JP4554829B2 - 内視鏡システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、間欠的に発光可能な光源部を有し、声帯などの振動する対象物の観察に適した内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
医用或いは工業用として用いられる内視鏡装置は、例えば、体腔内へ挿入される先端部の対物光学系からの映像を光ファイバで伝達させ接眼部から観察可能な内視鏡、その内視鏡へ照明光を供給する光源装置から構成され、このような構成の内視鏡装置はファイバースコープとも呼ばれる。また、CCD(Charge Coupled Device)の小型化、高解像度化などから、体腔内への挿入部の先端にカラーCCDを設けてカラーの映像を撮像し、TVモニタ等で撮像画像を表示することのできるタイプの電子内視鏡装置も広く用いられるに至っている。
【0003】
また、このような電子内視鏡装置において、一般的に約100Hzから約400Hzともいわれる周波数で振動する声帯、及びその他の振動する対象物の動きを観察する為に、間欠発光を行うことのできる光源を搭載した光源装置或いはプロセッサが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
電子内視鏡装置による観察では、一旦VTR装置等の記録装置へ必要な映像を記録し、後にVTRの映像を見てより詳細に観察することが行われる。このように、内視鏡装置の映像の記録を行う場合、取り逃しを避ける為に、通常、観察の最初から最後までの映像が記録されるが、一方で、このように観察の最初から最後まで映像の記録を行うと、後に必要な映像を捜すのに時間がかかり、また記録量も大きくなるという不都合な面を生ずる。
【0005】
声帯の観察で主に必要なのは、振動する声帯の周波数と、光源の発光の周波数とが調整(同調)させられた段階のみで得られる、声帯が或る形状でほぼ静止した状態の映像である。したがって、声帯の観察では、観察の最初から最後まで映像を記録することには、多くの無駄が存在することになる。無駄な映像の記録を回避し、必要な映像を記録できるように構成された内視鏡システムが望まれる。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされた。すなわち本発明の目的は、間欠発光することのできる光源の発光周波数を声帯の振動周波数に応じて制御することができ、かつ、音声周波数および発光周波数に基づいて映像記録装置への記録開始及び停止を自動的に制御することのできる内視鏡システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1に記載の発明は、ライトガイドを介し挿入部先端から被写体に照明光を照射し、該被写体の光学像を撮像して映像を生成する電子内視鏡と、生成された映像を記録する映像記録装置とを備えた内視鏡システムにおいて、ライトガイドを介して被写体に照射する為の照明光を間欠的に発光して供給する間欠発光手段と、マイクロフォンと、マイクロフォンから得られる音声信号の周波数を検出する周波数検出手段と、周波数検出手段で検出される音声周波数に応じて間欠発光手段における発光間隔に対応する発光周波数を制御する制御手段と、周波数検出手段で取得される音声周波数と間欠発光手段の発光周波数とを比較し該比較の結果に基づいて、少なくとも、被写体映像の記録を開始すべきことを表す記録開始信号を映像記録装置に出力する制御信号出力手段とを備えることを特徴とする。制御手段によってマイクロフォンから入力される音声周波数と発光周波数をほぼ等しくなるように制御することができ、かつ、制御信号出力手段によって音声周波数と発光周波数がほぼ等しくなっているときに記録開始信号を出力することができる。したがって、声帯観察を行う場合に、声帯の振動周波数である音声周波数と発光周波数とがほぼ等しくなり、高速に振動する声帯の静止画像が得られているときに、映像記録を行うことができ、無駄な映像の記録を回避することが可能となる。
【0008】
声帯観察において、被験者が発声する音声のみ用いられ不要なノイズ音が省かれるように、周波数検出手段は、マイクロフォンからの音声信号の振幅が所定値以上であるときのみ周波数検出を行うのが好ましい(請求項2)。このことにより、音声信号の振幅、すなわち音圧が所定値未満である音声信号は、制御手段及び制御信号出力手段における動作に反映されない。
【0009】
