JP4562564B2 - 個室病室ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、精神疾患患者の病状に応じて使用範囲区分を変えることができる個室病室ユニットに関する。
精神疾患患者の病状には様々な状態があり、たとえば個室病室内に隔離し、ベッドに拘束する必要がある状態、何も置かれていない個室病室内に隔離する必要のある状態、トイレの使用に看護者の許可・監視が必要な状態、トイレの自由使用が許容される状態、トイレの自由使用に加えて洗面設備の自由使用が患者に許容される状態、病室の外(例えば老化や庭等)への自由通行が許容される状態等がある。
そのため、精神疾患患者用の個室病室には、その病状によって異なる構造が求められる。しかし、従来の精神疾患患者用の個室病室としては、通常、10平方メートル程度の広さの部屋にトイレだけが設けられた共通規格のものが用いられており、必要に応じてベッドを持ち込み、それ以外は看護者の監視と看護とで各病状に対応するのが一般的である。
しかし、看護者の監視と看護には限界がある。たとえば、看護者の不在時に、個室病室内に設けられたトイレの便器内の水を飲んで水中毒を起こしたり、トイレを壊したりする問題がある。また、トイレなどの突起物を利用した自傷行為や自殺行為を行う場合があり、患者を別途設けられた隔離室に移動させるなどの処置が必要になる問題もある。
このような問題に対し、たとえば特許文献1には、居室とトイレと前室とを備えた個室病室をユニット化し、それらをドアによって区分可能とすることによって、精神疾患患者の病状に応じて使用範囲区分を変えることができるようにした個室病室ユニットが提案されている。
特開2003−172037号公報
しかし、かかる個室病室ユニットにおいても、居室内にはドアの取っ手や鍵穴等の突起物があり、このような突起物が患者の注意を引き、自傷行為や自殺行為を行う可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、居室内の突起物等が削減され、精神疾患患者用として好適な個室病室ユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第一の態様は、居室部と、居室部に隣接するトイレ部と、居室部およびトイレ部に隣接する前室部とを備える個室病室ユニットであって、
壁部材から離間した独立支柱と、
前記独立支柱に取り付けられており、壁部材に係止して前記トイレ部側から施錠されることにより該トイレ部と居室部の間を閉鎖可能であると共に、壁部材に係止して前記前室部側から施錠されることにより該トイレ部と前室部との間を閉鎖可能な第一のドアと、
壁部材に取り付けられており、前記独立支柱に係止して前記前室部側から施錠されることにより該前室部と居室部との間を閉鎖可能な第二のドアとを備え
前記独立支柱は幅が可変であり、
前記第一のドアおよび第二のドアは、グレモンハンドルと、該グレモンハンドルの回動と一体的に回動するようになっている錠杆が内蔵されたグレモン錠本体とを備え、前記グレモンハンドルが、前記グレモン錠本体と着脱可能であるグレモン錠により施錠されることを特徴とする個室病室ユニットである
また、上記課題を解決する本発明の第二の態様は、居室部と、居室部に隣接するトイレ部と、居室部およびトイレ部に隣接する前室部とを備える個室病室ユニットであって、
壁部材から離間した独立支柱と、
壁部材に取り付けられており、前記独立支柱に係止して前記トイレ部側から施錠されることにより該トイレ部と居室部との間を閉鎖可能な第一のドアと、
壁部材に取り付けられており、前記独立支柱に係止して前記前室部側から施錠されることにより該前室部と居室部との間を閉鎖可能な第二のドアと、
トイレ部と前室部との間に設置されており、前室部側から施錠されることにより該前室部とトイレ部との間を閉鎖可能な第三のドアとを備え
前記独立支柱は幅が可変であり、
前記第一のドアおよび第二のドアは、グレモンハンドルと、該グレモンハンドルの回動と一体的に回動するようになっている錠杆が内蔵されたグレモン錠本体とを備え、前記グレモンハンドルが、前記グレモン錠本体と着脱可能であるグレモン錠により施錠されることを特徴とする個室病室ユニットである。
本発明により、居室内の突起物等が少なく、自傷行為や自殺行為を防止でき、精神疾患患者用として好適な個室病室ユニットが提供される。
