JP4545541B2 - 画像形成装置、プロセスカートリッジ - Google Patents
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ところが近年、環境問題などの観点から廃トナーをなくし、転写残トナーをリサイクルする要請が高まっている。そのため、従来は、クリーニングによって回収したトナーを現像機に戻し、トナーの再利用を行っていた。
しかし、このようなクリーニング装置には、クリーニング装置によって回収した転写残トナーを収容する廃トナータンクや、回収した転写残トナーを再利用するためにその転写残トナーを搬送するリサイクルトナー搬送通路などを設けるスペースが必要になる。そのため画像形成装置が大型化してしまう。
また、特許文献4に記載の発明においては、クリーニング装置を備えることや大量のリサイクルトナーが回収されることにより、大型化してしまうという不具合がある。
そこで本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ブラック残トナーを余すことなく再利用しても、ブラックの色再現性を良好とし、また用途に応じて、CMYカラー残トナーを有効利用することで、廃トナー回収性を高め、低コスト化および省スペース化を実現しながらも、安定した高品質画像を出力できる画像形成装置を提供することを目的とする。
1.本発明の画像形成装置は、潜像を担持する像担持体と、像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、潜像を書き込む露光手段と、像担持体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、像担持体表面の可視像を転写媒体に転写する転写手段と、転写媒体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を備える画像形成装置であって、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の現像機に加え、残トナーを用いるリサイクルトナー用現像機を備えた、中間転写方式の5連タンデム型の画像形成装置であって、カラー残トナーの保持専用に設けられた、カラー残トナー一時保持手段であるカラー残トナー一時保持ローラを備え、更に、ブラック残トナーの保持専用に設けられた、ブラック残トナー一時保持手段であるブラック残トナー一時保持ローラを備え、カラー画像形成時は、前記カラー残トナー一時保持ローラを中間転写ベルトに当接させ、中間転写ベルトに付着した残トナーを、該カラー残トナー一時保持ローラ上に静電的に回収し、前記カラー残トナー一時保持ローラに回収された残トナーは、画像形成時以外のタイミングで、該カラー残トナー一時保持ローラに印加された放出バイアスにより、中間転写ベルト上に戻され、更に、前記リサイクルトナー現像機用の一次転写ローラのバイアス切り替えにより、中間転写ベルト上から前記残トナーリサイクル用現像機の像担持体上に静電的に移行され、更に当該残トナーリサイクル用像担持体上から、残トナーリサイクル用現像機に静電的に回収され、白黒画像形成時は、前記ブラック残トナー一時保持ローラを中間転写ベルトに当接させ、中間転写ベルトに付着したブラック残トナーを、該ブラック残トナー一時保持ローラ上に静電的に回収し、前記ブラック残トナー一時保持ローラ上に回収されたトナーは、画像形成時以外のタイミングで、該ブラック残トナー一時保持ローラに印加された放出バイアスにより、中間転写ベルト上に戻され、更に、該ブラック残トナー一時保持ローラのバイアスの切り替えにより、中間転写ベルト上から前記ブラック現像機の像担持体上に静電的に移行され、更に当該ブラック像担持体上から、ブラック現像機に静電的に回収されることを特徴とする。
2.また、本発明の画像形成装置は、1.に記載の発明において、色再現性を必要としない印刷物の作像時に、カラー画像形成時に回収した残トナーを利用することを特徴とする。
3.また、本発明の画像形成装置は、1.又は2.に記載の発明において、カラー画像形成時及びリサイクルトナーを用いた画像形成時は、前記ブラック残トナー一時保持ローラを、中間転写ベルトから離すことを特徴とする。
4.また、本発明の画像形成装置は、1.ないし3.のいずれかに記載の発明において、白黒画像形成時は、前記カラー残トナー一時保持ローラを、中間転写ベルトから離すことを特徴とする。
5.また、本発明の画像形成装置は、1.ないし4.のいずれかに記載の発明において、前記ブラック残トナー一時保持ローラは、表層剤中に、極性制御剤を含有することを特徴とする。
6.また、本発明の画像形成装置は、1.ないし5.のいずれかに記載の発明において、前記カラー残トナー一時保持ローラは、表層剤中に、極性制御剤を含有することを特徴とする。
