JP4561746B2 - Dc−dcコンバータおよび電源装置 - Google Patents

Dc−dcコンバータおよび電源装置 Download PDF

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Description

この発明は、DC−DCコンバータおよびそれを備えた電源装置に関するものである。
従来、たとえばカーナビゲーションシステムのような多くの機能を集約した電子機器においては、たとえばDVDの回路、テレビ・ラジオの回路、オーディオ回路など複数の回路を備えていて、各回路にそれぞれ異なる電源電圧が必要となる場合があった。しかも、その電源電圧は比較的高い電圧から低い電圧まで(例えば9V,8V,7V,5V,3.3V,1.2V等)多岐にわたる。
このような複合機能を備えた電子機器に必要な電源装置として、単一の電源電圧を出力するDC−DCコンバータ回路を複数備えた装置が考えられる。
このように複数のDC−DCコンバータを備えた電源装置においては、各DC−DCコンバータ回路のスイッチング周波数が互いに異なると、ノイズ抑制などの点で不都合が多いので、各DC−DCコンバータ回路のスイッチング周波数を同期させることも行われている(特許文献1参照)。
この特許文献1の電源装置は、発振周波数を定める抵抗とコンデンサをスイッチング制御用ICの外部に接続する構成において、そのスイッチング制御用ICのコンデンサ接続端子(CT端子)に接続する回路を工夫して発振周波数を同期させるようにしたものである。すなわち、特許文献1は二つのスイッチング制御用ICのコンデンサ接続端子同士をバランス用コンデンサを介して接続したものであり、このバランス用コンデンサの同期化作用によって二つのスイッチング制御用ICの発振周波数を同期させるものである。
これ以外にも、このような外部接続する抵抗とコンデンサを必要とする制御用ICには、同じ機種のIC同士であれば互いに同期させることのできる機能が予め組み込まれているものもある。通常はマスタとなるスイッチング制御用ICの発振回路を動作させ、スレーブとなるスイッチング制御用ICの発振回路の動作を停止させて、マスタのICから出力される信号に同期してスレーブのICがスイッチング動作するように構成している。
ところで、比較的高電圧から低電圧まで多岐にわたる電圧出力を必要とする電源装置においては、出力電圧が高いDC−DCコンバータの場合には、入力電圧と出力電圧の差が小さいため、スイッチングのオンデューテイ比が大きくなり、フライホイールダイオードに電流の流れる期間(スイッチ素子のオフ期間)が短くなって、フライホイールダイオードにおける順方向電圧降下による損失が小さい。それに対して、出力電圧が低いDC−DCコンバータの場合は、フライホイールダイオードに電流の流れる期間が長くなり、そこでの電圧降下による損失が問題になる。
そのため、出力電圧が低いDC−DCコンバータにおいては、フライホイールダイオードの代わりにオン抵抗の小さなスイッチ素子(FET)を用いた同期整流回路を採用する場合がある。ただ、主となるスイッチ素子と同期整流用のスイッチ素子を共に制御しなければならない同期整流回路に対応した制御用のICには、内部にVCO(電圧制御発振器)を備えて、そのVCOに制御電圧を印加することによってスイッチング周波数を制御するように構成されていて、外部に抵抗とコンデンサを接続して発振周波数を定めるようにはなっていない。
このようにVCOを内蔵したスイッチング制御用ICを用いるDC−DCコンバータと、外部に抵抗とコンデンサを接続するスイッチング制御用ICを用いたDC−DCコンバータが混在する状況では特許文献1に示されているような従来の方法は採用できない。
実用新案登録第2583479号公報
そこで、この発明の目的は、前述の問題を解消して複数のDC−DCコンバータが周波数同期できるようにしたDC−DCコンバータおよび電源装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、この発明のDC−DCコンバータおよび電源装置は次のように構成する。
