JP4560731B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに係り、特に、ヘッドレストを備えた車両用シートに関する。
自動車のシートには、通常、ヘッドレストが設けられており、乗員は、このヘッドレストにより頭部が支持又は保持されるので、シート着座時に、快適に過すことができる。また、このヘッドレストにより、車両の急加速及び急減速時に、より効果的に乗員の頭部を保持することができるようになっている。
車両用シートのヘッドレストとして、最近では、その上部がシートバックから延びるポール部材により上下移動可能に支持され、その下部が前方下方に延びる逆L字形状の、所謂、くら型のヘッドレストが使用されている。このくら型のヘッドレストを使用した車両用シートの場合には、乗員がシートに着座したヘッドレスト使用時にはヘッドレストを上方の使用位置まで引き上げて使用し、乗員がシートに着座しないヘッドレスト未使用時には、ヘッドレストを最下位置まで下げておくので、このようなシートを後席に採用した場合にはヘッドレストがドライバの後方視界のじゃまにならないという利点があり、また、このようなシートを助手席に採用した場合にはドライバの側方視界のじゃまにならないという利点がある。
くら型のヘッドレストを使用した例が、特許文献1に示されている。この特許文献1に開示された車両用シートは、ヘッドレストが上下方向に移動できず固定されたタイプであり、上述したくら型のヘッドレストの利点を奏さないものであるが、シートクッション内に埋め込まれた電動駆動機構によりヘッドレストの前後方向の角度調整が出来るようになっている。
特開2005−65836号公報
ここで、特許文献1のタイプとは異なり、シートバックに設けられたポール部材を介して上下方向に移動可能なくら型のヘッドレストを用いた車両用シートの場合、ヘッドレストを最下位置から上方に使用位置まで引き上げる際、乗員が、ヘッドレストの一部を把持して上方に移動させる必要がある。
しかしながら、ヘッドレストは、その最下位置において、通常、ヘッドレストの下部の後面がシートバックの前面近傍に設けられていたため、乗員は、ヘッドレストの一部を簡単に把持することが出来ず、操作し難いものとなっていた。また、例えば、ヘッドレストの下端部を把持して上方に引き上げる場合でも、ヘッドレストの下端部の近傍には隙間等がないため、同様に、操作し難いものとなっていた。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題を解決するになされたものであり、くら型のヘッドレストを用いた場合に、未使用時の最下位置から上方の使用位置まで、ヘッドレストを簡単に操作して引き上げることができる車両用シートを提供することを目的としている。
また、本発明は、ヘッドレストにより乗員の後頭部及び/又は頚部を確実且つ効果的に支持することができる車両用シートを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明による車両用シートは、シートクッションと、このシートクッションの後方側に立設状態に取り付けられたシートバックと、このシートバックの上端部にポール部材を介して上下動可能に取り付けられたヘッドレストと、を有し、このヘッドレストが、その前方下方側に延び且つ乗員の後頭部又は頚部を支持可能に形成されたネックサポート部を備え、このヘッドレストのネックサポート部の下端部が、ヘッドレストがシートバックに対して最下位置にあるとき、シートバックの上端部よりも前方で且つ下方に位置するように形成され、ヘッドレストのネックサポート部の下端部には、ネックサポート部の下端部の前方回動及びヘッドレストの上下動を乗員が操作するための第1把持部が形成され、ヘッドレストは、その上部にシート幅方向に水平に延びる水平軸を中心にして前後方向に回動可能とする回動支持部を備え、この回動支持部は、ヘッドレストが最下位置にあるとき、乗員による上記第1把持部の操作によりネックサポート部の下端部が前方回動可能であり且つ任意の位置に位置決め可能であるとともに、ネックサポート部が最後方位置から回動して所定前方位置まで移動するときは前方移動を許容すると共に後方移動を阻止し、ネックサポート部が所定前方位置よりさらに前方に移動したとき最後方位置まで戻ることを許容するように構成されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、ヘッドレストのネックサポート部により乗員の後頭部及び/又は頚部を確実に保持することができ、さらに、ヘッドレストのネックサポート部の下端部には、ネックサポート部の下端部の前方回動及びヘッドレストの上下動を乗員が操作するための第1把持部が形成され、ヘッドレストの回転支持部が、ヘッドレストが最下位置にあるとき、乗員による第1把持部の操作によりネックサポート部の下端部が前方回動可能であり且つ任意の位置に位置決め可能であるとともに、ネックサポート部が最後方位置から回動して前方に所定距離移動するときは前方移動を許容すると共に後方移動を阻止するように構成されているので、乗員が第1把持部を操作することにより簡単にヘッドレストを上下動させることができる。さらに、ネックサポート部が最後方位置から回動して所定前方位置まで移動するときは前方移動を許容すると共に後方移動を阻止し、ネックサポート部が所定前方位置よりさらに前方に移動したとき最後方位置まで戻ることを許容するように構成されているので、簡易な操作で、ヘッドレストのネックサポート部の前後方向位置を設定することが出来、さらに、ヘッドレストのネックサポート部により乗員の後頭部及び/又は頚部の後方への移動を確実に支持することができる
