JP4554773B2 - 赤外線電球及びそれを用いた装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線電球及びそれを用いた加熱、暖房、調理、または乾燥等に使用される装置に関するものであり、特に、炭素を含む物質の焼結体よりなる発熱体を有するた赤外線電球に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱源として使用されている近赤外線や遠赤外線を放射する赤外線電球としては、タングステンフィラメントを用いたコルツランプ、ハロゲンランプなどがある。また、炭素を含む物質の燒結体を発熱体とした赤外線電球が、例えば特開平11−54092号公報に開示されている。
さらに、赤外線電球以外の熱源としては、ニクロム線ヒーター又は金属抵抗線をステンレススチール管に挿入し、その抵抗線の周辺のスチール管との間に耐熱性絶縁性無機粉末を詰め込んだシーズヒーター等も用いられている。
【0003】
前者のコルツランプやハロゲンランプは、タングステンスパイラルフィラメントを石英硝子管の中心部に保持し、内部に不活性ガスを封入したものである。コルツランプは不活性ガスとしてアルゴンガスを用い、ハロゲンランプはアルゴンガスに少量のハロゲンガスを添加したものを用いるのが一般的である。
これらのコルツランプやハロゲンランプに使用しているタングステンスパイラルフィラメントの赤外線放射率は30〜39%と低く、また、突入電流も大きく電源スイッチをオンした瞬間に定格の約10倍程度の突入電流が流れる。
そのため、制御回路の構成が難しく、且つ、大きい突入電流のためノイズが発生し周辺機器に影響を与えていた。さらに、タングステンスパイラルフィラメントは非常に強度が低いため、そのフィラメントを石英硝子管の中心部に保持するためには多数個のタングステンサポート部材を使用する必要があり、その組立も複雑で多くの組立時間を要していた。
【0004】
これらの問題点を解決するために、従来のタングステンスパイラルフィラメントに代え、棒状又は板状に形成された炭素を含む物質の焼結体を発熱体として使用する赤外線電球が、特開平11−54092号公報に開示されている。
この赤外線電球に使用されている発熱体の炭素を含む物質の赤外線放射率は78〜84%と高いため、赤外線電球としての赤外線放射率も高い。
また、炭素を含む物質は、温度に対する抵抗値特性がわずかに負又は正の特性を有しているため、点灯前の抵抗値も十分高く、点灯した瞬間の突入電流が低く抑えられる。
そのため、制御回路の構成も簡単なものでよく、ノイズによる周辺機器への影響も実用上全く無い赤外線電球である。
【0005】
また、後者のニクロム線ヒーターやシーズヒーターは、突入電流は少ないものの、抵抗線が赤熱するまでに1〜5分程度要し、速熱性に問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の炭素を含む物質の燒結体を発熱体とした赤外線電球は、発熱体の長さが短いものではあまり問題も生じない。しかし、発熱体の長さが長い棒状又は板状物のものや、板状発熱体で発熱体の板厚が薄いものを用いた赤外線電球では、外部から衝撃や振動が与えられた場合、発熱体自体が振動し、それが共振する状態が継続すると最悪の場合発熱体が破損してしまうという大きな問題を有していた。
【0007】
本発明の目的は、長さの長い発熱体や板厚の薄い板状発熱体を用いた赤外線電球においても,衝撃や振動に対する強度の大きい赤外線電球を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点の赤外線電球では、炭素を含む物質よりなる焼結体で形成された丸棒又は平板状の長尺の発熱体、
一端が前記発熱体の両端部に接合された耐熱性を有しかつ電気伝導性を有するブロック、
それぞれの前記ブロックの他端部に密なる嵌合で取り付けられた内部リード線、
それぞれの前記内部リード線の他端部に接合されたモリブデン箔
れぞれの前記モリブデン箔の他端部に接合された外部リード線
