JP2002529156A - 皮下注射針安全囲い容器 - Google Patents

皮下注射針安全囲い容器

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JP2002529156A JP2000580687A JP2000580687A JP2002529156A JP 2002529156 A JP2002529156 A JP 2002529156A JP 2000580687 A JP2000580687 A JP 2000580687A JP 2000580687 A JP2000580687 A JP 2000580687A JP 2002529156 A JP2002529156 A JP 2002529156A
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Abstract

(57)【要約】 基本的には、直角の形状に位置付けられた皮下注射針用に設計された皮下注射針安全囲い容器である。皮下注射針にはウイング集成体が設置してあり、このウイング集成体は、複数個の離隔する折れ線部を有する単一の一体部材の形態を取るものであって、設置位置と保護位置間で前記単一部材を折り畳めるようにしてあり、あるいは、このウイング集成体は、設置位置と保護位置間で可動になる鋏状配列に配置された形態を取るものである。皮下注射針安全囲い容器のこれら両実施形態においては、人の身体内に設置された状態から注射針が引き抜かれた時に、ウイング集成体が自動的に皮下注射針の尖端を取り囲むように位置決めされるようになるため、これによって、前記囲い容器を設置したり取外したりする医療従事者に注射針で突ついて望ましくない負傷をするのを防止するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明の分野は、注射針の尾端部に関して或る角度位置を取る前面端部を有す
る皮下注射針用の安全囲い容器に向けたものである。
【0002】
【従来の技術】
医療分野においては、医療看護の一環として、ますます多くの患者に血管への
アクセス装置を使用することが必要となってきている。血管へのアクセス装置は
、水分補給や栄養補給のためのみならず、痛み止め薬や,化学療法,抗生物質,
抗ウイルス性や抗原性の薬剤,等々を供給するために患者に対して使用されるも
のである。ここ数年、移植ポートを移植する患者数のかなりの増加がみられる。
移植ポートには、患者の皮膚を介してポートへと挿入される特別の注射針が必要
である。このような針の最も一般的なタイプのものは、90度の湾曲部を含む。
この針の形状のせいで、注射療法が終了して針を抜き取るときが特に危険であっ
て、誤って針を刺して怪我をする高い危険度に医療従事者がさらされている。
【0003】 移植ポートは1980年代に初めて導入された。これら血管へのアクセス装置
は、外科手術で皮膚の表面の下に設置される。移植ポートは、カテーテルと容器
からなる。据え付けには軽い外科処置が必要であって、カテーテルは静脈の中へ
突き通されて、その後、容器が身体の皮下ポケットに位置付けられるようになる
。このような皮下ポケットの一般的な場所は、鎖骨の下にある前面の上方胸部壁
にある。隔壁と呼ばれるポートの上部は、ゴム製あるいは自己密封型シリコン製
である。ポートの容器を充填するために、あるいは血液とか体液などを吸い出す
ために注射針が挿入されるのは、ポートのこの部分からである。隔壁は、針が入
るようにさせ、針を適所に保持し、注射療法中に針を安定させ、針が抜き取られ
たとたんに再密閉する、というようなる。
【0004】 隔壁の使用寿命を延ばすためには、針で繰り返し突き刺したとしても、隔壁へ
の危険を最小限に抑えることである。隔壁への危険を最小限に抑えるためには、
芯無し(non-coring)針が好ましい。伝統的な針では、突ついて穴を開けてしま
い、その結果、穴がほんの少し開いてしまっても、隔壁からの漏れがポートの寿
命を早めてしまうこととなる。芯無し針はナイフのように隔壁を切るので、引き
抜いたときに、隔壁自体が自らをきれいに密閉することができるのである。これ
ら特別の芯無し針は一般にハーバー・ニードル(Huber needle)と呼ばれる。芯
無し針は、また、ポートに取り付けられ注射カテーテルの閉塞を招きかねない隔
