JP4550212B2 - モール材用マスキングテープ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モール材用マスキングテープに関し、自動車の製造後に再塗装を行う際などに利用され、例えば、窓ガラスを支持するモール材の個所において非塗装領域を覆っておくマスキングテープを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】
自動車の塗装の場合、窓ガラスやモール材を取り付ける前の車体に塗装を施してから、窓ガラスおよびモール材を取り付けるようにすれば、窓ガラスやモール材に塗料が付着することはなく、しかも、モール材の下側に隠れる部分までを塗装することができ、良好な仕上がりが得られる。
しかし、完成後の自動車に対して、塗装色を変更したい場合や、修理後の補修塗装を行う場合、経時的に褪色したので塗り直す場合などは、窓ガラスやモール材が取り付けられた状態の車体に対して塗装作業を行う必要がある。
【0003】
この場合、窓ガラスおよびモール材の表面をマスキングした状態で塗装を行うことになる。そうすると、モール材の側縁と車体表面との境界部分に、新たな塗装の境界線が表れてしまい、外観性が悪くなるという問題が生じる。
この問題を解決する手段として、モール材のうち、車体表面を覆っているフランジ部分を持ち上げた状態で、モール材のフランジ部分の奥まで塗装を行い、塗装後にフランジ部分を元に戻す方法が提案されている。このようにすれば、モール材の側縁付近には塗装の境界線が表れないので、塗装仕上がりが非常に良好になる。
【0004】
このような塗装方法に適したマスキングテープが、実用新案登録第3026624号に開示されている。
このマスキングテープは、粘着テープの側辺に沿ってポリスチレン等の硬質樹脂からなる帯状の補剛ストリップが配置されている。この補剛ストリップを、モール材と車体表面との間に差し入れ、補剛ストリップにつながる部分の粘着テープをモール材の端部から折り返し、モール材からその外側の車体表面までを覆って貼り付けてる。モール材の一部を補剛ストリップで持ち上げた形で固定するので、モール材の下側の車体表面までに塗料が付着して塗装が行われる。モール材は補剛ストリップおよび粘着テープで覆われるので、塗料が付着することはない。
【0005】
上記構造のマスキングテープは、トリムテープ(商品名:スリーエム社製)あるいはリフティングテープなどと呼ばれて市販されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記した補剛ストリップ付のマスキングテープは、モール材の直線個所で使用する場合にはあまり問題はないが、モール材の角部などの曲線個所や屈曲個所では、非常に使用し難いという問題がある。
マスキングテープに沿って直線帯状をなす補剛ストリップは、曲線状をなすモール材の下面に沿って曲線状に湾曲させながら差し込むのが難しい。モール材を持ち上げておけるような剛性の高い補剛ストリップを、モール材の曲線形状に合わせて湾曲させた状態で差し込むことは実質的に不可能である。
【0007】
そこで、従来は、マスキングテープを短い幅に切り取り、切り取ったテープ片を、モール材の曲線部分に沿って順番に配置し、それぞれのテープ片の補剛ストリップをモール材の下面に差し込むようにしている。
しかし、この方法では、マスキングテープを小さなテープ片に切り取ったり、切り取ったテープ片を一つずつモール材の下面に差し込んだりする手間がかかり、作業の能率性が低下してしまう。しかも、隣接するテープ片の間に隙間があくと、塗料がモール材に付着する心配がある。テープ片同士が確実に重なって隙間があかないようにモール材の下面に差し込むのは、非常に技術を要する。
【0008】
例えば、自動車のうち乗用車などの窓ガラスの場合には、輪郭のうち完全な直線で構成される個所は却って少なく、隅角部でなくてもゆるやかな曲線を描いている場合が多い。そのため、全ての曲線個所で、前記した小テープ片の切り取りおよび個別の差し込み作業を行うことは、大変に手間がかかり、作業時間および作業コストが増大してしまう。
