JP2005168230A - 電源供給装置 - Google Patents
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Abstract
【構成】スイッチングレギュレータからシリーズレギュレータへの切り換え指示に対しては直ちに切り換えを行い、シリーズレギュレータからスイッチングレギュレータへの切り換え指示に対してはスイッチングレギュレータのソフト機能をスタートさせてソフトスタート信号が所定の値に達するまではスイッチングレギュレータの出力を電源供給装置の出力から切断してシリーズレギュレータの出力を電源供給装置の出力とし、ソフトスタート信号が所定の値に達してから電源供給装置の出力をスイッチングレギュレータの出力に切り換える。
【選択図】 図1
Description
図5に制御信号”DCDC CTL”によりPWM/PFMパルス発生回路51が切り換わるときの各部電圧波形を示す。図5において(a)は制御信号”DCDC CTL”を、(b)はPWM/PFMパルス発生回路51の出力であるPチャネルMOSFET50の駆動パルスを、(c)は(b)の駆動パルスに対応した電源出力VOのリップルをそれぞれ示す図である。制御信号”DCDC CTL”がH(ハイレベル)である前半はPWM方式の動作を示し、制御信号”DCDC CTL”がL(ローレベル)である後半はPFM方式の動作を示している。上述のスリープモードや待ち受けモードなど消費電流を絞るときは、制御信号”DCDC CTL”をLにしてPFM方式を選択することになるが、図5に示すようにPFM方式では低負荷時の効率を上げることはできても出力電圧の変動(リップル)を小さくすることができず、PチャネルMOSFET50のスイッチング周波数が低くなるため却ってPWM方式よりリップルが大きくなってしまうことがあるという問題がある。すなわち、PFM方式では、スリープモードや待ち受けモードのときに高い効率とリップルの少ない安定した出力を両立させることができない。
DC/DCコンバータ62は誤差増幅器69,2つの制御信号”DCDC CTL”と”SYNC/ASYNC CTL”が接続されたパルス幅変調回路70,スイッチング素子であるPチャネルMOSFET71,同期整流方式用のNチャネルMOSFET72,ショットキーダイオード73,インダクタ74およびコンデンサ75からなる。誤差増幅器69は基準電圧Vrefとフィードバック信号Vsの差を増幅してパルス幅変調回路70に入力する。パルス幅変調回路70は、周期は一定であるが1周期内のHとLの割合が誤差増幅器70の出力により変化する方形波パルスをPチャネルMOSFET71のゲートに出力する。すなわち、(Vref−Vs)が大きい(小さい)ほど1周期内のPチャネルMOSFET71がオン(導通)する期間が長く(短く)なるような方形波パルスを発生し、インダクタ74に蓄積するエネルギを大きく(小さく)することにより出力電圧VOを一定に保つ。NチャネルMOSFET72のゲートにもパルス幅変調回路70から方形波パルスが出力される。基本的にはPチャネルMOSFET71とNチャネルMOSFET72のゲートに出力される方形波パルスは同相であるが、PチャネルMOSFET71とNチャネルMOSFET72が同時にオンして貫通電流が流れることがないように、両方オフの期間であるデッドタイムを設ける。制御信号”DCDC CTL”はパルス幅変調回路70の出力を制御するもので、”DCDC CTL”がHであればパルス幅変調回路70は上記のとおりの出力を行い、LであればPチャネルMOSFET71とNチャネルMOSFET72のゲートにそれぞれHおよびLを出力して2つのMOSFET71,72をオフさせる。制御信号”SYNC/ASYNC CTL”はパルス幅変調回路70のNチャネルMOSFET72のゲートに対する出力を制御するもので、”SYNC/ASYNC CTL”がLであればパルス幅変調回路70は上記のとおりの出力を行い、HであればNチャネルMOSFET72のゲートにLを出力してNチャネルMOSFET72をオフさせる。ショットキーダイオード73は制御信号”SYNC/ASYNC CTL”によりNチャネルMOSFET72がオフされている場合に、PチャネルMOSFET71がオフしたときにインダクタ74に流れる電流を転流させるためのものである。