JP4563067B2 - タッピングねじ - Google Patents

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Description

本発明は、薄板に部品をとりつける際、薄板に直接雌ねじを成形し締結を行うセルフタッピングねじに関するものである。
従来、薄板に部品を取り付ける際、下穴をあけた薄板にナットを溶接しボルトを締め付けることにより行っていたが、近年ではコスト低減のため薄板に雌ねじを形成可能なタッピングねじを用いて直接薄板に雌ねじを形成して締め付けることにより行われている。
このようなタッピングねじとしては、特開平8−338412号公報には、先端側から順に、特殊非円形テーパーねじ部と、特殊非円形ねじ部と、円形ねじ部と、無螺子部と頭部からなるタッピングねじが記載されている(特許文献1)。
また、タッピングねじとして、特開2000−35016号公報に、先端側から順に、雌ねじを加工する加工ねじ部、標準ねじ山を有する標準ねじ部を有し、加工ねじ部のねじ条には、標準ねじ山より外径および有効径が大きい複数の加工ねじ山を有するタッピングねじが形成されている(特許文献2)。
上記の例に代表されるタッピングねじの締め付け方法としては、例えば、自動車のボディーなどに対して作業者がインパクトレンチ等を用いて直接締め付けることが多い。しかしながら、インパクトレンチ等による締め付けにおいては、締め付け操作中に精度のよいトルクコントロールを行うことが困難である。このため、上述したような従来のタッピングねじをインパクトレンチを用いて締め付けると、タッピング完了時が明確に判別できないため、規格よりきつく締め付けられ、タッピングにより作製された雌ねじがせん断されたり、また、タッピング完了時が明確に判別できないため、締結力が発生する着座前、言い換えると、タッピング中に締め付けを停止する可能性がある。
特開平8−338412号公報 特開2000−35016号公報
そこで、本発明は、上記問題点を解決するものであり、タッピング完了時を明確に判別できるものとしたタッピングねじを提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 薄板に部品を取り付けるためのものであり、かつ、先端側に位置し、前記薄板に形成された孔部もしくは前記部品に形成された孔部に雌ねじを形成するための雌ねじ加工部と、該雌ねじ加工部より後端側に位置し、該雌ねじ加工部により形成される雌ねじと螺合する雄ねじ部と、該雄ねじ部の後端側に設けられた頭部とを有するタッピングねじであって、前記雄ねじ部は、ねじ条を備え、前記雌ねじ加工部は、先端に向かってテーパー状に縮径するテーパー状ねじ部と、前記テーパー状ねじ部の後端側に設けられ、前記テーパー状ねじ部より大きな角度で拡径する移行ねじ部と、該移行ねじ部の後端側に設けられ前記移行ねじ部より大径かつほぼ一定径に形成された一定径ねじ部とを備え、前記テーパー状ねじ部、前記移行ねじ部および前記一定径ねじ部の外面には、各ねじ部のねじ条の周上に、前記ねじ条の前記タッピングねじの中心軸に対してほぼ等角度となるように4カ所設けられたタッピング部を構成する先端が尖った突出部を備え、かつ、前記タッピング部を構成する前記突出部は、前記タッピングねじの軸方向に連続するように形成されており、さらに、前記一定径ねじ部の前記タッピング部の半径は、前記雄ねじ部の半径より大きく、かつ、前記一定径ねじ部のタッピング部非形成部分の半径は、前記雄ねじ部の半径より小さく作製され、さらに、前記頭部の座面と前記雌ねじ加工部の後端との距離は、前記薄板の孔部形成部の厚みと前記部品の孔部形成部の厚みの和より長くなっており、さらに、前記頭部の座面と前記雄ねじ部の後端との距離が前記薄板の孔部形成部の厚みと前記部品の孔部形成部の厚みの和より短いものとなっており、さらに、前記タッピングねじは、前記頭部と前記雄ねじ部との間にねじ条を備えず、かつ、前記雌ねじのせん断強度より小さい破断強度を有する軸部を備えているタッピングねじ。
(2) 前記頭部の座面と前記雌ねじ加工部の後端との距離は、前記薄板の前記孔部形成部の厚みと前記部品の孔部形成部の厚みの和より1.0P以上長くなっている上記(1)に記載のタッピングねじ。
(3) 前記タッピング部を構成する突出部は、前記ねじ条の前記タッピングねじの中心軸に対してほぼ等角度となる位置に設けられている上記(1)または(2)に記載のタッピングねじ。
(4) 前記一定径ねじ部のタッピング部分の半径は、前記雄ねじ部の半径より0.03P〜0.15P大きいものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のタッピングねじ。
