JP4547486B2 - 反応現像画像形成法 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体集積回路、プリント配線基板又は液晶パネル等の製造に用いることのできるフォトレジスト技術に関し、より詳細には、ポリ乳酸及び光酸発生剤とを用いて成膜して光照射し、現像液の種類によりポジ型又はネガ型の画像を形成するフォトレジスト技術に関する。
フォトレジストは通常、写真甲板加工における関連技術において、印刷板プリント電子回路及びプリント回路基板の製造、又はミクロ電子工学における半導体積層品の製造のために使用される光造形可能な有機ポリマーに用いられる。
ミクロ電子工学の半導体集積部品の製造において回路構造を作るために半導体基材はフォトレジストで被覆されるフォトレジスト層の画像形成露光及びこれに続く現像はフォトレジストレリーフ構造を作り出す。このレリーフ構造は半導体基材上に、金属又は他の半導体又は絶縁基材を用いたエッチング−ドーピング、被覆により実際の回路パターンを作るためのマスクとして使用される。その後、フォトレジストマスクは通常除かれる。複数のかかる加工サイクルを用いてマイクロチップのレリーフ構造は基材に形成される。
異なる2種のフォトレジスト、即ちポジ型レジストとネガ型レジストが知られている。2種の違うところはポジ型フォトレジストの露光域は現像プロセスにより除去され、未露光域が基材上に層として残る。一方、ネガ型作用フォトレジストの照射域はレリーフ構造として残ることにある。ポジ型フォトレジストは本質的に高い画像分解能を有していて、VLSI(超大規模集積回路)の製造に使用されている。
発明者らは、既に、何ら特殊な反応基を樹脂骨格の側鎖に持たせることなしに、ヘテロ原子に結合したカルボニル基(C=O)を主鎖に有する樹脂を用いて、フォトレジストを行うために、「反応現像画像形成法」という新しい手段を開発した(特許文献1)。
この「反応現像画像形成法」は、ポジ型のフォトレジスト技術の一種であり、フォトレジスト層をヘテロ原子に結合したカルボニル基(C=O)を主鎖に含む樹脂と光酸発生剤とから成る混合物により形成した後に、この層を適宜所望のパターンにマスクして紫外線を照射すると、この樹脂は、主鎖が切断され、現像液に溶解して、ポジ型のフォトレジストが形成されるというものであった。
特開2003-76013
本発明の「反応現像画像形成法」は、発明者が開発した「反応現像画像形成法」(特許文献1)を改良したものであり、ポリマーとして一種の樹脂系を用いてポジ型フォトレジスト又はネガ型フォトレジストを自在に得ることを可能にすることを目的とした。
本発明の反応現像画像形成法は、ポリマーとしてポリ乳酸系樹脂を用いて、アミン系現像液とアルコキシド系現像液を使い分けることにより、ポジ型フォトレジストとネガ型フォトレジストを自在に使い分けることを可能にした。
即ち、本発明は、基板上にポリ乳酸系樹脂及び光酸発生剤から成るフォトレジスト層を設け、所望のパターンでマスクし、このパターン面に紫外線を照射し、その後この層を現像液で洗浄することから成る現像画像形成法であって、該ポリ乳酸系樹脂がポリ乳酸又はL−乳酸及び/又はD−乳酸をモノマーとして50重量%以上含むポリエステル共重合体であり、該現像液が、(1)アミンを含む溶液、又は(2)下式
MOR
(式中、Mはアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属、又はN(R(式中、Rは、それぞれ同じであっても異なってもよく、アルキル基を表す。)で表される4級アンモニウムを表し、Rはアルコキシ基を有していてもよいアルキル基を表す。)で表されるアルコキシドと極性溶媒を含む溶液である反応現像画像形成法である。
本発明の「反応現像画像形成法」は、ポリマーとしてポリ乳酸系樹脂を用いて、アミン系現像液とアルコキシド系現像液を使い分けることにより、ポジ型フォトレジスト又はネガ型フォトレジストを自在に得ることができる。更にポリ乳酸を用いるため、形成するレジストは生分解性である。
本発明で用いるポリ乳酸は、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、単位構造がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、構造単位がL−乳酸及びD−乳酸の両方である共重合体、すなわちポリ(DL−乳酸)や、これらの混合体である。
ポリ乳酸の重合法としては、縮合重合法、開環重合法など公知の方法を採用することができる。例えば、縮合重合法では、L−乳酸若しくはD−乳酸又はこれらの混合物を直接脱水縮合重合して任意の組成を有するポリ乳酸を得ることができる。
また、開環重合法(ラクチド法)では、乳酸の環状2量体であるラクチドを、必要に応じて重合調整剤等を用いながら、オクチル酸スズ等の適当な触媒を使用してポリ乳酸を得ることができる。ラクチドには、L−乳酸の2量体であるL−ラクチド、D−乳酸の2量体であるD−ラクチド、さらにL−乳酸とD−乳酸からなるDL−ラクチドがあり、これらを必要に応じて混合して重合することにより、任意の組成や結晶性を有するポリ乳酸を得ることができる。