発明において、好ましくは、シートバックの後方側には、他のシート又は荷室が設けられており、さらに、シートバックは、他のシート又は荷室側からの操作によりシートクッションの後方側に設けられたヒンジ機構を介して、少なくとも前傾可能であり、ヘッドレストは、シートバックに対して最下位置にあるとき、その後端部が乗員が後方から把持可能な第2把持部を備えている。
このように構成された発明においては、ヘッドレストが、シートバックに対して最下位置にあるとき、その後端部が乗員が後方から把持可能な第2把持部を備えているので、乗員は、シート後方から、例えばシートバックを前傾させてフルフラット状態とするとき、この前傾操作前に、荷室又は後方側の他のシートから、ヘッドレストの第2把持部を把持して、ヘッドレストのネックサポート部を前方位置から最後方位置まで容易に戻すことができる。このようにして、フルフラット状態への移行を容易に行うことができる。
本発明において、好ましくは、ヘッドレストの後端部の第2把持部は、ヘッドレストの水平軸より後方に設けられている。
このように構成された本発明においては、ヘッドレストの後端部の第2把持部がヘッドレストの水平軸より後方に設けられているので、乗員は、荷室又は後方側の他のシートから、ヘッドレストの把持部を把持して、ヘッドレストのネックサポート部を前方位置から最後方位置まで容易に戻すことができる。
本発明において、好ましくは、第1把持部は、補強板を備えている。
このように構成された本発明においては、第1把持部は補強板を備えているので、乗員は、この補強板により、ネックサポート部の下端部を把持し易くなり、それにより、ヘッドレストを上下動させるときの操作が簡易になる
本発明の車両用シートによれば、くら型のヘッドレストを用いた場合に、未使用時の最下位置から上方の使用位置まで、ヘッドレストを簡単に操作して引き上げることができる。
また、本発明の車両用シートによれば、乗員の後頭部及び/又は頚部を確実且つ効果的に支持することができる。
先ず、図1乃至図8を参照して、本発明の車両用シートの第1実施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態による車両用シートを車両横方向から見た側面図であり、図2は第1図の車両用シートを正面から見た部分正面図であり、図3は図1の車両用シートのフルフラット状態を示す側面図であり、図4は本発明の第1実施形態の車両用シートを示す部分拡大側面図であり、図5は本発明の第1実施例の車両用シートを示す車両前方方向から見た部分正面図であり、図6は図5に示されたヘッドレストのみを示す平面図であり、図7は図5に示されたヘッドレストのみを示す拡大側面図であり、図8は本発明の第1実施形態の車両用シートを示す車両後方から見た背面図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態の車両用シート1は、乗員が着座するシートクッション2と、このシートクッション2の後方側に配置され乗員の背もたれとなるシートバック4を備えている。このシートバック4は、この下部に設けられたヒンジ機構6により、前後方向に回動即ち前傾及び後傾できるようになっている。本実施形態では、少なくとも前傾可能であればよい。なお、シートバック4は、ヒンジ機構6により、その傾斜角Aが鉛直線Bに対し、10度〜20度の範囲にある基準位置に設定可能となっている。
また、シートバック4には、その後面には操作紐7が設けられており、シートバック4より後方の荷室若しくは後席から、この操作紐7を後方に引くことで、ヒンジ機構6によるシートバックの固定を解除して、前傾できるよう構成されている。なお、この操作紐7は、立設状態にあるシートバック4の後方近傍に位置する乗員から手が届く範囲にあればよく、例えば、シートバック4に隣接する車室内側壁にあっても良く、後述のヘッドレストの操作と合わせてフルフラット状態への操作が容易となる。
また、車両用シート1のシートバック4の内部には、図2に示すように、逆U字型のシートフレーム8が設けられている。このシートフレーム8の上部には、一対の案内スリーブ10が固定されており、これらの案内スリーブ10内に、上下方向移動可能で且つ摺動抵抗により任意の上下方向位置に保持可能な逆U字型のポール部材12が挿入されている。このポール部材12の上部には、くら型のヘッドレスト14が固定されており、これにより、ヘッドレスト14は、ポール部材12により、上下方向移動可能にシートバック4に取り付けられる。このヘッドレスト14は、上部に位置する本体部14aと前方下部に位置し乗員の後頭部及び/頚部を支持及び保持するネックサポート部14bからなり、これらが一体的に形成されている。
次に、図3に示すように、車両用シート1は、シートバック4を前傾させることにより、フルフラット状態とすることが可能であり、このとき、シートクッション2の上面2aとシートバック4の前面4aとの間には、平行又は楔形状の空間Cが形成されるが、この空間C内に、ヘッドレスト14のネックサポート部14bが配置可能となっている。