(5) 前記一定径ねじ部のタッピング部非形成部分の半径は、前記雄ねじ部の半径より0.10P〜0.30P小さいものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のタッピングねじ。
) 前記タッピングねじのタッピング完了時の回転トルク値は、タッピング時における回転トルクのピーク値の50%以下となっている上記(1)ないし()のいずれかに記載のタッピングねじ。
) 前記タッピングねじのタッピング完了時の回転トルク値は、ほぼ0となっている上記(1)ないし()のいずれかに記載のタッピングねじ。
本発明は、薄板に部品を取り付けるためのものであり、かつ、先端側に位置し、前記薄板に形成された孔部もしくは前記部品に形成された孔部に雌ねじを形成するための雌ねじ加工部と、該雌ねじ加工部より後端側に位置し、該雌ねじ加工部により形成された雌ねじと螺合する雄ねじ部と、該雄ねじ部の後端側に設けられた頭部とを有するタッピングねじであって、前記雌ねじ加工部および前記雄ねじ部は、ねじ条を備え、前記雌ねじ加工部のねじ条は、雌ねじを加工するためのタッピング部を有するとともに、該雌ねじ加工部の後端部における該タッピング部の半径は、前記雄ねじ部の半径より大きく作製され、さらに、前記頭部の座面と前記雌ねじ加工部の後端との距離は、前記薄板の前記孔部形成部の厚みと前記部品の孔部形成部の厚みの和より長くなっており、さらに、前記頭部の座面と前記雄ねじ部の後端との距離が前記薄板の前記孔部形成部の厚みと前記部品の孔部形成部の厚みの和より短いものとなっている。
このため、本発明のタッピングねじによれば、タッピング完了時を明確に判別できる。
また、本発明は、雌ねじが形成されていない孔部を有する薄板に、孔部を有する部品をタッピングねじを用いて取り付ける部品取付方法であって、該部品取付方法は、前記のタッピングねじであり、前記頭部の座面と前記雌ねじ加工部の後端との距離が前記薄板の前記孔部形成部の厚みと前記部品の孔部形成部の厚みの和より若干長くかつ前記頭部の座面と前記雄ねじ部の後端との距離が前記薄板の前記孔部形成部の厚みと前記部品の孔部形成部の厚みの和より短いタッピングねじを用いるとともに、前記薄板の表面に固定対象部品を両者の孔部が合致するように配置した後、前記タッピングねじを該固定対象部品の前記孔部より挿入し、回転させることにより、前記タッピング部により前記薄板の前記孔部に雌ねじ部を形成させ、さらに、該タッピング部を前記薄板を貫通させて前記雄ねじ部と螺合させるとともに回転トルクの低下を確認した後最終的な締結を行うことを特徴とするタッピングねじを用いた薄板への部品取り付け方法である。
この方法によれば、タッピング完了時を明確に判別できるため、タッピング完了前にタッピングを終了することがなく、また、締め過ぎによる雌ねじのせん断を防止することができる。
本発明のタッピングねじについて説明する。
図1は、本発明の実施例であるタッピングねじの正面図である(ねじ条を省略した図)。図2は、図1に示すタッピングねじの部分拡大図である。図3は、図1に示すタッピングねじの底面図である。
本発明のタッピングねじ1は、薄板30に部品31を取り付けるためのものであり、かつ、先端側に位置し、薄板30に形成された孔部もしくは部品31に形成された孔部に雌ねじ35を形成するための雌ねじ加工部2と、雌ねじ加工部2より後端側に位置し、雌ねじ加工部2により形成された雌ねじ35と螺合する雄ねじ部3と、雄ねじ部3の後端側に設けられた頭部5とを有する。雌ねじ加工部2および雄ねじ部3は、ねじ条9a,9bを備え、雌ねじ加工部2のねじ条9は、雌ねじ35を加工するためのタッピング部10を有するとともに、雌ねじ加工部2の後端部8のタッピング部分の半径は、雄ねじ部3の半径より大きく作製され、さらに、頭部5の座面5cと雌ねじ加工部2の後端との距離は、薄板30の孔部形成部32の厚みと部品31の孔部形成部36の厚みの和より長くなっており、さらに、頭部5の座面5cと雄ねじ部3の後端との距離が薄板30の孔部形成部32の厚みと部品31の孔部形成部36の厚みの和より短いものとなっている。
タッピングねじ1は、図1に示す実施例では、先端側から順に設けられた、雌ねじ加工部2と、雄ねじ部3と、軸部4と、頭部5とから構成されている。また、雌ねじ加工部2と雄ねじ部3の外面には、それぞれ、ねじ条9a,9bが設けられている。ねじ条9a,9bは連続して設けられている。また、雌ねじ加工部2のねじ条9aには、後述するようにタッピング部10が設けられている。また、タッピングねじの先端部は、下穴への雌ねじの成形を徐々に行えるようにするため、先端に向かってテーパー状に縮径していることが好ましい。