このポリ乳酸の重量平均分子量は、好ましくは6万〜70万、より好ましくは8万〜60万、特に好ましくは10万〜30万である。ポリ乳酸の重量平均分子量が小さすぎると機械物性や耐熱性等の実用物性がほとんど発現されず、大きすぎると成形加工性に劣ることがある。
本発明で用いるポリ乳酸系樹脂は、乳酸(L−乳酸及びD−乳酸)と、乳酸及び/又は乳酸以外のα−ヒドロキシカルボン酸等の他のヒドロキシカルボン酸単位との共重合体や、脂肪族ジオール及び/又は脂肪族ジカルボン酸との共重合体であってもよい。この共重合体はポリ乳酸成分を50質量%以上含む。
他のヒドロキシカルボン酸単位としては、乳酸の光学異性体(L−乳酸に対してはD−乳酸、D−乳酸に対してはL−乳酸)、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が挙げられる。
ポリ乳酸に共重合される脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。また、脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸及びドデカン二酸等が挙げられる。
本発明で用いる光酸発生剤は、光照射により酸を発生することにより、ポリマーの光照射部分とアルコキシドとの反応を容易にするものであればよい。この光酸発生剤として、キノンジアジド化合物,オニウム塩、スルホン酸エステル類、有機ハロゲン化合物等が挙げられる。キノンジアジド化合物としては1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸と低分子芳香族ヒドロキノン化合物、例えば2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンや2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン及びトリヒドロキシベンゼン、例えば1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、又はクレゾールのエステル生成化合物が挙げら得れる。オニウム塩としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。これらは安息香酸t−ブチルなどのエステルと一緒に使用される。これらの中で、特に、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸−p−クレゾールエステルが好ましい。
光酸発生剤はフォトレジスト中に全固形含量に基づいて5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、より好ましくは20〜30重量%用いられる。
フォトレジスト溶液の製造に適する溶剤は原則としてフォトレジストの不揮発成分、例えばポリマー及び光酸発生剤及びその他の添加剤が十分に可溶であり、かつこれらの成分と不可逆的に反応しない全ての溶剤である。適する溶媒は、例えば、非プロトン性極性溶媒、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、ブチロラクトン、シクロヘキサノン、ジアセトキシエチレングリコール、スルホラン、テトラメチル尿素、N,N’−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジグライム、フェノール、クレゾール、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン等である。
本発明のポジ型フォトレジスト中に存在し得る別の慣用の改良添加剤としては、カップリング剤、均添剤、可塑剤、別の膜形成樹脂、界面活性剤及び安定剤よりなる。これらの改質剤は当業者にとって周知である。かかる改質剤の量は全て合わせてもフォトレジスト溶剤の固形分全含有量に基づいて25重量%を超えることはない。
本発明のフォトレジストはそれ自身公知の方法により成分を溶剤又は溶剤混合物中に混合又は溶解することにより配合される。一旦成分は溶液中に溶解され、得られたフォトレジスト溶液は0.1〜1μmの細孔を有するろ過膜を用いてろ過してもよい。
このようなフォトレジスト溶液を用いて基板上にフォトレジスト層を形成することができる。この基板として、樹脂等有機物、無機物、金属などいずれを用いてもよいが、銅基板やシリコン基板が好ましい。
基板上への被覆は通常、浸漬、噴霧、ロール塗り又はスピンコーティングによって行われる。生じた層の厚さはフォトレジスト溶液の粘度、固形分含量及びスピンコーティング速度に依存する。本発明のフォトレジストは0.1〜500μm、好ましくは1〜100μmの層厚を持つ層及びレリーフ構造を作ることができる。多層回路における薄層は一時の間に合わせのフォトレジストとして又は絶縁層として1〜50μmにすることができる。
フォトレジストを基材に塗布した後、これに普通50〜120℃の温度範囲で予備乾燥させる。オーブン又は加熱プレートを使用できる。オーブン中での乾燥時間は5〜60分である。