インダクタ74およびコンデンサ75は、PチャネルMOSFET71とNチャネルMOSFET72の各ドレインおよびショットキーダイオード73のカソードとの共通接続点の電位を平滑してDC/DCコンバータ62としての出力を生成するためのフィルタである。図6に示される電源システムは、図示しない負荷への電流の大きさに基づき、これも図示しない制御回路が制御信号”LDO CTL”と”DCDC CTL”によりLDO61とDC/DCコンバータ62の切り換えを行なう。すなわち、負荷電流が小さいときは”LDO CTL”をH、”DCDC CTL”をLとしてPチャネルMOSFET68を動作状態、PチャネルMOSFET71とNチャネルMOSFET72をオフとする。また、負荷電流が大きいときは”LDO CTL”をL、”DCDC CTL”をHとしてPチャネルMOSFET68をオフ、PチャネルMOSFET71とNチャネルMOSFET72を動作状態とする。さらに、特許文献1ではシリーズレギュレータとスイッチングレギュレータの動作切り換え時にシリーズレギュレータとスイッチングレギュレータの同時動作期間を設けて、切り換え時の電圧変動を低減させることが開示されている。
また、図6に示す従来例においては、ソフトスタートへの対応が問題となる。PWM型のスイッチングレギュレータでは、電源電圧が起動した直後は出力電圧が不足しているため、スイッチング素子(図6におけるPチャネルMOSFET71に相当)のオンデューティ(1周期内でスイッチング素子がオンしている割合)が最大となる駆動パルスが出力される。しかし、起動直後では出力コンデンサ(図6のコンデンサ75に相当)が未充電であるため、見かけ上出力電流は短絡状態とほぼ等しくなるため、インダクタ(図6のインダクタ74に相当)に流れる電流が際限なく大きくなる。従い、インダクタやスイッチング素子に大電流が流れ、これらの素子が破壊されるおそれがある。そこでソフトスタート機能によりスイッチング素子のオン幅を徐々に広げていくことにより、インダクタに流れる電流を徐々に増加させ、出力コンデンサも徐々に充電されていく方式がとられる。ソフトスタート機能について、図8,9によりさらに説明を行なう。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記スイッチングレギュレータが同期整流方式によるものであることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに係る発明において、前記シリーズレギュレータおよび前記スイッチングレギュレータの出力を切り換えスイッチで接続して前記シリーズレギュレータの出力を電源供給装置の出力となし、前記スタンバイ信号が前記スイッチングレギュレータを選択する信号でありかつ前記コンデンサの充電電圧が前記所定値に達している場合は前記切り換えスイッチを導通させさせるとともに前記シリーズレギュレータの動作を停止し、それ以外の場合は前記切り換えスイッチを遮断することを特徴とする。
スイッチングレギュレータ1は誤差増幅器6,2つの制御信号”DCDC CTL”および”SOFT START CTL”が接続されたパルス幅変調回路7,スイッチング素子であるPチャネルMOSFET8,同期整流方式用のNチャネルMOSFET9,インダクタ10,コンデンサ11,抵抗12,13,定電流回路14およびコンデンサ15からなる。抵抗12,13はスイッチングレギュレータ1の出力および接地電位(GND)間に直列に接続され、その接続点において出力電圧を抵抗分割したフィードバック信号Vs1を生成する。フィードバック信号Vs1は誤差増幅器6にフィードバックされる。誤差増幅器6,パルス幅変調回路7,PチャネルMOSFET8,NチャネルMOSFET9,インダクタ10,コンデンサ11,抵抗12,13で構成される回路は図6に示すDC/DCコンバータ62と同様であるため、機能・動作に関する詳細な説明は省略する。なお、本実施例ではNチャネルMOSFET9だけをオフしてスイッチングレギュレータ1の同期整流動作を一時中断する必要がないため、図6に示す従来例で必要だった制御信号”SYNC/ASYNC CTL”およびショットキーダイオードは付加されていない。定電流回路14およびコンデンサ15は図8で説明したソフトスタート回路を構成するもので、それぞれ図8の定電流回路76およびコンデンサ78に相当する。定電流回路76およびコンデンサ78の接続点の電位は、信号”SOFT START SIGNAL”としてパルス幅変調回路7および切り換え回路3に入力される。なお、図8に示されているNチャネルMOSFET77,発振器79およびコンパレータ80に相当する素子はパルス幅変調回路7に含まれているため、図1には図示しない。また、制御信号”SOFT START CTL”はコンデンサ15のリセットなどソフトスタート機能を制御するための信号である。