本発明の課題は、モール材と塗装施工面との間に差し込んでモール材と塗装施工面との間に隙間をあける機能を有するマスキングテープにおいて、モール材の曲線部分や屈曲部分にも容易に対応できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるモール材用マスキングテープは、塗装の際に、モール材が配置された施工面のうちモール材の表面を含む非塗装領域を覆っておくマスキングテープであって、帯状の可撓性シートからなる基材と、前記基材の表面のうち片側の側辺に沿って帯状に配置され、硬質板材からなる差込部と、前記基材の表面のうち前記差込部とは反対側の側辺に沿って帯状に配置された粘着層と、前記差込部の長さ方向に間隔をあけて配置され、差込部を幅方向に横断し、差込部から前記基材まで貫通する切込線とを備え、前記切込線が、前記差込部の幅方向の両端側に対して途中が長さ方向に張り出す凸形状を有する、ことを特徴とする
【0010】
〔基材〕
通常の塗装用マスキングテープにおける基材と同様の材料が使用できる。モール材や塗装面に沿って変形させることができる可撓性を有するシート材料が好ましい。具体的には、紙や不織布、合成樹脂、金属箔などを単独あるいは積層されたものが採用できる。伸縮性の優れた材料であれば、モール材や塗装面に密着して貼り付け易い。
帯状をなす基材の厚みや幅は、使用条件や要求性能によって適宜に設定できるが、通常は、厚みが0.1〜0.25mm、幅が35〜70mmの範囲に設定される。
【0011】
〔差込部〕
通常のモール材用マスキングテープにおける差込部と同様の材料が使用できる。モール材と塗装施工面との間に差し込んで、モール材と塗装施工面との間にある程度の隙間があくようにモール材を一時的に変形させることができる強度あるいは剛性を備えている硬質板材が用いられる。
差込部の材料として、厚紙、合成樹脂、金属、セラミックなどが使用できる。
合成樹脂として、PET、ポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等が挙げられる。
【0012】
差込部の厚みは、使用する材料と要求性能によっても異なるが、通常は0.1〜0.3mmの範囲に設定できる。
従来のモール材用マスキングテープでモール材の曲線個所に対応させるには、差込部の厚みを比較的に薄くして変形し易くしておくことが必要であったが、本発明の場合は、差込部そのものを変形させる必要はあまりないので、比較的に厚みがあって剛性の高いものであっても構わない。剛性を高めることで、モール材を一時的に変形させておく矯正機能が良好に果たせる。
差込部は、基材の表面のうち片側の側辺に沿って帯状に配置される。差込部の幅は、モール材のうち差込部を差し込むフランジ部分の奥行寸法に合わせて設定される。通常は、差込部の幅を5〜20mmの範囲に設定することができる。
【0013】
差込部は、基材の表面に接着、熱融着、縫合などの各種の締結手段で固定される。後述する粘着層を利用して貼り付けておくこともできる。
〔粘着層〕
基材の表面のうち、差込部が配置されていない個所を、モール材や施工面に貼着する機能を有する。基材の表面のうち、差込部とは反対側の側辺に沿って帯状に配置される。差込部の配置個所を除く基材表面のうち、全面に粘着層が配置されていてもよいし、一部に粘着層を有しない個所があっても構わない。例えば、基材の側辺近くのみに粘着層を設け、基材の幅方向の中央には粘着層を設けてないでおくことができる。
【0014】
粘着層の材料は、通常のマスキングテープにおいて粘着面を構成するための各種粘着剤が使用できる。十分な粘着強度を有するとともに、剥離性が良好であったり、施工面に悪影響を与えにくい材料が好ましい。
基材の表面のうち、差込部が配置される個所にも粘着層を設けておき、この粘着層を利用して差込部を基材に固定することができる。
基材の表面に露出して配置される粘着層の表面に、紙や合成樹脂からなる剥離シートを配置しておけば、モール材用マスキングテープの輸送や保管などの取り扱い中に、粘着層に異物が付着したり、マスキングテープが他物に貼りついてしまったりすることが防止できる。
【0015】
〔切込線〕
帯状の差込部を長さ方向に分割して、多数の分割片を構成する。切込線の配置構造で、分割片の形状寸法が決まる。
差込部の長さ方向における切込線の間隔すなわちピッチが、分割片の幅を決める。分割片の幅が狭いほど、モール材の曲線部分に対応させ易いが、分割片の幅が広いほうが、剛性や耐変形性は高くなる。通常は、分割片の幅すなわち切込線の間隔を、10〜30mmの範囲に設定することができる。切込線の間隔は、全て同じであってもよいし、間隔の違う個所が存在していてもよい。
【0016】