また、制御信号出力手段は、さらに、周波数検出手段で検出される音声周波数と間欠発光手段の発光周波数とを比較し該比較の結果に基づいて、被写体の映像の記録を停止すべきことを表す記録停止信号を映像記録装置に出力することが好ましい(請求項3)。この構成により、一旦、音声周波数と発光周波数が等しくなって映像の記録を開始した後に、これらの周波数が再び相違することになった場合に、映像の記録を停止することができる。すなわち、無駄な映像の記録を回避することができる。
【0010】
例えば、制御信号出力手段は、音波の周波数F1と前記間欠発光手段の発光周波数F2との差の絶対値が次の関係、
|F2−F1|<A
但し、Aは所定値
を満たすときに前記記録開始信号を出力する(請求項4)。この場合、音声周波数F1と発光周波数F2の差が所定値Aより小さくなったときに記録開始信号が出力され、必要な映像のみ記録することが可能になる。
【0011】
さらに、制御信号出力手段は、音声周波数F1と発光周波数F2との差の絶対値が次の関係、
|F2−F1|>B
但し、Bは所定値
を満たすときに前記記録停止信号を出力する(請求項5)。この場合、音声周波数F1と発光周波数F2の差が所定値Bを超えると、記録停止信号が出力され、不必要な映像の記録が回避される。
【0012】
また、少なくとも被験者の年齢、性別のいずれか一方を含む被験者情報を入力可能であると共に、該入力された被験者情報に応じて所定値A及び所定値Bを決定し、該決定された所定値A及び所定値Bを制御信号出力手段に対して設定する設定手段をさらに備えることが好ましい(請求項6)。術者が、この設定手段を介して被験者情報を入力すると、所定値A及び所定値Bがその被験者情報にしたがって決定され、制御信号出力手段に対して設定される。この場合、被験者の年齢や性別に応じて、例えば被験者が子供である場合には、所定値Aを大き目の値にすることが可能である。
【0013】
設定手段は、さらに、所定値A及び所定値Bの少なくとも一方を直接入力することが可能であり、設定手段は所定値A及び所定値Bの少なくとも一方が直接入力された場合には、該直接入力された所定値A及び所定値Bの少なくとも一方にしたがって、所定値A及び所定値Bを制御信号出力手段に対して設定することが好ましい(請求項7)。すなわち、術者が所定値A及び所定値Bの少なくとも一方を設定すると、制御信号出力手段に対して所定値A及び所定値Bが設定される。
【0014】
所定値Aと前記所定値Bとは、B≧Aの関係にあることが好ましい(請求項8)。このことにより、音声周波数と発光周波数がとの差が所定値A未満となり、一旦映像の記録が開始された後は、この周波数差が多少大きくなった場合でも、記録が続行され、記録される映像が細切れになることが防止される。
【0015】
また、請求項9に記載の内視鏡システムは、映像記録装置が、制御信号出力手段からの記録開始信号、記録停止信号の少なくともいずれか一方にしたがって、映像の記録の開始、停止の少なくともいずれか一方を行う。
【0016】
また、請求項10に記載の内視鏡システムは、被写体映像に、所定値A、所定値Bの少なくとも一方の情報を重畳させる信号処理手段をさらに備える。このことにより、声帯観察において、声帯の映像と共に声帯周波数の変動範囲に対応する所定値A及び所定値Bを、例えば文字情報として表示することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態としての内視鏡システム100のシステム構成図である。図1には、体腔内へ挿入される挿入部10aを有するスコープ10、スコープ10が着脱自在に接続されるプロセッサ50、マイクロフォン19、プロセッサ50からの映像信号を表示するモニタ80、キーボード33、及びプロセッサ50からの制御信号にしたがって映像の記録開始及び停止を行うVTR70が示されている。
【0018】
図1に示すように、スコープ10の挿入部10aの先端には被写体の光学像をカラーCCD(Charge Coupled Device)であるCCD3の受光面上に形成する為の対物レンズ1が設けられている。CCD3の受光面上に形成された被写体像は、CCD3によって光電変換され、電気信号としてプロセッサ50内部の信号処理部5に送信され、信号処理部5によって例えばNTSCのような所定の規格に従う映像信号としてVTR70或いはモニタ80に対して出力される。したがって、被写体の映像はモニタ80上に表示され、またVTR70に記録されることになる。
【0019】
