JP2000108490A - カラー印刷物、判別具、カラー画像の形成方法およびカラー複写物の判別方法 - Google Patents

カラー印刷物、判別具、カラー画像の形成方法およびカラー複写物の判別方法

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JP2000108490A
JP2000108490A JP10288042A JP28804298A JP2000108490A JP 2000108490 A JP2000108490 A JP 2000108490A JP 10288042 A JP10288042 A JP 10288042A JP 28804298 A JP28804298 A JP 28804298A JP 2000108490 A JP2000108490 A JP 2000108490A
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plate
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Yoshihiro Fukuda
好広 福田
Hiroaki Takita
宏明 滝田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オリジナルのカラー画像の色調や階調を損な
うことなく、また、隠し絵柄の陰影性の高いカラー印刷
物等を提供すること。 【構成】 カラー印刷物1を生成するための版のうち、
M版13、Y版15、K版17は通常のカラー印刷物の
版と変わらない。C版11には、判別パターン部5a、
判別パターン縁取り部5b、背景部7が設けられる。判
別パターン部5a及び判別パターン縁取り部5bの万線
は、背景部7の万線に対し角度が90度となるように形
成される。更に、判別パターン部5aの万線と判別パタ
ーン縁取り部5bの万線は、同じピッチ、同じ角度で、
半周期ずらして形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラー印刷物、判別
具、カラー画像の形成方法およびカラー複写物の判別方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金券等を複写機で複写した偽造物
を抑制するために、印刷物中に複写機の解像力を超えた
大きさの網点で構成された領域を設けることにより、複
写機を利用して偽造物を見分けるコピー牽制方式が用い
られてきた。
【0003】しかし、近年、カラー複写機の技術進歩に
より、カラー複写機の解像度が更に増したため、複写機
の解像力を超えた大きな網点を用いる方式では、そのコ
ピー牽制効果を十分上げることが困難となっている。そ
こで、カラー原画像に判別用の隠し絵柄を形成し、複写
物と識別するといった方法もある。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、このコ
ピー牽制方法は、出力したカラー印刷物が原画像と色
調、階調が異なるなど意匠を損なう場合があった。ま
た、隠し絵柄を形成する万線のピッチが大きいために、
隠し絵柄を視認される危険性があるなどの問題があっ
た。本発明は、このような問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、オリジナルのカラー画像
の色調や階調を損なうのない、隠し絵柄の陰影性の高い
カラー印刷物と、複写物とを簡単に識別することができ
る複写物の判別方法、およびそれに用いる判別具、カラ
ー画像の形成方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、第1の発明は、カラー画像を色分解して生成さ
れた版のうち、いずれか一つの版または複数の版に、角
度が異なる万線状パターンからなる判別パターン部と背
景部を設け、前記各版を用いて印刷されることを特徴と
するカラー印刷物である。
【0006】第2の発明は、カラー画像を色分解して生
成された版のうち、いずれか一つの版または複数の版
に、角度が異なる万線状パターンからなる判別パターン
部と背景部を設け、前記各版を用いて印刷し、カラー画
像を形成することを特徴とするカラー画像の形成方法で
ある。
【0007】第3の発明は、請求項1記載のカラー印刷
物の万線状パターンと干渉するピッチの万線状パターン
を有することを特徴とする判別具である。
【0008】第4の発明は、請求項1のカラー印刷物
と、前記カラー印刷物の複写物とに請求項6記載の判別
具を重ね合わせ、そのモアレパターンの有無によりカラ
ー印刷物と複写物とを判別することを特徴とするカラー
複写物の判別方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は本発明の実施の形態の原理を示す説
明図である。カラー印刷物1の上に判別具3を置くと、
モアレパターンが生じ、画像が形成される。しかし、カ
ラー印刷物1に代えてカラー印刷物1のカラー複写物上
に判別具3を置いても、モアレパターンを検出すること
はできない。このようにモアレパターンの有無によりオ
リジナルのカラー印刷物と複写物を識別することができ
る。
【0010】カラー印刷物1は、C(シアン)、M(マ
ゼンタ)、Y(イエロー)、K(スミ)の4色に分解さ
れ、それぞれの色ごとに製版、印刷され、形成される。
図2から図5はカラー印刷物1のC版11、M版13、
Y版15、K版17を示す図であり、図6は印刷物1の
形成方法の説明図である。
【0011】カラー印刷物1を生成するための版のう
