JP4562982B2 - 無機質基材用水系シーラー組成物、および該組成物を用いた無機質基材の下地処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、無機質基材表面のシーラー塗装に使用される無機質基材用水系シーラー組成物、および該組成物を用いた無機質基材の下地処理方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来から、無機質基材は、不燃建材板として内外装、屋根等に広く使用されている。しかしながら、無機質基材は、その材質がアルカリ性であるため、基材表面にアルカリ分の染み出し〔白華(エフロレッセンス)〕を発生する恐れがあり、これを防止する必要がある。さらに、該基材表面の粉化を防止し、脆部を固化・強化等する必要もある。したがって、無機質基材表面を塗装する場合、一般的に、まず表面にシーラー塗装を施し、さらに美観等を目的として上塗り塗装を施すことにより塗装作業を行う。
【0003】
上記無機質基材のシーラー塗装は、従来から、含浸シーラー塗装を行った後に下塗り塗装を行う2工程により行われている。そのような2工程のシーラー塗装は、具体的には、まず、シーラー塗膜と無機質基材とを強固に付着するために、無機質基材表面に多量の溶剤で希釈されたイソシアネート溶液やエポキシ樹脂溶液を含浸シーラーとして塗布し、その後基材を隠ぺいする下塗り塗料を塗布することにより行われている。このような2工程のシーラー塗装から得られるシーラー塗膜は、基材への付着性は良好であり、かつ、シーラー塗装をした後、時間的な制限なく上塗り塗装を行うことができる。しかしながら、このようなシーラー塗装は、その塗装作業が2工程であるため、作業効率が悪いという問題があった。
【0004】
その他のシーラー塗装方法としては、溶剤系常温硬化(反応)型樹脂塗料(2液型アクリルウレタン樹脂塗料)を無機質基材に塗布する1工程の塗装方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような溶剤系塗料を用いた1工程の塗装方法は、得られるシーラー塗膜と無機質基材との付着性が良好であり、さらに作業効率も良好である。しかしながら、シーラー塗膜を形成した後、上塗り塗装をするまでの時間に制限があった。
【0005】
一方、近年、有機溶剤による大気汚染、水質汚染、土壌汚染などの環境汚染や、人体への影響が危惧されており、シーラー塗装においても溶剤を使用しない塗料が求められてきている。
そのようなシーラー塗装に用いられる含浸シーラーとして、乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーを多量の水に希釈した水系含浸シーラーが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この水系含浸シーラーを無機質基材に塗布した後、さらにその後基材を隠ぺいする塗料として樹脂エマルジョン塗料を塗布すれば、溶剤を用いることなくシーラー塗装を行うことができる。
【0006】
このような2工程の水系シーラー塗装から得られるシーラー塗膜は、基材への付着性は良好であり、かつ、シーラー塗装をした後、時間的な制限なく上塗り塗装を行うことができる。しかしながら、このような溶剤を使用しない水系のシーラー塗装においても、塗装作業を2工程で行う必要があるため、作業効率が悪いという問題が依然としてあった。
【0007】
また、上記水系含浸シーラーと樹脂エマルジョンとを混合して水系シーラー組成物を調製すれば、シーラー塗装を1工程で行うことができる。しかしながら、そのような混合物は、混合後すぐにゲル化物が生成されるので、塗装が困難であった。したがって、シーラー塗装を1工程で行うことができ、かつ、塗装作業の作業性および安全性が高く、無機質基材への付着性に優れ、さらにシーラー塗膜を形成した後、上塗り塗装をするまでの時間に制限のないインターバルフリーの水系のシーラー組成物が求められていた。
【0008】
【特許文献1】
特許第2808399号公報
【特許文献2】
特許第3201660号公報
【0009】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、塗装作業の作業性および安全性が高く、無機質基材への付着性に優れ、さらにシーラー塗膜を形成した後、上塗り塗装をするまでの時間に制限のないインターバルフリーの無機質基材用水系シーラー組成物、および該組成物を用いた無機質基材の下地表面処理方法を提供することを目的としている。
【0010】
【発明の概要】
本発明に係る無機質基材用水系シーラー組成物は、
(A)乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーと、
(B)エマルジョン樹脂液と
を混合してなり、
