JP2008273399A - 荷室ボード連動構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートクッションの移動経路内に荷室ボードの一部が配置されていても、シートクッションを容易に移動させることができる。
【解決手段】本荷室ボード連動構造では、デッキボード70の第1ボード部72と第2ボード部80との連結部周辺がシートクッション16の移動経路内に配置されている。ここで、シートバック18が起立位置から車両前方側へ回動されると、シートバック18の回動力がカム部86及び棒材84を介して第1ボード部72に伝達され、第1ボード部72及び第2ボード部80の連結部周辺が上側へ移動される。これにより、シートクッション16の移動経路が確保される。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の荷室床部を構成する荷室ボードを、車両用シートの格納動作に連動させるための荷室ボード連動構造に関する。
従来、背もたれ部(シートバック)と、ベース(シートクッション)とが前後に並んで格納される構成の乗物用シート(例えば、特許文献1参照)が考案されている。この乗物用シートでは、シートクッションがトランク仕切り板、すなわち荷室の床部を構成する荷室ボードの下側に格納されるようになっている。
特開2003−25885号公報
ところで、荷室の高さ寸法を拡大するためには、例えば荷室ボードをできるだけ低い位置に配置することが好ましい。しかしながら、上述の乗物用シートにおいて荷室ボードを低い位置に配置すると、荷室ボードの一部がシートクッションの移動経路内に配置される可能性がある。この場合、シートクッションの格納時に、荷室ボードを一時的にシートクッションの移動経路外へ移動させる必要があり、シートクッションの格納作業が煩雑になる。
本発明は上記事実を考慮し、シートクッションの移動経路内に荷室ボードが配置されていても、シートクッションを容易に移動させることができる荷室ボード連動構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の発明に係る荷室ボード連動構造は、各々が車体に対して独立して移動可能に連結されたシートクッション及びシートバックを有する車両用シートと、少なくとも一部が前記シートクッションの移動経路内に配置され、荷室の床部を構成すると共に、前記移動経路外へ移動可能とされた荷室ボードと、前記シートクッション及び前記シートバックの少なくとも一方の移動に連動させて前記荷室ボードを前記移動経路外へ移動させる連動手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の荷室ボード連動構造では、シートクッション及びシートバックの少なくとも一方が車体に対して移動されると、連動手段がこの移動に連動させて、荷室ボードをシートクッションの移動経路外へ移動させる。このため、荷室ボードの少なくとも一部がシートクッションの移動経路内に配置されていても、シートクッションを容易に移動させることができる。
請求項2に記載の発明に係る荷室ボード連動構造は、車両乗員が着座可能な使用位置と前記使用位置の後方下側に設定された格納位置との間で移動可能に車体に連結されたシートクッション、及び、前記シートクッションに着座した乗員の背部を支持する起立位置と前記格納位置に配置された前記シートクッションの前方に並んで配置される前倒位置との間で回動可能に車体に連結されたシートバックを有する車両用シートと、前記格納位置の上側に設けられ、少なくとも一部が前記シートクッションの移動経路内に配置されて荷室の床部を構成すると共に、前記移動経路外へ移動可能とされた荷室ボードと、前記シートクッションの移動又は前記シートバックの回動に連動させて前記荷室ボードを前記移動経路外へ移動させる連動手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項2に記載の荷室ボード連動構造では、シートクッションが車体に対して移動されるか、或いはシートバックが車体に対して回動されると、連動手段がこの移動又は回動に連動させて、荷室ボードをシートクッションの移動経路外へ移動させる。このため、荷室ボードの少なくとも一部がシートクッションの移動経路内に配置されていても、シートクッションを容易に移動させることができる。
請求項3に記載の発明に係る荷室ボード連動構造は、請求項2に記載の荷室ボード連動構造において、前記荷室ボードは、後端部が車体に回動可能に連結された第1ボード部と、一端部が前記第1ボード部の前端部に回動可能に連結され、前記シートバックが前記起立位置に配置された状態では前記シートバックの背面に沿って配置されると共に、前記シートバックが前記前倒位置に配置された状態では前記第1ボード部と前記シートバックとの間に掛け渡される第2ボード部とを有することを特徴としている。
請求項3に記載の荷室ボード連動構造では、荷室ボードが、回動可能に連結された第1ボード部及び第2ボード部を有しており、シートバックが前倒位置に配置された状態では、第2ボード部が第1ボード部とシートバックとの間に掛け渡される。このため、シートバックが前倒位置に配置された状態で、シートバックと第1ボード部との間に隙間ができることを防止できる。
請求項4に記載の発明に係る荷室ボード連動構造は、請求項3に記載の荷室ボード連動構造において、前記荷室ボードは、前記第1ボード部と前記第2ボード部との連結部が前記移動経路内に配置されると共に、前記連動手段は、前記シートクッションの移動又は前記シートバックの回動に連動させて前記連結部を上側へ移動させる移動手段とされることを特徴としている。
請求項4に記載の荷室ボード連動構造では、シートクッションが車体に対して移動されるか、或いはシートバックが車体に対して回動されると、移動手段によって第1ボード部と第2ボード部の連結部が上側へ移動される。これにより、第1ボード部と第2ボード部の連結部がシートクッションの移動経路外へ移動されるので、連動手段を簡単な構成にすることができる。
請求項5に記載の発明に係る荷室ボード連動構造は、請求項4に記載の荷室ボード連動構造において、前記移動手段は、前記シートバックに設けられ、前記シートバックが前記起立位置から前記前倒位置へ回動される際に前記シートバックの回動力を前記第1ボード部に伝達するカム部を有することを特徴としている。
請求項5に記載の荷室ボード連動構造では、シートバックが起立位置から前倒位置へ回動されると、シートバックに設けられたカム部が、シートバックの回動力を第1ボード部に伝達する。これにより、第1ボード部が車体に対して回動されて、第1ボード部と第2ボード部の連結部が上側(シートクッションの移動経路外)へ移動される。したがって、簡単な構成でシートクッションの移動経路を確保することができる。
