JP4563281B2 - 冷凍機冷却型超電導磁石装置 - Google Patents

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Description

本発明は冷凍機冷却型超電導磁石装置に係り、特に複数の冷凍機により超電導コイルを冷却することにより強い磁場を発生する冷凍機冷却型超電導磁石装置に関する。
例えば、シリコン単結晶を磁界印加式チョクラルスキー法(MCZ法)を用いて成長させる際、シリコン単結晶製造装置に磁界を印加しつつシリコン単結晶を成長させることが行われている。このシリコン単結晶製造装置に対する磁界の印加は、冷凍機冷却型超電導磁石装置を用いて行われている。
図1及び図2は、従来の一例である冷凍機冷却型超電導磁石装置100(以下、超電導磁石装置という)を示している。この超電導磁石装置100は、後述するようにMCZ法を用いてシリコン単結晶を成長させる際に用いられるものである。
超電導磁石装置100は、大略すると真空容器111,ギフォード・マクマホン式冷凍機113(以下、GM冷凍機という),熱シールド116,及び超電導コイル118等により構成されている。
熱シールド116は真空容器111に内設されており、この真空容器111にはGM冷凍機113が配設されている。GM冷凍機113は、冷媒(例えば、ヘリウムガス)を圧縮する冷凍機コンプレッサ(図示せず)に接続されており、この冷凍機コンプレッサから高圧に圧縮された冷媒が供給される。
この高圧冷媒は、GM冷凍機113内でモータ117により駆動されるディスプレーサ(図示せず)により膨張され、これによりGM冷凍機113に内設された蓄冷材は冷却される。また、膨張することにより低圧となった冷媒は、冷凍機コンプレッサに戻されて再び高圧化される。
このGM冷凍機113は、1段目冷却シリンダ114Aと2段目冷却シリンダ114Bを有している。1段目冷却シリンダ114Aは熱シールド116に熱的に接続され、2段目冷却シリンダ114Bは冷却ステージ115と熱的に接続されている。
よって、GM冷凍機113の1段目冷却シリンダ114Aが熱シールド116を冷却することにより外部の熱が熱シールド116内に侵入するのを防止し、かつ2段目冷却シリンダ114Bは冷却ステージ115を介して超電導コイル118を臨界温度以下(例えば、4K〜6K程度)に冷却する。これにより超電導コイル118は、超電導状態を実現する。
真空容器111は、その中央に円筒状の中空円筒122を形成している。超電導コイル118は、この中空円筒122の回りに配設されている。よって、超電導コイル118が励磁されると、真空容器本体121に形成された中空円筒122には水平磁界が発生し、よってこの中空円筒122は常温磁場空間123として機能する。MCZ法によるシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶製造装置130は、この常温磁場空間123内に配設され、超電導コイル118が発生する磁界内でシリコン単結晶が製造される。
ところで、この種の超電導磁石装置100は、通常1万時間毎に計画的メンテナンスを行い、安定した運転を確保することとしている(特許文献1参照)。しかしメンテナンスを迎える前に故障する冷凍機も存在する。このような場合は超電導磁石装置100の故障により超電導コイル118を維持する臨界温度を越えてしまい必要な磁場を発生できなくなり、結晶引き上げ中の製造物が不良品となり大きな損害に繋がることになる。
そこで、仮に一台のGM冷凍機113が結晶引き上げ中に故障しても、他のGM冷凍機113の余裕冷凍能力を効率よく支援させ、結晶引き上げ完了まで超電導コイル118を超電導状態に維持するため、臨界温度を越えてしまわないようにしたシステムが考案されている。具体的には、隣接するGM冷凍機113を熱的に接続し、一台のGM冷凍機113が故障しても、これと隣接するGM冷凍機113の寒冷を故障したGM冷凍機113に対応する超電導コイル118に伝導し、これにより当該超電導コイル118が臨界温度を越えないように構成していた。また、隣接するGM冷凍機113を熱的に接続する手段としては、従来では銅等の熱伝導性の良好な金属材料が用いられていた。