図4により、本実施形態の車両用シート1の構造を詳細に説明する。ヘッドレスト14は、後方視界や側方視界を確保するために、乗員が着座しない未使用時には最下位置(実線で示す位置)まで下げておき、使用時に、乗員が最下位置から上方の使用位置(破線で示す位置)まで手動により引き上げるようになっている。ポール部材12は、ヘッドレスト14を上方に引き上げた際、シートバック4に設けられた摺動抵抗を利用した係止機構(図示せず)により、所望の高さ位置に保持可能となっている。なお、乗員の身長が低い場合には、ヘッドレスト14が最下位置にあっても使用可能である。
また、ヘッドレスト14のネックサポート部14bは、最後方位置において、最下位置で、その後面が、シートバック4の前面4aと接触するように設けられている。
また、ヘッドレスト14のネックサポート部14bは、その前後方向の厚みdがその下端部に向かうほど小さくなるように設定されている。
さらに、ネックサポート部14bの下端部は、乗員が把持し易いように、丸みを持った形状となっている。
このように形成されたネックサポート部14bの下端部により、乗員の頚部近傍が支持され、また、乗員の頭部は、ネックサポート部14bの上下方向中心部近傍から上部に亘って支持される。
さらに、ヘッドレスト14を上下移動させるためのポール部材12は、シートバック4の厚み方向(前後方向)の中心線D(又は、シートバックフレームの上下方向に延びる部分)に対し、2度〜10度の範囲の鉛直方向に傾いた角度Eとなっている。これにより、乗員がヘッドレスト14を最下位置から上方の使用位置まで引き上げるとき、ポール部材12が鉛直方向に傾いている分だけ、操作し易くなり、さらに、乗員の身長が大きい場合には、頭部をより前方位置で支持することができるので、サポート性が向上する。
次に、図5乃至図7により、ヘッドレスト14のネックサポート部14bの詳細構造を説明する。図5は本発明の第1実施例の車両用シートを示す車両前方方向から見た部分正面図であり、図6は図5に示されたヘッドレストのみを示す平面図であり、図7は図5のA-A線に沿って見たヘッドレストのみを示す拡大断面図である。
逆U字型のポール部材12の上部である基部(水平軸)12aの両端部には、詳細は後述するフリクション機構16を介して、U字型のヘッドレストフレーム18が取り付けられている。このヘッドレストフレーム18は、ヘッドレスト14の内部に埋め込まれ、ヘッドレスト14に必要な強度を与えている。ヘッドレスト14は、このヘッドレストフレーム18により、フリクション機構16により所定の押圧力が付与された状態で、前後方向に回動し、所望の回動位置にに固定されるようになっている。
ここで、図5及び図6に示すように、ヘッドレストフレーム18は、2個所に屈曲部18aが形成されている。このヘッドレストフレーム18の屈曲部18aにより、車両の後突時に、衝突荷重の一部が吸収されるので、衝突時の乗員のショックを緩和することができる。
また、ヘッドレスト14の本体部14aの後端部は樹脂製の高剛性部材である補強板20に覆われている。車両用シート1の後方に荷室(図示せず)が連通して設けられている場合には、乗員が荷室から手を差し伸べて、この補強板20を把持し、最下位置にあるヘッドレスト14を使用位置まで引き上げたり、上方の使用位置にあるヘッドレスト14を最下位置まで引き下げたりするとき、操作し易いようになっている。
また、ヘッドレスト14のネックサポート部14bの後面も同様に樹脂製の高剛性部材である補強板22により覆われている。この補強板22は、ネックサポート部14bの後面において下端部近傍まで延びて設けられているので、乗員は、この補強板22により、ネックサポート部14bの下端部を把持し易くなり、それにより、ヘッドレスト14を最下位置から上方の使用位置まで引き上げるときの操作が簡易となる。
さらに、ヘッドレスト14は、上述したように、ヘッドレスト14が最下位置にあるとき、乗員がネックサポート部14bの下端部を把持してフリクション機構16による押圧力に抗してヘッドレスト14(ネックサポート部14b)を前方に回動させることができるようになっている。このため、最下位置にあるヘッドレスト14を上方の使用位置まで引き上がる際には、乗員は、まず、最下位置で、上方の使用位置におけるネックサポート部14bの回動角分だけネックサポート部14bを回動させ、この状態で、ヘッドレスト14を上方の使用位置まで引き上げるようにすればよい。このようにすれば、最下位置で、ネックサポート部14bが前方に回動することにより、ネックサポート部14bとシートバック4の間には比較的大きな空間が形成されるので、最下位置でネックサポート部14bを把持し易くなり、さらに、この状態で、ネックサポート部14が上方の使用位置まで引き上げれば良いので、使用位置でも、ヘッドレスト14の回動角度調整は不要となる。
特に、本実施形態においては、上述のように、ネックサポート部14bの後面に補強板20が設けられているので、ネックサポート部14bが前方へ回動した状態で、乗員は、補強板20を把持し易くなっており、ヘッドレスト14の使用位置までの引上げを更に容易にできる。
なお、本実施形態においては、補強板20に換えて、又は、補強板20とともに、ヘッドレストフレーム18が、ネックサポート部14bの後面付近で、ネックサポート部14bの下端部近傍まで延びるように設置し、これにより、ネックサポート部14bにおけるクッション材料の前後方向の厚みを厚くしてサポート性を向上させて、ヘッドレストの使用位置までの引上げを容易にできるようにしてもよい。