請求項6に記載の発明に係る荷室ボード連動構造は、請求項5に記載の荷室ボード連動構造において、前記移動手段は、一端部が前記第1ボード部に回動可能に連結されると共に、他端部が前記カム部に当接する方向へ付勢された回動力伝達部材を有することを特徴としている。
請求項6に記載の荷室ボード連動構造では、シートバックが起立位置から前倒位置へ回動されると、シートバックに設けられたカム部、及び、一端部が第1ボード部に連結されて他端部がカム部に当接された回動力伝達部材を介して、シートバックの回動力が第1ボード部に伝達される。このように、回動力伝達部材を備えているので、カム部の配置の自由度が向上する。
請求項7に記載の発明に係る荷室ボード連動構造は、請求項4に記載の荷室ボード連動構造において、前記移動手段は、前記第2ボード部の他端部に設けられた係合部と、前記シートバックの背部に設けられ、前記シートバックが前記起立位置に配置された状態で前記係合部に係合すると共に、前記シートバックが前記前倒位置へ回動される途中で前記係合状態を解除される被係合部とを有することを特徴としている。
請求項7に記載の荷室ボード連動構造では、シートバックが起立位置から前倒位置へ回動されると、シートバックの背部に設けられた被係合部に係合部が係合した第2ボード部がシートバックに引っ張られる。このため、前端部が第2ボード部の一端部に連結された第1ボード部が第2ボード部に引っ張られ、第1ボード部と第2ボード部の連結部が上側(シートクッションの移動経路外)へ移動される。したがって、簡単な構成でシートクッションの移動経路を確保することができる。
請求項8に記載の発明に係る荷室ボード連動構造は、請求項4に記載の荷室ボード連動構造において、前記移動手段は、前記シートクッションに設けられ、前記シートクッションが前記使用位置から前記格納位置へ移動される際に前記第1ボード部の前端側と摺接する傾斜部とされることを特徴としている。
請求項8に記載の荷室ボード連動構造では、シートクッションが使用位置から格納位置へ移動されると、シートクッションに設けられた傾斜部が、第1ボード部の前端側と摺接する。これにより、第1ボード部と第2ボード部の連結部が上側(シートクッションの移動経路外)へ移動される。したがって、簡単な構成でシートクッションの移動経路を確保することができる。
請求項9に記載の発明に係る荷室ボード連動構造は、請求項3に記載の荷室ボード連動構造において、前記荷室ボードは、前記第1ボード部と前記第2ボード部との連結部が前記移動経路内に配置され、前記第1ボード部は、前後に伸縮可能に構成されて伸びる方向へ付勢され、前記連動手段は、前記シートクッションの移動又は前記シートバックの回動に連動させて前記第1ボード部を縮む方向へ押圧する押圧手段とされることを特徴としている。
請求項9に記載の荷室ボード連動構造では、シートクッションが車体に対して移動されるか、或いはシートバックが車体に対して回動されると、押圧手段によって第1ボード部が縮む方向へ押圧される。これにより、第1ボード部と第2ボード部の連結部がシートクッションの移動経路外へ移動されるので、連動手段を簡単な構成にすることができる。
請求項10に記載の発明に係る荷室ボード連動構造は、請求項9に記載の荷室ボード連動構造において、前記第1ボード部は、後端部が車体に回動可能に連結された回動部と、前記回動部の前方側に設けられて前記回動部に対しスライド可能に連結されると共に、前端部に前記第2ボードの一端部が連結されたスライド部と、前記スライド部を前記回動部の前方側へ付勢する付勢部材とを有することを特徴としている。
請求項10に記載の荷室ボード連動構造では、スライド部が付勢部材の付勢力に抗して回動部側へ押圧されることで、第1ボード部が縮められる。また、スライド部に付与される押圧力が除去されると、付勢手段の付勢力によってスライド部が回動部の前方側へ移動され、第1ボード部が伸ばされる。したがって、簡単な構成で第1ボード部を伸縮させることができる。
請求項11に記載の発明に係る荷室ボード連動構造は、請求項9又は請求項10に記載の荷室ボード連動構造において、前記押圧手段は、前記シートクッションに設けられ、前記シートクッションが前記使用位置から前記格納位置へ移動される際に前記第1ボード部の前端部を押圧する押圧部とされることを特徴としている。
請求項11に記載の荷室ボード連動構造では、シートクッションが使用位置から格納位置へ移動されると、シートクッションに設けられた押圧部が、第1ボード部の前端部を押圧する。これにより、第1ボード部が縮められるので、押圧手段を簡単な構成にすることができる。
以上説明したように、請求項1に記載の発明に係る荷室ボード連動構造では、シートクッションの移動経路内に荷室ボードが配置されていても、シートクッションを容易に移動させることができる。
請求項2に記載の発明に係る荷室ボード連動構造では、シートクッションの移動経路内に荷室ボードが配置されていても、シートクッションを容易に移動させることができる。
請求項3に記載を発明に係る荷室ボード連動構造では、シートバックが前倒位置に配置された状態で、シートバックと第1ボード部との間に隙間ができることを防止できる。
請求項4に記載の発明に係る荷室ボード連動構造では、連動手段を簡単な構成にすることができる。
請求項5に記載を発明に係る荷室ボード連動構造では、簡単な構成でシートクッションの移動経路を確保することができる。
請求項6に記載の発明に係る荷室ボード連動構造では、カム部の配置の自由度が向上する。
請求項7に記載を発明に係る荷室ボード連動構造では、簡単な構成でシートクッションの移動経路を確保することができる。
請求項8に記載の発明に係る荷室ボード連動構造では、簡単な構成でシートクッションの移動経路を確保することができる。
請求項9に記載を発明に係る荷室ボード連動構造では、連動手段を簡単な構成にすることができる。
請求項10に記載の発明に係る荷室ボード連動構造では、簡単な構成で第1ボード部を伸縮させることができる。
請求項11に記載を発明に係る荷室ボード連動構造では、押圧手段を簡単な構成にすることができる。
<第1の実施形態>
図1及び図2には、本発明の第1の実施形態に係る車両用シート10の主要部の構成が斜視図にて示されている。また、図3〜図7には、この車両用シート10の主要部の構成が側面図にて示されている。なお、図中矢印FRは車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示し、矢印Wは車幅方向を示している。