(1)コンデンサに対して充放電を行うとともに、その充電電圧に応じて充放電を切り替えることによって三角波を生成する三角波生成回路と、前記三角波を基にスイッチング素子のオンデューティ比を制御することによって出力を制御するPWM制御回路と、を備えたDC−DCコンバータにおいて、前記コンデンサにパルス電圧信号からなる同期信号をダイオードを介して印加して該コンデンサの電荷を強制的に制御することによって前記パルス電圧信号に前記三角波を同期させる同期入力部を設ける
また、前記同期入力部は、コンデンサおよび抵抗からなり前記同期信号が印加される微 分回路を備え、前記微分回路の出力電圧を、前記三角波生成回路が充放電を行うコンデン サに前記ダイオードを介して印加する。
(2)前記強制的な制御は、前記三角波生成回路が充放電を行うコンデンサの電荷を充電から放電への切り替えレベルにまで急速に充電することによって行う。
(3)前記三角波生成回路は、抵抗回路のインピーダンスによって、前記三角波生成回 路が充放電を行うコンデンサに対する充放電の電流値が定まる回路とする。
(4)前記抵抗回路のインピーダンスを周波数切替信号によって切り替えるスイッチを設ける。
(5)前記同期入力部に、制御信号によってオン・オフするシャント用スイッチを設ける。
(6)前記DC−DCコンバータをスレーブのDC−DCコンバータとし、1つのマスタとなるDC−DCコンバータから1つ以上の前記スレーブとなるDC−DCコンバータへ同期信号を供給するものとする。
(7)前記マスタとなるDC−DCコンバータは、発振器を内蔵し、該発振器の発振信号または当該発振信号に同期した信号を前記同期信号として出力するものとする。
(8)前記マスタとなるDC−DCコンバータは、外部から外部発振信号を入力し、該外部発振信号に同期した信号を前記同期信号として出力するものとする。
(9)前記DC−DCコンバータを複数設け、それぞれのDC−DCコンバータへ外部から共通の前記同期信号を入力するものとする。
(1)充放電によって変化するコンデンサの電圧が三角波として出力される回路のそのコンデンサにパルス電圧信号を印加してコンデンサの電荷を強制的に制御することによって、三角波が前記パルス電圧信号に同期し、複数のDC−DCコンバータが同一のスイッチング周波数でスイッチング可能となる。
(2)同期信号によってコンデンサの電荷を充電から放電への切り替えレベルにまで急速に充電するようにしたことによって、三角波と同期信号の周波数同期が容易且つ確実にに行える。
(3)三角波生成回路を、抵抗回路のインピーダンスによってコンデンサに対する充放電の電流値が定まる回路としたことによって、周波数可変の三角波生成回路を容易に構成できる。
(4)三角波生成回路のコンデンサに対する充放電の電流値を定める抵抗回路のインピーダンスを周波数切替信号によって切り替えるスイッチを設けたことにより、周波数同期可能な周波数範囲を広くできる。
(5)前記コンデンサへの前記同期信号の入力部に設けたシャント用スイッチがオン状態の時、パルス電圧信号の状態の影響を受けないので、必要に応じて三角波生成回路が単独で自励発振動作でき、コンデンサ接続端子に対する過電圧の印加も防止できる。
(6)スレーブのDC−DCコンバータの構成を前記の周波数同期可能なDC−DCコンバータとし、1つのマスタとなるDC−DCコンバータから前記スレーブのDC−DCコンバータへ同期信号を供給することによって、複数のDC−DCコンバータのスイッチング周波数の同期をとることができる。
(7)前記マスタとなるDC−DCコンバータを発振器内蔵とし、出力電圧が低くて同期整流回路を備えたDC−DCコンバータをマスタとし、その他の、コンデンサに対する充放電によって三角波を生成するようにしたDC−DCコンバータをスレーブすることによって、比較的高電圧から低電圧まで多岐にわたる出力を行う電源装置が構成できる。
(8)前記マスタとなるDC−DCコンバータが外部から外部発振信号を入力し、その外部発振信号に同期した信号を前記同期信号として出力することによって、複数のDC−DCコンバータのスイッチング周波数の同期をとることができる。
(9)前記DC−DCコンバータを複数設け、それぞれのDC−DCコンバータへ外部から共通の前記同期信号を入力することによって、複数のDC−DCコンバータのスイッチング周波数の同期をとることができる。
