JPS5928525B2 - ゴキブリ忌避方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はゴキブリ忌避方法に関する。

ゴキブリはその種類の多くが湿潤な土地を好み、夜間活
動して食物を摂取する。

又人家内に定住し、あまつさえ汚物を好むために重要な
衛生害虫とされている。

ゴキブリの駆除には従来から殺虫剤による殺滅方法や捕
獲器による捕獲方法等種々の方法が提案され、又各種の
ものが商品化されているが未だ臭でゴキブリを寄せつけ
ない防ゴキブリ剤の如きは開発されていない。

本発明者は、従来の殺虫剤によりゴキブリを殺滅せしめ
たり、或いは誘引物質を捕獲器内に内蔵せしめてゴキブ
リを誘引するという傾向に対し、むしろゴキブリが臭を
忌避し、いちはやく逃散することができる様なゴキブリ
忌避剤が開発されれば良いのではないかと考え、本発明
を成すに到った。

即ち本発明は忌避作用に優れたゴキブリ忌避剤を提供し
、それに基づくゴキブリ忌避方法を提供することを目的
とする。

本発明者は、ゴヤブリ類の忌避作用に優れ、容易に入手
し得て、しかも人畜に有害性の殆んどない各種薬品につ
いて鋭意研究した結果、厳にメントール類がゴヤブリ類
の成虫、幼虫、性別及び種類の如何にか＼わりなく共通
して極めて優れた忌避作用を有することを知見し、これ
に基づき本発明を完成するに到った。

本発明に係る上記忌避剤はゴキブリの忌避作用に秀れた
著効を示す。

即ち通常ゴキブリは湿潤な場所、汚れた場所を好み、又
背光性（負の走行性）があるので、台所とか、洗面台の
下部とか或いは家具と壁との間とかの暗所に生息し、そ
こに巣を作っていることが多い。

この様な場合一旦ゴキブリが巣を作った後に、これを駆
除することは大変な労苦を伴なうものである。

近時室を閉めきって殺虫性物質によりゴキブリを殺滅せ
しめたり、或いはゴキブリの通りそうな通路に誘引物質
を内蔵せしめた捕獲器を設置してゴキブリを捕獲する方
法が盛んに行なわれているが、これらの方法は一旦ゴキ
ブリが巣を作った後に施す対策であり、ひどく手間が掛
ったりする等の欠点がある。

しかるに、本発明に係る上記忌避剤にあってはゴキブリ
が巣食っている乃至は隠れていると思われる場所に単に
設置しておけばよく、ゴキブリはその場所から忌避し逃
散するのでゴキブリは人家内に巣を作り、繁殖すること
ができないばかりでなく、人家内での生活の場所を失な
うこととなる。

本発明はかかる優れたゴキブリ忌避剤の開発に基づくも
ので、本発明は、家屋内に生育するゴキブリを忌避する
方法であって、家屋内に、■−メントール結晶の加熱溶
融物又は薄荷油より成るゴキブリ忌避剤を、設置してゴ
キブリを忌避することを特徴とするゴキブリ忌避方法並
びに家屋内に生けするゴキブリを忌避する方法であって
、家屋内に、■−メントール又は薄荷油と除虫菊粉、ピ
レトリン、バラジクロルベンゼン、ナフタリン及び樟脳
から成る群より選択される一種又は二種以上の成分とを
混練し溶融させ次いで当該溶融物を冷却し凝固させて得
られるゴキブリ忌避剤を、設置してゴキブリを忌避する
ことを特徴とするゴキブリ忌避方法に存する。

本発明の方法に使用されるゴキブリ忌避剤はメントール
類を有効成分とするものであればよいが、就中ｌ−メン
トールが著効を示す。

ｌ−メントールは融点４２〜４５℃の結晶であり、本発
明ではこのｌ−メントール結晶を加熱溶融して成る加熱
溶融物を使用する。

加熱溶融物は適状糊状を示し、徐々に忌避作用を示す芳
香を発散する。

本発明に於いてはメントールを通常約７０〜９０％含む
薄荷油をメントール類の一つとして使用してもよい。

これら加熱溶融物又は薄荷油を容器に入れておく等の方
法で家屋内に設置することによりゴキブリを忌避するこ
とができる。

本発明に於いては上記１−メントール又は薄荷油を主成
分とし、これに除虫菊粉、合成ビレ） ＩＪン、天然ピ
レトリン、バラジクロルベンゼン、ナフタリン、樟脳等
の補助成分の一種又は二種以上を添加して成るゴキブリ
忌避剤を用いてもよい。