前記発熱体の少なくとも1箇所以上の部分に装着される板状のサポート部材、及び
上記各部品を具えた電極構成体を内部に挿入し、且つ不活性ガスを内部に封入した透明石英ガラス管、を有する赤外線電球であって、
前記サポート部材は前記石英ガラス管の内径より小さい外形を有するとともに、前記発熱体の長手方向に直交する断面形状より大きい切り欠き或いは開口を有し、前記サポート部材の前記切り欠き或いは前記開口に前記発熱体を挿入して互いに接合されている。
【0009】
この構成の赤外線電球では、各種形状の発熱体の少なくとも1箇所以上にサポート部材が装着されている。これにより、外部から振動又は衝撃が赤外線電球に与えられても、サポート部材の外形が石英ガラス管の内壁に当接して、発熱体の振動の振幅が小さく抑えられる。その結果、発熱体の共振現象が発生せず、発熱体が破損することがない赤外線電球を提供できる。
【0011】
上記構成の第1の観点の赤外線電球では、発熱体が発熱したとき、発熱体の僅かな熱膨張によるたわみを防ぐために、発熱体に張力を与えるスプリング部を内部リード線の一部に設けていない。しかし、発熱体に少なくとも1個以上のサポート部材が装着されていると、それが発熱体の発熱時の熱膨張によるたわみを抑制する作用を有するため、内部リード線の一部にスプリング部を形成する必要がない。その結果、内部リード線の構造が簡単となりコストダウンに貢献するとともに、スプリング部が不要となるため、赤外線電球の全長が短く形成でき、小型化できる。
【0012】
上記構成の第1の観点の赤外線電球において、前記内部リード線は、前記ブロックに密なる嵌合で取付けられるコイル状部と、前記コイル状部に連結したスプリング部を有する。この構成の赤外線電球では、スプリング部が設けられているため、発熱体1に張力をかけることができ、発熱体が発熱したとき熱膨張で伸びて、発熱体がたわむのを防止することができる。
【0015】
上記構成の少なくとも第1の観点の赤外線電球において、前記サポート部材が、丸形、三角形、四角形又は多角形形状の外形を有する形状でもよい。サポート部材を板状材料で形成することにより、特に板状発熱体のような線材によるリング状サポートが形成し難いものに適用すると好適である。その形状は、発熱体を石英ガラス管の中央付近に保持する機能を有すればよいため、最低三角形以上の多角形であればその機能を満足する。また、その厚みは、板材の強度が許す範囲で薄い方がサポート部材を経由する熱の放散が少ないので好適である。
【0016】
上記構成の少なくとも第1の観点の赤外線電球において、前記サポート部材が、少なくとも炭素又は黒鉛のいずれかを含む化合物、又は耐熱性及び電気絶縁性を有する無機材料で形成してもよい。発熱体が炭素を含む物質の焼結体なので炭素又は黒鉛材料が好適である。しかし、耐熱性、絶縁性を有する材料であれば、前記炭素又は黒鉛材料に限定されるものではない。
また、上記構成の少なくとも第1の観点の赤外線電球において、前記サポート部材の前記切り欠き或いは前記開口に前記発熱体が差し込まれ、前記サポート部材と前記発熱体が炭素系接着剤で接合されて構成してもよい
【0017】
本発明に係る第1の参考例としての赤外線電球では、炭素を含む物質よりなる焼結体で形成された丸棒又は平板状の発熱体、前記発熱体の両端部に、それぞれ一端部を接合された耐熱性を有しかつ電気伝導性を有するブロック、それぞれの前記ブロックにスプリング部を介して密なる嵌合で取り付けられた内部リード線、それぞれの前記内部リード線の他端部に接合されたモリブデン箔、及びそれぞれの前記モリブデン箔の他端部に接合された外部リード線により電極構成体が形成されている。この第1の参考例の赤外線電球は、上記電極構成体を内部に挿入し、且つ不活性ガスを内部に封入した透明な石英ガラス管の少なくとも1箇所以上の部分に、前記発熱体の外形より前記石英ガラス管の内壁がわずかに大きくなるような凹部(以下、リンプルと記す)を有することを特徴とする。
【0018】