図4に示すように、さらに、ヘッドレスト14が最下位置にあるとき、ヘッドレスト14(ネックサポート部14a)が前方に回動し易いように、ヘッドレスト14の本体部14aの下面に接触するシートバック4の上端部4bは、変形容易な柔らかなクッション材料により形成されている。なお、これに代えて、ヘッドレスト14の本体部14aの下面とシートバック4の上端部4bとの間に必要な隙間を設けるようにしても良い。
次に、シートバック4の上端部4bを変形容易な柔らかな材料により形成したり、又は、ヘッドレスト14の本体部14aの下面とシートバック4の上端部4bとの間に必要な隙間を設けたので、図8に示すように、乗員は、荷室等の後方から車両用シート1を見て、シートバック4の上端部4bにしわが見えたり、隙間が小さくなっている場合には、後方から見て、ネックサポート部14bがシートバック4に隠れていても、ヘッドレスト14が前方に回動した状態であることを正確に認識することができる。これにより、乗員は、フルフラット状態にするとき、必要に応じて、車両後方(荷室等)から、立設状態にあるシートバックにおけるヘッドレスト14の本体部14aの後端部の補強板20を把持して、ヘッドレスト14を後方に回動させ、シートバック4の前面4aに接触する位置まで戻すことができる。
次に、このように構成れた本発明の第1実施形態を動作を説明する。本発明の第1実施形態においては、所謂、ポール部材12により上下移動可能なくら型のヘッドレスト14を使用しているので、ヘッドレスト使用時にはヘッドレスト14を上方の使用位置まで引き上げて使用し、ヘッドレスト未使用時には、ヘッドレスト14を最下位置まで下げておくことにより、良好な後方視界を得ることができ、さらに、シートバック4を前傾させてフルフラット状態で使用する場合、ヘッドレスト14を最下位置に戻しておけば、シートバック14からの突出量が短いので、シートバック4からヘッドレスト14を取り外す必要がない。
さらに、本実施形態の車両用シート1においては、ヘッドレスト14がシートバック4に対して最下位置にあるとき、ヘッドレスト14のネックサポート部14bがポール部材12の基部12a(水平軸)を中心にして前後方向に回動可能となっているので、乗員は、先ずヘッドレスト14のネックサポート部14bの下端部に手を挿入してネックサポート部14bを前方に回動させてネックポート部14bを確実に把持し、次に、この把持した状態で、ヘッドレスト14を上方の使用位置まで引き上げれば良い。この結果、本実施形態によれば、ヘッドレスト14がシートバック4に対して最下位置にあるとき、ヘッドレスト14を上方の使用位置まで簡易に引き上げることが出来る。
また、ヘッドレスト14のネックサポート部14bを任意の使用位置まで前方に回動させて後頭部又は頚部を支持するために使用する場合でも、ヘッドレスト14を上述した最下位置から使用位置まで引き上げるとき、ネックサポート部14bを最下位置で予め任意の使用位置まで前方に回動させておけば、上方の使用位置で、ヘッドレスト14を持ち替えて前方回動させたり、両手で操作する必要もなく、ヘッドレスト14のネックサポート部14bを簡単に使用位置に設定することができる。
また、本実施形態は、シートバック4が立設状態に固定された固定タイプの車両用シート(例えば、セダン車のセカンドシート)にも、適用可能である。
本実施形態においては、ヘッドレスト14が最下位置にあるとき、ヘッドレスト14のネックサポート部14bの後面がシートバック4の上部の前面と接触するように形成されていても、ヘッドレスト14のネックサポート部14bが水平軸を中心に前後方向に回動可能となっているので、ヘッドレスト14を上方の使用位置まで引き上げるとき、乗員は、最下位置でヘッドレスト14のネックサポート部14bを前方に回動させて、ヘッドレスト14を上方の使用位置まで簡単に引き上げることが出来る。
本実施形態においては、ヘッドレスト14のネックサポート部14bの厚みが下端部に向かって薄くなるので、ヘッドレスト14を最下位置から上方の使用位置まで引き上げる際、乗員は、ヘッドレスト14のネックサポート部14bの下端部を把持し易くなり、ネックサポート部14bを前方に回動させて、ヘッドレスト14を上方の使用位置まで簡単に引き上げることが出来る。また、ヘッドレスト14のネックサポート部14bの前後方向の厚みがその下端部に向かって小さくなるように形成されているので、フルフラット状態でシートクッション2とシートバック4との間に形成される空間内にヘッドレスト14を配置することが出来き、フルフラット化が容易となる。
本実施形態においては、ヘッドレスト14の使用位置において、ヘッドレスト14がシートバック4の基準位置における後頃角度Aよりも鉛直方向に傾いた角度Eで配置されるので、乗員の後頭部及び/又は頚部をより確実に保持することが出来る。また、ヘッドレスト14を最下位置から上方の使用位置まで引き上げるとき、ポール部材12が鉛直方向に傾いた角度Eとなっているので、引き上げ方向が鉛直方向に近い角度となるので、スムーズな引き上げ操作が可能となる。
本実施形態においては、ヘッドレスト14を最下位置から上方の使用位置まで引き上げる際、ヘッドレスト14のネックサポート部14bの下端部及びシートバック4の上端部が乗員によるヘッドレスト14の前方への回動を許容するように構成されているので、即ち、両者間に隙間を形成したり、シートバックの上端部を柔らかな材料で形成しているので、乗員は、ヘッドレスト14の最下位置で、ヘッドレスト14のネックサポート部14bを容易に前方に回動させることができ、ヘッドレスト14を上方の使用位置まで簡単に引き上げることが出来る。
