JP4554521B2 - 位置決め装置及びそれを備えるクランピングシステム - Google Patents

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Description

この発明は、工作機械のテーブル等の第1ブロックにワークパレット等の第2ブロックを位置決めする装置に関する。また、このような位置決め装置を備えるクランピングシステムに関する。
この種の位置決め装置は、一般的には、可動部材(第2ブロック)の被支持面に開口させた円形の位置決め孔を、基準部材(第1ブロック)の支持面から突出させたプラグに嵌合させるようにしてある(例えば、下記の特許文献1を参照)。
日本国・特開昭57−27640号公報
上記の従来技術では、上記の位置決め孔とプラグとの両者をスムーズに嵌合させるため、上記の両者間に所定の嵌合隙間を設ける必要がある。このため、その嵌合隙間によって位置決め精度が低下する。
本発明は以下の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、高精度に位置決めできる位置決め装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
(第1の発明)
即ち、第1の発明の位置決め装置は、例えば、図1から図3、図9、又は図10と図11に示すように、以下のように構成した。
第2ブロック2に形成した位置決め孔5に挿入されるプラグ部材12を第1ブロック1から突出させる。上記プラグ部材12を挟んで対面する複数のスライド部分61・61を、その対面方向にほぼ直交する第1径方向D1へ移動可能な状態で上記プラグ部材12に配置する。上記スライド部分61・61の外周に、拡径および縮径可能な環状の押圧部材15を配置する。駆動手段Dによって、上記スライド部分61・61が、前記の対面方向である第2径方向D2へ上記の押圧部材15を拡径させて前記位置決め孔5の周面に押圧することにより、前記プラグ部材12に対して上記スライド部分61・61を前記の第1径方向D1へ移動させるように構成する。
これによれば、前記位置決め孔5に前記押圧部材15を挿入した後にその嵌合隙間G(例えば図4及び図5を参照)を駆動手段Dによって消失させて位置決めすることができる。従って、前記位置決め孔に前記押圧部材をスムーズに挿入することと高精度に位置決めすることとを両立できる。また、前記第2径方向においては高精度に位置決めすることが可能であるとともに、前記第1径方向においては前記スライド部分がスライドするので、前記位置決め孔と前記プラグ部材の位置ズレを許容できる。
(第2の発明)
第1の発明においては、例えば、図1から図3、又は図9に示すように、以下のように構成することが好ましい。
前記スライド部分61・61の外面には、先端方向に向かうに従って前記プラグ部材12の軸心に近づく傾斜外面13・13を形成する。前記押圧部材15には、前記傾斜外面13・13にテーパ係合可能な傾斜内面17を形成する。前記プラグ部材12内に駆動部材21を軸心方向へ移動可能に挿入し、この駆動部材21を前記押圧部材15に連結する。上記駆動部材21を介して前記押圧部材15を基端方向へロック移動させることで、前記テーパ係合によって前記押圧部材15を前記の第2径方向D2へ拡径させて当該押圧部材15を前記位置決め孔5の内周面に密着させる。上記駆動部材21を介して前記押圧部材15を先端方向へリリース移動させることで、前記押圧部材15の前記拡径を解除して前記の密着を解除する。
これによれば、前記テーパ係合による拡径力によって、前記第1ブロックに対し前記第2ブロックを前記第2径方向に確実かつ強力に位置決めできる。また、駆動部材を駆動して前記押圧部材をロック移動させる際は、当該押圧部材を介して上記の第2ブロックを上記の第1ブロックに押圧させることができるので、専用のクランプ手段を省略することも可能である。
(第3の発明)
第1の発明においては、例えば図10と図11に示すように、以下のように構成することが好ましい。
前記プラグ部材12には、先端方向に向かうに従って軸心に近づく傾斜外面64・64を前記の第2径方向D2に対面させて形成する。上記の傾斜外面64・64に前記スライド部分61・61を先端側からテーパ係合可能に構成する。前記プラグ部材12内に駆動部材21を軸心方向へ移動可能に挿入し、この駆動部材21を前記スライド部分61・61に連結する。上記駆動部材21を介して前記スライド部分61・61を基端方向へロック移動させることで、前記テーパ係合によって前記押圧部材15を前記の第2径方向D2へ拡径させて当該押圧部材15を前記位置決め孔5の内周面に密着させる。上記駆動部材21を介して前記スライド部分61・61を先端方向へリリース移動させることで、前記押圧部材15の前記の拡径を解除して前記の密着を解除する。
これによれば、前記テーパ係合による拡径力によって、前記第1ブロックに対し前記第2ブロックを前記第2径方向に確実かつ強力に位置決めできる。
(第4の発明)
第1の発明においては、例えば、図1から図3、図9、又は図10と図11に示すように、前記押圧部材15は環状に形成されていることが好ましい。
これによれば、前記押圧部材の内部に異物が侵入しにくい構成とすることができ、その異物に起因する位置決め装置のトラブルを回避できる。
(第5の発明)
第4の発明においては、例えば、図1から図3、図9、図10と図11に示すように、前記押圧部材15と前記プラグ部材12との間に前記第1径方向D1の隙間A・Aが形成されていることが好ましい。
これによれば、前記押圧部材が前記第1径方向に自在に移動でき、前記位置決め孔と前記プラグ部材との間に発生した前記第1径方向の位置ズレに容易に追従させることができる。
(第6の発明)
第4の発明においては、例えば、図1から図3、又は図9に示すように、前記押圧部材15にはスリット51が形成され、このスリット51によって前記押圧部材15が拡径方向及び縮径方向に変形可能に構成することが好ましい。
これによれば、前記押圧部材を拡径方向及び縮径方向に変形可能な簡素な構成が達成される。また、前記押圧部材の径方向の変形量を大きくできるので、前述の嵌合隙間を大きくでき、前記押圧部材の前記位置決め孔への差込みをスムーズにできる。
(第7の発明)
第4の発明においては、例えば図10と図11に示すように、前記押圧部材15は切れ目なしの環状に形成されていることが好ましい。
これによれば、前記押圧部材の内部に異物が一層侵入しにくい構成とでき、その異物に起因する位置決め装置のトラブルを一層確実に回避できる。
(第8の発明)
第7の発明においては、例えば図12に示すように、以下のように構成することが好ましい。
それぞれの前記スライド部分61の外面には、前記押圧部材15の内面に接触する2つの当たり部61a・61aと、これら2つの当たり部61a・61aの間に配置される逃げ部61bとが周方向に並んで形成される。前記逃げ部61bと前記押圧部材15との間に隙間Bが形成されている。
これによれば、前記位置決め孔5の内径が大きい場合など、当該位置決め孔5の内周面に密着するために前記押圧部材15の大きな変位及び変形が必要な場合でも、適切に位置決めすることができる。即ち、それぞれのスライド部分61・61につき2つで計4つの前記当たり部61a・61aが前記押圧部材15を押動するのに対して、前記逃げ部61bにおいては押動しない構成となる。このため、前記押圧部材は、大径の前記位置決め孔の内周面に沿うように適切に変形して密着し、前記当たり部の4点で拡径力(前記第2径方向の力)を加え、前記位置決め孔と前記プラグ部材との間に発生した前記第2径方向の位置ズレを適切かつ確実に是正することができる。
(第9の発明)
第9の発明の位置決め装置は、例えば図14と図15に示すように、以下のように構成した。
