JP4550054B2 - 光学的セキュリティ素子および隠された情報を可視化するためのシステム - Google Patents

光学的セキュリティ素子および隠された情報を可視化するためのシステム Download PDF

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Description

本発明は、サブストレート層を備えた光学的セキュリティ素子に関し、上記サブストレート層が、光学的に識別可能な効果を生むために、特にレリーフ形状、レリーフ深さ、空間周波数および方位角のようなレリーフパラメータによって画成されたレリーフ構造を備え、このレリーフ構造が、サブストレート層の、X軸およびY軸によって画成された表面領域に形成された光学的セキュリティ素子に関するものである。また本発明は、光学的セキュリティ素子を備えた、隠された情報を可視化するためのシステムに関するものである。
常に改良されている複写技術および電子走査・印刷装置のたゆまない進歩は、可能な限り偽造を防止し得る光学的セキュリティ素子の必要性が増していることを意味する。
特許文献1には、ホログラムと隠された画像とを組み合わせて、複写防止セキュリティのレベルを向上させた光学的セキュリティ素子が記載されている。使用されている上記ホログラムは、感光性ポリマーフィルムに形成された光学的回折構造によって生成され、かつ単色コーヒレント光源を用いることなしに視ることができるホログラムである。上記隠された画像および上記ホログラムは、上記サブストレート上に近接して配置されていることが好ましい。上記隠された画像は、デコーダ装置を用いることによって視ることができる。その場合、使用されるデコーダ装置は、デジタル式の複写機またはスキャナとすることが可能であるが、所望の走査周波数に対応する線間隔を有する線格子が印刷されている透明な担体であってもよい。その場合、先ずデコーダ装置の走査周波数の半分よりも高い出発画像の周波数成分が最初に除去され、次に走査周波数の半分に相当する残りの周波数成分が周波数軸に反映されるという手順によって、隠された画像が出発画像から作成される。
このようにして、光学的セキュリティ素子が、第1のセキュリティ特徴、すなわちホログラムと、第2のセキュリティ特徴、すなわち隠された画像とを備える。これにより、偽造に対する防護レベルが高められる。
特許文献2には、偽造に対する防護レベルを高めるためのホログラフ的手法が記載されており、ここでは、特別のデコーダ装置によってのみ識別可能な隠された画像がホログラムに形成される。このデコーダ装置がホログラム上を移動せしめられると、隠された画像が観察者によって視覚的に検出可能になる。
その場合、エンコード処理中に背景画像から、およびホログラム内に隠されるべき画像から、このようなホログラムが生成される。背景画像は多数の平行な黒い縞を備えた線格子からなる。そこでエンコード処理において、隠されるべき画像のうちの背景画像の黒い縞上にある部分が白に変換され、隠されるべき画像のうちの背景画像の白い部分上にある部分は黒のままに残される。ホログラムへの変換は、古典的なホログラフ的手法によって行なわれるが、基礎的な物理的原理を用いて作成することができる格子構造には限界がある。
米国特許第6,351,537号明細書 米国特許第5,999,280号明細書
しかしながら、このようなセキュリティ素子には、ホログラフ的手法を用いることによって模倣が可能であるという欠点がある。
そこで本発明の課題は、光学的セキュリティ素子の偽造に対する安全保障性のレベルを高めること、および偽造に対する高度の防護性を保証する、隠された情報を可視化するためのシステムを提供することにある。
この課題は、特にレリーフ形状、レリーフ深さ、空間周波数および方位角のような複数のレリーフパラメータによって画成されたレリーフ構造が、光学的に識別し得る効果を奏するために、サブストレート層の、X軸およびY軸によって画成された表面領域に形成された光学的セキュリティ素子によって解決され、この光学的セキュリティ素子においては、上記表面領域に上記レリーフ構造を画成する上記複数のレリーフパラメータのうちの一つまたは複数が、パラメータ変化関数に従って変化せしめられ、上記表面領域は、一つまたは複数のパタン領域と一つの背景領域とに分割され、上記一つまたは複数のパタン領域に上記レリーフ構造を画成する上記複数のレリーフパラメータのうちの一つまたは複数が、上記背景領域のパラメータ変化関数に対して位相をずらされたパラメータ変化関数に従って変化せしめられる。上記課題はさらに、上述のような一つの光学的セキュリティ素子を備えた、隠された情報を可視化するためのシステムによって解決され、このシステムは、周期的透過関数によって画成されかつその周期が前記パラメータ変化関数の周期に対応する検証格子を備えた検証素子を有する。
本発明によれば、多くの効果が得られる。すなわち、その効果の一つは、本発明に必須なレリーフ構造が従来のホログラフィー手法によっては生成させることができないことである。このことは、本発明による光学的セキュリティ素子によって得られる光学的効果と同等の価値がある。またこの効果は、従来のホログラフィー手法によっては模倣することができないものでもある。したがって、従来のホログラフィー手法による模倣は不可能である。さらに、検証素子を通して本発明による光学的セキュリティ素子を眺めた場合、またはその検証素子を、本発明による光学的セキュリティ素子上で移動させた場合に新規な光学的効果が生まれる。上記検証素子の移動により、および/または異なる視角から眺めることにより、顕著な色彩変化および輝度変化が生じる。これらの新規な光学的効果は、本発明による光学的セキュリティ素子のレリーフ構造に本質的に内在するので、作成が容易な他のレリーフ構造によって模倣することは不可能である。したがって、本発明による光学的セキュリティ素子は、複写または模倣が極めて困難なセキュリティ特徴を備えており、その一方で、このセキュリティ特徴は、協働する検証素子をユーザーが用いることによって、容易に検証することが可能である。
従属請求項には有利な構成が記載されている。
