JP4563343B2 - マスタシリンダ - Google Patents

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Description

この発明は、車両用ブレーキ装置等の液圧発生部として用いられるマスタシリンダに関するものである。
マスタシリンダは作動液が導入されるシリンダ本体にピストンが摺動自在に嵌合され、このピストンがブレーキペダル等から推力を受けて液圧を発生する。そして、ピストンによってシリンダ本体内に隔成される圧力室には、ピストンに戻り方向の反力を付与するためのリターンスプリングが収容されている。
リターンスプリングは、その両端部をスプリングリテーナで支持された状態でシリンダ本体内に組み付けられるが、近年、このときの組付け性を良好にするために、リターンスプリングとスプリングリテーナを予め一体に組付け、スプリグユニットとしてシリンダ本体内に組み付けるようにしたマスタシリンダが案出されている(例えば、特許文献1参照)。
このマスタシリンダは、スプリングリテーナが軸方向に進退可能に組み付けられた一対の分割ピースで構成され、各分割ピースに、リターンスプリングの内周部をガイドする略円筒状のガイド筒と、このガイド筒の一端でリターンスプリングの端部を支持するフランジ部が設けられている。そして、両分割ピースは、各ガイド筒の他端がリターンスプリングの内周部に相反方向から挿入され、その状態において、両ガイド筒が軸方向に相対変位可能に組み付けられるとともに、各ガイド筒の他端部に形成されたストッパによってガイド筒相互の抜け方向の変位が規制されている。
したがって、両分割ピースに組み付けられたリターンスプリングは、両端部が各分割ピースのフランジ部で支持されるとともに、ガイド筒相互の軸方向の変位によってその伸縮が許容されることになる。
ところが、このマスタシリンダの場合、スプリングリテーナが略円筒状の分割ピースで構成されているため、シリンダ本体への作動液の充填時に内部からエアが抜けにくくなることが懸念される。
このため、これに対処するものとしてスプリングリテーナのガイド筒とフランジ部にエア抜き構造を設けたものが開発されている(例えば、特許文献2参照)。
この従来のマスタシリンダは、ガイド筒からフランジ部の外周端面に向かって放射状にエア抜き用のスリットが形成され、ガイド筒の内部のエアがこのスリットを通ってスプリングリテーナの外部に抜けるように工夫されている。
特開2006−15801号公報 国際公開第2005−001306号パンフレット
しかし、この従来のマスタシリンダにおいては、スプリングリテーナ内のエアを確実に外部に排出できるようになるものの、エア抜き用のスリットがフランジ部の外周端面に達するように形成されているために、フランジ部が変形し易くなり、フランジ部に変形が生じると、リターンスプリングの一部が径方向外側に膨らむ可能性がある。そして、このリターンスプリングの膨らみが生じると、膨らみ部分がマスタシリンダの組付時に周囲の部材、例えば、ピストンの凹状のスプリング収容部の内周面等と干渉し、組付け性が悪化することが懸念される。
そこでこの発明は、リターンスプリングを支持するフランジ部の変形を招くことなくスプリングリテーナ内のエアを確実に外部に排出できるようにして、エアの排出性能の向上と組付け性の向上を図ることのできるマスタシリンダを提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、作動液が導入される有底筒状のシリンダ本体と、このシリンダ本体に摺動自在に嵌合されて同シリンダ本体の内側に圧力室を隔成するピストンと、前記圧力室内に配置されて前記ピストンに戻り方向の反力を付与するリターンスプリングと、このリターンスプリングの伸縮を許容しつつ同リターンスプリングの両端部を支持する樹脂製のスプリングリテーナと、を備えたマスタシリンダにおいて、前記スプリングリテーナが、軸方向に進退可能に組み付けられた一対の分割ピースを備え、この各分割ピースに、前記リターンスプリングの内周側に挿入されて同リターンスプリングをガイドする略円筒状のガイド筒と、このガイド筒の一端側で前記リターンスプリングの端部を支持し前記シリンダ本体の底壁または前記ピストンの端面に突き当てられるフランジ部が設けられ、このフランジ部に、同フランジ部の外周端面に達しない範囲で、前記ガイド筒との連接部から径方向外側に向かって延出して前記ガイド筒内と前記スプリングリテーナの外部とを連通する孔が前記フランジ部の周方向に沿って複数設けられるようにした。