上記第1の参考例の構成の赤外線電球によれば、石英ガラス管にリンプルを形成し、その部分で発熱体を保持しているので、振動や衝撃による発熱体の揺れを防止できる。したがって、前記リング状サポート部材や板材のサポート部材が不要となるため、このようなサポート部材が形成しにくい赤外線電球には有効である。好適なリンプルとしては、棒状の発熱体に対しては約120゜間隔で3ヶ所、板状の発熱体では約180゜間隔で2ヶ所、のリンプルを石英ガラス管に形成するとその機能は満足される。その位置は、発熱体の長手方向の中央部に最低1箇所形成すればよく、発熱体が長尺のものでは2箇所以上形成すればより確実である。
【0019】
本発明に係る第2の参考例としての赤外線電球では、炭素を含む物質よりなる焼結体で形成された丸棒又は平板状の発熱体、前記発熱体の両端部に、それぞれ一端部が接合された、耐熱性を有しかつ電気伝導性を有するブロック、それぞれの前記ブロックに密なる嵌合で取り付けられた内部リード線、それぞれの前記内部リード線の他端部に接合されたモリブデン箔、及びそれぞれの前記モリブデン箔の他端部に接合された外部リード線により電極構成体が形成されている。この第2の参考例の赤外線電球は、上記電極構成体を内部に挿入し、且つ不活性ガスを封入した透明な石英ガラス管の少なくとも1箇所以上の部分に、前記発熱体の外形より前記石英ガラス管の内壁がわずかに大きくなるようなリンプルを有することを特徴とする。
【0020】
上記第2の参考例の構成の赤外線電球によれば、石英ガラス管にリンプルを形成することにより、発熱時の発熱体の熱膨張によるたわみがこのリンプルの内壁部で受け止められるため、内部リード線にこのたわみを防止するために設けるスプリング部が不要となる。その結果、内部リード線にスプリング部を形成するための、材料や加工工数が不要となり、加工コストが低減でき,小型化できる。
【0021】
本発明の赤外線電球を用いた装置は、本発明の振動又は衝撃に強い赤外線電球を装着した装置である。この赤外線電球を用いることにより、暖房、加熱、乾燥、調理、医療、焼成、焙煎、発酵、熟成、殺菌、解凍等の家庭用又は業務用装置において安全で時間効率が良く、かつ信頼性の高い装置が実現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の赤外線電球の好適な実施例について、添付の図面を参照しつつ説明する。
【0023】
《実施例1》
図1は、本発明の実施例1のリング状サポートを取り付けた赤外線電球の断面図である。
図1において、炭素を含む物質の焼結体を用いた発熱体1の両端部には、耐熱性でかつ電気伝導性を有する黒鉛材料で形成したブロック3a、3bが、電気的導通がとれるように炭素系接着剤により接合されている。
このブロック3a、3bの各他端部には、それぞれコイル状部6a、6bが前記ブロック3a、3bの外形に密なる嵌合を形成するように巻かれた内部リード線4a、4bが取り付けられている。この内部リード線4a、4bは、それぞれのコイル状部6a、6bに連結したスプリング部5a、5bを有している。
【0024】
内部リード線4a、4bの各他端部には、それぞれモリブデン箔7a、7bが溶接接合され、モリブデン箔7a、7bには、外部リード線8a、8bが接合されて電極構成体が形成されている。
この電極構成体が石英ガラス管2に挿入され、モリブデン箔7a、7bの部分で石英ガラス管2を溶融して封止される。なお、石英ガラス管2の内部には、不活性ガス、例えばアルゴンガスが封入されている。
また、発熱体1の中央部には、石英ガラス管2の内径より僅かに小さい外径のコイル形状にタングステン線を成形してなるサポートリング9の両端部10a、10bが、発熱体1に巻き付けられ固定されている。
【0025】
本実施例1の赤外線電球における、発熱体1とブロック3a、3bとの接合についてさらに詳細に説明する。
黒鉛材料を円柱状に成形して作成したブロック3a、3bの中央部に、発熱体1より僅かに大きい形状の穴を穿ち、その穴に発熱体1を挿入し、炭素系接着剤で接合する。
炭素系接着剤としては、例えば、炭素又は黒鉛の微粉末をフェノール樹脂等にブレンドし、ペースト状にしたものを使用した。このペースト状の炭素系接着剤を接合部に塗布し、乾燥後1000℃以上不活性ガス中で焼成し接着した。
