JP4547139B2 - トーンホイール装着構造 - Google Patents

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Description

本発明は、トーンホイール装着構造に係り、詳しくは、固定配備された磁気センサと対を為すことで回転速度検出が可能なトーンホイールを、軸受における回転側部材に取付けられた鋼板製芯金に貼着してあるトーンホイール装着構造に関するものである。
従来から、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持するとともに、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)を制御すべく、車輪の回転速度を検出するために、固定側に装備される磁気センサと対を為してエンコーダを構成するトーンホイールを、ベアリング(軸受)の回転側部材に装備している。トーンホイールは、磁性ゴム等の比較的柔軟な材料から形成されているため、通常は、鋼板製の芯金に貼着して、そのトーンホイールが貼着された芯金を回転側部材に装備する構造が採られる。
この場合、トーンホイールは、それ専用の芯金に貼着されて回転側部材に装備される構造や、ベアリングのシールを構成する回転側シールリングの芯金を兼用して、そのシール用の芯金に貼着する構造等が採られる。後者の兼用構造としては、一対のシールリングのうちの、車体内側となるインナーシールリングにおける回転側部分に一体的に装備された例として、特許文献1に示されたものが知られている。
前述の車速検出用エンコーダは、車輪側である回転側部材に取り付けられたトーンホイールと、このトーンホイールに近接させて固定側(非回転側)に対向配置された磁気センサとで構成されており、軸受に装備されるシールの構成部材をトーンホイールの芯金に兼用させた合理的な構造とされている。しかしながら、その構成上、芯金の径方向寸法を十分取ることができないので、リング状のトーンホイールの径方向寸法が小さいものとなり、センシングのためのパルス発生部としての面積を広くして磁気特性を良くすることが困難であって、回転検出精度や感度を高めるには限界があった。
そこで、トーンホイールの検出面積を広くするべく、軸受における回転側部材に装備される芯金の径方向長さを長くすることが試された。即ち、リング状の芯金を、その断面形状が横向きの「T」字状となるようにプレス成形することにより、回転側部材に嵌合装着できるようにしながらその径方向幅を広く取ることができ、そこに貼着されるトーンホイールの面積を広く稼ぐ手段が提案されている。このような例としては、先に出願した発明である特許文献2において提案されている。
前記提案技術は、図10に示すように、第1縦面部32と、嵌合部33と、第2縦面部34とを備えた鋼板プレス製の芯金31を、その嵌合部33を、回転側部材5の内側端部に圧入外嵌することで装備させる構造である。つまり、嵌合部33を、外嵌合部分33Aと内嵌合部分33Bとの二つ折れ構造とすることにより、芯金31を一つの部材としながら、二つの縦面部32,34を設けることができる手段である。これによると、第1及び第2縦面部32,34によって実質的に一つの平面を形成しており、これら両縦面部32,34に貼着されるトーンホイール21の面積を広く取れて、精度及び感度の改善された回転速度検出用エンコーダ10を可能としている。尚、24は、トーンホイール21と対を為す磁気センサである。
しかしながら、この断面T型芯金31にトーンホイール21を貼着する構造では、新たな不都合の生じることが知見されてきた。即ち、トーンホイール21を確実で強固に接着するために、リン酸溶液等の脱脂用処理液を用いて芯金31を脱脂処理し、十分に乾燥させる。それから、第1及び第2縦面部32,34に接着剤を塗布し、熱を加えた状態でトーンホイール21を両縦面部32,34に押付ける加熱接着(加硫接着とも呼ぶ)を行い、強固に接着(貼着)させるのである。