特開2005−123313号公報
上記のようにGM冷凍機113の故障に対処するため、複数設けられたGM冷凍機113は、その冷凍性能は能力の約70%程度を設計値として考慮し、残り30%は余力とすることが考えられる。仮にGM冷凍機113が4台設けられている場合、この構成とすることにより一台のGM冷凍機113が故障した場合でも、他のGM冷凍機113を100の能力で駆動することにより、故障したGM冷凍機113の冷却を他のGM冷凍機113の余力分で支援することが可能となる。
しかしながら、図2に示されるように、GM冷凍機113が離間して配置される場合がある。このように各GM冷凍機113が長い離間距離を有して配置されている場合には、従来のように隣接するGM冷凍機113間を銅等の熱伝導性金属を用いて熱的に接続した構成では熱損失が大きいため、故障したGM冷凍機113を効率よく支援することができないという問題点があった。
尚、上記のように1台のGM冷凍機113が故障した際、結晶引き上げ作業の持続条件を安定して確保することが不十分となるが、結晶引き上げ作業は通常約3〜4日間連続して行われるため、その間は超電導コイル118としての機能を失ってはならない。従って1台のGM冷凍機113が故障した場合、他のGM冷凍機113が冷却を支援し超電導コイル118を超電導状態として持続しなければならない最大時間は4日(96時間)となる。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、複数の冷凍機が長い離間距離を有して配置されている場合においても、故障した冷凍機を他の冷凍機で確実に支援しうる冷凍機冷却型超電導磁石装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
請求項1記載の発明は、
磁場を発生する複数の超電導コイルと、該超電導コイルを冷却する複数の冷凍機とを有し、単結晶引き上げ装置に対して前記超電導コイルで発生する磁場を印加する冷凍機冷却型超電導磁石装置であって、
前記複数の冷凍機間をヒートパイプを用いて連結し、一の前記冷凍機で発生する寒冷の一部が他の前記冷凍機に伝導されるよう構成したことを特徴とするものである。
上記発明によれば、ヒートパイプを用いて複数の冷凍機間を連結したため、冷凍機間が離れていても、一の冷凍機で発生する寒冷の一部を他の冷凍機に伝導することができる。よって、複数の内の一台の冷凍機が故障したとしても、離れた位置にある他の冷凍機により故障した冷凍機を支援することが可能となる。
また、請求項2記載の発明は、
請求項1記載の冷凍機冷却型超電導磁石装置において、
前記冷凍機の冷却シリンダ2本の前記ヒートパイプ接続し、
かつ、一方の前記ヒートパイプの放熱部と、他方の前記ヒートパイプの吸熱部と前記冷却シリンダに直列に接続したことを特徴とするものである。

上記発明によれば、冷凍機に接続される2本のヒートパイプの内、その放熱部と吸熱部とが冷却シリンダに直列に接続されるため、コンパクトな構造で放熱部と吸熱部とを配置でき、ヒートパイプを設けても装置が大型化するのを防止することができる。
また、請求項3記載の発明は、
請求項1または2記載の冷凍機冷却型超電導磁石装置において、
前記一対の冷凍機間に配設された前記ヒートパイプは、内設される作動液を充填するための配管と、該配管を開閉する弁装置とを有することを特徴とするものである。
上記発明によれば、ヒートパイプに対する作動液の充填処理を容易に行うことができる。
また、請求項4記載の発明は、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の冷凍機冷却型超電導磁石装置において、
前記冷凍機は、前記冷却シリンダと前記ヒートパイプとの熱的な接続を解除しうる構成で真空容器に取り付けられることを特徴とするものである。