本実施例1の構造を有する赤外線電球は、外力による振動や衝撃により発熱体1が揺れても、サポートリング9が石英ガラス管2の内壁に当接して発熱体1の揺れを抑制するため、発熱体1が共振することがなく、破損の心配がなく信頼性の高い赤外線電球が実現できる。
【0026】
ブロック3a、3bの材料としては、黒鉛以外でも耐熱性でかつ電気伝導性を有するものであれば、例えば、タングステンやモリブデンなどの金属材料を用いても良く、その他の材料でも問題はない。また、その形状は、円形以外でも、例えば、多角形でも板状体でも問題はない。
【0027】
また、本実施例1の赤外線電球では、サポートリング9が1箇所に形成された例を示したが、より長い発熱体1を使用した場合には、2箇所以上に取り付けるとより信頼性が向上する。
サポートリング9の材質としては、発熱体1の発熱温度に耐えるものであれば、材質を制限されるものではないが、タングステンやモリブデンのような耐熱金属線が好適である。線の形状は、円形でも板状でも線状のものをより線にしたものでも差し支えない。
また、サポートリング9の巻き数は、1回以上であればよいが、好適には2〜3回がよい。また、サポートリング9の形状は、円形、三角形、多角形、又は90゜若しくは180゜等の数箇所の方向に放射状に突き出た棒状体構造でも差し支えない。
【0028】
また、発熱体1の形状は、本実施例1では、棒状のものについて説明したが、板状、又はその他の形状のものでも、本実施例1のサポートリング9は適用できる。
【0029】
《実施例2》
本発明の実施例2の赤外線電球について図2参照しつつ説明する。図2は、実施例2の赤外線電球の断面図である。
【0030】
図2において、炭素を含む物質の焼結体よりなる発熱体1の両端部を、黒鉛材で形成した円柱状ブロック3a、3bに穿った開口部に差込み、差込部で両者を炭素系接着剤で接着接合している。
ブロック3a、3bの各端部に、それぞれ内部リード線11a、11bの一端部に形成したコイル状部12a、12bを密なる嵌合で差込み取り付ける。前記内部リード線11a、11bの各他端部に、それぞれモリブデン箔7a、7bを溶接接合し、各モリブデン箔7a、7bにそれぞれ外部リード線8a、8bを接合して電極構成体を形成する。
この電極構成体を石英ガラス管2に挿入し、モリブデン箔7a、7bの部分で石英ガラス管2を溶融して実施例2の赤外線電球を作成した。発熱体1の中央部付近には、サポートリング9の両端部10a、10bが発熱体1に巻き付け接合されている。サポートリング9の材質や形状は、実施例1で説明したものと同一なので同一参照符号を付して重複する説明は省略する。
【0031】
実施例1又は2で示した内部リード線としては、タングステン線材又はモリブデン線材が好適であり、外部リード線としてはモリブデン線材が好適であった。これらの線材は、丸材でもリボン状材でも、又は細い線材をより線としたものでも同様に問題なく使用できる。
【0032】
本実施例2の赤外線電球は、実施例1で説明した内部リード線4a、4bに設けたスプリング部5a、5bを省略した構造に特徴がある。このスプリング部5a、5bの役割は、発熱体1に張力をかけることであり、その目的は、発熱体1が発熱したとき熱膨張で伸び、発熱体1がたわむのを防止することである。
しかし、本実施例2の赤外線電球においては、発熱体1の熱膨張により生じるたわみがサポートリング9により抑制されるのでスプリング部5a、5bが無くても問題がない。
内部リード線のスプリング部が省略できると、内部リード線に使用している高価なモリブデンやタングステン材料が短くてよく、材料のコストダウンが実現できる。さらに、スプリング部を形成する工数も省略でき、さらに大幅なコストダウンが可能となる。
【0033】
《実施例3》
本発明の実施例3の赤外線電球について図3及び図4を参照しつつ説明する。図3は、実施例3の赤外線電球の断面図であり、図4は、実施例3の赤外線電球に用いるサポート部材の斜視図である。
【0034】