7.また、本発明の画像形成装置は、1.ないし6.のいずれかに記載の発明において、前記ブラック残トナー一時保持ローラと前記中間転写ベルトとの線速比が、1.05〜2.00であることを特徴とする。
8.また、本発明の画像形成装置は、1.ないし7.のいずれかに記載の発明において、前記カラー残トナー一時保持ローラと前記中間転写ベルトとの線速比が、1.05〜2.00であることを特徴とする。
9.また、本発明の画像形成装置は、1.ないし8.のいずれかに記載の発明において、白黒画像形成時には、シアン、イエロー、マゼンタおよび残トナーリサイクル用現像機を、中間転写ベルトから離すことを特徴とする。
10.また、本発明の画像形成装置は、1.ないし9.のいずれかに記載の発明において、リサイクルトナーを用いた画像形成時には、シアン、イエロー、マゼンタ、ブラック現像機を中間転写ベルトから離すことを特徴とする。
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した一実施形態について説明する。本プリンタは、ブラック(以下、「K」と記す。)、シアン(以下、「C」と記す。)、マゼンタ(以下、「M」と記す。)、イエロー(以下、「Y」と記す。)の4色のトナーから、カラー画像を形成し、用途に合わせてリサイクル(以下、「Re」と記す。)トナーからモノクロ画像を形成するものである。
本実施形態では、低コスト化、感光体設計の自由度、無公害性等の観点から、有機系感光体を用いている。
感光体ドラム1の周りには、その表面移動方向に沿って、一時保持手段としてのトナー保持装置40帯電手段としての帯電装置3、現像手段としての現像装置5の順に配置されている。帯電装置3と現像装置5との間には、潜像形成手段としての露光装置4から発せられる光が感光体ドラム1まで通過できるようにスペースが確保されている。
帯電装置3は、感光体ドラム1の表面を負極性に一様帯電する。本実施形態における帯電装置3は、いわゆる接触帯電方式で帯電処理を行う帯電部材としての帯電ローラ3aを備えている。すなわち、この帯電装置3は、帯電ローラ3aを感光体ドラム1の表面に接触させ、その帯電ローラ3aに負極性バイアスを印加することで、感光体ドラム1の表面を一様帯電する。本実施形態では、感光体ドラム1の表面電位が一様に−(マイナス)500[V]となるような直流の帯電バイアスを帯電ローラ3aに印加している。本動作時は約−1000vのバイアスが帯電ローラに印加されているため、後述するように帯電ローラ3aの表面にトナーが付着することはほとんどない。
トナーボトル31K、31C、31M、31Yから現像装置5内に補給されたトナーは、攪拌搬送スクリュー5bによってキャリアと撹拌されながら搬送され、現像ローラ5a上に担持されることになる。この現像ローラ5aは、磁界発生手段としてのマグネットローラと、その周りを同軸回転する現像スリーブとから構成されている。現像剤中のキャリアは、マグネットローラが発生させる磁力により現像ローラ5a上に穂立ちした状態となって、感光体ドラム1と対向する現像領域に搬送される。ここで、現像ローラ5aは、現像領域において感光体ドラム1の表面よりも速い線速で同方向に表面移動する。そして、現像ローラ5a上に穂立ちしたキャリアは、感光体ドラム1の表面を摺擦しながら、キャリア表面に付着したトナーを感光体ドラム1の表面に供給する。このとき、現像ローラ5aには、図示しない電源から−300[V]の現像バイアスが印加され、これにより現像領域には現像電界が形成される。そして、感光体ドラム1上の静電潜像と現像ローラ5aとの間では、現像ローラ5a上のトナーに静電潜像側に向かう静電力が働くことになる。これにより、現像ローラ5a上のトナーは、感光体ドラム1上の静電潜像に付着することになる。この付着によって感光体ドラム1上の静電潜像は、それぞれ対応する色のトナー像に現像される。
また、支持ローラ13に張架された中間転写ベルト10の部分には、2次転写ローラ16が接触して配置されている。この中間転写ベルト10と2次転写ローラ16との間には2次転写ニップ部が形成され、この部分に、所定のタイミングで記録材としての転写紙が送り込まれるようになっている。この転写紙は、露光装置4の図中下側にある給紙カセット20内に収容されており、給紙ローラ21、レジストローラ対22等によって、2次転写ニップ部まで搬送される。そして、中間転写ベルト10上に重ね合わされたトナー像は、2次転写ニップ部において、転写紙上に一括して転写される。この2次転写時には、2次転写ローラ16に正極性のバイアスが印加され、これにより形成される転写電界によって中間転写ベルト10上のトナー像が転写紙上に転写される。