本発明の好ましい実施の形態によれば、この場合のレリーフ構造は、表面領域における方位角がパラメータ変化関数に従って周期的に変化せしめられる回折格子によって形成される。このようなレリーフ構造を備えた表面領域に検証素子が適用されると、一方では検証素子の整合位置および向きに応じて異なる、また他方では視る方向に応じて異なる種々の光学的効果が観察者によって観察される。例えば、検証素子を用いない場合、観察者はこのようなレリーフ構造を備えた表面領域を、すべての方向から視て等質的表面領域として識別する。上記検証素子が第1の整合位置にあるときには、視る方向に応じて、パタン領域と背景領域との輝度レベルが異なって見える。上記検証素子が第2の整合位置にあるとき、あるいは異なる方向から視た場合には、相補的効果が生じる。
従って、視るのは容易であるが模倣は極めて困難なセキュリティ特徴が、このようなレリーフ構造によって表面領域に生成される。
その場合に、上記パラメータ変化関数は、回折格子の方位角をX軸の値に応じて変化させることができる。その場合に、パラメータ変化関数が、回折格子の方位角を、この回折格子が蛇行線形状の複数の線で構成される態様で変化させるものであれば、特に効果がある。この形式のパラメータ変化関数を用いることによって、このセキュリティ素子上で検証素子を回転させることにより、さらなるセキュリティ特徴として役立つことが可能な魅力的な光学的効果が生じる。このような効果を得るために、用いられるパラメータ変化関数としては、例えばX軸の値に応じて回折格子の方位角を変化させる正弦関数が適している。
上記パラメータ変化関数が、回折格子の方位角を、X軸の値の値に応じておよびY軸の値に応じて変化させる場合に、さらにより複雑な、したがって模倣がさらに困難なキュリティ特徴を得ることができる。この方法により、本発明による光学的セキュリティ素子の偽造に対する防護に関して、さらなる効果を得ることができる。
したがって、上記パラメータ変化関数は、レリーフパラメータを、X軸の値に応じて、Y軸の値に応じて、ならびにX軸の値とY軸の値とに応じて変化させることができる。
上記パラメータ変化関数に従って方位角が周期的に変化せしめられる上述の回折格子は、昼の光で明瞭に識別可能な輝度差を表すためには、300本/mmを超える、特に800〜1200本/mmの空間周波数を有することが望ましい。表面領域における平均方位角が肉眼の解像能力に関して一定となるようにパラメータ変化関数が選択されるとさらに効果がある。これにより、上記表面領域に検証素子が適用されない場合には表面領域が等質的に見えることになる。
本発明のさらなる実施の形態によれば、上記レリーフ構造は、空間周波数がパラメータ変化関数に従って周期的に変化せしめられる回折格子である。その場合、もし検証素子が適用されると、表面領域が、パタン領域および背景領域において種々の色彩現象および色彩変化を示す。これらの種々の色彩現象および色彩変化は、観察者が容易に視ることができ、セキュリティ特徴として特によく利用される。
上記回折格子の空間周波数が、X軸の値に応じて、1200本/mmが好ましい最大周波数と、800本/mmが好ましい最小周波数との間で周期的に変化せしめられるパラメータ変化関数を用いた場合に、特に明瞭に識別可能な効果を奏することができる。その場合、パラメータ変化関数として、鋸歯状関数、三角形関数または正弦関数が用いられるのが好ましい。
この場合も、X軸に応じてのみでなく、Y軸にも応じて空間周波数を変化させるパラメータ変化関数を用いることが可能なことは言うまでもない。このような複雑なレリーフ構造によって、模倣がさらに困難なセキュリティ特徴を得ることができる。
この場合にも、パラメータ変化関数が肉眼の解像能力に関して一定である場合には、さらに効果があり、これによって、検証素子を用いない場合には、表面領域が観察者に対し等質的な色彩印象を与える。
本発明のさらなる好ましい実施の形態によれば、周期的なパラメータ変化関数が、レリーフ構造の輪郭、例えば輪郭深さ、谷の幅または輪郭形状を変化させる。このようなパラメータ変化関数を用いると、検証素子を用いた場合に、パタン領域または背景領域の色彩または明るさが変化するセキュリティ特徴が生じるのを可能にする。もしパラメータ変化関数が、輪郭形状を、互いに鏡面対称関係にあるのが好ましい非対称レリーフ形状間で周期的に変化させた場合には、検証素子を用いることにより、視角に応じて異なる効果が、この検証素子の整合位置に応じて背景領域およびパタン領域に現れる。このようにして、このようなパラメータの変化によって、視るのは容易であるが模倣は極めて困難なセキュリティ特徴が生成される。さらに、上記レリーフ構造は、そのレリーフパラメータが、例えば分散角または好ましい分散方向(異方性マット構造である場合)が、パラメータ変化関数に従って変化せしめられるマット構造であることも可能である。さらに、パラメータ変化関数が、種類の異なるレリーフ構造との間で、例えばマット構造と回折格子またはマクロ構造との間で周期的に変化するものも可能である。
本発明のさらなる実施の形態によれば、300本/mm未満の空間周波数を有するマクロ構造であることも可能である。その場合、例えば光はパタン領域および背景領域における検証素子の位置に応じて異なる方向へ反射するので、検証素子を用いなければ等質的に見えた表面が、検証素子を用いると、パタン領域および背景領域に関して視角に応じて明るさの差を示す。
パラメータ変化関数によるレリーフパラメータの変化に関して上述した可能性のある選択項目が組み合わされることも可能なこと、したがって、例えば方位角および空間周波数の双方を周期的なパラメータ変化関数によって周期的に変化させることも可能なことは言うまでもない。例えば色彩依存成分、明るさ依存成分および視角依存成分が組み合わされると、特に印象的なセキュリティ特徴の付与が可能になる。
上述した本発明の実施の形態において、パラメータ変化関数の周期が300μm未満に保たれると、特に20〜200μmの範囲内から選択されると、特に効果があることが判明している。これにより、検証素子を用いなければ、肉眼ではパタン領域を背景領域から区別することが不可能なことが保証される。