上記エマルジョン樹脂液(B)のpHが9未満であることを特徴とする。
【0011】
上記エマルジョン樹脂液(B)が、(メタ)アクリレートから誘導される成分単位からなる重合体、または該成分単位と(メタ)アクリレートに共重合可能な単量体から誘導される成分単位とを有する共重合体を含有する、アクリル樹脂のエマルジョン溶液であることが好ましい。
また、上記アクリル樹脂が、活性水素を有する官能基を側鎖に有しないことも好ましい。
【0012】
上記乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)が、メチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、およびトリレンジイソシアネートのうちいずれか1種または2以上と、非イオン系界面活性剤とが結合した乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーであることが好ましい。
【0013】
上記乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)の塗膜形成成分重量(a)と、エマルジョン樹脂液(B)の塗膜形成成分重量(b)の重量比(a/b)が5/25〜100/25であることが好ましい。
本発明に係る無機質基材の下地処理方法は、上記の無機質基材用水系シーラー組成物からなるシーラー塗膜を無機質基材の表面に形成することを特徴とする。
【0014】
本発明に係るシーラー塗膜付き無機質基材は、上記の無機質基材用水系シーラー組成物からなるシーラー塗膜が、無機質基材の表面に形成されていることを特徴とする。
本発明に係る無機質基材の塗装方法は、上記の無機質基材用水系シーラー組成物からなるシーラー塗膜を無機質基材表面に形成させた後、さらに該塗膜表面に、上塗り塗装を施すことを特徴とする。
【0015】
また、上記上塗り塗装用の塗料組成物が、アクリル系塗料組成物、エポキシ系塗料組成物、またはウレタン系塗料組成物であることが好ましい。
本発明に係る塗膜付き無機質基材は、上記の無機質基材の塗装方法により製造されることを特徴とする。
【0016】
【発明の具体的説明】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係る無機質基材用水系シーラー組成物は、
(A)乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーと、(B)エマルジョン樹脂液とを混合してなる。
【0017】
以下、上記各成分について説明する。
( A)乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー
本発明に用いられる乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)は、イソシアネート化合物と、非イオン系界面活性剤とが結合した乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーそのもの、あるいはこれをイソシアネート化合物に溶解させて用いられる。このようなプレポリマー100重量%には、イソシアネート基が、5〜30重量%、好ましくは10〜25重量%の量で残存していることが望ましい。残存するイソシアネート基が、上記範囲にあると、シーラー塗膜と無機質基材との接着性が優れ、さらにシーラー塗膜の強度が向上するため好ましい。
【0018】
上記イソシアネート化合物としては、メチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)[HMDI]、ヘキサメチレンジイソシアネート[HDI]、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート[MDI]、トリレンジイソシアネート[TDI]、キシリレンジイソシアネート[XDI]、イソホロンジイソシアネート[IPDI]などが挙げられる。これらのうちでは、HMDI、HDI、MDI、TDI好ましく、水との反応性の緩やかな無黄変型のHMDI、HDIがさらに好ましい。そのような無機質基材用下地処理組成物から得られるシーラー塗膜は、無機質基材と強固に付着し、強度がより高くなり好ましい。
【0019】
上記のようなイソシアネート化合物は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
上記非イオン系界面活性剤としては、高級アルコールにエチレンオキシドを付加して得られる非イオン界面活性剤が用いられる。その非イオン系界面活性剤としては、下記一般式
RO(CH2CH2O)nH
(Rは、炭素数1〜18のアルキル基であり、n=2〜18の整数である。)で示されるポリエチレングリコールエーテル等が使用される。
【0020】