その後、所望のパターンでマスクされた上で、フォトレジスト層は紫外線の照射を受ける。紫外線とはその中心波長が250〜450nm、好ましくは300〜400nmにある電磁波をいう。通常、化学線の光が使用されるが、また高エネルギー放射線、例えばX線又は電子ビーム線を使用することができる。直接照射又は露光マスクを介して行うことができる。また、輻射線ビームをフォトレジスト層の表面に当てることもできる。
普通、輻射は紫外線ランプを用いて行われる。市販で入手できる輻射装置、例えば接触又は非接触露光機、走査投光型露光装置又はウエハステッパーを使用することが好ましい。
露光の後、現像を行う。現像に用いる現像液によって、ポジ型フォトレジスト又はネガ型フォトレジストが形成される。
(1)アミンを含む現像液を用いる場合には、ポジ型フォトレジストが形成される。
本発明で用いるアミンは、非共有電子対を有する窒素原子を有する化合物であり、有機アミン(アミノ酸を含む)と無機アミンに分類される。これらは求核性を有する化合物であり、光酸発生剤により生ずる酸によって、極性の増大した露光域のポリマー中のヘテロ原子に結合したカルボニル基に求核的に反応する。
アミンの塩基性は酸性度指数(pK)が大きいほど強いが、本発明の反応現像画像形成法においては塩基性よりもカルボニル基(C=O)のC原子に対する反応性(求核性)が重要であり、それは分子サイズの小さいほど強いと考えられる。従って、一般にN原子に大きな炭素鎖が結合した有機アミンよりも無機アミンのほうが求核性が強く、本発明の反応現像画像形成法に適している。
好ましいアミンとしては、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、及びアンモニアの無機アミン、並びに、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、エタノールアミン、N−メチルモルホリン、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、ベンジルアミン、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、及びモルホリン、並びにグリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸等の有機アミンが挙げられる。
無機アミンは有機アミンに比べて防爆設備を必要とせず環境負荷が小さいなどの利点がある。
現像液は上記のアミンを含む、水若しくは有機溶剤、又は水と有機溶剤との混合物が用いるのがよい。
有機溶剤はポリマー分解物を溶解し、光酸発生剤や各種添加物を溶解する性能を持つ溶媒が用いられる。好ましい例としてジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ブチロラクトン、ジアセトキシエチレングリコール、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2−メトキシエタノール等が用いられる。
光酸発生剤の存在下での縮合型ポリマーの化学放射線の照射による分子量の変化はない。むしろ、その後の現像液中への浸漬によって光照射部分が分解し、アルカリ性溶液に溶解して現像が認められる。
現像は露光エネルギー、現像剤のアルカリ性の強さ、現像の形式、予備乾燥温度、現像温度、現像時間を調節して行う。
現像停止は、普通、非溶剤、例えばイソプロパノール、脱イオン水、微酸性水溶液中への浸漬又は噴霧によって行われる。
現像の結果、ポジ型フォトレジストが形成される。そのメカニズムは以下のように考えられる。
基板上にフォトレジスト層を形成した後に、この層を適宜所望のパターンにマスクした後に、紫外線を照射する。この紫外線照射により光酸発生剤は酸を発生させる。これを求核性のアミンを含む現像液で洗浄すると、この求核性アミンが生成した酸と反応することにより、塩が生成し、露光域の極性が増大する。その結果、現像液中の求核性アミンがこの露光域のポリ乳酸の主鎖を構成するカルボニル基を攻撃する。この攻撃により該カルボニル基の箇所で主鎖は切断される。この主鎖の切断により、ポリ乳酸は低分子化され、現像液に溶解する。
(2)アルコキシドと極性溶媒を含む現像液を用いる場合には、ネガ型フォトレジストが形成される。
本発明で用いるアルコキシドは一般式 MOR で表される。
Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属、好ましくはアルカリ金属、より好ましくはナトリウム又はカリウムである。
MはまたN(Rで表される4級アンモニウムであってもよい。
は、それぞれ同じであっても異なってもよく、アルキル基であり、このアルキル基の炭素数は好ましくは4以下、より好ましく1(即ち、Rはメチル基)である。
はアルコキシ基を有していてもよいアルキル基を表す。Rの炭素数は1〜6、特に1〜5が好ましい。
MOはRの1級、2級又は3級炭素のいずれに結合していてもよいが、1級又は2級炭素に結合していることが好ましく、1級炭素に結合していることが最も好ましい。