2ブロック2に形成した位置決め孔5に挿入されるプラグ部材12を第1ブロック1から突出させる。上記プラグ部材12を挟んで対面する複数のスライド部分61・61を、その対面方向にほぼ直交する第1径方向D1へ移動可能な状態で上記プラグ部材12に配置するとともに、前記の対面方向である第2径方向D2へ拡径および縮径可能に構成する。駆動手段Dによって、上記スライド部分61・61を上記の第2径方向D2へ拡径させて前記位置決め孔5の周面に押圧することにより、前記プラグ部材12に対して上記スライド部分61・61を前記の第1径方向D1へ移動させるように構成した。
これによれば、前記位置決め孔5に前記スライド部分61・61を挿入した後にその嵌合隙間Gを駆動手段Dによって消失させて位置決めすることができる。従って、前記位置決め孔に前記スライド部分をスムーズに挿入することと高精度に位置決めすることとを両立できる。また、前記第2径方向においては高精度に位置決めすることが可能であるとともに、前記第1径方向においては前記スライド部分がスライドするので、前記位置決め孔と前記プラグ部材の位置ズレを許容できる。
(第10の発明)
第9の発明においては、例えば図14と図15に示すように、以下のように構成することが好ましい。
前記プラグ部材12には、先端方向に向かうに従って軸心に近づく傾斜外面64・64を前記の第2径方向D2に対面させて形成する。前記プラグ部材12の外周に円筒状の連結部材81を配置する。その連結部材81に前記スライド部分61・61を前記の第2径方向D2へ移動可能に支持するとともに、これらスライド部分61・61を前記の傾斜外面64・64に先端側からテーパ係合可能に構成する。前記プラグ部材12内に駆動部材21を軸心方向へ移動可能に挿入し、この駆動部材21を前記の連結部材81に連結する。上記駆動部材21を介して前記スライド部分61・61を基端方向へロック移動させることで、前記テーパ係合によって当該スライド部分61・61を前記の第2径方向D2へ拡径させて前記位置決め孔5の内周面に密着させる。上記駆動部材21を介して前記スライド部分61・61を先端方向へリリース移動させることで、前記の拡径を解除して前記の密着を解除する。
これによれば、前記テーパ係合による拡径力によって、前記第1ブロックに対し前記第2ブロックを前記第2径方向に確実かつ強力に位置決めできる。また、駆動部材を駆動して前記スライド部分をロック移動させる際は、当該スライド部分を介して上記の第2ブロックを上記の第1ブロックに押圧させることができるので、専用のクランプ手段を省略することも可能である。
(第11の発明)
第10の発明においては、例えば図14と図15に示すように、縮径方向の弾発力を前記スライド部分61・61に作用させる付勢部材84を備えることが好ましい。
これによれば、前記スライド部分を先端方向へリリース移動させたときに、前記付勢部材の付勢力によって当該スライド部分を縮径方向へ変位させ、前記スライド部分の前記位置決め孔の内周面への密着を容易に解除できる。
(第12の発明)
第9の発明においては、例えば図17に示すように、以下のように構成することが好ましい。
それぞれの前記スライド部分61の外面には、2つの当たり部61a・61aと、これら2つの当たり部61a・61aの間に配置される逃げ部61bとが周方向に並んで形成される。前記当たり部61a・61aが前記位置決め孔5の内周面に接触したときに、前記逃げ部61bと前記位置決め孔5の内周面との間に隙間Bが形成される。
これによれば、前記位置決め孔5の内径が大きい場合など、当該位置決め孔5の内周面に密着するために前記スライド部分61・61の大きな変位が必要な場合でも、適切に位置決めすることができる。即ち、それぞれのスライド部分61・61につき2つで計4つの前記当たり部61a・61aが前記位置決め孔5の内周面を押動するのに対して、前記逃げ部61bにおいては押動しない構成となる。このため、前記当たり部の4点で拡径力(前記第2径方向の力)を加え、前記位置決め孔と前記プラグ部材との間に発生した前記第2径方向の位置ズレを適切かつ確実に是正することができる。
(第13の発明)
本発明のクランピングシステムは、例えば図18又は図19に示すように、第1または第9の発明の位置決め装置を備えて構成した。
これによれば、前記第1ブロックと前記第2ブロックとを着脱する際の作業性が良好で、かつ、位置決めを高精度で行うことができる。
(第14の発明)
また、本発明のクランピングシステムは、例えば図18又は図19に示すように、複数の位置決め装置を備え、そのうちの少なくとも一つが第1または第9の発明の位置決め装置となるように構成した。
これによれば、前記第1ブロックと前記第2ブロックとを着脱する際の作業性が良好で、かつ、位置決めを高精度で行うことができる。また、様々な態様の位置決めを行えるクランピングシステムを提供できる。
本発明の第1実施形態に係る位置決め装置のプラグ手段の平面図。 図1の2−2線の断面矢視図。 図2の3−3線の断面矢視図。 上記プラグ手段を位置決め孔に差し込んだ状態を示す立面断面図。 図4の5−5線の断面矢視図。 上記プラグ手段のスリーブ部材が拡径して位置決め孔の内周面に密着した状態を示す立面断面図。 図6の7−7線の断面矢視図。 上記の位置決め装置の効果を説明するための比較対照図であって、図3に相当する図。 本発明の第2実施形態の位置決め装置の立面断面図であって、図4に類似する図。 本発明の第3実施形態の位置決め装置の立面断面図であって、図4に類似する図。 図10の11−11線の断面矢視図。 図11の要部拡大図。 上記の図11のスリーブ部材が拡径して位置決め孔の内周面に密着した状態を示す断面図。 本発明の第4実施形態の位置決め装置の立面断面図であって、図15の14−14線の断面矢視に相当する図。 図14の15−15線の断面矢視図。 上記の図15のスライド部分が拡径方向に変位して位置決め孔の内周面に密着した状態を示す断面図。 図16の要部拡大図。 クランピングシステムの第1例を示す平面断面の模式図。 クランピングシステムの第2例を示す平面断面の模式図。
符号の説明
1 ベースプレート(第1ブロック)
2 ワークパレット(第2ブロック)
5 位置決め孔
12 プラグ部材
13 傾斜外面
15 スリーブ部材(押圧部材)
17 傾斜内面
21 駆動部材
61・61 スライド部分
63・63 スライド面
D1 第1径方向
D2 第2径方向
〔第1実施形態〕
図1〜図7は、本発明の第1実施形態を示している。
まず、図1〜図3を参照して、本発明の位置決め装置の全体構成を説明する。図1は、位置決め装置のプラグ手段の平面図である。図2は、図1の2−2線の断面矢視図である。図3は、図2の3−3線の断面矢視図である。
この実施形態では図2に示すように、工作機械のテーブルTに第1ブロックであるベースプレート1を載置している。このベースプレート1には複数のボス部1bが突設され(ここでは一つのボス部1bだけを図示してある)、このボス部1bの上端面には平坦な支持面1aが形成されている。本実施形態の位置決め装置は、このベースプレート1側の支持面1aに、第2ブロックとしてのワークパレット2の被支持面2aを受け止めるとともに、上記ベースプレート1に上記ワークパレット2を位置決めするように構成している。
上記ワークパレット2には、円形の位置決め孔5が貫通状に開口される。この位置決め孔5に対応させて、上記ベースプレート1にプラグ手段6が設けられる。
上記プラグ手段6の構成を図1〜図3を参照して以下に説明する。
図2に示すように、上記ベースプレート1の上面に装着穴8が形成される。この装着穴8にハウジング9が精密に位置決めされた状態で嵌合される。このハウジング9のフランジ9aは、複数本の締付ボルト10(図1を参照)によって上記ベースプレート1に固定される。プラグ部材12が上記ハウジング9から上向き(先端方向)に突出される。このプラグ部材12は前記位置決め孔5に差込可能である。前記プラグ部材12の軸心は、前記の装着穴8の軸心と同一になっている。