もし、上記パラメータ変化関数が、X軸とY軸の双方に依存する関数であったり、複数方向に周期的な関数であったり、さらに種々のパタン領域が種々の周期性をもって位相がずらされている場合にはさらなる効果が得られる。その場合には、本発明によるセキュリティ素子上で検証素子を回転させると、動く効果を得ることが可能になる。
最も単純なケースでは、パラメータ変化関数の周期性に対応する周期を有する単純な線格子が検証素子として用いられる。隠された情報を可視化するための本発明によるシステムの偽造に対する防護性をさらに高めるため、例えば蛇行線形状の複数の線または二次元的ランダムパタンを含む、より複雑な線格子をこの場合にも用いることができる。その場合、パラメータ変化関数によって生成されるレリーフパラメータの平均的変化が、より複雑な線格子からなる表面パタンに適合される。
もし、2値的検証格子に代えて、非2値的透過関数によって、例えば正弦曲線的透過関数によって画成された検証格子が用いられる場合には、偽造に対する防護性の度合がさらに改善される。したがって、隠された情報の可視化には複雑な個別的な検証素子が必要になり、これによって偽造に対するシステムの防護レベルが向上する。
以下図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、担体フィルム11と、光学的セキュリティ素子として機能する転写層部分12とを備えた刻印フィルム1を示す。転写層部分12は、剥離および/または保護ラッカー層13と、複製層14と、反射層15と、接着剤層16とを有する。例えば厚さが12μm〜50μmのポリエステルフィルムからなる担体層11には、複製層14と同様に、厚さが0.3〜1.2μmの剥離および/または保護ラッカー層13が施されている。この場合、剥離および/または保護ラッカー層13を省略してもよい。
複製層14は、透明な熱可塑性材料からなることが好ましく、担体フィルム11と保護ラッカーおよび/または剥離層13とからなるフィルムに対して、例えば印刷によって複製層14を施す。乾燥後、刻印工具を用いて複製層の領域18にレリーフ構造17を複製する。しかしながら、この複製作業は、担体フィルム11と保護ラッカーおよび/または剥離層13とからなるフィルムに紫外線複製ラッカーを塗り、次いでレリーフ構造17の複製のために紫外線を部分的に照射するという紫外線複製手法を用いて行なうこともできる。複製層14にレリーフ構造を複製した後、複製ラッカーを架橋結合またはその他の態様で硬化させる。
ここで、薄い反射層15を複製層14に施す。この反射層15は、真空蒸着による薄い金属層またはHRI(高屈折率)層を含むことが好ましい。例えば、TiO,ZnSまたはNbがHRI層の材料として使用可能である。金属層のための材料は、クロム、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、銀、金またはこれらの材料の合金とすることができる。さらに、このような金属性反射層または誘電性反射層に代えて、複数の誘電体層または誘電体層と金属性層を重ね合わせた薄膜層を用いることも可能である。
ここで、例えば熱で活性化される接着剤からなる接着剤層16を、上述のように形成されたフィルムに施す。
上記光学的セキュリティ素子を、セキュリティ文書またはその他の安全が保障されるべき物品に貼り付けるために、上記セキュリティ文書または安全を保障されるべき物品に対し、転写層部分12を先にして上記刻印フィルム1を貼り付け、次いで担体フィルム11を転写層部分12から引き剥がして取り除く。
本発明による光学的セキュリティ素子が、転写フィルム、ステッカーフィルム、または貼合せフィルムの一部であったり、刻印フィルム、ステッカーフィルム、転写フィルム、または貼合せフィルムによって形成されていたりすることも可能であることは言うまでもない。さらに、本発明による光学的セキュリティ素子が、図1に示されている層13,14,15および16に加えて、さらに別の層を備えていることも可能である。このようなさらに別の層は、例えば(着色された)装飾層、または干渉により視角に応じて色彩変化を生じる薄膜層の形態であってもよい。
さらに、反射層15は、光学的セキュリティ素子が透明なセキュリティ素子として機能するかまたは反射性セキュリティ素子としては機能しないように、一部のみが反射性であったり、全く反射性でなかったりすることも可能である。また接着剤層16が省略されていてもよい。
ここで、レリーフ構造17の正確な形状およびレリーフ構造17によって生成される光学的効果について図2a〜2cを参照して説明する。
図2aは、パタン領域23および背景領域22を備えた部分的表面領域21と、3本の線格子26を備えた検証素子20とを示す。図2bは、背景領域28とパタン領域29,30とを備えた表面領域27を示し、部分的表面領域21は表面領域27の一部を示したものである。
図2aおよび2bから明らかなように、レリーフ構造が表面領域27および部分的表面領域21にそれぞれ形成されており、レリーフ構造の方位角は、X軸の値に応じて蛇行線形状に変化している。
複製層14に形成されるレリーフ構造は、ミクロン未満の領域からミクロン領域までの周期を可能にする電子ビーム・リソグラフィーシステムを用いて、あるいは1μm未満の周期を可能にするホトリソグラフィー手法を用いて形成されることが好ましい。その場合、レリーフ構造の空間周波数は約1000本/mmである。40度と−40度との間で方位角を変化させるパラメータ変化関数の周期は20〜300μmが好ましい。このパラメータ変化関数は正弦関数である。パラメータ変化関数として他の周期的関数を用いたり、他の最小/最大方位角を設定したりすることが可能なことは言うまでもない。
さらに、図2aおよび2bは、機能的原理を示す役目を担うだけであって、実際の寸法に忠実ではない。一般に、パタン領域23,30,29は、パラメータ変化関数の周期の数倍の寸法に相当し、いかなる場合でも、肉眼で解像可能な範囲内で変化する。
