に変換された後、バンドパスフィルタ(BPF)26により数セグメントからなる部分帯域が抽出されてデジタルフィルタ27に供給される。
【0015】
デジタルフィルタ27は、部分帯域の中心周波数の信号レベルが最大レベルとなり部分帯域の上端から高域側へ、及び部分帯域の下端から低域側へ徐々に信号レベルが小さくなるように再送信号の周波数特性を制御する機能を有する。
【0016】
デジタルフィルタ27の出力信号は、D/A変換器28によりアナログ信号に変換されて、OFDM変調装置29に供給される。OFDM変調装置29は、D/A変換器28の出力を所定モードのサブキャリアに再割り当てし、IFFT(逆高速フーリエ変換)処理によりOFDM信号を生成するもので、ここで得られたOFDM信号は電力増幅器30で設定された増幅率に応じて部分帯域の信号を許容レベルまで電力増幅されて送信アンテナ31から所定の領域に向けて送出される。なお、再送信局A1,A2では、OFDM変復調を行わずに、RF及びIF処理のみで再送信するようにしてもよい。
【0017】
図4は、上記放送受信機RSの具体的構成を示すブロック図である。
受信アンテナ41で受信された放送主局BSからの地上デジタル放送信号、及び再送信局A1,A2からの再送信号は、チューナ42で合成されて、無線周波数帯から中間周波数帯に周波数変換され、IF信号となる。このIF信号は、A/D変換器43によりデジタル信号に変換され、復調器44により直交復調されてベースバンド信号となる。このベースバンド信号はFFT処理器45によりFFT処理が施され、時間軸信号から周波数軸信号に変換されて補正器46及びパイロット信号抽出器47に供給される。
【0018】
このパイロット信号抽出器47は、FFT処理器45から出力される周波数軸信号から、予め周波数軸上に配置されている、振幅・位相等化用のパイロット信号のみを抜き出すもので、ここで得られたパイロット信号は、補正量演算器48に供給される。この補正量演算器48は、パイロット信号を補間して周波数特性信号を生成し、この周波数特性の逆特性を求め、各サブキャリアに対する振幅(ゲイン)・位相の補正信号として補正器46に出力する。
【0019】
補正器46は、IF信号と補正信号とを入力し、補正信号に従ってIF信号の振幅・位相周波数特性を補正し、補正後のIF信号を出力する。このIF信号は、ビタビ復号器49で復号処理を受け、リードソロモン(RS)復号器50で復号処理を受けた後、デコーダ51により元の放送信号に戻されて表示器52に再生表示される。
【0020】
以上のように構成されたシステムの動作について説明する。
(放送受信機RSが放送局BS及び再送信局A1からの信号を受信する場合)
まず、放送主局BSでは、図5(a)に示すように、地上デジタル放送信号(S1)を送信する。そして、再送信局A1では、放送主局BSからの地上デジタル放送信号を受信し、該地上デジタル放送信号の全セグメントのうち中心周波数相当のセグメントを含む一部のセグメントを抽出し、これらセグメントを他のセグメントに比して信号レベルを大きくし、再送信号(S2)として送信する。
【0021】
ところで、以上のような放送受信期間中に、放送受信機RSを搭載した自動車が放送不感エリアを通過し、これにより放送信号のある受信期間において信号受信が一時的に途絶えたとする。そうすると、この受信途絶期間においては、受信されるはずの番組データの一部が欠損する。しかし、受信期間中において、部分帯域の信号が1回でも正常に受信できれば、この受信できた信号をもとに通常の番組データを再生できる。
【0022】
このため、限られた放送サービスエリアを有効に利用して、多数の放送受信機RSに対し再送信号を高速に伝送することができ、また部分帯域の受信エリアの拡大を図ることもできる。特に、自動車等に搭載されている放送受信機RSに対し非常に有効である。
【0023】
一方、放送受信機RSでは、放送主局BSからの地上デジタル放送信号と、再送信局A1からの再送信号とが受信され、これら受信信号が合成されることになる。
しかしながら、放送主局BSからの地上デジタル放送信号と、再送信局A1からの再送信号とをそのまま合成した場合、図5(b)に示すように、ディップが生じてしまい、受信品質を大幅に劣化させてしまうことになる。
【0024】
そこで、本実施形態では、再送信局A1にて、図6(a)に示すように、部分帯域の中心周波数の信号レベルが最大レベルとなり部分帯域の上端から高域側へ、及び下端から低域側へ徐々に信号レベルが小さくなるように非線形処理を行う。すると、放送受信機RSでは、図6(b)に示すように、放送主局BS及び再送信局A1それぞれからの信号を合成することにより、生じるディップが軽減される。