雌ねじ加工部2は、薄板30に雌ねじを加工するための部分であり、図1,図2に示す実施例では、外面にねじ条9aが設けられ、先端に向かってテーパー状に縮径するテーパー状ねじ部6と、テーパー状ねじ部6の後端側に設けられたねじ部6より大きな角度で拡径する移行ねじ部7と、移行ねじ部7の後端側に設けられたほぼ一定径に形成されている一定径ねじ部8からなる。また、雌ねじ加工部2のねじ条9a(テーパー状ねじ部6と移行ねじ部7と一定径ねじ部8の外面)にはタッピング部10が設けられている。また、本発明の実施例では、タッピングねじ1の先端は平坦に作製されている。また、雌ねじ加工部2は、本発明の実施例のように、後端部に設けられたほぼ一定径に形成された一定径ねじ部を有していることが好ましい。
また、雌ねじ加工部は、テーパー状に縮径するテーパー状ねじ部と、一定径に形成されている一定径ねじ部により作製されていてもよい。
タッピング部10は、図1,図3に示す実施例においては、4本設けられている。タッピング部10は、図1,図3に示すように、雌ねじ加工部2のねじ条9aに設けられた突出部形成部分である(図中のクロスハッチ部分)。タッピング部10は、雌ねじ加工部2のねじ条9aに設けられた突出部10aにより構成されていることが好ましい。実施例では、タッピング部10は、軸方向に連続する突出部10aにより構成されている。言い換えると、タッピング部10は、ねじ条9aの連続する巻き毎に設けられ、かつ軸方向に連続した突出部10aにより構成されている。また、タッピング部は、断続的にねじ条に設けられた突出部により構成されていてもよい。言い換えると、タッピング部は、一巻きおきもしくは複数巻きおきに形成された突出部により構成されていてもよい。
タッピング部10を構成する突出部10aは、図1,図3に示すように、ねじ条9aの周上において部分的に設けられていることが好ましい。本発明の実施例においてタッピング部10を構成する突出部10aは、雌ねじ加工部2のねじ条9aの周上に3〜5カ所程度設けられていることが好ましい。また、タッピング部10を構成する突出部10aは、タッピングねじ1の中心軸に対してほぼ等角度となる位置に設けられていることが好ましい。実施例では、タッピング部10を構成する突出部10aは、タッピングねじ1の中心軸に対してほぼ90°毎に設けられている(4カ所に設けられている)。このようにタッピング部10をねじ条9aに部分的に設けることにより、タッピング時において雌ねじ加工部2と相手部材(薄板の孔部形成部もしくは部品の孔部形成部)との接触面積が小さくなるため、タッピングトルクを低減することができる。
また、本発明の実施例においては、タッピング部10を構成する突出部10aは中心軸に対してほぼ等角度となる位置に形成されているが、これに限定されるものではなく、中心軸に対して等角度とはならない任意の位置に設けられていてもよい。また、それぞれのタッピング部を構成する突出部は、実施例のように軸方向に設けられているのではなく、軸方向に対して斜めに設けられていてもよい。
突出部10aは、薄板30の孔部もしくは部品31の孔部に雌ねじを加工可能なように先端が尖って形成されている。突出部10aは、図3に示すように、突出部10aの最大径部(端)に向かって緩やかに径が拡径するような形状となっていることが好ましい。タッピング部10が設けられたねじ条9aは、図3に示すように、山部(突出部10a)と谷部(突出部非形成部分)11とが滑らかに連続するように作製されていることが好ましい。タッピング部10を構成する突出部10aは、上述したように、ねじ条9aを部分的に拡径することにより作製されていることが好ましい。突出部10aを部分的に設け、突出部10aと突出部非形成部分11とを滑らかにつなぐことにより、特に、雌ねじ成形時の相手材との接触面積を小さくでき、タッピング時のトルクを低減させることができる。また、本発明では外径を滑らかにつないだ塑性加工タイプであるが、切り欠きのついた切削タイプのものであってもよい。このように形成された突出部10aが軸方向に連続することにより実施例のタッピング部10が構成される。
本発明の実施例においては、突出部10aは、図1,図3に示すタッピングねじ1の雌ねじ加工部2の断面形状が、各辺が外側に膨らむように湾曲した4角形状となるように作製されている。具体的には、四角形の角部付近がタッピング部10となっており、四角形の各辺の中点付近が谷部11となっている。雌ねじ加工部2の断面形状がこのように形成されることにより、タッピング時において薄板30の孔部形成部32をほとんど削り取ることがなく雌ねじ35を形成できるため、本発明のタッピングねじは、切り粉により不具合の生じる精密部品の組み付けにも好適に使用することができる。
タッピング部10は、本発明の実施例の場合は、ねじ条9aを塑性変形させることにより部分的に拡径させることにより作製されている。また、タッピング部10は、雌ねじ加工部2のねじ条9aを切り欠きすることにより作製されていてもよい。
