JP4556280B2 - 加熱蒸散殺虫組成物およびこれを用いる加熱蒸散殺虫方法 - Google Patents

加熱蒸散殺虫組成物およびこれを用いる加熱蒸散殺虫方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱蒸散用殺虫組成物及びこれを用いる加熱蒸散殺虫方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
殺虫組成物中に多孔質吸液芯の一部を浸漬して、該芯に殺虫組成物を吸液させ、該芯の上部を加熱することにより吸液された殺虫組成物を蒸散させる加熱蒸散殺虫方法において、長時間にわたって安定した殺虫組成物の蒸散を行い、安定した殺虫効果を得ることは困難であった。そこで、安定した殺虫組成物の蒸散を可能とし、安定した殺虫効果をあげることのできる加熱蒸散用殺虫組成物の開発が望まれていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、有機酸を、ピレスロイド化合物及び沸点範囲を特定した飽和炭化水素とともに用い、かつ各成分量範囲を特定した加熱蒸散用殺虫組成物により、殺虫組成物の安定した蒸散及び、長時間にわたる安定した殺虫効力の維持が可能なることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明は(a)ピレスロイド化合物を0.01〜20重量%、(b)有機酸を0.001〜7重量%及び(c)沸点が180〜310℃の飽和炭化水素を73〜99.989重量%含有する加熱蒸散用殺虫組成物(以下、本組成物と記す)及び本組成物を蒸散させることを特徴とする加熱蒸散殺虫方法(以下、本方法と記す)に関するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】
本組成物に用いられるピレスロイド化合物としては、例えば、2−メチル−3−アリル−4−オキソ−2−シクロペンテン−1−イル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2−メチル−3−プロパルギル−4−オキソ−2−シクロペンテン−1−イル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、5−プロパルギル−2−フルフリル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパン−1−カルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシベンジル 3−メトキシイミノメチル−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−シクロペント−2−エニル 3−(2、2−ジクロロビニル)−2、2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2−メチル−3−アリル−4−オキソ−2−シクロペンテン−1−イル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート、天然ピレトリンなどが挙げられる。その含有量は本組成物に対し、0.01〜20重量%である。
【0005】
本組成物に用いられる有機酸としては、例えば、安息香酸、フェニル酢酸、メチル安息香酸、ジメチル安息香酸、エチル安息香酸などが挙げられる。その含有量は本組成物に対し、0.001〜7重量%である。
【0006】
本組成物に用いられる沸点が180〜310℃の飽和炭化水素は、一種単独でも二種以上の混合物であってもよく、例えば、0号ソルベントH(日本石油株式会社製、沸点244〜262℃)、0号ソルベントM、(日本石油株式会社製、沸点219〜247℃)、0号ソルベントL(日本石油株式会社製、沸点182〜212℃)、IPソルベント2028(出光石油化学株式会社製、沸点213〜262℃)、ノルパー12(エクソン化学株式会社製、沸点188〜219℃)、ノルパー13(エクソン化学株式会社製、沸点226〜243℃)、ノルパー15(エクソン化学株式会社製、沸点252〜276℃)、アイソパーM(エクソン化学株式会社製、沸点207〜256℃)、アイソパーL(エクソン化学株式会社製、沸点190〜207℃)、アイソパーV(エクソン化学株式会社製、沸点278〜305℃)、エクソールD80(エクソン化学株式会社製、沸点201〜245℃)、エクソールD110(エクソン化学株式会社製、沸点243〜256℃)、エクソールD130(エクソン化学株式会社製、沸点281〜307℃)等を挙げることができる。
【0007】
本組成物には、例えば2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール等のフェノール系酸化防止剤、ベンゾフェノン系またはベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤等を添加してもよい。
【0008】
本方法により防除し得る害虫としては各種の有害昆虫、ダニ類等の節足動物を挙げることができ、特に有害飛翔性害虫、すなわち、アカイエカ、コガタアカイエカ、ネッタイイエカ、チカイエカ等のイエカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、シナハマダラカ等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ、オオイエバエ、ヒメイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ノミバエ類、アブ類、ブユ類、サシバエ類、ヌカカ類等の双し目害虫が挙げられる。
【0009】
本方法は、例えば特公平2−25885号公報等に記載の加熱蒸散型殺虫装置に適用して、優れた効果をあげることができる。
図1は本方法に用いられる装置の一例を示すものであり、殺虫組成物1中に多孔質吸液芯3の一部が浸漬されており、該芯に該組成物を吸液させ、該芯の上部を発熱体2で加熱することができるようになっている。
【0010】
吸液芯の材質である多孔質材としては、例えばクレー、タルク、カオリン、珪藻土、石膏、パーライト、ベントナイト、酸性白土、グラスファイバー、石綿等の無機粉末をカルボキシメチルセルロース、澱粉、アラビアガム、ゼラチン、ポリビニルアルコール等の糊剤にて粘結、成形したものが用いられる。尚、該吸液芯に、色素、防腐剤、4,4’−メチレンビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン等の酸化防止剤を適宜含有してもよく、例えば、前記多孔質材と糊剤との粘結時に混合することにより含有させることができる。
【0011】
【実施例】
以下、製造例及び試験例をあげて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。
製造例1
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.18g及び安息香酸3.4mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5g(45ml)の加熱蒸散用殺虫組成物を得た。
【0012】
製造例2
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.30g及び安息香酸3.4mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0013】
製造例3
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.30g及び安息香酸17.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0014】
製造例4
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.30g及び安息香酸34.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0015】
製造例5
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.30g及び安息香酸170.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0016】
製造例6
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.60g及び安息香酸3.4mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0017】
製造例7
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.60g及び安息香酸17.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0018】
製造例8
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.60g及び安息香酸34.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0019】
製造例9
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.60g及び安息香酸170.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0020】
製造例10
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.90g及び安息香酸3.4mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0021】
製造例11
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.90g及び安息香酸17.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0022】
製造例12
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.90g及び安息香酸34.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0023】
製造例13
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.90g及び安息香酸170.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0024】
製造例14
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸3.4mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0025】
製造例15
