JP4554303B2 - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被処理基板上に液体を塗布して塗布膜を形成するための塗布装置および塗布方法に関する。
従来より、LCD等のフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では、被処理基板(ガラス基板等)上にレジスト液をスピンレス法で塗布するために、スリット状の吐出口を有する長尺型のレジストノズルが用いられている。
このような長尺型のレジストノズルを用いる塗布装置では、たとえば特許文献1に開示されるように、載置台またはステージ上に基板を水平に載置して、このステージ上の基板と長尺型レジストノズルの吐出口との間に100μm程度の微小なギャップを設定し、基板上方でレジストノズルを走査方向(一般にノズル長手方向と直交する水平方向)に移動させながら基板上にレジスト液を吐出させる。その際、基板上に吐出されたレジスト液がレジストノズルの背面下部に回って盛り上がり、ノズル長手方向に延びる凸面状のメニスカスが形成される。
上記のような塗布装置においては、基板上にレジスト液を所望の膜厚で塗布するために上記ギャップを設定値に合わせるギャップ管理と、レジスト塗布膜の膜厚の不均一性または塗布ムラを防止するために上記メニスカスの頂上ラインまたはウエットラインを水平一直線に揃えるウエットライン管理とが必要になる。
ギャップ管理は、基板の厚み(板厚)がパラメータになる。概して基板の厚みは一定ではなく、公差内のバラツキがある。たとえば、ガラス基板の厚みが公称0.7mmで公差が±0.03mmの場合、0.67mm〜0.73mmの範囲内で板厚にバラツキがある。レジストノズルのレジスト液を吐出する高さ位置が固定されていると、板厚のバラツキがそのまま上記ギャップのバラツキとなり、ひいてはレジスト膜厚のバラツキになる。そこで、レジスト塗布に先立って基板の厚みを測定し、その厚み測定値に応じてレジストノズルの吐出口の高さ位置を調整し、上記ギャップを設定値に合わせるようにしている。基板厚み測定法としては、ステージ上の基板に上方からダイヤルゲージの触針を押し付けてゲージ読取値から厚み測定値を求める方式が用いられている。最近は、基板厚み測定部をレジストノズルに取り付けて、基板厚み測定のための特別な占有スペースや駆動機構を省く構成が採られている。
ウエットライン管理は、レジスト塗布処理を開始する直前にレジストノズルの背面下部にレジスト液を下塗りするプライミング処理で対処している。代表的なプライミング処理法は、レジストノズルと同等またはそれ以上の長さを有する円筒状または円柱状のローラ(プライミングローラ)をステージの隣に設置し、吐出口が微小なギャップを介してプライミングローラの外周面と対向する位置までレジストノズルを近づけてレジスト液を吐出させ、同時にプライミングローラを所定方向に回転させる。そうすると、吐出口より出たレジスト液はレジストノズルの背面下部に回り込んでからプライミングローラに巻き取られ、レジストノズルの背面下部にレジスト液の液膜が残る。このようなプライミング処理を施されたレジストノズルを基板の上方に移し、レジスト塗布処理を開始することで、塗布処理中にウエットライン(頂上ライン)が水平一直線に揃ったメニスカスをレジストノズルの背面下部に形成することができる。
特開平10−156255
上記のようなウエットライン管理におけるプライミング処理とギャップ管理における基板の板厚測定ないしギャップ調整とは各基板についてレジスト塗布処理の前に行われなければならない。ここで、プライミング処理はレジスト塗布処理の直前が好ましく、プライミング処理を終了してからレジスト塗布処理を開始するまでの時間が長かったりばらついたりすると、レジストノズルの背面下部におけるレジスト液の着液状態が不安定になり、ウエットライン管理が不良になるおそれがある。このため、従来の塗布装置では、ダイヤルゲージ式の基板厚み測定に比較的長い不定な時間を要することもあって、最初に基板の厚みを測定し、次いでプライミング処理を実行し、その後にギャップ調整を行ってレジスト塗布処理を開始するといったシーケンスが採られていた。
この場合、レジストノズルにダイヤルゲージ式の基板厚み測定部を取り付ける方式においては、最初にレジストノズルをステージの上方に移動させて基板厚み測定部にステージ上の基板の厚みを測定させ、次いでレジストノズルをプライミングローラに近接する位置まで移動させてプライミング処理を実行し、プライミング処理の後にレジストノズルを再びステージ上方の塗布開始位置まで移動させ、そこでレジストノズルの吐出口と基板との間に設定通りの距離間隔でギャップが形成されるように先の基板厚み測定で得られた厚み測定値に応じてレジストノズルの吐出口と基準面(通常はステージ上面)との距離間隔を調整し、それからレジストノズルの塗布走査を開始するといったシーケンスになる。このようなシーケンスは、煩雑なうえ所要時間も長く、塗布装置全体におけるタクトの短縮化を制限する。
なお、レジストノズルと基板厚み測定部とを分離し、レジストノズルがプライミング処理を受けている間に基板厚み測定部にステージ上の基板の厚みを測定させる方式も考えられる。しかし、この方式は、並行処理によってタクトを短くできるが、基板厚み測定部に固有の占有スペースや駆動機構を必要とするという別の不利点があり、結局トレードオフの問題になる。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、被処理基板の厚さを短時間で効率的に測定できる塗布装置および塗布方法を提供することを目的とする。
本発明の別の目的は、ウエットライン管理におけるプライミング処理とギャップ管理における基板厚み測定ないしギャップ調整とを短時間で効率的に行ってタクトを短縮できる塗布装置および塗布方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の塗布装置は、おもて面を被処理面とするガラス基板を下からの支持でほぼ水平に保つステージと、前記基板上に処理液を塗布するために前記ステージ上の基板に対して上方から処理液を吐出する塗布ノズルと、前記塗布ノズルと前記基板とを水平な第1の方向で相対的に移動させる水平移動部と、前記塗布ノズルと前記基板とを鉛直方向で相対的に移動させる昇降部と、前記塗布ノズルに取り付けられ、前記ステージ上の前記基板のおもて面の透明な部分に対して上方から光ビームを投光する投光部と、前記基板の裏面からの前記光ビームに対応する第1の反射光と前記基板のおもて面からの前記光ビームに対応する第2の反射光とを受光する受光部と、前記受光部において前記第1の反射光を受光した第1の受光位置と前記第2の反射光を受光した第2の受光位置とから前記基板の厚み測定値を演算により求める計測制御演算部とを有する基板厚み測定部とを具備し、前記ステージ上の基板に対して塗布開始位置の上方から前記昇降部により前記塗布ノズルを下降させ、その下降の最中または途中で前記基板厚み測定部により前記基板の厚みを測定し、その厚み測定値に基づいて前記塗布ノズルの吐出口と前記基板との間に設定距離のギャップが形成されるように前記塗布ノズルの高さ位置を調整して前記塗布開始位置とし、前記塗布開始位置から前記塗布ノズルによる処理液の吐出を開始するとともに前記水平移動部による前記塗布ノズルの水平移動を開始する。
上記の構成においては、ステージ上のガラス基板に対して塗布開始位置付近の上方から昇降部により塗布ノズルを下降移動させる間に、基板厚み測定部によりステージ上の基板の厚みを非接触で光学的に測定し、その厚み測定値に基づいて設定距離のギャップが得られる高さ位置に塗布ノズルの塗布開始位置を合わせるようにしたので、基板がステージ上に搬入されてから塗布処理を開始するまでの時間を大幅に縮小し、タクトの短縮化を図ることができる。
本発明の好適な一態様によれば、昇降部により塗布ノズルの下降を開始してから完了するまでの間に、基板厚み測定部が異なる位置で基板の厚みを複数回測定し、その結果得られる複数の測定値の中で最大の値をギャップ調整に用いる厚み測定値とする。このように異なる位置で取得した複数個の測定値の最大値を代表値とすることで、測定誤差に起因してノズル吐出口が基板に当接ないし擦接する可能性を最も確実に低減することができる。