第1の実施形態に係るDC−DCコンバータ全体の構成を示すブロック図である。 同DC−DCコンバータの同期信号入力回路の構成を示す回路図である。 制御用ICの三角波発生回路部分の構成を示す回路図である。 同期信号と三角波との関係を示す波形図である。 同期信号と三角波との関係を示す波形図である。 三角波とスイッチング波形との関係を示す図である。 三角波とスイッチング波形との関係を示す図である。 三角波とスイッチング波形との関係を示す図である。 第2の実施形態に係るDC−DCコンバータにおける同期信号入力回路の構成を示す回路図である。 第3の実施形態に係るDC−DCコンバータにおける同期信号入力回路の構成を示す回路図である。 第3の実施形態に係る別のDC−DCコンバータにおける同期信号入力回路の構成を示す回路図である。 三角波とスイッチング波形との関係を示す図である。 第4の実施形態に係るDC−DCコンバータにおける同期信号入力回路の構成を示す回路図である。 第5の実施形態に係る電源装置の構成を示すブロック図である。 第6の実施形態に係る電源装置の構成を示すブロック図である。 第7の実施形態に係る電源装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10−同期信号入力回路
11−スイッチング制御用IC
100−DC−DCコンバータ
101,102−マスタDC−DCコンバータ
100a〜100c−スレーブDC−DCコンバータ
200,201,202−電源装置
第1の実施形態に係るDC−DCコンバータについて図1〜図8を基に説明する。
図1はDC−DCコンバータ全体の構成を示すブロック図である。このDC−DCコンバータ100は、入力電力をスイッチングするスイッチング回路12、その出力を整流平滑する整流平滑回路13、スイッチング回路12に対してその回路内のスイッチ素子を駆動するスイッチング制御用IC(以下「制御用IC」という。)11、および制御用IC11に対して同期信号を入力する同期信号入力回路10を備えている。制御用IC11のCT端子にはコンデンサCo、RT端子には抵抗Roをそれぞれ接続している。同期信号入力回路10はパルス電圧信号である同期信号を入力し、制御用IC11のCT端子に接続されているコンデンサCoの電圧を直接制御して、制御用IC11の内部で発生する三角波の周波数を同期信号に同期させる。また、この制御用IC11は、三角波を基にスイッチング素子のオンデューティ比を制御することによって出力を制御するPWM制御回路を備えていて、前記スイッチ素子を負荷に応じてPWM制御し、一定電圧を出力するように制御する。
図2は図1に示した同期信号入力回路10の構成を示す回路図である。ここで、コンデンサC1と抵抗R2とによってCR微分回路を構成している。この微分回路の出力電圧を抵抗R1およびダイオードD1を介して制御用IC11のCT端子へ印加する。ダイオードD1は制御用IC11のCT端子に接続したコンデンサCoに対して充電電流が流れる方向に挿入している。したがってコンデンサCoの放電電流が同期信号入力回路10側へ流れ出すことはない。
前記微分回路を構成するコンデンサC1と抵抗R2との接続点には、基準電圧電源Vrefとの間にクランプ用のダイオードD2を、また接地との間にクランプ用のダイオードD3をそれぞれ設けている。したがって外部から入力される同期信号の電圧にかかわらず制御用IC11のCT端子にVrefより高電圧が印加されることがなく、且つ接地電位より低い電圧が印加されることもない。さらにコンデンサC1と抵抗R2により決定される時定数により電圧の変化量が適正なものとされる。このことにより制御用IC11内部の破壊を防止している。
図3は図1および図2に示した制御用IC11内部の特に三角波を生成する部分の回路図である。この回路の動作は次のとおりである。
(1)トランジスタTr1に流れる電流をICTとする。この電流ICTは抵抗Roで決定される。トランジスタTr3に流れる電流は2×ICTとなるように設定している。起動時フリップフロップFFのQ出力は“L”レベルを出力しているので、Tr2はオフ状態であり、コンデンサCoを電流ICTで充電する。したがって、このときの充電時間は抵抗RoとコンデンサCoとによって定まる。
