JP4557477B2 - 配線基板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に半導体素子や抵抗器等の電子部品を搭載するための配線基板の製造方法に関し、特に、転写シートの配線導体を絶縁シートに積層・熱圧着して転写する工程で、配線導体と貫通導体との位置合わせ精度の高い配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、プリント基板は、ガラス繊維基材にエポキシ樹脂を含浸させるとともに硬化させて成る絶縁層の上下面に銅箔を被着した後、銅箔をエッチングして微細な配線導体を形成し、しかる後、プリプレグを介して複数の配線導体を形成した絶縁層を積層・硬化し、さらに、積層・硬化した絶縁層の所望位置にマイクロドリルにより貫通孔を形成し、その貫通孔内壁に銅メッキ膜を付着させて貫通導体を形成し、この貫通導体により上下に位置する各配線導体間を電気的に接続することにより製作されている。
【0003】
しかしながら、上記のプリント基板は、絶縁層の積層数が増加するとともに貫通導体の数も増加し、配線導体に必要なスペースが確保できなくなり、その結果、電子部品の軽薄短小化にともなう配線基板の多層化、配線導体の微細化の要求に答えられないという問題点を有していた。
【0004】
このような問題点を解決するために、特開平10−27959号公報には、貫通導体を貫通孔中に金属粉末を含む導体ペースト等を充填して形成するとともにこの貫通導体の上に配線導体を被着し、これらの貫通導体・配線導体が被着形成された絶縁層を複数積層して配線基板を製造する方法が提案されている。
【0005】
この製造方法は、耐熱性樹脂から成る転写用シート基材に接着剤を介して金属箔を被着した転写用シートおよび耐熱性繊維に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁シートを用意する工程と、転写用シートの金属箔をエッチングして配線導体を形成する工程と、絶縁シートにレーザ光の照射により貫通孔を穿孔するとともに貫通孔に導体ペーストを充填して貫通導体を形成する工程と、配線導体と貫通導体とを接合するように絶縁シートの表面に転写用シートを積層して熱圧着した後、配線導体が転写された絶縁シートから転写用シート基材を剥離する工程と、配線導体が転写された絶縁シートの複数枚を上下の配線導体を貫通導体で接合するように絶縁シートを積層し加熱加圧して熱硬化性樹脂を熱硬化する工程とを順次行なうことにより配線基板を製造する方法である。
【0006】
この製造方法は、従来の貫通孔内壁に銅メッキ膜を形成して配線導体間を接続する方法に比較して、貫通導体径を小さくできるとともに貫通導体の形成位置を自由に設計できることから、高密度の配線導体の形成が可能であり、また、各絶縁シートを積層して一括して硬化させることが可能となるために、工程数が少ない等の利点を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の配線基板の製造方法では、配線導体を被着した転写用シートが金属箔の被着工程やエッチング工程等で発生した歪により収縮してしまうために、転写用シートを絶縁シート表面に積層・熱圧着する工程で、配線導体と貫通導体との位置がズレてしまい両者の接続が不十分となり、断線してしまうという問題点を有していた。また、耐熱性繊維に熱硬化性樹脂前駆体を含浸させた絶縁シートを用いていることから、絶縁シートの表面に繊維の網目による数十μmの凹凸ができ、貫通孔に導体ペーストを充填する時に充填不足が生じ、部分的に貫通導体の抵抗値が高くなってしまうという問題点を有していた。
【0008】
さらに、上記の配線基板の製造方法では、配線導体と転写シートとがアクリル系接着剤を介して接着されているため、常温では転写用シート基材と配線導体との接着強度が大きく、絶縁シートから転写用シート基材を剥離する時、配線導体の一部が転写用シート基材に残り絶縁シートに転写されず、断線してしまうという問題点も有していた。