ち、M版13、Y版15、K版17は通常のカラー印刷
物の版と変わらない。C版11には、図2に示すよう
に、判別パターン部5a、判別パターン縁取り部5b、
背景部7が設けられる。
【0012】判別パターン部5a及び判別パターン縁取
り部5bの万線は、背景部7の万線に対し角度が90度
となるように形成される。更に、判別パターン部5aの
万線と判別パターン縁取り部5bの万線は、同じピッ
チ、同じ角度で、半周期ずらして形成される。
【0013】図6に示すように、カラー印刷物1はC版
11、M版13、Y版15、K版17を重ねて印刷す
る。カラー印刷物1において、判別パターン部5aや判
別パターン縁取り部5bを肉眼で確認するのは困難であ
る。
【0014】図7は判別具3を示す図である。判別具3
の万線は図2に示す判別パターン部5aの万線と同じピ
ッチ、同じ角度で形成される。万線の面積率はどのよう
な値を用いてもよい。図8は、カラー印刷物1に判別具
3を被せたときに浮かび上がる画像を示す。カラー印刷
物1の判別パターン部5a及び判別パターン縁取り部5
bのみが図7の判別具3と干渉し、図8に示す画像が浮
かび上がる。
【0015】このように本実施の形態によれば、規則的
な万線状のパターンの線幅(面積率)を変化させ、2値
の階調により連続階調を表現可能なオフセット印刷機の
ような印刷機器により出力されるカラー印刷物に、画像
を隠し込むことができる。そして、カラー印刷物1に判
別具3を被せることにより、隠し込んだ画像を見ること
ができる。本実施形態は、金券や証券の複写抑制など、
多くの用途に用いることができる。
【0016】尚、判別パターン部5aや判別パターン縁
取り部5bを形成する版は万線で形成されなければなら
ないが、それ以外は網点等で形成されてもよい。また、
本実施の形態ではC版に判別パターン部5aや判別パタ
ーン縁取り部5bが形成されたが、M版、Y版、K版の
いずれかに形成されてもよい。
【0017】また、4版の内、複数版に判別パターンを
隠し込むことも可能である。例えば、図2から図5に示
した4版のうち、C版11以外に、M版にも判別パター
ンを隠し込むとする。
【0018】図9は判別パターンを隠し込んだM版19
を示す。図9に示すM版19に判別パターンを隠し込む
場合、図2に示すC版11の場合と同様に、判別パター
ン部55aの万線は背景部57の万線に対し角度が90
度となるように形成される。また、判別パターン縁取り
部55bの万線は、判別パターン部55aの万線と同じ
ピッチ、同じ角度で、周期が半周期ずれるように形成さ
れる。
【0019】この場合、判別具は図9に示すM版19と
同じピッチ、同じ角度で形成される。もしM版19とC
版11の判別パターン部のピッチが同じであれば、判別
具は一つでよく、C版の判別具3を回転させて、M版1
9と同じ角度に合わせて使用することにより、C版11
用の判別具3で済む。
【0020】次に、第2の実施の形態について説明す
る。第1の実施の形態において、判別パターン部の陰影
性を高めるためには万線のピッチを小さくすればよい
が、一方ではカラー印刷物の階調再現性が低下するとい
った問題が生じる。第2の実施の形態はその問題を解決
するためのものである。
【0021】図10はオリジナルのカラー画像21を示
す図であり、図11はカラー画像21に隠し込む画像2
3を示す図である。図12は、カラー画像21に隠し込
む画像23を隠し込む方法を説明するフローチャートで
ある。
【0022】隠し込む画像23、即ち判別パターン及び
判別パターン縁取り画像を作成し(ステップ201)、
カラー画像21のCMYK各版を印刷時の階調数に合う
ように予め誤差拡散法により階調間引きを行う(ステッ
プ202)。
【0023】ここでは、C版に図11に示す画像を判別
パターンとして隠し込むとする。判別パターンの陰影性
を高め、かつC版とその他の版との干渉を抑制するため
にC版の万線のピッチはその他の版よりも小さい値に設
定する。そこで、図10に示すカラー画像21の各版の
階調数を、印刷出力時の階調数にまで間引きする。
【0024】例えば、カラー画像21の各版の階調が2
56階調であり、出力する印刷機の解像度が1200
[dpi]、線数を300[dpi]とすると、256
階調のカラー画像を、(1200[dpi]÷300
[dpi])2 +1=17階調にまで間引きする。
【0025】図13は原画像の階調と間引き後の階調の
対応を示す図であり、図14は誤差拡散法の説明図であ
る。図13に示すように、原画像の画素31は4×4の
マイクロドット33として表される。この4×4のマイ
クロドット33が印刷出力時の網点となる。
【0026】例えば、256階調を17階調に間引きす
る場合、図13に示す原画像の階調35は原画像の25
6階調の区分範囲を示し、階調間引き後の階調37は原
画像の階調35区分の代表値(以下代表量子化レベルと
する)と間引き後の階調(括弧内)を示す。
【0027】図14に示すように、原画像の画素値10
1が「234」であると、図13の対応表より対応する
代表量子化レベル103の値は「239」となる。この
とき代表量子レベル103と原画像の画素値101との
誤差105は「−5」となる。
【0028】隣接する画素の画素値101が「211」
であると、前述の誤差「−5」は隣接する画素の画素値
101に伝搬され、当該画素における原画像の階調35
は「211−5=206」となり、階調「206」が含
まれる範囲の代表値「207」が当該画素の代表量子化
レベルとなる。当該画素の階調「206」と代表量子レ
ベル「207」の誤差「−1」を同様に隣接する画素に
伝搬させる。