上記プラグ部材12の外周には、径方向に互いに向かい合う一対のスライド外面64・64を形成している。このスライド外面64・64は、前記プラグ部材12の軸心に平行な鉛直平面に形成している。
前記プラグ部材12の外側には一対のスライド部分61・61が設けられる。これらスライド部分61・61は、前記プラグ部材12を挟んで、径方向に対面するように配置される。
上記スライド部分61・61のそれぞれの内面にはスライド面63・63を形成している。このスライド面63・63は、前記スライド外面64と同様に、前記プラグ部材12の軸心に平行な鉛直平面に形成している。前記スライド部分61・61は、そのスライド面63・63が前記スライド外面64・64に接触するように配置され、前記スライド面63・63に沿って、図3に示す第1径方向D1に移動可能である。
前記スライド部分61・61のそれぞれの外面には、上方(先端方向)へ向うにつれて上記の軸心へ近づくテーパ状の傾斜外面13・13が設けられている。
図3に示すように、上記プラグ部材12の外周で前記スライド部分61・61の外側に、環状のスリーブ部材(押圧部材)15が配置される。このスリーブ部材15はコレット状に形成される。即ち、前記スリーブ部材15の周壁15aには、軸心方向へ延びて上下の両端に開口する一つのスリット51が設けられる。これにより、上記の周壁15aの周方向のほぼ全部が径方向へ弾性変形可能となっている。また前記スリーブ部材15は、それを拡径させる方向の力が解除されたときは、そのスリーブ部材15自体の有する弾性復元力によって縮径方向へ復帰可能である。
前記スリーブ部材15の内周の全体にわたって傾斜内面17が形成されている。この傾斜内面17は、上方(先端方向)へ向かうにつれて上記の軸心へ近づくテーパ状に構成している。前記傾斜内面17は、前記スライド部分61・61の前記傾斜外面13・13に直接に接当している。なお、前記スリーブ部材15と前記プラグ部材12との間には、図3に示すように、前記第1径方向D1の隙間A・Aが形成されている。
一方、前記スリーブ部材15の外周の全体にわたって、前記の位置決め孔5に密着可能なストレート外面16が形成される。
上記スリット51は一つに限定されるものではなく、複数であっても差し支えない。例えば、上記スリット51を上記スリーブ部材15の上端と下端とに周方向へ交互に開口させることが考えられる。
2つある前記スライド部分61の一方には回り止めピン52が固定され、径方向に突出する当該回り止めピン52の外端が前記スリット51に挿入されている。この結果、前記スリーブ部材15の回り止めが行われている。なお、ここでは、上記スリット51にゴム等の弾性シール部材(図示せず)を接着または充填などによって装着している。ただし、この弾性シール部材は、位置決め装置の用途によっては省略してよい。
上記プラグ部材12の筒孔には駆動部材21が上下移動可能に挿入される。この駆動部材21は図2に示すように、前記ハウジング9の下部に保密状に挿入したピストン22と、そのピストン22から上向きに突出したピストンロッド23と、そのピストンロッド23の上部にネジ止めしたボルト24と、このボルト24によって固定されるキャップ部材25と、このキャップ部材25と前記ピストンロッド23の上端面との間に挟着されるリング26とを備える。上記キャップ部材25と上記リング26との間に前記スリーブ部材15の上フランジ27が水平方向へ移動可能に嵌入されている。
前記ピストン22にはピン55が挿入され、このピン55は、前記ハウジング9に設けた係止孔に係合されている。この結果、前記駆動部材21の回り止めが行われている。
上記ハウジング9内に、駆動手段Dを構成するロック手段31とリリース手段32とが設けられる。上記ロック手段31は、上記ピストン22の上側に配置したロック用の油圧室(以下「ロック室」と言う)34と、上記ピストン22とによって構成される。また、上記リリース手段32は、上記ピストン22の下側に形成したリリース用の油圧室(以下「リリース室」と言う)35と、上記ピストン22とによって構成される。
前記ロック室34は、前記ハウジング9の内部に形成された油路71を経由して、前記フランジ9aの下面に形成したロックポート72に連通している。また、前記リリース室35は前記装着穴8の底部に連通している。
前記フランジ9aの下面にはブローポート73が設けられる。このブローポート73は、前記ハウジング9の内部に形成した空気路74を経由して、前記プラグ部材12の筒孔の内部に連通している。また、前記ピストンロッド23の外面の周方向一部が切り欠かれて縦路75を形成し、この縦路75が前記空気路74に連通している。
そして、前記ブローポート73に圧縮空気を供給すると、その圧縮空気は前記空気路74と前記縦路75を経由して、前記プラグ部材12の上端面と前記リング26との間の空間に導かれ、前記スリット51や前記隙間A等を通じて外部に噴出される。これにより、前記傾斜外面13・13や前記傾斜内面17等の各部位をクリーニングすることができる。
前記スリーブ部材15の外周面の上部には環状の浅い凹部が形成され、この凹部に環状のカバー部材53が嵌着されている。前記カバー部材53は、周方向に切れ目のない形状に形成されており、前記スリット51の上部の外側を覆っている。このカバー部材53の上端面は前記キャップ部材25の下端面に接している。
また、前記プラグ部材12の下端部の外側には、周方向に切れ目のない形状のカラー54が配置される。このカラー54は、前記フランジ9aと前記スライド部分61との間で、前記スリーブ部材15の下部の内周に嵌合されている。
前記カバー部材53及び前記カラー54により、前記スリーブ部材15の内部に金属加工の切り粉等の異物が侵入することを回避できている。
前記スリーブ部材15の上フランジ27と前記リング26との間には環状の隙間が形成されている。この環状の隙間により、前記スリーブ部材15の拡径および縮径方向の変形と移動が許容されている。また、前記プラグ部材12の外周面と前記カラー54との間にも環状の隙間が形成されている。この環状の隙間により、前記スリーブ部材15の上記の変形と移動が許容されている。
上記の位置決め装置の動作を、図2及び図3と図4から図7を参照して説明する。
図4は、プラグ手段6を位置決め孔5に差し込んだ状態を示す立面断面図である。
図5は、図4の5−5線の断面矢視図である。図6は、位置決め装置においてスリーブ部材15が拡径して位置決め孔5の内周面に密着した状態を示す立面断面図である。図7は、図6の7−7線の断面矢視図である。
上記の図2及び図3に示すリリース状態では、前記ロック室34から圧油を排出するとともに、前記リリース室35に圧油を供給している。これにより、前記ピストン22が前記ピストンロッド23を上昇させ、そのピストンロッド23が前記ボルト24および前記リング26を介して前記スリーブ部材15を上昇させて、そのスリーブ部材15が縮径状態へ切り換えられている。このとき、前記のプラグ部材12の上端面と上記リング26の下面との間には、接当隙間が形成されている。
前記ベースプレート1に前記ワークパレット2を位置決めするときには、まず、図4に示すように、上記リリース状態で上記ワークパレット2を下降させて、上記スリーブ部材15の前記ストレート外面16を前記の位置決め孔5に差し込む。なお、このワークパレット2の差込み時には、前記ブローポート73に圧縮空気を供給して、前記位置決め孔5の内周面等の各部位に付着した異物を吹き飛ばしてクリーニングすることが望ましい。前記スリーブ部材15は前述したように縮径状態であるので、前記位置決め孔5に差し込まれた前記ストレート外面16と前記位置決め孔5の内周面との間には環状の嵌合隙間Gが形成される。