これにより、スプリングリテーナ内のエアはフランジ部のガイド筒との連接部から径方向外側に向かって延出する孔を通って外部に沿って排出されるようになる。また、孔はフランジ部の外周端面に達しない範囲で設けられているため、フランジ部は外周縁部が環状に繋がることになり、全体の変形強度が高まる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記孔は、前記連接部から前記ガイド筒の方向へも延出して設けられるようにした。
請求項1,2に記載の発明によれば、フランジ部に複数設けられ、フランジ部のガイド筒との連接部から径方向外側に向かって延出して前記ガイド筒内と前記スプリングリテーナの外部とを連通する孔によってスプリングリテーナ内のエアを外部に確実に排出でき、しかも、フランジ部の外周縁部が孔によって円周方向で完全に分断されずにフランジ部全体の変形強度が高く維持されるため、フランジ部の変形に起因するリターンスプリングの変形を未然に防止することができる。したがって、この発明を採用した場合には、エアの排出性能の向上と組付け性の向上を両立させることができる。
また、スプリングリテーナの周方向の設置角度に拘らず、複数の孔のいずれかからより有利にエアを外部に排出することができる。
以下、この発明の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1において、1は、この発明に係るマスタシリンダであり、2は、このマスシリンダ1の上部に取付けられたリザーバタンクである。この実施形態のマスタシリンダ1は車両のブレーキ装置に用いられ、運転席のブレーキペダル操作に連動してブレーキ回路に作動液を給排する。なお、リザーバタンク2は、大型でフロート機構を有するメインタンクと小型のサブタンクが相互に配管接続された分離タイプのものであり、図1では、マスタシリンダ1に直結されるサブタンクのみを示す。なお、リザーバタンク2は分離タイプに限るものではなく、フロート機構を有する単独のタンクをマスタシリンダ11に直結するようにしても良い。
マスタシリンダ1は、有底円筒状のシリンダ本体3内にプライマリピストン4とセカンダリピストン5が直列に配置されたタンデム型のマスタシリンダであり、シリンダ本体3内の両ピストン4,5によって隔成される第1,第2圧力室6,7が夫々図示しない給排ポートを介して車両の異なるブレーキ配管系(例えば、前輪側のブレーキ配管系と後輪側のブレーキ配管系)に接続されている。
プライマリピストン4は、シリンダ本体3の開口側(図1中右側)に摺動自在に嵌合され、シリンダ本体3から突出する基端部が図示しないブースタを介してブレーキペダルの操作ロッドに連結されている。セカンダリピストン5は、シリンダ本体3に摺動自在に嵌合され、プライマリピストン4との間に第1圧力室6を形成するとともに、シリンダ本体3の底部との間に第2圧力室7を形成している。各圧力室6,7内には、プライマリピストン4とセカンダリピストン5に戻り方向の操作反力を付与するためのリターンスプリング8が設けられている。各リターンスプリング8は、後述するスプリングリテーナ9に一体に組み付けられ、スプリングユニット10として各圧力室6,7内に配置されている。
また、シリンダ本体3の上面には、リザーバタンク2を取り付けるためのボス部11が設けられ、このボス部11にリザーバタンク2の給排口12a,12bが接続されている。そして、ボス部11には、リザーバタンク2の一方の給排口12aと第1圧力室6とを接続する第1給排孔13aが形成されるとともに、他方の給排口12bと第2圧力室7とを接続する第2給排孔13bが形成されている。
シリンダ本体3の軸方向に離間した2位置には環状溝14a,14bが形成され、この各環状溝14a,14bに給排孔13a,13bが夫々導通している。各環状溝14a,14bは、夫々プライマリピストン4とセカンダリピストン5の外周面に臨む位置に形成され、各ピストン4,5の内外に設けられた後述する2系統の通路を通して対応する圧力室5,6に接続されるようになっている。また、シリンダ本体3の内周面の各環状溝14a,14bの軸方向の前後位置にはコ字状断面のシールリング15,16が装着され、これらのシールリング15,16によってシリンダ本体3と各ピストン4,5の摺動隙間が液密にシールされている。