【0025】
(放送受信機RSが放送局BS及び再送信局A1、A2からの信号を受信する場合)
まず、放送受信機RSは、図7に示す斜線領域に位置しているとする。放送主局BSでは、図8(a)に示すように、地上デジタル放送信号(S1)を送信する。そして、再送信局A1では、放送主局BSからの地上デジタル放送信号を受信し、該地上デジタル放送信号の全セグメントのうち中心周波数相当のセグメントを含む一部のセグメントを抽出し、これらセグメントを他のセグメントに比して信号レベルを大きくし、再送信号(S2)として送信する。
【0026】
一方、再送信局A2では、放送主局BSからの地上デジタル放送信号を受信し、該地上デジタル放送信号の全セグメントのうち中心周波数相当のセグメントを含む一部のセグメントを抽出し、これらセグメントを他のセグメントに比して信号レベルを大きくし、再送信号(S3)として送信する。このとき、再送信局A2では、上記再送信号(S2)とは周波数特性が異なる再送信号(S3)を生成する。
【0027】
すると、放送受信機RSでは、図8(b)に示すように、放送主局BS及び再送信局A1,A2それぞれからの信号を合成することにより、ディップ位置を分散させることができ、これによりディップの影響を軽減し、受信品質が向上される。
【0028】
以上のように上記実施形態では、再送信局A1から放送受信機RSに対し、放送主局BSから送信される地上デジタル放送信号の全セグメントのうち中心周波数相当のセグメントを含む一部のセグメント、つまり部分帯域の信号のみを放送し、また再送信局A1はこの部分帯域の信号に対し、放送主局BSから送信される地上デジタル放送信号を許容レベルまで増幅し、かつ部分帯域の中心周波数の信号レベルが最大レベルとなり部分帯域の上端から高域側へ、及び部分帯域の下端から低域側へ徐々に信号レベルが小さくなるように非線形処理するようにしている。従って、限られた放送サービスエリアを有効に利用して、多数の放送受信機RSに対し部分帯域の信号を高速に伝送することができ、また部分帯域の受信エリアの拡大を図ることもできる。また、部分帯域の信号を非線形とすることにより、隣接伝送帯域にアナログ放送信号が配置されていても、このアナログ放送信号との干渉も軽減することができる。
【0029】
さらに、放送受信機RSでは、放送主局BSから送信される地上デジタル放送信号と再送信局A1から送信される部分帯域の信号が受信され、これら信号が合成される。そして、この合成信号に乗せられているパイロット信号を利用して、その振幅・位相特性から伝送路歪みを修正するための補正信号を作成しているので、特別な測定器等を用いることなく、容易に調整を行うことができる。従って、合成信号の周波数特性に生じるディップを低減することができ、これにより受信信号の伝送路歪みの補正を簡単に行うことができ、受信信号の品質向上を図ることができる。
【0030】
また、上記実施形態では、放送受信機RSが再送信局A1,A2それぞれの放送サービスエリアの重なり領域に位置する場合に、各再送信局A1,A2ごとに部分帯域の信号の周波数特性を異ならせることにより、放送受信機RSにて再送信局A1,A2から送信される部分帯域の信号を集中して受信したとしても、その合成信号の周波数特性上に生じるディップの位置を分散させることができ、これによりディップの影響を軽減し、受信品質をいっそう向上させることができる。
【0031】
ところで、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記実施形態では、地上デジタル放送信号に振幅・位相が既知のパイロット信号が含まれているものとして説明したが、例えばDBPSK変調方式の場合には、パイロット信号でなくてもデータを用いて振幅・位相周波数特性を検出することが可能であり、その特性の逆特性を求めることで、補正量を求めることができる。
【0032】
また、上記実施形態では、2局の再送信局からの再送信号を受信する例について説明したが、これに限ることなく、2局以上の多数の再送信局からの再送信号を受信する場合にも適用できることはもちろんのことである。
【0033】
その他、システム構成や、放送主局、再送信局及び放送受信機の種類及び構成、部分帯域の信号の非線形処理方法、抽出するセグメントの数、周波数特性の補正方法等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、デジタル放送帯域において、隣接伝送帯域に影響を及ぼすことなく、また放送受信装置にて受信品質を劣化させることなく地上デジタル放送信号を受信し得るデジタル放送システムとその放送送信装置、放送再送信装置及び放送受信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態に係わる地上デジタル放送システムの概略構成図。