なお、この差込時において、前記位置決め孔5の軸心と前記プラグ部材12の軸心は、一致せず、図5に示すように、前記スライド面63に平行な第1径方向D1にも、それに直交する第2径方向D2にもズレているものとして以下説明する。前記嵌合隙間Gは、上記の軸心ズレの結果、図5に示すように偏心状の隙間となっている。
次いで、前記リリース室35の圧油を排出するとともに、前記ロックポート72を介して前記ロック室34に圧油を供給する。すると、前記ロック室34の油圧力によって前記ピストン22が前記ボルト24および前記リング26を介して前記スリーブ部材15を強力に下降させる(ロック移動)。この結果、そのスリーブ部材15の前記の傾斜内面17が前記スライド部分61・61の傾斜外面13・13に楔係合していく。これにより、図6及び図7に示すように、上記スリーブ部材15は第2径方向D2へ弾性的に拡径して前記の位置決め孔5の内周面に密着する。この密着状態では、図4及び図5に図示した嵌合隙間Gは消失している。
より詳しくいえば、前記スリーブ部材15が前記拡径方向の力を前記位置決め孔5の内周面に作用させるのは、周方向全体ではなく、前記スライド部分61・61(前記傾斜外面13・13)に対面する部分のみである。従って、前記密着により、前記プラグ部材12に対する前記位置決め孔5の位置ズレ(図5に図示の位置ズレ)のうち、前記第2径方向D2の位置ズレは是正される。一方、前記スライド部分61・61は前記スライド面63・63に沿って前記第1径方向D1へ移動自在であるため、図7に示すように、前記スリーブ部材15は、前記位置決め孔5を押圧する際に当該位置決め孔5の内周面から受ける反力の前記第1径方向D1の成分(分力)によって、前記スライド部分61・61とともに前記第1径方向D1へある程度は移動することができる。従って、前記プラグ部材12に対する前記位置決め孔5の位置ズレのうち、前記第1径方向D1の位置ズレは許容される。言い換えれば、前記プラグ手段6は、前記スライド部分61・61が対面する方向(前記第2径方向D2)においては正確な位置決めを行い、それに垂直な方向(前記第1径方向D1)においては位置ズレを許容できる構成である。
上記の位置決めと同時に、上記駆動部材21が上記スリーブ部材15を介して上記ワークパレット2を引き下げる。その後、クランプ手段(図示せず)によって上記ベースプレート1に上記ワークパレット2を強力に押圧するのである。なお、上記ロック移動時には、前記リング26の下面が前記プラグ部材12の上端面に接当することにより、上記スリーブ部材15の所定量以上の下降が阻止される。
上記のロック状態から前記リリース状態へ切り換えるときには、まず、上記クランプ手段(図示せず)のクランプ状態を解除し、次いで、前記ロック室34から圧油を排出するとともに前記のリリース室35へ圧油を供給すればよい。これにより、前記ボルト24及び前記リング26によって上記スリーブ部材15が上昇して(リリース移動)、そのスリーブ部材15が自己の弾性復元力によって縮径状態に戻るので、前記ロック状態が解除される。その後、前記ワークパレット2を上昇させるのである。
本実施形態では以上に説明したとおり、前記スリーブ部材15を前記位置決め孔5に差し込んだ状態でその嵌合隙間G(図4及び図5を参照)を消失させて位置決めすることができる。従って、前記位置決め孔5に前記スリーブ部材15を容易かつスムーズに差し込むことができ、それと同時に、位置決めの精度も良好である。また、前記ロック移動時には上記駆動部材21が前記スリーブ部材15を介して上記ワークパレット2を上記のベースプレート1に押圧させることができるので、例えばロック駆動時におけるスリーブ部材15の引下げ力を十分に大きい値に設定した場合には、専用のクランプ手段を省略することも可能である。
また、前記スライド部分61・61が対面する方向(前記第2径方向D2)においては高精度に位置決めすることが可能であるとともに、前記スライド面63と平行な方向(前記第1径方向D1)においては前記位置決め孔5と前記プラグ部材12の位置ズレを許容できる。
更には本実施形態では、前記位置決め孔5と前記プラグ部材12の前記第1径方向D1の位置ズレを、前記スライド部分61・61が前記スライド面63に沿ってスライドすることでスムーズに吸収できる。この効果を、図8の構成例と比較して具体的に説明する。
即ち、前記第2径方向D2において精密な位置決めを行うとともに、前記第1径方向D1において位置ズレを許容する構成としては、図8のような構成も考えられる。この図8は、本願発明者が先に提案した構造であって、前記図3に対応する図である。この場合、前記スライド部分61・61を設ける代わりに、前記プラグ部材12の外周面に、前記第2径方向D2に突出する突出部91・91を互いに径方向に対面するよう形成している。この突出部91・91には前記傾斜外面13・13を形成している。この傾斜外面13・13は、前記スリーブ部材15の前記傾斜内面17にテーパ係合可能である。両突出部91・91の間の位置において前記プラグ部材12には逃がし溝を形成しており、この結果、前記スリーブ部材15と前記プラグ部材12との間に前記第1径方向D1の隙間A・Aが形成される。
この図8の構成でも、前記スリーブ部材15を前記ロック移動させることにより、前記第2径方向D2においては精密な位置決めを行うとともに、それと垂直な前記第1径方向D1においては前記スリーブ部材15が鎖線のように移動することで位置ズレを許容することが可能である。
しかしながら、図8の構成では、前記突出部91・91に対して前記スリーブ部材15が前記第1径方向D1に鎖線のように移動すると、前記スリーブ部材15の内周の前記傾斜内面17に対し前記突出部91の先端面の前記傾斜外面13が偏当たりとなってしまう。この偏当たりの部分では大きな摩擦が発生するために、前記突出部91・91に対する前記スリーブ部材15の前記第1径方向D1の移動がスムーズに行われない。また、前記スリーブ部材15が前記第1径方向D1に移動すると、前記傾斜外面13の隅部あるいは前記傾斜内面17に無理な力が局所的に加わり易い。特に、位置決めした状態の前記ワークパレット2に前記第2径方向D2の外力が加わると、その偏当たりの部分に過大な力が加わって前記傾斜外面13や前記傾斜内面17に圧痕等の損傷が生じるおそれがある。この弊害を防止するには、特殊合金鋼などの高級材料を使用したり、その使用材を適切に硬化処理する必要があるので、製造コストが高くなる。
また、上記の偏当たりによる弊害を緩和するためには、前記突出部91・91を細く形成して、その先端面の前記傾斜外面13と前記スリーブ部材15の前記傾斜内面17との間の接触面積を小さくすることが考えられる。しかしこれでは、小さい面積でしか力が伝達されないために、前記スリーブ部材15の前記第2径方向D2の拡径力を大きくできない。また、前記スリーブ部材15を介した前記ワークパレット2の引下げ力も十分に確保できない。
この点、本実施形態の構成(図7を参照)では、前記第1径方向D1の位置ズレを吸収すべく前記スリーブ部材15が前記第1径方向D1に移動した場合でも、それとともに前記スライド部分61・61も移動するので、前記傾斜外面13・13と前記傾斜内面17との間が偏当たりとならない。従って、前記傾斜外面13・13や前記傾斜内面17が傷付くこともない。
また、本実施形態の構成では、前記傾斜外面13・13と前記傾斜内面17との接触面積を広くした場合でも、前記スリーブ部材15は前記スライド部分61・61とともに前記スライド面63に沿ってスムーズに移動する。従って、前記ロック動作の際は、前記スリーブ部材15は前記第1径方向D1の位置ズレに追従してスムーズにスライド移動し、当該第1径方向D1の位置ズレを円滑に吸収することができる。これは、前記傾斜外面13・13と前記傾斜内面17との接触面積を大きくでき、前記スリーブ部材15が前記位置決め孔5の内周面に作用させる拡径力を大きくできることを意味する。また、前記スリーブ部材15が前記位置決め孔5の内周面に密着した状態で前記ワークパレット2を引き下げる力を大きくできることを意味する。