このポリエチレングリコールエーテルには自己乳化性があるため、該ポリエチレングリコールエーテルとイソシアネート化合物との重合反応物は、水による乳化希釈が可能となる。
この乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)は、本発明の無機質基材用水系シーラー組成物から形成されるシーラー塗膜(100重量%)に、10〜80重量%、好ましくは30〜70重量%の量で含有されることが望ましい。このプレポリマー(A)の含量が上記範囲であると、無機質基材に対する接着性、さらに強度や耐久性に優れるシーラー塗膜を形成することができる。
【0021】
このような乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)としては、具体的には、ハイビゾールL含浸シーラー(中国塗料(株)製)などが挙げられる。
(B)エマルジョン樹脂液
本発明に用いられるエマルジョン樹脂液(B)は、そのpHが9.0未満、好ましくは8.0以下、さらに好ましくは3.0〜8.0に調整されていることが望ましい。エマルジョン樹脂液(B)のpHが上記範囲であることにより、乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)と混合しても、混合後すぐにゲル化物が生成されることがないため、得られた無機質基材用水系シーラー組成物を用いてシーラー塗装を1工程で行うことができる。
【0022】
このようなpHの調整されたエマルジョン樹脂液(B)は、エマルジョン樹脂液に、酢酸溶液、アンモニア溶液等を適宜選択して目的のpHとなるように適量添加することにより得られる。また、エマルジョン樹脂液(B)調製時に使用される水のpHを予め調整しておいてもよい。
そのようなエマルジョン樹脂液(B)としては、アクリル樹脂エマルジョン溶液等が挙げられ、このアクリル樹脂エマルジョン溶液に含有されるアクリル樹脂は、(メタ)アクリレートの単独重合体、または(メタ)アクリレートと(メタ)アクリレートに共重合可能な単量体との共重合体であることが好ましい。
【0023】
アクリル樹脂が、(メタ)アクリレートと(メタ)アクリレートに共重合可能な単量体との共重合体である場合、(メタ)アクリレートから誘導される成分単位が20〜99.9重量%、好ましくは40〜99.5重量%、該成分単位に共重合可能な単量体から誘導される成分単位が0.1〜80重量%、好ましくは0.5〜60重量%の量で構成される。但し、アクリル樹脂中の全成分単位量を100重量%とする。
【0024】
このアクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5,000〜30万、好ましくは5万〜20万であることが望ましい。
本発明で用いられるアクリル樹脂が、上記組成または分子量であることにより、強度の高いシーラー塗膜を形成し、さらにシーラー塗膜と後述する上塗り塗膜とを強固に付着させることができる。
【0025】
また、上記アクリル樹脂のガラス転移点Tgは、20〜70℃、好ましくは30〜50℃が望ましい。このようなアクリル樹脂を用いることによって、塗装板のブロッキング対策から好ましい。
また、このアクリル樹脂は、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、メルカプト基等の活性水素を有する官能基を側鎖に有しないアクリル樹脂であることが好ましい。アクリル樹脂がこのような官能基を側鎖に有しないことにより、該アクリル樹脂と前記の乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーとが反応しないため、無機質基材用水系シーラー組成物を調製した後、約8時間まで使用することができる。
【0026】
本発明に用いられるアクリル樹脂は、上記成分組成、上記重量平均分子量、およびガラス転移点等となるようにモノマーを適宜選択し、公知の方法、たとえば溶液ラジカル重合法などにより製造される。
上記重合または共重合可能なモノマーとしては、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレートに共重合可能な単量体が用いられる。
【0027】
上記(メタ)アクリレートとして、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸(n-,i-,t-)ブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のアルキルエステルまたはシクロアルキルエステル;
(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシブチル等の(メタ)アクリル酸の炭素数2〜18のアルコキシエステル;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のジアルキルアミノエステル;
