JP4544943B2 - 翼付湾曲針 - Google Patents
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INFUSION SET、PAISと称される)を構成する翼付湾曲針(針基に対して90度曲がった形状をしている)関するもので、特に湾曲針の保護部の形態を改良した翼付湾曲針の改良に関する。前記ポートとは患者の体内に埋め込まれたものであり、抗癌剤等の薬液を注入するものである。
当該発明は、設置位置(ポートに湾曲針を穿刺して、抗癌剤等の薬液を注入する状態)では、(針基に対して90度湾曲した)湾曲針に対して、翼部が垂直に折りたたまれ、湾曲針が露出した状態となる。
また保護位置(ポートに湾曲針を穿刺する前、薬液注入後、ポートから湾曲針を引き抜いて、廃棄する状態)では、湾曲針に対して、翼部が平行して伸び、湾曲針が当該翼部内に収納された状態となる。
しかしながら、当該発明では(1)当該翼部の大きさに湾曲針の長さが限定される。患者により、皮膚下にポートを埋設する深さが異なるので、湾曲針の長さが限定されてしまうと、種々の患者に適用できなくなり、治療の用途も限定されてしまう。(2)湾曲針を抜く際は当該翼部を人差し指または中指と親指で摘まむ(閉じる)ことによって湾曲針をポートから抜くと同時に誤刺防止を行なうようにしているが、当該翼部を摘まむ(閉じる)には湾曲針がポートに隙間なくきつく挿入されている場合(湾曲針の外周壁面がポートの内壁面を外側に押し広げるように強く圧入されている場合)はかなりの力が必要で片手だけの人差し指または中指と親指で摘まむ(閉じる)ようにすることは操作しにくい。また作業者が操作に手間どると患者の苦痛も大きくなる。
しかしながら、当該発明では湾曲針をポートから抜くと同時に誤刺防止を行なうことが出来ない。最近の翼付湾曲針では、針をポートから抜く操作で誤刺防止ができる部材を備えていることが、必要不可欠とされており、当核発明では誤刺防止ができない。
また特許文献3には、針基に湾曲針[柔軟性のあるカニューレ(テフロン(登録商標)チューブ)]を植設し、当該針基の側部に翼部を装着した翼付湾曲針において、湾曲針とは別に、湾曲針をポートに誘導するための蛇腹付のインジェクター[金属針(挿入針)を配置]を装着した発明が開示されている。
しかしながら、当該発明では(1)ポートに挿入するのは柔軟性のあるカニューレで、当該カニューレは、ポートに挿入する時に金属針とともに挿入される。すなわち縫い針(金属針)に糸(カニューレ)を通す要領で、ポートにカニューレを挿入して埋め込み、金属針だけを抜き抜いて、蛇腹付のインジェクターに納めた状態で廃棄する。
しかし、当該発明では、金属針とともにカニューレをポート内に差し込む際にカニューレに傷等が付きピンホールする危険性がある。またカニューレがスムーズに金属針に設けた穴を滑ってポート内まで挿入しずらい。
(2)カニューレ(テフロン(登録商標)チューブ)の場合、極端に湾曲させるとキンクし易く薬液注入を阻害する。
(3)カニューレ(テフロン(登録商標)チューブ)の場合、ポートのシリコーンゴムの反発圧により圧縮され内径が狭められて薬液注入を阻害する。
(4)蛇腹付のインジェクターに納めた金属針はインジェクターにストッパーがないので蛇腹が縮んだ場合に針先が露出して危険である。
[1]本発明は、患者の体内に埋め込まれているポートに穿刺するための湾曲針(2)と、当該湾曲針(2)を植設した管状の針基(3)と、翼部(4)及び翼付湾曲針を前記ポートに固定するための板状の固定部(5)とを有し、
