JP4554128B2 - ソフトウェア製品販売システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトウェア製品を販売するためのソフトウェア製品販売システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、ソフトウェア製品を販売している企業の中には、ソフトウェア製品の宣伝(ソフトウェア製品を購入して貰うこと)を目的として、希望者に、当該ソフトウェア製品の機能を所定回数或いは所定期間だけ体験できるソフトウェア製品(以下、試供用ソフトウェア製品と表記する)を無料で提供している企業が、存在している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
試供用ソフトウェア製品は、実際に使用できるソフトウェア製品であるので、試供用ソフトウェア製品に相当するもの(以下、機能制限版ソフトウェア製品と表記する)を商品として販売することも出来る。
【0004】
ただし、機能制限版ソフトウェア製品を販売する際には、その仕様(価格と利用可能回数或いは期間等との関係)をうまく設定しておかないと、全体の売上が減ってしまうことになる。
【0005】
本発明は、このような事情を鑑みなされたものであり、本発明の課題は、機能制限版ソフトウェア製品の販売に適したソフトウェア製品販売システムを、提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のソフトウェア製品販売システムは、販売された,“正規版ソフトウェア製品を低機能化した,自身の利用状況の記録であるログ情報を自身が実行されたコンピュータ内に生成する機能を有する”ソフトウェア製品である各機能制限版ソフトウェア製品が生成したログ情報を記憶するためのログ情報記憶手段と、前記機能制限版ソフトウェア製品を購入した者を示す既購入者情報を記憶するための既購入者情報記憶手段と、購入要求者による前記機能制限版ソフトウェア製品の購入要求を通信ネットワークを介して受け付ける機能制限版購入要求受付処理と、前記機能制限版購入要求受付処理によって前記購入要求が受け付けられた購入要求者に、第1所定価格で機能制限版ソフトウェア製品をダウンロード販売するとともに、当該購入要求者に関する既購入者情報を前記既購入者情報記憶手段に記憶する機能制限版販売処理とを、自動的に実行する機能制限版ソフトウェア製品販売手段と、購入要求者による前記正規版ソフトウェア製品の購入要求を通信ネットワークを介して受け付ける正規版購入要求受付処理と、前記正規版購入要求受付処理により前記購入要求が受け付けられた購入要求者に関する既購入者情報が前記既購入者情報記憶手段に記憶されていなかった場合には、その購入要求者に第1所定価格で前記正規版ソフトウェア製品をダウンロード販売し、前記購入要求者に関する既購入者情報が前記既購入者情報記憶手段に記憶されていた場合には、その購入要求者のコンピュータから前記通信ネットワークを介して前記機能制限版ソフトウェア製品によって生成されたログ情報を取得して前記ログ情報記憶手段に記憶するとともに、その購入要求者に前記第1所定価格よりも低い第2所定価格で前記正規版ソフトウェア製品をダウンロード販売する正規版販売処理とを,自動的に実行する正規版ソフトウェア製品販売手段と、前記ログ情報記憶手段に記憶されたログ情報に統計的な処理を施した情報を出力する機能を有するログ情報分析手段とを、備える。
【0011】
すなわち、本発明のソフトウェア製品販売システム、再度、機能制限版ソフトウェア製品を購入するよりも正規版ソフトウェア製品を購入した方が良いと考えた者の機能制限版ソフトウェア製品の利用状況の分析を、ログ情報分析手段に行なわせる(ログ情報分析手段を利用して行なう)ことが可能なシステムとなっている。従って、本発明のソフトウェア製品販売システムを用いて、ログ情報分析手段に出力させた情報に基づき、機能制限版ソフトウェア製品の仕様等を変更するようにすれば、機能制限版ソフトウェア製品及び正規版ソフトウェア製品の全体的な売上がより多くなる状況を、実現できることになる。
【0012】
なお、ログ情報のような情報の他者への提供を嫌う者も多いので、本発明のソフトウェア製品販売システムを実現する際には、正規版ソフトウェア製品販売手段として、購入要求者が許可した場合だけに、その購入要求者のコンピュータからログ情報を取得する手段を採用しておくことが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1に、本発明の一実施形態に係るソフトウェア製品販売システム10の概略構成及び使用形態を、示す。
【0016】