【0009】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、配線導体と貫通導体との位置ズレずれがなく、配線導体と貫通導体とを良好に接続でき、また、導体ペーストを貫通導体に均一に充填でき、貫通導体の抵抗値が部分的に高くなったりすることのない、接続信頼性に優れた配線基板の製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板の製造方法は、耐熱性樹脂から成る転写用シート基材に接着剤を介して金属箔を被着した転写用シートおよび耐熱性繊維に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁シートを用意する工程と、転写用シートの金属箔をエッチングして配線導体を形成する工程と、配線導体が形成された転写用シートを耐熱性樹脂のガラス転移温度に対して−10〜+30℃の温度範囲で熱処理する工程と、絶縁シートを加熱加圧して表面を算術平均粗さが5μm以下となるように平坦化する工程と、平坦化した絶縁シートにレーザ光の照射により貫通孔を穿孔するとともに貫通孔に導体ペーストを充填して貫通導体を形成する工程と、配線導体と貫通導体とを接合するように絶縁シートの表面に転写用シートを積層して熱圧着した後、配線導体が転写された絶縁シートから転写用シート基材を剥離する工程と、配線導体が転写された絶縁シートの複数枚を上下の配線導体を貫通導体で接合するように加熱加圧して熱硬化性樹脂を熱硬化する工程とを順次行なうことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の配線基板の製造方法は、上記の製造方法において、配線導体が転写された絶縁シートから転写用シート基材を、接着剤の軟化温度に対して−10〜+10℃の温度範囲に加熱して剥離することを特徴とするものである。
【0012】
本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体が形成された転写用シートを耐熱性樹脂のガラス転移温度に対して−10〜+30℃の温度範囲で熱処理することから、転写シートは金属箔の被着やエッチングで発生する歪が緩和されるとともに収縮が防止され、その結果、配線導体の転写時に配線導体と貫通導体とが位置ズレすることはなく、接続信頼性に優れた配線基板を提供することができる。また、絶縁シートを加熱加圧して表面を算術平均粗さが5μm以下となるように平坦化することから、導体ペーストを貫通孔に充填する際、導体ペーストの充填不足が発生することはなく、その結果、貫通導体の抵抗値のバラツキの小さい配線基板を提供することができる。
【0013】
さらに、本発明の配線基板の製造方法によれば、上記の製造方法において、配線導体が転写された絶縁シートから転写用シート基材を、接着剤の軟化温度に対して−10〜+10℃の温度範囲に加熱して剥離することから、配線導体と転写シート基材とを接着する接着剤の接着強度が低下し、転写シート基材を絶縁シートから剥離する際、配線導体の一部が転写シート基材に残ることはなく、その結果、配線導体に断線のない接続信頼性に優れる配線基板を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の配線基板の製造方法を、図1を用いて詳細に説明する。図1(a)〜(g)は、本発明の配線基板の製造方法を説明するための各工程毎の断面図であり、これらの図において、1は転写用シート基材、2は接着剤、3は金属箔、4は転写用シート、5は絶縁シート、6は配線導体、7は貫通孔、8は貫通導体である。
【0015】
まず、図1(a)に断面図で示すように、耐熱性樹脂から成る転写用シート基材1に接着剤2を介して金属箔3を被着した転写用シート4および耐熱性繊維に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁シート5を用意する。転写用シート基材1は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂,ポリカーボネート(PC)等の耐熱性樹脂が用いられ、金属箔3をエッチングして配線導体6を形成する際の支持体としての機能を有する。その厚みは20〜50μmが好ましく、厚みが20μm未満であると剛性が低下し金属箔3をエッチングする際に配線導体6が変形し易くなる傾向にあり、50μmを超えると柔軟性が低下し絶縁シート5から剥離し難くなる傾向にある。したがって、転写用シート基材1の厚みは20〜50μmが好ましい。
【0016】