グリシジルメタクリレートなどを挙げることができる。
【0028】
本発明においては、表1に示される、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n-ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレートを用いることが好ましい。
【0029】
これらモノマーは、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0030】
【表1】
【0031】
一方、(メタ)アクリレートに共重合可能なモノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸、アクリル酸、アクリル酸アミド、ビニルトルエン、アクリロニトリル、脂肪族カルボン酸金属(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
本発明においては、スチレン、酢酸ビニル、メタクリル酸、アクリル酸を用いることが好ましい。
【0032】
本発明に用いられるアクリル樹脂系エマルジョンは、上記アクリル樹脂を、乳化剤を用いてエマルジョンとすることにより調製することができる。また乳化重合により直接アクリルエマルジョンを調製することもできる。乳化剤としては、特に限定されず、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤から適宜選択して使用される。
【0033】
また、光回折散乱法で測定したアクリル樹脂系エマルジョンの平均粒子径は、特に限定されないが0.05〜0.2μm、該エマルジョンの不揮発分は、該エマルジョン100重量%に対し、40〜50重量%程度が好ましい。
このアクリル樹脂は、本発明の無機質基材用水系シーラー組成物から形成されるシーラー塗膜(100重量%)に、20〜85重量%、好ましくは30〜75重量%の量で含有されることが望ましい。このアクリル樹脂の含量が上記範囲であると、耐ブロッキング性が向上するため好ましい。
【0034】
このようなアクリル樹脂系エマルジョンとしては、具体的には、ウルトラゾールN−80(商品名;ガンツ化成品(株)製)等を用いることができる。
その他の成分
本発明の無機質基材用水系シーラー組成物は、上記成分のほかに、希釈水、下地を隠ぺいする目的で使用される着色顔料、充填剤として使用される体質顔料を適量含有することができる。
【0035】
上記希釈水としては、特に限定されず、井戸水、水道水などを使用することができる。
また、上記着色顔料としては、通常、酸化チタン・カーボンブラック・酸化鉄(弁柄)等が挙げられる。また、体質顔料としては、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、マイカ等が挙げられる。
【0036】
これら着色・体質顔料の重量(c)は、特に制限するものではないが、乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)と、エマルジョン樹脂液(B)との合計塗膜形成成分重量(d)に対し、重量比率(c/d)が、0/25〜50/25、好ましくは5/25〜30/25となるように含有することが望ましい。
【0037】
さらに、その他の添加剤として、塗料安定化の目的で使用される顔料分散剤、顔料沈殿防止剤(増粘剤)、消泡剤、防腐・防カビ剤等を適量含有することができる。
なお、上記その他の成分は、特に限定されないが、通常、アクリル樹脂系エマルジョン(B)に配合されることが好ましい。
【0038】
無機質基材用水系シーラー組成物の調製方法
本発明の無機質基材用水系シーラー組成物は、(A)乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーと、(B)エマルジョン樹脂液とが混合されてなる。具体的には、乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー樹脂液(A)と上記希釈水とをまず混合攪拌して乳化液を作成し、その後、この乳化液にエマルジョン樹脂液(B)をさらに添加し、攪拌して調製することが好ましい。このようにして調製される本発明の無機質基材用水系シーラー組成物は、上記乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーと、上記アクリル樹脂等の樹脂成分と、水とを含有してなる。
【0039】
上記無機質基材用水系シーラー組成物は、上記(A)成分の塗膜形成成分重量(a)と、上記(B)成分の塗膜形成成分重量(b)との重量比(a/b)が、5/25〜100/25、好ましくは20/25〜60/25となるように、該(A)成分と該(B)成分とを混合して調製されることが望ましい。