前記湾曲針(2)は、前記針基(3)の長さ方向と平行に伸びる基端部(2B)と、当該針基(3)の長さ方向と交わる底部方向に湾曲して延設された先端部(2A)とを有し、
前記針基(3)は、長さ方向とその長さ方向と交わる方向の側部方向とを有し、長さ方向は遠位部と近位部とを有し、
前記針基(3)は、両側部方向に前記翼部(4)を装着し、当該翼部(4)は長さ方向と、その長さ方向と交わる方向に側部方向とを有し、
前記湾曲針(2)の基端部(2B)を前記針基(3)の遠位部に植設し、
前記固定部(5)は、長さ方向とその長さ方向と交わる方向の側部方向とを有し、
前記固定部(5)は、内部に空洞を有し、
前記固定部(5)は、前記針基(3)の長さ方向と交わるように、前記翼部(4)と略平行となるように、前記針基(3)の底部に装着し、
前記固定部(5)の前記空洞内に湾曲針保護部(6)を配置し、
前記固定部(5)の略中央に、前記湾曲針(2)の先端部(2A)の挿入孔(9)を、前記固定部(5)の天面から底部に亘って貫通して形成し、
前記固定部(5)の天面側であって、前記湾曲針(2)の挿入孔(9)の外縁に、前記保護部(6)が通過することができる移動孔(10)を形成し、
前記湾曲針保護部(6)は、軟質材料で形成され、かつベルト状に形成され、
前記湾曲針保護部(6)は、第1の保護部(6.1)と第2の保護部(6.2)とを有し、
前記第1の保護部(6.1)と前記第2の保護部(6.2)は、前記湾曲針(2)の挿入孔(9)を挟んで、前記固定部(5)内に配置され、
前記第1の保護部(6.1)及び前記第2の保護部(6.2)のそれぞれの一端部は、前記針基(3)の底部に装着し、かつそれぞれの他方の一端部は前記固定部(5)の空洞内に固定することなく配置し、
前記第1の保護部(6.1)及び前記第2の保護部(6.2)の前記針基(3)に固定されていない側のそれぞれの他方の一端部に係止部(8)を形成し、
前記ポートに湾曲針(2)の先端部(2A)を穿刺する使用前の第一の保護位置と、前記湾曲針(2)を前記ポートに穿刺した状態の設置位置とにおいては、
前記第1の保護部(6.1)及び前記第2の保護部(6.2)は、前記針基(3)の底部に装着した側の一端部を除いて、それぞれ前記固定部(5)の空洞内に配置され、
前記ポートから前記湾曲針(2)の先端部(2A)を引き抜いて、廃棄する状態の使用後の第二の保護位置においては、
前記第1の保護部(6.1)及び前記第2の保護部(6.2)は、前記湾曲針(2)を、前記移動孔(10)を経て、前記固定部(5)から引き抜く際に、前記湾曲針(2)に追随して前記固定部(5)から外に引き出され、前記湾曲針(2)の先端部(2A)を、当該第1の保護部(6.1)及び当該第2の保護部(6.2)内に収納することができる翼付湾曲針(1、1A)を提供する。
[2]本発明は、前記翼付湾曲針の固定部(5)の天面であって、前記挿入孔(9)の外縁に、爪状の固定部(11)を複数立設し、当該爪状の固定部(11)は、前記翼(4)ないし前記湾曲針保護部(6)を固定するための固定部(11)であり、
前記第一の保護位置と、前記湾曲針(2)を前記ポートに穿刺した状態の設置位置とにおいては、
前記翼(4)を、前記翼付湾曲針の固定部(5)に水平に固定することができ、前記第二の保護位置に続いて、前記湾曲針保護部(6)を前記翼付湾曲針の固定部(5)と重なるように倒して、前記爪状の固定部(11)により、前記翼付湾曲針の固定部(5)に固定することができる[1]に記載の翼付湾曲針(1、1A)を提供する。
[3]本発明は、前記翼付湾曲針の固定部(5)の天面であって、前記挿入孔(9)の外縁に、第1の係合手段(12)を複数形成し、当該第1の係合手段(12)と対向する第2の係合手段(13)を、前記第1の保護部(6.1)及び前記第2の保護部(6.2)に複数形成し、