次に、図9により、本発明の車両用シートの第1実施形態の変形例を説明する。図9は本発明の第1実施形態の変形例を示す側面図である。この変形例は、基本構造は、図1等に示された第1実施形態と同じであるが、図9に示すように、シートバック4の上部前方側部分及び上端部の中央部分には、最下位置に位置するヘッドレスト14が配置可能である凹部15が形成されている。
また、ヘッドレスト14のネックサポート部14bは、最下位置で、その後面が、シートバック4の凹部15の底面15aと接触するように設けられている。
また、ヘッドレスト14のネックサポート部14bは、シートバック4の前面4aに沿って延びる直線Gより前方に突出した突出部分の前後方向の厚みdがその下端部に向かうほど小さくなるように設定されている。
また、ネックサポート部14bの下端部は、乗員が把持し易いように、丸みを持った形状となっている。
さらに、ヘッドレスト14のネックサポート部14aの下端部と凹部15の下面15bとの間には、乗員が手を挿入できる程度の空間S(少なくとも10mm以上)が存在するようになっている。
この第1実施形態の変形例の車両用シートにおいては、シートバック4の上部前方側部分及び上端部の中央部分には、最下位置に位置するヘッドレスト14が配置可能である凹部15が形成されているので、シートバック4が最下位置にあるとき、ヘッドレスト14のシートバック上端部からの上方への突出量が凹部15が形成されている分だけ小さくなり、これにより、後方視界が良好となる。
また、同様に、シートバック4が最下位置にあるとき、ヘッドレスト14のシートバック前面からからの前方への突出量が凹部15が形成されている分だけ小さくなり、これにより、シートバック4を前傾したとき、フルフラット化が容易となる。
さらに、ヘッドレスト14のネックサポート部14aの後側には、凹部15が形成されているので、ネックサポート部の下端部の前後方向厚みを厚くすることができ、乗員の後頭部又は頚部をクッション性良く支持することができる。
次に、図10乃至図12により、本発明の車両用シートの第2実施形態を説明する。図10は本発明の車両用シートの第2実施形態を示す部分斜視図であり、図11は図10に示す車両用シートの使用状態を示す部分斜視図であり、図12は図10のB−B線に沿って見た部分断面図である。この第2実施形態では、上述した第1実施形態と同一部分の説明は省略し、異なる部分のみ説明する。
先ず、図10乃至図12に示すように、この第2実施形態では、ヘッドレスト34は、本体部34aとネックサポート部34bとが別体で構成されている。
本体部34aは、ヘッドレスト34の上方で且つ中央部に位置する部分であり、上述したポール部材12の基部12aがその内部に埋め込まれ、ポール部材12と一体的に上下動可能となっているが、前後方向に回動できず固定された構造となっている。
一方、ネックサポート部34bは、U字形状で、本体部34aの両側部と下部を取り囲むように設けられている。また、ネックサポート部34bの後面には、第1実施形態と同様に、樹脂製の補強板22(図12参照)が取り付けられている。また、ネックサポート部34bには、上述したヘッドレストフレーム18(図5参照)がその内部に埋め込まれており、ヘッドレストフレーム18と共に前後方向に回動可能となっている。
この第2実施形態においても、ヘッドレストフレーム18は、後述するフリクション機構16を介して、ポール部材12の基部12aに取り付けられており、所定の押圧力が作用し、ネックサポート部34bを任意の回動位置に固定できるようになっている。
この第2実施形態においては、ヘッドレスト34の本体部34aは回動できず固定されているが、ネックサポート部34bのみが前後方向に回動可能となっている。このため、ヘッドレスト34を最下位置から上方の使用位置に引き上げるとき、乗員は、ヘッドレスト34のネックサポート部34bの下端部を把持してネックサポート部34bを押圧力に抗して必要な回動角だけ前方に回動さることにより、ヘッドレスト34を把持し易くなり、この状態で、ヘッドレスト34を上方の使用位置まで引き上げればよい。
さらに、第2実施形態においては、図11に示すように、上方の使用位置において、ネックサポート部34bが必要な角度だけ前方に回動されているので、ネックサポート部34bと本体部34aの間には凹部Fが形成される。この凹部Fにより、乗員の後頭部がしっかりと保持されると共に、ネックサポート部34bにより頚部が保持され、その結果、乗員の頭部全体を効果的に支持することが出来る。また、凹部Fの互いに幅方向中心側に向いて対面する2つの側面部により、頭部に作用する大きな横振れを抑制することが出来る。
次に、図13乃至図15により、上述した第1実施形態及び第2実施形態に適用可能なフリクション機構の第1例を説明する。図13は本発明の第1実施形態及び第2実施形態の両者に適用可能なフリクション機構の第1例の部品を展開して示す展開斜視図であり、図14は図13のフリクション機構を示す部分正面断面図であり、図15は図13のフリクション機構を示す部品展開図及び側面図である。以下、このフリクション機構の第1例を第1実施形態に適用した場合を説明する。
図13に示すように、ポール部材12は、逆U字状に曲げられた棒状体であり、車幅方向に延びる基部12aと、その両端から下方に延びる左右一対の脚部12bとからなる。基部12aは筒状の基部ホルダ40に覆われた状態でヘッドレスト14の内部に埋設されている。そして脚部12bは、上述したように、シートバック4に上下動可能に取り付けられている。