プロッセ50には、被写体に対する照明光を供給する為のランプ13が備えられている。ランプ13は、連続発光を行うタイプのランプ、例えばキセノンランプである。ランプ13で発光された照明光は、レンズ11で集光され、スコープ10内の挿入部10a先端からプロセッサ50との接続部まで延設された、光ファイバから成るライトガイド7のプロセッサ50との接続側の端部に入力され、ライトガイド7の挿入部10a側の端部から被写体に向けて照射される。
【0020】
また、プロセッサ50内部の、レンズ11と、ライトガイド7のプロセッサ50との接続側の端部との間の照明光の光路中には、モータ15の回転によりモータシャフト23を介して回転駆動されるスリット回転板9が設けられている。スリット回転板9の平面図を図2に示す。図2に示すようにスリット回転板9は、光路に平行な軸周りに回転駆動されると、スリット9aが照明光の光路中に位置するときにのみライトガイド7に向かう照明光を通過させ、遮光部9bが照明光の光路中に位置する間は、照明光を遮光する。すなわち、スリット回転板9は、被写体に対して間欠的に発光する照明光を生成する役割をする。また、スリット回転板9には切欠き9cが設けられている。
【0021】
スリット回転板9が回転して、スリット回転板9の切欠き9cが透過型のフォトインタラプタ17(図1)を通過するとき、フォトインタラプタ17は検出信号を生成する。したがって、フォトインタラプタ17によって、スリット回転板9の回転を検出することができる。フォトインタラプタ17からの回転検出信号は、制御部21に対して出力される。すなわち、フォトインタラプタ17からの回転検出信号に基づいて、スリット回転板9の回転数、しいては間欠的に照射される照明光の発光周波数を得ることができる。
【0022】
以下で詳述するように、制御部21は、マイクロフォン19で電気信号に変化された音波の周波数と、照明光の発光周波数とに基づいて、これらの周波数が一致するようにモータ15を制御するように構成されている。このことにより、被写体が声帯のように高速に振動するものであっても、マイクロフォン19で声帯からの音波を取得することにより、照明光の発光周波数を声帯の発声時の振動周波数と同期させ、或る形状で静止した状態の声帯の映像を得ることが可能となる。
【0023】
さらに、制御部21は、マイクロフォン19で電気信号に変換された音波の周波数と、照明光の発光周波数とに基づいて、これらの周波数の違いがある範囲内になると、VTR70における記録の開始を指示する記録開始信号を、VTR70に対して出力するように構成されている。このことにより、声帯の観察において、必要な映像、すなわち声帯が静止している静止状態の映像或いはスローモーション画像的な映像のみをVTR70に自動記録することが可能になる。
【0024】
図3は、制御部21の機能を詳細に表したブロック図である。以下、図3を参照して、制御部21の動作について詳細に説明する。被験者の発声時の音声はマイクロフォン19によって電気信号に変換され、その電気信号はアンプ41で増幅される。波形整形回路43は、アンプ41からのほぼ正弦波の音声信号を、方形波に整形する。さらに、波形整形回路43は、アンプ41から入力されるほぼ正弦波の音声信号のうち、所定の振幅値未満の信号を遮断する機能をも有する。
なお、アンプ41からの音声信号の振幅の大きさは、例えば、一般的な検波回路を用いて得ることができる。このように、マイクロフォン19で電気信号に変換される音波について、所定の音圧以上の音波のみが照明光の発光周波数の制御に反映されるように、音圧による選別を行うことが可能な構成と成っている。
【0025】
波形整形回路43からの信号は、F/V変換回路45によって、その周波数に応じた電圧レベルに変換される。F/V変換回路45からの出力信号は制御信号生成回路47及び比較器51に対して出力される。また、フォトインタラプタ17からの回転検出信号17aは、F/V変換回路55によって、その周波数に応じた電圧のレベルに変換される。F/V変換回路55からの出力信号は制御信号生成回路47及び比較器51に対して出力される。F/V変換回路45及びF/V変換回路55に共通する入出力特性を表すグラフを図4に示す。図4に示すように、F/V変換回路45及びF/V変換回路55は、入力される信号の周波数(横軸)に比例した電圧(縦軸)を出力する。
【0026】