【図2】 図1に示した放送主局の具体的構成を示すブロック図。
【図3】 図1に示した再送信局の具体的構成を示すブロック図。
【図4】 図1に示した放送受信機の具体的構成を示すブロック図。
【図5】 上記実施形態における放送受信機において、合成信号にディップが生じる場合の周波数特性を示す図。
【図6】 上記実施形態における放送受信機において、合成信号に生じたディップが軽減された場合の周波数特性を示す図。
【図7】 上記実施形態における放送受信機が2局の再送信局の放送サービスエリアに位置した場合の例を説明するために示す図。
【図8】 上記実施形態における放送受信機において、2局の再送信号の合成信号に生じたディップ位置が分散された場合の周波数特性を示す図。
【符号の説明】
11…MPEG2エンコーダ、12…多重化装置、13…OFDM変調装置、14…電力増幅器、15…送信アンテナ、21…受信アンテナ、22…OFDM受信装置、23…ダウンコンバータ、24…A/D(アナログ/デジタル)変換器、25…FFT(高速フーリエ変換)処理器、26…バンドパスフィルタ(BPF)、27…デジタルフィルタ、28…D/A(デジタル/アナログ)変換器、29…OFDM変調装置、30…電力増幅器、31…送信アンテナ、41…受信アンテナ、42…チューナ、43…A/D変換器、44…復調器、45…FFT処理器、46…補正器、47…パイロット信号抽出器、48…補正量演算器、49…ビタビ復号器、50…リードソロモン復号器、51…デコーダ、52…表示器、A1,A2…再送信局、BS…放送主局、RS…放送受信機。
Claims (4)
- 伝送帯域を複数のセグメントに分割したデジタル放送信号を送信する放送送信装置と、
前記デジタル放送信号を受信し、この受信信号の全セグメントのうち中心周波数相当のセグメントを含む一部のセグメントを部分帯域として抽出し、この部分帯域の信号成分を再送信号として所定の放送サービスエリアに再送信する放送再送信装置と、
前記放送サービスエリア内で、前記デジタル放送信号及び前記再送信号の少なくともいずれかの信号を受信する放送受信装置とを備え、
前記放送再送信装置は、
前記再送信号を許容レベルまで増幅する増幅手段と、
前記再送信号の周波数特性を前記部分帯域の上端から高域側、及び部分帯域の下端から低域側へ徐々に信号レベルが小さくなるように制御する制御手段とを備えたことを特徴とするデジタル放送システム。 - 前記放送再送信装置は複数備え、
前記複数の放送再送信装置各々の制御手段は、前記再送信号に対し各放送再送信装置ごとに異なる周波数特性を設定することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送システム。 - 前記請求項1記載のデジタル放送システムで使用される放送再送信装置であって、
前記デジタル放送信号を受信する受信手段と、
この受信手段で得られる受信信号の全セグメントのうち中心周波数相当のセグメントを含む一部のセグメントを部分帯域として抽出する信号抽出手段と、
この信号抽出手段の出力を許容レベルまで増幅する増幅手段と、
この増幅手段の出力を再送信号として所定の放送サービスエリアに送信する送信手段と、
前記再送信号の周波数特性を前記部分帯域の上端から高域側、及び部分帯域の下端から低域側へ徐々に信号レベルが小さくなるように制御する制御手段とを具備したことを特徴とする放送再送信装置。 - 前記請求項1記載のデジタル放送システムで使用される放送受信装置であって、
前記放送ネットワークにより到来したデジタル放送信号と、前記放送再送信装置から送られてくる再送信号とを受信する受信手段と、
この受信手段で得られたデジタル放送信号及び前記再送信号を合成する合成手段と、
この合成手段の出力を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換する領域変換手段と、
この領域変換手段の出力から振幅周波数特性及び位相周波数特性を検出する周波数特性検出手段と、
この周波数特性検出手段で検出された特性から振幅歪み補正量及び位相歪み補正量を演算する補正量演算手段と、
この補正量演算手段で得られた補正量に従って前記合成手段の出力信号の振幅補正及び位相補正を行う補正手段とを具備したことを特徴とする放送受信装置。
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