ところが、十分に乾燥させても、二つ折れ構造の嵌合部33における内外の嵌合部分33A,33Bの隙間に入り込んだ脱脂用処理液が残っていることがあり、図11に示すように、それが加熱接着時の熱によって膨張して生じるガスがトーンホイール21の貼着面に出て気泡aを生じ、内外縦面部32,34に貼られたトーンホイール21を浮かしてしまう不都合がしばしば生じることが分かってきたのである。トーンホイール21が部分的に芯金31から剥がれて膨らむと、回転検出面が波打って磁気特性が不均一となり、回転検出精度が悪化するので、このような不都合は絶対に避けなければならない。
特開2002−062305号公報 特願2002−094166号
本発明の目的は、芯金の脱脂処理に起因した上記不都合が生じないようにしながらも、回転検出精度や感度を改善できるように、広い検出面積を確保することができて、さらに改善されたトーンホイール装着構造を提供する点にある。
請求項1の構成は、固定配備された磁気センサと対を為すことで回転速度検出が可能なトーンホイールを、軸受における回転側部材に取付けられた鋼板製芯金に貼着してあるトーンホイール装着構造であって、前記芯金を、前記回転側部材に嵌合装備される第1芯金と、この第1芯金に固定支持されるリング状の第2芯金とで構成するとともに、前記トーンホイールを前記第2芯金に貼着してあり、前記第2芯金の片端部は前記トーンホイールとは反対側に略直角に折れ曲がった折曲部を備えており、前記折曲部を第1芯金に嵌合させ、前記第1芯金は、前記回転側部材に嵌合される第1嵌合筒部と、該第1嵌合筒部の前記トーンホイール側に配置される端部から径方向に立ち上がる立壁部と、該立壁部の端部から前記トーンホイールとは反対側に略直角に折れ曲がった筒部と有し、前記第2芯金は、前記折曲部を前記筒部に嵌合させてあることを特徴とする。
請求項2の構成は、請求項1の構成において、前記第2芯金をレーザ溶接を用いて第1芯金に固定支持させてあることを特徴とする。
請求項3の構成は、請求項1又は2の構成において、前記第2芯金は、前記軸受における固定側部材と前記回転側部材との間隙部の側方位置から、前記固定側部材の側方位置に亘る長さの径方向幅を有していることを特徴とする。
請求項4の構成は、請求項1〜3のいずれかの構成において、第2芯金は、軸受における固定側部材と回転側部材との間隙部の側方位置から、回転側部材の側方位置に亘る長さの径方向幅を有していることを特徴とする。
請求項1の構成によれば、芯金を回転側部材に嵌合装備される第1芯金と、第1芯金に固定支持されるリング状の第2芯金との2部品で構成したので、第1芯金は回転部材に固定させるに好適な形状とし、かつ、第2芯金はトーンホイールの貼着に好適な形状に設定するといった具合に、従来のように一枚の金属板をプレス等によって屈曲成形する場合に比べて、より複雑な形状を無理無く実現できる。従って、芯金の折畳み部分の開口部、即ち脱脂用処理液の出口となる開口部に、トーンホイールの貼着面を配置する構成を採ることなく、第2芯金におけるトーンホイール貼着面の径方向長さを十分に取ることが可能になる。
その結果、請求項1のトーンホイール装着構造では、トーンホイールが貼着される芯金を2つの鋼板部品の組合せで構成することにより、鋼板を重ねるように折曲げた部分の開口部にトーンホイールを貼着しなくて済み、加熱接着によって生じた気泡によってトーンホイールが浮いてしまう不都合が生じないようにしながら、トーンホイールの径方向長さを長くして十分な面積を取れて、回転速度検出エンコーダとしての感度や精度を改善することができる。
請求項2の構成によれば、第1芯金と第2芯金とをレーザ溶接によって一体化してあるので、大きさ自体が小さい、或いは、両芯金の接合面が小さい比較的小部品となる芯金を、溶接歪が少ない、又は無い良好な状態で両芯金を強固に一体化できるようになった。その結果、レーザ溶接によって第2芯金を第1芯金に一体化する構成とすれば、比較的小部品である芯金を、溶接歪なく強固なものにできる利点がある。
請求項3の構成によれば、第2芯金は、軸受における固定側部材と回転側部材との間隙部の側方位置だけでなく、固定側部材の側方位置に亘るように延ばされているので、トーンホイールの面積を無理なく拡大させることができる。その結果、第2芯金を固定側部材の側方位置に延ばして径方向寸法を稼ぐようにすれば、トーンホイールの径方向長さを長くして、無理なく面積を増やすことができ、請求項1構成による前記効果を強化することが可能になる。