比較器51は、F/V変換回路45が出力する電圧と、F/V変換回路55が出力する電圧との差に応じた信号を出力する。この出力信号によって、モータ駆動回路53を介してモータ15の回転が制御される。すなわち、F/V変換回路55からの電圧が、F/V変換回路45からの電圧に一致するように、モータ15の回転数が制御される。この構成によって、マイクロフォン19からの声帯の音声周波数と照明光の発光周波数が一致するような制御が実行される。
【0027】
マイクロフォン19から取得される音声の周波数をF1とし、フォトインタラプタ17によって取得される照明光の発光周波数をF2とすると、制御信号生成回路47は、音声周波数F1と発光周波数F2の関係が、
|F2−F1|<A ただし、Aは所定値
となる条件を満たすと、制御信号ライン29を介して、VTR70に対して映像の記録開始を指示する記録開始信号を出力する。この記録開始信号は、制御信号ライン29を介してネガティブパルスとして送信される。
【0028】
また、制御信号生成回路47は、音声周波数F1と発光周波数F2の関係が、
|F2−F1|>B ただし、Bは所定値
となる条件を満たすと、制御信号ライン29を介して、VTR70に対して映像の記録停止を指示する記録停止信号を出力する。この記録停止信号は、制御信号ライン29を介してネガティブパルスとして送信される。すなわち、制御信号ライン29は、内部でプルアップされた、VTR70のコントロール端子(不図示)に接続されており、VTR70は一度コントロール端子にネガティブパルスが入力されると映像の記録を開始し、次にコントロール端子にネガティブパルスが入力されると映像の記録を停止し、同様にネガティブパルスの入力にしたがって映像の記録と停止を交互に行うように動作する。
【0029】
所定値A及び所定値Bは、設定部49によって制御信号生成部47に設定される。設定部49は、プロセッサ50に接続されるキーボード33から被験者の年齢及び性別を含む被験者情報を受け取り、被験者の年齢及び性別に応じて、所定値A及び所定値Bの初期値を決定し、制御信号生成回路47に対してこの所定値A及び所定値Bの初期値を設定する。さらに、キーボード33から設定部49に対して直接、値を入力して所定値A及び所定値Bの初期値を変更することもできる。被験者の年齢や性別に応じて異なる、発声時の声帯の周波数(子供や女性は高く、男性は低い)を考慮して、設定部49は所定値Aの初期値を、例えば子供や女性では大き目の値に、男性の場合には小さ目の値に設定する。
【0030】
さらに、設定部49は、所定値Bの値については、所定値Aよりもやや大きな値に設定する。このことにより、音声周波数と発光周波数が近くなり、一旦映像の記録が開始されると、これらの周波数の開きが多少多めになっても、映像の記録が持続され、記録された映像が細切れになって見づらくなることが回避される。
【0031】
図5(a)には、図4に示したF/V変換回路45及び55の入出力特性のグラフ上に、記録開始信号が出力されるときの音声周波数F1と発光周波数F2の関係が示されている。図5(a)に示すように、音声周波数F1と発光周波数F2との周波数差ΔFが所定値A内に入ると、記録開始信号が出力される。また、図5(b)には、図4に示したF/V変換回路45及び55の入出力特性のグラフ上に、記録停止信号が出力されるときの周波数F1と周波数F2の関係が示されている。図5(B)に示すように、音声周波数F1と発光周波数F2との周波数差ΔFが所定値Bを超えると、記録停止信号が出力される。図5に示すように、記録停止信号が出力されるときの周波数差は、記録開始信号が出力されるときの周波数差よりも大きい。
【0032】
なお、図5において、周波数F1及び周波数F2に対応する、F/V変換回路45及び55の出力電圧は、それぞれV1及びV2である。制御信号生成回路47は特性グラフ(図4)に対応するテーブルを有し、設定部49からの所定値A及び所定値Bは、そのテーブルに基づいて電圧値に換算され、以上で述べたようなF/V変換回路45及び55からの電圧の差(すなわち、周波数の差)を比較する動作で用いられる。
【0033】
また、図3に示すように、設定部49によって決定された所定値A及び所定値Bに関する情報は、信号処理部5にも送信され、信号処理部5は、出力する映像に所定値A及び所定値Bの値を、例えば文字情報として重畳させる。したがって、モニタ70上に声帯の映像と共に、声帯の周波数の変動範囲を示す情報が表示されることになる。
【0034】