また、別の好適な一態様によれば、昇降部により塗布ノズルの下降を開始してから完了するまでの間に、基板厚み測定部が異なる位置で基板の厚みを複数回測定し、その結果得られる複数の測定値の平均値をギャップ調整に用いる厚み測定値とする。このように異なる位置で取得した複数個の測定値の平均値を代表値とすることで、測定精度の信頼性を図ることができる。
また、本発明の好適な一態様によれば、塗布ノズルが第1の方向と直交する水平な第2の方向に延びる長尺型で、吐出口がスリット状または多孔配列型に形成され、塗布処理時の進行方向で後方を向くノズル背面の下端部が吐出口に向かってテーパ面に形成され、塗布ノズルが処理液を吐出しながら水平移動を行う際に、吐出口より出た処理液がノズル背面側に回り込んでから基板上に塗布されるようになっている。かかる構成においては、長尺型の塗布ノズルが基板上で塗布動作を行う際に、ノズル吐出口から出た処理液がノズル背面側に回り込んでノズル長手方向に延びる凸面状のメニスカスが形成される。この場合、本発明の好適な一態様によれば、塗布処理に先立って塗布ノズルの背面下端部に処理液を下塗りするためのプライミング処理部をステージの近くに設置し、水平移動部および昇降部により塗布ノズルをプライミング処理部とステージとの間で移動させる。
プライミング処理部は、塗布ノズルの背面下端部に処理液を第2の方向でほぼ均一に塗るのが好ましい。また、プライミング処理部が、第2の方向に延びる円筒状または円柱状の回転可能なローラを有し、このローラの頂上部付近に微小なギャップを空けて塗布ノズルの吐出口から処理液を吐出させ、吐出口から出た処理液が塗布ノズルの背面側に回り込む方向にローラを回転させるのが好ましい。また、プライミング処理部が、塗布ノズルより処理液を受け取ったローラの外周面を洗浄するためにローラの下部を溶剤の浴に浸ける洗浄バスと、該溶剤の浴から上がった直後のローラの外周面から液を拭い取るためのワイパとを有するのが好ましい。
また、本発明の好適な一態様によれば、ステージの上面に基板を真空吸着力で固定するための吸着固定部が設けられる。この場合は、布ノズルをステージの上方で水平方向あるいは鉛直方向に移動させることになる。もっとも、塗布ノズルとステージ上の基板との位置関係は相対的なものであり、塗布ノズルを固定してステージ上で基板を水平方向または鉛直方向で移動させる方式も可能である。
また、好適な一態様においては、基板がおもて面を被処理面とするガラス基板であり、基板厚み測定部が、ステージ上の基板のおもて面に対して上方から光ビームを投光する投光部と、基板の裏面からの光ビームに対応する第1の反射光と基板のおもて面からの光ビームに対応する第2の反射光とを受光する受光部とを有し、受光部において第1の反射光を受光した第1の受光位置と第2の反射光を受光した第2の受光位置とから厚み測定値を求める。
また、好適な一態様においては、基板の周縁部に膜無しの透明な非製品領域が設定され、基板厚み測定部が該非製品領域において基板の厚さを測定する。この場合、基板厚み測定部は、第1の方向に延びる基板周縁部の位置で厚み測定値を求めることができる。また、塗布ノズルが処理液を吐出しながら水平移動を行っている最中に、基板厚み測定部により塗布ノズルよりも前方の位置で基板の両端周縁部における厚み測定値を求め、各々の厚み測定値に基づいて昇降部により塗布ノズルの両端部の高さ位置を個別に調整することもできる。
本発明は、さらに他の観点による塗布装置を提供する。すなわち、本発明の第2の塗布装置は、おもて面を被処理面とするガラス基板を下からの支持でほぼ水平に保つステージと、前記基板上に処理液を塗布するために前記ステージ上の基板に対して上方から処理液を吐出する塗布ノズルと、前記塗布ノズルと前記基板とを水平な第1の方向で相対的に移動させる水平移動部と、前記塗布ノズルと前記基板とを鉛直方向で相対的に移動させる昇降部と、前記塗布ノズルに取り付けられ、前記ステージ上の前記基板のおもて面の透明な部分に対して上方から光ビームを投光する投光部と、前記基板の裏面からの前記光ビームに対応する第1の反射光と前記基板のおもて面からの前記光ビームに対応する第2の反射光とを受光する受光部と、前記受光部において前記第1の反射光を受光した第1の受光位置と前記第2の反射光を受光した第2の受光位置とから前記基板の厚み測定値を演算により求める計測制御演算部とを有する基板厚み測定部とを具備し、前記水平移動部および前記昇降部により、前記ステージ上の前記基板に対して前記塗布ノズルを相対的に斜め下方に降ろしながら塗布開始位置まで前記塗布ノズルを移動させ、その斜め下方に降ろす最中または途中で、前記厚み測定部が異なる位置で前記基板の厚みを複数回測定し、その厚み測定値に基づいて前記塗布ノズルの下端の吐出口と前記基板との間に設定距離のギャップを形成する。
本発明の第1の塗布方法は、おもて面を被処理面とするガラス基板を下からの支持でほぼ水平に保つ第1の工程と、前記基板に処理液を供給するための塗布ノズルを前記基板の上方で前記基板に対して相対的に鉛直方向で移動させて、前記塗布ノズルに取り付けられ、前記ステージ上の前記基板のおもて面の透明な部分に対して上方から光ビームを投光する投光部と、前記基板の裏面からの前記光ビームに対応する第1の反射光と前記基板のおもて面からの前記光ビームに対応する第2の反射光とを受光する受光部と、前記受光部において前記第1の反射光を受光した第1の受光位置と前記第2の反射光を受光した第2の受光位置とから前記基板の厚み測定値を演算により求める計測制御演算部とを有する基板厚み測定部により前記基板の厚みを測定する第2の工程と、前記基板厚み測定部で得られた厚み測定値に基づき、前記塗布ノズルを前記基板の上方で前記基板に対して相対的に鉛直方向で移動させて、前記塗布ノズルの下端の吐出口と前記基板との間に設定距離のギャップを形成する第3の工程と、前記塗布ノズルより前記基板に対して処理液を吐出させながら、前記塗布ノズルと前記基板とを所定の水平方向で相対的に移動させて、前記基板上に処理液を塗布する第4の工程とを有する。
本発明の第2の塗布方法は、おもて面を被処理面とするガラス基板を下からの支持でほぼ水平に保つ第1の工程と、前記基板に処理液を供給するための塗布ノズルの下端部に処理液の液膜を付ける第2の工程と、前記塗布ノズルを前記基板の上方で前記基板に対して相対的に鉛直方向で移動させて、前記塗布ノズルに取り付けられ、前記ステージ上の前記基板のおもて面の透明な部分に対して上方から光ビームを投光する投光部と、前記基板の裏面からの前記光ビームに対応する第1の反射光と前記基板のおもて面からの前記光ビームに対応する第2の反射光とを受光する受光部と、前記受光部において前記第1の反射光を受光した第1の受光位置と前記第2の反射光を受光した第2の受光位置とから前記基板の厚み測定値を演算により基板厚み測定部により前記基板の厚みを測定する第3の工程と、前記基板厚み測定部で得られた厚み測定値に基づき、前記塗布ノズルを前記基板の上方で前記基板に対して相対的に鉛直方向で移動させて、前記塗布ノズルの下端の吐出口と前記基板との間に設定距離のギャップを形成する第4の工程と、前記塗布ノズルより前記基板に対して処理液を吐出させながら、前記塗布ノズルと前記基板とを所定の水平方向で相対的に移動させて、前記基板上に処理液を塗布する第5の工程とを有する。
本発明の塗布装置または塗布方法によれば、上記のような構成と作用により、被処理基板の厚さを短時間で効率的に測定することができる。また、ウエットライン管理におけるプライミング処理とギャップ管理における基板厚み測定ないしギャップ調整とを短時間で効率的に行い、装置全体のタクトを短縮することができる。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。
図1に、本発明の塗布装置および塗布方法を適用できる一構成例としての塗布現像処理システムを示す。この塗布現像処理システム10は、クリーンルーム内に設置され、たとえばLCD基板を被処理基板とし、LCD製造プロセスにおいてフォトリソグラフィー工程の中の洗浄、レジスト塗布、プリベーク、現像およびポストベーク等の一連の処理を行うものである。露光処理は、この処理システムに隣接して設置される外部の露光装置12で行われる。
この塗布現像処理システム10は、中心部に横長のプロセスステーション(P/S)16を配置し、その長手方向(X方向)両端部にカセットステーション(C/S)14とインタフェースステーション(I/F)18とを配置している。