炭素を含む物質の焼結体で形成した板状発熱体20の両端部を、それぞれ黒鉛材料で形成した円柱状のブロック21a、21bに設けた切り込み部に差込み、差込部で両者を炭素系接着剤で接合する。ブロック21a、21bには、タングステン又はモリブデン材料よりなる内部リード線22a、22bの一端部に形成されたコイル状部24a、24bが密なる嵌合でねじ込まれている。内部リード線22a、22bのコイル状部24a、24bに連結したスプリング部23a、23bが形成されている。
【0035】
内部リード線22a、22bの各他端部には、それぞれモリブデン箔7a、7bが溶接接合されている。モリブデン箔7a、7bには、それぞれモリブデン材よりなる外部リード線8a、8bが接合されて電極構成体を形成している。
この電極構成体が石英ガラス管2内に挿入され、モリブデン箔7a、7bの部分で石英ガラス管2を溶融して封止されている。石英ガラス管2の内部にはアルゴンガスが封入されている。
板状発熱体20の中央部付近には、黒鉛材料で形成された板状のサポート部材25が係合されている。
【0036】
図4に示すように、サポート部材25には、板状発熱体20の板厚より僅かに大きい幅の切り欠き部26が形成されている。この切り欠き部26に板状発熱体20が差し込まれ、その両者が炭素系接着剤で接合されている。
サポート部材25の形状は、図4に示した円形以外に、三角形や四角形の如き多角形でも何ら問題はない。サポート部材25の厚みは、衝撃力に耐えうればよく、発熱体の熱放散が少ないため、なるべく薄い方がよい。
サポート部材の数は、板状発熱体20の長さにより決定される。例えば、実施例では、板状発熱体の長さが30cm、厚さが0.5mmとした場合には、サポート部材を2箇所くらいに設けて効果を確認した。
【0037】
本実施例3では、内部リード線22a、22bにスプリング部23a、23bを有する構造を示したが、実施例2のようにスプリング部23a、23bを省略してもサポート部材25により板状発熱体20のたわみは抑制されるため何ら問題はない。
また、本実施例3では、板状発熱体20を用いた赤外線電球について説明したが、棒状発熱体を用いた赤外線電球にも本実施例3の板状のサポート部材25は問題なく適用できる。
【0038】
《実施例4》
本発明の実施形4の赤外線電球について図5を参照しつつ説明する。図5は、実施例4の赤外線電球の断面図である。実施例4の赤外線電球は図3に示した実施例3の赤外線電球と同様に、板状発熱体20を用いたものである。石英ガラス管2の形状とサポート部材を用いていないこと以外は実施例3と同じなので同一部分には同一参照符号を付して重複する説明は省略する。
実施例1乃至3では、発熱体に各種形状のサポート部材を接合した構成について説明したが、本実施例4の赤外線電球は、石英ガラス管2に発熱体の振動やたわみを抑制するサポート部としてリンプルを形成したものである。
【0039】
図5に示すように、実施例4の赤外線電球は、石英ガラス管2にリンプル30a、30bを形成している。このリンプル30a、30bの石英ガラス管2の内壁の先端部が、板状発熱体20の両面近くまで達するように形成されている。この先端部が板状発熱体20の揺れを防止する役目を有している。
リンプル30a、30bを形成するには、赤外線電球を組み立てた後、赤外線電球の中央部以外を水冷しながら、石英ガラス管2の中央部のリンプル形成部分の近傍をバーナーで加熱し、細い棒状物で押えて形成した。
【0040】
本実施例4の赤外線電球の構造は、板状発熱体20だけでなく、棒状発熱体にも適用できる。棒状発熱体の場合には、石英ガラス管2の円周のうちに3ヶ所、約120゜の角度でリンプルを形成するとサポート機能を有するものが実現できる。
【0041】
以上、実施例1乃至4により本発明の赤外線電球を説明したが、上記の各種形状のサポート部材やリンプルは、いずれも棒状又は板状発熱体両方に適用できることは実験で確認されている。
【0042】
《実施例5》
本発明の実施例5の赤外線電球を用いた装置について説明する。