切込線の形状が、分割片の両側辺の形状を決める。切込線は、差込部を直角に横断する直線であってもよいし、傾斜線であってもよい。曲線や凹凸線であってもよい。切込線が、差込部の幅方向の両端側に対して途中が長さ方向に張り出す凸形状を有するものであれば、モール材の曲線部分に対応させるために、隣接する分割片同士を一部重ねて配置する操作が行い易い。前記凸形状を有する切込線として、概略「く」字状に屈曲しているものや、円弧状のものが採用できる。さらに、全体が概略S字形に湾曲していれば、滑らかな動作で分割片同士の重ね合わせが行える。
【0017】
〔モール材用マスキングテープの使用〕
モール材は、トリム材やガスケット材、モールディングなどとも呼ばれ、窓ガラスと窓枠部分など、複数の部材が隣接して配置される個所に取り付けられて、隣接する部材同士の境界を覆って両者を一体化させる部材である。このようなモール材の設置個所に塗装を施す際に、モール材用マスキングテープが使用される。
具体的な施工面として、自動車の窓ガラス外周と車体との間のモール材設置個所が挙げられる。自動車のほか、乗り物の車体や、各種建築物の窓部分などにも適用できる。また、自動車の車体を構成する複数のフレーム部分の連結個所や、建築面を構成する複数の板材の連結個所などにも適用される。
【0018】
モール材は、ゴムや軟質合成樹脂などからなり、施工面の両側の部材に対して表面の一部を覆うフランジ部分を有している。
モール材用マスキングテープは、モール材のフランジ部分を一時的に変形させておく機能を果たす。また、変形させたフランジ部分の裏面からモール材の表面、さらにはモール材の外側の施工面を含む非塗装領域を、塗装時に塗料が付着しないように覆っておく機能を果たす。
モール材用マスキングテープを施工面に取り付けるには、基本的には通常のモール材用マスキングテープと同様の操作が行われる。具体的には、基材の片側の側辺に配置された差込部を、モール材のフランジ部分と塗装施工面を構成する部材との間に差し込んだあと、フランジ部分をフランジ部分が接触している塗装施工面から引き離すように変形させる。マスキングテープを粘着層を利用して、モール材の表面あるいはその外側の施工面を含む、塗料の付着を防止しないければならない領域すなわち非塗装領域に貼り付ける。
【0019】
モール材が直線状に延びている個所では、通常のモール材用マスキングテープと同様に使用できる。差込部は切込線によって多数の分割片に分かれているが、多数の分割片を一体にして、モール材のフランジ部と塗装施工面との間に差し込んだりフランジ部を一時的に変形させたりすることができる。
モール材が湾曲していたり屈曲していたりする個所でも、モール材用マスキングテープを小さく切断することなく、モール材の湾曲や屈曲に沿って、差込部を構成する各分割片を、モール材のフランジ部と塗装施工面との間に差し込む。隣接する分割片は一部が重なった状態で差し込まれ、フランジ部を変形させる機能およびフランジ部の裏面を覆う機能は良好に発揮される。
【0020】
【発明の実施形態】
〔モール材用マスキングテープの構造〕
図1〜3に示すモール材用マスキングテープ10は、基材12と粘着層14と差込部16と剥離シート18とを備えている。
基材12は、可撓性に優れ柔軟に変形可能なクレープ紙材などからなり長い帯状をなしている。基材12の表面全体に、粘着剤が塗工されて粘着層14が形成されている。
粘着層14の表面で、基材12の片側の側辺に沿って、帯状のPET樹脂シートからなる差込部16が貼り付けられている。差込部16には、長さ方向に間隔をあけて多数の切込線17を有する。切込線17は、差込部16を幅方向に横断し、差込部16の厚みを貫通しており、帯状の差込部16を多数の小片状をなす分割片16aに分割している。図3に示すように、切込線17は、基材12の裏側まで貫通している。
【0021】
図1に示すように、切込線17は、ゆるやかなS字状に湾曲しており、S字の下側の湾曲部分17aが、切込線17の両端を結ぶ線よりも外側に張り出した凸形状をなしている。
粘着層14のうち、差込部16が配置されていない個所には、紙材料からなる剥離シート18が剥離可能に貼着されている。
上記のような構造のマスキングテープ10は、リール状に巻回した状態で輸送保管に供することができる。硬質の材料からなる差込部16が切込線17によって小さな分割片16aに分割されているので、マスキングテープ10を巻回する作業が行い易くなっている。
【0022】
なお、剥離シート18がない状態のマスキングテープ10を巻回状態にして取り扱うことも可能である。この場合、基材12の裏面(粘着層14の反対面)に粘着層14との剥離を容易にする剥離処理を施しておけば、巻回されたマスキングテープ10を順次引き剥がして使用することができる。