カセットステーション(C/S)14は、システム10のカセット搬入出ポートであり、角型のガラス基板Gを多段に積み重ねるようにして複数枚収容可能なカセットCを水平方向たとえばY方向に4個まで並べて載置可能なカセットステージ20と、このステージ20上のカセットCに対して基板Gの出し入れを行う搬送機構22とを備えている。搬送機構22は、基板Gを保持できる手段たとえば搬送アーム22aを有し、X,Y,Z,θの4軸で動作可能であり、隣接するプロセスステーション(P/S)16側と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
プロセスステーション(P/S)16は、システム長手方向(X方向)に延在する平行かつ逆向きの一対のラインA,Bに各処理部をプロセスフローまたは工程の順に配置している。より詳細には、カセットステーション(C/S)14側からインタフェースステーション(I/F)18側へ向う上流部のプロセスラインAには、洗浄プロセス部24と、第1の熱的処理部26と、塗布プロセス部28と、第2の熱的処理部30とを横一列に配置している。一方、インタフェースステーション(I/F)18側からカセットステーション(C/S)14側へ向う下流部のプロセスラインBには、第2の熱的処理部30と、現像プロセス部32と、脱色プロセス部34と、第3の熱的処理部36とを横一列に配置している。このライン形態では、第2の熱的処理部30が、上流側のプロセスラインAの最後尾に位置するとともに下流側のプロセスラインBの先頭に位置しており、両ラインA,B間に跨っている。
両プロセスラインA,Bの間には補助搬送空間38が設けられており、基板Gを1枚単位で水平に載置可能なシャトル40が図示しない駆動機構によってライン方向(X方向)で双方向に移動できるようになっている。
上流部のプロセスラインAにおいて、洗浄プロセス部24は、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42を含んでおり、このスクラバ洗浄ユニット(SCR)42内のカセットステーション(C/S)10と隣接する場所にエキシマUV照射ユニット(e−UV)41を配置している。スクラバ洗浄ユニット(SCR)42内の洗浄部は、基板Gをコロ搬送またはベルト搬送により水平姿勢でラインA方向に搬送しながら基板Gの上面(被処理面)にブラッシング洗浄やブロー洗浄を施すようになっている。
洗浄プロセス部24の下流側に隣接する第1の熱的処理部26は、プロセスラインAに沿って中心部に縦型の搬送機構46を設け、その前後両側に複数の枚葉式オーブンユニットを基板受け渡し用のパスユニットと一緒に多段に積層配置してなる多段ユニット部またはオーブンタワー(TB)44,48を設けている。
たとえば、図2に示すように、上流側のオーブンタワー(TB)44には、基板搬入用のパスユニット(PASSL)50、脱水ベーク用の加熱ユニット(DHP)52,54およびアドヒージョンユニット(AD)56が下から順に積み重ねられる。ここで、パスユニット(PASSL)50は、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42からの洗浄処理の済んだ基板Gを第1の熱的処理部26内に搬入するためのスペースを提供する。下流側のオーブンタワー(TB)48には、基板搬出用のパスユニット(PASSR)60、基板温度調整用の冷却ユニット(CL)62,64およびアドヒージョンユニット(AD)66が下から順に積み重ねられる。ここで、パスユニット(PASSR)60は、第1の熱的処理部26で所要の熱処理の済んだ基板Gを下流側の塗布プロセス部28へ搬出するためのスペースを提供する。
図2において、搬送機構46は、鉛直方向に延在するガイドレール68に沿って昇降移動可能な昇降搬送体70と、この昇降搬送体70上でθ方向に回転または旋回可能な旋回搬送体72と、この旋回搬送体72上で基板Gを支持しながら前後方向に進退または伸縮可能な搬送アームまたはピンセット74とを有している。昇降搬送体70を昇降駆動するための駆動部76が垂直ガイドレール68の基端側に設けられ、旋回搬送体72を旋回駆動するための駆動部78が昇降搬送体70に取り付けられ、搬送アーム74を進退駆動するための駆動部80が回転搬送体72に取り付けられている。各駆動部76,78,80はたとえば電気モータ等で構成されてよい。
上記のように構成された搬送機構46は、高速に昇降ないし旋回運動して両隣のオーブンタワー(TB)44,48の中の任意のユニットにアクセス可能であり、補助搬送空間38側のシャトル40とも基板Gを受け渡しできるようになっている。
第1の熱的処理部26の下流側に隣接する塗布プロセス部28は、図1に示すように、レジスト塗布ユニット(CT)82と減圧乾燥ユニット(VD)84とをプロセスラインAに沿って一列に配置している。塗布プロセス部28内の構成は後に詳細に説明する。
塗布プロセス部28の下流側に隣接する第2の熱的処理部30は、上記第1の熱的処理部26と同様の構成を有しており、両プロセスラインA,Bの間に縦型の搬送機構90を設け、プロセスラインA側(最後尾)に一方のオーブンタワー(TB)88を設け、プロセスラインB側(先頭)に他方のオーブンタワー(TB)92を設けている。
図示省略するが、たとえば、プロセスラインA側のオーブンタワー(TB)88には、最下段に基板搬入用のパスユニット(PASSL)が配置され、その上にプリベーク用の加熱ユニット(PREBAKE)がたとえば3段積みに重ねられてよい。また、プロセスラインB側のオーブンタワー(TB)92には、最下段に基板搬出用のパスユニット(PASSR)が配置され、その上に基板温度調整用の冷却ユニット(COL)がたとえば1段重ねられ、その上にプリベーク用の加熱ユニット(PREBAKE)がたとえば2段積みに重ねられてよい。
第2の熱的処理部30における搬送機構90は、両オーブンタワー(TB)88,92のそれぞれのパスユニット(PASSL),(PASSR)を介して塗布プロセス部28および現像プロセス部32と基板Gを1枚単位で受け渡しできるだけでなく、補助搬送空間38内のシャトル40や後述するインタフェースステーション(I/F)18とも基板Gを1枚単位で受け渡しできるようになっている。
下流部のプロセスラインBにおいて、現像プロセス部32は、基板Gを水平姿勢で搬送しながら一連の現像処理工程を行う、いわゆる平流し方式の現像ユニット(DEV)94を含んでいる。
現像プロセス部32の下流側には脱色プロセス部34を挟んで第3の熱的処理部36が配置される。脱色プロセス部34は、基板Gの被処理面にi線(波長365nm)を照射して脱色処理を行うためのi線UV照射ユニット(i−UV)96を備えている。
第3の熱的処理部36は、上記第1の熱的処理部26や第2の熱的処理部30と同様の構成を有しており、プロセスラインBに沿って縦型の搬送機構100とその前後両側に一対のオーブンタワー(TB)98,102を設けている。
図示省略するが、たとえば、上流側のオーブンタワー(TB)98には、最下段に基板搬入用のパスユニット(PASSL)が置かれ、その上にポストベーキング用の加熱ユニット(POBAKE)がたとえば3段積みに重ねられてよい。また、下流側のオーブンタワー(TB)102には、最下段にポストベーキング・ユニット(POBAKE)が置かれ、その上に基板搬出および冷却用のパス・クーリングユニット(PASSR・COL)が1段重ねられ、その上にポストベーキング用の加熱ユニット(POBAKE)が2段積みに重ねられてよい。
第3の熱的処理部36における搬送機構100は、両多段ユニット部(TB)98,102のパスユニット(PASSL)およびパス・クーリングユニット(PASSR・COL)を介してそれぞれi線UV照射ユニット(i−UV)96およびカセットステーション(C/S)14と基板Gを1枚単位で受け渡しできるだけでなく、補助搬送空間38内のシャトル40とも基板Gを1枚単位で受け渡しできるようになっている。