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
<第一の態様>
図1は、本発明の第一の態様の第1実施形態の個室病室ユニットを示す平面説明図である。
本実施形態の個室病室ユニットは、居室部2と、居室部2に隣接するトイレ部3と、居室部2およびトイレ部3に隣接する前室部4とを備えており、個室病室ユニットの周囲全体および各部の間の一部には壁部材1が設置されている。
個室病室ユニット内の、壁部材1から離間した位置には、独立支柱5が設置されており、該独立支柱5には、第一のドア6が取り付けられている。
また、壁部材1の、居室部2と前室部4との境界部1aには、第二のドア7が取り付けられている。
さらに、独立支柱5に、第三のドア8が取り付けられており、トイレ部3と居室部4とを仕切ることができるようになっている。
・独立支柱5
独立支柱5は、居室部2、トイレ部3および前室部4の3部の境界の位置に設置される。設置位置は、個室病室ユニットにおける居室部2、トイレ部3および前室部4の配置に応じて適宜変更可能である。
また、独立支柱5の幅、すなわち図1における縦方向の幅Wおよび/または横方向の幅Wが可変であることが好ましい。これにより、多様な幅の個室病室ユニットを製造する場合であっても、ドアの幅を変更しなくてよくなる。そのため、たとえば第一のドアと第二のドアとして金属製のものを採用する場合に、適用する個室病室ユニットの幅が違っていても、第一のドアと第二のドアとを同じ寸法で一括して工場生産することができ、生産効率が向上する。
・第一のドア6
本実施形態の個室病室ユニットにおいては、第一のドア6を、居室部2とトイレ部3との間の一部を仕切っている壁部材1bの端部に係止し、施錠することにより、居室部2とトイレ部3との間を閉鎖可能となっている。このとき、第一のドア6の施錠は、トイレ部3側から行うようになっている。
また、第一のドア6を、トイレ部3と前室部4との間の一部を仕切っている壁部材1cの端部に係止し、施錠することにより、トイレ部3と前室部4との間を閉鎖可能となっている。このとき、居室部2とトイレ部3との間は開放状態であり、患者が居室部2とトイレ部3との間を自由に通行できるようになっている。このとき、第一のドア6の施錠は、前室部4側から行うようになっている。
このように、第一のドア6をトイレ部3側または前室部4側から施錠するものとすることで、第一のドア6の居室部2側には、ドアノブや施錠機構等を設けずに済み、第一のドア6の居室部2側の突起等を排除できる。
第一のドア6の施錠は、グレモン錠により行われることが好ましい。グレモン錠は、後述するように、グレモンハンドルの回転によりドアを施錠する施錠機構であり、クリーンルーム等の出入口の扉に既に用いられるなど、施錠時の気密性(遮音性)が高い。また、取っ手や鍵穴等をドアに設ける必要がなく、またグレモンハンドルも着脱可能なものを用いることができるため、居室部内の突起をさらに削減できる。
第一のドア6の材質は、特に限定されない。強度等を考慮すると、鋼製であることが好ましい。また、第一のドア6は、内部にゴム板などを貼付した鋼製ドアであると、遮音性が高く好ましい。
・第二のドア7
本実施形態の個室病室ユニットにおいては、第二のドア7を独立支柱5に係止し、施錠することにより、居室部2と前室部4との間を閉鎖可能となっている。このとき、第二のドア6の施錠は、前室部4側から行うことができるようになっている。
また、前室部4においては、壁部材1の、第二のドア7が取り付けられた位置1aに対して居室部2側とは反対側に、第二のドア7を壁面収納するための凹部1dが設けられており、該凹部1d内に第二のドア7を収納し、第二のドア7を壁部材1に係止することにより、居室部2と前室部4との間を開放した状態とすることができるようになっている。
このように、第二のドア7を前室部4側から施錠するものとすることで、第二のドア7の居室部2側には、ドアノブや施錠機構等を設けずに済み、第二のドア7の居室部2側の突起等を排除できる。
第二のドア7の施錠は、上記第一のドア6と同様、グレモン錠により行われることが好ましい。
第二のドア7の材質は、特に限定されず、上記第一のドア6と同様であってよい。
・グレモン錠