なお、本実施形態では、上述したトナーボトル31Y、31C、31M、31Kは、このプロセスカートリッジ30とは別個にプリンタ本体に対して着脱自在な構成となっている。
本実施形態では、カラー画像形成時と白黒画像形成時およびリサイクルトナーを用いた画像形成時において、現像に用いる現像機および中間転写ベルトの表面に残留した転写残トナーの取り扱いが異なる。
実施例1においては、カラー画像形成時の使用装置、及び動作について説明する。
本発明の画像形成装置は、カラー画像形成時には、現像に対しKCMY現像機を用い、中間転写ベルト上のカラー残トナーは、リサイクル用現像機に回収保持される。
実施例1では、カラー画像形成時において、中間転写ベルト10にカラー残トナー一時保持手段である金属ローラ51を当接する。
なお、この金属ローラ51は、画像形成時と画像形成時以外とで、印加バイアスを切り替える手段を備えており、またさらに、その表層剤中には、極性制御剤を含有する。
中間転写ベルト10上には、摩擦帯電と正の印加バイアスにより、表面上に不要なトナーが付着している。上記金属ローラ51は、印加バイアスの切り換えにより、この中間転写ベルト10上の不要なトナーを、一旦回収し、画像形成時以外のタイミングで中間転写ベルト上に放出するものである。
なお、この時、中間転写ベルト10表面に存在しているトナーの中には、転写での電荷注入や放電により逆極性となっているものが含まれている。金属ローラ51の表層剤中に含まれる極性制御剤は、その帯電極性を負極性に揃え、この結果、バイアスによるトナーの移動が容易となり、トナー回収効率を増加させることができる。
本実施例においては、画像形成時、当該カラー残トナー一時保持手段である金属ローラ51に正バイアスをかけ、金属ローラ51に回収する。
ここで、白黒画像形成時においてブラック残トナー一時回収機構として働く金属ローラ50は、図示しないクラッチによって、中間転写ベルト10から離す。これにより、カラー残トナーがブラック残トナー一時保持ローラ50に付着することによる、カラー残トナーのブラックトナーへの混色を防ぐことができる。
その結果、白黒画像形成時において、ブラック現像機で使用するトナーを、混色のないブラック単色トナーとすることができ、画像の高品質化を実現することができる。
以下に具体的な物質例を挙げる。カップリシグ剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などであるが、以下に具体例を示す。シラン系カップリング剤としては、例えばトリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン等が挙げられる。
具体的には、金属ローラ51で一時保持され、負帯電した残トナーを、中間転写ベルト10に押し出すために、金属ローラ51に―500〜―600Vの放出バイアスを印加する。これにより、金属ローラ51に回収されたトナーが、中間転写ベルト10に放出される。
本実施例では、画像形成時以外のタイミングで、金属ローラ51から中間転写ベルト10上に戻された残トナーを、リサイクル用感光体ドラム1Reの表面に移行させる。
この工程に関しても、本プリンタが画像形成を行わない時、詳しくは画像形成を終えてから次の画像形成を行うまでの間に行われ、具体的には、一時転写ローラ14Reに選択的に放出バイアスを印加し、トナーを感光体ドラム1Reに放出する。そのため、一時転写ローラ14Reは第一電源43または第二電源44のいずれか一方からバイアスが印加される構成になっている。
本工程では、感光体1Re上の潜像に付着したトナーを中間転写ベルト10へ転写する場合と、中間転写ベルト10上の残トナーを感光体1Reに戻す場合とで、バイアスを切り替える。感光体1Re上の潜像に付着したトナーを中間転写ベルト10へ転写する時は、負帯電したトナーを中間転写ベルト10へ引き付ける力が必要であるため、第一電源43から500〜600Vの正極性のバイアスを印加し、逆に中間転写ベルト10上の残トナーを感光体1Reに戻す時は、負帯電したトナーを押し出す力が必要であるため、第ニ電源44から―600〜―700Vの負極性のバイアスを印加する。
本工程では、感光体ドラム1Reの表面に付着した負帯電トナーが、帯電ローラ3aとの接触領域に到達する。負帯電トナーが付着した感光体ドラム1Reの表面は、上述したようにおよそ−50[V]であるため、帯電用のバイアス(約−1000v)が印加されている帯電ローラ3aとの接触領域では、負帯電トナーには感光体ドラム1Re側に向かう静電力が働くことになる。したがって、負帯電トナーは帯電ローラ3aに付着することなく、その接触領域を通過することができる。帯電ローラ3aを通過した残トナーは、感光体1Reが−500Vに帯電しているため、次に通過する−350Vのバイアスが印加された現像スリーブにおいて回収される。