部分領域23は、パラメータ変化関数の周期25の長さに相当する幅を有し、例えば幅100μmである。図2aおよび2bから明らかなように、背景領域22,28とパタン領域23,30,29とにおけるレリーフ構造17の方位角は、位相が互いに180度ずれ、それ以外は等しいパラメータ変化関数によって変化せしめられる。図2aに示されているように、パタン領域23で用いられているパラメータ変化関数は、背景領域22で用いられているパラメータ変化関数に対して1周期の半分の長さ24だけ、すなわち50μmだけ位相がずれている。180度の位相ずれは、パタン領域と背景領域との間で特に大きなコントラストが得られることを可能にする。この場合、位相ずれが180度から若干偏移してもよいことは言うまでもない。さらに、ひとつのパタン領域またはその他において、位相ずれが180度からかなり偏移して、例えば位相ずれが45度または135度になってもよい。したがって、例えば位相ずれによって諧調がエンコードされる隠された諧調画像を作成することも可能である。
パタン領域29および30ならびにこれらを取り囲む背景領域28においては、肉眼によって解像可能な平均方位角が一定なので、検証素子を用いなければ、表面領域27は、観察者にとって等質的に見える。表面領域27においては、視角によって左右される等質な光学的効果が観察者に与えられ、その光学的効果は、パラメータ変化関数によってカバーされる方位角範囲と、レリーフ構造17の選択された空間周波数とに左右される。
ここで図2cは、部分的表面領域21上に検証素子20が配置された状態を示す。光源はYZ面にあるので、光のkベクトルはいかなるY成分をも含まない。
図2cは、部分的表面領域21と、線格子26と、パタン領域23と、背景領域22とを示す。さらに図2cは、観察者が部分的表面領域21を左方から見た場合の光学的印象31と、観察者が部分的表面領域21を右方から見た場合の光学的印象32とを示す。
図2cに示されているように、検証素子20の線格子26は、背景領域22の負の方位角を有する表面領域のみと、パタン領域23の正の方位角を有する表面領域のみとを覆っている。もし部分的表面領域21を負の方位角側から、すなわち左方から視ると、背景領域22は暗く、パタン領域23は明るい。もし部分的表面領域21を正の方位角側から、すなわち右方から視ると、背景領域22は明るく暗く、パタン領域23は暗い。
このように、光学的印象31は、線格子26による覆い312と、背景領域22の一部における暗い領域311,314と、パタン領域23における明るい領域313とを示す。これと対照的に光学的印象32は、線格子26による覆い322と、背景領域22の一部における明るい領域321,324と、パタン領域23における暗い領域323とを示す。
パラメータ変化関数の周期が肉眼ではもはや解像不能な大きさであるために、実際には覆い312,322は見えない。したがって、観察者が左側から視ると、明るいパタン領域と暗い背景領域とが見え、観察者が右側から視ると、暗いパタン領域と明るい背景領域とが見えることになる。もし検証素子20がパラメータ変化関数の半周期だけずらされると、反対の印象、すなわち右側からは明るいパタン領域と暗い背景領域とが見え、左側からは暗いパタン領域と明るい背景領域とが見える。したがって、検証素子20を介してこの光学的セキュリティ素子を視ると、明るさのコントラストを動的制御することができる。
図3および図4は、パラメータ変化関数によってレリーフ構造17の方位角が変化せしめられた本発明のさらに二つの実施の形態を示す。
図3は、背景領域34およびパタン領域35を備えた表面領域33と、複数の線格子26を備えた検証素子20の部分領域とを示す。
図3に示されたパラメータ変化関数の周期は50μmなので、この線格子26の間隔も50μmである。図3が示しているように、背景領域34は6個の部分領域341〜346によって形成されている。部分領域341〜346はそれぞれ、放物線部分で周期的に構成された関数であるパラメータ変化関数の1周期の幅を有する。パタン領域35は、同じく上記パラメータ変化関数の1周期の幅を有する2個の部分表面351と352とによって形成されている。
図2aおよび2bの実施の形態と同様に、背景領域34の方位角が負の領域およびパタン領域35の方位角が正の領域が、または背景領域34の方位角が正の領域およびパタン領域35の方位角が負の領域が線格子26によって覆われる。これにより、表面領域27と比較してパラメータ変化関数が異なるために、異なる方向から視た外観は多少異なるが、図2cを参照して説明した効果が得られる。
図4は、複数の部分領域40〜49からなる表面領域4を示す。部分領域40〜49はそれぞれ、各部分表面の中心の周りに配置された複数の同心円を備えた同一の回折構造によってそれぞれ形成されている。部分表面の幅および高さは約100μmであり、回折構造の空間周波数は約1000本/mmである。
したがって、図4は、回折構造17の方位角がX軸およびY軸の値に応じて周期的に変化するパラメータ変化関数の一例を示す。それ故に、この関数はX軸およびY軸の双方において周期性を示すので、隠された情報は、検証素子20の方向を変えることによって読み出すことができる。表面領域4には、同一であるが位相のずれた部分領域によって表面領域41〜46が覆われるように、図3に示された種類のパタン領域が配置される。この場合、可能性のあるパタンからなる部分表面の位相ずれは、位相ずらしのそれぞれの選択に応じてX方向にもY方向にも可能であり、格子がY方向またはX方向を向いているときにパタン領域を読み出すことができる。
上記レリーフ構造が、パラメータ変化関数に応じて空間周波数が変化する回折格子である本発明のさらなる実施の形態について図5a〜5dを参照して以下に説明する。
図5a〜5cは三種類のパラメータ変化関数53,54および55を示し、それらは
表面領域のX軸の値51に応じて空間周波数52を変化させる。図5a〜5cを参照して説明するレリーフ構造のkベクトルはY軸方向を向いているので、レリーフ構造の溝はX軸と平行な方向を向いている。格子線58もX軸と平行な方向を向いている。