雌ねじ加工部2の後端部(本発明の実施例では一定径ねじ部8)のタッピング部分の半径は、雄ねじ部3の半径より大きく作製されている。後端部のタッピング部分の半径と雄ねじ部の半径の差は、タッピング時とタッピング完了時との回転トルクの差が明確に判別可能な程度減少するように定められる。
雌ねじ加工部2の後端部8のタッピング部分の半径は、ねじのサイズによるが、雄ねじ部3の半径より0.03P(ピッチ、以下同様)〜0.15P、特に、0.05〜0.10P大きくなっていることが好ましい。ねじサイズによるが、例えば、雄ねじ部3がM6並目の場合、1Pは、1.0mmであり、M5並目の場合、1Pは、0.8mmである(以下、同様とする)。具体的に、雌ねじ加工部2の後端部のタッピング部分の半径は、ねじサイズにもよるが、M6の場合、2.940〜3.135mm、特に、2.960〜3.085mmであることが好ましい(JIS2級に対応)。また、M5の場合、2.433〜2.608mm、特に、2.453〜2.568mmであることが好ましい(JIS2級に対応)。
また、雌ねじ加工部2の後端部8のタッピング部非形成部分11の半径は、図3に示すように、雄ねじ部3の半径より小さく作製されていることが好ましい。雌ねじ加工部2の後端部のタッピング部非形成部分11の半径は、ねじのサイズによるが、雄ねじ部3の半径より0.10P〜0.30P、特に、0.15P〜0.25P小さく作製されていることが好ましい。具体的に、雌ねじ加工部2の後端部のタッピング部非形成部分11の半径は、ねじサイズにもよるが、雄ねじ部3がM6の場合、2.610〜2.885mm、特に、2.660〜2.835mmであることが好ましい(JIS2級に対応)。また、雄ねじ部3がM5の場合は、2.173〜2.408mm、特に、2.213〜2.368mmであることが好ましい(JIS2級に対応)。
また、タッピングねじの先端は本発明の実施例とは異なり尖っていてもよい。これにより、薄板30に形成された下穴に雌ねじを徐々に形成していくことができる。
また、タッピングねじは、雌ねじ加工部の先端側にねじ条が形成されていないねじ条非形成部を有していてもよい。具体的には、雌ねじ加工部の先端側にねじ条が設けられていない棒状部を有していてもよい。これにより、タッピング操作前に下穴にねじ条非形成部を挿入することにより、タッピング操作開始時の安定性が良くなる。
雄ねじ部3は、図1、図8に示すように、雌ねじ加工部2より後端側に設けられ雌ねじ加工部2により薄板30の孔部もしくは部品31の孔部に形成された雌ねじ35と螺合する部分となっている。本発明の実施例においては、雄ねじ部3は、雌ねじ加工部2により薄板30の孔部形成部32に形成された雌ねじ35と螺合するものとなっている。雄ねじ部3は、略円形ねじ部となっている。雄ねじ部3の外面に形成されたねじ条9bは、ねじ条9aと連続して設けられている。雄ねじ部3には、雌ねじ加工部3のようにタッピング部10(突出部10a)は設けられてはいない。
雄ねじ部3の半径は、雌ねじ加工部2の後端部のタッピング部分(実施例では、一定径ねじ部8の突出部10a)の半径より小さいものとなっていることが好ましい。具体的に、雄ねじ部3の半径は、ねじサイズにもよるが、M6の場合、2.910〜2.985mmであることが好ましい(JIS2級に対応)。また、雄ねじ部の半径は、M5の場合、2.413〜2.488mmであることが好ましい(JIS2級に対応)。
雄ねじ部3の長さは、孔部形成部32の厚さより、1.0P以上長いことが好ましく、特に、1.0P〜2.0P以上長いことが好ましい。
タッピングねじ1は、図1に示すように、頭部5と雄ねじ部3との間にねじ条を備えない軸部4を有している。軸部4は、雄ねじ部3の後端側に設けられた棒状部である。軸部4の軸径は、本発明の実施例においては、雄ねじ部3の谷径より小さくなっている。
また、軸部4は、雌ねじ35のせん断強度より小さい破断強度を有しているものであることが好ましい。このような軸部としては、例えば、図4に示すタッピングねじ14に設けられた雄ねじ部3の谷径より径が小さい小径部17を有する軸部16が挙げられる。また、図5に示すタッピングねじ15のように、軸部全体が雄ねじ部3の谷径より径が小さい小径部18である軸部であってもよい。また、軸部に溝部もしくは凹部を設けることにより軸部の破断強度を雌ねじのせん断強度より小さくしたものであってもよい。また、雌ねじ35のせん断強度より小さい破断強度を有している軸部としては、締め付き過ぎた場合、伸びることにより雌ねじ35がせん断を防止するものであってもよい。このような構成により、タッピングねじを締めすぎたとしても雌ねじ35がせん断する前にタッピングねじ1の軸部4が破断もしくは伸びるため雌ねじ35がせん断されず、締め付け過ぎにより軸部4が破断もしくは伸びた場合はタッピングねじを交換するだけで済む。