(2)コンデンサCoの電圧が高電圧側のしきい値VHに達すると、コンパレータHの出力が反転し、フリップフロップFFはセットされ、Q出力によってTr2がオンする。この状態で2×ICTに設定された充電電流のため、コンデンサCoに流れる電流はICT−2×ICT=−ICTとなり、電流ICTでコンデンサCoは放電される。したがって、このときの放電時間は抵抗RoとコンデンサCoとによって定まる。
(3)CT端子の電圧が低電圧側のしきい値VLまで低下すると、コンパレータLの出力が反転し、フリップフロップFFはリセットされ、Q出力によってTr2がオフするため、再びコンデンサCoが充電される。
(4)上記(2),(3)を繰り返してVL〜VHの振幅で対称三角波が発生される。
図4は図2に示した回路各部の波形を示す図である。同期信号が入力されない状態では、(A)に示すように前記2つのしきい値電圧VHを上限、VLを下限とする三角波がCT端子に出力される。
図4の(B)は元々の三角波の周波数より高い周波数(短い周期)の同期信号を入力した時の三角波の変化を示している。同期信号の立ち上がりで、図2に示したコンデンサC1および抵抗R2による微分回路の作用により、コンデンサCoに充電電圧が印加され、コンデンサCoに電荷が急速に蓄積され、CT端子の電位は急激に上昇する。この時上限のしきい値VHを超える電位VH+αに達した時、図3に示したコンパレータHの出力が反転して、CT端子の電圧が下降する。この+αの電圧差はコンパレータHの応答遅れに起因している。コンデンサCoの放電電流値は一定であるので、下りの傾きは元々の三角波の下りの傾きと同一である。
図4の(C)は同期信号の周波数を更に高くした場合の例である。同期信号の周波数が高くなるほど、元々の三角波の上昇過程の早期の段階でコンデンサCoに電荷が急速に蓄積されることになるので(予めコンデンサCoに蓄積されている電荷が少ないので)、図3に示したコンパレータHの応答遅れの影響は少なくなり、前記+αの電位差も小さくなる。その結果、図4の(C)に示すような三角波となる。
図5は、逆に元々の三角波の周波数より低い周波数(周期の長い)同期信号を入力した時の例である。同期信号の周波数が低くなるほど元々の三角波の上昇過程のうち山頂付近でコンデンサCoの電位が急上昇するため(予めコンデンサCoに蓄積されている電荷が多いので)、前記+αの電位差が大きくなり、その分、三角波の下降過程が長くなる。その結果、図5に示すような三角波となって同期信号に同期した三角波が出力される。
図6〜図8は各三角波とスイッチング波形との関係を示す図である。図6は同期信号を入力しない場合の三角波とスイッチング波形であり、スイッチング波形は三角波と同じ周波数(f=375kHz)となる。
図7は図4の(C)に示した三角波を発生させた場合に相当し、同期信号の周波数は625kHzであり、三角波と共にスイッチング波形も625kHzとなる。
図8は図5に示した三角波を発生させた場合に相当し、同期信号の周波数は274kHzであり、三角波と共にスイッチング波形も274kHzとなる。
このようにコンデンサCoの電荷を強制的に制御することによってスイッチング周波数を同期信号に同期させることができる。
なお、周波数は同期信号に同期するが、スイッチング波形のデューティ比はDC−DCコンバータの負荷に応じたPWM制御によって変化する。
次に、第2の実施形態に係るDC−DCコンバータについて図9を基に説明する。
図9は第1の実施形態で図2に示したものに対応する図であり、同期信号入力回路10の構成を示している。図2に示した構成と異なり、ダイオードD1のアノード側と接地との間に、オン/オフ信号によって制御されるシャント用のスイッチSW1を設けている。このスイッチSW1はバイポーラ型トランジスタやFETなどにより構成している。
オン/オフ信号によってこのスイッチSW1が導通状態となれば、同期信号が入力されてもその信号はダイオードD1のアノード側でシャントされるので、コンデンサCoに充電電圧が印加されない。そのため同期/非同期の切替がこのスイッチSW1の制御によって可能となる。たとえば複数のDC−DCコンバータを備えた電源装置の各DC−DCコンバータにこの図9に示した回路を適用すれば、マスタのDC−DCコンバータが起動するまでは同期信号の入力の影響を受けることなく自励発振動作によりスイッチング制御を行い、マスタのDC−DCコンバータが起動した後はスイッチSW1を遮断状態とする。これにより、その後はマスタのDC−DCコンバータに同期してスイッチング制御を行うことができる。