本発明の第1の実施形態に係る車両用シート10は、図示しない自動車(例えば、所謂ワンボックスタイプやミニバンタイプの自動車)の最後部の座席であり、図3〜図5に示されるように、フロア14(車体床部)の上部に設置されている。なお、この実施形態では、車両用シート10の前後左右上下の方向性は、この車両用シート10が搭載された自動車の前後左右上下の方向性と一致している。
この車両用シート10は、乗員着座用のシートクッション16と、このシートクッション16に着座した乗員の背部を支持するシートバック18とを有している。シートクッション16は、骨格部材としてのクッションフレーム20を有している。クッションフレーム20は、シートクッション16の幅方向両側部内に前後方向に沿って延在する左右一対の側部20A、20Bを備えている。これら一対の側部20A、20Bは、板状に形成されており、板厚方向が車幅方向に沿う状態で配置されている。一対の側部20A、20Bの各後端部は、車幅方向に沿って延在する板状の連結部20Cによって連結されており、クッションフレーム20は、上面視で略コ字形に形成されている。
このクッションフレーム20には、クッションパンを介して弾性変形可能なクッションパッド(共に図示省略)が取り付けられており、クッションパッドの表面は、表皮材22によって覆われている。
上記構成のシートクッション16は、案内手段としてのリンク機構24及び一対の支持部材26を介してフロア14に連結されており、乗員が着座可能な使用位置(図1及び図3に示される位置)と、この使用位置の後方下側に設定された格納位置(図2及び図6に示される位置)との間で移動可能とされている。
一対の支持部材26は、シートクッション16の後端部をフロア14に連結するためのものであり、本車両用シート10の左右両側に配置されている。これらの支持部材26は、それぞれ板状に形成された垂直壁26Aを有している。これらの垂直壁26Aは、車両前後方向に沿って長尺に形成されており、シートクッション16が格納位置に配置された状態でシートクッション16の側部に対向するように配置されている。
各垂直壁26Aの下端部からは、シートクッション16と反対側へ向けて固定片26Bが延出されている。これらの固定片26Bは、図示しない締結具によってフロア14に締結されており、これにより、各支持部材26がフロア14に取り付けられている。
また、各垂直壁26Aには、略クランク状に形成されたスリット28(長孔)が形成されている。スリット28は、垂直壁26Aの前端部に設けられた第1水平部28A、及び、垂直壁26Aの後端側に設けられた第2水平部28B、並びに、第1水平部28Aと第2水平部28Bとの間に設けられた傾斜部28Cを有している。第2水平部28Bは、フロア14の近傍でフロア14に対して略水平に延在しており、第1水平部28Aは、第2水平部28Bよりも高い位置に配置されてフロア14に対して略水平に延在している。また、傾斜部28Cは、フロア14に対して後下がりの状態に傾斜している。
各垂直壁26Aのスリット28には、クッションフレーム20の後端部の左右両側に設けられた突起30が相対移動可能に嵌合している。これにより、シートクッション16の後端部が各支持部材26を介してフロア14に連結されている。シートクッション16の後端部は、各突起30が各スリット28に沿って移動することで移動方向を案内されるようになっている。
すなわち、シートクッション16が使用位置に配置された状態では、突起30は第1水平部28Aに配置されており、シートクッション16の後端部はフロア14から離間されている。この状態から、シートクッション16が車両後側(格納位置側)へ移動されると、突起30が傾斜部28Cに沿って移動することでシートクッション16の後端部がフロア14側へ下降される(図4の矢印A参照)。突起30が傾斜部28Cから第2水平部28Bに入り、第2水平部28Bに沿って移動されると、シートクッション16の後端部がフロア14に対して水平に移動される。そして、突起30が第2水平部28Bの後端部の内周に当接すると、シートクッション16の車両後側への移動が規制され、シートクッション16が格納位置に配置されるようになっている(図2及び図6図示状態)。
また、格納位置に配置されたシートクッション16が車両前側へ移動される際(図7の矢印B参照)には、突起30が傾斜部28Cに沿って移動することで、シートクッション16の後端部がフロア14から離間(上昇)される。そして、突起30が傾斜部28Cから第1水平部28Aに入り、第1水平部28Aの前端部の内周に当接すると、シートクッション16の車体前側への移動が規制され、シートクッション16が使用位置に配置されるようになっている(図1及び図3図示状態)。
一方、前述したリンク機構24は、シートクッション16の前端部をフロア14に連結するためのものであり、フロア14に固定された固定部材32を有している。図1及び図2に示されるように、固定部材32は、車幅方向に沿って長尺な板状に形成された本体部32Aを備えており、この本体部32Aは図示しない締結具によってフロア14に締結されている。本体部32Aの長手方向両端部からは、それぞれ上方に向けて板状の連結片32Bが延出されている。これらの連結片32Bには、リンク部材34が連結されている。
リンク部材34は、長尺板状に形成された一対のアーム部34Aを備えている。これらのアーム部34Aは、長手方向一端部が支軸を介して連結片32Bに回動可能に連結されている。一対のアーム部34Aの長手方向他端部には、パイプ状に形成されたトルクロッド34B(軸部)が貫通した状態で固定されており、このトルクロッド34Bによって一対のアーム部34Aが連結されている。トルクロッド34Bの軸線方向一端部は、クッションフレーム20の一方の側部20Aの前端部に回動可能に連結されており、トルクロッド34Bの軸線方向他端部は、他方の側部20Bの前端部に回動可能に連結されている。このトルクロッド34Bは、クッションフレーム20と共にシートクッション16の骨格を構成している。
上記構成のリンク部材34は、シートクッション16が使用位置に配置された状態では、シートクッション16とフロア14との間で起立してシートクッション16を使用位置に支持するようになっている。また、シートクッション16が使用位置から格納位置へ移動される際には、リンク部材34がシートクッション16と共に車両後側へ移動(回動)されることで、シートクッション16の前端部が移動方向を案内されるようになっている(図4の矢印C参照)。