また、接着剤2はアクリル系接着剤が好ましく、加熱することにより接着強度が低下するものが用いられる。その厚みは1〜10μmが好ましく、厚みが1μm未満であると金属箔3を良好に接着できなくなる傾向にあり、10μmを超えると絶縁シート5から転写用シート基材1を剥離する工程で接着剤2が金属箔3に残ってしまい外観不良になる傾向にある。したがって、接着剤2の厚みは1〜10μmが好ましい。
【0017】
さらに、金属箔3は、配線導体6を形成するのに好適な金属より形成され、例えば、金、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1種を含む低抵抗金属の電解金属箔から成り、その厚みは1〜35μmが好ましく、さらに5〜18μmが好ましい。金属箔3の厚みが1μm未満であると配線導体6の抵抗値が大きなものとなる傾向があり、また、35μmを超えると積層・熱圧着時に絶縁シート5への金属箔3の埋め込み量が多くなり、絶縁シート5の歪みが大きくなり熱硬化性樹脂の硬化後に基板が変形を起こしやすくなる傾向がある。したがって、金属箔3の厚みは1〜35μmが好ましい。
【0018】
このような転写シート4は、例えば厚みが25μm程度のポリエチレンテレフタレート等の耐熱性樹脂から成る転写シート基材1の一方の主面全面にアクリル系樹脂等の接着材2を介して厚みが約12μmの銅やニッケルから成る金属箔3を剥離可能に接着することにより製作される。
【0019】
他方、絶縁シート5は、配線基板における絶縁層9となるものであり、その厚みは50〜200μmが好ましく、厚みが50μm未満であると絶縁性が低下する傾向があり、200μmを超えると配線基板を軽量化できなくなる傾向がある。したがって、絶縁シート5の厚みは50〜200μmが好ましい。
【0020】
このような絶縁シート5は、ガラスクロスやアラミド繊維等の耐熱性繊維にエポキシ樹脂や変性ポリフェニレン樹脂等から成る熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化させたものから成り、その表面は配線導体6を埋入可能な程度の可塑性をそなえている。
【0021】
次に、図1(b)に断面図で示すように、転写用シート4の金属箔3をエッチングすることにより配線導体6を形成する。このような配線導体6は、転写用シート4の金属箔3上にフィルム状感光性レジストを被着するとともにこのレジストを露光・現像して配線導体6のパターンに対応するパターンのエッチングマスクを形成し、しかる後、塩化第二鉄溶液中に浸漬して金属箔3の非パターン部をエッチング除去し、最後に、感光性レジストを剥離除去することにより形成される。
【0022】
次に、図1(c)に断面図で示すように、配線導体6が形成された転写用シート4を耐熱性樹脂のガラス転移温度に対して−10〜+30℃の温度範囲で熱処理する。転写用シート4の耐熱性樹脂をガラス転移温度に対して−10〜+30℃の温度範囲で熱処理することにより、転写シート4の金属箔3の被着やエッチングで発生した歪を緩和することができるとともに転写シート基材1の収縮を防止でき、その結果、転写時に配線導体6と貫通導体8とが位置ズレすることはなく、配線導体6と貫通導体8とを確実に接合でき、接続信頼性に優れる配線基板を提供することができる。熱処理温度は耐熱性樹脂のガラス転移温度に対して−10〜+30℃が好ましく、−10℃より低いと緩和時間が長くなるとともに収縮の防止効果が低くなる傾向にあり、+30℃を越えると転写シート基材1が軟らかくなり配線導体6が変形してしまう傾向がある。したがって、熱処理温度は耐熱性樹脂のガラス転移温度に対して−10〜+30℃が好ましい。
【0023】
例えば、このような転写シート基材1がポリエチレンテレフタレートの耐熱性樹脂(Tg=約100℃)から成る場合、転写シート4を窒素オーブン中で90〜130℃で数分間熱処理することにより、転写シート4の金属箔3の被着やエッチングで発生した歪を緩和することができ、転写シート基材1の収縮を防止できる。なお、ここでは動的粘弾性測定において、弾性率が変化する変局点をガラス転移温度と規定した。
【0024】
次に、図1(d)に断面図で示すように、絶縁シート5を加熱加圧して表面を算術平均粗さが5μm以下となるように平坦化する。本発明の配線基板の製造方法においては、絶縁シート5を加熱加圧して表面を算術平均粗さが5μm以下となるように平坦化することから、後述する貫通孔7に導体ペーストを充填する際、導体ペーストが充填不足となることはなく、その結果、貫通導体8の抵抗値のバラツキの小さい配線基板を製作することができる。なお、絶縁シート5の表面の算術平均粗さが5μmを超えると絶縁シート5の表面に繊維の網目による凹凸が生じ、貫通孔7に導体ペーストを充填する際に充填不足が発生し、部分的に貫通導体8の抵抗が高くなる傾向がある。したがって、絶縁シート5の表面を算術平均粗さが5μm以下とすることが好ましい。