前記第1の係合手段(12)は凸部の形態を有し、前記第2の係合手段(13)は凹部の形態を有し、
前記第二の保護位置に続いて、前記湾曲針保護部(6)を前記固定部(5)と重なるように倒して、前記第1の係合手段(12)と前記第2の係合手段(13)どうしの係合により、前記湾曲針保護部(6)を前記固定部(5)に固定することができる[1]に記載の翼付湾曲針(1、1A)を提供する。
(2)湾曲針を抜く際は、針がポートに強く圧入されていても簡単に抜針できるので、操作性が良い。このため患者の精神的負担も少ない。
(3)湾曲針をポートから抜くと同時に誤刺防止を行なうことが出来る。
(4)固定部5に(保護部6)の固定部11、あるいは固定部5と保護部6に嵌合(緊合、係合)部12、13を設けて、保護部6を固定部5に固定することができるので、保護部6に一度収納した針が露出する心配がない。
(5)ポートに穿刺する湾曲針は、金属性であるから、特許文献3のカニューレ(テフロン(登録商標)チューブ)で問題となる、キンクやポートのシリコーンゴム圧による流量阻害等の心配が全く無い。
図1から図8は本発明の翼付湾曲針の概略図である。[(A)は正面図、(B)は斜視図、図1で(C)は斜視図、図7、8で、(C)は(A)の一部拡大図]
本発明の翼付湾曲針1は、患者の体内に埋め込まれているポートに穿刺するための湾曲針2と、湾曲針2を植設した管状の針基3と、翼部4及び翼付湾曲針をポートに固定するための板状の固定部5とを有する。
湾曲針2は、針基3の長さ方向と平行に伸びる基端部2Bと、針基3の長さ方向と交わる底部方向に湾曲して延設された先端部2Aとを有する。
針基3は、長さ方向とその長さ方向と交わる方向の側部方向とを有し、長さ方向は遠位部と近位部とを有しする。
針基3は、両側部方向に翼部4を装着し、翼部4は長さ方向と、その長さ方向と交わる方向に側部方向とを有する。
本発明の翼付湾曲針1は、針基3の遠位部に湾曲針2の基端部2B(針基3と平行な部分)を植設し、当該針基3の両側部に翼部4を装着し、前記湾曲針2に、固定部5を装着している。
固定部5は、長さ方向とその長さ方向と交わる方向の側部方向とを有する。
固定部5は、内部に空洞を有し、針基3の長さ方向と交わるように、翼部4と略平行となるように、針基3の底部に装着している。
固定部5の空洞内に湾曲針保護部6(以下、保護部6という)を配置している。
固定部5の略中央に、湾曲針2の先端部2Aの挿入孔9を、固定部5の天面から底部に亘って貫通して形成している。
固定部5の天面側であって、湾曲針2の挿入孔9の外縁に、保護部6が通過することができる移動孔10を形成している。
さらに詳述すれば針基3(の翼部4より下部の位置)に保護部6の一端部を装着し、他方の一端部は、固定されていない。
保護部6は、湾曲針2を固定部5から引き抜く際に、湾曲針2に追随して固定部5から引き出され、湾曲針2の鋭利な先端を当該保護部6内に収納することができる。
図1から8に例示するように、二つの翼部4のそれぞれの天面ないし端部には、相互に緊合可能な、突部と溝からなる緊合部7(嵌合、係止構造を含む)が形成され、二つの翼部4を上方に持ち上げて、一つに重ね合わせることができる。また翼部4は上方に持ち上げやすいように、針基3に隣接する部分は肉薄に形成されている。翼部4の形状は図1から9に例示では、矩形状の形成されているが、半円、半楕円等の形状でも良い。
[固定部5]
また図1から8に例示するように、固定部5は、板状(例えば矩形、円形、楕円形等何でも良い)で、例えば硬質プラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレン)、硬質の紙(例えばダンボール)等で形成され、固定部5の略中央には、湾曲針2の挿入孔9が形成されている。