これら両成分の併用により相剰的に一層優れた忌避作用
を奏することができる。

又両成分の混合により成分相互の昇華性を抑制し、徐々
に臭を発散することによって長期間有効にゴキブリの忌
避剤として使用することができる。

上記補助成分の添加量としては上記したメントール類に
対し０〜５０重量％好ましくは０．１〜５０重量％が適
当である。

本発明に係る上記メントール類と上記補助成分とを必須
成分として含有して成る忌避剤は例えば、次の如き方法
により得られる。

即ち、メントール類と例えばナフタリンの如き補助成分
を混練し加熱溶融させ、次いで溶融物を冷却し凝固させ
ることにより得られる。

両成分の混合により融点降下を起すので、低い温度で短
時間加熱することによって液体状になり、次いで糊状に
なる。

加熱温度としては特に制限なく、体温程度でもよいが、
通常３０°Ｃ〜５０℃程度の温度範囲が適当である。

この場合加熱下に両成分を混練し溶融させてもよい。

得られた糊状物を放冷等の冷却手段により冷却させると
糊状物は凝固してくる。

この際、糊状物を適当な容器に入れてお（と、凝固し容
器に密着するので忌避剤として使用に便利である。

斯くして得られた忌避剤は長期間その芳香を放し、長時
間有効にゴキブリ忌避剤として使用できる。

本発明に係る忌避剤は、少量の使用でもゴキブリの忌避
作用に著効を示すという利点がある。

次に本発明を実施例に基づいて説明する。

実施例 １ 第１Ａ図に図示の如き多数の小孔を穿設したプラスチッ
クス製の板で蓋をしたプラスチックス製の清浄な箱（１
０ｏ龍Ｘ ２５０ｍｍＸ ８０ｍｖｔ） ２個を第１Ｂ
図に図示の如く隣合わせて置き、その接している面の略
中央部に１０ｍｍ×１５ｍｍ四方の四角い穴を開けて両
箱の間に通路を設は一対の箱とした。

尚第１Ｂ図は上記箱の平面図であり、図中３．３′は箱
、４は通路である。

片方の箱３の隅に加熱溶融させて得たｌ−メントール（
融点４２〜４５℃）の糊状物１グを入れた小容器５（第
１Ｂ図参照）を置き、もう一方の箱３′には何も入れな
かった。

■−メントールを入れて１０分後、■−メントールが入
っている方の箱３の中へゴキブリ５匹（チャバネゴキブ
リ３匹、黒ゴキブリ２匹）を放った。

３０分以内に５匹とも通路４を通って箱３′に移ってし
まった。

そのまま一夜静置しておいたが、一匹も元の箱には戻っ
ていなかった。

この試験を２回繰返したが同じ結果であった。

尚ゴキブリは背光性があるので試験は暗所で行ない光に
よる誤差を除いた。

実施例 ２ 通路を設けなかった他は実施例１と同じプラスチック製
の清浄な箱２個を用意し、片方の箱３の３の中央に小容
器に１−メントール０．８Ｐ及びバラジクロルベンゼン
０．２１混合物を詰めたもの（両者を約４０℃で良（練
り合わせ、糊状にし、これを小容器に詰めて凝固させた
もの）を載置し、も５一方の箱３′には何も入れなかっ
た。

チャバネゴキブリを各相に一匹ずつ放ってその様子を観
察したところ、薬剤の入っている方のゴキブリは７日で
死んでしまったが、薬剤の入っていない方のゴキブリは
３０日以上生きていた。

この試験を２回実施したが同じ結果であった。

実施例 ３ １−メントール０．１’及びナフタリン０．２＠を使用
した以外は実施例２と同様にして忌避剤の効果を観察し
たところ同様の結果を得た。

又忌避剤は３ケ月経過後にも充分に芳香があり、有効で
あることが判った。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例で使用の箱の説明図であり、第１
Ａ図は蓋の平面図、第１Ｂ図は箱の平面図、第１Ｃ図は
箱の側面図である。 尚図中下記の記号以外の数値は寸法を示す。 １・・・・・・孔、２・・・・・・蓋（板）、３ 、３
′・・・・・・箱、４・・・・・・通路、５・・・・・
・容器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 家屋内に生息するゴキブリを忌避する方法であって
   、 家屋内に、ｌ−メントール結晶の加熱溶融物又は薄荷油
   より成るゴキブリ忌避剤を、設置してゴキブリを忌避す
   ることを特徴とするゴキブリ忌避方法。 ２ 家屋内に生息するゴキブリを忌避する方法であって
   、 家屋内に、■−メントール又は薄荷油と除虫菊粉、ピレ
   トリン、バラジクロルベンゼン、ナフタリン及び樟脳か
   ら成る群より選択される一種又は二種以上の成分とを混
   練し溶融させ次いで当該溶融物を冷却し凝固させて得ら
   れるゴキブリ忌避剤を、設置してゴキブリを忌避するこ
   とを特徴とするゴキブリ忌避方法。