JP4556961B2 - 緊急地震速報対応型集合住宅管理システム - Google Patents
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ここに、地震前画像は、地震の初期微動の段階に撮影された集合住宅の各所の画像、地震後画像は、それから所定時間が経過した後に撮影された集合住宅の各所の画像である。
この集合住宅管理システムS1は、警報監視盤10と各住戸に設置された住宅情報盤20と、ロビーインターホン30とを多重伝送線、音声信号線等によって相互に接続した基本構成であり、従来の集合住宅管理システムと同様の基本機能を有する。
すなわち、警報監視盤10、住宅情報盤20と、ロビーインターホン30は、それぞれ通話手段(図示しない)を有しており、相互通話が可能である。更に、住宅情報盤20には、ドアホン子器21が接続されており、住宅情報盤20とドアホン子器21との間の相互通話も可能である。
また、住宅情報盤20は、住宅の各所に配設した例えば火災センサ、ガス漏れセンサ等のセキュリティセンサSSが接続されており、それらが異常を検出したときには、警報監視盤10に通知する機能を有する。
警報監視盤10は、その通知を受けると、当該住宅やその周囲の住宅の住宅情報盤20から警報を出力させたり、図示しないセンター装置に火災、ガス漏れ事故の発生を通知したりする機能を有する。なお、警報監視盤10は、上記相互通話を制御する通話制御装置と、管理室用情報盤とで構成するようにしてもよい。
警報監視盤10は、地震情報受信端末50が出力した地震検知信号を受信すると、ネットワーク通信手段60に設けられたカメラ制御手段62を駆動して、集合住宅の地震前画像と地震後画像とを撮影させ、それらの画像を、ネットワーク通信手段60を通じて、センターサーバ90に送信させる機能を有したシステム制御手段10aを備えている。なお、システム制御手段10aは、地震検知信号を受信すると、住宅情報盤20のそれぞれに地震警報信号によって通知する機能も有しており、住宅情報盤20は、その通知を受信すると所定の音声、画像で構成された地震警報を出力する。
地震情報受信端末50は、例えばIPV6プロトコルで通信するネットワークN1を介して地震情報収集サーバ40と接続されている。地震情報収集サーバ40は、複数の地震センサQSを有しており、地域あるいは地方の地震発生を継続して監視し、地震が発生したときには、初期微動(P波検出)の段階で、即座に、震源位置、予想マグニチュード、震源深さ等の情報を含んだ地震緊急情報をデジタル信号として地震情報受信端末50に配信する。地震情報受信端末50は、その情報を受信すると、震源位置からの距離等に基づいて分析し、その結果、集合住宅の所在地で所定値以上の震度を予想したときには、例えば接点信号やデジタル信号として地震検知信号を出力する。そのため、地震情報受信端末50には、例えば集合住宅の所在地等の情報が予め登録されている。
ネットワーク通信手段60は、集合住宅の各所の画像を撮影するカメラ制御手段62や図示しない記憶部を備えており、スイッチングハブ70を介して、集合住宅の各所、例えばロビーやエレベータホールの共用部分、各住宅等に配設された複数のカメラ80や、インターネット等のネットワークNに接続している。記憶部は、センターサーバ90のアドレスや、カメラ80で撮影した画像情報等を所定のフォーマット(例えばJPEG)で記憶する。カメラ制御手段62は、この実施例では、カメラ80をネットワーク接続しているが、他の接続形態、例えばビデオ信号線による接続等であっても構わない。なお、ネットワーク通信手段60は、パソコン等の情報処理装置で構成してもよく、この場合には、センターサーバ90のアドレス等、必要な情報をモニタ装置、キーボード等を用いて容易に設定できる。また、地震情報受信端末50と、ネットワーク通信手段60とを1台の情報処理装置で構成してもよい。
ネットワークNは、例えばWebサーバとして構成されたセンターサーバ90や、センターサーバ90に蓄積された画像を閲覧するためのパソコンや携帯電話等で構成された通信端末91等が接続されている。
図2は、その際の各装置、端末の相互に関連した動作を時系列的に説明するフロー図である。
このフロー図によれば、地震情報収集サーバ40は、地震センサQSによって地震発生を検出すると、地震緊急情報を予め登録された地震情報受信端末50に配信する。地震情報受信端末50は、その地震緊急情報を受信すると分析し、集合住宅の所在地での予想震度を算出して所定値以上であれば地震検知信号を出力する(101〜103)。