上記重量比が5/25未満であると、無機質基材用水系シーラー組成物から得られるシーラー塗膜と無機質基材との付着性が弱く好ましくない。一方、上記重量比が100/25より大きいと、無機質基材用水系シーラー組成物の硬化が遅くなり、耐ブロッキングに問題が生じ好ましくない。
【0040】
また、希釈水は、特に制限されるものではないが、[乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー樹脂液(A)の塗膜形成成分重量+エマルジョン樹脂液(B)の塗膜形成成分重量]/希釈水の重量、で表わされる重量比が、55/50〜55/500、好ましくは55/100〜55/400であることが望ましい。
【0041】
また、本発明の無機質基材用水系シーラー組成物は、pHが9.0未満、好ましくは8.0以下、さらに好ましくは3.0〜8.0に調整されていることが望ましい。上記範囲にpHを調整するには、上記(B)成分のpHが調整されていればよいが、上記(A)成分および必要に応じて用いられる希釈水から選ばれる1種または2種以上の成分のpHを調整し、その後、上記のようにこれら全成分を混合することにより行ってもよい。または、pHが調整されている上記(B)成分に、pHが調整されていない(A)成分および必要に応じて用いられる希釈水を混合した後、pH調整剤を添加してpH調節を行ってもよい。このpH調整液としては、酢酸溶液、アンモニア溶液等が挙げられる。
【0042】
しかしながら、このような無機質基材用水系シーラー組成物中においても、乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)と水とが反応し、徐々に尿素樹脂が生成する。そのため、上述のように無機質基材用水系シーラー組成物を調製した後、常温保管(約25℃)で約8時間以内、好ましくは4時間以内にシーラー塗装に用いることが望ましい。混合後8時間を経過すると、該シーラー組成物のイソシアネート基が水またはエマルジョン樹脂液中の乳化剤と反応するため好ましくない。一方、低温保管(約10℃)の場合、プレポリマー(A)と水との反応が進まないため、24時間程度までシーラー塗装に用いることができる。
【0043】
このような無機質基材用水系シーラー組成物の粘度は、岩田カップで6〜30秒、好ましくは、7〜20秒であることが望ましい。この範囲の粘度とすることにより、所望の塗布量に容易に調整することができる。
無機質基材の下地処理方法
本発明の無機質基材の下地処理方法は、40〜60℃程度になるよう熱風乾燥機等でプレヒートされた無機質基材表面に、上記無機質基材用水系シーラー組成物を塗布し、シーラー塗膜を形成することにより行う。上記無機質基材としては、スレート板、繊維セメント板、珪酸カルシウム板等が挙げられ、表面形状は、平面、凹凸のいずれであってもよい。また、塗装方法としては、スプレー、フローコーター、ロールコーター等の塗装機などにより塗布する方法が挙げられる。
【0044】
この水系シーラー組成物の塗布量は、乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー樹脂液(A)の塗膜形成成分重量と、エマルジョン樹脂液(B)の塗膜形成成分重量との合計が、5〜100g/m2、好ましくは、10〜40g/m2となる量が望ましい。5g/m2未満では、シーラー塗膜と無機質基材との付着が弱く、100g/m2より大きいと、シーラー塗膜(湿潤状態)の乾燥が遅く作業性に問題がある。
【0045】
上記のように塗布した後、熱風乾燥機等を用い、熱風80〜120℃で3〜10分間程度で乾燥し、無機質基材表面にシーラー塗膜を形成する。乾燥後のシーラー塗膜の膜厚は、通常10〜100μm(厚)程度である。
無機質基材の塗装方法
本発明の無機質基材の塗装方法は、上記の無機質基材の下地処理方法によって得られたシーラー塗膜の表面に、さらに上塗塗料組成物を塗布し、上塗り塗膜を形成することにより行われる。このような上塗塗料組成物としては、溶剤系塗料組成物、水系塗料組成物のいずれも使用可能であり、これらの塗料組成物は光硬化性であっても良い。
【0046】
上記溶剤系塗料組成物としては、耐アルカリ性、耐候性などの観点からアクリル樹脂塗料組成物、エポキシ樹脂塗料組成物、ウレタン樹脂塗料組成物、フェノール樹脂塗料組成物、フッ素樹脂塗料組成物、シリコーン樹脂塗料組成物、アクリルシリコーン樹脂塗料組成物等の合成樹脂塗料組成物を用いることができる。
また、上記水系塗料組成物としては、アクリル樹脂塗料組成物、酢酸ビニル塗料組成物、スチレン樹脂塗料組成物、ウレタン樹脂塗料組成物、シリコーン樹脂塗料組成物、アクリルシリコーン樹脂塗料組成物、エポキシ樹脂塗料組成物、フッ素樹脂塗料組成物等の合成樹脂エマルション系塗料組成物を用いることができる。
【0047】