上記発明によれば、シリンダとヒートパイプとの熱的な接続を解除できるため、故障した冷凍機のシリンダを介して外部の熱が超電導コイルに伝導することを防止できる。
本発明によれば、冷凍機間が離れていても、複数の内の一台の冷凍機が故障したとしても、離れた位置にある他の冷凍機により故障した冷凍機を支援することが可能となる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。
図3及び図4は、本発明の一実施例である冷凍機冷却型超電導磁石装置10(以下、超電導磁石装置という)を示している。この超電導磁石装置10は、後述するようにシリコン単結晶を磁界印加式チョクラルスキー法(MCZ法)を用いて成長させる際に用いられるものである。
超電導磁石装置10は、大略すると真空容器11,ギフォード・マクマホン式冷凍機13(以下、GM冷凍機という),熱シールド16,超電導コイル18A〜18D,及びヒートパイプ25A〜25D等により構成されている。
熱シールド16は熱伝導率のよい銅やアルミニウムにより形成されており、真空容器11に内設されている。この真空容器11は、複数(本実施例では4台)のGM冷凍機13A〜13Dが配設されている。GM冷凍機13A〜13Dは、それぞれ冷媒を圧縮する冷凍機コンプレッサ(図示せず)に接続されている。冷凍機コンプレッサで高圧に圧縮された冷媒(例えば、ヘリウムガス)は、GM冷凍機13A〜13Dに供給される。
この高圧冷媒は、GM冷凍機13A〜13Dに配設されているモータ17により駆動されるディスプレーサ(図示せず)により1段目冷却シリンダ14A及び2段目冷却シリンダ14B内で膨張され、これにより各GM冷凍機13A〜13Dに内設された蓄冷材は冷却される。また、膨張することにより低圧となった冷媒は、GM冷凍機13A〜13Dから冷凍機コンプレッサに戻され再び高圧化される。
このGM冷凍機13A〜13Dは、1段目冷却シリンダ14Aと2段目冷却シリンダ14Bを有している。1段目冷却シリンダ14Aは熱シールド16の天板部分と熱的に接続され、2段目冷却シリンダ14Bは冷却ステージ15と熱的に接続されている。また、冷却ステージ15の下方には、超電導コイル18A〜18Dが熱的に接続された状態で配設される。更に、冷却ステージ15の下端と超電導コイル18A〜18Dとの間には、後述するヒートパイプ25A〜25Dを構成する放熱部28及び吸熱部27が伝熱体44,45を介して配設されている。
よって、GM冷凍機13が駆動すると、1段目冷却シリンダ14Aが熱シールド16を冷却することにより外部の熱が熱シールド16内に侵入するのを防止する。また、超電導コイル18は、冷却ステージ15,放熱部28,伝熱体44,吸熱部27,伝熱体45を介してGM冷凍機13(2段目冷却シリンダ14B)により臨界温度以下(例えば、4K〜6K程度)に冷却される。これにより超電導コイル18は、超電導状態を実現する。
真空容器11はステンレス鋼等により形成されており、その中央に円筒状の中空円筒22を形成している。超電導コイル18A〜18Dは、この中空円筒22を囲繞するよう複数個配置されている(本実施例ではGM冷凍機13A〜13Dの台数に合わせて4個配置されている)。
また、4個の超電導コイル18A〜18Dの配置(当社式)は既定の角度で配置され、その内の2個ずつ(例えば、超電導コイル18Aと超電導コイル18C、超電導コイル18Bと超電導コイル18D)がペアとなるよう構成されている。よって、電源から各超電導コイル18A〜18Dに電流が供給されて励磁が行われると、真空容器本体21に形成された中空円筒22には所定の水平磁界が発生し、この中空円筒22は常温磁場空間23として機能する。
一方、MCZ法によるシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶製造装置30は、この常温磁場空間23内に配設され、超電導コイル18A〜18Cが発生する磁界内でシリコン単結晶36(インゴッド)が製造される。ここで、シリコン単結晶製造装置30について簡単に説明しておく。