また、本実施形態において前記スリーブ部材15は環状に形成されている。従って、切り粉等の異物が前記スリーブ部材15内に侵入しにくい。
更には、前記スリーブ部材15と前記プラグ部材12との間には前記第1径方向D1の隙間A・Aが形成されている。従って、前記ロック移動の際は、前記スリーブ部材15は前記第1径方向D1の位置ズレに追従してスムーズにスライド移動し、当該第1径方向D1の位置ズレを円滑に吸収することができる。
加えて本実施形態では、前記スリーブ部材15には前記スリット51が形成されている。そして、このスリット51によって前記スリーブ部材15が拡径方向及び縮径方向に変形可能に構成されている。従って、当該スリーブ部材15を拡径方向および縮径方向に変形可能な簡素な構成が実現される。また、前記スリーブ部材15を切れ目なし状に形成する場合に比し、前記スリーブ部材15の変形量を大きくできる。従って、縮径状態での前記嵌合隙間G(図4及び図5に図示)の隙間量を大きくできるので、前記ストレート外面16を前記位置決め孔5に差し込む際の作業性が良好である。
なお、本実施形態では図3に示すように、前記スリーブ部材15の前記スリット51は、前記スライド部分61の外面(前記傾斜外面13)に対面するように配置されている。従って、切り粉等の異物が、前記スリーブ部材15と前記プラグ部材12との間の隙間(前記隙間A)に前記スリット51を通じて入り込まない構成とでき、当該異物に起因する故障等のトラブルを確実に回避できる。
以上に第1実施形態を説明したが、この第1実施形態は、以下の(1)から(6)に示すように変更できる。
(1)前記の傾斜外面13は、前記スライド部分61・61の外面に設けることに代えて、当該スライド部分61・61の外側に配置した他の部材の外面に設けても良い。また、前記のスライド外面64は、前記プラグ部材12の外面に設けることに代えて、当該プラグ部材12の外側に配置した他の部材の外面に設けても良い。
上記の一対のスライド部分61・61と前記カラー54とは、別体に形成することに代えて、一体に形成してもよい。
また、上記の一対のスライド部分61・61は、前記の各隙間Aに沿って延びる薄肉部材(図示せず)を介して連結してもよく、又は、上記の薄肉部材と一体に形成してもよい。
(2)前記スリーブ部材15にスリット51を形成せず、前記スリーブ部材15を切れ目のない環状に形成してもよい。
(3)前記駆動部材21は、油圧によりロック駆動およびリリース駆動する構成としているが、それに代えて、例えば圧縮空気を前記ロック室34や前記リリース室35に供給して駆動する構成であっても良い。また、圧力流体による駆動に限定せず、ロック駆動を例えばバネにより行わせても良いし、リリース駆動をバネにより行わせても良い。バネとしては、圧縮コイルバネや、一枚又は積層状の皿バネ等が考えられる。
(4)前記プラグ手段6を前記位置決め孔5に差し込む方法としては、前記ワークパレット2を下降させることに代えて、前記ベースプレート1を上昇させても良い。また、前記ワークパレット2の下降と前記ベースプレート1の上昇を同時に行わせる構成であっても良い。
(5)前記位置決め孔5は前記ワークパレット2に貫通状に形成されているが、前記位置決め孔5を前記ワークパレット2の下面のみに開口させる形状に形成しても良い。
(6)前記プラグ部材12及び前記位置決め孔5をその軸線が横向きになるように配置して、前記プラグ手段6を前記位置決め孔5に水平方向に差し込む構成としても構わない。斜め方向に差し込む構成であっても勿論構わない。
次に、図9から図17を参照して、本発明の位置決め装置についての他の複数の実施形態及び変形例を説明する。これらの別の実施形態においては、上記の第1実施形態の構成部材と同じ部材又は類似する部材に原則として同一の符号を付している。
〔第2実施形態〕
図9は、位置決め装置の第2実施形態を示す図であって、図4に対応する図である。
この第2実施形態では図9に示すように、前記ベースプレート1にボス部を形成せず、その代わりに、前記ハウジング9の前記フランジ9aの上面を前記支持面1aとし、この支持面1aに前記ワークパレット2の前記被支持面2aを受け止めるように構成している。
前記プラグ部材12の上端面に開口させたネジ孔66に鍔付ボルト67の下部が螺合される。この鍔付ボルト67の頭部には図略の六角形の孔が開口され、この孔に六角レンチ68を鎖線で示すように係合可能である。この鍔付ボルト67の頭部と鍔部との間には、前記キャップ部材25が、相対的に回転可能かつ上下動不能に支持される。
このキャップ部材25の下部に形成した係止凹部56には前記スリーブ部材15の前記の上フランジ27が嵌合される。
本実施形態では、前記鍔付ボルト67が前述の駆動部材21に相当する。また、前記ネジ孔66と前記六角レンチ68が、前述の駆動手段Dを構成する。
前記六角レンチ68を前記鍔付ボルト67の頭部の孔に差し込んで回転させると、その鍔付ボルト67が上下方向へ螺進する。これにより、前記スリーブ部材15が下方向へロック移動し、あるいは上方向へリリース移動する。この結果、前記スリーブ部材15は、前記スライド部分61・61の外面の前記傾斜外面13・13とのテーパ係合によって、径方向に拡大あるいは縮小する。その他の構成及び動作については、上述の第1実施形態と同様である。
〔第3実施形態〕
図10から図13は本発明の第3実施形態を示している。
図10は、図4に対応する図である。図11は、図10の11−11線の断面矢視図であって、図5に対応する図である。図12は図11の要部拡大図である。図13はロック状態の位置決め装置の平面断面図であって、図7に対応する図である。
この第3実施形態では図10に示すように、前記スライド部分61・61の前記スライド面63・63を、上方(先端方向)に向かうに従って前記プラグ部材12の軸心に近づくように傾斜させて形成している。またこれに対応させて、前記プラグ部材12には、前記スライド面63にテーパ係合可能な傾斜外面64を形成している。なお、前記スライド部分61・61の外面はストレート面に形成している。
前記プラグ部材12の上端部の雄ネジにはキャップナット25が螺合されている。また、前記プラグ部材12には、径方向に対面する一対の貫通孔78・78が形成される。この貫通孔78・78は上下方向に細長い長孔状に形成している。
前記スライド部分61・61のそれぞれに径方向の連結孔79・79が形成される。この連結孔79・79は、図11に示すように、前記第1径方向D1に細長い長孔状に形成している。
図10に示すように、前記ピストンロッド23の上端部(先端部)には連結ピン52の中央部が固着される。前記連結ピン52は前記貫通孔78・78を挿通して延出され、その両端部が前記スライド部分61・61の前記連結孔79・79に挿入される。
なお前述したように、前記貫通孔78・78は上下方向に細長い長孔状に形成されているので、前記連結ピン52の上下方向の移動が許容されている。また、前記連結孔79・79は前記第1径方向D1に細長い長孔状に形成しているので、前記スライド部分61・61は前記連結ピン52に対して当該第1径方向D1に移動することができる。
図11に示すように、前記プラグ部材12の外周には環状のスリーブ部材15が配置されている。このスリーブ部材15は薄肉円筒状に形成されており、その周壁15aにはスリットを形成せず、周方向に切れ目がない形状に構成されている。また、このスリーブ部材15の内周面及び外周面がストレート面に形成されている。