本発明に用いられる上塗塗料組成物としては、水系塗料組成物であることが好ましい。下塗り塗料として、本発明の無機質基材用水系シーラー組成物を用い、上塗塗料として、水系塗料組成物を用いることにより、シーラー塗装において溶剤を用いることがないため、環境汚染や人体に対する影響を及ぼすことがなく好ましい。
【0048】
上記の水系塗料組成物としては、アクリル樹脂塗料組成物、エポキシ樹脂塗料組成物またはウレタン樹脂塗料組成物が好ましい。これらの組成物を用いることにより、シーラー塗膜と上塗塗膜とを強固に付着することができる。
このような上塗塗料組成物を用い、シーラー塗膜表面に、ライン塗装、現場施工などにより上塗塗装を施す。このライン塗装の塗装方法では、通常スプレー、フローコーター、ロールコーター等が使用可能である。現場施工では、前記シーラー処理板を住宅の外壁等現場にて施工し、その後、上塗塗装を施せばよい。該上塗塗料組成物の塗布量は、30〜200g/m2、好ましくは、50〜120g/m2の量となるように塗布することが好ましい。また、上塗層(硬化膜)の膜厚は、通常15〜100μm(厚)、好ましくは25〜60μm(厚)程度である。
【0049】
本発明の無機質基材用下地処理組成物を塗装後、上塗塗料組成物を塗装するまでの時間は、特に制限されずインターバルフリーであり、該下地処理組成物を塗装し、シーラー塗膜を形成した直後から可能であるが、1週間から半年程度経過した後が好ましい。シーラー塗膜形成直後に上塗塗装する場合に比べて、上記期間経過した後に上塗塗装することにより、美観の向上(リシン塗装、多色塗装)や基材の保護という効果が得られる。
【0050】
上記のように上塗塗料を塗布した後、熱風乾燥、紫外線照射等で乾燥・硬化し、シーラー塗膜の表面に上塗塗膜を形成することができる。
また、本発明においてはシーラー塗膜表面に上塗り塗膜を形成する態様について説明したが、シーラー塗膜と上塗り塗膜との間に、中塗り塗膜が形成されていてよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、塗装作業の作業性および安全性が高く、無機質基材への付着性に優れ、さらにシーラー塗膜を形成した後、上塗り塗装をするまでの時間に制限のないインターバルフリーの無機質基材用水系シーラー組成物、および該組成物を用いた無機質基材の下地表面処理方法を提供することができる。
【0052】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例、比較例で「部」とあるのはすべて重量部を意味する。
なお、実施例および比較例で得られた無機質基材用水系シーラー組成物、および上塗塗装板は以下の基準に従って評価した。
(1)無機質基材用水系シーラー組成物の安定性
無機質基材用水系シーラー組成物を調製後20℃の恒温槽内に保管し、調製後8時間経過後の該水系シーラー組成物の状態を評価した。
(2)上塗塗装板の初期付着性試験
シーラー塗膜の付着性(基材とシーラー塗膜との付着性、およびシーラー塗膜と上塗塗膜との付着性)は、JIS K 5400に基づき、碁盤目試験(2mm幅の碁盤目(25目)、セロテープ(R)剥離試験)を行ない、塗膜の残存率で評価した。
【0053】
(3)上塗塗装板の耐凍害試験
−20℃気中に2時間放置し、その後20℃の水中に1時間浸漬するサイクルを1サイクルとして、150サイクル実施する。その後、外観および付着性(基材とシーラー塗膜との付着性、およびシーラー塗膜と上塗塗膜との付着性)を評価した。
【0054】
また、実施例、比較例で用いた成分は、次の通りである。
1.下塗塗料
<無機質基材用水系シーラー組成物の調製に用いた成分>
(A)乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー
ハイビゾールL含浸シーラー(商品名;中国塗料(株)製)
・樹脂97.1重量%、不揮発分100%
・樹脂;下記式
【0055】
【化1】
【0056】
・乳化剤;CH3O(CH2CH2O)9H
(B)エマルジョン樹脂液
ウルトラゾールN−80(商品名;ガンツ化成品(株)製)
・アクリルエマルション、pH5、樹脂45重量%、不揮発分45%
2.上塗塗料
ライン用水系上塗塗料(中国塗料(株)製・ハイビゾールL上塗エナメル)100重量%に対し、水を10重量%の量となるように添加希釈して上塗塗料を調製した。
【0057】
ハイビゾールL上塗エナメル
・アクリルエマルション、樹脂25重量%、不揮発分40%
【0058】
【実施例1】
水175部に乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)30.0部を添加し、