請求項4の構成によれば、第2芯金を回転側部材の側方位置に延設することで径方向幅を広くしてあるので、固定側部材に向けて延設させる場合に比べて、装置固定部等の障害となるものが少なく、容易に第2芯金を延ばすことが可能であり、トーンホイールの面積を無理なく拡大させることができる。そして、第2芯金と回転側部材とは共に同速で回転するものどうしであるから、寸法誤差や組付け誤差等によって第2芯金が位置ずれして回転側部材に接触することがあっても、問題は生じない好都合なものとなる。その結果、第2芯金を回転側部材の側方位置に延ばして径方向寸法を稼ぐようにすれば、第2芯金の位置精度が多少悪くても固定部材との接触が無く良好に機能する状態で、十分な磁気特性が得られるトーンホイール装着構造を提供することができた。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、自動車のタイヤ等の駆動輪を回転自在に支持する軸受ユニット、即ちアンギュラ型のベアリング(軸受の一例)9、及びその周辺の構造を示してある。また、図2には、ベアリング9に装備される内外のシールのうちの、自動車の車体左右方向で内側に位置する内シール16部分の拡大断面図を示してある。
ベアリング9は、図1に示すように、車輪を構成するためのものであって回転側となるハブ(図示省略)を内嵌する内輪(回転側部材の一例)5を、非回転側であるハブキャリア(固定側部材の一例)8に対して回転自在に支持するものであり、ハブキャリア8の一部分である外輪13と、内輪5と、これら外輪13と内輪5との間に装備された左右2列の転動体であるボール15と、これらボール15を周方向に等間隔配置するためのリテーナ1,2とから構成されている。
外輪13と内輪5との左右方向で内側の端部間には、図2に示すように、固定側シールリング19と回転側シールリング18との対で成る環状の内シール16が、そして、外側の端部間には、固定側シールリングと回転側シールリングとの対で成る環状の外シール17が夫々装備されている。尚、内側とは、自動車における車体左右方向で内側のことであり、図1では磁気センサ24(後述)が配置された側である。そして、その反対側が、ホイール(図示省略)が配置される外側であると定義する。
3は、外輪13を兼ねるハブキャリア8を、例えば車体側の支持部材14に取付け固定するための取付ボルトであり、周方向で等間隔に複数個装備されている。内輪5の中心部には、前述のハブや等速ジョイントの軸部等を挿入して装着するための装着孔4が形成されている。内外のシール16,17は、ボール15部分に充填されているグリース等の潤滑油の外部流出を防止するとともに、外部からゴミ、異物等のダストがボール15部分に流入するのを防止する。
内シール16の側方近傍位置には、取付けステー6を介してハブキャリア8に固定される磁気センサ24が装備されており、この磁気センサ24と、内シール16に装備されているトーンホイール21(後述)とによって、車輪の、すなわち、内輪5の単位時間当りの回転数を検出自在な回転速度検出用エンコーダ10を構成している。尚、7は、磁気センサ24に接続されたリード線である。次に、内シール16について詳しく説明する。
内シール16は、図2に示すように、内輪5に圧入外嵌される環状の回転側シールリング18と、外輪13に圧入内嵌される固定側シールリング19とで成る組合せシール(いわゆるパックシール)に構成されている。
回転側シールリング18は、内輪5に圧入外嵌される環状の内芯金20と、この内芯金20に一体的に装備されたトーンホイール21とから構成されており、内芯金20は、内輪5に圧入によって嵌合装備される第1芯金11と、この第1芯金11に固定支持されるリング状の第2芯金12とで構成するとともに、トーンホイール21を第2芯金12に貼着してある。
第1芯金11を、内輪5に外嵌される第1嵌合筒部11aと、これの端部から径方向に立ち上がる立壁部11bと、これの上端からボール15側直角に折れ曲がった外周筒部11cと有した断面が略チャンネル形の円筒形状に形成してある。径方向に広いリング状面を有する第2芯金12は、その外周折曲げ部12aを外周筒部11cに圧入外嵌するとともに、立壁部11bとに亘るレーザ溶接yによって第1芯金11に一体化してある。そして、第2芯金12の内側面にトーンホイール21を、その内径側端が第2芯金12の内径側端に引掛けられる状態(勿論、引掛けられない状態でも良い)で第2芯金12に接着剤を用いて貼着されている。