すなわち、シートクッション16の前端部は、リンク部材34によるトルクロッド34Bの回動軌跡に沿って移動されるので、リンク部材34が車両後側へ倒れるにしたがってフロア14側へ下降されるようになっている。そして、リンク部材34が固定部材32の後側に完全に倒れると、シートクッション16が格納位置に配置されるようになっている(図2及び図6図示状態)。
また、シートクッション16が格納位置から使用位置へ移動される際には、リンク部材34が車両前側へ起立されるにしたがってシートクッション16の前端部が上昇されるようになっている(図7の矢印D参照)。そして、前述した支持部材26(スリット28)によってシートクッション16の車両前側への移動が規制されることで、リンク部材34の回動が規制され、シートクッション16が使用位置に配置されるようになっている(図1及び図3図示状態)。
さらに、本実施形態に係るリヤシート10は、シートクッション16を格納位置へ付勢するトーションスプリング38(付勢部材)と、シートクッション16を使用位置に保持する保持手段とを有している。
上述の保持手段は、長尺板状に形成されたラチェット40を有している。このラチェット40は、長手方向一端部(上端部)が支軸を介してクッションフレーム20の一方の側部20Aに回動可能に連結されている。また、ラチェット40の長手方向他端部(下端部)には、ラチェット40の幅方向一側(車両後側、回動方向一側)に開口する切欠44が形成されている。この切欠44には、シートクッション16が使用位置に配置された状態で、リンク部材34の一方のアーム部34Aに設けられた円柱状のロック用突部46が嵌合するようになっている。
さらに、図3に示されるように、ラチェット40と一方の側部20Aとの間には、引っ張りコイルスプリング48が掛け渡されており、この引っ張りコイルスプリング48は、ラチェット40を車両後側(切欠44にロック用突部46が嵌合する方向)へ付勢している。ラチェット40の切欠44にロック用突部46が嵌合した状態では、リンク部材34の回動が規制されるようになっており、これにより、シートクッション16が使用位置に保持される構成になっている。
なお、ラチェット40の長手方向中間部には、紐部材50が連結されており、この紐部材50が引っ張りコイルスプリング48の付勢力に抗して車両前側へ引っ張られると、ラチェット40が車両前側へ回動され、切欠44とロック用突部46との嵌合状態が解除される。このように切欠44とロック用突部46との嵌合状態が解除されると、リンク部材34の車両後側への回動が可能になり、シートクッション16が格納位置へと移動できるようになる。
一方、前述したトーションスプリング38は、バネ材によって長尺な棒状に形成されたものであり、長手方向一端側及び長手方向中間部がリンク部材34のトルクロッド34Bの内側に挿入(内挿)されている。トーションスプリング38の長手方向一端部は、U字状に屈曲されており、トルクロッド34Bに係止されている。また、トルクロッド34Bの外側へ突出するトーションスプリング38の長手方向他端側はコ字形に屈曲されており、クッションフレーム20の他方の側部20Bに係止されている。
このトーションスプリング38は、シートクッション16が格納位置から使用位置へ移動される際に、リンク部材34がクッションフレーム20に対して相対的に回動することで捩られるようになっており、これにより、使用位置に配置されたシートクッション16を格納位置へ付勢するようになっている。
一方、前述した支持部材26には、固定片26Bの前端側における垂直壁26Aと反対側の端部から上方へ向けて延出する板状の連結片26Cが設けられている。各連結片26Cには、それぞれ板状に形成された連結プレート54の下端部が板厚方向に重合した状態で締結固定されている。これらの連結プレート54は、前述したシートバック18をフロア14に支持させるためのものであり、本リヤシート10の左右方向に沿って垂直壁26Aに対向している。
シートバック18は、骨格部材としてのバックフレーム56を有している。バックフレーム56は、シートバック18の幅方向両側部内に配置されてシートバック18の高さ方向に延在する一対の板状のサイド部56A、56Bと、シートバック18の上端部内にシートバック18の幅方向に沿って配置されて一対のサイド部56A、56Bの上端部に連結されるパイプ状のアッパ部56Cとを備えており、正面視でコ字形に形成されている。
このバックフレーム56には、バックマットを介して弾性変形可能なバックパッド(共に図示省略)が取り付けられており、バックパッドの表面は、表皮材58によって覆われている。なお、バックパッドの下端部には、シートクッション16が使用位置と格納位置との間で移動する際に、シートクッション16がシートバック18に干渉することを防止するための凹部60が形成されている。
バックフレーム56のサイド部56A、56Bの下端部は、シートバック18の左右両側でそれぞれ連結プレート54と垂直壁26Aとの間に配置されており、支軸62を介して連結プレート54に回動可能に連結されている。一方のサイド部56Aと一方の連結プレート54との間には、周知のリクライニング機構64が介在されており、このリクライニング機構64を介して連結プレート54にバックフレーム56(シートバック18)が支持されている。このリクライニング機構64には、レバー66が設けられており、このレバー66が操作された時だけ、バックフレーム56(シートバック18)のフロア14に対する回動が許容されるようになっている。
上記構成のシートバック18は、使用位置に配置されたシートクッション16に着座した乗員の背部を支持する起立位置(図1及び図3に示される位置)と、格納位置へ移動されたシートクッション16の前方に並んで配置される前倒位置(図2及び図6に示される位置)との間で回動可能とされている。なお、シートバック18が前倒位置に配置された状態では、シートクッション16の前端部がシートバック18の凹部60内に挿入され、シートバック18とシートクッション16が前後に連続して格納されるようになっている。
また、図3〜図7に示されるように、シートクッション16の格納位置の上側には、荷室12の床部を構成する荷室ボードとしてのデッキボード70が設けられている。このデッキボード70は、平板状に形成された第1ボード部72を有しており、第1ボード部72の車両後方側には、固定ボード74が配置されている。固定ボード74は、フロア14の後端部から上側へ向けて延出された縦壁74Aと、この縦壁74Aの上端から車両前方側へ向けて延出された上壁74Bとを備えている。なお、固定ボード74は、荷室12の床部を構成しているが、ここでは説明の都合上、固定ボード74を車体側の構成部材とする。