さらにディスパーで1分程度攪拌し、水乳化性イソシアネート樹脂のエマルジョンを得た。そのエマルジョンの攪拌を継続し、そこにpH5のエマルション樹脂(B)55部を添加し、さらにディスパーで1分程度攪拌して水系シーラー組成物を調製した。その後、この板を熱風乾燥機で板面温度を40〜50℃にプレヒートし、この板面に水系シーラー組成物をスプレーで110g/m 2 の量で塗布し、さらに、100℃の熱風で5分間乾燥してシーラー塗膜付き珪酸カルシウム板を得た。
【0059】
上記のようにして得られたシーラー塗膜付き珪酸カルシウム板に、直ちに(インターバルなし)上記の上塗塗料を、スプレーにより110g/m2の量で塗布し、100℃の熱風で5分間乾燥して上塗塗装板を得た。
このシーラー組成物の8時間後の安定性、さらに、上塗塗装板の初期付着性試験、耐凍害試験の結果を表2に示す。
【0060】
その結果、上塗塗装板の初期付着性、凍害試験は、良好であった。
【0061】
【実施例2】
pH3のエマルション樹脂(B)を使用した以外は、前記実施例1と同様にしてシーラー塗膜付き珪酸カルシウム板を調製し、さらに上塗塗装板を得た。
このシーラー組成物の8時間後の安定性、さらに、上塗塗装板の初期付着性試験、耐凍害試験の結果を表2に示す。
【0062】
その結果、この上塗塗装板試験結果は、実施例1と同様に良好であり、また処理剤配合8時間後の液の状態も実施例1と同様に良好であった。
【0063】
【実施例3】
pH8のエマルション樹脂(B)を使用した以外は、前記実施例1と同様にしてシーラー塗膜付き珪酸カルシウム板を調製し、さらに上塗塗装板を得た。
このシーラー組成物の8時間後の安定性、さらに、上塗塗装板の初期付着性試験、耐凍害試験の結果を表2に示す。
【0064】
その結果、この上塗塗装板試験結果は、実施例1と同様に良好であり、また処理剤配合8時間後の液の状態も実施例1と同様に良好であった。
【0065】
【比較例1】
乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー樹脂液(A)を配合せず、pH5のエマルション樹脂液(B)55部を水145部で希釈した以外は、実施例1と同様にしてシーラー塗膜付き珪酸カルシウム板を調製し、さらに上塗塗装板を得た。
このシーラー組成物の8時間後の安定性、さらに、上塗塗装板の初期付着性試験、耐凍害試験の結果を表2に示す。
【0066】
その結果、耐凍害試験で塗膜に剥離が発生し、さらに付着性は0%であった。
【0067】
【比較例2】
pH9のエマルション樹脂(B)を使用した以外は、前記実施例1と同様にしてシーラー塗膜付き珪酸カルシウム板を調製し、さらに上塗塗装板を得た。
このシーラー組成物の安定性、さらに、上塗塗装板の初期付着性試験、耐凍害試験の結果を表2に示す。
【0068】
その結果、この上塗塗装板試験結果は、実施例1とほぼ同等の結果であったが、
処理剤配合8時間後の液の状態は、実施例1と比較して少し増粘していた。
【0069】
【比較例3】
水系シーラーとしてpH10のエマルジョン樹脂液(B)を処理した以外は、実施例1と同様としてシーラー塗膜付き珪酸カルシウム板を調製し、さらに上塗塗装板を得た。
このシーラー組成物の8時間後の安定性、さらに、上塗塗装板の初期付着性試験、耐凍害試験の結果を表2に示す。
【0070】
その結果、処理剤配合8時間経過後の液の状態は、塊状物が発生し、全体ゲル化していた。そのため、処理剤配合8時間経過後のシーラー組成物を用いて、塗装することができなかった。
【0071】
【比較例4】
水90部に、乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)10部を添加し、さらにディスパーで1分程度攪拌し、水乳化性イソシアネート樹脂のエマルジョンを得た。
その後、この板を熱風乾燥機で板面温度を40〜50℃にプレヒートし、この板面に得られた水乳化性イソシアネート樹脂のエマルションをスプレーで110g/m2の量で塗布し、100℃の熱風で2分間乾燥し、基材表面に塗膜を形成した。さらに、pH9のエマルション樹脂液(B)55部を水95部で希釈して得られた水希釈液を、塗膜表面に110g/m2の量で再度スプレー塗布し、100℃の熱風で5分間乾燥してシーラー塗膜付き珪酸カルシウム板を得た。上塗りは、実施例1と同様に行い上塗塗装板を得た。
【0072】
このシーラー組成物の8時間後の安定性、さらに、上塗塗装板の初期付着性試験、耐凍害試験の結果を表2に示す。
【0073】
【比較例5】
溶剤系アクリル樹脂下塗塗料(中国塗料製・ハイビNO.200シーラー)100部に、溶剤系イソシアネート樹脂液(中国塗料製・硬化剤73−E)20部、および芳香族炭化水素・ケトン・エステル混合溶剤(中国塗料製・ウレタンシンナーA)100部を混合し溶剤系シーラー組成物を調製した。その後、この板を熱風乾燥機で板面温度を40〜50℃にプレヒートし、この板面にこの溶剤系シーラー組成物をスプレーで110g/m2の量で塗布し、100℃の熱風で5分間乾燥してシーラー塗膜付き珪酸カルシウム板を得た。上塗りは、実施例1と同様に行い上塗塗装板を得た。