挿入孔9は単なる穴でもよいが、当該穴に、当該穴より突出した環(管)状部材16を装着することにより、湾曲針2が挿入孔(穴)9から保護部6側に抜けて、保護部6内に一度収納された後、再び挿入孔(穴)9を通過して、湾曲針2の鋭利な先端部が保護部6より露出するのを防ぐことができる。環(管)状部材16は、固定部5の下側の部材に一体に形成しても良いし、別部品で形成しても良い。
固定部5を湾曲針2に装着するとは、固定部5の挿入孔9に、湾曲針2を挿入することであり、湾曲針2は基部から鋭利な先端部を経て、当該挿入孔9から引き抜くことができる。
固定部5は、翼付湾曲針1をポートに安定して固定するために必要な部材であり、また湾曲針2をポートから引き抜くときの支えとしての役割を果たすので、操作性が良くなる。
固定部5の内部は、空洞になっており、当該空洞に保護部6が配置(収納)されている。また固定部5の天面に保護部6が通り抜けられる程度の幅を有する細長い移動孔10を形成している。移動孔10は、図5に例示するように、固定部5の幅の狭い方向から見て、挿入孔9の両側近傍に形成される。
[保護部6]
また図1から8に例示するように、保護部6は、ベルト状に形成され、固定部5の中に配置(収納)されている。保護部6の一端部(針基3に固定されていない側)に、係止部8が形成されている。
保護部6は、例えば軟質材料(例えば軟質ポリ塩化ビニル、エラストマー樹脂等)で形成され、針基3に、例えば嵌合、係合、緊合圧入等のように機械的にはめ込んで、装着しても良いし、一体成形して装着するようにしても良い。また溶剤または接着剤等による接着、または熱もしくは高周波等による溶着により装着するようにしても良い。
さらに詳述すれば、湾曲針保護部6は、第1の保護部6.1と第2の保護部6.2とを有し、第1の保護部6.1と第2の保護部6.2は、湾曲針2の挿入孔9を挟んで、固定部5内に配置されている。
第1の保護部6.1及び第2の保護部6.2のそれぞれの一端部は、針基3の底部に装着し、かつそれぞれの他方の一端部は固定部5の空洞内に固定することなく配置している。
第1の保護部6.1及び第2の保護部6.2の針基3に固定されていない側のそれぞれの他方の一端部に係止部8を形成している。
保護部6は、使用前の保護位置(ポートに湾曲針2を穿刺する前)と設置位置(湾曲針2をポートに穿刺した状態)では、固定部5の中にあって、湾曲針2を露出し(使用前の保護位置では、湾曲針2には、カバーが装着されている)、使用後の保護位置(薬液注入後、ポートから湾曲針を引き抜いて、廃棄する状態)では、湾曲針2の基端部から鋭利な先端部方向に平行して伸び、湾曲針2が当該保護部6内に収納された状態となる。
翼部4は、使用前の保護位置と湾曲針2の穿刺後薬液投与中は、湾曲針2と垂直位置にあり、設置位置及び使用後の保護位置では、湾曲針2と平行位置となる。
次に本発明の翼付湾曲針1の使用(操作)方法の一例について説明する。
(1)図1(使用前)の状態から、湾曲針2に装着されたカバー[使用前、湾曲針2には管状のカバー15(図1(B)参照)またはT字状カバー15T(図1(C)参照)が装着されている]を取り外し、翼部4の両端部を掴んで、図2のように上方に持ち上げ、図3から図4のように突部と溝からなる緊合部7を相互に緊合する。
(2)図1の状態で、湾曲針2をポート(患者の体内に埋め込まれている、図示せず)に穿刺し、固定部5をテープ等で、ポートの天面に固定する。さらに翼部4も固定部5と同様にテープ等で患者の皮膚と平行に固定し、薬液投与中は翼付湾曲針1が動かないように固定する。