ポール基部ホルダ40の車幅方向両端には、U字形状のヘッドレストフレーム18の後述する枢軸(横軸)42を回動自在に支持する軸支部材40aが形成されている。
また、ヘッドレストフレーム18の上端部の両側には、互いに対向する向きに突出する枢軸42が形成されている。
枢軸42は軸支部材40aに設けられた係合穴44に嵌入され、回動自在に軸支されている。このようにして、ヘッドレスト14(ヘッドレストフレーム18)は枢軸42を中心に回動可能となっている。
フリクション機構16は、以下に述べるように、枢軸42と軸支部材40aとの係合において、摩擦力(押圧力)によってヘッドレストフレーム18(ヘッドレスト14)の回動位置保持力を得る機構である。
図14及び図15(a)に示すように、枢軸42の先端付近には、径方向に突出するキー状の係合突起42aが、180°離間して1対設けられている。一方、軸支部材40aには、枢軸42に僅かな隙間をもってはめあう係合穴44と、各係合突起42aを僅かな隙間をもって軸方向に通す切欠き部44aとが形成されている。
係合突起42aは、ヘッドレスト14(ヘッドレストフレーム18)を、ヘッドレスト14が最後方に位置する状態(シートバック4の前面に接触している状態)から前方に90°以上(例えば150°)回動させた所定の位置で軸支部材40aの切欠き部44aを通るように構成されている。
係合穴44の縁には、切欠き部44aが設けられた箇所を除いて、ヘッドレスト14の内部側に向けて突出するボス部46が形成されている。ボス部46の高さ(図15(b)における紙面に垂直な方向の突出長さ)は、係合穴44の中心角位置に応じて変化するように成形されている。詳しくは、図15(b)に示す状態で、各切欠き部44aから左回り中心角が大なるほどボス高さが徐々に連続的に高くなるように変化し(従ってボス端面は傾斜面48となる)、所定のボス高さに達した位置(図では切欠き部44aから左回り中心角で約90°の位置)からは中心角が増大しても上記所定のボス高さを維持するように成形されている(従ってボス端面は平坦面50となる)。
枢軸42は、軸支部材40aとの係合状態において、係合突起42aの左右方向外側面である摺接面52が軸支部材40aのボス部46の平坦面50に当接するように構成されている。平坦面50のボス高さを好適に設定することにより、枢軸42と軸支部材40aとの係合状態において、係合突起42a(或いは枢軸42)またはボス部46が僅かに弾性変形し、その復元力によって摺接面52と平坦面50との間に所定の押圧力が生じるように構成されている。そしてその押圧力によって、ヘッドレスト14の回動に抗する摩擦力が生じるように構成されている。
従って、ヘッドレスト14(ヘッドレストフレーム18)を回動させようとする外力が作用したとき、その枢軸40まわりの回転モーメントが比較的小さいとき(押圧力が小さいとき)には上記摩擦力によってヘッドレスト14が回動せず、その停止位置を維持する一方、比較的大きいときには上記摩擦力に打ち勝ってヘッドレスト14が回動する。第1実施形態及び第2実施形態では、所定押圧力が30N〜150Nの範囲内に設定されている。
このフリクション機構16によって、乗員が上記摩擦力に抗しながらヘッドレスト14を上記所定押圧力以上の押圧力で押圧すると、ゆっくりと回動させられ、また押圧を停止すると、ヘッドレスト14はその位置(回動角度)を保持して固定されるように構成される。
一方、ヘッドレスト14が前方に回動してシートバック4の前面から離れた位置で固定されているとき、ヘッドレスト14に後方向きの大きな荷重(所定押圧力以上の荷重)が作用すると、ヘッドレスト14がある程度の時間をかけて後方に回動して変位し、その衝撃を緩和することができる。
ここで、上述したように、フリクション機構16の摩擦力により発生させる押圧力の値は、30N〜150Nの範囲内に設定されるが、好ましくは、40N〜100Nの範囲内である。この押圧力は、30N(好ましくは40N)以上に設定されているので、ヘッドレスト14を前方に回動させて所望の位置に固定して使用することができ、また、150N(好ましくは100N)以下に設定されているので、乗員がヘッドレスト14をシート前方又は後方から手動で前方に回動して操作することができると共に乗員が衝撃荷重を受けたときヘッドレスト14が押圧力(摩擦力)に抗して後方に回動変位し衝撃荷重を緩和して頭部を保護することができる。
次に、図16乃至図18により、上述した第1実施形態及び第2実施形態に適用可能なフリクション機構の第2例を説明する。図16は本発明の第1実施形態及び第2実施形態の両者に適用可能な最後方位置にあるフリクション機構の第2例を示す部分側面図であり、図17は任意の回動位置にある図16のフリクション機構を示す部分側面図であり、図18は最前方回動位置にある図16のフリクション機構を示す部分側面図であり、図19は図16のフリクション機構を示す背面図である。以下、このフリクション機構の第2例を第1実施形態に適用した場合を説明する。
このフリクション機構の第2例においては、上述した第1例で用いられた基本構造にラチェット機構を追加した構造となっている。即ち、第2例においては、図19に示すように、軸支部材40aと枢軸42とからなるフリクション機構16は、そのまま採用し、それに、ラチェット機構60を追加してものとなっている。
図16及び図19に示すように、ラチェット機構60は、ポール部材12に取り付けられた係止バー62と、この係止バー62をガイドし且つフリクション機構16の枢軸42に固定されたガイド用ブラケット64とを備えている。