このアルコキシドを溶媒に溶解させて現像液を得る。
この現像液は、通常HO-R3(R3は上記と同様)中にナトリウムや4級アンモニウム水酸化物などを投入して調製するため、主溶媒はHO-R3である。このときのMO-R3/HO-R3(M、R3は上記と同様)の濃度は約5-20mol%(標準として10mol%)が好ましい。これに更に別の溶媒を混合することにより現像液となる。
この第2の溶媒として極性溶媒、好ましくは極性の高い極性溶媒を用いる。この極性溶媒は、反応現像の結果として低分子化したポリマーを現像液中に溶解させる役割を持つ。このような極性溶媒としてはアルコール類、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられるが、好ましくはアルコール類、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、さらに好ましくはアルコール類である。アルコール類としてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノールなどが単独あるいは複数の混合体として好ましく用いられる。
一旦HO-R3中で作ったアルコキシドを単離したのちに溶媒に溶解させて現像液として用いることも可能である。その場合の溶媒としては、アルコール単独あるいはN-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどとアルコールとの混合溶媒などが使用可能である。
現像工程においては、フォトレジスト層を上述のアルコキシドを含む現像液で現像処理を行う。
現像は、ポリマーやアルコキシドの種類、露光エネルギー、現像の形式、予備乾燥温度、現像温度、現像時間を考慮して行う。
現像後、適当な溶媒で洗浄してもよい。
現像の結果、ネガ型フォトレジストが形成される。そのメカニズムは以下のように考えられる。
未露光部においては、下式に示すように、現像時にアルコキシド系現像液から生成するアルコキシルアニオン(RO)が、ポリ乳酸(A)の主鎖のエステル結合を攻撃し、ポリ乳酸を切断する。このポリ乳酸鎖は一旦切断すると、アルコキシルアニオン(C)を生成し、現像液から膜中に浸透しているアルコール(D)と膜中でプロトン交換反応をして、再びアルコキシルアニオン(RO)を生成するため、分解反応が連鎖的に進行し(化学増幅反応)、ポリ乳酸は低分子化され、現像液に溶解する。一方、露光部においては、後述のように光酸発生剤は化学放射線の照射により酸を発生し、この酸が上記アルコキシルアニオン(RO)と反応してアルコキシドが再生されないため、化学増幅反応が起こらず、現像液に対して溶解性を示さないので、非照射部分の溶解性の差を利用してパターン形成を行うことができる。その結果、ネガ型フォトレジストが形成される。
以上のようにして得られるフォトレジストは0.1〜500μm、好ましくは1〜100μmの層厚を有するポリマー被膜及び鋭い輪郭丸みを付けられたれレリーフ構造をとることができる。
また得られたフォトレジストにポストベークを行ってもよく、その温度は120〜200℃の範囲で行うことができる。
以下、実施例にて本発明を例証するが、本発明を限定することを意図するものではない。
本実施例においては、以下の方法でフォトレジストを形成させて観察した。フォトレジストは、各実施例のフォトレジスト配合物を3μm細孔径の濾過膜で濾過して製造した。このフォトレジスト配合物を、表面処理していない直径10cmの銅箔の表面上に、スピンコート法で塗布した。ついで、赤外線熱風乾燥機中で乾燥した。このフォトレジスト配合塗布膜上に、ポジ型フォトマスク用のテストパターン(10〜200μmのスルーホール及びラインアンドスペースパターン)を置き、2kw超高圧水銀灯照射装置(オーク製作所製品:JP-2000G)を用いて、画像が得られる露光量で照射した。
現像液中に、上記照射後の塗布膜を浸漬した後、アルコールで洗浄し、赤外線ランプで乾燥後、解像度を観察した。いくつかの実施例においては、形成したフォトレジストをSEM(日本電子製、走査型電子顕微鏡:SM-5500LV、加速電圧:10kV)、により観察した。
N-メチルピロリドン(NMP)5gに、ポリ乳酸(L体/D体=8/2の共重合体:重量平均分子量185,000)1.0gを添加して溶解させた後、光酸発生剤としてジアゾナフトキノン系感光剤PC−5(東洋合成製、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸−p−クレゾールエステル)0.3gを添加して室温で約1時間、スターラーで撹拌してフォトレジスト配合物を調製した。この溶液を35μmの電解銅箔上(シャイン面もしくはマット面)にスピンコート法で塗布し、遠赤外線熱風循環式乾燥機でプリベーク後(90℃/10分)、膜厚15.6μmの感光性ポリ乳酸被塗膜を得た。
これにPET製のフォトマスクを介して、紫外線露光機(オーク社製)によりi線からg線帯域の光を照射した。i線帯域用の照度計で測定した露光量は2000mJ/cmであった。