軸部4の後端部には頭部5が設けられている。本発明の実施例において、頭部5は六角頭5aと六角頭の先端側に設けられた円盤部5bから構成されている。円盤部5bの座面5cは平坦に作製されている。頭部5の形状としては、例えば、六角頭、角頭、平丸頭、丸形、なべ型、トラス型、バインド型、皿型、丸皿型等が挙げられる。
また、図1,図8に示すように、頭部5の座面5cと雌ねじ加工部2の後端との距離は、薄板30の孔部形成部32の厚み及び部品31の孔部形成部36の厚みの和より長くなっている。これにより、図7に示すように、タッピング完了時に、薄板30及び部品31が完全に雌ねじ加工部2の後端と座面5cとの間に位置するものとなる。また、前記構成と、上述した雌ねじ加工部の後端部のタッピング部の半径は雄ねじ部の半径より大きく作製されるという構成とが組み合わされることにより、タッピング完了時が明確に判別可能なものとなる。また、タッピング完了時が明確に判別可能となることから着座前という認識をもってインパクトレンチ等の締め付けを行うことができるため、締めすぎによる雌ねじのせん断が防止される。
また、頭部5の座面5cと雄ねじ部3の後端との距離が薄板30の孔部形成部32の厚みと部品31の孔部形成部36の厚みの和より短いものとなっている。これにより、座面5cと部品31の上面が接触した状態で(着座した状態で)、薄板31に形成された雌ねじ35と雄ねじ部3が螺合可能となるため、部品31を薄板31に対して確実に締結することができる。一方、頭部5の座面5cと雄ねじ部3の後端との距離が薄板30の孔部形成部32の厚みと部品31の孔部形成部36の厚みの和より長い場合、例えば、ねじ条が形成されていない軸部の長さが、薄板の孔部形成部と部品の孔部形成部の厚みの和より長い場合は、部品31が着座した状態で、薄板30が雄ねじ部3と螺合しないため、部品31を薄板30に対して締結することができない。
また、頭部5の座面5cと雌ねじ加工部2の後端との距離は、薄板30の孔部形成部32の厚みと部品31の孔部形成部36の厚みの和より、1.0P以上長くなっていることが好ましく、特に、1.0P〜2.0P、さらには、1.5P〜2.0P長くなっていることが好ましい。
また、頭部5の座面5cと雄ねじ部3の後端との距離(本発明の実施例では、軸部4の長さ)は、部品31の孔部形成部36の厚み以下であることが好ましい。
また、タッピングねじ1は、図13に示すように、タッピング時における回転トルクのピーク値と、タッピング完了時における回転トルク値との差は、タッピング完了時であることを明確に判別可能な程度大きいことが好ましい。また、タッピングねじのタッピング完了時の回転トルク値は、タッピング時における回転トルクのピーク値の50%以下、特に、10%以下となっていることが好ましい。具体的に、タッピング完了時の回転トルクは、M6時、0.25kgfm以下、特に、ほぼ0kgfmとなることが好ましい。
本発明のタッピングねじが取り付けられる薄板の材質としては、例えば、SPCC、SPCD、SPCE等の冷延鋼板、SPHC、SPHD、SPHE等の熱延鋼板、高張力鋼板等が挙げられる。また、タッピングねじの材質としては、例えば、鉄鋼材、ステンレス、真鍮、銅、アルミ、チタン等が使用される。また、タッピングねじの材質としては、浸炭処理を行うことができる材質であることが好ましい。また、本発明のタッピングねじは、例えば、自動車等を構成する薄板に部品を取りつけるために使用される。
次に、本発明のタッピングねじを用いた部品取り付け方法及び作用について説明する。
図6は、本発明の実施例であるタッピングねじを用いた部品取り付け方法を説明するための説明図である(タッピング時)。図7は、本発明の実施例であるタッピングねじを用いた部品取り付け方法を説明するための説明図である(タッピング完了時)。図8は、本発明の実施例であるタッピングねじを用いた部品取り付け方法を説明するための説明図である(締結時)。図13は、本発明の実施例であるタッピングねじ及び従来のタッピングねじの回転角度に対するトルク変化を示すグラフである。グラフにおける実線は、本発明の実施例であるタッピングねじの回転角度に対する回転トルク変化であり、破線は、従来のタッピングねじの回転角度に対するトルク変化である。図13に示すタッピングねじの回転角度に対する回転トルク変化の測定に使用されるタッピングねじ及び測定条件は、後述する(実施例)及び(実験)に示す条件によって行われる。