パラメータ変化関数53は、鋸歯状構造における空間周波数を800本/mm〜1200本/mmの範囲内で変化させる鋸歯状関数である。パラメータ変化関数の周期は50μmである。パラメータ変化関数53の最小値、すなわち800本/mmの値においては赤色印象を呈し、それから次の1200本/mmの最大値における青色印象まで直線的に変化する。したがって、1周期内で色彩印象が赤から青に変わる。その場合の色彩印象は、一般の照明角度と視角との組合せに関係する。
パラメータ変化関数54は周期100μmの三角形関数であり、回折格子の空間周波数を800本/mmの最小値から1200本/mmの最大値まで変化させ、そして戻る。したがって、1周期内で色彩印象が赤から青になり、青から再び赤に戻る。
パラメータ変化関数55は周期100μmの正弦関数であり、回折格子の空間周波数を800本/mmの最小値から1200本/mmの最大値まで変化させ、そして戻る。したがって、1周期内で色彩印象が赤から青になり、青から赤に戻る。
パラメータ変化関数53〜55の周期は、肉眼の解像能力が及ばないので、観察者は、表面領域内において、パラメータ変化関数によって決定されたカラースペクトルの混合から生じた単一の色彩印象を持つ。ここでもし、パラメータ変化関数の周期に対応する線間隔56を有する格子線58を備えた検証素子57を上記回折格子に適用すると、カラースペクトルが各格子線58によって覆われるので、検証素子が回折格子上を移動するにつれて色彩印象が変化する。
図5dは、背景領域501とパタン領域502とを備えた表面領域50を示す。背景領域501においては、レリーフ構造の空間周波数がパラメータ変化関数54に従って変化する。パタン領域502においては、レリーフ構造の空間周波数が、半周期、すなわち50μmだけ位相がずれたパラメータ変化関数54をもって変化する。ここでもし、線間隔56を有する検証素子57を表面領域50上で移動させると、背景領域501およびパタン領域502においてそれぞれ異なる色彩領域が覆われるので、パタン領域502は、背景領域501から受ける色彩印象とは異なる色彩印象を観察者に与える。このように、もし上記検証素子57が表面領域50で移動せしめられると、例えば最初に青いパタン領域と赤い背景領域の印象が生じ、次いで検証素子57の移動に伴って、確実に赤いパタン領域と青い背景領域とに変わる。
すでに図2bを参照して説明したように、図5dは動作原理を説明するに過ぎない。通常パタン領域は、複数のパラメータ変化関数の周期を有しかつ肉眼によって解像可能な程度の大きさである。
したがって、パラメータ変化関数は、一方では検証素子が表面領域50に適用されない場合において生じる等質的な色彩印象を決定する。さらにパラメータ変化関数は、表面領域50上の検証素子の変位による色彩変化(例えばパラメータ変化関数53を用いたときの急激な色彩変化)の態様を決定し、これがさらなるセキュリティ特徴として役立つ。
次に図6aおよび6bを参照して、レリーフ構造が、パラメータ変化関数によって輪郭深さが周期的に変化する回折格子である本発明のさらなる実施の形態について説明する。
図6aは、空間周波数は一定の状態で、周期63を有する周期的パラメータ変化関数によって輪郭深さが周期的に変化するレリーフ構造61を示す。
このレリーフ構造61は、1次の回折構造(空間周波数範囲が波長の範囲内で変化するもの)または0次の回折構造(線間隔が光の波長よりも短いもの)であることが好ましい。輪郭深さはパラメータ変化関数によって、X軸の値に応じて、またはX軸およびY軸の値に応じて、回折格子の空間周波数に比較してずっと緩やかに変化せしめられる。パラメータ変化関数の周期は、10μmと100μmとの間であるが、100μm近辺の値が好ましい。
このようにして図6aに示されたレリーフ構造は、例えば1000本/mmの空間周波数を有し、したがって間隔62は1μmである。周期63は1000μmで、輪郭深さはY軸の値69に応じて0μmと例えば150μmとの間で周期的に変化する。
図6bは、X軸68およびY軸69によって画成された表面領域65を示し、背景領域66とパタン領域67を備えており、レリーフ構造61は、図6aに示されているように、Y軸の方向に周期的に変化する。図6bに示されているように、パタン領域67においては、パラメータ変化関数が、背景領域66のパラメータ変化関数に対して半周期だけ、すなわち50μmだけずれている。
ここでもし、100μmの線格子を備えた検証素子を通して表面領域65を眺めると、背景領域66とパタン領域67内とで輪郭深さが異なる領域が覆われるので、パタン領域67はもはや等質的には見えない。検証素子が適用されると、パタン領域と背景領域との間で明るさのコントラストが生じ、このコントラストは検証素子を変位させると変化する。このようにして、150μm近辺の輪郭深さを有する背景領域の一部領域が線格子で覆われると、背景領域で生じる光学的効果が0μm近辺の輪郭深さによって決定されるので、背景領域は暗く見える。これに対してパタン領域はその検証素子の位置で明るく見える。検証素子を変位させると、上記光学的効果がゆっくりと反対側へ変わるので、背景領域は明るく見え、パタン領域は暗く見える。
次に図7a〜7eを参照して、レリーフ構造のレリーフ形状が、パラメータ変化関数によって周期的に変化せしめられている本発明のさらなる実施の形態について説明する。
図7aは、パタン領域74および背景領域73を備えた表面領域7を示す。表面領域7はさらに、X軸方向に周期的に連なる部分領域71および72を備え、部分領域71においては、レリーフ形状76が背景領域に形成されかつレリーフ形状75がパタン領域に形成され、部分領域72においては、レリーフ形状75が背景領域に形成されかつレリーフ形状76がパタン領域に形成されている。
部分領域71および72の幅は300μm未満なので、部分領域71および72は肉眼では見えない。レリーフ形状75および76は非対称な互いに鏡面対称関係にある構造を有するので、レリーフ形状76は、方位角がレリーフ形状75に対して180度回転している。レリーフ形状75および76の典型的な空間周波数は1200本/mm〜150本/mmの範囲内にある。