プライマリ・セカンダリの各ピストン4,5には夫々前方側(図1中左側)の第1圧力室6と第2圧力室7に臨む円筒壁4a,5aが設けられ、各円筒壁4a,5aには径方向に貫通する戻し孔17が形成されている。この各戻し孔17は、各ピストン4,5が最大に後退した初期位置にあるときに、圧力室6,7と各対応する環状溝14a,14bとを導通させ、ブレーキ配管から戻った作動液に余剰分があればそれをリザーバタンク2に戻すように機能する。この各戻し孔17は、環状溝14a,14bと圧力室5,6を接続する前述の2系統の通路のうちの一方を形成している。
また、シリンダ本体3の内周面のうちの環状溝14a,14bの各前方側(図1中左側)には、環状溝14a,14bと圧力室6,7を夫々接続する導通溝18a,18bが形成されている。各導通溝18a,18bは、シリンダ本体3の軸方向に沿って形成されているが、この各導通溝18a,18bの延出方向の途中には前述の一方のシールリング15が介在されている。シールリング15は、コ字状断面の開口が前方側(図1中左側)に向くように設置され、内周壁が各ピストン4,5の外周面に摺動自在に密接するようになっている。また、シールリング15は、前方側の圧力室6,7の圧力が後方側の環状溝14a,14bの圧力よりも低くなった場合に、外周壁が撓み変形することによって導通溝18a,18bを開き、環状溝14a,14b(リザーバタンク2)から対応する圧力室6,7への作動液の流通(作動液の補充)を許容する。各導通溝18a,18bは、環状溝14a,14bと圧力室5,6を接続する前述の2系統の通路のうちの他方を形成している。
したがって、各ピストン4,5が初期位置にあるときには、リザーバタンク2と各圧力室6,7がピストン4,5の戻し孔17を介して導通し、この状態から各ピストン4,5が前方側に移動して戻し孔17が環状溝14a,14bに臨む位置から前方側にずれると、戻し孔17がシリンダ本体3の内周面によって閉塞され、リザーバタンク2と各圧力室6,7との導通が遮断される。このとき、各ピストン4,5の前進作動に応じて各圧力室6,7内の圧力が高まり、作動液がブレーキ配管に供給されるようになる。なお、この作動液の供給時には各圧力室6,7内の圧力が高まるため、シールリング15は導通溝18a,18bを閉塞している。
また、この状態から各ピストン4,5がリターンスプリング8の力を受けて後退すると、ブレーキ配管から各圧力室6,7内に作動液が戻される。そして、このとき各圧力室6,7内の圧力が一時的にリザーバタンク2内の圧力よりも低くなると、前述のようにシールリング15が導通溝18a,18bを開き、各圧力室6,7内での不足分の作動液がリザーバタンク2から補充される。
ここで、図2〜図5に詳細に示すスプリングユニット10について説明する。
スプリングユニット10は、コイルばねから成るリターンスプリング8と、このリターンスプリング8の伸縮をガイドしつつ同スプリング8の両端部を支持する樹脂製のスプリングリテーナ9とを備え、スプリングリテーナ9は、略筒状の一対の分割ピース9A,9Bによって構成されている。
今、一方の分割ピース9Aを第1の分割ピース9Aと呼び、他方の分割ピース9Bを第2の分割ピース9Bと呼ぶものとすると、第1の分割ピース9Aと第2の分割ピース9Bは略円筒状のガイド筒20A,20Bを有し、第1の分割ピース9Aのガイド筒20Aが第2の分割ピース9Bのガイド筒20Bよりも小径に形成されている。両分割ピース9A,9Bのガイド筒20A,20Bの一端側には径方向外側に延出する係止フランジ(フランジ部)21A,21Bが一体に形成され、この係止フランジ21A,21Bのガイド筒20A,20Bの外周面に臨む側の面がリターンスプリング8の各端部に当接する座面とされている。
第1の分割ピース9Aのガイド筒20Aの他端には、径方向外向きの環状突起22が一体に形成され、第2の分割ピース9Bのガイド筒20Bの他端には、軸方向に沿うスリット23が円周方向等間隔に複数形成されるとともに、このスリット23によって分離された各分割片の端部に径方向内向きのストッパ突起24が一体に形成されている。第1の分割ピース9Aと第2の分割ピース9Bは、ガイド筒20A,20Bの他端部同士を向かい合わせるようにして組み付けられ、第1の分割ピース9Aのガイド筒20Aの外側に第2の分割ピース9Bのガイド筒20Bが摺動自在に嵌合される。この組付時には、ストッパ突起24が環状突起22を乗り越え、乗り越えた後には、ストッパ突起24と環状突起22の背面同士が当接することによって分割ピース9A,9Bの軸方向の抜けが阻止される。