インタフェースステーション(I/F)18は、隣接する露光装置12と基板Gのやりとりを行うための搬送装置104を有し、その周囲にバッファ・ステージ(BUF)106、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108および周辺装置110を配置している。バッファ・ステージ(BUF)106には定置型のバッファカセット(図示せず)が置かれる。エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108は、冷却機能を備えた基板受け渡し用のステージであり、プロセスステーション(P/S)16側と基板Gをやりとりする際に用いられる。周辺装置110は、たとえばタイトラー(TITLER)と周辺露光装置(EE)とを上下に積み重ねた構成であってよい。搬送装置104は、基板Gを保持できる手段たとえば搬送アーム104aを有し、隣接する露光装置12や各ユニット(BUF)106、(EXT・COL)108、(TITLER/EE)110と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
図3に、この塗布現像処理システムにおける処理の手順を示す。先ず、カセットステーション(C/S)14において、搬送機構22が、ステージ20上のいずれかのカセットCの中から1つの基板Gを取り出し、プロセスステーション(P/S)16の洗浄プロセス部24のエキシマUV照射ユニット(e−UV)41に搬入する(ステップS1)。
エキシマUV照射ユニット(e−UV)41内で基板Gは紫外線照射による乾式洗浄を施される(ステップS2)。この紫外線洗浄では主として基板表面の有機物が除去される。紫外線洗浄の終了後に、基板Gは、カセットステーション(C/S)14の搬送機構22によって洗浄プロセス部24のスクラバ洗浄ユニット(SCR)42へ移される。
スクラバ洗浄ユニット(SCR)42では、上記したように基板Gをコロ搬送またはベルト搬送により水平姿勢でプロセスラインA方向に平流しで搬送しながら基板Gの上面(被処理面)にブラッシング洗浄やブロー洗浄を施すことにより、基板表面から粒子状の汚れを除去する(ステップS3)。そして、洗浄後も基板Gを平流しで搬送しながらリンス処理を施し、最後にエアーナイフ等を用いて基板Gを乾燥させる。
スクラバ洗浄ユニット(SCR)42内で洗浄処理の済んだ基板Gは、第1の熱的処理部26の上流側オーブンタワー(TB)44内のパスユニット(PASSL)50に平流しで搬入される。
第1の熱的処理部26において、基板Gは搬送機構46により所定のシーケンスで所定のオーブンユニットに順次移送される。たとえば、基板Gは、最初にパスユニット(PASSL)50から加熱ユニット(DHP)52,54の1つに移され、そこで脱水処理を受ける(ステップS4)。次に、基板Gは、冷却ユニット(COL)62,64の1つに移され、そこで一定の基板温度まで冷却される(ステップS5)。しかる後、基板Gはアドヒージョンユニット(AD)56に移され、そこで疎水化処理を受ける(ステップS6)。この疎水化処理の終了後に、基板Gは冷却ユニット(COL)62,64の1つで一定の基板温度まで冷却される(ステップS7)。最後に、基板Gは下流側オーブンタワー(TB)48内のパスユニット(PASSR)60に移される。
このように、第1の熱的処理部26内では、基板Gが、搬送機構46を介して上流側の多段オーブンタワー(TB)44と下流側のオーブンタワー(TB)48との間で任意に行き来できるようになっている。なお、第2および第3の熱的処理部30,36でも同様の基板搬送動作が行なわれる。
第1の熱的処理部26で上記のような一連の熱的または熱系の処理を受けた基板Gは、下流側オーブンタワー(TB)48内のパスユニット(PASSR)60から塗布プロセス部28のレジスト塗布ユニット(CT)82へ移される。
レジスト塗布ユニット(CT)82において、基板Gは、後述するように長尺型のレジストノズルを用いるスピンレス法により基板上面(被処理面)にレジスト液を塗布される。次いで、基板Gは、下流側隣の減圧乾燥ユニット(VD)84で減圧による乾燥処理を受ける(ステップS8)。
上記のようなレジスト塗布処理を受けた基板Gは、減圧乾燥ユニット(VD)84から隣の第2の熱的処理部30の上流側オーブンタワー(TB)88内のパスユニット(PASSL)に搬入される。
第2の熱的処理部30内で、基板Gは、搬送機構90により所定のシーケンスで所定のユニットに順次移送される。たとえば、基板Gは、最初にパスユニット(PASSL)から加熱ユニット(PREBAKE)の1つに移され、そこでプリベーキングの加熱処理を受ける(ステップS9)。次に、基板Gは、冷却ユニット(COL)の1つに移され、そこで一定の基板温度まで冷却される(ステップS10)。しかる後、基板Gは下流側オーブンタワー(TB)92側のパスユニット(PASSR)を経由して、あるいは経由せずにインタフェースステーション(I/F)18側のエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108へ受け渡される。
インタフェースステーション(I/F)18において、基板Gは、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108から周辺装置110の周辺露光装置(EE)に搬入され、そこで基板Gの周辺部に付着するレジストを現像時に除去するための露光を受けた後に、隣の露光装置12へ送られる(ステップS11)。
露光装置12では基板G上のレジストに所定の回路パターンが露光される。そして、パターン露光を終えた基板Gは、露光装置12からインタフェースステーション(I/F)18に戻されると(ステップS11)、先ず周辺装置110のタイトラー(TITLER)に搬入され、そこで基板上の所定の部位に所定の情報が記される(ステップS12)。しかる後、基板Gはエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108に戻される。インタフェースステーション(I/F)18における基板Gの搬送および露光装置12との基板Gのやりとりは搬送装置104によって行われる。
プロセスステーション(P/S)16では、第2の熱的処理部30において搬送機構90がエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108より露光済の基板Gを受け取り、プロセスラインB側のオーブンタワー(TB)92内のパスユニット(PASSR)を介して現像プロセス部32へ受け渡す。
現像プロセス部32では、該オーブンタワー(TB)92内のパスユニット(PASSR)から受け取った基板Gを現像ユニット(DEV)94に搬入する。現像ユニット(DEV)94において基板GはプロセスラインBの下流に向って平流し方式で搬送され、その搬送中に現像、リンス、乾燥の一連の現像処理工程が行われる(ステップS13)。
現像プロセス部32で現像処理を受けた基板Gは下流側隣の脱色プロセス部34へ平流しで搬入され、そこでi線照射による脱色処理を受ける(ステップS14)。脱色処理の済んだ基板Gは、第3の熱的処理部36の上流側オーブンタワー(TB)98内のパスユニット(PASSL)に搬入される。
第3の熱的処理部36において、基板Gは、最初に該パスユニット(PASSL)から加熱ユニット(POBAKE)の1つに移され、そこでポストベーキングの加熱処理を受ける(ステップS15)。次に、基板Gは、下流側オーブンタワー(TB)102内のパスクーリング・ユニット(PASSR・COL)に移され、そこで所定の基板温度に冷却される(ステップS16)。第3の熱的処理部36における基板Gの搬送は搬送機構100によって行われる。
カセットステーション(C/S)14側では、搬送機構22が、第3の熱的処理部36のパスクーリング・ユニット(PASSR・COL)から塗布現像処理の全工程を終えた基板Gを受け取り、受け取った基板Gをステージ20上のいずれかのカセットCに収容する(ステップS1)。
この塗布現像処理システム10においては、塗布プロセス部28のレジスト塗布ユニット(CT)82に本発明を適用することができる。以下、図4〜図19を参照して本発明をレジスト塗布ユニット(CT)82に適用した実施形態を説明する。
図4に示すように、塗布プロセス部28は、支持台112の上にレジスト塗布ユニット(CT)82と減圧乾燥ユニット(VD)84とをX方向に(プロセスラインAに沿って)一列に配置している。X方向に延びる一対のガイドレール114,114が支持台112の両端部に平行に敷設され、両ガイドレール114,114に案内されて移動する一組または複数組の搬送アーム116,116により、レジスト塗布ユニット(CT)82から減圧乾燥ユニット(VD)84へ基板Gを転送できるようになっている。さらに、搬送アーム116,116により、隣接するオーブンタワー(TB)48のパスユニット(PASSR)から塗布処理前の基板Gをレジスト塗布ユニット(CT)82に搬入し、減圧乾燥ユニット(VD)84から隣接するオーブンタワー(TB)88のパスユニット(PASSL)へ塗布処理済みの基板Gを搬出するようになっている。