固定ボード74の上壁74Bの前端部には、ヒンジ76を介して第1ボード部72の後端部が連結されており、第1ボード部72は、固定ボード74(車体)に対してヒンジ76周りに回動可能とされている。この第1ボード部72は、ヒンジ76に取り付けられた図示しない付勢部材(例えばトーションスプリング)によって図3の矢印E方向へ付勢されており、通常は車幅方向両端部が荷室12の側壁(図示省略)に係合することでフロア14に対して略平行な位置(図3に示される位置)に配置されている。第1ボード部72の下側には、格納室78が設けられており、シートクッション16の格納位置は、この格納室78内に設定されている。
第1ボード部72の前端部には、第1ボード部72と共にデッキボード70を構成する第2ボード部80が連結されている。第2ボード部80は、平板状に形成されており、一端部(図3では下端部)がヒンジ82を介して第1ボード部72の前端部に連結されている。この第2ボード部80は、第1ボード部72に対してヒンジ82周りに回動可能とされており、ヒンジ82に取り付けられた図示しない付勢部材(例えばトーションスプリング)によって図3の矢印F方向へ付勢されている。このため、図3に示されるように、シートバック18が起立位置に配置された状態では、第2ボード部80は、他端側(図3では上端側)がシートバック18の背面に押し当てられることで、シートバック18の背面に沿って配置されるようになっている。
また、図6に示されるように、シートバック18が前倒位置に配置された状態では、第2ボード部80の他端部(図6では前端部)がシートバック18の後端部に当接し、第2ボード部80がシートバック18と第1ボード部72との間に掛け渡されるようになっている。この状態では、シートバック18と第1ボード部72との間の隙間が第2ボード部80によって塞がれ、シートバックの背面と、第2ボード部80の上面と、第1ボード部72の上面と、上壁74Bの上面とで連続した床面が形成されるようになっている。
ここで、上記構成のデッキボード70は、図3に示されるようにシートバック18が起立位置に配置された状態では、第1ボード部72と第2ボード部80との連結部周辺(ヒンジ76の付近)が、シートクッション16の移動経路内に配置されるようになっている。このため、本車両用シート10を格納する際には、デッキボード70をシートクッション16の移動経路外へ移動させる必要があるが、本第1の実施形態では、シートバック18の格納動作(回動)に連動させて自動的にデッキボード70をシートクッション16の移動経路外へ移動させる移動手段(連動手段)を備えている。
上述の移動手段は、本第1の実施形態では、デッキボード70の第1ボード部72に連結された回動力伝達部材としての棒材84と、シートバック18のバックフレーム56に設けられたカム部86と、を含んで構成されている。
図1に示されるように、バックフレーム56のカム部86は、サイド部56A、56Bの各一端部(図1では下端部)が、それぞれ下側へ延出されることで形成されたものであり、図3に示されるように、車幅方向から見て三角形(先端が尖った形状)に形成されている。これらのカム部86は、シートバック18が起立位置に配置された状態では、シートバック18の回動中心(支軸62)の下側へ突出し、先端部が垂直壁26Aと連結片26Cとの間に配置されるようになっている。
一方、棒材84は、長尺な平板状に形成されており、第1ボード部72の下側で、車両用シート10の左右両側にそれぞれ配置されている(図1参照)。各棒材84の長手方向一端部は、ヒンジ88を介して第1ボード部72の前後方向中間部に連結されており、各棒材84は、第1ボード部72に対してヒンジ88周りに回動可能とされている。
これらの棒材84は、ヒンジ88に取り付けられた図示しない付勢部材(例えばトーションスプリング)によって図3の矢印G方向へ付勢されており、シートバック18が起立位置に配置された状態では、長手方向他端部が各カム部86の先端側に当接することで図3の矢印G方向への回動を制限されている。
ここで、起立位置に配置されたシートバック18が前倒位置側へ回動されると、バックフレーム56の各カム部86によって、各棒材84が車両後方側へ押される。このため、各棒材84によって第1ボード部72が押し上げられると共に、第1ボード部72によって第2ボード部80が押し上げられ、第1ボード部72と第2ボード部80との連結部周辺が上側へ移動される。
そして、図4に示されるように、シートバック18がフロア14に対して略垂直な位置まで回動されると、第1ボード部72及び第2ボード部80は、完全にシートクッション16の移動経路の外側へ移動され、シートクッション16の移動経路が確保されるようになっている。この状態で、シートクッション16の紐部材50が車両前方側へ引っ張られると、ラチェット40によるシートクッション16の移動規制が解除され、シートクッション16はトーションスプリング38の付勢力によって格納位置へと移動される。
シートクッション16が格納位置へと移動された状態で、更にシートバック18が前倒位置側へ回動されると、図5に示されるように、棒材84の長手方向他端部とカム部86との当接状態が解除され、第1ボード部72が図示しない付勢部材の付勢力及び自重によって図5に示される位置まで回動される。
そして、図6に示されるように、シートバック18が前倒位置まで移動されると、シートバック18とシートクッション16が前後に並んで格納され、第2ボード部80がシートバック18と第1ボード部72との間に掛け渡される。この状態では、各棒材84は、図示しない付勢部材の付勢力によって、図6に示された位置(各棒材84の長手方向他端部が各カム部86の基端側に押し当てられた位置)に保持されるようになっている。
一方、前倒位置に配置されたシートバック18が起立位置側へ回動されると、第2ボード部80がシートバック18によってヒンジ82周りに回動されると共に、各棒材84が各カム部86によって下側へと押し下げられる(図5参照)。
そして、図7に示されるように、シートバック18が起立位置まで移動されると、各棒材84は、長手方向他端部が各カム部86の先端側に当接した状態に復帰される。この状態でシートクッション16の紐部材50が車両前方側へ引っ張られると、シートクッション16がリンク機構24及び一対の支持部材26に案内されて使用位置側へ移動される。この場合、使用位置側へ移動するシートクッション16によって第1ボード部72の前端側が押し上げられ、第1ボード部72と第2ボード部80がシートクッション16の移動経路外へと移動される。そして、図3に示されるように、シートクッション16が使用位置に配置されると、本車両用シート10が再び使用可能な状態になる。
次に、本第1の実施形態の作用について説明する。