〔モール材用マスキングテープの使用〕
図4、5は、モール材用マスキングテープ10の使用状態を示している。
図4に示すように、自動車の鋼板などからなる車体20に、ゴム製のモール材30を介して窓ガラス22が取り付けられている。車体20および窓ガラス22の表面の一部が、モール材30の左右に張り出すフランジ部32で覆われている。
【0023】
車体20には、モール材30や窓ガラス22を取り付ける前に、全面に塗装を施しているが、車体20の修理後に再塗装する際や、車体20の塗装色を変更したり、塗装デザインを変更したりする際には、モール材30に隣接する部分の車体20にさらに塗装を行う必要が生じる。塗装の際には、塗料を付着させない非塗装領域を覆っておく、いわゆるマスキング処理を行う。
モール材30のうち、車体20の表面を覆うフランジ部32と車体20の表面との間に、モール材用マスキングテープ10の差込部16を差し込む。マスキングテープ10のうち差込部16を除く部分の基材12を、モール材30のフランジ部32の先端から上面側へと折り返し、フランジ部32の先端側を上のほうに持ち上げるように操作する。
【0024】
マスキングテープ10から剥離シート18を取り除き、粘着層14を利用して、モール材30の表面からモール材30の外側の窓ガラス22の表面までに貼り付ける。このとき、前記したモール材30のフランジ部32を持ち上げる方向に張力がかかるように引っ張った状態で、マスキングテープ10をモール材30および窓ガラス22の表面に貼着する。
図4の状態で、車体20の表面にスプレー塗装などで塗装を施せば、塗料は、モール材30のフランジ部32の下側になる車体20の表面にも届いて塗装が行われる。フランジ部32の下側では、奥になるほど塗料の付着は徐々に少なくなる。なお、塗装時には、マスキングテープ10で覆われていない窓ガラス22の中央側についても、通常のマスキングテープやマスキングシートを用いて、塗装に対するマスキング処理を行っておくことが好ましい。
【0025】
塗装終了後に、マスキングテープ10を剥がして、モール材30のフランジ部32の下側から差込部16を抜き出せば、フランジ部32は再び車体20の表面に密着して覆うことになる。このとき、車体20の表面には、フランジ部32の先端位置よりも奥まで塗装が施されているので、フランジ部32の先端付近に塗装の段差や切れ目が生じることがない。
ここで説明した操作は、一般的なモール材用マスキングテープの使用方法と同じである。モール材30の直線部分では、このような一般的なモール材用マスキングテープと同様の作業が行われる。
【0026】
〔曲線部分のマスキング〕
図5は、窓ガラス22の隅角部などに生じるモール材30の曲線部分あるいは屈曲部分における作業を説明している。
前記同様に、モール材30のうちフランジ部32の下側に差込部16を差し込む際には、モール材30すなわちフランジ部32の湾曲形状にしたがって、差込部16を差し込む。差込部16は切込線17によって多数の小さな分割片16aに分かれているので、個々の分割片16aがフランジ部32の先端から奥のほうへ真っ直ぐに差し込まれる。隣接する分割片16a同士は、互いに一部が重なりあった状態になる。
【0027】
このとき、S字状をなす切込線17の凸状の湾曲部17aで、片側の分割片16aの突出部分が隣の分割片16aの凹んだ部分の縁辺に沿って滑るようにして乗り上げることで、互いの重なりあいが自然にスムーズに行われる。したがって、個々の分割片16aを一つずつ表裏で重なるように操作しなくても、差込部16の全体をゆるやかに湾曲させるように変形させれば、自然に分割片16a同士が一部で重なり合って、全体として滑らかな湾曲形状を構成する。勿論、各分割片16aの重なり合いを確認したり修正したりしながら、差し込み操作を行うこともできる。
【0028】
上記のような操作の結果、多数の分割片16aは、曲線部分でもフランジ部32の裏面側を確実に覆っておくことができる。
差込部16の外側では、マスキングテープ10をフランジ32の先端からモール材30の表面および窓ガラス22に貼り付ける。この作業は、前記と同様である。このとき、可撓性のある基材12は、モール材30の曲線形状に沿って湾曲させたり一部を折り畳んだりすることで、モール材30の曲線形状に対応させることができる。