具体的には、係止バー62は、ポール部材12内に設けられたバー用ハウジング64にスプリング68により付勢可能に取り付けられ、このバー用ハウジング66内をポール部材12の長手方向に沿って移動可能となっている。係止バー62は、図16に示す位置にあるとき、スプリング68による付勢力はゼロであり、この位置よりも上方に位置すると不勢力は下向きに作用し、下方に位置すると付勢力は上向きに作用するようになっている。
ガイド用ブラケット64は、フリクション機構16の枢軸42に固定されているので、ヘッドレストフレーム18と一体的に回動する。図16に示すように、ガイドブラケット64には、鋸歯形状の爪部64aと、この爪部64aの下方に形成されたガイド穴64bと上方に形成されたバー送り部64cを備えている。なお、ガイド穴64bとバー送り部64cとは連続して形成され、周回路を形成し、爪部64aは図示しない支持具によりガイド用ブラケット64の他の部分により支持されている。
この第2例においては、図16に示すように、ヘッドレスト14が回動していない最後方位置にあるときは、ガイドバー62は、スプリング68により付勢されていない状態となっている。次に、図17に示すように、乗員がヘッドレスト14を前方の任意の位置まで回動させたときは、ガイド用ブラケット64もヘッドレスト14と一体的に回動するので、ガイドバー62はガイド穴64bを通って移動すると共にスプリング68により上方に付勢され、これにより、ガイドバー62は、爪部64aに係止され、前方への移動は阻止され後方への移動のみ許容される状態となる。これにより、ヘッドレスト14は、前方への移動は許容されるが後方への移動は阻止される状態となる。
さらに、ヘッドレスト14を最後方位置まで戻したい場合には、乗員は、図18に示すように、ヘッドレスト14を最前方回動位置まで回動させ、この位置で、ガイドバー62は爪部64aとの係止が解かれるので、このとき、乗員が、ヘッドレスト14を最後方位置まで手動で戻せば、ガイドバー64は、スプリング68の上向きの付勢力により送り路64cを経由して、図16に示す位置まで戻るようになっている。
このフリクション機構の第2例では、フリクション機構16により設定される押圧力は、上述した第1例と同様に、30N〜150Nの範囲内に設定する。また、同様に、押圧力は、好ましくは、40N〜100Nの範囲内に設定してもよい。
ここで、第2例のラチェット機構付きのタイプにおける押圧力は、係止バー62が爪部64aを超えることで、ヘッドレスト14がある位置から前方に回動するときの押圧力と、係止バー62が、バー送り部64cを通過することで、ヘッドレスト14が最前方位置から最後方位置まで移動されるときの押圧力を示す。
さらに、第2例では、ラチェット機構60を併用してヘッドレスト14が回動して任意の位置に固定されているときでもヘッドレスト14の後方への移動(回動)が阻止されているので、押圧力を、乗員が小さな力でも操作しし易いように、70N以下の値に設定するようにしても良い。
なお、第2例の場合には、フリクション機構を採用せず、ラチェット機構のみにより、ヘッドレスト14の前方回動方向における位置決めをするようにしても良い。
上述したように、フリクション機構16の押圧力を30Nから150Nとすることで、シートバック4の後方から、上述した操作紐7を操作して、ヒンジ機構6によるシートバック4の車体側への固定を解除し、シートバック4を前傾させてフルフラット状態とする場合に、ヘッドレスト14のネックサポート部14bを最下位置まで下げた状態で、容易に最後方位置まで移動させることができる。この結果、フルフラット状態とする際に、ヘッドレスト14が最後方位置まで戻っておらず、上下方向に長いネックサポート部14bがシートクッション2の上面(座面)と干渉してシートバック4の後面(背面)が予め設定された通りのほぼ水平なフルフラット状態とならないといった不具合を防止できる。
また、ヘッドレスト14の後端部には、ヘッドレスト14の水平軸つまり、回動軸よりも後方に、補強板20を設けたので、後方からでも容易に、ヘッドレスト14のネックサポート部14bを前方位置から最後方位置まで戻すことができる。
また、ヘッドレスト14を回動させる機構の押圧力を100N以下、好ましくは、70N以下とすることで、後方から手を延ばして補強板20を把持したり、ネックサポート部14bの下部を後方に押圧することで、ネックサポート部14bの最後方位置までの移動を容易にすることができる。
また、ヘッドレスト14の回動機構をラチェット機構のみにすれば、ヘッドレスト14を操作する押圧力を小さくすることができ(40N以下)、容易にフルフラット状態とすることができる。具体的には、フルフラット状態にする際に、乗員は、小さな操作力でヘッドレスト14を最前方回動位置まで回動させておくか、それから少しだけ後方へ回動させておいて操作紐7を操作してシートバック4を前傾させるだけでよい。これにより、シートバック4の前傾によるシートクッション2との接触に伴って、ヘッドレスト14は最後方位置まで回動する。なお、このためには、ヘッドレスト14の最前方位置における回動角度を、最後方位置にある状態を0°とすると、70°以下にすればよい。これにより、シート後方からフルフラット状態への操作性がより容易となる。また、ヒンジ機構6に、常時シートバックを前傾回動させる方向に付勢する巻きバネを設けることで、より利便性が向上する。