これにより、印刷物の用途に応じて、カラー残トナーを有効利用することができる。
実施例2においては、白黒画像形成時の使用装置および動作について説明する。
本発明の画像形成装置は、白黒画像形成時には、現像に対しブラック現像機のみを用い、中間転写ベルト上のブラック残トナーはブラック現像機に回収保持される。
実施例2では、白黒画像形成時、中間転写ベルト上10に、ブラック残トナー一時保持手段である金属ローラ50を当接する。なお、この金属ローラ50は、画像形成時と画像形成時以外とで、印加バイアスを切り替える手段を備えており、またさらに、その表層剤中には、極性制御剤を含有する。
中間転写ベルト10上には、摩擦帯電と正の印加バイアスにより、表面上に不要なトナーが付着している。上記金属ローラ50は、印加バイアスの切り換えにより、この中間転写ベルト10上の不要なトナーを、一旦回収し、画像形成時以外のタイミングで中間転写ベルト上に放出するものである。
なお、この時、中間転写ベルト10表面に存在しているトナーの中には、転写での電荷注入や放電により逆極性となっているものが含まれている。前記の金属ローラ51の表層剤中に含まれる極性制御剤は、その帯電極性を負極性に揃え、この結果、バイアスによるトナーの移動が容易となり、トナー回収効率を増加させることができる。
本実施例においては、画像形成時、当該ブラック残トナー一時保持ローラ50に正バイアスをかけて、転写残トナーをブラック残トナー一時保持ローラ50に回収する。
ここで、カラー画像形成時においては、カラー残トナー一時回収機構として働く金属ローラ51は、図示していないクラッチによって中間転写ベルトから離すものとする。このような機構とすることにより、カラー残トナーが、カラー残トナー一時保持ローラ51上から中間転写ベルトに再付着することを防止され、カラーの残トナーがブラックトナーに混色することを防ぐことができる。
その結果、ブラック現像において使用するトナーを、混色のないブラック単色トナーとすることができ、画像の高画質化を実現することができる。
表層剤として例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスルホン酸樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、スチレン樹脂、ナイロン樹脂、ポリ塩化ビニル、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂や、ポリブタジエン、ブタジエンスチレンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、クロルスルホン化ポリエチレン、ポリイソブチレン、イソブチレンイソプレンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、多硫化系合成ゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の合成ゴムがあり、これらを単独はもちろんのこと、これら樹脂の構成成分をモノマー単位で共重合させたものでも良く、更には、ウレタンとアクリルを組み合わせて成る高分子物質の様に2種類以上組み合わせて用いることができる。これらの表層樹脂は、適当な溶媒に溶解・分散させ塗料としてコートする方法の他に、押し出し機などを用いてチューブ化したものを被覆する方法でもよい。
極性制御剤は、金属ローラ50の表層50aに分散混合する方法、表層50aにディッピングなどの手段でコートする方法などにより付与することができる。このような極性制御剤としては、例えば、カップリング剤、カップリング剤で変性した樹脂、イオン性の染顔料や有機金属化合物、樹脂、変性シリコーンオイル等が挙げられるが、中でも長期的な電荷制御性が安定しているカップリング剤が好ましい。
以下に、具体的な物質例を挙げる。カップリシグ剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などであるが、以下に具体例を示す。シラン系カップリング剤としては、例えばトリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン等が挙げられる。
本実施例においては、金属ローラ50で一時保持した残トナーを、本発明に係るプリンタが画像形成を行わない時、詳しくは画像形成を終えてから次の画像形成を行うまでの間に、放出する。
具体的には、負帯電したトナーを金属ローラ50から中間転写ベルトに押し出すために金属ローラ50に―500〜―600Vの放出バイアスを印加する。