そして、両分割ピース9A,9Bの組付時には、両者のガイド筒20A,20Bの他端がリターンスプリング8の内周部に両側から挿入され、リターンスプリング8を所定量押し縮めた状態で両ガイド筒20A,20Bの他端がストッパ突起24と環状突起22によって相互に係合される。こうして両分割ピース9A,9Bが組み付けられると、スプリングユニット10が完成し、リターンスプリング8の両端部が係止フランジ21A,21Bに係止されるとともに、両分割ピース9A,9Bの軸方向の相対変位によりリターンスプリング8の伸縮が許容されることになる。
また、この実施形態の場合、両分割ピース9A,9Bの係止フランジ21A,21Bには、ガイド筒20A,20B側に突出する円環状のボス部25が形成され、このボス部20によってリターンスプリング8の位置ずれが防止されている。そして、各係止フランジ21A,21Bのボス部25の背面側位置には、係止フランジ21A,21Bの肉厚を均一にする製造上の理由によって円環状の凹部26が形成されている。
ところで、スプリングリテーナ9を構成する各分割ピース9A,9Bには、ガイド筒20A,20Bの一端側の縁部から係止フランジ21A,21Bに連続する長孔状のエア抜き孔27(孔)が周方向等間隔に複数形成されている。この各エア抜き孔27は、ガイド筒20A,20Bの係止フランジ21A,21B側の縁部に軸方向に沿って形成され、ガイド筒20A,20Bと係止フランジ21A,21Bの連接コーナを跨いで係止フランジ21A,21Bの外周側に向かって延出し、係止フランジ21A,21Bのボス部25を若干超えたところで止まっている。つまり、各エア抜き孔27は、ガイド筒20A,20Bの縁部から係止フランジ21A,21Bの外周端に達しない範囲に亙って形成され、係止フランジ21A,21Bの外周端はエア抜き孔27によって分断されずに環状に連なっている。
このマスタシリンダ1は、各圧力室6,7に配置されるスプリングユニット10が上述のような構成とされているため、車両に対する初期組付時やメンテナンス時に各圧力室6,7に作動液を充填する際にはスプリングリテーナ9内のエアを、エア抜き孔27を通して確実に外部に排出することができる。つまり、スプリングユニット10は、図2,図3に示すように各分割ピース9A,9Bの係止フランジ21A,21Bをシリンダ本体3の底壁3aやピストン4,5の端面に突き当てた状態でシリンダ本体3内にセットされるため、スプリングリテーナ9内のエアは係止フランジ21A,21Bの近傍に滞留し易くなるが、エア抜き孔27がガイド筒20A,20Bの縁部から係止フランジ21A,21Bにかけて形成されているため、この部分に集まったエアを、エア抜き孔27を通して効率良く外部に排出することができる。
また、この実施形態においては、エア抜き孔27がスプリングリテーナ9の周方向に複数形成されているため、スプリングリテーナ9の円周方向の設置角度に拘らず、より確実にエアを外部に排出することができる。
そして、このマスタシリンダ1で採用するスプリングユニット10の場合、エア抜き孔27が、ガイド筒20A,20Bの縁部から係止フランジ21A,21Bの外周端に達しない範囲に亙って形成されているため、係止フランジ21A,21Bの変形強度を高く維持することができる。したがって、係止フランジ21A,21Bがリターンスプリング8から反力を受けても座面に変形を来たすことがなく、この座面の変形に起因したリターンスプリング8の外側への膨らみを防止することができる。この結果、スプリングユニット10をシリンダ本体3に組付ける際にリターンスプリング8の膨らみが周囲の部材と干渉する不具合を無くすことができ、組付け作業性が確実に向上する。
特に、この実施形態のように係止フランジ21A,21Bのボス部25の背面側に凹部26が形成されている場合には、ボス部25付近に径方向外側に向かう応力が作用して座面の変形を招き易くなるが、このスプリングユニット10においては、係止フランジ21A,21Bの外周端が環状に連なっているためにこのような変形を有効に防止することができる。