図示したように、本実施形態に係るソフトウェア製品販売システム10は、メンバ登録受付処理部11、ソフト販売処理部12及び販売状況分析処理部13と、メンバデータベース21,販売状況データベース22,各種の正規版ソフトファイル,各種の機能制限版ソフトファイルを記憶した記憶部15とを、備えている。
【0017】
なお、本ソフトウェア製品販売システム10は、高機能なコンピュータに各種のプログラムファイルやデータファイルをインストールすることにより構成されており、処理部11〜13は、それぞれ、当該コンピュータの、プログラムを実際に実行する部分(CPU、ROM、RAM、インターフェース回路等からなる部分)に相当している。そして、記憶部15は、ほぼ、当該コンピュータのハードディスクドライブに相当している。また、図1では、メンバデータベース21、販売状況データベース22、正規版ソフトファイル、機能制限版ソフトファイルだけが記憶部15内に示されているが、本ソフトウェア製品販売システム10の記憶部15には、各種のWebページのソースファイルや、各ソフトファイルの価格を記憶した価格データベースも、記憶されている。
【0018】
本ソフトウェア製品販売システム10の記憶部15に記憶されている各正規版ソフトファイルは、利用可能な回数や利用可能な期間が何ら制限されていないプログラムソフトのファイルである。また、記憶部15に記憶されている各機能制限版ソフトファイルは、対応する正規版ソフトを低機能化した(利用可能回数や利用可能期間を制限した)ソフトのファイルである。ただし、機能制限版ソフトファイル内のソフトは、自身の利用状況(起動時刻や終了時刻)の記録であるログ情報を、自身が実行されたコンピュータ内に生成する機能が付加されたものとなっている。
【0019】
そして、本ソフトウェア製品販売システム10は、記憶部15に記憶されている各正規版/機能制限版ソフトファイルを、インターネットを介してパーソナルコンピュータ(PC)50のユーザに販売するためのシステムとなっている。また、本ソフトウェア製品販売システム10は、販売が委託されたソフトを販売するためのシステムともなっている。
【0020】
以上のことを前提に、以下、本ソフトウェア製品販売システム10を構成している処理部11〜13の機能、並びに、メンバデータベース21、販売状況データベース22の構成を、具体的に説明する。
【0021】
メンバ登録受付処理部11は、ソフトウェア製品販売システム10を利用できるメンバ資格を希望者に与えるためのユニット(機能ブロック)である。
【0022】
このメンバ登録受付処理部11は、閲覧者が、個人情報(Eメールアドレス、名前、住所等)をメンバ登録受付処理部11に供給(送信)できるWebページ(以下、メンバ登録用ページと表記する)のソースファイルをPC50に供給する機能と、メンバ登録用ページを利用して個人情報を送信してきた者をメンバとして登録するメンバ登録処理を実行する機能とを、有している。
【0023】
より具体的には、メンバ登録受付処理部11は、メンバ登録用ページを表示しているPC50によって送信される、個人情報を含む所定内容のHTTPリクエストを受信したときに、メンバ登録処理を開始し、まず、メンバ登録希望者(個人情報を送信してきた者)に本人認証用の情報として付与するメンバID及びパスワードを生成する。次いで、メンバ登録受付処理部11は、生成したメンバID及びパスワードと送信されてきた個人情報とを設定したレコードを、メンバデータベース21に追加する。そして、メンバ登録受付処理部11は、生成したメンバID及びパスワードを、個人情報を送信してきた者に通知する処理を行なってから、メンバ登録処理を終了する。
【0024】
なお、メンバデータベース21は、図2に示したように、メンバID、パスワード及び個人情報と共に、利用履歴情報を記憶可能なデータベースとなっている。利用履歴情報は、メンバのソフトウェア製品販売システム10に関する利用履歴を示すものとなるように、データが追加されていく情報であり、メンバ登録処理時に追加されるレコードには、この利用履歴情報として、メンバ登録が行われたこと及びメンバ登録が行われた日時を表す情報が、設定される。
【0025】
ソフト販売処理部12(図1参照)は、閲覧者が購入するソフトを選択することが出来る幾つかのWebページ(以下、ソフト選択用ページと表記する)をPC50に提供する処理と、いずれかのソフト選択用ページで購入することが選択されたソフトをPC50に転送する処理とを行うユニットである。
【0026】
このソフト販売処理部12は、或るPC50から或るソフトに関する購入要求を受信した際、図3に示した手順のソフト販売処理を実行する。なお、購入要求とは、ソフト選択用ページを表示しているPC50(以下、処理対象PCと表記する)が、そのソフト選択用ページ内に設けられている或るソフトのダウンロード(購入)を指示するためのアイテムが操作されたときに送信する、当該ソフトの識別情報を含むHTTPリクエストのことである。また、このソフト販売処理は、ソフト販売処理部12が、購入することが指定されているソフトが何で有るかを把握している状態で実行する処理となっている。