また、制御用IC11が動作停止している状態(電源供給がなされていない状態)で、スイッチSW1を導通状態としておけば、同期信号が入力されても制御用IC11はその影響を受けないので誤動作することもない。
次に、第3の実施形態に係るDC−DCコンバータについて、図10〜図12を基に説明する。
図10は同期信号入力回路の構成を示す図である。図2に示した回路と異なり、制御用ICの11のRT端子に抵抗R3を介してスイッチ回路SW2を設けている。そして、このスイッチ回路SW2を、コンデンサC1と抵抗R2との接続点からコンデンサC2および抵抗R4を介して取り出した信号で制御するように構成している。
また、図11に示す例では、同期信号入力端子からコンデンサC2および抵抗R4を介して取り出した信号でスイッチ回路SW2を制御するように構成している。
図10・図11に示した構成で、スイッチ回路SW2が導通状態となれば、制御用IC11のRT端子に抵抗RoとR3の並列回路が接続されることになるので、コンデンサCoに対する充放電電流値が大きくなる。スイッチ回路SW2に対する制御電圧が“H”レベルのとき導通状態、“L”レベルのとき遮断状態となるように構成しておけば、同期信号の立ち上がり以降、コンデンサCoに対する放電電流値が大きくなり、図12の(B)に示すようにVH+αまで上昇した後の下降が速やかに行われ、周波数が高くなる方向への周波数可変量を広くとることができる。
図12の(A)のように同期信号のパルス幅を短くすれば、コンデンサCoの放電に影響を与えないので、図12の(A)に示したように(第1・第2の実施形態と同様に)周波数の低くなる方向への同期も可能である。
次に、第4の実施形態に係るDC−DCコンバータについて図13を基に説明する。
図13は同期信号入力回路の構成を示す図である。図11に示した回路と異なり、制御用ICの11のRT端子に抵抗R3を介してスイッチ回路SW2を設け、そのスイッチ回路SW2を周波数切替信号によって制御するように構成している。
このように、周波数切替信号によってスイッチ回路SW2を制御することによってコンデンサCoの充放電電流値を切り替えることができる。スイッチ回路SW2の導通状態で制御用IC11のRT端子に接続される抵抗回路のインピーダンスが低下するため、コンデンサCoに対する充放電電流値が大きくなり、周波数の高くなる方向への周波数可変量を広くとることができる。逆にスイッチ回路SW2が遮断状態とすれば、周波数の低くなる方向への周波数可変量を広くとることができる。
なお、上記の各実施形態においてはコンデンサCoの充電を制御することによって同期を実現していたが、逆にコンデンサCoの放電を制御することによって同期を実現することも可能である。
次に、第5の実施形態に係る電源装置について図14を基に説明する。
図14に示すように、電源装置200は、1つのマスタとなるDC−DCコンバータ101と複数のスレーブのDC−DCコンバータ100a,100b,・・・100cから構成している。これらのDC−DCコンバータはそれぞれ直流電力を入力し、所定の直流定電圧を出力する。マスタDC−DCコンバータ101は出力電圧が相対的に低く、フライホイールダイオードを用いた構成では、スイッチ素子のオフ期間にフライホイールダイオードに生じる順方向電圧降下による損失が大きいため、FETを用いた同期整流回路を構成している。この同期整流回路の制御用ICの内部にはVCOを備えていて、そのVCOに制御電圧を印加することによってスイッチング周波数を制御可能としている。この制御用ICから同期信号を出力し、図14に示すように複数のスレーブDC−DCコンバータ100a,100d・・・100cに対して同期信号を与えている。これらのスレーブDC−DCコンバータ100a,100d・・・100cの構成は第1〜第4の実施形態で示したものである。これらのスレーブDC−DCコンバータ100a,100d・・・100cはマスタDC−DCコンバータ101に比べて出力電圧が高く、同期整流回路ではなくフライホイールダイオードを用いていて、三角波の周波数を決定する抵抗とコンデンサを外部に接続する制御用ICを備えている。
このようにして低電圧から高電圧まで広い電圧範囲にわたって多くの出力を得る電源装置を構成する。