本発明のタッピングねじ1を用いた薄板30への部品取り付け方法は、雌ねじ35が形成されていない孔部を有する薄板30に、孔部を有する部品31をタッピングねじを用いて取り付ける部品取付方法であって、部品取付方法は、上記タッピングねじ1であり、頭部5の座面5cと雌ねじ加工部2の後端との距離が薄板30の孔部形成部32の厚みと部品31の孔部形成部36の厚みの和より若干長くかつ頭部5の座面5cと雄ねじ部3の後端との距離が薄板30の孔部形成部32の厚みと部品31の孔部形成部36の厚みの和より短いタッピングねじ1を用いるとともに、薄板30の表面に固定対象部品31を両者の孔部が合致するように配置した後、タッピングねじ1を固定対象部品31の孔部より挿入し、回転させることにより、タッピング部10により薄板30の孔部に雌ねじ35を形成させ、さらに、タッピング部10を薄板30を貫通させて雄ねじ部3と螺合させるとともに回転トルクの低下を確認した後、最終的な締結を行うものである。
本発明の部品取り付け方法に用いられるタッピングねじ1としては、上述したもののうち、頭部5の座面5cと雌ねじ加工部2の後端との距離が薄板30の孔部形成部32の厚みと部品31の孔部形成部36の厚みの和より若干長くかつ頭部5の座面5cと雄ねじ部3の後端との距離が薄板30の孔部形成部32の厚みと部品31の孔部形成部36の厚みの和より短いものが使用される。
取り付け操作前に、タッピング対象となる薄板30には孔部(下穴)が形成される。孔部の形状としては、十字状、丸状等が挙げられる。実施例において、孔部の形状は、十字状となっている。また、予め薄板30にバーリング加工をして孔部を形成しておいてもよい。
また、薄板30に取り付けられる部品31には、タッピングねじ1が貫通するための孔部が形成されている。実施例においては、部品に形成された孔部の内径は、タッピングねじ1の最大径より若干大きいものとなっており、孔部には雌ねじ加工部2により雌ねじが形成されないものとなっている。なお、本発明の部品取り付け方法としては、薄板の孔部及び部品の孔部の両方にタッピングねじにより雌ねじを形成するものであってもよい。タッピングねじの取付は、インパクトレンチ等を用いて行われることが好ましい。
薄板30の表面に固定対象部品31を両者30,31の孔部が重なるように配置した後、タッピングねじ1を固定対象部品31の孔部より挿入し、ねじを回転させると、薄板30に雌ねじ35が形成される。具体的には、タッピングねじ1を回転させることにより、薄板30の十字状に形成された孔部の周辺部は、図6に示すように下側に突出し、雌ねじ加工部2のタッピング部10により薄板30の孔部形成部32には雌ねじ35が形成されていく。回転トルクは、タッピング開始(A点)から、タッピングねじ1のテーパー状ねじ部6、移行ねじ部7が薄板30の孔部形成部32を通過し、一定径ねじ部8の先端付近が孔部形成部32に到達するまで緩やかに増加し続けると考えられる。そして、一定径ねじ部8が孔部形成部32に到達したとき、タッピング時の回転トルクはピークとなる(B点)と考えられる。そして、タッピングねじ1の一定径ねじ部8が孔部形成部32内を進行している間は、回転トルクはほぼ一定になっている(B点)と考えられる。
さらに、タッピングねじ1を回転させると、孔部形成部32内を徐々にタッピング部10(一定径ねじ部8)が貫通していき、雄ねじ部3は孔部形成部32に形成された雌ねじ35と徐々に螺合していく。回転トルクは、雄ねじ部3が雌ねじ部35と螺合するにつれ、徐々に減少していく。そして、図7に示すように、タッピング部10が薄板30を完全に貫通したとき、回転トルクは、図13に示すように、タッピング完了時を明確に判別できるほど低下している。タッピング完了時の回転トルク値は、タッピング時における回転トルクのピーク値の50%以下、特に、10%以下となっていることが好ましい。具体的に、タッピング完了時の回転トルクは、M6時、0.25kgfm以下、特に、ほぼ0kgfmとなることが好ましい。この程度まで回転トルクが低下すれば、タッピング完了時を明確に判別できる。実施例において、タッピング完了時の回転トルクはほぼ0となっている(C点)。このような回転トルクの低下があれば、回転トルクの低下を確認することにより、タッピング完了時を確実に判別することができる。
さらにねじが回転すると、図8に示すように、部品31の上面が座面5cに着座する。そして、着座後さらに回転させ、適度な締め付けトルクとなったとき(D点)締め付けを終了することにより、薄板30への部品31の取り付けが完了する。この最終的な締め付けは、上述したようにタッピングが完了したことを確実に確認した後に行うことができるため、部品31が着座直前であるという認識を持って行うことができ、締めすぎによる雌ねじ35のせん断を防止することができる。
一方、従来のタッピングねじを用いて同様の方法で回転角度に対するトルク変化を測定したところ、図13に示すようになった。従来のタッピングねじ40は、図9,図10,図11,図12に示すように、先端側から順に、ねじ溝が形成されていない棒状部41と、棒状部41の後端側に設けられた雌ねじ加工部42と、雌ねじ加工部42に設けられたタッピング部43(図9,図10に示すクロスハッチ部分)と、雌ねじ加工部42の後端側に設けられた標準ねじ部44と、標準ねじ部44の後端側に設けられたねじ頭部45を有している。タッピング部43は、断面形状の各辺が外側に向かって湾曲する3角形状をしている。雌ねじ加工部42は、テーパー状ねじ部46と、一定径ねじ部47からなる。