第一のドア6および/または第二のドア7の施錠に用いられるグレモン錠としては、特に限定されず、一般的にクリーンルームのドア等に用いられているものと同様のものが使用できる。
具体的には、たとえば、グレモンハンドルを備えたグレモン錠本体を、第一のドア6および/または第二のドア7のドア戸先端内部に設置する。また、第一のドア6および/または第二のドア7の上枠および床に錠杆が係合する凹状の施錠部を設けておく。グレモン錠本体には、グレモンハンドルの回動と一体的に回動するようになっている錠杆が内臓されており、グレモンハンドルを回動させることにより、錠杆の一部がグレモン錠本体およびドア上下端部の外に進出し、第一のドア6および/または第二のドア7の上枠および床に設けられた施錠部に係合し、施錠されるようになっている。開錠は、グレモンハンドルを、施錠時とは逆方向に回動させることにより行うことができる。
グレモンハンドルは、必ずグレモン錠本体と着脱可能なものであることが必要で、その場合、グレモンハンドルが装着される部分をプレートにより閉鎖すると、トイレ部3内の突起物をさらに削減できる。
・第三のドア8
第三のドア8は、トイレ部3と前室部4との間を仕切るものである。第三のドア8により、たとえば第一のドア6がトイレ部3と居室部2の間の閉鎖に用いられている場合でも、トイレ部3内が前室部4側から見えない状態となり、また前室部4への臭気洩れ等による不快感を少なくすることができるなど、患者のアメニティが向上する。
第三のドア8は、特に施錠する必要はなく、施錠可能であってもなくてもよい。
第三のドア8の材質は、特に限定されず、たとえば木製等であってもよい。
なお、本実施形態においては、第三のドア8は独立支柱5に取り付けられているが、本発明はこれに限定されず、たとえば第三のドアが壁部材1cに取り付けられていてもよい。
・居室部2
居住室2内にはベッド9が作り付けられており、壁部材1には、該ベッド9を収納するための凹部1eが設けられている。ベッド9は、患者の病状や必要に合せて設置したり収納することができる。
ベッド9は、凹部1e内に収納時には、後述する図3に示すように、該凹部1eの両側の壁部材1f、1gとともに、平坦な同一面を形成するようになっている。
ベッド9は、患者を拘束可能とする拘束具が取り付け可能であることが好ましい。
また、ベッド9は、所定の範囲で上下方向に高さ調節が可能であることが好ましい。かかるベッドとしては、根部が上下方向に移動可能なスライド部に枢支され、該スライド部が壁部材1や居室部2の床面などにしっかりと設置されている平行ガイドの間を所定高さの範囲で上下方向に移動するようになっているもの等がある。ベッド9の高さは電動又は手動操作により調整できることが好ましい。また、ベッド9は、背上げ操作が電動又は手動操作により可能となっていることが好ましい。
居室部2内壁は、できる限り突起物が少ない構造であることが好ましく、たとえば照明としては、埋め込み式照明器具等が好適である。
・トイレ部3
トイレ部3には、便器10が設けられている。便器10は、洗浄水が溜まらないようになされた特殊構造であることが、水中毒患者対策として好ましい。また、便器10は、ステンレス等の金属製であることが、患者により壊されることがなくなるため好ましい。
トイレ部3内には、ロールペーパー等を設置するために、壁部材1の、床面から所定の高さ位置に、凹部1hが設けられている。該凹部1hには、ペーパー取り出し口を備えた施錠可能な扉が設けられて、凹部1hの開口部の周囲の壁部材とともに平坦な同一面を形成していることが好ましい。これにより、患者がロールペーパー自体をはずすことができなくなる。また、トイレ部3内の突起物も削減される。
トイレ部3を構成する壁部材1の、居室部2側とは反対側の壁を構成する部分には、液晶監視窓が設けられていてもよい。液晶監視窓は、スイッチのオン/オフにより曇りガラス状態または透明な状態とすることができ、これにより、看護者が、必要に応じて液晶監視窓を透明な状態として個室病室ユニットの外側(廊下等)からトイレ部3内、または居室部2内の状況を確認できる。
・前室部4
前室部4を構成する壁部材1の一部には、室外(廊下等)へ通じる出入口となる開口部が設けられており、該開口部には施錠可能な出入口ドア11が設けられている。