次に、第6の実施形態に係る電源装置について図15を基に説明する。
図15に示すように、電源装置201は、1つのマスタとなるDC−DCコンバータ102と複数のスレーブのDC−DCコンバータ100a,100b,・・・100cから構成している。これらのDC−DCコンバータはそれぞれ直流電力を入力し、所定の直流定電圧を出力する。
マスタDC−DCコンバータ102は外部から外部発振信号を入力し、この外部発振信号でスイッチ素子をスイッチングする。また、そのスイッチングに同期した信号を外部へ取り出し、図15に示すように複数のスレーブDC−DCコンバータ100a,100b・・・100cに対して同期信号として与える。これらのスレーブDC−DCコンバータ100a,100b・・・100cの構成は第1〜第4の実施形態で示したものである。
このようにして所定電圧の多くの出力を得る電源装置を構成する。
次に、第7の実施形態に係る電源装置について図16を基に説明する。
図16に示すように、この電源装置202は、複数のDC−DCコンバータ100a,100b,・・・100cを備え、1つのユニットとして構成している。これらのDC−DCコンバータはマスタ・スレーブの関係はなく、それぞれ直流電力を入力し、所定の直流定電圧を出力する。
各DC−DCコンバータ100a,100b,・・・100cは、外部から共通の同期信号を入力する。これらのDC−DCコンバータ100a,100d・・・100cの構成は第1〜第4の実施形態で示したものである。
このようにして所定電圧の多くの出力を得る電源装置を構成する。。

Claims (9)

  1. コンデンサに対して充放電を行うとともに、その充電電圧に応じて充放電を切り替えることによって三角波を生成する三角波生成回路と、前記三角波を基にスイッチング素子のオンデューティ比を制御することによって出力を制御するPWM制御回路と、を備えたDC−DCコンバータにおいて、
    前記コンデンサにパルス電圧信号からなる同期信号をダイオードを介して印加して該コンデンサの電荷を強制的に制御することによって前記パルス電圧信号に前記三角波を同期させる同期入力部を設け
    前記同期入力部は、コンデンサおよび抵抗からなり前記同期信号が印加される微分回路を備え、前記微分回路の出力電圧を、前記三角波生成回路が充放電を行うコンデンサに前記ダイオードを介して印加するDC−DCコンバータ。
  2. 前記強制的な制御は、前記三角波生成回路が充放電を行うコンデンサの電荷を充電から放電への切り替えレベルにまで急速に充電する制御である請求項に記載のDC−DCコンバータ。
  3. 前記三角波生成回路は、抵抗回路のインピーダンスによって、前記三角波生成回路が充放電を行うコンデンサに対する充放電の電流値が定まる回路である請求項1または2に記載のDC−DCコンバータ。
  4. 前記抵抗回路のインピーダンスを周波数切替信号によって切り替えるスイッチを設けた請求項に記載のDC−DCコンバータ。
  5. 前記同期入力部に、制御信号によってオン・オフするシャント用スイッチを設けた請求項1〜のいずれか1項に記載のDC−DCコンバータ。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のDC−DCコンバータをスレーブのDC−DCコンバータとし、1つのマスタとなるDC−DCコンバータから1つ以上の前記スレーブとなるDC−DCコンバータへ前記同期信号を供給する手段を設けた電源装置。
  7. 前記マスタとなるDC−DCコンバータは、発振器を内蔵し、該発振器の発振信号または当該発振信号に同期した信号を前記同期信号として出力する手段を設けた請求項に記載の電源装置。
  8. 前記マスタとなるDC−DCコンバータは、外部から外部発振信号を入力し、該外部発振信号に同期した信号を前記同期信号として出力する手段を設けた請求項に記載の電源装置。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載のDC−DCコンバータを複数設け、それぞれのDC−DCコンバータへ外部から共通の前記同期信号を入力する手段を設けた電源装置。
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