レジスト塗布ユニット(CT)82は、基板Gを水平に載置して保持するためのステージ118と、このステージ118上に載置される基板Gの上面(被処理面)に長尺型のレジストノズル120を用いてスピンレス法でレジスト液を塗布するための塗布処理部122と、塗布処理を行わない間にレジストノズル120のレジスト液吐出機能を回復して次に備えるためのノズル待機部124等を有する。レジスト塗布ユニット(CT)82内の各部の構成および作用は図5〜図19を参照して後に詳述する。
減圧乾燥ユニット(VD)84は、上面が開口しているトレーまたは底浅容器型の下部チャンバ126と、この下部チャンバ126の上面に気密に密着または嵌合可能に構成された蓋状の上部チャンバ(図示せず)とを有している。下部チャンバ126はほぼ四角形で、中心部には基板Gを水平に載置して支持するためのステージ128が配設され、底面の四隅には排気口130が設けられている。各排気口130は排気管(図示せず)を介して真空ポンプ(図示せず)に通じている。下部チャンバ126に上部チャンバを被せた状態で、両チャンバ内の密閉された処理空間を該真空ポンプにより所定の真空度まで減圧できるようになっている。
図5に、レジスト塗布ユニット(CT)82における塗布処理部122の構成を示す。塗布処理部122は、レジストノズル120を含むレジスト液供給部132と、塗布処理時にレジストノズル120をステージ118の上方でX方向に水平移動させる水平移動機構134とを有する。レジスト液供給部132において、レジストノズル120は、ステージ118上の基板Gを一端から他端までカバーできる長さでY方向に延びる長尺型のノズルであり、レジスト液供給源(図示せず)からのレジスト液供給管136に接続されている。水平移動機構134は、レジストノズル120を水平に支持する逆さコ字状または門形の支持体138と、この支持体138をX方向で双方向に直進移動させる直進駆動部140とを有する。この直進駆動部140は、たとえばガイド付きのリニアモータ機構またはボールねじ機構で構成されてよい。また、レジストノズル120の高さ位置を変更または調節するためのガイド付きの昇降機構135が、たとえば支持体138とレジストノズル120とを接続するジョイント部142に設けられている。昇降機構135がレジストノズル120の高さ位置を調節することで、レジストノズル120の下端または吐出口120aとステージ118上の基板Gの上面(被処理面)との間の距離間隔つまりギャップの大きさを任意に設定または調整することができる。また、この実施形態では、レジストノズル120の両端部に一対のジョイント部142,142および昇降機構135を接続しており、レジストノズル120の高さ調整を左右両端で個別に行うことも可能となっている。
レジストノズル120は、たとえばステンレス鋼等の対錆性と加工性に優れた金属からなり、下端の吐出口120aに向って先細りのテーパ面120b,120cを有している。ここで、一方のテーパ面120bは塗布処理時の進行方向で前方を向く前面であり、他方のテーパ面120cは塗布処理時の進行方向で後方を向く背面である。
この実施形態では、図5に示すように、ステージ118上の基板Gの厚み(板厚)を光学的に測定するための基板厚み測定部150がレジストノズル120の前部に2つ取り付けられている。
図6に、光学式基板厚み測定部150の一構成例を示す。この基板厚み測定部150は、ステージ118(図4、図5)上にほぼ水平に配置されている基板Gの上面またはおもて面に向けて所定の入射角で光ビームLAを投光する投光部152と、光ビームLAに対応した基板Gのおもて面および裏面からのそれぞれの反射光LAa,LAbを受光する受光部154とを備えている。投光部152はたとえば発光ダイオードで構成され、受光部154はたとえば1次元CCDで構成されてよい。投光部152と基板Gとの間の光路上および基板Gと受光部154との間の光路上にそれぞれ集光レンズ156,158が設けられてよい。通常、基板Gのおもて面(被処理面またはパネル形成面)のうち周縁部の非製品領域Gmは膜が付いておらず透明になっている。したがって、測定ポイントは基板Gの非製品領域Gm内に選ばれてよい。なお、基板Gのおもて面の反射率と裏面の反射率とが極度に異なる場合は、投光部152より光ビームLAを2段階の光強度で2回投光し、光強度の大きい方で反射率の低い方の反射光をモニタし、光強度の小さい方で反射率の高い方の反射光をモニタするようにしてもよい。
計測制御演算部160は、投光部152の点灯・消灯を制御し、図7に示すように受光部154からの出力信号に基づいて受光部154における反射光LAa,LAbの受光位置Pa,Pbを割り出し、両受光位置Pa,Pb間のドット差または距離間隔dを求める。この距離間隔dは当該ガラス基板Gの厚みに比例するので、これに比例定数cを乗じた値c×dを当該基板Gの厚み測定値Kとする。計測制御演算部160は、制御部184(図9)の制御の下で基板厚み測定を連続的または断続的に行って複数個の測定値Kを取得し、それらの代表的な値TK(最大値、平均値等)を求めることもできるようになっている。
図8に、ノズル待機部124の構成を示す。図示のように、ノズル待機部124は、洗浄部162と溶剤雰囲気室164とプライミング処理部166とをX方向で横一列に配置している。この中で、プライミング処理部166がステージ118に最も近い場所に位置している。水平移動機構134(図5)の直進駆動部140がノズル待機部124まで延びており(図4)、レジストノズル120をノズル待機部124の各部(162,164,166)に移送できるようになっている。
洗浄部162は、ユニット内の所定位置に配置されたレジストノズル120の下を長手方向(Y方向)に移動またはスキャンするノズル洗浄ヘッド168を有している。このノズル洗浄ヘッド168には、レジストノズル120の下端部および吐出口120aに向けて洗浄液(たとえばシンナー)および乾燥用のガス(たとえばN2ガス)をそれぞれ噴き付ける洗浄ノズル170およびガスノズル172が搭載されるとともに、レジストノズル120に当たって落下した洗浄液をバキューム力で受け集めて回収するドレイン部174が設けられている。
溶剤雰囲気室164は、レジストノズル120の全長をカバーする長さでY方向に延びており、室内には溶剤(たとえばシンナー)が入っている。溶剤雰囲気室164の上面には、長手方向(Y方向)に延びるスリット状の開口166aを設けた断面V状の蓋体166が取り付けられている。レジストノズル120のノズル部を蓋体166に上方から合わせると、吐出口120aとノズル下端部だけが開口166aを介して室内に立ち篭もる溶剤の蒸気に曝されるようになっている。
プライミング処理部166は、レジストノズル120の全長をカバーする長さでY方向に延びる円筒状または円柱状のプライミングローラ178を溶剤浴室176の中に配置している。溶剤浴室176内には、プライミングローラ178の下部が浸かる程度の液面レベルで溶剤または洗浄液(たとえばシンナー)が収容されている。プライミングローラ178は回転機構180によって回転駆動されるようになっている。また、溶剤浴室176内の洗浄液よりも上方の位置でプライミングローラ178の外周面と擦接するワイパ182が設けられている。プライミング処理部166の作用は後述する。
図9に、レジスト塗布ユニット(CT)82内の制御系の構成を示す。制御部184は、メインコントローラまたは局所コントローラとして、ユニット(CT)82内の各部、たとえば水平移動機構134、昇降機構135、レジスト液供給部132、基板厚み測定部150、ノズル洗浄ヘッド168、回転機構180、リフトピン・アクチエータ186および吸着固定部188を制御する。ここで、リフトピン・アクチエータ186は、後述するように、基板の搬入/搬出時にステージ118の上で基板Gを水平姿勢で上げ下げするためのリフトピン190(図11、図14)を昇降駆動する。また、吸着固定部188は、後述するように、ステージ118上に基板Gを載置している間にステージ118の上面に設けた吸引口192(図11、図14)を通じて基板Gをバキューム力で吸着固定する機構である。