実施例5の本発明の赤外線電球を用いた各種装置は、従来のサポート部材を有しない炭素を含む物質の焼結体を発熱体とした赤外線電球を用いた各種装置に比べ、更に強い振動や衝撃に耐えることができる。
特に、業務用装置の如く、駆動部を有する装置には、大きな振動が発生するものがあるから、本発明の赤外線電球は大変効果的である。
適用できる装置としては、暖房、加熱、乾燥、調理、医療、焙煎、発酵、熟成、焼成、殺菌、及び解凍装置などが挙げられる。
【0043】
【発明の効果】
以上実施例で詳細に説明したように、炭素を含む物質の焼結体を発熱体とする本発明の赤外線電球は、発熱体の揺れを防止するサポート構造を有するものであり、外力による振動や衝撃に強い赤外線電球が実現できる。
また、加熱源として本発明の赤外線電球を用いることにより、暖房、加熱、乾燥、調理、医療、焙煎、発酵、熟成、焼成、殺菌、及び解凍装置等の信頼性と時間効率の向上が達成できる。特に、駆動部を有する装置においては、駆動部の発生する振動による発熱体の破損を防止した装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の赤外線電球の断面図。
【図2】本発明の実施例2の赤外線電球の断面図。
【図3】本発明の実施例3の赤外線電球の断面図。
【図4】本発明の実施例3の赤外線電球のサポート部材の斜視図。
【図5】本発明の実施例4の赤外線電球の断面図。
【符号の説明】
1、20 発熱体
2 石英ガラス管
3a、3b、21a、21b ブロック
4a、4b、11a、11b、22a、22b 内部リード線
5a、5b、23a、23b スプリング部
6a、6b、12a、12b、24a、24b コイル状部
7a、7b モリブデン箔
8a、8b 外部リード線
9 サポートリング
10a、10b サポートリング端部
25 サポート部材
26 切り欠き部
30a、30b リンプル

Claims (6)

  1. 炭素を含む物質よりなる焼結体で形成された丸棒又は平板状の長尺の発熱体、
    一端が前記発熱体の両端部に接合された耐熱性を有しかつ電気伝導性を有するブロック、
    それぞれの前記ブロックの他端部に密なる嵌合で取り付けられた内部リード線、
    それぞれの前記内部リード線の他端部に接合されたモリブデン箔、
    それぞれの前記モリブデン箔の他端部に接合された外部リード線、
    前記発熱体の少なくとも1箇所以上の部分に装着された板状のサポート部材、及び
    上記各部品を具えた電極構成体を内部に挿入し、且つ不活性ガスを内部に封入した透明石英ガラス管、を有する赤外線電球であって、
    前記サポート部材は前記石英ガラス管の内径より小さい外形を有するとともに、前記発熱体の長手方向に直交する断面形状より大きい切り欠き或いは開口を有し、前記サポート部材の前記切り欠き或いは前記開口に前記発熱体を挿入して互いに接合されていることを特徴とする赤外線電球。
  2. 前記内部リード線は、前記ブロックに密なる嵌合で取付けられるコイル状部と、前記コイル状部に連結したスプリング部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球。
  3. 前記サポート部材が、丸形、三角形、四角形又は多角形形状の外形を有することを特徴とする請求項1または2記載の赤外線電球。
  4. 前記サポート部材が、少なくとも炭素又は黒鉛のいずれかを含む化合物、又は耐熱性及び電気絶縁性を有する無機材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の赤外線電球。
  5. 前記サポート部材の前記切り欠き或いは前記開口に前記発熱体が差し込まれ、前記サポート部材と前記発熱体が炭素系接着剤で接合されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の赤外線電球。
  6. 前記請求項1乃至4のいずれか一項に記載した赤外線電球を装着した加熱装置。
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