本第1の実施形態では、車両用シート10のシートクッション16及びシートバック18が格納される際には、先ずシートバック18がフロア14に対して略垂直になる位置(図4に示される位置)へと回動される。シートバック18が回動されると、バックフレーム56のカム部86及び棒材84が、シートバック18の回動に連動させて、デッキボード70をシートクッション16の移動経路外へ移動させる。このため、デッキボード70の一部がシートクッション16の移動経路内に配置されていても、シートクッション16を容易に格納位置へと移動させることができる。したがって、この実施形態では、デッキボード70を車体に対してできるだけ低い位置に配置させることで、荷室12の空間を最大限に拡大することができると共に、車両用シート10を格納する際の良好な操作性を確保することができる。
しかも、この実施形態では、上述のようにバックフレーム56のカム部86と棒材84によってデッキボード70が移動されるので、簡単な構成でデッキボード70を移動させることができる。また、この車両用シート10では、カム部86の回動力をデッキボード70に伝達する棒材84を備えているので、カム部86の配置の自由度が向上する。
さらに、この実施形態では、デッキボード70が、回動可能に連結された第1ボード部72及び第2ボード部80を有しており、シートバック18が前倒位置に配置された状態では、第2ボード部80が第1ボード部72とシートバック18との間に掛け渡される。このため、シートバック18が前倒位置に配置された状態で、シートバック18と第1ボード部72との間に隙間ができることを防止できる。
なお、上記第1の実施形態では、カム部86の回動力をデッキボード70に伝達する棒材84を備えた構成としたが、本発明はこれに限らず、カム部86によって直接デッキボード70を回動させる構成にしてもよい。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1の実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
<第2の実施形態>
図8〜図11には、本発明の第2の実施形態が示されている。この実施形態は、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成とされている。但し、この実施形態では、前記第1の実施形態に係る移動手段(カム部86及び棒材84)が省略されており、その代わりに別の移動手段(連動手段)が設けられている。
本第2の実施形態に係る移動手段は、前記第1の実施形態に係る移動手段と同様に、シートバック18の回動に連動させてデッキボード70を移動させるためのものであり、第2ボード部80の他端部(図8では上端部)に設けられた突起92(係合部)と、シートバック18の背部に設けられた凹部94(被係合部)とによって構成されている。
突起92は、第2ボード部80の車幅方向両端部にそれぞれ設けられており、シートバック18側へ向けて突出している。これらの突起92は、車幅方向から見て直角三角形に形成されており、第1ボード部72側の端部(図8では下端部)が第2ボード部80の板面に対して垂直な垂直面とされ、シートバック18側の端部が傾斜面とされている。
また、凹部94は、シートバック18の背部に取り付けられたバックプレート96の車幅方向両端部にそれぞれ形成されている。これらの凹部94には、シートバック18が起立位置に配置された状態で、第2ボード部80の各突起92が入り込むようになっており、シートバック18が起立位置から前倒位置側へ回動されると、各突起92の垂直面が各凹部94の内周面に引っ掛かるようになっている。
この引っ掛かり状態は、シートバック18が図9に示される位置へ回動されるまで維持されるようになっている。このため、シートバック18が図9に示される位置へ回動される際には、第2ボード部80がシートバック18に引っ張られて上側へ移動されると共に、第1ボード部72が第2ボード部80に引っ張られて上側へ移動される。そして、シートバック18が図9に示される位置まで回動されると、第2ボード部80と第1ボード部72とがシートバック18と固定ボード74との間で直線状になり、第1ボード部72と第2ボード部80との連結部周辺が完全にシートクッション16の移動経路外へ移動される。したがって、この状態では、シートクッション16をデッキボード70に干渉させずに格納位置へと移動させることができる。
そして、シートクッション16が格納位置へと移動された後で、シートバック18が図9に示される位置から前倒位置側へ回動されると、シートバック18の凹部94が突起92に対して下側へ移動するため、凹部94に対する突起92の引っ掛かり状態が解除される。このため、第1ボード部72及び第2ボード部80は、ヒンジ76に設けられた付勢部材の付勢力や自重によって下側へ移動される。そして、図10に示されるように、シートバック18が前倒位置まで回動されると、第2ボード部80の他端部がシートバック18の後端部に当接し、第2ボード部80がシートバック18と第1ボード部72との間に掛け渡される。この状態では、第2ボード部80の各突起92は、シートバック18の直後に配置されるようになっている。
一方、図10に示される状態からシートバック18が起立位置側へ回動されると、各突起92の傾斜面がシートバック18の後端部と摺接することで、第2ボード部80がヒンジ82周りに回動され、各突起92がシートバック18の背面に乗り上げる。そして、シートバック18が更に起立位置側へ回動されると、各突起92がシートバック18の背面と摺接することで、第2ボード部80が更にヒンジ82周りに回動される。そして、図11に示されるように、シートバック18が起立位置まで回動されると、各突起92が再び各凹部94内に入り込むようになっている。この状態で、シートクッション16の紐部材50が車両前方側へ引っ張られると、シートクッション16がリンク機構24及び一対の支持部材26に案内されて使用位置側へ移動される。この場合、使用位置側へ移動するシートクッション16によって第1ボード部72の前端側が上側へ押し上げられ、第1ボード部72と第2ボード部80の連結部周辺がシートクッション16の移動経路外へ移動される。そして、図8に示されるように、シートクッション16が使用位置に配置されると、本車両用シート10が再び使用可能な状態になる。
この実施形態においても、シートバック18の回動に連動させて、デッキボード70をシートクッション16の移動経路外へと移動させることができるので、前記第1の実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。しかも、この実施形態では、移動手段が、第2ボード部80に設けられた突起92(係合部)と、シートバック18に設けられた凹部94(被係合部)とによって構成されているので、移動手段を極めて簡単な構成にすることができる。