【0027】
図示したように、購入要求の受信によりソフト販売処理を開始したソフト販売処理部12は、まず、ステップS101にて、処理対象PC50へ、メンバID、パスワードの入力欄、送信ボタン等を備えたWebページである認証用情報入力ページを提供することにより、ソフト購入希望者(購入要求者)から、本人認証用情報(メンバID及びパスワード)を取得する。そして、ソフト販売処理部12は、メンバデータベース21を参照することにより、取得した本人認証用情報が正当なものであるかの確認を行なってから、ステップS101の処理を終了する。
【0028】
その後、ソフト販売処理部12は、本人認証用情報が正当なものであることが確認できなかった場合(ステップS102;NO)には、入力情報が誤っている旨などが記されたWebページであるエラー通知ページを、処理対象PCに提供(ステップS103)して、ソフト販売処理を終了する(次の購入要求の受信を待機する状態となる)。
【0029】
一方、本人認証用情報が正当なものであることが確認できた場合(ステップS102;YES)、ソフト販売処理部12は、購入することが指定されているソフトが、正規版ソフトであるか機能制限版ソフトであるかを判断する(ステップS104)。
【0030】
購入することが指定されているソフトが機能制限版ソフトであった場合(ステップS104;機能制限版)、ソフト販売処理部12は、その機能制限版ソフトを処理対象PCに転送する処理(ステップS105)を行なう。そして、ソフトの転送が正常に完了したときに、ソフト販売処理部12は、メンバデータベース21内のそのメンバに関する利用履歴情報に、転送を行った機能制限版ソフトの識別情報(ソフトID)と転送日時と販売価格とからなる情報を追加(ステップS106)して、ソフト販売処理を終了する。
【0031】
購入することが指定されているソフトが正規版ソフトであった場合(ステップS104;正規版)、メンバデータベース21を参照することにより、今回、正規版ソフトを購入するソフト購入者が、機能制限版ソフトを購入しているかを調査する(ステップS107)。そして、ソフト購入者が、機能制限版ソフトを購入していた場合(ステップS108;YES)、ソフト販売処理部12は、ステップS109にて、処理対象PCにアンケートページを表示させるための処理(アンケートページ用のソースファイルを処理対象PCに供給する処理)を行なう。
【0032】
このステップS109の処理により処理対象PCに表示されるアンケートページは、図4に模式的に示したように、正規版ソフトの購入理由等についてのアンケートを行なうための各種のアンケートアイテム(チェックボックス、テキストボックス)と、機能制限版ソフトのログ情報を提供するか否かをソフト購入者に選択させるためのチェックボックス41と、送信ボタン42とを備えたWebページである。また、アンケートページは、以下の動作を処理対象PC(自身を表示しているPC50)に行なわせるもの(アプレットが用いられたもの)となっている。
【0033】
アンケートページを表示している処理対象PCは、チェックボックス41がチェックされていない状態で送信ボタン42が押下された場合には、全アンケートアイテムの状態を表す情報であるアンケート結果情報(各チェックボックスのチェックの有無を示す情報と各テキストボックス内に設定されているテキストからなる情報)を含めたソフト販売処理部12が受信することになるHTTPリクエスト(以下、アンケート結果登録要求と表記する)を、インターネット上に送信する。また、処理対象PCは、チェックボックス41がチェックされている状態で送信ボタン42が押下された場合には、各アンケートアイテムの状態を表す情報と、処理対象PC内の機能制限版ソフトによって生成されているログ情報とを含めたアンケート結果登録要求を、インターネット上に送信する。
【0034】
ステップS109(図3)にて、このようなアンケートページを処理対象PCに表示させたソフト販売処理部12は、同じステップS109にて、上記アンケート結果登録要求の受信を待機する状態をとる。そして、ソフト販売処理部12は、アンケート結果登録要求を受信した際には、そのアンケート結果登録要求から、アンケート結果情報、或いは、アンケート結果情報及びログ情報を、抽出する処理を行なう。
【0035】