壁材料(ゴムやシリコン)の断片の発生や、患者の静脈へ隔壁材料の断片の流れ
込みを防止する。ハーバー・ニードルは、いろいろな長さ、形状に設計される。
直線ニードルはポートに液体を流し入れたり、血液を引いたり、薬剤注入を管理
したりするのに用いられる。また、90度直角に曲がったニードルは、長期の注
射療法に用いられる。ニードルのこの90度の角度関係は、ハーバー・ニードル
がポート周囲の皮膚へより安全に固着されるようにするものである。これらニー
ドルは、普通は、数日間そのまま体内の適所に置かれる。直線及び直角の両形態
になるハーバー・ニードルは、一般的には、ニードルに沿って“ウイング”(翼
部)があり、これらウイングは、患者の皮膚に対してウイングを軽くたたくこと
によってハーバー・ニードルを患者に安全に固定すると共に、ニードルの挿入及
び取り外しがしやすいようするために用いられる。
【0005】 移植ポートには、感染の危険性の減少、傷の手当ての必要がいらない、患者の
日常活動を制限する必要がないので患者が普通に生活を送れるようにすることが
できる、などのような利点がある。しかしながら、移植ポートには1つの重大な
欠点がある。即ち、医療従事者がハーバー・ニードルを抜き抜く時に、彼らがニ
ードルに突き刺されて怪我をする危険性が高くある、ということである。医療分
野においては、毎年、年間恐らく85万件を超すニードル突き刺しによる怪我が
あると思われる。医療従事者がニードルに突き刺されて怪我をすれば、それと同
時に、エイズや肝炎のような疾病を得てしまう危険性もある。ニードル突き刺し
による怪我が起きるのは、医療従事者の不注意であるということも言えるが、過
去には、ニードルをもっと安全に構成することが、ニードル突き刺しによる怪我
の件数を減らし、医療従事者に安全皮下注射針の取り扱い方法に行動の変化を起
こさせるようにお願いすることが大幅に減った、ということが示されているので
ある。つまり、不注意によるというよりも、ニードルの取り外しが難しいという
ことが、一般にニードル突き刺し事故を起こすのである。
【0006】 通常、ハーバー・ニードルを取り外す手順には、リバウンド効果を含むバウン
ス・バック(跳ね返り)として知られるものが発生する。バウンス・バックは、
ニードルあるいはニードル・アッタチメントをはめることによって、ニードルの
先鋭端部がポートへ引っ掛かるというアクションである。このニードルの引っ掛
かりは、隔壁からのニードルの取外しを妨げる突起物のせいで生ずる。引っ掛か
ると、それを外そうとして、医療従事者は自分の筋肉を引き締めて、更にもっと
強く引っ張るようにする。そして、最終的にニードルが取外されると、筋肉が弛
緩して、反対の動きが起きて、その時、ハーバー・ニードル尖端が医療従事者の
利き手ではない方の手へ一気に降ろされて、こうして、一般的な形態のニードル
突き刺し事故が起こるのである。
【0007】 ニードル突き刺し事故の危険性を減らす助けをするために、市場には2つのタ
イプの装置が出回っている。1つの装置は、ポート上にぴたりと嵌る保護装置か
ら成る。看護婦は、患者の身体からニードルを引き抜いた時にニードルを封じ込
めるための装置の中へ、鉗子を使ってニードルを引っ張り上げる。この装置とニ
ードルは、その後、廃棄処分される。この装置の1つの欠点は、ハーバー・ニー
ドルを始末しなければならない技術に重要な変化を要求することであり、更にま
た、鉗子のような別の装置を使うことが必要で、また、多大な手先の器用さを必
要とする、ということである。
【0008】 第2の装置は、片方がニードルのウイングの下で、そして、もう一方が患者の
皮膚に対して摺動されるようになる、2枚の刃から成る鋏型の装置である。ニー
ドルが引き抜かれるときに、前記装置の底部刃は装置を安定化し、上部刃がニー
ドルを引き出すようにする。このニードルは刃の中に保持されるが、しかし鋭利
先端は依然として露出したままである。この装置もまた、技術にかなりの変化を
要求する上に、ニードルの鋭利尖端部を充分に封じ込んでいないという欠点があ
る。
【0009】 Huberkic(登録商標)と言われる装置もある。このHuberkic装
置も技術にかなりの変化が必要で、ポートから剥き出しのニードルを引っ張り出
すということの問題が排除できていない。また、Huberkic装置は、ニー