部分領域71および72の幅はそれぞれ例えば50μmなので、表面領域7のパラメータ変化関数の周期は100μmである。レリーフ形状75および76の空間周波数は例えば1150本/mmである。
ここでもし、検証素子を用いないで表面領域7を眺めると、肉眼には等質的な印象が表面領域7に生じ、この印象は、レリーフ形状75および76の空間周波数、すなわち1150本/mmを有する正弦的回折格子に対応する。
もし、パラメータ変化関数の周期に対応する、あるいはほぼ対応する周期を有する検証素子が表面領域7に適用されると、パタン領域74が可視状態となる。格子線がパタン領域74のレリーフ形状75または76のいずれを覆うかに応じて、観察者は、明るい背景領域中の暗いパタン領域を見るか、あるいは暗い背景領域中の明るいパタン領域を見るかいずれかとなる。表面領域7を180度回転させると、観察者は相補的な印象を受ける。
したがって、表面領域7の例えば部分領域71が格子線77で覆われたときには、パタン領域74が暗く見え、かつ背景領域73が明るく見えるという、図7dに示された効果を生じる。表面領域7が180度回転せしめられた場合、暗い背景領域73に対してパタン領域74は明るいという、図7eに示された状態となる。パラメータ変化関数の周期が肉眼の解像能力よりも短いので、格子線77は観察者には見えないことにより、図7dに示された状態の表面領域を眺めた場合、観察者には、明るい背景領域73に対して暗いパタン領域74が見え、図7eに示された状態においては、暗い背景領域73に対して明るいパタン領域74が見える。互いに180度異なる方向から眺めたときのこのさらなる角度効果は、さらなるセキュリティ特徴を生成させる。
部分領域71および72におけるパラメータ変化関数が、他のいかなる非対称輪郭形状の間で変化せしめられてもよいことは言うまでもない。さらに上記パラメータ変化関数が、二つの異なる輪郭形状を区別する2値関数ではなく、例えば輪郭形状75の傾斜が、正弦関数に従ってリニアに変化せしめられてもよい。このことも、偽造に対する防護レベルの向上に寄与するさらなるセキュリティ特徴を提供する。
さらに、レリーフ形状が周期的に変化するパラメータ変化関数を用いることも一般的に可能である。そのレリーフ輪郭は、例えば下記の関数で表すことができる。すなわち、
(x)=f(x)+f(x)
ここで、
(x)=bsin{(2πx)/d}
(x)=(b/2)sin[{(2πx)/(d/2)}+β(x)]
このように、レリーフ構造の谷の幅をパラメータ変化関数に従って周期的に変えることによって、パラメータ変化関数が、レリーフ構造のレリーフ形状をパラメータ変化関数に従って周期的に変化させることも可能である。
そのことの一例を、図8a〜8eを参照して説明する。
表面領域8においては、レリーフ構造の谷の幅が、空間周波数を一定に保ちながらパラメータ変化関数の周期に応じて直線的に減少している。図8bに示されているように、レリーフ構造の谷の幅82が上記態様で関数83に従ってX軸81に沿って変化せしめられている。このパラメータ変化関数は、例えば300nmの線間隔を有する方形レリーフ構造の幅を230〜70nmの間で変化させる鋸歯状関数である。これにより、表面領域8の領域aにおける輪郭形状84(図8c)と、表面領域8の領域bにおける輪郭形状85(図8d)と、表面領域8の領域cにおける輪郭形状86(図8e)とが得られるが、輪郭形状84,85,86は300nmの線間隔87を有する。
選択された空間周波数に従って、領域a,b,cにおいて異なる色彩と明るさが生じるので、パタン領域と背景領域との位相をずらすことにより、検証素子を用いても、あるいは検証素子を用いなくとも、前述した光学的重ね合わせ効果が生じる。ここでもパラメータ変化関数の周期は、40〜300μmの範囲が好ましい。
本発明のさらなる実施の形態によれば、レリーフ構造として、300本/mmを超えるマクロ構造を用いることも可能である。このようなマクロ構造の典型的な周期は10μmである。したがって、マクロ構造は回折ではなく反射によって実質的に作動する。このようなマクロ構造の二つが図9aおよび9bに示されている。図9aは、周期93を有するマクロ構造91を示し、図9bは、周期93を有するマクロ構造92を示す。周期93は例えば100μmである。ここでもし、周期93に対応する線間隔を有する検証素子を通してマクロ構造91および92を眺めると、検証素子のそれぞれの位置に応じて、マクロ構造91および92の異なる領域が見える。パタン領域においては、マクロ構造91が背景領域におけるマクロ構造に対して位相がずらされるので、検証素子を用いた場合、背景領域およびパタン領域においてマクロ構造91および92のそれぞれ異なる領域が見える。もし検証素子が適用されない場合には表面領域全体が等質的に見える。検証素子が適用されると、パタン領域と背景領域との間に明るさのコントラストが生じる。
図1〜図9bに示された各実施の形態は、エンコーディングシステム/検証素子としてそれぞれ直線的線格子の使用を参照して説明されている。しかしながら、前述のように、直線的線格子に加えて、さらに、かつ特に、二次元的格子を用いることも可能である。図10aは直線的線格子101を示し、図10b〜10fは、図1〜図9bに示された実施の形態に用いることもできるさらなる線格子102〜106を示す。
さらに、種々の格子を用いると視ることができるようになるパタン領域を表面領域に備えることもできる。図11は、検証素子111の傾き角度によって視ることができる種々のパタン領域113を備えた表面領域110を示す。もし検証素子111を表面領域112上で回転させると、画像が動く効果が得られる。もし表面領域112を検証素子111なしで眺めると、等質的な表面領域と印象は同じである。この種のパタン領域113は、図1〜図9bに示された実施の形態に適用することも可能であり、その場合に、視角に左右されるさらなる色彩現象およびセキュリティ特徴を得るために、多数の実施の形態を組み合わせることが可能なことは言うまでもない。
さらに、パラメータ変化関数の周期と一致しない格子を備えた検証素子を用いることが可能である。したがって検証素子は、例えばパラメータ変化関数の周期の2倍または数倍に対応する周期を有することができる。さらに検証素子は、パラメータ変化関数の周期に対応する双曲線パタンを形成することもできる。