また、タッピング部43の最大径部は、標準ねじ部44のねじ径と同じとなっている。また、タッピング部43は、雌ねじ加工部42に120°毎に設けられている。また、雌ねじ加工部42のタッピング部43の間には、図11に示すような切欠き48が形成されている。また、タッピングねじ40には、軸部は形成されておらず、標準ねじ部44の長さは、薄板30の孔部形成部32及び部品31の孔部形成部36の厚みの和より短いものとなっている。図13に示すタッピングねじの回転角度に対する回転トルク変化の測定に使用されるタッピングねじ及び測定条件は、後述する(比較例)及び(実験)に示す条件によって行われる。
このようなタッピングねじを用いて、上述したように、タッピングねじ40により部品31を薄板30に取りつける。
薄板30の表面に固定対象部品31を両者30,31の孔部が重なるように配置した後、タッピングねじ40を固定対象部品31の孔部より挿入し、ねじを回転させることにより、薄板30に雌ねじ35を形成する。具体的には、タッピングねじ40を回転させると、薄板30の十字状に形成された孔部の周辺部は、図9に示すように下側に突出し、タッピング部43により薄板30の孔部形成部32には雌ねじ35が形成されていく。回転トルクは、タッピング開始(A’点)から、B’点(回転トルクのピーク)まで緩やかに増加し続け、B’点に到達以降、部品31の上面がタッピングねじ40の座面45cと接触するまで若干減少する(C’点)。そして、回転トルクは、図10に示すように、座面45cに接触した後、急激に増加する。そして、適度な締め付けトルクになった時点(D’)で締め付けを終了し、薄板30への部品31の取付が完了する。
従来のタッピングねじ40を用いた部品の取り付け操作においては、タッピング時の回転トルクのピーク(B’点)と、タッピング完了時(C’点)の回転トルクの差が小さいため、タッピングが完了したことを明確に判別することができない。このような場合は、タッピング完了時の前にタッピングを終了してしまうおそれがある。また、タッピングが完了したことが明確に判別できず、部品31が着座前との認識を持って最終的な締め付け操作を行うことができないため、締め過ぎにより雌ねじ35をせん断するおそれがある。
これに対して、本発明の実施例のタッピングねじは、このような問題点がなくタッピング完了時を明確に判別できるものである。
以上、本発明のタッピングねじ及びタッピングねじを用いた部品取り付け方法について説明したが、タッピングねじ及び取りつけ方法は、上述した実施例に限定されるものではない。
次に、本発明のタッピングねじの具体的な実施例について説明する。
(実施例)
タッピングねじは、図1に示すように、先端側から順に設けられた、雌ねじ加工部と、雄ねじ部と、軸部と、ねじ頭部とからなる。
タッピングねじは、ピッチ1.0mm、雌ねじ加工部の一定径部のタッピング部ねじ径φ6.1mm、雌ねじ加工部長さ8.0mm(テーパー状ねじ部長さ5.0mm、一定径ねじ部長さ3.0mm)、雄ねじ部ねじ径φ6.0mm、雄ねじ部長さ5.0mm、軸部径φ5.3mm、軸部長さ2.0mmのようなサイズに作製されている。また、タッピング部の断面形状は、図3に示すように各辺が外側に膨らむように湾曲する四角形状となっており、タッピング部は90°毎に形成されている。そして、このように作製したタッピングねじの表面を浸炭処理した。
(比較例)
タッピングねじは、図9,図11,図12に示すように、先端側から順に設けられた、棒状部と、雌ねじ加工部と、雄ねじ部と、ねじ頭部とからなる。
タッピングねじは、ピッチ1.0mm、雌ねじ加工部の一定径部のタッピング部のねじ径約φ6.0mm、一定径部のタッピング非形成部のねじ径約φ5.0mm、雌ねじ加工部長さ約7.0mm(テーパー状ねじ部長さ約4mm、一定径ねじ部3mm)、テーパー状ねじ部の軸に対する傾きは、約12°、雄ねじ部ねじ径φ6.0mm、雄ねじ部長さ、4.0mm、軸部径φ5.3mm、軸部長さ2.0mmのようなサイズに作製されている。また、タッピング部の断面形状は、図12に示すように各辺が外側に膨らむように湾曲する3角形状となっており、タッピング部は120°毎に形成されている。また、雌ねじ加工部の一定径部には、タッピング部から30°となる位置に、図12に示すような切欠部が設けられている。そして、このように作製したタッピングねじの表面を浸炭処理した。
(実験)
実施例及び比較例にて作製されたタッピングねじを用いて、部品を薄板に取りつける際の、回転角度に対する回転トルクを測定した。回転トルクの測定は、ナットランナーを用いて行われた。