図12は、図11に2つ示される前記スライド部分61のうちの一方を拡大して示したものである。この図に示すように、それぞれの前記スライド部分61の外面には、2つの当たり部61a・61aと、その2つの当たり部の間に配置される逃げ部61bとが、周方向に並んで形成されている。前記当たり部61a・61aは、円弧面に形成して、前記スリーブ部材15の内周面に接触するように構成している。また、前記逃げ部61bは平坦な面に形成しており、この逃げ部61bと前記スリーブ部材15の内周面との間に隙間Bが形成されている。
図10及び図11に図示のリリース状態において前記リリース室35の圧油を排出するとともに前記ロック室34に圧油を供給すると、前記駆動部材21が下方へ駆動される。この駆動部材21の下降に伴い、前記連結ピン52が前記貫通孔78内を下方へ移動し、その両端に連結されている前記スライド部分61・61を引き下げる(ロック移動)。
この結果、前記スライド部分61・61が、前記スライド面63と前記傾斜外面64とのテーパ係合により拡径方向に変位し、前記スリーブ部材15を内方から押動する。この結果、当該スリーブ部材15は、前記スライド部分61・61が対面配置される前記第2径方向D2には拡径し、それとは垂直の前記第1径方向D1には縮径するよう弾性変形して、図13に示すような略楕円形を呈する。それと同時に、前記スリーブ部材15において拡径方向に変形した部分が、前記ワークパレット2の前記位置決め孔5の内周面に密着する。
この第3実施形態でも前記第1実施形態と同様に、前記スリーブ部材15が前記拡径方向の力を前記位置決め孔5の内周面に作用させるのは、前記スライド部分61・61に対面する部分のみ(厳密に言えば、図12に図示の前記当たり部61aの部分のみ)である。従って、前記密着により、前記プラグ部材12に対する前記位置決め孔5の位置ズレ(図11に図示の位置ズレ)のうち、前記第2径方向D2の位置ズレは是正される。一方、前記スライド部分61・61は前記スライド面63及び前記傾斜外面64に沿って前記第1径方向D1へ移動自在であるため、図13に示すように、前記スリーブ部材15は前記スライド部分61・61とともに前記第1径方向D1へある程度は移動することができる。従って、前記プラグ部材12に対する前記位置決め孔5の位置ズレのうち、前記第1径方向D1の位置ズレは許容される。
上記ロック状態を解除するには、前記第1実施形態と同様に、前記ロック室34から圧油を排出し、前記リリース室35に圧油を供給すればよい。すると前記ピストン22が上昇され、前記ピストンロッド23に前記連結ピン52を介して連結される前記スライド部分61・61も上昇される(リリース移動)。この結果、前記スリーブ部材15はそれ自体が有する弾発力によって、前記スライド部分61・61を縮径方向に押し戻しながら、前記第2径方向D2の拡径状態を解除する。こうしてロック状態が解除される。
なお、この位置決め装置においては、前記スリーブ部材15を介して前記ワークパレット2を引き下げることはできないので、前記ワークパレット2の被支持面2aを前記ベースプレート1の支持面1aに対して前記プラグ部材12の軸心方向に押圧するための専用のクランプ手段(図示せず)が原則として必要になる。ただし、前記ワークパレット2の重量が相当に大きい場合などは、そのワークパレット2自体の重量によって前記被支持面2aが前記支持面1aに実質的に押圧されることとなるので、専用のクランプ手段を省略することもできる。
以上に第3実施形態の位置決め装置を説明したが、この位置決め装置では前記スリーブ部材15が切れ目のない環状に形成されているので、当該スリーブ部材15の内部に切り粉等の異物が侵入しにくい構成となっている。
更には図12に示すように、前記スライド部分61・61のそれぞれの外面には、前記当たり部61a・61aの間に前記逃げ部61bが形成され、その逃げ部61bと前記スリーブ部材15の内面との間に隙間Bが形成されている。従って、前記位置決め孔5の内径が大きい場合など、当該位置決め孔5の内周面に密着するために前記スリーブ部材15の大きな変位及び変形が必要な場合でも、適切に位置決めすることができる。即ち、それぞれのスライド部分61・61につき2つ、計4つの前記当たり部61a・61aが前記スリーブ部材15を押動し、前記逃げ部61bにおいては押動しない構成となるので、前記スリーブ部材15は、大径の前記位置決め孔5の内周面に沿うように適切に変形して密着し、前記当たり部61aの4点で拡径力(前記第2径方向D2の力)を加え、前記位置決め孔5と前記プラグ部材12との間に発生した前記第2径方向D2の位置ズレを適切かつ確実に是正することができる。
なお、以上に示す第3実施形態の位置決め装置においては、前記スリーブ部材15の周壁15aにスリットを形成して、それにより当該スリーブ部材15が拡径方向および縮径方向に大きく変形できるように構成してもよい。
〔第4実施形態〕
図14から図17は本発明の第4実施形態を示している。
図14は、図4に対応する図である。図15は、図14の15−15線の断面矢視図であって、図5に対応する図である。図16は、図7に対応する図である。
この第4実施形態では、前記スライド部分61の前記スライド面63を、上方(先端方向)に向かうに従って前記プラグ部材12の軸心に近づくように傾斜させて形成している。またこれに対応させて、前記プラグ部材12には、前記スライド面63にテーパ係合可能な傾斜外面64を形成している。なお、前記スライド部分61・61には、前記位置決め孔5の内周面に密着可能な前記ストレート外面16を形成している。
前記キャップ部材25と前記リング26の間に形成される溝には、円筒状に形成した連結部材81の上フランジ27が係合される。この連結部材81の周壁には、前記傾斜外面64に対面する支持窓82を形成している。この支持窓82には、前記スライド部分61が径方向に移動自在となるように嵌合されている。
一対の前記スライド部分61には、貫通孔83が周方向に形成されている。この貫通孔83には、前記プラグ部材12の外周に配置されたリングバネ(付勢部材)84が挿通されている。
図14及び図15に図示のリリース状態において前記リリース室35の圧油を排出するとともに前記ロック室34に圧油を供給すると、前記駆動部材21が下方へ駆動される。この駆動部材21の下降に伴って前記連結部材81が下方へ移動し、当該連結部材81に連結されている前記スライド部分61・61を下方へ引き下げる(ロック移動)。
この結果、前記スライド部分61・61が、前記スライド面63と前記傾斜外面64とのテーパ係合により、前記リングバネ84を弾性変形させながら、拡径方向(前記第2径方向D2)に変位する。こうして、前記スライド部分61・61の前記ストレート外面16が前記位置決め孔5の内周面に密着する。
この第4実施形態では、前記スライド部分61・61が前記第2径方向D2に拡径変位して、そのストレート外面16を前記位置決め孔5の内周面に密着させて拡径力を作用させる構成である。従って、この密着により、前記プラグ部材12に対する前記位置決め孔5の位置ズレ(図15に図示の位置ズレ)のうち、前記第2径方向D2の位置ズレは是正される。一方、前記スライド部分61・61は前記スライド面63及び前記傾斜外面64に沿って前記第1径方向D1へ移動自在であるため、図16に示すように、前記スライド部分61・61は、前記位置決め孔5を押圧する際に当該位置決め孔5の内周面から受ける反力の前記第1径方向D1の成分(分力)によって、前記連結部材81とともに前記第1径方向D1へある程度は移動することができる。従って、前記プラグ部材12に対する前記位置決め孔5の位置ズレのうち、前記第1径方向D1の位置ズレは許容される。
本実施形態では、拡径方向に変位する前記スライド部分61・61が前記位置決め孔5の内周面に直接に密着する構成である。従って、前記スリーブ部材15を変形させて前記位置決め孔5の内周面に密着させる前述の第1〜第3実施形態に比し、前記スライド部分61・61の変位量を大きくできる。