図6は、制御信号生成回路47の動作を表すフローチャートである。なお、所定値A及び所定値Bは既に設定されているものとする。始めに、マイクロフォン19からの音声信号の周波数F1を表す信号が、アンプ41、波形整形回路43、及びF/V変換回路45によって測定され、音声周波数F1に対応する電圧が得られる(スッテプS1)。また、スリット回転板9の回転周波数F2が、フォトインタラプタ17及びF/V変換回路55によって測定され、回転周波数F2に対応する電圧が得られる(スッテプS2)。次に、これらの周波数F1と周波数F2が比較される(ステップS3)。周波数差|F2−F1|が所定値A内に入らない場合は(S3:NO)、ステップS1及びステップS2が繰り返し続行される。
【0035】
周波数差|F2−F1|が所定値A内に入ると(S3:YES)、記録開始信号が出力される(S4)。続いて、音声周波数F1の測定とスロット回転板9の回転周波数F2の測定が行われる(S5,S6)。次に、ステップS7において、これらの周波数F1と周波数F2が比較される。周波数差|F2−F1|が所定値Bを超えない場合は(S7:NO)、スッテプS5及びステップS6が繰返し続行される。周波数差|F2−F1|が所定値Bを超えると(S7:YES)、記録停止信号が出力される。
【0036】
以上説明した本発明の実施形態では、音声或いはスリット回転板の周波数は電圧に変換され比較が行われていた。すなわち、それぞれ周波数の比較はアナログ的に行われたが、これらの周波数をデジタル的に検出してデジタル値として取得し、制御回路47或いは比較器51の処理に相当する処理をデジタル処理によって行う実施形態とすることも可能である。
【0037】
なお、信号処理回路5は、CCDを駆動する為の駆動回路、CCDを駆動して得られる信号を記憶する画像メモリ、及びその画像メモリを制御すると共に画像信号処理を行うグラフィック・コントローラから成る、一般的な信号処理回路である。
【0038】
また、図2に示したように、本実施形態において、スリット回転板9に設けられるスリットは1つであったが、スリット回転板の円周方向に等間隔で複数のスリットと、そのスリットに対応する複数の切欠きを設けて、回転スリットを構成しても良い。この場合、回転スリットの1回転中に複数回照明光を発光させることができ、またフォトインタラプタが切欠きを検出することによってその発光周波数を取得することもできる。
【0039】
また、制御信号生成回路47へ所定値を設定する為の設定手段は、キーボードに限られず、例えばプロセッサに操作スイッチを設けて、操作スイッチから設定するものであっても良い。
【0040】
また、図1に示したように、本実施形態において、映像記録装置としてVTRが用いられているが、この映像記録装置を他の種類の映像記録装置、例えば、ビデオディスク記録装置やパーソナルコンピュータ(PC)を用いた画像ファイリングシステムに記録する実施形態も考えられる。PCによる画像ファイリングシステムを用いる場合、RS−232C等の標準的なインタフェースを用いて映像記録開始又は停止を指示する制御情報を伝送することができる。なお、PCによる画像ファイリングシステムでは、映像はM-JPEG(Motion-JPEG)やMPEG等の一般的に知られる画像圧縮形式で、HDD、MO等ファイル装置に記録することができる。
【0041】
また、本実施形態では、VTRがプロセッサ50に接続され、VTRへの記録開始及び停止を自動的に行うシステムであったが、音声周波数と光源の発光周波数が所定値内に入ったときに、プロセッサ上に設けられた表示ランプを点灯させて内視鏡操作者に映像記録可能であることを知らせ、内視鏡操作者が手動でVTRへの記録を開始する実施形態も考えられる。表示ランプにしたがってVTRの記録開始ボタンを押せば良いので、重要な映像を取り逃す事態を回避することは可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の内視鏡システムによれば、声帯観察において、声帯の振動周波数と照明光の発光周波数がほぼ等しくなったとき自動的に映像の記録を開始することができるので、無駄な映像の記録が回避される。必要なときに自動的に映像記録が開始されるので、タイミングを逃し、重要な検査画像を取り逃すことがない。したがって、後に記録画像を再生して確認を行う場合に、不要部分を早送り操作する必要が無く、迅速な診断を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内視鏡システムの全体を表すシステム構成図である。
【図2】スリット回転板の平面図である。