さらに、この実施形態においては、エア抜き孔27が係止フランジ21A,21Bのボス部25を若干超えた位置まで延出しているため、凹部26に滞留するエアを確実に外部に排出することができる。
図6,図7は、参考例を示すものである。
この参考例のマスタシリンダは、全体の構成は上記の実施形態とほぼ同様であるが、スプリングユニット110のうちの、スプリングリーナ109の分割ピース109A,109Bの構造が若干異なっている。したがって、以下では上記の実施形態と異なる部分についてのみ詳述し、上記の実施形態と同一部部に同一符号を付して重複する説明を省略するものとする。
各分割ピース109A,109Bには、第1の実施形態と同様に、ガイド筒20A,20Bの一端側に係止フランジ21A,21Bが一体に形成されているが、各係止フランジ21A,21Bには、表裏を貫通するエア抜き孔ではなく、半径方向に沿うように複数のエア抜き溝30が形成されている。このエア抜き溝30(溝)は、係止フランジ21A,21Bのうちの、スプリング座面と反対側の面(シリンダ本体3の外壁3aやピストン4,5の端面に当接する面)に設けられ、ボス部25の背面側の凹部26と係止フランジ21A,21Bの外周端面とを連通させるようになっている。
したがって、このスプリングユニット110の場合、シリンダ本体への作動液の充填時にはスプリングリテーナ109内のエアが、係止フランジ21A,21Bの背面側のエア抜き溝30を通して外部に排出される。
また、この参考例の場合も、各分割ピース109A,109Bの係止フランジ21A,21Bの外周端がエア抜き溝30によって円周方向に分断されずに環状に連続した構造となっているため、リターンスプリング110の反力を受けて係止フランジ21A,21Bが変形する不具合は生じない。したがって、この場合にも、スプリングユニット110の組付作業性を向上させることができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
この発明の実施形態を示す断面図。 同実施形態を示すスプリングユニットの部分断面側面図。 同実施形態を示すスプリングユニットの縦断面図。 同実施形態を示す図3のA矢視図。 同実施形態を示す図3のB矢視図。 参考例を示すスプリングユニットの部分断面側面図。 参考例を示すスプリングユニットの縦断面図。
1…マスタシリンダ
3…シリンダ本体
4…プライマリピストン(ピストン)
5…セカンダリピストン(ピストン)
6…第1圧力室(圧力室)
7…第2圧力室
8…リターンスプリング
…スプリングリテーナ
9A,9B…分割ピース
20A,20B…ガイド筒
21A,21B…係止フランジ(フランジ部)
27…エア抜き孔(孔)

Claims (2)

  1. 作動液が導入される有底筒状のシリンダ本体と、
    このシリンダ本体に摺動自在に嵌合されて同シリンダ本体の内側に圧力室を隔成するピストンと、
    前記圧力室内に配置されて前記ピストンに戻り方向の反力を付与するリターンスプリングと、
    このリターンスプリングの伸縮を許容しつつ同リターンスプリングの両端部を支持する樹脂製のスプリングリテーナと、を備えたマスタシリンダにおいて、
    前記スプリングリテーナが、軸方向に進退可能に組み付けられた一対の分割ピースを備え、
    この各分割ピースに、前記リターンスプリングの内周側に挿入されて同リターンスプリングをガイドする略円筒状のガイド筒と、このガイド筒の一端側で前記リターンスプリングの端部を支持し前記シリンダ本体の底壁または前記ピストンの端面に突き当てられるフランジ部が設けられ、
    このフランジ部に、同フランジ部の外周端面に達しない範囲で、前記ガイド筒との連接部から径方向外側に向かって延出して前記ガイド筒内と前記スプリングリテーナの外部とを連通する孔が前記フランジ部の周方向に沿って複数設けられていることを特徴とするマスタシリンダ。
  2. 前記孔は、前記連接部から前記ガイド筒の方向へも延出して設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマスタシリンダ。
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