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸17.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0026】
製造例16
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸34.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0027】
製造例17
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸170.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0028】
製造例18
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸3.4mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して及び34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0029】
製造例19
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸17.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0030】
製造例20
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸34.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0031】
製造例21
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸3.4mgに、ノルパー13(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0032】
製造例22
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸17.0mgに、ノルパー13(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0033】
製造例23
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸34.0mgに、ノルパー13(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0034】
製造例24
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g、安息香酸170.0mgに、ノルパー13(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0035】
製造例25
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g、安息香酸3.4mgに、ノルパー13(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0036】
製造例26
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸17.0mgに、ノルパー13(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0037】
製造例27
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸34.0mgに、ノルパー13(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0038】
製造例28
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸3.4mgに、ノルパー15(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35g加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0039】
製造例29
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸17.0mgに、ノルパー15(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0040】
製造例30
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸34.0mgに、ノルパー15(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0041】
製造例31
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸170.0mgに、ノルパー15(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0042】
製造例32
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸3.4mgに、ノルパー15(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0043】
製造例33
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸17.0mgに、ノルパー15(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0044】
製造例34
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸34.0mgに、ノルパー15(エクソン化学株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0045】
製造例35
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸3.4mgに、0号ソルベントH(日本石油株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0046】
製造例36
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸17.0mgに、0号ソルベントH(日本石油株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0047】
製造例37
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸34.0mgに、0号ソルベントH(日本石油株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0048】
製造例38
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.20g及び安息香酸170.0mgに、0号ソルベントH(日本石油株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0049】
製造例39
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸3.4mgに、0号ソルベントH(日本石油株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0050】
製造例40
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸17.0mgに、0号ソルベントH(日本石油株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0051】
製造例41
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸34.0mgに、0号ソルベントH(日本石油株式会社製)を添加・混合して、35gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0052】
製造例42
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)1.80g及び安息香酸170.0mgに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの加熱蒸散用殺虫組成物を得る。
【0053】
比較製造例1
プラレトリン(住友化学工業株式会社製)0.18gに、ネオチオゾール(中央化成株式会社製)を添加・混合して、34.5gの比較用加熱蒸散用殺虫組成物を得た。
【0054】
次に、試験例を記す。
試験例1
製造例1で得られた加熱蒸散用殺虫組成物および比較用加熱蒸散用殺虫組成物、おのおの34.5g(45ml)を容器に入れて吸液芯を取り付け、吸液芯付き加熱蒸散用殺虫組成物入りボトルとした。該ボトルを図1に示されるような加熱蒸散型殺虫装置を用いて158時間加熱を継続し、該ボトルの重量を測定することにより、76〜78、156〜158時間の各々2時間に揮散した加熱蒸散用殺虫組成物量を測定した。
結果を表1に示す。
【0055】
Figure 0004556280
上表の結果に示されるように、本組成物を用いることにより、揮散量の減少率は、比較用加熱蒸散用殺虫組成物を用いた時に比べて1/2以下に改善され、安定して加熱蒸散用殺虫組成物の揮散を実現させることができた。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、長時間にわたって安定して、加熱蒸散用殺虫組成物を揮散させることができ、安定した殺虫効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本方法に用いられる装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1は加熱蒸散用殺虫組成物、2は発熱体、3は吸液芯、4は薬液を入れた容器を表す。

Claims (4)

  1. (a)ピレスロイド化合物を0.01〜20重量%、(b)芳香族カルボン酸を0.001〜7重量%及び(c)沸点が180〜310℃の飽和炭化水素を73〜99.989重量%含有する加熱蒸散用殺虫組成物。
  2. 芳香族カルボン酸が安息香酸である請求項1に記載の加熱蒸散用殺虫組成物。
  3. (a)ピレスロイド化合物を0.01〜20重量%、(b)芳香族カルボン酸を0.001〜7重量%及び(c)沸点が180〜310℃の飽和炭化水素を73〜99.989重量%含有する殺虫組成物中に多孔質吸液芯の一部を浸漬して、該芯に該組成物を吸液させ、該芯の上部を加熱することにより吸液された該組成物を蒸散させることを特徴とする加熱蒸散殺虫方法。
  4. 芳香族カルボン酸が安息香酸である請求項3に記載の方法。
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