警報監視盤10は、その地震検知信号を受信すると、住宅情報盤20のそれぞれに対して地震警戒信号を伝送して、所定の音声や画像による地震警報を出力させ、居住者の注意、警戒を喚起する一方、ネットワーク通信手段60には、撮影指令信号を伝送して、地震前画像と地震後画像の撮影を行わせる(104〜106)。
ここで、地震前画像は、警報監視盤10が地震検知信号を受信した直後、すなわち初期微動の段階に撮影された集合住宅の各所、すなわち集合住宅の共用部分や各住宅の玄関前等の画像が含まれ、地震後画像は、それから所定時間(例えば30秒)が経過した後に撮影された集合住宅の各所の画像が含まれる。
ネットワーク通信手段60に設けられたカメラ制御手段62は、撮影指令信号を受信すると直ちに、所定の時間経過を計測するタイマを起動する。そして、カメラ80を逐次選択して制御信号を送信し、返信されてきた画像情報を受信すると、日時情報を付加し、共用部分や部屋番号に対応した地震前画像として記憶する。このようにして、カメラ80のそれぞれから画像を取得し終えると、ネットワーク通信手段60は、記憶した全ての地震前画像をセンターサーバ90に送信する(107〜113)。
その後、タイマによって所定時間の経過を判断すると、地震前画像の場合と同様に、カメラ80を逐次選択して制御信号を送信し、返信されてきた画像情報を受信すると、共用部分や部屋番号に対応した地震後画像として記憶する。このようにして、カメラ80のそれぞれから画像を取得し終えると、ネットワーク通信手段60は、記憶した全ての地震後画像をセンターサーバ90に送信する(114〜117)。
センターサーバ90は、ここではWebサーバとして構成されており、送信されてきた地震前画像、地震後画像を蓄積し、それらの画像を閲覧するためのホームページ等を自動生成し、予め登録された通信端末91宛てに所定の通知メールを発信する。そのため、センターサーバ90は、メール発信機能も有している。ここで、通信端末91としては、各住戸人または遠隔地の家族が所持している携帯電話やパソコンが使用され、通知メールは、携帯電話事業者のメールサーバを介して、宛先の通信端末91に配信される(118)。
閲覧用ホームページは、通知メールの宛先または住宅毎に準備されるが、そのページでは、集合住宅の共用部分の画像や、宛先等に対応した住宅の画像だけが閲覧でき、他の住宅の画像はプライバシー保護のために閲覧できないように制限することが望ましい。このような制限は、地震前画像、地震後画像を設置場所や部屋番号に対応させて記憶しているので容易に実現できる。
図3(a)は、通知メールの具体例、図3(b)、図3(c)は、閲覧ホームページの具体例である。通知メールは、所定の雛形に従って自動生成されるもので、地震発生の日時と、集合住宅名が記載され、更に、対応した閲覧ホームページを開くためのリンク(URL)を含んでいる。このリンクをクリックすれば、ブラウザ画面に、図3(b)、図3(c)のような地震前画像、地震後画像を含んだ閲覧ホームページが表示される。この画面には、地震前画像、地震後画像だけでなく、発生日時等の情報も並記されている。
なお、別構成として、ネットワーク通信手段60は、地震前画像、地震後画像を、所定形式の電子メールに添付して送信するようにしてもよい。この構成では、センターサーバ90は、メールサーバとして構成すればよく、ネットワーク通信手段60の記憶部には、各住宅の住戸人や遠隔地の家族が所持している携帯電話やパソコンのメールアドレス等を予め登録しておく必要がある。
集合住宅管理システムS1は、警報監視盤10と各住戸に設置された住宅情報盤20とを多重伝送線L1、L2、音声信号線L3、L4等によって相互に接続した基本構成になっているが、ここでは、ロビーインターホン30、住宅情報盤20に接続されたドアホン子器やセキュリティセンサSSの記載は省略している。
警報監視盤10は、多重伝送線L1、L2によって住宅情報盤20と通信する多重伝送部11と、地震情報受信端末50やゲートウェイ装置60と接点信号、あるいはデジタル信号等によって通信する伝送部12と、液晶パネル等で構成された表示回路部13と、複数の操作釦等で構成されたキー入力部14と、ハンドセット15aやスピーカ15bを有し、音声信号線L3、L4を通じて音声信号を送受信するインターホン回路部15と、制御プログラム等を格納したフラッシュメモリ16と、設定データ等を記憶するS−RAM17と、図示しないセンター装置に移報する移報出力部18と、制御プログラムを実行するCPU19とを備えている。ここにCPU19は、上記システム制御手段10aを構成している。