このような一連の処理をステップS109にて行なった後、ソフト販売処理部12は、購入することが指定されている正規版ソフトを処理対象PCに転送する(ステップS110)。そして、ソフト販売処理部12は、ソフトの転送が正常に完了したときに、メンバデータベース21内のそのメンバに関する利用履歴情報に、転送を行ったソフトのソフトIDと転送日時と販売価格とからなる情報を追加する(ステップS111)。
【0036】
なお、このステップS111の処理時、ソフト販売処理部12は、メンバデータベース21に記憶する販売価格を、ソフト購入者が、機能制限版ソフトを購入していない者、機能制限版ソフトを購入しており、かつ、ログ情報の提供を許可した者、機能制限版ソフトを購入しており、かつ、ログ情報の提供を許可しなかった者のいずれであるかに応じた価格とする。より具体的には、ソフト販売処理部12は、ソフト購入者が、機能制限版ソフトを購入していない者であった場合には、ソフトの販売価格をそのソフトについて価格データベースに記憶されている第1定価とする。また、ソフト販売処理部12は、ソフト購入者が、機能制限版ソフトを購入しており、かつ、ログ情報の提供を許可しなかった者であった場合には、ソフトの販売価格をそのソフトについて価格データベースに記憶されている第2定価(<第1価格)とし、ソフト購入者が、機能制限版ソフトを購入しており、かつ、ログ情報の提供を許可した者であった場合には、ソフトの販売価格をそのソフトについて価格データベースに記憶されている第3定価(<第2価格)とする。
【0037】
このような処理をメンバデータベース21に対して行なった後、ソフト販売処理部12は、販売状況データベース22の内容を更新する処理(ステップS112)を行なう。
【0038】
販売状況データベース22は、図5(A)に示したような構成の、正規版ソフトに関する情報を記憶するための正規版販売状況データベース22aと、図5(B)に示したような構成の、機能制限版ソフトに関する情報を記憶するための機能制限版販売状況データベース22bとが組み合わされたデータベースとなっており、ステップS112にてソフト販売処理部12は、正規版販売状況データベース22aの内容を更新する処理を行なう。
【0039】
具体的には、機能制限版ソフトを購入していない者によって正規版ソフトが購入された場合(ステップS108で“NO”側への分岐を行なっていた場合)、ソフト販売処理部12は、正規版販売状況データベース22a内の、販売した正規版ソフトに関する購入者数を“1”インクリメントする。そして、ソフト販売処理部12は、ステップS112の処理及びソフト販売処理を終了する。
【0040】
また、正規版ソフトの購入者が、機能制限版ソフトを購入しており、かつ、ログ情報の提供を許可しなかった者であった場合(この場合、ステップS109の処理の実行により、ソフト販売処理部12は、アンケート結果情報を得ている)、ソフト販売処理部12は、正規版販売状況データベース22a内の、販売した正規版ソフトに関する購入者数、両ソフト購入者数(機能限定版、正規版ソフトの双方を購入した者の数)を、それぞれ、“1”インクリメントする。また、ソフト販売処理部12は、正規版販売状況データベース22a内の、販売した正規版ソフトに関する,ソフト購入者から得ているアンケート結果情報に応じた幾つかのアンケート結果欄(“回答1”、“回答2”等がその上に記されている欄)の数値を“1”インクリメントする処理、アンケート結果情報にアンケート回答者のメンバIDを付加した情報(図5では、元情報#X)を、正規版販売状況データベース22a内の該当する“元情報等”欄に追加する処理も、行なう。そして、ソフト販売処理部12は、ステップS112の処理及びソフト販売処理を終了する。
【0041】
また、正規版ソフトの購入者が、機能制限版ソフトを購入しており、かつ、ログ情報の提供を許可した者であった場合(この場合、ソフト販売処理部12は、アンケート結果情報とログ情報とを得ている)、正規版ソフトの購入者がログ情報の提供を許可しなかった者であった場合と同じ処理を行なうとともに、ソフト購入者から得ているログ情報(ただし、メンバIDを付加したもの)を販売したソフトに関するものとして正規版販売状況データベース22aに記憶(追加)する処理を行なう。そして、ソフト販売処理部12は、ステップS112の処理及びソフト販売処理を終了する。
【0042】
なお、図3の流れ図中で、ソフトの購入代金徴収のための処理が行なわれていないのは、本ソフトウェア製品販売システム10が、ソフトの購入者への代金請求が、利用履歴情報に基づき月単位でまとめて行なわれるシステムとなっているからである。
【0043】
最後に、販売状況分析処理部13の説明を、行なう。
【0044】
販売状況分析処理部13は、販売状況分析処理を実行する機能を有するユニット(機能ブロック)である。また、販売状況分析処理部13は、入力装置(キーボード等)と表示装置とを含み、ソフトウェア製品販売システム10のオペレータによって随時起動されるユニットとなっている。