上述したセキュリティ特徴は、単独のセキュリティ特徴として利用することができる。しかしながら、これらのセキュリティ特徴を、セキュリティ製品内において別のセキュリティ特徴と組み合せることもできる。したがって、これらは、例えばKinegram(R)またはTruststseal(R)のような光学的可変装置(OVD)の部品とすること、したがって例えばKinegram(R)の背景を形成することができる。上述した複数のセキュリティ特徴をOVD内にモザイク状に配置することも可能である。
本発明による光学的セキュリティ素子の断面を概略的に示す図 請求項1に記載された本発明による光学的セキュリティ素子の表面領域の 一部分を示す機能的概略図 図1に示された本発明による光学的セキュリティ素子の表面領域を示す図 図1に示された本発明による光学的セキュリティ素子の原理的動作モードを示す図 本発明のさらなる実施の形態に関する本発明による光学的セキュリティ素子の表面領域の概略図 本発明のさらなる実施の形態に関する本発明による光学的セキュリティ素子の表面領域の概略図 本発明による光学的セキュリティ素子のさらなる実施の形態に関するパラメータ変化関数を示す図 本発明による光学的セキュリティ素子のさらなる実施の形態に関するパラメータ変化関数を示す図 本発明による光学的セキュリティ素子のさらなる実施の形態に関するパラメータ変化関数を示す図 本発明のさらなる実施の形態に関する本発明による光学的セキュリティ素子の表面領域を示す図 図6a,図6bは、本発明のさらなる実施の形態に関する本発明による光学的セキュリティ素子のレリーフ構造と表面領域とをそれぞれ示す図 図7a〜図7eは、本発明のさらなる実施の形態に関する本発明による光学的セキュリティ素子の表面領域とレリーフ構造とをそれぞれ示す図 図8a〜図8eは、本発明のさらなる実施の形態に関する本発明による光学的セキュリティ素子の表面領域、パラメータ変化関数の一部分、および複数のレリーフ形状を示す図 図9a,図9bは、本発明のさらなる実施の形態に関する光学的セキュリティ素子のレリーフ構造の概略図 図10a〜図10fは、隠された情報の可視化に関する本発明によるシステムのための種々の検証素子の概略図 隠された情報の可視化に関する本発明によるシステムの機能的概略図
符号の説明
1 刻印フィルム
4,7,21,27,33,50,65 表面領域
11 担体フィルム
12 転写層部分
13 剥離層および/または保護ラッカー層
14 サブストレート層(複製層)
15 反射層
16 接着剤層
17 レリーフ構造
20,57,101〜106,111 検証素子
22,28,34,66,73,501 背景領域
23,29,30,35,67,74,67,502 パタン領域

Claims (25)

  1. サブストレート層(14)を備えた光学的セキュリティ素子(1)であって、
    複数のレリーフパラメータによって画成されたレリーフ構造(17)が、光学的に識別可能な効果を生じさせるために、前記サブストレート層の、X軸およびY軸によって画成された表面領域(21,27,33,4,50,7,65)に形成されてなる光学的セキュリティ素子(1)において、
    前記表面領域(21,27,33,4,50,7,65)に前記レリーフ構造を画成する前記複数のレリーフパラメータのうちの一つまたは複数が、周期的なパラメータ変化関数に従って周期的に変化せしめられており
    前記表面領域(21,27,33,4,50,7,65)は、一つまたは複数のパタン領域(23,29,30,35,502,74,67)と、一つの背景領域(22,28,34,501,73,66)とに分割されており
    該背景領域(22,28,34,501,73,66)および前記一つまたは複数のパタン領域(23,29,30,35,502,74,67)における前記レリーフ構造のレリーフ形状、レリーフ深さ、空間周波数および方位角を規定する前記複数のレリーフパラメータのうちの一つまたは複数が、周期的なパラメータ変化関数(53,54,55)に従って周期的に変化せしめられており
    前記レリーフ構造は回折格子であり、かつ前記パラメータ変化関数の周期は20μmと200μmとの間であり、
    前記一つまたは複数のパタン領域(23,29,30,35,502,74,67)における前記レリーフ構造(17)のレリーフ形状、レリーフ深さ、空間周波数および方位角を規定する前記複数のレリーフパラメータのうちの一つまたは複数が、前記背景領域(22,28,34,501,73,66)のパラメータ変化関数に対して位相をずらされたパラメータ変化関数に従って変化せしめられること、および、前記パタン領域の大きさが、前記パラメータ変化関数の前記周期の2倍以上の寸法に相当することにより、前記パタン領域が肉眼で解像可能な大きさを有することを特徴とする光学的セキュリティ素子。
  2. 前記パタン領域と前記背景領域との前記パラメータ変化関数間の位相ずれが約180度であることを特徴とする請求項1記載の光学的セキュリティ素子。
  3. 前記パタン領域と前記背景領域との間の前記パラメータ変化関数の位相ずれが、設定されるコントラストに従って選択されることを特徴とする請求項1または2記載の光学的セキュリティ素子。
  4. 前記レリーフ構造は、方位角が前記パラメータ変化関数に従って周期的に変化せしめられる回折格子であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の光学的セキュリティ素子。
  5. 平均方位角が肉眼の解像能力に関して一定であることを特徴とする請求項4記載の光学的セキュリティ素子。
  6. 前記パラメータ変化関数が、前記回折格子の方位角をX軸の値に応じて周期的に変化させることを特徴とする請求項4または5記載の光学的セキュリティ素子。
  7. 前記パラメータ変化関数が、前記回折格子の方位角を、該回折格子が複数の蛇行線形状の線から構成される態様で変化させることを特徴とする請求項6記載の光学的セキュリティ素子。