切り換えスイッチ4は切り換え回路3に制御されてスイッチングレギュレータ1の出力とLDO2の出力を接続/分離するものであり、NチャネルMOSFET20およびPチャネルMOSFET21からなる半導体スイッチである。実施例1において電源供給装置としての出力VOはLDO2の出力であり、出力VOにスイッチングレギュレータ1の出力が切り換えスイッチ4を介して接続される構成となっている。
信号”SOFT START SIGNAL”に基づきスイッチングレギュレータ1,LDO2および切り換えスイッチ4を制御するものであり、コンパレータ22,制御回路23,切り換えスイッチ4を駆動するためのドライブ回路24および第2の基準電圧25(Vref2)からなる。コンパレータ22の反転入力端子には信号”SOFT START SIGNAL”が、非反転入力端子には第2の基準電圧25(Vref2)が接続されていて、ソフトスタート機能の起動直後はその出力がHであり、信号”SOFT START SIGNAL”の大きさがVref2を超えるとLになる。
制御信号”STANBY SIGNAL”の指示がスタンバイモードから通常動作に変化すると、制御回路23は制御信号”DCDC CTL”および”SOFT START CTL”によりスイッチングレギュレータ1の起動をかけるが、コンパレータ22の出力がHであると、スイッチングレギュレータ1は起動直後の状態であり、ソフトスタート機能が動作中でまだスイッチングレギュレータ1の出力は安定していないと判断する。この状態では、切り換え回路3は遮断されたままである。その後コンパレータ22の出力がLになるとスイッチングレギュレータ1の出力が安定したと判断して、制御信号”LDO CTL”によりLDO2の動作を停止(PチャネルMOSFET17をオフさせる)させると同時にドライブ回路24を介して切り換え回路3を導通させて、スイッチングレギュレータ1の出力を電源供給装置の出力VOとして出力する。
以上の動作に対応するタイミングチャートを図2に示す。図2において(a)は制御信号”STANBY SIGNAL”、(b)は信号”SOFT START SIGNAL”、(c)はLDO2の出力電圧、(d)はスイッチングレギュレータ1の出力電圧、(e)は制御信号”LDO CTL”、(f)は制御信号”DCDC CTL”を示す。制御信号”STANBY SIGNAL”は、期間AでH(通常動作を指示)→期間BでL(スタンバイモードを指示)→期間CでH(通常動作を指示)、と変化する。LDO2の出力電圧がLの部分は、PチャネルMOSFET17が遮断されているため、出力が抵抗18,19によりプルダウンされている状態を示す。期間Aではスイッチングレギュレータが定常状態(ソフトスタート機能が終了して安定して動作している状態)となっていて、信号”SOFT START SIGNAL”はコンデンサ15の積分動作が完了した状態を示しているとともに、制御信号”LDO CTL”および”DCDC CTL”に従いLDO2が停止、スイッチングレギュレータ1が動作している状態となっている。期間Bでスタンバイモードが指示されると、制御信号”SOFT START CTL”により信号”SOFT START SIGNAL”が初期化(背景技術の項で説明したように初期値は必ずしも接地電位でなくてもよい)されるとともに、制御信号”LDO CTL”および”DCDC CTL”に従いLDO2が動作、スイッチングレギュレータ1が停止している状態となる。期間Cになりスタンバイモードから通常状態への移行が指示されると、まず制御信号”SOFT START CTL”によりスイッチングレギュレータ1のソフトスタート機能が開始され、信号”SOFT START SIGNAL”は時間とともに増加していく。信号”SOFT START SIGNAL”が第2の基準電圧Vref2に達すると、制御信号”LDO CTL”によりLDO2は停止される。