(3)薬液注入等が終了したら、左右の翼部4を折りたたみ図5から図7のように、翼部4を掴んで、上に持ち上げると、保護部6は固定部5から引き出され、湾曲針2の基端部から鋭利な先端部方向に平行して伸び、図8のように、湾曲針2の鋭利な先端を当該保護部6内に収納することができる。保護部6には、固定部5から離脱しないように、係止部8が装着されており、湾曲針2の鋭利な先端が当該保護部6内に収納されると同時に、保護部6が固定部5からはずれないので、湾曲針2の鋭利な先端は、二度と外に露出することはない。
図9に例示する翼付湾曲針1Aは、固定部5の天面で、挿入孔9の周囲に複数(四個)の固定部11を形成したものである。
図9の例示では、固定部11は、爪状に形成され、固定部5の天面に立設されている。
固定部11は、図9(E)から(H)に例示するように、湾曲針2を保護部6内に収納した後、左右どちらかに倒して、当該爪状の固定部11で翼付湾曲針の固定部5に固定するものである。また固定部11は、図9(A)に例示するように使用前及び患者に湾曲針を穿刺時に、翼4を水平に固定するためにも使用される。
また図10に例示するように、固定部5と保護部6に相互に対向して、凹部(例えば孔)と凸部(例えば円柱状)よりなる二つの係合手段(第1の係合手段12、第2の係合手段13、当該係合手段は、凹部と凸部の組み合わせであれば、係合構造の他に、嵌合構造、緊合構造も含む)を設けて、保護部6を固定部5に固定することができる。
同図(A)、(B)は、固定部5の天面で挿入孔9の周囲に複数(四個)の凸部12を形成し、これらと対向する左右の保護部6に、それぞれ複数(二箇所)の凹部13が形成されている。(凸部と凹部は、全部でそれぞれ四個)
また同図(C)、(D)は、同図(A)、(B)の凸部12と凹部13の他に、固定部5の天面でかつ両端の複数(四個)の凸部12を形成し、これらと対向する左右の保護部6に、それぞれ複数(二箇所)の凹部13が形成されている。(凸部と凹部は、全部でそれぞれ八個)
これらの係合手段(12、13)も、図10(A)から(D)に例示するように、湾曲針2を保護部6内に収納した後、左右どちらかに倒して、固定部5と保護部6とを固定することができる。
翼付湾曲針
2 湾曲針
2A 先端部
2B 基端部
3 針基
4 翼
5 固定部
6 (湾曲針の)保護部
6.1 第1の保護部
6.2 第2の保護部
7 緊合部(嵌合、係止構造を含む、突部、溝)
8 (保護部の)係止部
9 挿入孔
10 保護部移動孔
11 (翼と保護部)の固定部
12 第1の係合手段(凸部)
13 第2の係合手段(凹部)
15 (湾曲針の管状)カバー
15T (湾曲針のT字状)カバー
16 環(管)状部材
Claims (3)
- 患者の体内に埋め込まれているポートに穿刺するための湾曲針(2)と、当該湾曲針(2)を植設した管状の針基(3)と、翼部(4)及び翼付湾曲針を前記ポートに固定するための板状の固定部(5)とを有し、
前記湾曲針(2)は、前記針基(3)の長さ方向と平行に伸びる基端部(2B)と、当該針基(3)の長さ方向と交わる底部方向に湾曲して延設された先端部(2A)とを有し、
前記針基(3)は、長さ方向とその長さ方向と交わる方向の側部方向とを有し、長さ方向は遠位部と近位部とを有し、
前記針基(3)は、両側部方向に前記翼部(4)を装着し、当該翼部(4)は長さ方向と、その長さ方向と交わる方向に側部方向とを有し、
前記湾曲針(2)の基端部(2B)を前記針基(3)の遠位部に植設し、
前記固定部(5)は、長さ方向とその長さ方向と交わる方向の側部方向とを有し、
前記固定部(5)は、内部に空洞を有し、