本実施例に係る超電導磁石装置10は、常温強磁場空間23にシリコン単結晶製造装置30を設けた構成としている。この超電導磁石装置10は、加熱炉31内にルツボ32,ヒータ33,引き上げワイヤー35等を設けた構成とされている。
この超電導磁石装置10を用いてシリコン単結晶36のインゴットを製造するには、先ずシリコン単結晶の原料となる他結晶シリコン片(ナゲット)をルツボ32に装填し、ヒータ33により加熱溶融させる。そして、引き上げワイヤー35の先端に予め種結晶34を設けておき、これを溶融した他結晶シリコンに接触させ、回転させながら引き上げワイヤー35を引き上げる。これにより、種結晶34の下部にはシリコン単結晶36が形成される。
この際、MCZ法では、ルツボ32内の融液に対して強磁界を印加することが行なわれる。これは、ルツボ32内の融液に磁界を印加することにより、ルツボ32内での融液の対流を抑制し、これによりシリコン単結晶36に溶け込む酸素量を低減させるためである。超電導磁石装置10は、このルツボ32内の融液に印加する磁界を生成するのに用いられている。
続いて、本発明の要部となるヒートパイプ25について説明する。本実施例では、4ホンのヒートパイプ25が設けられているが、個々のヒートパイプを指す場合にはヒートパイプ25A〜25Dと符号を付し、総称する場合にはヒートパイプ25と符号を付すものとする。
図4は、説明の便宜上、円筒状の真空容器11を展開した状態を示した図である。よって、同図に示されるように4台のGM冷凍機13A〜13Dが並設された図となっている。また、図4では図示の便宜上、隣接する各GM冷凍機13A〜13Dは等間隔のように図示されているが、実際はGM冷凍機13AとGM冷凍機13Dとの間、及びGM冷凍機13BとGM冷凍機13Cとの間は大きく離間している(配置例として、図2参照)。
このため、仮に一台のGM冷凍機(例えばGM冷凍機13A)が結晶引き上げ中に故障し、他のGM冷凍機GM冷凍機13B,13Dの余裕冷凍能力を利用して支援しようとしても、従来のように銅等の熱伝導材料を用いた構成では熱伝導効率が悪く、故障したGM冷凍機13Aを確実に支援することが困難であったことは前述した通りである。
そこで本実施例では、従来用いていた銅等の熱伝導材料に代えて、ヒートパイプ25A〜25Dを用いて複数のGM冷凍機13A〜13Dを熱的に連結し、一の冷凍機で発生する寒冷の一部が他の冷凍機にヒートパイプ25A〜25Dを介して熱伝導されるよう構成したことを特徴とするものである。よって、各GM冷凍機13A〜13Dは、ヒートパイプ25A〜25Dにより環状に手を繋いだような状態となる。
ヒートパイプ25(25A〜25D)は、図5(A)に拡大して示すように、パイプ本体26,吸熱部27,放熱部28,及び作動液37等により構成されている。このヒートパイプ25は、離れた場所に熱を高速に伝達する機能を奏するものである。
吸熱部27は、例えば銅材料などの高熱伝導材により形成されている。また、放熱部28は、銅材料などの高熱伝導材により形成されている。また、吸熱部27と放熱部28とを繋ぐパイプ本体26は、ステンレス,銅,アルミ等により形成されている。更に、パイプ本体26内に充填される作動液37は、本実施例では液体ヘリウムを用いている。
ヒートパイプ25の動作原理は、次の通りである。即ち、吸熱部27では作動液37の蒸発が起こり、その蒸気は放熱部28に移動し凝縮する。ここで蒸発潜熱の受け渡しが行われ、凝縮した作動液37は吸熱部27に還流する。この繰り返しで吸熱部27から放熱部28への熱伝達が行われる。このヒートパイプ25は、従来において高熱伝導材料として一般に使用されていた銅材料と熱を運ぶ能力を比較した場合、等価な断面積にてヒートパイプは銅材料の約10〜100倍の能力を有する。
図5(B),(C)は、図5(A)に示すヒートパイプ25の変形例を示している。図5(B)に示すヒートパイプ40は、図5(A)に示すヒートパイプ25ではパイプ本体26が単管式であったものを、二重管式のパイプ本体42としたものである。また、図5(C)に示すヒートパイプ41は、パイプ本体43を復管式としたものである。