本実施例においては、画像形成時以外のタイミングで、金属ローラ50から中間転写ベルト10上に戻された残トナーを、感光体ドラム1Kの表面に戻す。
この工程に関しても、本発明に係るプリンタが画像形成を行わない時、詳しくは画像形成を終えてから次の画像形成を行うまでの間に行われ、具体的には、一時転写ローラ50に選択的に放出バイアスを印加し、トナーを感光体ドラム1K放出する。そのため、一時転写ローラ50は、第一電源43または第二電源44のいずれか一方から、バイアスが印加される構成としている。
本工程では、感光体1K上の潜像に付着したトナーを中間転写ベルト10へ転写する場合と、中間転写ベルト10上の残トナーを感光体1Kに戻す場合とで、バイアスを切り替える。
感光体1K上の潜像に付着したトナーを、中間転写ベルト10へ転写する時は、負帯電したトナーを中間転写ベルト10へ引き付ける力が必要であるため、第一電源43から500〜600Vの正極性のバイアスを印加する。逆に、中間転写ベルト10上の残トナーを感光体1Kに戻す時には、負帯電したトナーを押し出す力が必要であるため、第ニ電源44から―600〜―700Vの負極性のバイアスを印加する。
本工程では、感光体ドラム1Kの表面に付着した負帯電トナーが、帯電ローラ3aとの接触領域に到達する。負帯電トナーが付着した感光体ドラム1Kの表面は、上述したようにおよそ−50[V]であるため、帯電用のバイアス(約−1000v)が印加されている帯電ローラ3aとの接触領域では、負帯電トナーには感光体ドラム1K側に向かう静電力が働くことになる。従って、負帯電トナーは帯電ローラ3aに付着することなく、その接触領域を通過することができる。帯電ローラ3aを通過した残トナーは、感光体が−500Vに帯電しているため、その次に通過する−350Vのバイアスが印加された現像スリーブにおいて回収される。
このように、画像形成時以外のタイミングで、感光体、さらに現像装置へと戻すことが可能となるため、残トナー回収のための空回しの動作を省略する事ができ、省エネルギー化を実現することが可能な構成となっている。
また更に、最も使用頻度の高いブラックトナーを余すことなく再利用することができるため、低コスト化を実現し、かつクリーニングシステムをなくすことで、省スペース化を実現することができる。
実施例3においては、リサイクル用トナーを用いた画像形成の際の使用装置、及び動作について説明する。
本発明の画像形成装置は、リサイクル用トナーを用いた画像形成の場合、現像にはリサイクル用現像機のみを用い、中間転写ベルト10表面の混色したカラー残トナーは、リサイクル用現像機に回収保持される。
実施例3では、リサイクル用トナーを用いた画像形成時、中間転写ベルト10に、カラー残トナー一時保持手段である金属ローラ51を当接する。
なお、この金属ローラ51は、画像形成時と画像形成時以外とで、印加バイアスを切り替える手段を備えており、またさらに、その表層剤中には、極性制御剤を含有する。
中間転写ベルト10上には、摩擦帯電と正の印加バイアスにより、表面上に不要なトナーが付着している。上記金属ローラ51は、印加バイアスの切り換えにより、この中間転写ベルト10上の不要なトナーを、一旦回収し、画像形成時以外のタイミングで中間転写ベルト上に放出するものである。
中間転写ベルト10表面には、トナー回収機構として、金属ローラ51を当接させている。
なお、この時、中間転写ベルト10表面に存在しているトナーの中には、転写での電荷注入や放電により逆極性となっているものが含まれている。金属ローラ51の表層剤中に含まれる極性制御剤は、その帯電極性を負極性に揃え、この結果、バイアスによるトナーの移動が容易となり、トナー回収効率を増加させることができる。
本実施例においては、画像形成時、当該カラー残トナー一時保持手段である金属ローラ51に正バイアスをかけ、金属ローラ51に回収する。
ここで、白黒画像形成時においてブラック残トナー一時回収機構として働く金属ローラ50は、図示しないクラッチによって、中間転写ベルト10から離す。これにより、カラー残トナーがブラック残トナー一時保持ローラ50に付着することによる、カラー残トナーのブラックトナーへの混色を防ぐことができる。
その結果、白黒画像形成時において、ブラック現像機で使用するトナーを、混色のないブラック単色トナーとすることができ、画像の高品質化を実現することができる。
以下に具体的な物質例を挙げる。
カップリシグ剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などであるが、以下に具体例を示す。
シラン系カップリング剤としては、例えばトリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン等が挙げられる。