期間Cが開始してから信号”SOFT START SIGNAL”が第2の基準電圧Vref2に達するまでの期間をD、それ以降の期間をEとすると、切り換えスイッチ4は期間A,Eで導通,期間B,Dで遮断されている。言い換えると、切り換えスイッチ4の導通・遮断は制御信号”LDO CTL”のH/Lに同期している。期間Dはソフトスタート機能が動作中で、上述のようにソフトスタート機能の起動直後はスイッチング素子であるPチャネルMOSFET8のオン期間が通常より短く制限されることから、(d)の実線で示すようにスイッチングレギュレータ1の出力は一旦落ち込んでその後回復するという動きを示す。この落ち込み動作が期間D内で充分終了するように第2の基準電圧Vref2の値を決めておけば、期間Dでは切り換えスイッチ4が遮断されてLDO2の出力が電源供給装置の出力VOとなっているため、出力VOが不安定になることはない。(d)の実線はスタンバイモードの期間が短く、前回の通常動作においてコンデンサ11に蓄積された電荷が残っている場合で、スタンバイモードが長期間となりコンデンサ11の電荷が放電されている場合は、(d)の破線で示すように通常の電源立ち上げ時と同じ動作となる。
2 LDO(低ドロップアウトレギュレータ)
3 切り換え回路
4 切り換えスイッチ
5 基準電圧Vref
6 誤差増幅器
7 パルス幅変調回路
8,17,21,27 PチャネルMOSFET
9,20,28 NチャネルMOSFET
10 インダクタ
11,15 コンデンサ
12,13,18,19 抵抗
14 定電流回路
16 差動増幅器
22 コンパレータ
23 制御回路
24 ドライブ回路
25 第2の基準電圧Vref2
26 第2の切り換えスイッチ
Claims (5)
- シリーズレギュレータおよびコンデンサの充電電圧を用いたソフトスタート機能を有するスイッチングレギュレータを備え、スタンバイ信号により前記シリーズレギュレータおよび前記スイッチングレギュレータの出力を切り換えて負荷に給電する電源供給装置において、前記スタンバイ信号が前記スイッチングレギュレータを選択する信号から前記シリーズレギュレータを選択するに信号切り換わる場合は直ちに前記シリーズレキュレータに切り換え、前記スタンバイ信号が前記シリーズレギュレータを選択するに信号から前記スイッチングレギュレータを選択する信号に切り換わる場合は前記スイッチングレギュレータのソフトスタートを起動し、前記コンデンサの充電電圧が所定値に達するとスイッチングレギュレータに切り換えることを特徴とする電源供給装置。
- 前記シリーズレギュレータが低ドロップアウトレギュレータであり、前記スイッチングレギュレータがPWM方式の降圧型スイッチングレギュレータであることを特徴とする請求項1に記載の電源供給装置。
- 前記スイッチングレギュレータが同期整流方式によるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の電源供給装置。
- 前記シリーズレギュレータおよび前記スイッチングレギュレータの出力を切り換えスイッチで接続して前記シリーズレギュレータの出力を電源供給装置の出力となし、前記スタンバイ信号が前記スイッチングレギュレータを選択する信号でありかつ前記コンデンサの充電電圧が前記所定値に達している場合は前記切り換えスイッチを導通させるとともに前記シリーズレギュレータの動作を停止し、それ以外の場合は前記切り換えスイッチを遮断することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電源供給装置。
- 前記シリーズレギュレータの出力と電源供給装置の出力を第1の切り換えスイッチで接続し、前記スイッチングレギュレータの出力と電源供給装置の出力を第2の切り換えスイッチで接続し、前記スタンバイ信号が前記スイッチングレギュレータを選択する信号でありかつ前記コンデンサの充電電圧が前記所定値に達している場合は前記第1の切り換えスイッチ遮断するとともに前記第2の切り換えスイッチを導通させ、それ以外の場合は前記第1の切り換えスイッチを導通させるとともに前記第2の切り換えスイッチを遮断することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電源供給装置。
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