固定側シールリング19は、外輪13に圧入によって内嵌される外芯金22と、この外芯金22の内側に一体装備されたゴム製のシール部材23とで構成されている。外芯金22は、外輪13の内周面に内嵌支持される筒状の嵌合筒部22aと、この第2嵌合筒部22aの軸方向端(図2における左側端)から内輪5の外周面に向けて直径方向内方に折れ曲がったリング状の立壁部22bとを有している。
シール部材23は、外芯金22の内側面におけるほぼ全周に亙って添着されたもので、内芯金20に押圧接触する3箇所のリップ23a〜23cを有している。第1及び第2リップ23a,23bは第1芯金11の立壁部11bに摺接するアキシャルリップに、そして、第3リップ23cは第1芯金11の嵌合筒部11aに摺接するラジアルリップに夫々形成されている。シール部材23は、一般的に、外芯金22に接着によって一体的に結合されることが多い。尚、シール部材23は、図2に仮想線で示すように、第2リップ23bが嵌合筒部11aに摺接するラジアルリップに形成された構造のものでも良い。
トーンホイール21は、図3に示すように、S極とN極とが円周方向に亙って交互に且つ等間隔で配置される状態に着磁された磁性ゴムで構成されている。すなわち、トーンホイール21は、ゴム中にフェライト等の磁性粉末を混入したゴム磁石を円輪状に形成したもので、着磁方向は、円周方向に亙って交互に且つ等間隔で変化させている。トーンホイール21は、内芯金20(内輪5、即ちタイヤ)の回転速度を検出するものであり、前述のように、第2芯金12の外側面に接着剤を用いて貼着されている。
図2に示すように、トーンホイール21の側面側位置には、ハブキャリア8に取付け支持された磁気センサ24が近接配備されており、この磁気センサ24と回転側シールリング19と、すなわち回転するトーンホイール21との協働により、懸架装置に対し回転自在に支持された車輪(タイヤ1)の回転速度を検出するエンコーダ10を構成している。正確に回転速度を検出するには、トーンホイール21におけるS極とN極とが基準以上の精度で等ピッチ配列されていること、及び各極の磁力が所定以上の強さであることとが必要である。
このように、内芯金20を、第1芯金11と第2芯金12との2個の芯金によって構成してあるので、トーンホイール21が貼着される第2芯金を、内輪5と外輪13との間に間隙、即ち内シール16の側方位置から、内輪5の側方位置に亘る長さの径方向幅を有したものとなり、固定側である外輪13に干渉しない状態としながらトーンホイール21の貼着面の径方向寸法を長くして十分広い貼着面積を取れている。そして、第2芯金12におけるトーンホイール21の貼着面と、第1芯金11との接合面とは互いに反対側に位置しているので、両芯金11,12間に残っている脱脂用処理液のガスが出たとしても、トーンホイール21には何の悪影響も生じないようになっている。
即ち、両芯金11,12の間に脱脂用処理液が残っている状態において、トーンホイール21の第2芯金12への加熱接着時に、その熱によって残っている脱脂用処理液が膨張してガスが生じても、そのガスは無理無く外部に出ることができるので、従来のように、トーンホイール21の貼着面にガスがでて気泡となり、貼着面からトーンホイール21を浮かしてしまう不都合が生じないのである。
つまり、図2(図7や図8も参照)に示すように、第1芯金11と第2芯金12とが離れてゆく間隔が徐々に大きくなる接合開口部kは、トーンホイール21とは無関係の位置にあるから、加熱接着時の熱によって膨張して生じるガスが、その接合開口部kから出たとしても、トーンホイール21の接着状況に悪影響を及ぼすことは生じない。
また、図4、図5(図2も然りである)において示されている溶接yに代えて、これら図4や図5に示すように、第1芯金11と第2芯金12との接合開口部kの部分に、隅肉溶接(全周溶接や部分溶接でも良い)を行うようにしても良い。この隅肉溶接では、トーンホイール21の貼着面の溶接による変形が先ず生じないので、変形しないように注意しながら溶接するようなことが不要となって溶接加工が容易化され、生産性が向上可能となる利点がある。