  8. 前記パラメータ変化関数が、前記回折格子の方位角をX軸の値に応じて変化させる正弦関数であることを特徴とする請求項7記載の光学的セキュリティ素子。
  9. 前記パラメータ変化関数が、前記回折格子の方位角をX軸の値およびY軸の値に応じて周期的に変化させることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項記載の光学的セキュリティ素子。
  10. 前記パラメータ変化関数は、前記回折格子の方位角を該回折格子が同心的に配置された複数の線から構成される態様で変化させることを特徴とする請求項9記載の光学的セキュリティ素子。
  11. 前記回折格子が300本/mmを超える空間周波数を有することを特徴とする請求項4から10のいずれか1項記載の光学的セキュリティ素子。
  12. 前記レリーフ構造(17)は、空間周波数が前記パラメータ変化関数(53,54,55)に従って周期的に変化せしめられる回折格子であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載の光学的セキュリティ素子。
  13. 平均空間周波数が肉眼の解像能力に関して一定であることを特徴とする請求項12記載の光学的セキュリティ素子。
  14. 前記パラメータ変化関数(53,54,55)が、前記回折格子の空間周波数を、X軸の値に応じて最大周波数と最小周波数との間で周期的に変化させることを特徴とする請求項12または13記載の光学的セキュリティ素子。
  15. 前記パラメータ変化関数が、鋸歯状関数(53)または三角形関数(54)または正弦関数(55)であることを特徴とする請求項14記載の光学的セキュリティ素子。
  16. 前記レリーフ構造(17)は、輪郭深さが前記パラメータ変化関数に従って周期的に変化せしめられる回折格子(61)であることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項記載の光学的セキュリティ素子。
  17. 前記パラメータ変化関数が、前記回折格子(61)の輪郭深さを、X軸の値に応じて最大深さと最小深さとの間で周期的に変化させることを特徴とする請求項16記載の光学的セキュリティ素子。
  18. 前記パラメータ変化関数が、三角形関数または方形関数または正弦関数であることを特徴とする請求項16または17記載の光学的セキュリティ素子。
  19. 前記レリーフ構造のレリーフ形状(75,76)が、前記パラメータ変化関数に従って周期的に変化せしめられることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項記載の光学的セキュリティ素子。
  20. 前記レリーフ形状が、非対称的な、互いに鏡面対称関係にある二つのレリーフ形状(75,76)の間で周期的に変化せしめられることを特徴とする請求項19記載の光学的セキュリティ素子。
  21. 前記レリーフ構造の谷の幅が、前記パラメータ変化関数に従って周期的に変化せしめられることを特徴とする請求項1から20のいずれか1項記載の光学的セキュリティ素子。
  22. 前記レリーフ構造の平均方位角が、協働する検証素子(101〜106)の方位角にそれぞれ対応していることを特徴とする請求項1から21のいずれか1項記載の光学的セキュリティ素子。
  23. 前記背景領域と前記パタン領域との間の位相ずれに、さらなる関数変化が伴っていることを特徴とする請求項1から22のいずれか1項記載の光学的セキュリティ素子。
  24. 隠された情報を可視化するためのシステムであって、
    一つの光学的セキュリティ素子(1)を備え、該光学的セキュリティ素子(1)はサブストレート層(14)を備え、複数のレリーフパラメータによって画成されたレリーフ構造(17)が、光学的に識別可能な効果を生じさせるために、前記サブストレート層(14)の、X軸およびY軸によって画成された表面領域(21,27,33,4,50,7,65)に形成されてなるシステムにおいて、
    前記表面領域(21,27,33,4,50,7,65)に前記レリーフ構造を画成する前記複数のレリーフパラメータのうちの一つまたは複数が、周期的パラメータ変化関数(53,54,55)に従って周期的に変化せしめられており
    前記表面領域(21,27,33,4,50,7,65)は、一つまたは複数のパタン領域(23,29,30,35,502,74,67)と、一つの背景領域(22,28,34,501,73,66)とに分割されており
    該背景領域(22,28,34,501,73,66)および前記一つまたは複数のパタン領域(23,29,30,35,502,74,67)における前記レリーフ構造のレリーフ形状、レリーフ深さ、空間周波数および方位角を規定する前記複数のレリーフパラメータのうちの一つまたは複数が、周期的なパラメータ変化関数(53,54,55)に従って周期的に変化せしめられており
    前記レリーフ構造は回折格子であり、かつ前記パラメータ変化関数の周期は20μmと00μmとの間であり、
    前記一つまたは複数のパタン領域(23,29,30,35,502,74,67)に前記レリーフ構造(17)のレリーフ形状、レリーフ深さ、空間周波数および方位角を規定する前記複数のレリーフパラメータのうちの一つまたは複数が、前記背景領域(22,28,34,501,73,66)のパラメータ変化関数に対して位相をずらされたパラメータ変化関数に従って変化せしめられること、および、前記パタン領域の大きさが、前記パラメータ変化関数の前記周期の2倍以上の寸法に相当することにより、前記パタン領域が肉眼で解像可能な大きさを有すること、
    さらに、周期的透過関数によって画成されかつその周期が前記パラメータ変化関数に対応する検証格子を備えた検証素子を有することを特徴とする、隠された情報を可視化するためのシステム。
  25. 前記透過関数が非2値透過関数であることを特徴とする請求項24記載のシステム。
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