【0025】
絶縁シート5を平坦化するには、熱プレス機を用い温度が100〜150℃の条件で、1〜5分間で絶縁シート5をプレスすればよい。なお、このとき接触式の粗さ測定器で絶縁シート5の表面の算術平均粗さを測定した結果、その値が1〜3μmとなった。
【0026】
次に、図1(e)に断面図で示すように、平坦化した絶縁シート5にレーザ光の照射により貫通孔7を穿孔するとともに貫通孔7に導体ペーストを充填して貫通導体8を形成する。このような貫通孔7は、絶縁シート5に従来周知の炭酸ガスレーザーやYAGレーザーなどを用いることにより形成される。また、導体ペーストとしては、銅や銀等の金属粉末にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂と液状の硬化剤とを混練したものが好ましく、貫通導体8の低抵抗化のために、金属粉末に少なくとも鉛や錫を含む低融点金属を含有させても良い。さらに、貫通孔7への導体ペーストの充填は、従来周知のスクリーン印刷法(圧入)を用いて行なえばよい。
【0027】
次に、図1(f)に断面図で示すように、配線導体6と貫通導体8とを接合するように絶縁シート5の表面に転写用シート4を積層して熱圧着した後、配線導体6が転写された絶縁シート5から転写用シート基材1を剥離する。熱圧着は、熱プレス機を用いて温度が100〜150℃、圧力が0.5〜5MPaの条件で数分間加圧することにより行なわれ、転写シート4を絶縁シート5に圧接して、配線導体6を絶縁シート5に転写埋入させる。なお、熱圧着は加熱に先行して加圧のみを行う方が良い。加熱を先に行うと熱によって転写用シート4が伸び、配線導体6と貫通導体8の正確な位置合わせが困難となる傾向がある。したがって、熱圧着は加熱に先行して加圧のみを行うことが好ましい。また、絶縁シート5はロール状の連続体ではなく、1枚ずつカットされて供給されることが望ましい。これは、転写用シート4がロール状の連続体で供給されるため、絶縁シート5を動かして細かな位置の調整を行い、転写用シート4との位置合わせを行ったほうが、位置合わせ機構がコンパクトになるためである。さらに、転写用シート4と絶縁シート5の位置合わせはCCDにより、光学的に行うことができるが、その他、様々な公知の方法も使用しても良い。
【0028】
次に、配線導体6が転写された絶縁シート5から転写用シート基材1を剥離する。この時、配線導体6が転写された絶縁シート5から転写用シート基材1を接着剤2の軟化温度に対して−10〜+10℃の温度範囲に加熱して剥離することが好ましい。加熱温度が接着剤2の軟化温度の−10℃より低いと接着剤2の接着強度が大きく、配線導体6の一部が転写用シート基材1に残り絶縁シート5に転写されず、断線してしまい易くなる傾向があり、+10℃を超えると接着剤2の粘度が低くなり絶縁シート5側に接着剤2が残ってしまい外観不良になる傾向がある。したがって、配線導体6が転写された絶縁シート5から転写用シート基材1を接着剤の軟化温度に対して−10〜+10℃の温度範囲に加熱して剥離することが好ましい。
【0029】
また、絶縁シート5から転写用シート基材1を60°以上の角度で剥離することが望ましい。剥離の角度が60°未満の場合、配線導体6の転写不良が生じ易くなる傾向がある。この剥離の角度はできるだけ大きいほうが良く、望ましくは100°〜180°、最適には110°〜170°が用いられる。また、剥離時の転写用シート基材1が描く弧の半径はできるだけ小さいほうが良く、1mm以下望ましくは0.5mmが好ましい。弧の半径が1mmを超えると転写不良が生じ易くなる傾向がある。
【0030】
本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体6が転写された絶縁シート5から転写用シート基材1を、接着剤2の軟化温度に対して−10〜+10℃の温度範囲に加熱して剥離することから、配線導体6と転写シート基材1とを接着する接着剤2の接着強度が低下し、転写シート基材1を絶縁シート5から剥離する際、配線導体6の一部が転写シート基材1に残ることはなく、その結果、配線導体6に断線のない接続信頼性に優れる配線基板を製作することができる。