図17は、図16に図示される前記スライド部分61・61のうちの一方を拡大して示したものである。この図に示すように、それぞれの前記スライド部分61の外面には、2つの当たり部61a・61aと、その2つの当たり部の間に配置される逃げ部61bとが、周方向に並んで形成されている。前記当たり部61a・61a(前記ストレート外面16に相当)は、円弧面に形成して、前記位置決め孔5の内周面に接触可能に構成している。また、前記逃げ部61bは平坦な面に形成している。そして、前記当たり部61a・61aが前記位置決め孔5の内周面に密着したときに、この逃げ部61bと前記位置決め孔5の内周面との間に隙間Bが形成される。
このように当たり部61aと逃げ部61bとが形成されているので、前記位置決め孔5の内径が大きい場合など、当該位置決め孔5の内周面に密着するために前記スライド部分61・61の大きな変位が必要な場合でも、適切に位置決めすることができる。即ち、それぞれのスライド部分61・61につき2つ、計4つの前記当たり部61a・61aが前記位置決め孔5の内周面を押動し、前記逃げ部61bにおいては押動しない構成となるので、前記当たり部61aの4点で拡径力(前記第2径方向D2の力)を加え、前記位置決め孔5と前記プラグ部材12との間に発生した前記第2径方向D2の位置ズレを適切かつ確実に是正することができる。
〔変更態様〕
上記の第1〜第4実施形態の位置決め装置は次のように変更可能である。
(1)前記プラグ部材12と前記ハウジング9とは、一体に形成することに代えて、別体に形成してもよい。この場合、上記プラグ部材12をボルト締め又はネジ止め等によってハウジング9に強固に固定すればよい。
(2)また、上記ハウジング9と前記ベースプレート1とは、別体に形成することに代えて、一体に形成してもよい。
(3)前記スライド面63・63や前記スライド外面(傾斜外面)64・64は、前記第1径方向D1に平行に形成せず、当該第1径方向D1に対し傾斜して形成してもよい。
(4)前記スライド部分61・61は、一対で設ける場合に限られず、二対以上設けることもできる。
〔クランピングシステム〕
以下に、上記位置決め装置のクランピングシステムへの第1適用例を図18を参照して説明する。
図18は上記クランピングシステムの模式平面図である。
図18に示すように、マシニングセンタのテーブルTの上面に前記ベースプレート1が固設される。前記ワークパレット2は、本発明のクランピングシステムを介して、前記ベースプレート1に対し着脱自在に構成されている。このクランピングシステムは、第1の位置決め装置101と第2の位置決め装置102を備えている。
前記ワークパレット2は、複数個用意されており(図では1個のみ図示)、必要に応じて交換して前記ベースプレート1に装着可能となっている。前記ワークパレット2が前記ベースプレート1に装着される際は、前記の2つの位置決め装置101・102によって位置決め及び固定される。
第1の位置決め装置101は、前記ワークパレット2に形成した前記位置決め孔5の内周面に差し込まれるスリーブ部材15を備え、このスリーブ部材15のほぼ全周にわたって拡径力を作用させて前記位置決め孔5の内周面に密着させ、前記ベースプレート1に前記スリーブ部材15を介して前記ワークパレット2を水平方向へ位置決めする。具体的には、前記位置決め孔5の軸心が前記第1の位置決め装置101の軸心Aに一致するように位置決めされる。引き続いて、その密着した前記スリーブ部材15を下方へ駆動して、前記ベースプレート1に前記ワークパレット2を固定するように構成している。
なお、前記第1の位置決め装置101の具体的構成は種々考えられるが、例えば、第1実施形態の位置決め装置において前記スライド部分61・61を設けず、前記プラグ部材12の外周全体にわたってテーパ状の傾斜外面13を形成し、その傾斜外面13に前記スリーブ部材15の前記傾斜内面17をテーパ係合可能に構成したものが考えられる。
また、前記第2の位置決め装置102として、前記の第1実施形態の位置決め装置(図1及び図2参照)が採用されている。前記スライド部分61・61は、2つの位置決め装置101・102の軸心A・B同士を結ぶ直線Lにほぼ直交する方向に対面するよう配置される。言い換えれば、前記第2径方向D2が前記直線Lにほぼ直交するように配置される。従って、前記スリーブ部材15には前記スライド部分61・61が対面する向き(前記第2径方向D2)に拡径力が作用し、これにより、前記ワークパレット2が上述の軸心Aを中心として旋回するのを阻止する。なおこのとき、前記スリーブ部材15は前記スライド部分61・61とともに前記スライド面63・63に沿って(前記第1径方向D1に)移動することによって、上記の軸心Aに対する径方向の誤差は吸収される。引き続いて、その密着した前記スリーブ部材15を下方へ駆動して、前記ベースプレート1に前記ワークパレット2を固定する。
本クランピングシステムでは、前記第2の位置決め装置102として第1実施形態の位置決め装置を採用しているから、位置決めを高精度で行うことができる。また、前記ワークパレット2と前記ベースプレート1とを着脱する際に、前記第2の位置決め装置102において前記位置決め孔5の内周面と前記ストレート外面16との間に前述の嵌合隙間G(図4及び図5に図示)を形成した状態とできる。従って、着脱の際の作業性を良好とできている。更には、前述のロック移動の際に、前記第2の位置決め装置102において前記スリーブ部材15を介して前記ワークパレット2を前記ベースプレート1に対して近接させることが可能であるから、必要に応じて、専用のクランプ手段を省略することができる。
また、本クランピングシステムのように、複数の位置決め装置101・102のうちの少なくとも一つに前述の第1実施形態の位置決め装置を採用することで、様々な態様の位置決めを行えるクランピングシステムを提供できる。
図19は、上記位置決め装置のクランピングシステムへの第2適用例を示す平面模式図である。この第2適用例は、長尺状のワークパレット2を前記ベースプレート1に固定するために好適な一例として構成されている。この第2適用例では図19に示すように、前記第1実施形態の3つの位置決め装置111〜113が、当該ワークパレット2の長手方向に沿って並べて設けられている。
中間位置の位置決め装置112においては、前記スライド部分61・61の対面方向は前記ワークパレット2の長手方向に沿っている。この位置決め装置112では、前記ワークパレット2の長手方向における位置決めを行う。
また、端の位置の位置決め装置111・113においては、前記スライド部分61・61の対面方向は前記ワークパレット2の長手方向にほぼ垂直になっている。この位置決め装置111・113は、前記ワークパレット2の長手方向と垂直な方向における位置決めを行うとともに、前記中間位置の位置決め装置112の軸心を中心に前記ワークパレット2が旋回するのを阻止する。
〔クランピングシステムの変更態様〕
上記クランピングシステムは次のように変更可能である。
(1)図18の第1適用例においては、前記第2の位置決め装置102として前記第1実施形態の位置決め装置を用いる構成に限定されず、例えば前述した第2〜第4の実施形態の位置決め装置を採用することができる。図19の第2適用例においても、第1実施形態の位置決め装置に代えて、第2〜第4の実施形態の位置決め装置を使用できる。
(2)図18の第1適用例においては、前記位置決め装置101・102のほかに、前記ワークパレット2の前記被支持面2aを前記ベースプレート1の前記支持面1aに押圧可能なクランピング手段を特別に設けることもできる。図19の第2適用例においても同様である。