露光後、ヒドラジン/メタノール/イオン交換水(重量比)=2/1/1からなる現像液100gを用いて、浸漬法により、20℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ポジ型の像を得た。このときの現像時間は3分30秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで20μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図1に示す。
実施例1で得た露光済のポリ乳酸被塗膜に、2.38%のテトラメチルアンモニウム水酸化物を含むイソプロパノール/2−メトキシエタノール/メタノール=3/1/1(重量比)からなる現像液100gを用いて、浸漬法により、20℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は56秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで20μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図2及び図3に示す。
実施例1で得た露光済のポリ乳酸被塗膜(膜厚17.0μm)を、2.00%のナトリウムメトキシドを含むメタノール現像液100gを用いて、浸漬法により、25℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は16秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで30μmであった。
ポリ乳酸(L体/D体=9/1の共重合体:重量平均分子量75,000)を用いて、実施例1に示したと同様の操作を行い、露光済のポリ乳酸被塗膜(膜厚22.0μm)を得た。
これに2.38%のテトラメチルアンモニウム水酸化物を含むイソプロパノール/2−メトキシエタノール/メタノール=3/1/1(重量比)からなる現像液100gを用いて、浸漬法により、25℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は1分30秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで20μmであった。
本発明は、ポリ乳酸と光酸発生剤から成る薄膜にマスクを介して露光後、成分や組成などの異なる現像液を使用することで、ポジ型でもネガ型でも、所望するパターン形成を可能とした。通常ポジ型パターンの形状は台形型となり、ネガ型パターンは逆台形型になる。このフォトレジストは、印刷、エレクトロニクス、塗料・インク、医療関係などの産業分野に幅広く利用されるが、それぞれの用途によりポジ型が好まれたり、逆にネガ型が必要とされる。従って、本発明のように両者のタイプのパターン形成が、同一のポリマー材料(ポリ乳酸)から可能となることは実用上の利用価値が極めて高い。
フォトレジスト(実施例1)のSEM写真を示す図である。 フォトレジスト(実施例2、15〜25μm)のSEM写真を示す図である。 フォトレジスト(実施例2、20μm)のSEM写真を示す図である。

Claims (7)

  1. 基板上にポリ乳酸系樹脂及び光酸発生剤から成るフォトレジスト層を設け、所望のパターンでマスクし、このパターン面に紫外線を照射し、その後この層を現像液で洗浄することから成る現像画像形成法であって、該ポリ乳酸系樹脂がポリ乳酸又はL−乳酸及び/又はD−乳酸をモノマーとして50重量%以上含むポリエステル共重合体であり、該現像液が、(1)アミンを含む溶液、又は(2)下式
    MOR
    (式中、Mはアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属、又はN(R(式中、Rは、それぞれ同じであっても異なってもよく、アルキル基を表す。)で表される4級アンモニウムを表し、Rはアルコキシ基を有していてもよいアルキル基を表す。)で表されるアルコキシドと極性溶媒を含む溶液である反応現像画像形成法。
  2. 前記現像液が、(1)アミンを含む溶液であって、形成されたフォトレジストがポジ型フォトレジストである請求項1に記載の反応現像画像形成法。
  3. 前記アミンを含む溶液が、アミン並びに水及び有機溶剤の少なくとも一方から成る混合物であることを特徴とする請求項2に記載の反応現像画像形成法。
  4. 前記現像液が、(2)前記アルコキシドと極性溶媒を含む溶液であって、形成されたフォトレジストがネガ型フォトレジストである請求項1に記載の反応現像画像形成法。
  5. 前記極性溶媒がアルコールである請求項4に記載の反応現像画像形成法。
  6. 基板上に請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法によって形成され、膜厚が0.1〜500μmであるフォトレジスト層を有するフォトレジスト構造物。
  7. 前記フォトレジスト層が所望のパターンのレリーフ構造が形成された請求項6に記載のフォトレジスト構造物。
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