なお、モール材30の直線部分では、切込線17で分離された分割片16a同士が密接に配置されているので、直線部分においてもフランジ部32の裏面は差込部16で確実に覆われた状態になる。また、差込部16が複数の分割片16aに分割されていても、差込部16の幅方向における耐変形性や剛性には大きな影響がないので、差込部16によってフランジ部32の先端を上方側に持ち上げる作用については、従来の切込線がない差込部と何ら遜色のないものとなる。
【0029】
〔切込線の変更例〕
図6(a) (b) は、前記実施形態と切込線17の形状が異なる。
図6(a) では、「く」字形の切込線17を設けている。図6(b) では、円弧状の切込線を設けている。何れの場合も、切込線17の両端よりも途中の部分が外側に張り出した凸形状になっている。このような凸形状を有することで、前記した実施形態と同様に、モール材30の曲線部分で、隣接する分割片16a同士の重なり合いがスムーズに行われることになる。
〔U字型モール材〕
モール材用マスキングテープ10は、自動車の窓ガラスの取付などで利用されているU字型モール材にも適用できる。
【0030】
図7に示すように、U字型モール材30は、比較的薄く変形し易いフラップ状のフランジ部32が、モール材30の側面から張り出して取り付けられている。このフランジ部32を、車体20の段差部分の側面に当接させた状態で取り付けられる。その結果、フランジ部32とモール材30の本体部分との間にU字形の溝が形成される。この溝は排水用に利用される。
このようなU字型のモール材30に塗装を施す際には、車体20の段差部分の内側の側面にも塗装を施しておくことが好ましい。
そこで、モール材用マスキングテープ10の差込部16を、フランジ部32と車体20の段差部分の側面との間に差し込み、基材12をモール材30の本体部分の表面から窓ガラス22の表面へと貼り付ける。フランジ部32は車体20から離されるので、車体20の段差部分の側面にもある程度の幅で塗料が付着する。塗装後にモール材用マスキングテープ10を取り外せば、フランジ部32が車体20に当接して、塗装部分の境界が目立たなくなる。
【0031】
【発明の効果】
本発明にかかるモール材用マスキングテープは、モール材と塗装施工面との間に差し込んでモール材の一部を一時的に変形させる差込部が、切込線によって分離され、多数の分割片に分割されていることにより、モール材が湾曲あるいは屈曲している個所でも、差込部をモール材と塗装施工面との間に確実かつ容易に差し込むことができる。差し込まれた差込部は、分割片同士が一部で重なり合うことで、モール材の裏面を確実に覆うとともにモール材を一時的に変形させる機能も良好に果たすことができる。
【0032】
その結果、モール材が設置された施工面に対する塗装作業の作業性を高め、仕上がり品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表すマスキングテープの平面図
【図2】 マスキングテープの断面図
【図3】 マスキングテープの裏面図
【図4】 使用状態の垂直断面図
【図5】 使用状態の水平断面図
【図6】 切込線の別の実施形態を表す平面図
【図7】 別の使用状態を表す断面図
【符号の説明】
10 モール材用マスキングテープ
12 基材
14 粘着層
16 差込部
16a 分割片
17 切込線
18 剥離シート
30 モール材
32 フランジ部

Claims (4)

  1. 塗装の際に、モール材が配置された施工面のうちモール材の表面を含む非塗装領域を覆っておくマスキングテープであって、
    帯状の可撓性シートからなる基材と、
    前記基材の表面のうち片側の側辺に沿って帯状に配置され、硬質板材からなる差込部と、
    前記基材の表面のうち前記差込部とは反対側の側辺に沿って帯状に配置された粘着層と、
    前記差込部の長さ方向に間隔をあけて配置され、差込部を幅方向に横断し、差込部から前記基材まで貫通する切込線と
    を備え
    前記切込線が、前記差込部の幅方向の両端側に対して途中が長さ方向に張り出す凸形状を有する、
    ことを特徴とする、モール材用マスキングテープ。
  2. 前記切込線が概略S字形に湾曲している請求項に記載のモール材用マスキングテープ。
  3. 前記切込線の長さ方向の間隔が10〜30mmである請求項1または2に記載のモール材用マスキングテープ。
  4. 前記粘着層の表面に剥離シートが配置されている請求項1から3までのいずれかに記載のモール材用マスキングテープ。
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