再び図4に戻り、説明を続ける。ヒートパイプ25Aの放熱部28はGM冷凍機13Aに接続され、吸熱部27はGM冷凍機13Bに接続されている。同様に、ヒートパイプ25Bの放熱部28はGM冷凍機13Bに接続されると共に吸熱部27はGM冷凍機13Cに接続され、ヒートパイプ25Cの放熱部28はGM冷凍機13Cに接続されると共に吸熱部27はGM冷凍機13Dに接続され、ヒートパイプ25Dの放熱部28はGM冷凍機13Dに接続されると共に吸熱部27はGM冷凍機13Aに接続される。
更に、個々のGM冷凍機13A〜13Dにおける吸熱部27と放熱部28との配設位置に注目すると、放熱部28は冷却ステージ15の直下位置に配設され、吸熱部27は放熱部28より下部に配設されている。また、放熱部28と吸熱部27との間には、銅等の熱伝導材料からなる伝熱体44が設けられている。更に、吸熱部27の下部には、銅等の熱伝導材料からなる伝熱体45が配設されており、伝熱体45の下端部は超電導コイル18A〜18Dと熱的に接続されている。
ヒートパイプ25A〜25Dを上記構成とすることにより、放熱部28は吸熱部27よりも高い位置に配置されることとなる。また、このように放熱部28を吸熱部27よりも高い位置に配置することにより、パイプ本体26は傾斜した構成となる。
このようにヒートパイプ25A〜25Dを構成するのは、作動液37の蒸発と凝縮で起こる循環移動を重力により効果的に作用させるためである。即ち、吸熱部27が放熱部28よりも高い位置に配置される場合は作動液37の循環は行われず、熱の伝達を行うことができなくなってしまうからである。
また、上記構成とすることにより、各GM冷凍機13A〜13Dの冷却シリンダ14A,14Bに対し、吸熱部27と放熱部28は直列に接続された構成となる。これにより、ヒートパイプ25A〜25Dを設けても、吸熱部27と放熱部28がコンパクトな構造で各GM冷凍機13A〜13Dに接続されるため、ヒートパイプ25A〜25Dを設けても超電導磁石装置10が徒に大型化するのを防止することができる。
更に、本実施例では各ヒートパイプ25A〜25Dに、引き出し配管56を設けると共に、この各引き出し配管56に封じ切り弁55を配設した構成としている。このように、各ヒートパイプ25A〜25Dに封じ切り弁55および引き出し配管56を設けることにより、パイプ本体26に対する作動液37の充填を容易に行うことができる。
上記のように本実施例に係る超電導磁石装置10によれば、ヒートパイプ25A〜25Dを用いて複数のGM冷凍機13A〜13Dを連結したため、各GM冷凍機13A〜13Dの間が遠く離間している場合であっても、故障したGM冷凍機に対して他のGM冷凍機が発生する寒冷の一部を効率よく伝導することができ、確実に支援することが可能となる。
本実施例における、具体的な支援の一例について説明する。いま、4台あるGM冷凍機13A〜13Dの内の一台(例えば、GM冷凍機13A)が故障を想定すると、そのGM冷凍機13A自身は冷却能力を失い、常温部(装置外部)からの入熱が当該GM冷凍機13Aを通り抜け超電導コイル18Aに熱伝導し、超電導コイル18Aを昇温させることになる。
ここで、故障したGM冷凍機13Aより超電導コイル18Aの冷却部(故障がなければ4Kで冷却される箇所)に侵入する入熱量は、例えば約0.6〜0.9Wとなる。従って、この熱量を故障の起きていない他の3台のGM冷凍機13B〜13Dで効率よく吸収することが必要となる。
正常時における各GM冷凍機13A〜13Dは、一台当たりの冷凍能力(4Kとする冷却能力)は約1Wであり、前述した通り各々の約0.3W分は余力としている。従って、故障の起きていない他の3台のGM冷凍機13B〜13Dの全体年の余力の合計は、0.3W×3台=0.9Wとなる。よって、ヒートパイプヒートパイプ25A〜25Dを用い、この余力となる寒冷を効率よく支援側のGM冷凍機13Aに熱移動させる。これにより、GM冷凍機13Aに故障が発生しても、他のGM冷凍機13B〜13Dにより支援が行われるため、超電導磁石装置10を停止させる必要はなく、結晶引き上げに支障が発生することを防止できる。尚、通常時においては、ヒートパイプヒートパイプ25A〜25Dは、各GM冷凍機13A〜13D間における温度バラつきを均熱化する機能を奏するため、安定した冷却運転を行うことが可能となる。