図7に示す従来の芯金31では、回転側部材5への嵌合装着機能と、トーンホイール貼着機能とを出すのに、1部品の金属板を屈曲させて実現させていたのであるが、回転側部材にしっかりと嵌合させ、かつ、トーンホイール貼着面を水平面とするには、精度が高く、かつ、工数の多いプレス成形となり、加工コストが高く付く割には自由な形状設定が困難であった。これに対して本発明のように、2部品の組合せとすれば、複雑な形状の芯金を一般的な加工によって実現可能であるとともに、コスト的な不利が無く、脱脂用処理液の影響も及ばない状態で、トーンホイール貼着面の径方向長さを十分に取ることができる。
〔別実施形態〕
前述の実施形態では、シールにおける回転側の内シールの芯金を、トーンホイールの芯金に兼用させる構成であったが、同様にシールの芯金を兼用する構成でも、回転速度検出用エンコーダ10のための専用の芯金とする構成でも良く、そのような例の幾つかを次に説明する。
〈1〉 トーンホイールの装着構造としては、図4に示すように、回転側部材5に圧入外嵌される断面形状がL字状の第1芯金11と、この第1芯金11に固定支持されるリング状の第2芯金とで構成し、トーンホイール21を第2芯金12に貼着した構造でも良い。第2芯金は中心孔付きで円形の平板で成り、レーザ溶接yによって第1芯金11に固着されているとともに、トーンホイール21は、その内周端部は第2芯金12の内周端を、かつ、外周端部は第1及び第2芯金11,12の外周端を回り込ませて引っ掛ける構造としてある(勿論、引掛けられない状態でも良い)。
この場合でも、第2芯金12は、回転側部材5の方向に(内径側に)延設されてトーンホイール21の貼着面積を拡大しており、磁気センサ24とによるエンコーダ10の検出精度や感度を改善させている。
〈2〉 トーンホイールの装着構造は、図5に示す構造でも良い。即ち、回転側部材5に圧入外嵌される断面形状がL字状の第1芯金11と、この第1芯金11に固定支持されるリング状の第2芯金とで構成し、トーンホイール21を第2芯金12に貼着する構造である。第2芯金12は、その外周折曲げ部12aを第1芯金11に圧入外嵌する(圧入でなくても良い)とともに、レーザ溶接yによって第1芯金11に固定支持させてある。そして、トーンホイール21の外周端部を、外周折曲げ部12aを越して回り込ませて引っ掛けてある以外は、図4に示す構造と同様である。
〈3〉 トーンホイールの装着構造は、図6に示す構造でも良い。即ち、回転側部材5圧入外嵌される嵌合筒部11aと、これよりも径の小さい第2嵌合筒部11cと、これら両者11a,11cをつなぐ傾斜筒部11bとから第1芯金11を形成するとともに、断面L字状の第2芯金12を、その嵌合筒部12aを第2嵌合筒部11cに圧入外嵌させ、かつ、レーザ溶接による溶着部yを設けることで第1芯金11に固定支持させてある。トーンホイール21は、第2芯金12の立壁部12bに接着剤を用いて貼着してあり、その外周端部は第2芯金12の外周端を回り込ませて引っ掛ける構造としてある。尚、補強のため、第2嵌合筒部11cの先端部を内径側に屈曲してある。
このような構造にすれば、第2芯金12をレーザ溶着等の一体化手段を用いることなく圧入嵌合によって第1芯金11に一体化できるとともに、回転側部材5の方向である内径方向に延設してトーンホイール21との十分な貼着面積を確保できている。また、傾斜筒部11bの角度を変更設定すれば、トーンホイール21の左右方向位置を回転部材5に近づけたり、遠ざけたりの設定が可能である。
尚、両芯金11,12の圧入嵌合による一体化強度が、十分に得られる場合には、レーザ溶接を省略しても良い。第1芯金と第2芯金とを嵌合のみによって一体化できれば、溶接やカシメ(加締)等の他の一体化手段を用いることを省略することができるので、トーンホイールの支持体である芯金を、2部品を一体化しながらも経済的に構成することが可能になる。