前室部4内には洗面台12が設けられている。洗面台12は、患者が水中毒を起こす可能性がある場合は、前記便器10と同様、水が溜まらない構造としてもよく、蛇口の操作が介護者の監督の元でのみ可能となる等の措置が採られてもよい。
・その他の構成
居室部2、トイレ部3の内壁を構成する壁部材1や床、第一のドア6、第二のドア7の表面は、クッション性のある保護シート、たとえば発泡樹脂シート等で覆われていることが好ましい。該保護シートは、1層の緩衝層からなるものであっても良いし、複数の緩衝層からなるものでも良い。また、緩衝層以外に、他の機能、たとえば強度を向上させる機能を有する層を有していてもよく、また、一つの層がいくつかの機能を兼ね備えていても良い。
壁部材1としては、たとえば特許文献1に記載の個室病室ユニット用パネルを用いることができる。
居室部2の内壁を構成する壁部材1または天井面には、マイクロホンとスピーカを設け、居室部2内ないし個室病室ユニット内の状況を遠隔的に把握することができるようにすることができる。いくつかの個室病室ユニットを纏めて1管理単位とし、ナースステーションなどのモニタ室でスピーカ及び/又は音圧メータにより常時又は必要なときにモニタリングできるようにすることが好ましい。カメラによってモニタリングすることも考えられるが、カメラによってモニタリングすると患者のプライバシーを守ることができず、又、カメラを意識して落ち着かないことがあり、かえって患者の治療の障碍になることもあるので、望ましくない。
個室病室ユニットの壁部材1には、屋外に面した外窓や屋内側の内窓を、2重窓として形成することも有効である。窓は、衝撃に強い針金やフィルム入りの強化ガラスやポリカーボネート板で形成すると良い。窓の上半分程度には上下方向に伸縮可能なロールカーテンを設置することが望ましい。この様に伸縮できるカーテンにより、カーテンを下げて患者を見えなくすることができ、又、患者の状態が良くなればカーテンを上げて屋外が見える様にすることができる。更に2重窓にすることにより内外からの音を低くすることができる。尚、カーテンは左右に開閉するものでもよい。
壁部材1には、適宜、収納テーブルや、開閉式の凹部を設けることもできる。開閉式の凹部には、絵画或いは液晶などの薄形のテレビを設けると良い。病状の良い患者の場合にはそれらを取り出し、収納時には、壁部材1と略同一面となるようにロック固定する。
また、壁部材1の、ベッドが収納される凹部1eには、酸素ガス等のガス供給弁、吸引用の減圧弁等の通常の病室に備えられる治療用の各種の弁等を、開閉式の扉付きで設置することもできる。
次に、本実施形態の個室病室ユニットの、患者の病状の状態に応じた使用方法を図2〜6により説明する。なお、以下に記載する図面において、図2に示した構成要素に対応する構成要素には、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図2〜6はそれぞれ、図1に示した個室病室ユニットにおいて、患者の病状を重度から軽度への5つに大別した場合の1番目〜5番目のそれぞれの場合に最適な病室構成を示す区分説明図である。
まず、図2により、最も重度である病状の場合について説明する。この病状は、自殺を企図することが危惧され、自傷行為や暴力行為、器物破損などが著しい状態であり、この状態の場合には患者を拘束する必要がある。
この場合、第一のドア6は壁部材1bに係止させて施錠され、第二のドア7は独立支柱5に係止させて施錠され、居室部2とトイレ部3および前室部4との間の区画壁としての役割を果たすようになっている。さらに出入口ドア11も施錠される。第一のドア6は、トイレ使用時のみ看護者によりトイレ部3側から開錠される。
居室部2内にはベッド9が展開されており、該ベッド9には拘束具が取り付けられる。拘束具をベッド9に取り付けることにより、拘束などの対応を直ちに行うことができる。
次に、図3により、2番目に重度である病状の場合について説明する。この病状は、器物破損などの暴力行為はあるが、拘束を必要とせず、歩く方がストレスを解消できる状態である。
この場合、居室部2内では、歩く場所を確保するためにベッド9が凹部1e内に収納されている。第一のドア6、第二のドア7、出入口ドア11については図2と同様である。第一のドア6は、トイレ使用時のみ看護者によりトイレ部3側から開錠される。