まず、下穴を形成した板厚0.6mm、SPCC製の薄板の上に、厚み4mmの固定対象部品を孔が重なるように配置して両者を支持ベッドに固定する。そして、回転速度395rpmでタッピングねじが破断するまで締め付けを行ったところ、図13に示すような結果となった。
図1は、本発明の実施例であるタッピングねじの正面図である(ねじ条を省略した図)。 図2は、図1に示すタッピングねじの部分拡大図である。 図3は、図1に示すタッピングねじの底面図である。 図4は、本発明の他の実施例であるタッピングねじの正面図である。 図5は、本発明の他の実施例であるタッピングねじの正面図である。 図6は、本発明の実施例であるタッピングねじを用いた部品取り付け方法を説明するための説明図である。 図7は、本発明の実施例であるタッピングねじを用いた部品取り付け方法を説明するための説明図である。
図8は、本発明の実施例であるタッピングねじを用いた部品取り付け方法を説明するための説明図である。 図9は、従来のタッピングねじを用いた部品取り付け方法を説明するための説明図である。 図10は、従来のタッピングねじを用いた部品取り付け方法を説明するための説明図である。 図11は、従来のタッピングねじの先端部の拡大図である。 図12は、従来のタッピングねじの底面図である。 図13は、本発明の実施例であるタッピングねじ及び従来のタッピングねじの回転角度に対するトルク変化についてのグラフである。
符号の説明
1 タッピングねじ
2 雌ねじ加工部
3 雄ねじ部
5 頭部
5c 座面
9a,9b ねじ条
10 タッピング部
30 薄板
31 部品
32 孔部形成部
35 雌ねじ
36 孔部形成部

Claims (7)

  1. 薄板に部品を取り付けるためのものであり、かつ、先端側に位置し、前記薄板に形成された孔部もしくは前記部品に形成された孔部に雌ねじを形成するための雌ねじ加工部と、該雌ねじ加工部より後端側に位置し、該雌ねじ加工部により形成される雌ねじと螺合する雄ねじ部と、該雄ねじ部の後端側に設けられた頭部とを有するタッピングねじであって、
    前記雄ねじ部は、ねじ条を備え、
    前記雌ねじ加工部は、先端に向かってテーパー状に縮径するテーパー状ねじ部と、前記テーパー状ねじ部の後端側に設けられ、前記テーパー状ねじ部より大きな角度で拡径する移行ねじ部と、該移行ねじ部の後端側に設けられ前記移行ねじ部より大径かつほぼ一定径に形成された一定径ねじ部とを備え、前記テーパー状ねじ部、前記移行ねじ部および前記一定径ねじ部の外面には、各ねじ部のねじ条の周上に、前記ねじ条の前記タッピングねじの中心軸に対してほぼ等角度となるように4カ所設けられたタッピング部を構成する先端が尖った突出部を備え、かつ、前記タッピング部を構成する前記突出部は、前記タッピングねじの軸方向に連続するように形成されており、さらに、前記一定径ねじ部の前記タッピング部の半径は、前記雄ねじ部の半径より大きく、かつ、前記一定径ねじ部のタッピング部非形成部分の半径は、前記雄ねじ部の半径より小さく作製され、
    さらに、前記頭部の座面と前記雌ねじ加工部の後端との距離は、前記薄板の孔部形成部の厚みと前記部品の孔部形成部の厚みの和より長くなっており、さらに、前記頭部の座面と前記雄ねじ部の後端との距離が前記薄板の孔部形成部の厚みと前記部品の孔部形成部の厚みの和より短いものとなっており、さらに、前記タッピングねじは、前記頭部と前記雄ねじ部との間にねじ条を備えず、かつ、前記雌ねじのせん断強度より小さい破断強度を有する軸部を備えていることを特徴とするタッピングねじ。
  2. 前記頭部の座面と前記雌ねじ加工部の後端との距離は、前記薄板の前記孔部形成部の厚みと前記部品の孔部形成部の厚みの和より1.0P以上長くなっている請求項1に記載のタッピングねじ。
  3. 前記タッピング部を構成する突出部は、前記ねじ条の前記タッピングねじの中心軸に対してほぼ等角度となる位置に設けられている請求項1または2に記載のタッピングねじ。
  4. 前記一定径ねじ部のタッピング部の半径は、前記雄ねじ部の半径より0.03P〜0.15P大きいものである請求項1ないし3のいずれかに記載のタッピングねじ。
  5. 前記一定径ねじ部のタッピング部非形成部分の半径は、前記雄ねじ部の半径より0.10P〜0.30P小さいものである請求項1ないし4のいずれかに記載のタッピングねじ。
  6. 前記タッピングねじのタッピング完了時の回転トルク値は、タッピング時における回転トルクのピーク値の50%以下となっている請求項1ないしのいずれかに記載のタッピングねじ。
  7. 前記タッピングねじのタッピング完了時の回転トルク値は、ほぼ0となっている請求項1ないしのいずれかに記載のタッピングねじ。
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