【図3】制御部(符号21)の機能を詳細に示すブロック図である。
【図4】制御部(符号21)内のF/V変換回路の特性を表す図である。
【図5】記録開始信号および記録停止信号が出力されるときの音声周波数と発光周波数の状態を、F/V変換回路の特性グラフと共に表した図である。
【図6】記録開始信号及び記録停止信号の生成についての動作を表すフローチャートである。
【符号の説明】
5 信号処理回路
9 スリット回転板
10 スコープ
13 ランプ
17 フォトインタラプタ
19 マイクロフォン
21 制御部
47 制御信号生成回路
49 設定部
50 プロセッサ
51 比較器
33 キーボード
70 VTR
80 モニタ
100 内視鏡システム
Claims (10)
- ライトガイドを介し挿入部先端から被写体に照明光を照射し、該被写体の光学像を撮像して映像を生成する電子内視鏡装置と、前記生成された映像を記録する映像記録装置とを備えた内視鏡システムにおいて、
前記ライトガイドを介して前記被写体に照射する為の照明光を間欠的に発光して供給する間欠発光手段と、
マイクロフォンと、
前記マイクロフォンから得られる音声信号の周波数を検出する周波数検出手段と、
前記周波数検出手段で検出される音声周波数に応じて前記間欠発光手段における発光間隔に対応する発光周波数を制御する制御手段と、
前記周波数検出手段で取得される音声周波数と前記間欠発光手段の発光周波数とを比較し該比較の結果に基づいて、少なくとも、前記被写体映像の記録を開始すべきことを表す記録開始信号を前記映像記録装置に出力する制御信号出力手段と、
を備えることを特徴とする内視鏡システム。 - 前記周波数検出手段は、前記マイクロフォンで取得される音声信号の振幅が所定値を超える場合にのみ周波数の検出を行うこと、を特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
- 前記制御信号出力手段は、さらに、前記周波数検出手段で検出される音声周波数と前記間欠発光手段の発光周波数とを比較し該比較の結果に基づいて、前記被写体の映像の記録を停止すべきことを表す記録停止信号を前記映像記録装置に出力すること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内視鏡システム。
- 前記制御信号出力手段は、前記音声周波数F1と前記間欠発光手段の発光周波数F2とが次の関係、
|F2−F1|<A
但し、Aは所定値
を満たすときに前記記録開始信号を出力すること、を特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。 - 前記制御信号出力手段は、前記音声周波数F1と前記間欠発光手段の発光周波数F2とが次の関係、
|F2−F1|>B
但し、Bは所定値
を満たすときに前記記録停止信号を出力すること、を特徴とする請求項4に記載の内視鏡システム。 - 少なくとも被験者の年齢、性別のいずれか一方を含む被験者情報を入力可能であると共に、該入力された被験者情報に応じて前記所定値A及び所定値Bを決定し、該決定された所定値A及び所定値Bを前記制御信号出力手段に対して設定する設定手段をさらに備えること、を特徴とする請求項5に記載の内視鏡システム。
- 前記設定手段は、さらに、前記所定値A及び前記所定値Bの少なくとも一方を直接入力することが可能であり、前記設定手段は前記所定値A及び所定値Bの少なくとも一方が直接入力された場合には、該直接入力された所定値A及び所定値Bの少なくとも一方にしたがって、前記制御信号出力手段に対して所定値A及び所定値Bを設定すること、を特徴とする請求項6に記載の内視鏡システム。
- 前記所定値Aと前記所定値Bとは、
B≧A
の関係にあること、を特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の内視鏡システム。 - 前記映像記録装置が、前記制御信号出力手段からの記録開始信号、記録停止信号の少なくともいずれか一方にしたがって、前記映像の記録の開始、停止の少なくともいずれか一方を行うこと、を特徴とする請求項1から請求項8に記載の内視鏡システム。
- 前記被写体映像に、前記所定値A、前記所定値Bの少なくとも一方の情報を重畳させる信号処理手段をさらに備えること、を特徴とする請求項4から請求項9のいずれかに記載の内視鏡システム。
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