なお、上記第2の実施形態では、第2ボード部80に設けられた突起92が係合部とされ、シートバック18に設けられた凹部94が被係合部とされた構成にしたが、本発明はこれに限らず、第2ボード部80の係合部とシートバック18の被係合部とは、シートバック18が起立位置に配置された状態で互いに係合すると共に、シートバック18が前倒位置へ回動される途中で前記係合状態を解除されるものであればよく、その形状は適宜設定変更することができる。
<第3の実施形態>
図12及び図13には、本発明の第3の実施形態が示されている。この実施形態は、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成とされている。但し、この実施形態では、前記第1の実施形態に係る移動手段(カム部86及び棒材84)が省略されており、その代わりに別の移動手段(連動手段)が設けられている。
本第3の実施形態に係る移動手段は、シートクッション16の移動に連動させてデッキボード70を移動させるためのものであり、シートクッション16の後端部に取り付けられたガイド部材としての樹脂プレート102の傾斜面102A(傾斜部)によって構成されている。この傾斜面102Aは、シートクッション16が使用位置から格納位置へ移動される際に、第1ボード部72の前端側(ここではヒンジ76)と摺接し、第1ボード部72の前端側を上側へ押し上げるようになっている。これにより、図13に示されるように、第1ボード部72と第2ボード部80との連結部周辺がシートクッション16の移動経路外へ移動され、シートクッション16の格納位置への移動が許容される。
一方、格納位置に配置されたシートクッション16が使用位置へ移動される際には、前記第1の実施形態と同様に、シートクッション16が第1ボード部72の前端側と摺接することで、第1ボード部72と第2ボード部80との連結部周辺がシートクッション16の移動経路外へ移動され、シートクッション16の移動経路が確保される。
この実施形態では、シートクッション16の移動に連動させて、デッキボード70をシートクッション16の移動経路外へと移動させることができる。したがって、シートクッション16を格納する前にシートバック18を回動させる必要がなく、更に格納時の操作性を向上させることができる。しかも、この実施形態では、移動手段が、シートクッション16に設けられた傾斜面102Aによって構成されているので、移動手段を極めて簡単な構成にすることができる。
<第4の実施形態>
図14及び図15には、本発明の第4の実施形態が示されている。この実施形態は、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成とされている。但し、この実施形態では、デッキボード112(荷室ボード)の構成が前記第1の実施形態に係る第1ボード部72の構成と異なっている。
デッキボード112は、前記第1の実施形態に係るデッキボード72と基本的に同様の構成とされているが、第1ボード部114の構成が前記第1の実施形態に係る第1ボード部72の構成と異なっている。
第1ボード部114は、回動部116とスライド部118とを備えている。図16に示されるように、回動部116は、全体として平板状に形成されており、後端部がヒンジ76を介して固定ボード74の上壁74Bに連結されている。回動部116の厚さ方向中間部には、回動部116の後端部を除く全域にスリット120(溝)が形成されており、このスリット120は、回動部116の前端部で開口している。
一方、スライド部118は、全体として平板状に形成されており、後端側が回動部116の前端部からスリット120内に挿入されている。スライド部118の前端部には、ヒンジ82を介して第2ボード部80の一端部(図14〜図16では下端部)が連結されている。
スライド部118は、回動部116に対して図16の矢印S方向へスライド可能とされており、スリット120内に配置された圧縮コイルスプリング122(付勢部材)によって図16の矢印S方向(回動部116の前方側)へ付勢されている。すなわち、この実施形態では、第1ボード部114が前後方向に伸縮可能とされると共に、伸びる方向へ付勢されている。
ここで、シートクッション16が使用位置から格納位置へ移動されると、図15に示されるように、シートクッション16の後端部に設けられた押圧部124によって、スライド部118の前端部が回動部116側へ押圧され、スライド部118が回動部116に対して車両後方側へスライドされる(第1ボード部114が縮められる)。これにより、第1ボード部72と第2ボード部80との連結部周辺がシートクッション16の移動経路外へ移動され、シートクッション16の格納位置への移動が許容される。
一方、格納位置に配置されたシートクッション16が使用位置に移動される際には、シートクッション16の上面側がスライド部118の前端側と摺接することで、第1ボード部114がヒンジ76周りに上側へ回動される。これにより、第1ボード部72及び第2ボード部80の連結部周辺が上側へ移動され、シートクッション16の移動経路が確保される。
この実施形態においても、シートクッション16の移動に連動させて、デッキボード70をシートクッション16の移動経路外へと移動させることができるので、前記第3の実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。
なお、上記第4の実施形態では、スライド部118が回動部116に対してスライドされることで第1ボード部114が伸縮される構成にしたが、本発明はこれに限らず、第1ボード部114が蛇腹状に伸縮される構成にしてもよい。