前記固定部(5)は、前記針基(3)の長さ方向と交わるように、前記翼部(4)と略平行となるように、前記針基(3)の底部に装着し、
前記固定部(5)の前記空洞内に湾曲針保護部(6)を配置し、
前記固定部(5)の略中央に、前記湾曲針(2)の先端部(2A)の挿入孔(9)を、前記固定部(5)の天面から底部に亘って貫通して形成し、
前記固定部(5)の天面側であって、前記湾曲針(2)の挿入孔(9)の外縁に、前記保護部(6)が通過することができる移動孔(10)を形成し、
前記湾曲針保護部(6)は、軟質材料で形成され、かつベルト状に形成され、
前記湾曲針保護部(6)は、第1の保護部(6.1)と第2の保護部(6.2)とを有し、
前記第1の保護部(6.1)と前記第2の保護部(6.2)は、前記湾曲針(2)の挿入孔(9)を挟んで、前記固定部(5)内に配置され、
前記第1の保護部(6.1)及び前記第2の保護部(6.2)のそれぞれの一端部は、前記針基(3)の底部に装着し、かつそれぞれの他方の一端部は前記固定部(5)の空洞内に固定することなく配置し、
前記第1の保護部(6.1)及び前記第2の保護部(6.2)の前記針基(3)に固定されていない側のそれぞれの他方の一端部に係止部(8)を形成し、
前記ポートに湾曲針(2)の先端部(2A)を穿刺する使用前の第一の保護位置と、前記湾曲針(2)を前記ポートに穿刺した状態の設置位置とにおいては、
前記第1の保護部(6.1)及び前記第2の保護部(6.2)は、前記針基(3)の底部に装着した側の一端部を除いて、それぞれ前記固定部(5)の空洞内に配置され、
前記ポートから前記湾曲針(2)の先端部(2A)を引き抜いて、廃棄する状態の使用後の第二の保護位置においては、
前記第1の保護部(6.1)及び前記第2の保護部(6.2)は、前記湾曲針(2)を、前記移動孔(10)を経て、前記固定部(5)から引き抜く際に、前記湾曲針(2)に追随して前記固定部(5)から外に引き出され、前記湾曲針(2)の先端部(2A)を、当該第1の保護部(6.1)及び当該第2の保護部(6.2)内に収納することができることを特徴とする翼付湾曲針(1、1A)。 - 前記翼付湾曲針の固定部(5)の天面であって、前記挿入孔(9)の外縁に、爪状の固定部(11)を複数立設し、当該爪状の固定部(11)は、前記翼(4)ないし前記湾曲針保護部(6)を固定するための固定部(11)であり、
前記第一の保護位置と、前記湾曲針(2)を前記ポートに穿刺した状態の設置位置とにおいては、
前記翼(4)を、前記翼付湾曲針の固定部(5)に水平に固定することができ、前記第二の保護位置に続いて、前記湾曲針保護部(6)を前記翼付湾曲針の固定部(5)と重なるように倒して、前記爪状の固定部(11)により、前記翼付湾曲針の固定部(5)に固定することができることを特徴とする請求項1に記載の翼付湾曲針(1、1A)。
- 前記翼付湾曲針の固定部(5)の天面であって、前記挿入孔(9)の外縁に、第1の係合手段(12)を複数形成し、当該第1の係合手段(12)と対向する第2の係合手段(13)を、前記第1の保護部(6.1)及び前記第2の保護部(6.2)に複数形成し、
前記第1の係合手段(12)は凸部の形態を有し、前記第2の係合手段(13)は凹部の形態を有し、
前記第二の保護位置に続いて、前記湾曲針保護部(6)を前記固定部(5)と重なるように倒して、前記第1の係合手段(12)と前記第2の係合手段(13)どうしの係合により、前記湾曲針保護部(6)を前記固定部(5)に固定することができることを特徴とする請求項1に記載の翼付湾曲針(1、1A)。
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