以上二つの状態では、基本的に居室部2内のみが、患者にとっての行動許容空間となる。
次に、図4により、3番目に重度である病状の場合について説明する。この病状は、器物破損のおそれはないが、興奮したり、他の患者への迷惑行為がある状態である。
この場合、居室部2内では、ベッド9は展開されている。また、第一のドア6は壁部材1cに係止、施錠され、トイレ部3と前室部4との間の区画壁としての役割を果たすようになっている。
このとき、居室部2とトイレ部3のみが、患者にとっての行動許容空間となる。
トイレ部3においては、患者が水中毒を起こす恐れがある場合は、便器10を前述の特殊構造の便器とすることが好ましい。また、患者が操作できないようにトイレの水を止めることができる。
次に、図5により、4番目に重度である病状の場合について説明する。この病状は、他の患者との対人関係によるトラブルが続く状態である。
この場合、第一のドア6は壁部材1bに係止させて施錠され、第二のドア7は壁部材1に係止させて施錠され、居室部2と前室部3との間は開放されている。出入口ドア11は施錠されており、患者の出入を禁止している。第三のドア8は施錠されておらず、患者は、居室部2、トイレ部3および前室部4を自由に使用できるようになっている。トイレ部3への出入は前室部4から第3のドア8を通って行われるため、居室部2への臭気洩れなどの不快感を少なくすることができ、患者のアメニティが向上している。
最後に、図6により、最も軽度である病状の場合について説明する。この病状は、特に隔離を必要としない状態である。
この場合、図5と同様、患者は、居室部2、トイレ部3および前室部4を自由に使用できるようになっている。また、出入口ドア11も施錠されず、廊下や庭などの室外への出入りが自由である。
次に、本発明の第一の態様の個室病室ユニットにおける第2実施形態を図7により説明する。本実施形態は、第三のドア8が設けられていない点において上記第1の実施形態と異なっている。この場合、個室病室ユニットを上記第1の実施形態よりも簡単な構成とすることができる。
<第二の態様>
次に、本発明の第二の態様について説明する。本態様の個室病室ユニットは、居室部と、居室部に隣接するトイレ部と、居室部およびトイレ部に隣接する前室部とを備える個室病室ユニットであって、壁部材から離間した独立支柱と、居室部とトイレ部との間に設置されており、トイレ部側から施錠されることにより該トイレ部と居室部との間を閉鎖可能な第一のドアと、居室部と前室部との間に設置されており、前室部側から施錠されることにより該前室部と居室部との間を閉鎖可能な第二のドアと、トイレ部と前室部との間に設置されており、前室部側から施錠されることにより該前室部とトイレ部との間を閉鎖可能な第三のドアとを備えることを特徴とする。
すなわち、本態様の個室病室ユニットは、第一のドア、第二のドア、第三のドアを必須とするものである。ただし、本態様においては、第一のドアは独立支柱に取り付けられていなくてもよく、たとえば壁部材に取り付けられていてもよい。また、第一のドアは壁部材に取り付けられていなくてもよく、たとえば独立支柱に取り付けられていてもよい。
本態様の個室病室ユニットの第1実施形態としては、上記第一の態様の個室病室ユニットの第1実施形態と同様のものが例示できる。
図8に、本態様の個室病室ユニットにおける第2実施形態を示す。本実施形態は、第一のドア6が、独立支柱5ではなく壁部材1bに取り付けられている点において上記第1の実施形態と異なっている。
本実施形態においては、第一のドア6を独立支柱5に係止し、施錠することにより、居室部2とトイレ部3との間を閉鎖できる。
この場合でも、第一のドア6はトイレ部3側から施錠されるため、第一のドア6の居室部2側には、ドアノブや施錠機構等を設けずに済み、第一のドア6の居室部2側の突起等を排除できる。
上述したように、本発明により、居室内に突起等が少なく、精神疾患患者用として好適な個室病室ユニットが提供される。すなわち、本発明の個室病室ユニットにおいては、2枚または3枚のドアを独立支柱および/または壁部材に係止させ、該ドアを施錠したり開錠することによって、個室ユニット内の居室部、トイレ部および前室部の間を任意の位置で閉鎖または開放して個室ユニット内の構成を変更できる。そのため、隔離等の行動制限を要する場合や、水中毒、器物破損などの危険性を排除する必要がある場合、患者の快適性を高めた治療を行う場合など、精神疾患患者の病状やその改善状態に応じて、それぞれの場合に最適な病室構成とすることができる。また、居室部と、トイレ部および前室部との間を閉鎖する場合に、その施錠をトイレ部および前室部側から行うことができるため、ドアの居室部側には取っ手等の突起物が不要となる。そのため、たとえば精神疾患患者が自傷行為や自殺行為を行う可能性がある場合等において、それらの行為の防止効果が高い。