住宅情報盤20は、多重伝送線L1、L2によって警報監視盤10と通信する多重伝送部21と、固有のアドレスを設定するディップスイッチ22と、液晶パネル等で構成された表示回路部23と、複数の操作釦等で構成されたキー入力部24と、ハンドセット25aやスピーカ25bを有し、音声信号線L3、L4を通じて音声信号を送受信するインターホン回路部25と、制御プログラム等を格納したフラッシュメモリ26と、設定データ等を記憶するS−RAM27と、セキュリティセンサSSの異常検出信号を受信するセンサ受信部28と、制御プログラムを実行するCPU29とを備えている。
地震情報受信端末50は、地震情報収集サーバ40とIPV6等のプロトコルで通信する伝送部51と、地震緊急情報を受信すると分析し、必要であれば地震検知信号を出力するCPU52を備えており、ネットワークN1を介して、地震情報収集サーバ40に接続している。
ネットワーク通信手段60は、ネットワーク通信を行うネットワーク伝送部61と、警報監視盤10と通信する伝送CPU62と、カメラ制御手段62を構成するCPU63とを備えており、従来構成のスイッチングハブ70を介して、集合住宅の各所に配設した複数のカメラ80、およびネットワークNに接続されている。ネットワークNには、センターサーバ90と、携帯電話やパソコンで構成された通信端末91とが含まれている。カメラ80は、例えばWebサーバ機能を有したWebカメラとしてもよく、それが撮影する画像はカラーであっても、モノクロであってもよい。
この実施例の集合住宅管理システムS2は、住宅情報盤20のそれぞれに、ネットワーク通信手段60を設けている点で、図1で示した構成とは異なっている。ネットワーク通信手段60は、カメラ制御手段62を備えており、カメラ制御手段62は、スイッチングハブ70を介して、該当住宅の各部屋等に設置されたカメラ80を制御する。なお、ネットワーク通信手段60は、住宅情報盤20と独立した構成でも、一体とした構成でもよい。なお、図1に示した構成と共通な要素には同一の参照符号を付け、重複した説明は省略する。この構成では、警報監視盤10に設けられたシステム制御手段10aは、地震緊急情報を受信したときには、住宅情報盤20のそれぞれに地震警戒信号を通知する機能を有する一方、住宅情報盤20の制御手段20aは、警報監視盤10からその通知を受信すると、カメラ制御手段62に撮影指令信号を送信して地震前画像と地震後画像とを撮影させ、それらの画像を、ネットワーク通信手段60を通じてセンターサーバ90に送信させる機能を有する。
10a システム制御手段
20 住宅情報盤
20a 制御手段
60 ネットワーク通信手段
62 カメラ制御手段
90 センターサーバ
Claims (2)
- 集合住宅の管理室などに設置される警報監視盤と、集合住宅の各住戸に設置される住宅情報盤とで構成され、ネットワークを通じて地震緊急情報を受信すると、住宅情報盤のそれぞれから地震警報を出力する機能を有した緊急地震速報対応型集合住宅管理システムであって、
前記警報監視盤は、
集合住宅の各所の画像を撮影するカメラ制御手段と、
前記画像を予め登録されたセンターサーバに送信するネットワーク通信手段と、
前記地震緊急情報を受信したときには、前記カメラ制御手段に撮影指令信号を送信して地震前画像と地震後画像とを撮影させ、それらの画像を、前記ネットワーク通信手段を通じて前記センターサーバに送信させるシステム制御手段とを備えていることを特徴とする緊急地震速報対応型集合住宅管理システム。 - 集合住宅の管理室などに設置される警報監視盤と、集合住宅の各住戸に設置される住宅情報盤とで構成され、ネットワークを通じて地震緊急情報を受信すると、住宅情報盤のそれぞれから地震警報を出力する機能を有した緊急地震速報対応型集合住宅管理システムであって、
住宅の各所の画像を撮影するカメラ制御手段と、
前記画像を予め登録されたセンターサーバに送信するネットワーク通信手段とを備え、
前記警報監視盤は、
前記地震緊急情報を受信したときには、住宅情報盤のそれぞれに通知するシステム制御手段を備え、
前記住宅情報盤のそれぞれは、前記カメラ制御手段と、接続され、前記警報監視盤からの通知を受信すると、前記カメラ制御手段に撮影指令信号を送信して地震前画像と地震後画像とを撮影させ、それらの画像を、前記ネットワーク通信手段を通じて前記センターサーバに送信させる制御手段を備えていることを特徴とする緊急地震速報対応型集合住宅管理システム。
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