図10に、レジスト塗布ユニット(CT)82において1枚の基板Gに対して行われる一連の処理の手順を示す。以下、このフローチャートについてレジスト塗布ユニット(CT)82における全体の動作を説明する。
ユニット(CT)82に新たな基板Gが搬入されるまでの間、レジストノズル120はノズル待機部124の溶剤雰囲気室164で待機している。上記のように、第1の熱的処理部26(図1)で所定の熱処理を受けた基板Gが下流側オーブンタワー(TB)48内のパスユニット(PASSR)60(図2)からレジスト塗布ユニット(CT)82に搬入される。こうして新規の基板Gが搬入されると(ステップA1)、この基板Gをステージ118上に載置するためのローディング動作が行われる(ステップA2)。詳細には、搬送アーム116,116が基板Gをステージ118の真上まで移送し、図11に示すように、ステージ118の中から複数本のリフトピン190が上昇または突出して基板Gを受け取る。次いで、リフトピン190が基板Gを水平に担持したままステージ118の中へ下降または退避することにより、基板Gがステージ118の上面に移載される。リフトピン190は、水平駆動板194を介してシリンダ等のリフトピン・アクチエータ186(図9)に結合されており、リフトピン・アクチエータ186の昇降駆動によって上記のようなローディングのための昇降動作を行う。基板Gがステージ118上に載置されると、吸着固定部188で開閉弁196がオン(開状態)に切り換えられて、真空源(図示せず)からのバキューム力が負圧流路を介してステージ上面の吸引口192に与えられる(図11)。これにより、ステージ118上で基板Gは吸引口192より真空吸着力を受けて固定される。
上記のようにステージ118上で基板Gのローディングが行われるのと並行して、ノズル待機部124ではレジストノズル120が溶剤雰囲気室164から隣のプライミング処理部166へ移され、そこでプライミング処理が行われる(ステップA3)。
このプライミング処理では、吐出口120aがプライミングローラ178の頂上部と微小なギャップを隔てて対向する位置までレジストノズル120を近接させ、そこでレジストノズル120にレジスト液Rを吐出させ、これと同時にプライミングローラ178を回転機構180により一定方向(図11では反時計回り)に回転させる。そうすると、図12に拡大して示すように、レジストノズル120の吐出口120aより出たレジスト液Rがノズル背面120c側に回り込んでからプライミングローラ178の外周面に巻き取られる。レジスト液を巻き取ったプライミングローラ178の外周面は、直後に溶剤の浴に入ってレジスト液Rを洗い落とす。そして、溶剤浴から上がったプライミングローラ178の外周面は、ワイパ180により液を拭い取られ、清浄な面を回復してから再びレジストノズル120の吐出口120aの下を通過しそこでレジスト液を受け取る。なお、レジストノズル120の吐出口とプライミングローラ178との間に形成されるギャップの大きさ(距離)は、塗布処理時にレジストノズル120の吐出口とステージ118上の基板Gとの間に形成されるギャップと同一または近似した値(たとえば40〜150μm)に設定されてよい。
このプライミング処理に際しては、レジストノズル120がレジスト液吐出動作を開始してから一定の遅延時間(たとえば1秒)を置いてプライミングローラ178の回転動作を開始させるのが好ましく、この時間差方式によってレジスト液Rをレジストノズル120のテーパ背面120c側へ十全かつ均一に回り込ませることができる。こうして、プライミング処理を終えた後も、レジストノズル120のテーパ背面120cの下部には、図13に示すように、ノズル長手方向(Y方向)にまっすぐ均一に延びたレジスト液の液膜RFが残る。
上記のようなプライミング処理の終了後に、レジストノズル120は、図14に示すように、昇降機構135および水平移動機構134によってプライミング処理部166からステージ118の上方に設定された測定位置PAまで移送される。この測定位置PAで、昇降機構135がレジストノズル120を真下の塗布開始位置ST(図17の(A))まで、つまり吐出口120aが基板Gと設定距離Dのギャップを隔てて対向する高さ位置までレジストノズル120を下降させ、そのノズル下降動作の間にレジストノズル120に取り付けられている基板厚み測定部150がステージ118上の基板Gの厚みを測定する(ステップA4)。
図16に、基板厚み測定部150における基板厚み測定の手順を示す。上記のように、投光部152からの光ビームLAを基板Gの非製品領域Gmに投光して、基板Gのおもて面と裏面からの反射光LAa,LAbを受光し、それぞれの受光位置Pa,Pb間の距離間隔から基板Gの厚みを表す測定値Kを得る(ステップB1)。この光学的な基板厚み測定を、図15(A)、(B)に示すように、レジストノズル120が所定量降下する度毎に実行し(ステップB1〜B4)、複数個(ns個)の測定値K1,K2,・・・・Knsを得る。次いで、それら複数個の測定値K1,K2,・・・・Knsから代表値TKを求める(ステップB5)。通常は、これら複数個の測定値の最大値または平均値を次のギャップ調整(ステップA5)のための好適な代表値とすることができる。すなわち、基板Gの実際の厚さよりも小さい方にずれた厚み測定値に基づいてギャップ調整を行うと、ステージ118上の基板Gとレジストノズル120とのギャップが設定値Dよりも小さい方にずれてしまい、ノズル吐出口120aが基板Gに当接ないし擦接する危険性がある。したがって、安全性を最重視する上では最大値に基づいてギャップ調整を行うのが最も好ましく、安全性と精度を同時に図る上では平均値に基づいてギャップ調整を行うのが最も好ましい。
なお、この実施形態は、レジストノズル120の両端部に基板厚み測定部150を取り付けており、Y方向における基板Gの両端部の厚みを測定することができる。したがって、基板両端部のそれぞれについて個別の代表値TKL,TKRを求めることも可能であり、基板両端部の測定値を併合して1つの代表値TKを求めることも可能である。また、精度は低下するが、基板厚み測定部150による基板厚み測定処理を1回で済ますことも可能である。
次に、上記のような基板厚み測定の延長としてギャップ調整が行われる(ステップA5)。ギャップ調整では、制御部184が、厚み測定値TKとギャップ設定距離Dとに基づいて、レジストノズル120の下降を停止させる高さ位置を求める。たとえば、レジストノズル120の吐出口120aのステージ上面に対する高さ位置をZHとすると、ZH=TK+Dを下降停止位置とし、昇降機構135を通じてレジストノズル120をその高さ位置ZHまで降ろし、そこで停止させる。その結果、レジストノズル120の吐出口120aとステージ118上の基板Gとの間に設定距離Dのギャップが得られる。なお、レジストノズル120の両端部で厚み測定値TKL,TKRに違いがあっても、下降停止位置を個別に調整することにより、ギャップを同一の設定距離Dに揃えることができる。
この実施形態では、測定位置PAにおけるレジストノズル120の最終下降位置を塗布開始位置STとしているので、ギャップ調整の完了と同時に塗布処理(ステップA6)を開始することができる。塗布処理では、制御部184の制御の下で、レジスト液供給部132が作動してレジストノズル120がレジスト液Rを基板G上に吐出すると同時に、水平移動機構134が作動してレジストノズル120が一定の速度でX方向の所定の向き(ノズル待機部124から離れる向き)に水平移動する。これにより、図17の(B)および図18に示すように、レジストノズル120の吐出口120aよりレジスト液Rが帯状に出て基板G上に塗られていく。その際、レジストノズル120の背面120cには、吐出口120aより吐出されたレジスト液Rが回り込んで、ぬれ現象により高さ方向に広がり(盛り上がり)、ノズル長手方向に延びる凸面状のメニスカスが形成される。この実施形態では、塗布処理に先立つプライミング処理によりノズル背面120cの下端部にレジスト液Rをほぼ一直線で均一に下塗りしているので、塗布処理時のメニスカスの頂上ライン(ウエットライン)WLが水平一直線に安定する。これによって、レジスト塗布膜RM上に筋状の塗布ムラが生じる可能性を大幅に低減させることができる。また、基板Gの厚みにばらつきがあってもノズル吐出口120aと基板Gとの間に設定距離のギャップを形成できるため、レジスト塗布膜RMの膜厚を設定通りに管理することができる。