(3)前記の第1ブロックと第2ブロックとの組み合わせは、例示したベースプレート1とワークパレット2の組み合わせに代えて、工作機械のテーブルとワークパレットの組み合わせ、ワークパレットと治具ベースの組み合わせ、治具ベースとワークピースの組み合わせ、溶接治具等の作業用治具とワークピース等の作業物の組み合わせであってもよい。更には、射出成形機やプレス機の盤面と金型の組み合わせであってもよい。このほかにも、本発明は、レーザ加工機や放電加工機などの各種の加工機械のワークピースまたはツール等の位置決めにも適用可能である。

Claims (14)

  1. 第2ブロック(2)に形成した位置決め孔(5)に挿入されるプラグ部材(12)を第1ブロック(1)から突出させ、
    上記プラグ部材(12)を挟んで対面する複数のスライド部分(61・61)を、その対面方向にほぼ直交する第1径方向(D1)へ移動可能な状態で上記プラグ部材(12)に配置し、
    上記スライド部分(61・61)の外周に、拡径および縮径可能な環状の押圧部材(15)を配置し、
    駆動手段(D)によって、上記スライド部分(61・61)が、前記の対面方向である第2径方向(D2)へ上記の押圧部材(15)を拡径させて前記位置決め孔(5)の周面に押圧することにより、前記プラグ部材(12)に対して上記スライド部分(61・61)を前記の第1径方向(D1)へ移動させるように構成した、ことを特徴とする位置決め装置。
  2. 請求項1に記載の位置決め装置であって、
    前記スライド部分(61・61)の外面には、先端方向に向かうに従って前記プラグ部材(12)の軸心に近づく傾斜外面(13・13)を形成し、
    前記押圧部材(15)には、前記傾斜外面(13・13)にテーパ係合可能な傾斜内面(17)を形成し、
    前記プラグ部材(12)内に駆動部材(21)を軸心方向へ移動可能に挿入し、この駆動部材(21)を前記押圧部材(15)に連結し、
    上記駆動部材(21)を介して前記押圧部材(15)を基端方向へロック移動させることで、前記テーパ係合によって前記押圧部材(15)を前記の第2径方向(D2)へ拡径させて当該押圧部材(15)を前記位置決め孔(5)の内周面に密着させ、
    上記駆動部材(21)を介して前記押圧部材(15)を先端方向へリリース移動させることで、前記押圧部材(15)の前記拡径を解除して前記の密着を解除する、ことを特徴とする位置決め装置。
  3. 請求項1に記載の位置決め装置であって、
    前記プラグ部材(12)には、先端方向に向かうに従って軸心に近づく傾斜外面(64・64)を前記の第2径方向(D2)に対面させて形成し、
    上記の傾斜外面(64・64)に前記スライド部分(61・61)を先端側からテーパ係合可能に構成し、
    前記プラグ部材(12)内に駆動部材(21)を軸心方向へ移動可能に挿入し、この駆動部材(21)を前記スライド部分(61・61)に連結し、
    上記駆動部材(21)を介して前記スライド部分(61・61)を基端方向へロック移動させることで、前記テーパ係合によって前記押圧部材(15)を前記の第2径方向(D2)へ拡径させて当該押圧部材(15)を前記位置決め孔(5)の内周面に密着させ、
    上記駆動部材(21)を介して前記スライド部分(61・61)を先端方向へリリース移動させることで、前記押圧部材(15)の前記の拡径を解除して前記の密着を解除する、ことを特徴とする位置決め装置。
  4. 請求項1に記載の位置決め装置であって、前記押圧部材(15)は環状に形成されていることを特徴とする位置決め装置。
  5. 請求項4に記載の位置決め装置であって、前記押圧部材(15)と前記プラグ部材(12)との間に前記第1径方向(D1)の隙間(A・A)が形成されていることを特徴とする位置決め装置。
  6. 請求項4に記載の位置決め装置であって、前記押圧部材(15)にはスリット(51)が形成され、このスリット(51)によって前記押圧部材(15)が拡径方向及び縮径方向に変形可能に構成したことを特徴とする位置決め装置。
  7. 請求項4に記載の位置決め装置であって、前記押圧部材(15)は切れ目なしの環状に形成されていることを特徴とする位置決め装置。
  8. 請求項7に記載の位置決め装置であって、
    それぞれの前記スライド部分(61)の外面には、前記押圧部材(15)の内面に接触する2つの当たり部(61a・61a)と、これら2つの当たり部(61a・61a)の間に配置される逃げ部(61b)とが周方向に並んで形成され、
    前記逃げ部(61b)と前記押圧部材(15)との間に隙間(B)が形成されている、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  9. 第2ブロック(2)に形成した位置決め孔(5)に挿入されるプラグ部材(12)を第1ブロック(1)から突出させ、
    上記プラグ部材(12)を挟んで対面する複数のスライド部分(61・61)を、その対面方向にほぼ直交する第1径方向(D1)へ移動可能な状態で上記プラグ部材(12)に配置するとともに、前記の対面方向である第2径方向(D2)へ拡径および縮径可能に構成し、
    駆動手段(D)によって、上記スライド部分(61・61)を上記の第2径方向(D2)へ拡径させて前記位置決め孔(5)の周面に押圧することにより、前記プラグ部材(12)に対して上記スライド部分(61・61)を前記の第1径方向(D1)へ移動させるように構成した、ことを特徴とする位置決め装置。
  10. 請求項9に記載の位置決め装置であって、
    前記プラグ部材(12)には、先端方向に向かうに従って軸心に近づく傾斜外面(64・64)を前記の第2径方向(D2)に対面させて形成し、
    前記プラグ部材(12)の外周に円筒状の連結部材(81)を配置し、
    その連結部材(81)に前記スライド部分(61・61)を前記の第2径方向(D2)へ移動可能に支持するとともに、これらスライド部分(61・61)を前記の傾斜外面(64・64)に先端側からテーパ係合可能に構成し、
    前記プラグ部材(12)内に駆動部材(21)を軸心方向へ移動可能に挿入し、この駆動部材(21)を前記の連結部材(81)に連結し、
    上記駆動部材(21)を介して前記スライド部分(61・61)を基端方向へロック移動させることで、前記テーパ係合によって当該スライド部分(61・61)を前記の第2径方向(D2)へ拡径させて前記位置決め孔(5)の内周面に密着させ、
    上記駆動部材(21)を介して前記スライド部分(61・61)を先端方向へリリース移動させることで、前記の拡径を解除して前記の密着を解除する、ことを特徴とする位置決め装置。
  11. 請求項10に記載の位置決め装置であって、縮径方向の弾発力を前記スライド部分(61・61)に作用させる付勢部材(84)を備えることを特徴とする位置決め装置。
  12. 請求項9に記載の位置決め装置であって、
    それぞれの前記スライド部分(61)の外面には、2つの当たり部(61a・61a)と、これら2つの当たり部(61a・61a)の間に配置される逃げ部(61b)とが周方向に並んで形成され、
    前記当たり部(61a・61a)が前記位置決め孔(5)の内周面に接触したときに、前記逃げ部(61b)と前記位置決め孔(5)の内周面との間に隙間(B)が形成される、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  13. 請求項1または9に記載の位置決め装置を備える、ことを特徴とするクランピングシステム。
  14. 複数の位置決め装置を備え、そのうちの少なくとも一つが請求項1または9に記載の位置決め装置である、ことを特徴とするクランピングシステム。
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