実施例3では線速比として、1.05〜2.00という値が最適であった。1.05未満では摩擦帯電効果が小さくなり、2.0以上ではトナーのフィルミングが発生し、また、接触が不安定になるなどの問題があった。
このような機構により、転写ベルト10上のトナー回収率を向上させることができる。
具体的には、金属ローラ51で一時保持されている負帯電したトナーを、金属ローラ51から中間転写ベルトに押し出すために、金属ローラ51に―500〜―600Vの放出バイアスを印加する。これにより、金属ローラ51に回収されたトナーは、中間転写ベルト10上に放出される。
本実施例では、画像形成時以外のタイミングで、金属ローラ51から中間転写ベルト10上に戻された残トナーを、感光体ドラム1Reの表面に戻す。
この工程に関しても、本プリンタが画像形成を行わない時、詳しくは画像形成を終えてから次の画像形成を行うまでの間に行われ、具体的には、一時転写ローラ14Reに選択的に放出バイアスを印加し、トナーを感光体ドラム1Reに放出する。そのため、一時転写ローラ14Reは第一電源43または第二電源44のいずれか一方からバイアスが印加される構成になっている。
本工程では、感光体1Re上の潜像に付着したトナーを中間転写ベルト10へ転写する場合と、中間転写ベルト10上の残トナーを感光体1Reに戻す場合とで、バイアスを切り替える。感光体1Re上の潜像に付着したトナーを中間転写ベルト10へ転写する時は、負帯電したトナーを中間転写ベルト10へ引き付ける力が必要であるため、第一電源43から500〜600Vの正極性のバイアスを印加し、逆に中間転写ベルト上の残トナーを感光体に戻すときは負帯電したトナーを押し出す力が必要であるため、第ニ電源44から―600〜―700Vの負極性のバイアスを印加する。
本工程では、感光体ドラム1Reの表面に付着した負帯電トナーが、帯電ローラ3aとの接触領域に到達する。負帯電トナーが付着した感光体ドラム1Reの表面は、上述したようにおよそ−50[V]であるため、帯電用のバイアス(約−1000v)が印加されている帯電ローラ3aとの接触領域では、負帯電トナーには感光体ドラム1Re側に向かう静電力が働くことになる。従って、負帯電トナーは帯電ローラ3aに付着することなく、その接触領域を通過することができる。帯電ローラ3aを通過した残トナーは、感光体1Reが−500Vに帯電しているから、次に通過する−350Vのバイアスが印加された現像スリーブで回収される。
カラー残トナーをリサイクルして現像を行う場合、カラー残トナーの回収量が少ないことにより、トナー量が不足して、濃度低下が起こる場合がある。
本発明の画像形成装置は、リサイクル用現像機内に当該現像機内のトナー濃度を検知する濃度センサを設け、さらにブラックトナーボトルから残トナーリサイクル用現像機への搬送経路を設けてトナー補給システムを確保し、前記濃度センサによって検知されたリサイクル用現像機内の濃度に基づき、トナーボトル31Kから現像機内にブラックトナーを供給する。
これにより、リサイクル用現像機内のトナー濃度を所定濃度に保持されるため、現像用トナーが不足することを防止することができ、かつ、回収された混色トナーを、その色合いや特性に関し、純正なブラックトナーにより近い状態に調整することが可能となる。
これにより、中間転写ベルト10上の混色カラー残トナーが、KCMY感光体ドラム上へ転写されて、KCMY現像機内に混入する事態を防止することができる。
3a 帯電ローラ
3、帯電装置
4 露光装置
5 現像装置
10 中間転写ベルト
14Re、14Y、14C、14M、14K 1次転写ローラ
16 2次転写ローラ
30 プロセスカートリッジ
31Y、31C、31M、31K トナーボトル
40 トナー保持装置
41 磁気ブラシローラ
43 第1電源
44 第2電源
45 切替スイッチ
50 ブラックトナー一時保持ローラ
50a ブラックトナー一時保持ローラ表層
51 カラートナー一時保持ローラ
51a カラートナー一時保持ローラ表層
Claims (12)
- 像担持体上に形成された静電潜像をトナーで可視化する画像形成装置であって、潜像を担持する像担持体と、像担持体表面に均一に帯電を施す帯電装置と、帯電した像担持体の表面に潜像を書き込む露光装置と、像担持体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像装置と、像担持体表面の可視像を転写媒体に転写する転写装置と、転写媒体上に転写されたトナー像を定着する定着装置と、を備える画像形成装置において、
前記画像形成装置は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の現像機に加え、残トナーを用いるリサイクルトナー用現像機を備えた、中間転写方式の5連タンデム型の画像形成装置であって、