なお、塗布処理中にノズル吐出口120aと基板Gとのギャップを適宜可変調整することも可能である。また、この実施形態では、レジストノズル120の前部に基板厚み測定部150を取り付けているので、図19に示すように、塗布処理中に基板厚み測定部150によりノズル吐出口120aの前方に位置する周縁領域(非製品領域Gm)で基板Gの厚みを測定し、そこで得た厚み測定値をギャップ調整にフィードバックすることも可能である。その際、レジストノズル120の両端部で個別にフィードバック制御を行ってもよい。
上記のようにしてレジストノズル120が基板G上をX方向の終端位置まで移動すると、塗布処理が終了し、レジスト液供給部132がレジスト液の吐出を停止させ、水平移動機構134がレジストノズル120を基板Gの搬出を妨害しない位置へ退避させる。
塗布処理の後に行われる基板搬出(ステップA7)では、リフトピン・アクチエータ188がリフトピン190をステージ118の中から突出または上昇させて、基板Gをステージ上方の所定の高さ位置まで水平に持ち上げる。直後に搬送アーム116,116が来てリフトピン190から基板Gを受け取り、隣の減圧乾燥ユニット(VD)84へ移送する。
基板Gを搬出した後のレジスト塗布ユニット(CT)82では、レジストノズル120をノズル待機部124でリフレッシュさせる(ステップA8)。すなわち、今回の塗布処理でノズル下端部や吐出口120aに付いたレジスト液を洗浄部162で洗い落とし、その後に溶剤雰囲気室164に移す。
上記のように、この実施形態のレジスト塗布ユニット(CT)82においては、レジストノズル120をノズル待機部124のプライミング処理部166から塗布処理部122のステージ118上に設定された塗布開始位置まで移動させる過程で、レジストノズル120の移動(特に塗布開始位置への下降)中にステージ118上の基板Gの厚みを測定し、その厚み測定値に基づいて設定距離のギャップが得られる高さ位置にレジストノズル120の塗布開始位置を合わせるようにしている。これにより、ユニットに基板が搬入されてから(プライミング処理と基板厚み測定ないしギャップ調整とを行って)塗布処理を開始するまでの時間を大幅に縮小し、タクトの短縮化を図ることができる。
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。たとえば、レジストノズル120を昇降させる昇降機構135において種々の変形が可能であり、たとえばレジストノズルを支持体に取り付け、この支持体の左右端部を個別の昇降案内部ないし昇降駆動部に接続する構成とすることも可能である。また、基板厚み測定部を塗布ノズルに間接的に取り付ける構成(たとえば上記支持体に取り付ける構成)も可能である。また、上記した実施形態ではプライミングローラ178を用いてプライミング処理を行ったが、プライミングローラを使用しないプライミング処理も可能である。さらに、プライミング処理を行わないで塗布処理を開始するアプリケーションにも本発明は適用可能である。また、上記の実施形態では、レジストノズル120を垂直下方に降ろしながら基板厚み測定およびギャップ調整を行うようにした。しかしながら、レジストノズル120を斜め下方に降ろしながら、あるいは水平方向に移動させながら、基板厚み測定を行うことも可能である。レジストノズルとステージ上の基板との位置関係は相対的なものであり、レジストノズルを固定してステージ上の基板を水平方向または鉛直方向で移動させる方式も可能である。
上記した実施形態はLCD製造の塗布現像処理システムにおけるレジスト塗布装置に係るものであったが、本発明は被処理基板上に処理液を塗布する任意の処理装置やアプリケーションに適用可能である。したがって、本発明における処理液としては、レジスト液以外にも、たとえば層間絶縁材料、誘電体材料、配線材料等の塗布液も可能であり、現像液やリンス液等も可能である。本発明における被処理基板はLCD基板に限らず、他のフラットパネルディスプレイ用基板、半導体ウエハ、CD基板、ガラス基板、フォトマスク、プリント基板等も可能である。
本発明の適用可能な塗布現像処理システムの構成を示す平面図である。 実施形態の塗布現像処理システムにおける熱的処理部の構成を示す側面図である。 実施形態の塗布現像処理システムにおける処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態の塗布現像処理システムにおける塗布プロセス部の全体構成を示す平面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける塗布処理部の構成を示す斜視図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける基板厚み測定部の構成を示す図である。 実施形態における基板厚み測定部の作用を示す図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおけるノズル待機部の構成を示す断面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける制御系のシステム構成を示すブロック図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける全体の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態における基板ローディングとプライミング処理を示す一部断面側面図である。 図11のプライミング処理の要部を拡大して示す図である。 実施形態のプライミング処理によってレジストノズルの背面下端部に形成される液膜状態を示す図である。 実施形態においてプライミング処理後にレジストノズルをステージ上方の位置へ移動させる様子を示す一部断面側面図である。 実施形態においてレジストノズルの下降動作と基板厚み測定とが同時に行われる様子を示す略側面図である。 実施形態における基板厚み測定の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態における塗布処理の開始時および塗布処理中のレジストノズルとステージ上の基板との位置関係を示す略側面図である。 実施形態において塗布処理中にレジストノズルの背面側にレジスト塗布膜が形成される様子を示す斜視図である。 実施形態において塗布処理中のレジストノズルの前方側の様子を示す斜視図である。
符号の説明
10 プロセスステーション
28 塗布プロセス部
82 レジスト塗布ユニット(CT)
118 ステージ
120 レジストノズル
122 塗布処理部
124 ノズル待機部
132 レジスト液供給部
134 水平移動機構
135 昇降機構
150 基板厚み測定部
152 投光部
154 受光部
160 計測制御演算部
162 洗浄ユニット
166 プライミング洗浄部
178 プライミングローラ
190 リフトピン
192 吸引口

Claims (18)

  1. おもて面を被処理面とするガラス基板を下からの支持でほぼ水平に保つステージと、
    前記基板上に処理液を塗布するために前記ステージ上の基板に対して上方から処理液を吐出する塗布ノズルと、
    前記塗布ノズルと前記基板とを水平な第1の方向で相対的に移動させる水平移動部と、
    前記塗布ノズルと前記基板とを鉛直方向で相対的に移動させる昇降部と、
    前記塗布ノズルに取り付けられ、前記ステージ上の前記基板のおもて面の透明な部分に対して上方から光ビームを投光する投光部と、前記基板の裏面からの前記光ビームに対応する第1の反射光と前記基板のおもて面からの前記光ビームに対応する第2の反射光とを受光する受光部と、前記受光部において前記第1の反射光を受光した第1の受光位置と前記第2の反射光を受光した第2の受光位置とから前記基板の厚み測定値を演算により求める計測制御演算部とを有する基板厚み測定部と
    具備し、
    前記ステージ上の基板に対して塗布開始位置の上方から前記昇降部により前記塗布ノズルを下降させ、その下降の最中または途中で前記基板厚み測定部により前記基板の厚みを測定し、その厚み測定値に基づいて前記塗布ノズルの吐出口と前記基板との間に設定距離のギャップが形成されるように前記塗布ノズルの高さ位置を調整して前記塗布開始位置とし、前記塗布開始位置から前記塗布ノズルによる処理液の吐出を開始するとともに前記水平移動部による前記塗布ノズルの水平移動を開始する、塗布装置。