本発明の個室病室ユニットは、病院等の建物の躯体に取り付けて用いることができる。
本発明の個室病室ユニットを作り込む建物の躯体は、新設する躯体でもよいし、既存の病棟を改造して転用することもできる。
既存病棟を改造して転用する場合、元の病室のスペースが本発明の個室病室ユニットを作り込むスペースに適合する場合には元の病室単位でもよいし、元の1病室の広さが本発明の個室病室ユニットを作りつけるに足りない場合等では、いくつかの元の病室を連続して、元の病室の内装を剥離して取り外して本発明の個室病室ユニットを作りつけるのに適合する広さに区画替えして用いると良い。
本発明の第一の態様の個室病室ユニットの第1実施形態を示す平面説明図である。 1番目の病状の患者に対しての個室病室ユニット内の区分説明図である。 2番目の病状の患者に対しての個室病室ユニット内の区分説明図である。 3番目の病状の患者に対しての個室病室ユニット内の区分説明図である。 4番目の病状の患者に対しての個室病室ユニット内の区分説明図である。 5番目の病状の患者に対しての個室病室ユニット内の区分説明図である。 本発明の第一の態様の個室病室ユニットの第2実施形態を示す平面説明図である。 本発明の第二の態様の個室病室ユニットの第2実施形態を示す平面説明図である。
符号の説明
1…壁部材、2…居室部、3…トイレ部、4…前室部、5…独立支柱、6…第一のドア、7…第二のドア、8…第三のドア、9…ベッド、10…便器、11…出入口ドア、12…洗面台

Claims (3)

  1. 居室部と、居室部に隣接するトイレ部と、居室部およびトイレ部に隣接する前室部とを備える個室病室ユニットであって、
    壁部材から離間した独立支柱と、
    前記独立支柱に取り付けられており、壁部材に係止して前記トイレ部側から施錠されることにより該トイレ部と居室部の間を閉鎖可能であると共に、壁部材に係止して前記前室部側から施錠されることにより該トイレ部と前室部との間を閉鎖可能な第一のドアと、
    壁部材に取り付けられており、前記独立支柱に係止して前記前室部側から施錠されることにより該前室部と居室部との間を閉鎖可能な第二のドアとを備え
    前記独立支柱は幅が可変であり、
    前記第一のドアおよび第二のドアは、グレモンハンドルと、該グレモンハンドルの回動と一体的に回動するようになっている錠杆が内蔵されたグレモン錠本体とを備え、前記グレモンハンドルが、前記グレモン錠本体と着脱可能であるグレモン錠により施錠されることを特徴とする個室病室ユニット。
  2. さらに、トイレ部と前室部との間を仕切る第三のドアを備える請求項1に記載の個室病室ユニット。
  3. 居室部と、居室部に隣接するトイレ部と、居室部およびトイレ部に隣接する前室部とを備える個室病室ユニットであって、
    壁部材から離間した独立支柱と、
    壁部材に取り付けられており、前記独立支柱に係止して前記トイレ部側から施錠されることにより該トイレ部と居室部との間を閉鎖可能な第一のドアと、
    壁部材に取り付けられており、前記独立支柱に係止して前記前室部側から施錠されることにより該前室部と居室部との間を閉鎖可能な第二のドアと、
    トイレ部と前室部との間に設置されており、前室部側から施錠されることにより該前室部とトイレ部との間を閉鎖可能な第三のドアとを備え
    前記独立支柱は幅が可変であり、
    前記第一のドアおよび第二のドアは、グレモンハンドルと、該グレモンハンドルの回動と一体的に回動するようになっている錠杆が内蔵されたグレモン錠本体とを備え、前記グレモンハンドルが、前記グレモン錠本体と着脱可能であるグレモン錠により施錠されることを特徴とする個室病室ユニット。
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