前記画像形成装置は、カラー残トナーの保持専用に設けられた、カラー残トナー一時保持手段であるカラー残トナー一時保持ローラを備え、
更に、ブラック残トナーの保持専用に設けられた、ブラック残トナー一時保持手段であるブラック残トナー一時保持ローラを備え、
カラー画像形成時は、
前記カラー残トナー一時保持ローラを中間転写ベルトに当接させ、
中間転写ベルトに付着した残トナーを、該カラー残トナー一時保持ローラ上に静電的に回収し、
前記カラー残トナー一時保持ローラに回収された残トナーは、
画像形成時以外のタイミングで、該カラー残トナー一時保持ローラに印加された放出バイアスにより、中間転写ベルト上に戻され、更に、前記リサイクルトナー現像機用の一次転写ローラのバイアス切り替えにより、中間転写ベルト上から前記残トナーリサイクル用現像機の像担持体上に静電的に移行され、
更に当該残トナーリサイクル用像担持体上から、残トナーリサイクル用現像機に静電的に回収され、
白黒画像形成時は、
前記ブラック残トナー一時保持ローラを中間転写ベルトに当接させ、
中間転写ベルトに付着したブラック残トナーを、該ブラック残トナー一時保持ローラ上に静電的に回収し、
前記ブラック残トナー一時保持ローラ上に回収されたトナーは、
画像形成時以外のタイミングで、該ブラック残トナー一時保持ローラに印加された放出バイアスにより、中間転写ベルト上に戻され、更に、該ブラック残トナー一時保持ローラのバイアスの切り替えにより、中間転写ベルト上から前記ブラック現像機の像担持体上に静電的に移行され、
更に当該ブラック像担持体上から、ブラック現像機に静電的に回収される
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、色再現性を必要としない印刷物の作像時に、カラー画像形成時に回収した残トナーを利用する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、カラー画像形成時及びリサイクルトナーを用いた画像形成時は、前記ブラック残トナー一時保持ローラを、中間転写ベルトから離す
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、白黒画像形成時は、前記カラー残トナー一時保持ローラを、中間転写ベルトから離す
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記ブラック残トナー一時保持ローラは、表層剤中に、極性制御剤を含有する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記カラー残トナー一時保持ローラは、表層剤中に、極性制御剤を含有する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記ブラック残トナー一時保持ローラと前記中間転写ベルトとの線速比が、1.05〜2.00である
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記カラー残トナー一時保持ローラと前記中間転写ベルトとの線速比が、1.05〜2.00である
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、白黒画像形成時には、シアン、イエロー、マゼンタおよび残トナーリサイクル用現像機を、中間転写ベルトから離す
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、リサイクルトナーを用いた画像形成時には、シアン、イエロー、マゼンタ、ブラック現像機を中間転写ベルトから離す
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし10のいずれかに記載の画像形成装置において
前記画像形成装置は、ブラック用トナーボトルから前記残トナーリサイクル用現像機への搬送経路を設け、更に、前記残トナーリサイクル用現像機内のトナー濃度を検知するための濃度センサを備え、
前記画像形成装置は、前記濃度センサの検知結果に基づき、前記残トナーリサイクル用現像機へのブラックトナーの補給を行う
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし11のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、少なくとも像担持体と、トナー一時保持手段とを一体に支持し、
着脱可能なプロセスカートリッジを備える
ことを特徴とする画像形成装置。
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