【0045】
図6に示したように、販売状況分析処理の実行を開始した販売状況分析処理部13は、まず、メンバデータベース21内の利用状況情報(機能制限版ソフトの販売事実に関する情報)を読み出して、読み出した情報に応じたものに、機能制限版販売状況データベース22bの内容を更新する処理(ステップS201)を行なう。
【0046】
図5(B)に示してある機能制限版販売状況データベース22bの構成から明らかなように、このステップS201において、販売状況分析処理部13は、販売が行なわれている機能制限版ソフトのそれぞれについて、その機能制限版ソフトの延べ購入者数(=総販売数)、購入回数別購入者数を計数するとともに、平均購入間隔を算出して、機能制限版販売状況データベース22bに記憶する処理(旧データを新データで書き換える処理)を行なう。
【0047】
そして、販売状況分析処理部13は、メニュー画面を表示装置に表示(ステップS102)し、オペレータによって入力された指示(入力装置に対して行われた操作)に応じた処理を実行する状態(ステップS103及びS104)に移行する。
【0048】
ステップS103及びS104の処理ループ中で、販売状況分析処理部13が実行する処理は、基本的には、販売状況データベース22(正規版販売状況データベース22a及び機能制限版販売状況データベース22b)と価格データベースとメンバデータベース21とから、オペレータの指示(条件)に従って情報を抽出し、オペレータの指示に従った形式(そのまま、或いは、グラフ形式)で表示装置に表示するといったものである。このため、この処理ループ中で実行されることが可能な処理の詳細説明は省略するが、販売状況データベース22(正規版販売状況データベース22a及び機能制限版販売状況データベース22b)には、機能制限版ソフトと正規版ソフトの双方を購入した者(再度、機能制限版ソフトを購入するよりも正規版ソフトを購入した方が良いと考えた者)から取得した各種の情報が記憶されているので、オペレータは、機能制限版ソフトの現価格が適切なものであるか等を確実に把握できることになる。また、メンバデータベース21には、各メンバに関する個人情報(性別、年令)も記憶されているので、購入者の属性を考慮に入れた販売状況分析も行なえることになる。
【0049】
なお、販売状況分析処理部13は、オペレータが販売状況分析処理部13を利用して用意した情報を、指定されたソフトウェアベンダに送信する処理や、オペレータの指示に従って、価格データベースの内容を変更する処理も、ステップS104にて行なえるようにも、構成されている。
【0050】
以上、説明したように、本実施形態に係るソフトウェア製品販売システム10は、機能制限版ソフトと正規版ソフトの双方を購入した者を対象として、機能制限版ソフトについてのアンケートが行なえるとともに、多数のアンケート結果に対して統計的な処理を施して表示することが出来る構成を、有している。また、ソフトウェア製品販売システム10は、機能制限版ソフトと正規版ソフトの双方を購入した者の機能制限版ソフトの実際の利用状況を把握できるようにも構成されている。
【0051】
機能制限版ソフトと正規版ソフトの双方を購入した者は、再度、機能制限版ソフトを購入するよりも正規版ソフトを購入した方が良いと考えた者であるので、これらの者に対して行なった正規版ソフトに関する購入理由のアンケート結果や、それらの者の機能制限版ソフトのログ情報からは、機能制限版ソフトウェア製品の仕様(価格と利用可能回数或いは期間等との関係)の決定や、正規版ソフトウェア製品の価格の決定に役立つ情報を得ることが出来る可能性が極めて高い。
従って、本ソフトウェア製品販売システム10は、販売状況分析処理部13に、機能制限版ソフトの仕様等の決定に役立つ情報を出力させることが出来るシステムとして機能することになるので、本ソフトウェア製品販売システム10を用い、販売状況分析処理部13に出力させた情報に基づき、販売している或いはこれから販売する機能制限版ソフトウェア製品の仕様を変更、決定するようにすれば、機能制限版ソフトウェア製品及び正規版ソフトウェア製品の全体的な売上がより多くなる状況を、実現できることになる。
【0052】
<変形形態>
上記したソフトウェア製品販売システム10は、各種の変形を行なうことが出来る。例えば、ソフトウェア製品販売システム10は、ソフトをいわゆるダウンロードにより販売するシステムであったが、購入要求のみをインターネットを介して受け付けるように(実際のソフトの提供は、CD−ROM等で行なうように)ソフトウェア製品販売システム10を構成しておいても良い。また、販売する機能制限ソフトを、ログ情報を生成する機能を有さないものとしておいても良い。
【0053】