また、上記第4の実施形態では、シートクッション16に設けられた押圧部124によって、第1ボード部114が縮む方向へ押圧される構成にしたが、本発明はこれに限らず、シートバック18に設けられた押圧部(例えばカム部)によって第1ボード部114が縮む方向へ押圧される構成にしてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る車両用シートの主要部の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用シートの主要部の構成を示し、シートクッション及びシートバックが格納された状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用シートの主要部の構成及びデッキボードの構成を示す側面図である。 デッキボードがシートクッションの移動経路外へ移動された状態を示す図3に対応する側面図である。 シートクッションが格納された後で、シートバックが前倒位置側へ回動されている状態を示す図3に対応する側面図である。 シートクッション及びシートバックが格納された状態を示す図3に対応する側面図である。 シートクッションが格納位置に配置されると共にシートバックが起立位置に配置された状態を示す図3に対応する側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用シートの主要部の構成及びデッキボードの構成を示す側面図である。 デッキボードがシートクッションの移動経路外へ移動された状態を示す図8に対応する側面図である。 シートクッション及びシートバックが格納された状態を示す図8に対応する側面図である。 シートクッションが格納位置に配置されると共にシートバックが起立位置に配置された状態を示す図8に対応する側面図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用シートの主要部の構成及びデッキボードの構成を示す側面図である。 デッキボードがシートクッションの移動経路外へ移動された状態を示す図12に対応する側面図である。 本発明の第4の実施形態に係る車両用シートの主要部の構成及びデッキボードの構成を示す側面図である。 デッキボードがシートクッションの移動経路外へ移動された状態を示す図14に対応する側面図である。 本発明の第4の実施形態に係るデッキボードの構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 車両用シート
12 荷室
14 フロア(車体床部)
16 シートクッション
18 シートバック
70 デッキボード(荷室ボード)
72 第1ボード部
80 第2ボード部
84 棒材(回動力伝達部材)
86 カム部
92 突起(係合部)
94 凹部(被係合部)
102A 傾斜面(傾斜部)
112 デッキボード(荷室ボード)
114 第1ボード部
116 回動部
118 スライド部
122 コイルスプリング(付勢部材)
124 押圧部(押圧手段)

Claims (11)

  1. 各々が車体に対して独立して移動可能に連結されたシートクッション及びシートバックを有する車両用シートと、
    少なくとも一部が前記シートクッションの移動経路内に配置され、荷室の床部を構成すると共に、前記移動経路外へ移動可能とされた荷室ボードと、
    前記シートクッション及び前記シートバックの少なくとも一方の移動に連動させて前記荷室ボードを前記移動経路外へ移動させる連動手段と、
    を備えた荷室ボード連動構造。
  2. 車両乗員が着座可能な使用位置と前記使用位置の後方下側に設定された格納位置との間で移動可能に車体に連結されたシートクッション、及び、前記シートクッションに着座した乗員の背部を支持する起立位置と前記格納位置に配置された前記シートクッションの前方に並んで配置される前倒位置との間で回動可能に車体に連結されたシートバックを有する車両用シートと、
    前記格納位置の上側に設けられ、少なくとも一部が前記シートクッションの移動経路内に配置されて荷室の床部を構成すると共に、前記移動経路外へ移動可能とされた荷室ボードと、
    前記シートクッションの移動又は前記シートバックの回動に連動させて前記荷室ボードを前記移動経路外へ移動させる連動手段と、
    を備えた荷室ボード連動構造。
  3. 前記荷室ボードは、後端部が車体に回動可能に連結された第1ボード部と、一端部が前記第1ボード部の前端部に回動可能に連結され、前記シートバックが前記起立位置に配置された状態では前記シートバックの背面に沿って配置されると共に、前記シートバックが前記前倒位置に配置された状態では前記第1ボード部と前記シートバックとの間に掛け渡される第2ボード部とを有することを特徴とする請求項2に記載の荷室ボード連動構造。
  4. 前記荷室ボードは、前記第1ボード部と前記第2ボード部との連結部が前記移動経路内に配置されると共に、前記連動手段は、前記シートクッションの移動又は前記シートバックの回動に連動させて前記連結部を上側へ移動させる移動手段とされることを特徴とする請求項3に記載の荷室ボード連動構造。
  5. 前記移動手段は、前記シートバックに設けられ、前記シートバックが前記起立位置から前記前倒位置へ回動される際に前記シートバックの回動力を前記第1ボード部に伝達するカム部を有することを特徴とする請求項4に記載の荷室ボード連動構造。
  6. 前記移動手段は、一端部が前記第1ボード部に回動可能に連結されると共に、他端部が前記カム部に当接する方向へ付勢された回動力伝達部材を有することを特徴とする請求項5に記載の荷室ボード連動構造。
  7. 前記移動手段は、前記第2ボード部の他端部に設けられた係合部と、前記シートバックの背部に設けられ、前記シートバックが前記起立位置に配置された状態で前記係合部に係合すると共に、前記シートバックが前記前倒位置へ回動される途中で前記係合状態を解除される被係合部とを有することを特徴とする請求項4に記載の荷室ボード連動構造。
  8. 前記移動手段は、前記シートクッションに設けられ、前記シートクッションが前記使用位置から前記格納位置へ移動される際に前記第1ボード部の前端側と摺接する傾斜部とされることを特徴とする請求項4に記載の荷室ボード連動構造。
  9. 前記荷室ボードは、前記第1ボード部と前記第2ボード部との連結部が前記移動経路内に配置され、前記第1ボード部は、前後に伸縮可能に構成されて伸びる方向へ付勢され、前記連動手段は、前記シートクッションの移動又は前記シートバックの回動に連動させて前記第1ボード部を縮む方向へ押圧する押圧手段とされることを特徴とする請求項3に記載の荷室ボード連動構造。
  10. 前記第1ボード部は、後端部が車体に回動可能に連結された回動部と、前記回動部の前方側に設けられて前記回動部に対しスライド可能に連結されると共に、前端部に前記第2ボードの一端部が連結されたスライド部と、前記スライド部を前記回動部の前方側へ付勢する付勢部材とを有することを特徴とする請求項9に記載の荷室ボード連動構造。
  11. 前記押圧手段は、前記シートクッションに設けられ、前記シートクッションが前記使用位置から前記格納位置へ移動される際に前記第1ボード部の前端部を押圧する押圧部とされることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の荷室ボード連動構造。
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