  2. 前記昇降部により前記塗布ノズルの下降を開始してから完了するまでの間に、前記基板厚み測定部が異なる位置で前記基板の厚みを複数回測定し、その結果得られる複数の測定値の中で最大の値を前記ギャップ調整に用いる厚み測定値とする、請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記昇降部により前記塗布ノズルの下降を開始してから完了するまでの間に、前記基板厚み測定部が異なる位置で前記基板の厚みを複数回測定し、その結果得られる複数の測定値の平均値を前記ギャップ調整に用いる厚み測定値とする、請求項1に記載の塗布装置。
  4. 前記塗布ノズルが前記第1の方向と直交する水平な第2の方向に延びる長尺型で、前記吐出口がスリット状または多孔配列型に形成され、塗布処理時の進行方向で後方を向くノズル背面の下端部が前記吐出口に向かってテーパ面に形成され、
    前記塗布ノズルが処理液を吐出しながら前記水平移動を行う際に、前記吐出口より出た処理液が前記ノズル背面側に回り込んでから前記基板上に塗布される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の塗布装置。
  5. 塗布処理に先立って前記塗布ノズルの背面下端部に処理液を下塗りするためのプライミング処理部を前記ステージの近くに設置し、前記水平移動部および前記昇降部により前記塗布ノズルを前記プライミング処理部と前記ステージとの間で移動させる、請求項4に記載の塗布装置。
  6. 前記プライミング処理部が、前記塗布ノズルの背面下端部に処理液を前記第2の方向でほぼ均一に塗る、請求項5に記載の塗布装置。
  7. 前記プライミング処理部が、前記第2の方向に延びる円筒状または円柱状の回転可能なローラを有し、前記ローラの頂上部付近に微小なギャップを空けて前記塗布ノズルの吐出口から処理液を吐出させ、前記吐出口から出た処理液が前記塗布ノズルの背面側に回り込む方向に前記ローラを回転させる、請求項6に記載の塗布装置。
  8. 前記プライミング処理部が、
    前記塗布ノズルより処理液を受け取った前記ローラの外周面を洗浄するために前記ローラの下部を溶剤の浴に浸ける洗浄バスと、
    前記溶剤の浴から上がった直後の前記ローラの外周面から液を拭い取るためのワイパと
    を有する、請求項7に記載の塗布装置。
  9. 前記ステージの上面に前記基板を真空吸着力で固定するための吸着固定部を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の塗布装置。
  10. 前記基板の周縁部に膜無しの透明な非製品領域が設定され、前記基板厚み測定部が前記非製品領域において前記基板の厚さを測定する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の塗布装置。
  11. 前記基板厚み測定部が、前記基板の前記第1の方向に延びる両端周縁部の位置で前記厚み測定値を求める、請求項10に記載の塗布装置。
  12. 前記塗布ノズルが処理液を吐出しながら前記水平移動を行っている最中に、前記基板厚み測定部により前記塗布ノズルよりも前方の位置で前記基板の両端周縁部における厚み測定値を求め、各々の厚み測定値に基づいて前記昇降部により前記塗布ノズルの両端部の高さ位置を個別に調整する、請求項11に記載の塗布装置。
  13. 前記基板厚み測定部において、光ビームを2段階の光強度で投光して反射光をモニタして、前記基板の厚みを測定する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の塗布装置。
  14. 前記基板厚み測定部において、前記基板のおもて面の反射率と裏面の反射率とが異なる場合に、光ビームを2段階の光強度で投光し、光強度の大きい方で反射率の低い方の反射光をモニタし、光強度の小さい方で反射率の高い方の反射光をモニタして、前記基板の厚みを測定する、請求項13に記載の塗布装置。
  15. おもて面を被処理面とするガラス基板を下からの支持でほぼ水平に保つステージと、
    前記基板上に処理液を塗布するために前記ステージ上の基板に対して上方から処理液を吐出する塗布ノズルと、
    前記塗布ノズルと前記基板とを水平な第1の方向で相対的に移動させる水平移動部と、
    前記塗布ノズルと前記基板とを鉛直方向で相対的に移動させる昇降部と、
    前記塗布ノズルに取り付けられ、前記ステージ上の前記基板のおもて面の透明な部分に対して上方から光ビームを投光する投光部と、前記基板の裏面からの前記光ビームに対応する第1の反射光と前記基板のおもて面からの前記光ビームに対応する第2の反射光とを受光する受光部と、前記受光部において前記第1の反射光を受光した第1の受光位置と前記第2の反射光を受光した第2の受光位置とから前記基板の厚み測定値を演算により求める計測制御演算部とを有する基板厚み測定部と
    具備し、
    前記水平移動部および前記昇降部により、前記ステージ上の前記基板に対して前記塗布ノズルを相対的に斜め下方に降ろしながら塗布開始位置まで前記塗布ノズルを移動させ、その斜め下方に降ろす最中または途中で、前記厚み測定部が異なる位置で前記基板の厚みを複数回測定し、その厚み測定値に基づいて前記塗布ノズルの下端の吐出口と前記基板との間に設定距離のギャップを形成する、塗布装置。
  16. 前記基板の周縁部に膜無しの透明な非製品領域が設定され、
    前記基板厚み測定部が前記非製品領域において前記基板の厚みを測定する、
    請求項15に記載の塗布装置。
  17. おもて面を被処理面とするガラス基板を下からの支持でほぼ水平に保つ第1の工程と、
    前記基板に処理液を供給するための塗布ノズルを前記基板の上方で前記基板に対して相対的に鉛直方向で移動させて、前記塗布ノズルに取り付けられ、前記ステージ上の前記基板のおもて面の透明な部分に対して上方から光ビームを投光する投光部と、前記基板の裏面からの前記光ビームに対応する第1の反射光と前記基板のおもて面からの前記光ビームに対応する第2の反射光とを受光する受光部と、前記受光部において前記第1の反射光を受光した第1の受光位置と前記第2の反射光を受光した第2の受光位置とから前記基板の厚み測定値を演算により求める計測制御演算部とを有する基板厚み測定部により前記基板の厚みを測定する第2の工程と、
    前記基板厚み測定部で得られた厚み測定値に基づき、前記塗布ノズルを前記基板の上方で前記基板に対して相対的に鉛直方向で移動させて、前記塗布ノズルの下端の吐出口と前記基板との間に設定距離のギャップを形成する第3の工程と、
    前記塗布ノズルより前記基板に対して処理液を吐出させながら、前記塗布ノズルと前記基板とを所定の水平方向で相対的に移動させて、前記基板上に処理液を塗布する第4の工程と
    を有する、塗布方法。
  18. おもて面を被処理面とするガラス基板を下からの支持でほぼ水平に保つ第1の工程と、
    前記基板に処理液を供給するための塗布ノズルの下端部に処理液の液膜を付ける第2の工程と、
    前記塗布ノズルを前記基板の上方で前記基板に対して相対的に鉛直方向で移動させて、前記塗布ノズルに取り付けられ、前記ステージ上の前記基板のおもて面の透明な部分に対して上方から光ビームを投光する投光部と、前記基板の裏面からの前記光ビームに対応する第1の反射光と前記基板のおもて面からの前記光ビームに対応する第2の反射光とを受光する受光部と、前記受光部において前記第1の反射光を受光した第1の受光位置と前記第2の反射光を受光した第2の受光位置とから前記基板の厚み測定値を演算により求める計測制御演算部とを有する基板厚み測定部により前記基板の厚みを測定する第3の工程と、
    前記基板厚み測定部で得られた厚み測定値に基づき、前記塗布ノズルを前記基板の上方で前記基板に対して相対的に鉛直方向で移動させて、前記塗布ノズルの下端の吐出口と前記基板との間に設定距離のギャップを形成する第4の工程と、
    前記塗布ノズルより前記基板に対して処理液を吐出させながら、前記塗布ノズルと前記基板とを所定の水平方向で相対的に移動させて、前記基板上に処理液を塗布する第5の工程と
    を有する、塗布方法。
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