さらに、アンケート結果、ログ情報等を記憶するために用意しておく各データベースの構成を、実施形態のそれと同じものにしておかなくても良いことや、実施形態のソフトウェア製品販売システム10に相当するシステムを何台かのコンピュータを組み合わせて実現しても良いことは、当然である。
【0054】
【発明の効果】
本発明のソフトウェア製品販売システムを用いれば、機能制限版ソフトウェア製品の販売を好適に実施できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るソフトウェア製品販売システムの構成及び使用形態の説明図である。
【図2】 実施形態に係るソフトウェア製品販売システムが備えるメンバデータベースの説明図である。
【図3】 実施形態に係るソフトウェア製品販売システムにて実行されるソフト販売処理の流れ図である。
【図4】 実施形態に係るソフトウェア製品販売システムが、ソフト購入者に提供するアンケートページの説明図である。
【図5】 実施形態に係るソフトウェア製品販売システムが備える販売状況データベースの説明図である。
【図6】 実施形態に係るソフトウェア製品販売システムにて実行される販売結果解析処理の流れ図である。
【符号の説明】
10 ソフトウェア製品販売システム
11 メンバ登録受付処理部
12 ソフト販売処理部
13 販売状況分析処理部
15 記憶部
21 メンバデータベース
22 販売状況データベース
22a 正規版販売状況データベース
22b 機能制限版販売状況データベース
50 パーソナルコンピュータ(PC)

Claims (3)

  1. 正規版ソフトウェア製品と前記正規版ソフトウェア製品を低機能化した機能制限版ソフトウェア製品とを購入要求者に販売するためのソフトウェア製品販売システムであって、
    前記機能制限版ソフトウェア製品が、自身の利用状況の記録であるログ情報を自身が実行されたコンピュータ内に生成する機能を有するソフトウェア製品であり、
    販売された各機能制限版ソフトウェア製品が生成したログ情報を記憶するためのログ情報記憶手段と、
    前記機能制限版ソフトウェア製品を購入した者を示す既購入者情報を記憶するための既購入者情報記憶手段と、
    購入要求者による前記機能制限版ソフトウェア製品の購入要求を通信ネットワークを介して受け付ける機能制限版購入要求受付処理と、前記機能制限版購入要求受付処理によって前記購入要求が受け付けられた購入要求者に、機能制限版用価格で機能制限版ソフトウェア製品をダウンロード販売するとともに、当該購入要求者に関する既購入者情報を前記既購入者情報記憶手段に記憶する機能制限版販売処理とを、自動的に実行する機能制限版ソフトウェア製品販売手段と、
    購入要求者による前記正規版ソフトウェア製品の購入要求を通信ネットワークを介して受け付ける正規版購入要求受付処理と、前記正規版購入要求受付処理により前記購入要求が受け付けられた購入要求者に関する既購入者情報が前記既購入者情報記憶手段に記憶されていなかった場合には、その購入要求者に第1所定価格で前記正規版ソフトウェア製品をダウンロード販売し、前記購入要求者に関する既購入者情報が前記既購入者情報記憶手段に記憶されていた場合には、その購入要求者のコンピュータから前記通信ネットワークを介して前記機能制限版ソフトウェア製品によって生成されたログ情報を取得して前記ログ情報記憶手段に記憶するとともに、その購入要求者に前記第1所定価格よりも低い第2所定価格で前記正規版ソフトウェア製品をダウンロード販売する正規版販売処理とを,自動的に実行する正規版ソフトウェア製品販売手段と、
    前記ログ情報記憶手段に記憶されたログ情報に統計的な処理を施した情報を出力する機能を有するログ情報分析手段
    とを、備えることを特徴とするソフトウェア製品販売システム。
  2. 前記機能制限版ソフトウェア製品に関するアンケート結果を記憶するためのアンケート結果記憶手段を、さらに、備え、
    前記正規版ソフトウェア製品販売手段が実行する前記正規版販売処理が
    前記通信ネットワークを利用することにより、その購入要求者に対して機能制限版ソフトウェア製品に関するアンケートを行ない,そのアンケート結果を前記アンケート結果記憶手段に記憶する処理も行われる処理である
    ことを特徴とする請求項1記載のソフトウェア製品販売システム。
  3. 前記正規版ソフトウェア製品販売手段は、前記購入要求者が許可した場合だけに、その購入要求者のコンピュータから前記ログ情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のソフトウェア製品販売システム。
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