尚、上記したように、GM冷凍機13A〜13Dのいずれか(例えば、GM冷凍機13A)に故障が発生した場合、GM冷凍機13A自身は冷却能力を失うため、常温部(装置外部)からの入熱が当該GM冷凍機13Aを通り抜け超電導コイル18Aに熱伝導し、超電導コイル18Aを昇温させることになる。
そこで、図6に示すように、真空容器11に各GM冷凍機13A〜13Dを着脱可能に収納する副真空容器50を設けておき、この副真空容器50内にGM冷凍機13A〜13Dを装着する構成としてもよい。
図6(A)は、通常時(以上が発生していない状態)を示している。この状態では、GM冷凍機13A〜13Dの2段目冷却シリンダ14Bの先端は、冷却ステージ15に接触した構成となっている。このため、2段目冷却シリンダ14Bと冷却ステージ15は熱的に接続され、2段目冷却シリンダ14Bの寒冷は冷却ステージ15に伝導する。
これに対し、図6(B)は、GM冷凍機13A〜13Dに異常が発生した状態を示している。GM冷凍機13A〜13Dに異常が発生した場合には、GM冷凍機13A〜13Dを副真空容器50から矢印Z方向に所定量(本実施例では、ΔHで示す量)だけ引き抜く処理を行う。これにより、2段目冷却シリンダ14Bの先端は、冷却ステージ15から離間した状態、即ち熱的に分離された構成となる。
よって、2段目冷却シリンダ14Bとヒートパイプ25との熱的な接続を解除できるため、故障したGM冷凍機13A〜13Dを介して外部の熱が超電導コイル18A〜18Dに伝導することを低減できる。
図1は、従来の一例である超電導磁石装置の断面図である。 図2は、従来の一例である超電導磁石装置の平面図である。 図3は、本発明の一実施例である超電導磁石装置の断面図である。 図4は、本発明の一実施例である超電導磁石装置の展開図である。 図5は、ヒートパイプを説明するための図である。 図6は、GM冷凍機を副真空容器に対して離脱可能とした構成を説明するための図である。
符号の説明
10 超電導磁石装置
11 真空容器本体
13A〜13D GM冷凍機
14A 1段目冷却シリンダ
14B 2段目冷却シリンダ
15 冷却ステージ
16 熱シールド
18A〜18D 超電導コイル
23 常温強磁場空間
25,25A〜25D,40,41 ヒートパイプ
26,42,43 パイプ本体
27 吸熱部
28 放熱部
30 シリコン単結晶製造装置
44,45 伝熱体

Claims (4)

  1. 磁場を発生する複数の超電導コイルと、該超電導コイルを冷却する複数の冷凍機とを有し、単結晶引き上げ装置に対して前記超電導コイルで発生する磁場を印加する冷凍機冷却型超電導磁石装置であって、
    前記複数の冷凍機間をヒートパイプを用いて連結し、一の前記冷凍機で発生する寒冷の一部が他の前記冷凍機に伝導されるよう構成したことを特徴とする冷凍機冷却型超電導磁石装置。
  2. 前記冷凍機の冷却シリンダ2本の前記ヒートパイプ接続し、
    かつ、一方の前記ヒートパイプの放熱部と、他方の前記ヒートパイプの吸熱部と前記冷却シリンダに直列に接続したことを特徴とする請求項1記載の冷凍機冷却型超電導磁石装置。
  3. 一対の前記冷凍機間に配設された前記ヒートパイプは、内設される作動液を充填するための配管と、該配管を開閉する弁装置とを有することを特徴とする請求項1または2記載の冷凍機冷却型超電導磁石装置。
  4. 前記冷凍機は、前記冷却シリンダと前記ヒートパイプとの熱的な接続を解除しうる構成で真空容器に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の冷凍機冷却型超電導磁石装置。
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