〈4〉 回転側シールリング18の形状としては、図7〜9に示すようなものでも良い。図7に示すものは、断面がL字形で筒状の第1芯金11に、固定側部材13と回転側部材5との間隙部の側方位置から、固定側部材13の側方位置に亘る長さの径方向幅を有した第2芯金12を固着し、その第2芯金12にトーンホイール21を貼着固定した構造である。この構成によれば、トーンホイール21の外径を拡大させることができるので、トーンホイール21の面積を効率よく増大させることができる利点がある。
図8に示す回転側シールリング18は、断面がL字形で筒状の第1芯金11に、固定側部材13の側方位置から、回転側部材5の側方位置に亘る長さの径方向幅を有した第2芯金12を固着し、その第2芯金12にトーンホイール21を貼着固定させた構造としてある。この構成によれば、トーンホイール21の外径を拡大させ、かつ、内径を縮小させることができるので、トーンホイール21の面積を飛躍的に増大させることができる利点がある。
図9に示す回転側シールリング18は、断面が内向きL字形で筒状の第1芯金11に、固定側部材13の側方位置から、回転側部材5の側方位置に亘る長さの径方向幅を有した第2芯金12を固着し、その第2芯金12にトーンホイール21を貼着固定した構造である。この構造では、立壁部11bは回転側部材5の端部に沿う状態に折り曲げられているので、回転側シールリング18を単に回転側部材5に組付けするだけで、回転側部材5端面と第2芯金12との間隙が確保され、これら両者5,12とが無条件に非接触状態となる利点がある。尚、図9に仮想線で示すように、固定側部材13の外周部分との間にラビリンスを形成すべく、第2芯金12の上端部を延ばして横向きに屈曲させた折曲げ部12aを設けた構造としても良い。
ホイールベアリングとその周辺構造を示す断面図である。(実施例1) 内側シール部分の拡大断面図である。 トーンホイールにおける磁極の配列状態を示す部分側面図である。 トーンホイール装着構造の第1別実施形態を示す要部の断面図である。 トーンホイール装着構造の第2別実施形態を示す要部の断面図である。 トーンホイール装着構造の第3別実施形態を示す要部の断面図である。 トーンホイール装着構造の第4別実施形態を示す要部の断面図である。 トーンホイール装着構造の第5別実施形態を示す要部の断面図である。 トーンホイール装着構造の第6別実施形態を示す要部の断面図である。 従来のトーンホイール装着構造を示す要部の断面図である。 図10のトーンホイール装着構造における不都合を示す断面図である。
符号の説明
5 回転側部材
9 軸受
11 第1芯金
12 第2芯金
13 固定側部材
20 芯金
21 トーンホイール
24 磁気センサ

Claims (4)

  1. 固定配備された磁気センサと対を為すことで回転速度検出が可能なトーンホイールを、軸受における回転側部材に取付けられた鋼板製芯金に貼着してあるトーンホイール装着構造であって、
    前記芯金を、前記回転側部材に嵌合装備される第1芯金と、この第1芯金に固定支持されるリング状の第2芯金とで構成するとともに、前記トーンホイールを前記第2芯金に貼着してあり、前記第2芯金の片端部は前記トーンホイールとは反対側に略直角に折れ曲がった折曲部を備えており、前記折曲部を第1芯金に嵌合させ、
    前記第1芯金は、前記回転側部材に嵌合される第1嵌合筒部と、該第1嵌合筒部の前記トーンホイール側に配置される端部から径方向に立ち上がる立壁部と、該立壁部の端部から前記トーンホイールとは反対側に略直角に折れ曲がった筒部と有し、
    前記第2芯金は、前記折曲部を前記筒部に嵌合させてあるトーンホイール装着構造。
  2. 請求項1において、
    前記第2芯金をレーザ溶接を用いて前記第1芯金に固定支持させてあるトーンホイール装着構造。
  3. 請求項1又は2において、
    前記第2芯金は、前記軸受における固定側部材と前記回転側部材との間隙部の側方位置から、前記固定側部材の側方位置に亘る長さの径方向幅を有しているトーンホイール装着構造。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記第2芯金は、前記軸受における固定側部材と前記回転側部材との間隙部の側方位置から、前記回転側部材の側方位置に亘る長さの径方向幅を有しているトーンホイール装着構造。
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