【0029】以上説明した誤差拡散法を一般的な形式で
表現すると、量子化する画素値=オリジナルの画素値+
隣接画素の誤差である。ここで、隣接画素の誤差=隣接
する画素値101−代表量子化レベルである。このよう
にして隣接する画素の誤差を次々に伝搬させ、階調が間
引きされる。
【0030】次に階調間引きされた各版を、例えばC版
の判別パターン部および判別パターン縁取り部は135
度、背景部は45度、M版は18.4度、Y版は0度、
K版は71.6度の万線により、各データごとにスクリ
ーニングを行う(ステップ203)。スクリーニングと
は階調表示から網点(万線も含む)表示に変換すること
である。
【0031】図15は角度が0度の場合のスクリーニン
グ方法の説明図であり、間引き後の階調とそれに対する
網点が示される。例えば、図14に示すように代表量子
化レベルが「207」の画素は階調が「13」に間引き
され、その画素は図15(n)に示される網点にスクリ
ーニングされる。こうして誤差拡散法によって間引きさ
れた各画素の階調は対応する網点で表示される。
【0032】このように万線表示された各版はオフセッ
ト印刷機で印刷され(ステップ204)、判別パターン
を隠し込んだオリジナルのカラー印刷物が作成される
(ステップ205)。図16は出来上がったオリジナル
のカラー印刷物に判別具をのせた場合のカラー画像27
を示す図である。
【0033】以上のような方法で図11に示す隠し込む
画像23の陰影性が高まるため、肉眼では隠し込まれた
画像は識別できない。しかし、図16に示すように、判
別具を被せることによって、隠し込む画像23が浮かび
上がり、複写物との識別が可能である。
【0034】このように本実施の形態では、オフセット
印刷機など、2値の階調を表現可能な印刷機器により出
力されるカラー印刷物に絵柄を隠し込むことが可能とな
り、各色版に絵柄を隠し込むことができるので、意匠性
の高いカラー印刷物を作成することができる。
【0035】また、判別パターン部を形成する万線上パ
ターンのピッチを通常のカラー印刷物よりも小さくする
ことができるので、判別パターンの陰影性が向上する。
また、第1の実施の形態と同様に、金券や証券をはじ
め、ディスプレイなど多くの用途に用いることができ
る。
【0036】以上説明したように、本発明によれば、オ
リジナルのカラー画像の色調や階調を損なうことなく、
かつ、判別用の隠し絵柄の陰影性の高いカラー印刷物が
作成でき、複写物との識別が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の原理を示す説明図
【図2】 C版11を示す図
【図3】 M版13を示す図
【図4】 Y版15を示す図
【図5】 K版17を示す図
【図6】 カラー印刷物1の形成方法を示す図
【図7】 判別具3を示す図
【図8】 カラー印刷物1に判別具3を被せた場合に現
れる画像9を示す図
【図9】 判別パターンを隠し込んだM版19を示す図
【図10】 カラー画像21を示す図
【図11】 隠し込む画像23を示す図
【図12】 カラー印刷物の形成方法を示すフロー図
【図13】 原画像の階調と間引き後の階調の対応を示
す図
【図14】 誤差拡散法の説明図
【図15】 間引き後の階調と網点の対応を示す図
【図16】 判別具3を被せたカラー画像27を示す図
【符号の説明】
1………カラー印刷物 3………判別具 5a………判別パターン部 5b………判別パターン縁取り部 7………背景部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像を色分解して生成された版の
    うち、いずれか一つの版または複数の版に、角度が異な
    る万線状パターンからなる判別パターン部と背景部を設
    け、 前記各版を用いて印刷されることを特徴とするカラー印
    刷物。
  2. 【請求項2】 前記各版では、元画像の階調が印刷時の
    階調に合うように間引きされることを特徴とする請求項
    1記載のカラー印刷物。
  3. 【請求項3】 誤差拡散法により間引きが行われること
    を特徴とする請求項2記載のカラー印刷物。
  4. 【請求項4】 判別パターン部を有する版の線数が、他
    の版の線数より多いことを特徴とする請求項1記載のカ
    ラー印刷物。
  5. 【請求項5】 カラー画像を色分解して生成された版の
    うち、いずれか一つの版または複数の版に、角度が異な
    る万線状パターンからなる判別パターン部と背景部を設
    け、 前記各版を用いて印刷し、カラー画像を形成することを
    特徴とするカラー画像の形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のカラー印刷物の万線状パ
    ターンと干渉するピッチの万線状パターンを有すること
    を特徴とする判別具。
  7. 【請求項7】 請求項1のカラー印刷物と、前記カラー
    印刷物の複写物とに請求項6記載の判別具を重ね合わ
    せ、そのモアレパターンの有無によりカラー印刷物と複
    写物とを判別することを特徴とするカラー複写物の判別
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007506989A (ja) * 2003-06-25 2007-03-22 オーファオデー キネグラム アーゲー 光学的セキュリティ素子および隠された情報を可視化するためのシステム
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