【0031】
最後に、図1(g)に断面図で示すように、配線導体6が転写された絶縁シート5の複数枚を上下の配線導体6を貫通導体8で接合するように積層し加熱加圧して熱硬化性樹脂を熱硬化する。なお、加熱処理にあたっては、絶縁シート5の積層体をフッ素系樹脂などから成る離型性シートで挟みこみ、1〜5MPaの圧力で150〜240℃の温度で熱処理することにより、熱硬化性樹脂を硬化させる。
【0032】
かくして、本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体6と貫通導体8とが位置ズレすることはなく、接続信頼性に優れるとともに、貫通導体8の抵抗値のバラツキの小さい配線基板を提供することができる。
【0033】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】
本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体が形成された転写用シートを耐熱性樹脂のガラス転移温度に対して−10〜+30℃の温度範囲で熱処理することから、転写シートは金属箔の被着やエッチングで発生する歪が緩和されるとともに収縮が防止され、その結果、配線導体の転写時に配線導体と貫通導体とが位置ズレすることはなく、接続信頼性に優れた配線基板を提供することができる。また、絶縁シートを加熱加圧して表面を算術平均粗さが5μm以下となるように平坦化することから、導体ペーストを貫通孔に充填する際、導体ペーストの充填不足が発生することはなく、その結果、貫通導体の抵抗値のバラツキの小さい配線基板を提供することができる。
【0035】
さらに、本発明の配線基板の製造方法によれば、配線導体が転写された絶縁シートから転写用シート基材を、接着剤の軟化温度に対して−10〜+10℃の温度範囲に加熱して剥離することから、配線導体と転写シート基材とを接着する接着剤の接着強度が低下し、転写シート基材を絶縁シートから剥離する際、配線導体の一部が転写シート基材に残ることはなく、その結果、配線導体に断線のない接続信頼性に優れる配線基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(g)は、本発明の配線基板の製造方法を説明するための各工程毎の断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・転写用シート基材
2・・・・・・接着剤
3・・・・・・金属箔
4・・・・・・転写用シート
5・・・・・・絶縁シート
6・・・・・・配線導体
7・・・・・・貫通孔
8・・・・・・貫通導体
9・・・・・・絶縁層
Claims (2)
- 耐熱性樹脂から成る転写用シート基材に接着剤を介して金属箔を被着した転写用シートおよび耐熱性繊維に熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁シートを用意する工程と、前記転写用シートの前記金属箔をエッチングして配線導体を形成する工程と、該配線導体が形成された前記転写用シートを前記耐熱性樹脂のガラス転移温度に対して−10〜+30℃の温度範囲で熱処理する工程と、前記絶縁シートを加熱加圧して表面を算術平均粗さが5μm以下となるように平坦化する工程と、平坦化した前記絶縁シートにレーザ光の照射により貫通孔を穿孔するとともに該貫通孔に導体ペーストを充填して貫通導体を形成する工程と、前記配線導体と前記貫通導体とを接合するように前記絶縁シートの表面に前記転写用シートを積層して熱圧着した後、前記配線導体が転写された前記絶縁シートから前記転写用シート基材を剥離する工程と、前記配線導体が転写された前記絶縁シートの複数枚を上下の前記配線導体を前記貫通導体で接合するように積層し加熱加圧して前記熱硬化性樹脂を熱硬化する工程とを順次行なうことを特徴とする配線基板の製造方法。
- 前記配線導体が転写された前記絶縁シートから前記転写用シート基材を、前記接着剤の軟化温度に対して−10〜+10℃の温度範囲に加熱して剥離することを特徴とする請求項1記載の配線基板の製造方法。
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