このシーラー組成物の8時間後の安定性、さらに、上塗塗装板の初期付着性試験、耐凍害試験の結果を表2に示す。
【0074】
【表2】
Claims (12)
- (A)乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーと、
(B)エマルジョン樹脂液と
のみを混合してなる水系シーラー組成物であって、
上記エマルジョン樹脂液(B)は、pHが9未満であって、かつ、含有される樹脂成分がアクリル樹脂のみであるエマルジョン溶液であり、
上記アクリル樹脂が、(メタ)アクリレートから誘導される成分単位からなる重合体(i)、または該成分単位と(メタ)アクリレートに共重合可能な単量体から誘導される成分単位とを有する共重合体(ii)を含有し、かつ、これら(共)重合体(i)、(ii)は、何れも活性水素を有する官能基を側鎖に有しないことを特徴とする無機質基材用水系シーラー組成物。 - (A)乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーと、
(B)エマルジョン樹脂液と、
(C)希釈水、着色顔料、体質顔料、顔料分散剤、顔料沈殿防止剤(増粘剤)、消泡剤および防腐・防カビ剤からなる群より選択される少なくとも1種の成分と
のみを混合してなる水系シーラー組成物であって、
上記エマルジョン樹脂液(B)は、pHが9未満であって、かつ、含有される樹脂成分がアクリル樹脂のみであるエマルジョン溶液であり、
上記アクリル樹脂が、(メタ)アクリレートから誘導される成分単位からなる重合体(i)、または該成分単位と(メタ)アクリレートに共重合可能な単量体から誘導される成分単位とを有する共重合体(ii)を含有し、かつ、これら(共)重合体(i)、(ii)は、何れも活性水素を有する官能基を側鎖に有しないことを特徴とする無機質基材用水系シーラー組成物。 - 上記乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)の塗膜形成成分重量(a)と、エマルジョン樹脂液(B)の塗膜形成成分重量(b)の重量比(a/b)が5/25〜100/25である請求項1または2に記載の無機質基材用水系シーラー組成物。
- 上記乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)が、メチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、およびトリレンジイソシアネートのうちいずれか1種または2以上と、非イオン系界面活性剤とが結合した乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーである請求項1〜3のいずれかに記載の無機質基材用水系シーラー組成物。
- 上記乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーのイソシアネート基が、該乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー100重量%中、5〜30重量%の量で残存している請求項1〜4のいずれかに記載の無機質基材用水系シーラー組成物。
- 上記エマルジョン樹脂液(B)に、不揮発分が該エマルジョン100重量%に対し、40〜50重量%の量で含有される請求項1〜5のいずれかに記載の無機質基材用水系シーラー組成物。
- [乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマー(A)の塗膜形成成分重量+エマルジョン樹脂液(B)の塗膜形成成分重量]/希釈水の重量、で表される重量比が、55/50〜55/500である請求項1〜6のいずれかに記載の無機質基材用水系シーラー組成物。
- 請求項1〜7項のいずれかに記載の無機質基材用水系シーラー組成物からなるシーラー塗膜を無機質基材の表面に形成することを特徴とする無機質基材の下地処理方法。
- 請求項1〜7項のいずれかに記載の無機質基材用水系シーラー組成物からなるシーラー塗膜が、無機質基材の表面に形成されていることを特徴とするシーラー塗膜付き無機質基材。
- 請求項1〜7項のいずれかに記載の無機質基材用水系シーラー組成物からなるシーラー塗膜を無機質基材表面に形成させた後、さらに該塗膜表面に、上塗り塗装を施すことを特徴とする無機質基材の塗装方法。
- 上記上塗り塗装用の塗料組成物が、アクリル系塗料組成物、エポキシ系塗料組成物、またはウレタン系塗料組成物である請求項10に記載の無機質基材の塗装方法。
- 請求項10または11に記載の無機質基材の塗装方法により製造されたことを特徴とする塗膜付き無機質基材。
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