次に、図20により、フリクション機構の押圧力の測定方法を説明する。上述したように、フリクション機構において、押圧力が、例えば、30N〜150Nの範囲内に設定されるが、この押圧力は、以下のようにして測定されたものが設定されるようになっている。
先ず、ヘッドレスト14を最後方位置と最前方位置との間を0.05m/s〜0.1m/sの範囲内の速度で10回前後動作(回動)させる。
次に、図20に示すように、シートバック4の前面に沿って延びる直線Gと、ポール部材12の基部12aからこの直線Gに向けた垂線Hとの交点Iから下方に100mmの位置Jに対応するシートバック14の表面位置に測定器(バネはかり)70を取り付ける。
次に、この測定器70をヘッドレスト14に取り付けた状態で、ヘッドレスト14を最後方位置と最前方位置との間を0.05m/s〜0.1m/sの範囲内の速度で前後動作(回動)させ、このときの最大値(N)を求める。
上述した前後動作(回動動作)を3回繰り返して行い、最大値(N)の平均値を算出し、この平均値が、30N〜150Nの範囲内となるように、押圧力の値を調整する。
本発明の第1実施形態による車両用シートを車両横方向から見た側面図である。 第1図の車両用シートを正面から見た部分正面図である。 図1の車両用シートのフルフラット状態を示す側面図である。 本発明の第1実施形態の車両用シートを示す部分拡大側面図である。 本発明の第1実施例の車両用シートを示す車両前方方向から見た部分正面図である。 図5に示されたヘッドレストのみを示す平面図である。 図5のA-A線に沿って見たヘッドレストのみを示す拡大断面図である。 本発明の第1実施形態の車両用シートを示す車両後方から見た背面図である。 本発明の第1実施形態の変形例を示す側面図である。 本発明の車両用シートの第2実施形態を示す部分斜視図である。 図10に示す車両用シートの使用状態を示す部分斜視図である。 図10のB−B線に沿って見た部分断面図である。 本発明の第1実施形態及び第2実施形態の両者に適用可能なフリクション機構の第1例の部品を展開して示す展開斜視図である。 図13のフリクション機構を示す部分正面断面図である。 図13のフリクション機構を示す部品展開図及び側面図である。 本発明の第1実施形態及び第2実施形態の両者に適用可能な最後方位置にあるフリクション機構の第2例を示す部分側面図である。 任意の回動位置にある図16のフリクション機構を示す部分側面図である。 最前方回動位置にある図16のフリクション機構を示す部分側面図である。 図16のフリクション機構を示す背面図である。 フリクション機構の押圧力の測定方法を示す概略図である。
符号の説明
1 車両用シート
2 シートクッション
4 シートバック
6 ヒンジ機構
7 操作紐
12 ポール部材
14,34 ヘッドレスト
14a,34a 本体部
14b,34b ネックサポート部
15 凹部
16 フリクション機構
18 ヘッドレストフレーム
20,22 補強板
40 基部ホルダ
40a 軸支部材
42 枢軸
44 係合穴
46 ボス部
48 傾斜面
50 平坦面
52 摺接面
62 ラチェット機構
64 ガイド用ブラケット
66 バー用ハウジング
68 スプリング

Claims (4)

  1. シートクッションと、
    このシートクッションの後方側に立設状態に取り付けられたシートバックと、
    このシートバックの上端部にポール部材を介して上下動可能に取り付けられたヘッドレストと、を有し、
    このヘッドレストが、その前方下方側に延び且つ乗員の後頭部又は頚部を支持可能に形成されたネックサポート部を備え、
    このヘッドレストのネックサポート部の下端部が、ヘッドレストがシートバックに対して最下位置にあるとき、シートバックの上端部よりも前方で且つ下方に位置するように形成され、
    上記ヘッドレストのネックサポート部の下端部には、ネックサポート部の下端部の前方回動及びヘッドレストの上下動を乗員が操作するための第1把持部が形成され、
    上記ヘッドレストは、その上部にシート幅方向に水平に延びる水平軸を中心にして前後方向に回動可能とする回動支持部を備え、この回動支持部は、ヘッドレストが最下位置にあるとき、乗員による上記第1把持部の操作によりネックサポート部の下端部が前方回動可能であり且つ任意の位置に位置決め可能であるとともに、ネックサポート部が最後方位置から回動して所定前方位置まで移動するときは前方移動を許容すると共に後方移動を阻止し、ネックサポート部が所定前方位置よりさらに前方に移動したとき最後方位置まで戻ることを許容するように構成されていることを特徴とする車両用シート。
  2. 上記シートバックの後方側には、他のシート又は荷室が設けられており、
    さらに、上記シートバックは、上記他のシート又は荷室側からの操作により上記シートクッションの後方側に設けられたヒンジ機構を介して、少なくとも前傾可能であり、
    上記ヘッドレストは、シートバックに対して最下位置にあるとき、その後端部が乗員が後方から把持可能な第2把持部を備えている請求項記載の車両用シート。
  3. 上記ヘッドレストの後端部の第2把持部は、上記ヘッドレストの水平軸より後方に設けられている請求項記載の車両用シート。
  4. 上記第1把持部は、補強板を備えている請求項1乃至3の何れか1項に記載の車両用シート。
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