ドルと共に使用されるプラスティック・ホルダーを含む別の追加装置を使用する
必要もある。
【0010】
【発明の要約】
本願発明の望ましい特徴は、通常の従来通りの方法で皮下注射針の設置及び引
抜きができるようにする皮下注射針安全囲い容器を構成することである。 本願発明の別の利点は、比較的安価に製造することができ、医療業界に手ごろ
な値段で販売できる皮下注射針安全囲い容器を構成することであり、この価格問
題は、今日、医療業界においては、その製品を使用するか否かに関し、非常に重
要な要因である。
【0011】 本願発明の皮下注射針安全囲い容器は、角度のついた先鋭の皮下注射針の尾端
上に設置されるウイング集成体の形態を取る。典型的な角度的配置は、ニードル
の前面端部がニードルの尾端に関して90度位置を取る、というものである。ウ
イング集成体は、設置位置及び保護位置間で移動可能である。設置位置は、前面
端部に対して実質的に横方向に、そして、ニードルの尖端から離隔するように、
ウイング集成体を位置付けるようにする。保護位置は、尖端をケースに入れて医
療従事者の手に貫通するのを防ぐように、ウイング集成体を位置付けるようにす
る。ウイング集成体は、複数の離隔する折れ線部を有する単一の一体部材からな
り、折れ線部は単一の一体部材を複数の相互パネルに分割する。あるいは、ウイ
ング集成体は鋏状配列に配置された一対のウイング部材からなり、この鋏状配列
が、ウイング集成体が設置位置にある時に、一対の相対向するハンドル・タブを
形成するようになる。各ハンドル・タブは、手で接触するのを容易にし、また、
設置位置から保護位置へのウイング部材の回転移動を容易にする平坦端部を有す
る。単一の一体部材は、皮下注射器および安全囲い容器の廃棄時に、保護位置か
ら設置位置へ戻ってしまわないように、保護位置状態でウイング集成体を係止し
てしまう、というようになる係止配置を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。 図1乃至図5には、本発明の皮下注射針安全囲い容器の第1の実施形態66を
示す。第1実施形態66は、ハーバー・ニードルのような皮下注射針70の尾端
部68に設置されるべきものである。皮下注射針70は、尾端部68に対してほ
ぼ90度の角度をもって配置されている前面端部72を含んでいる。皮下注射針
70には流体導入貫通路74がある。係止スリーブ76は尾端部68上に固定的
に設置されていて、ウイング集成体78の移動の前方移動区域を限定する。ウイ
ング集成体78は、単一の一体部材から構成されていて、その端部は、短いチュ
ーブ80および82の中へ形成されている。短いチューブ80および82は互い
に整合状態にあり、尾端部68が短いチューブ80および82を通して導入され
る。ウイング集成体78は、離隔した3個の切欠き折れ線部84,86,88を
含む。短チューブ82と折れ線部88との間にはパネル90が形成されている。
折れ線部88と折れ線部86の間にはパネル92が形成されている。パネル94
は折れ線部86と折れ線部84との間に位置付けられている。同様のパネル96
が短チューブ80と折れ線部84の間に位置付けられている。折れ線部84,8
6,88は全て平行していると理解されたい。第1実施形態66がプラスティッ
ク製であれば、折れ線部84,86,88は“ちょうつがい風のもの”で構成さ
れてもよい。
【0013】 パネル90上に固定設置されているのは係止用タブ98である。同様なこのよ
うな係止タブ100はパネル90に固定設置されている。係止タブ98は内側へ
の突出部(図示省略)を含み、この突出部が、第1実施形態66が図1乃至図3
に示されるような保護位置にある場合に、パネル90の端部と重なるようになる
。同時に、係止タブ100はパネル96の端部と重なる。故に、係止タブ98及
び100は、ウイング集成体を係止して保護位置に保持するという機能を果たす
もので、保護位置にある時に、皮下注射針70の前面端部72の尖端102がパ
ネル92および94の間に囲い込まれたままの状態にする。切欠折れ線部86は
穴104を含み、図4及び図5に示されるように保護位置から設置位置へ動かさ
れるときに、この穴104から皮下注射針70の前面端部72の尖端102が導
き出されるようになっていることに注意されたい。また、皮下注射針70の尾端
部68に旋回可能に設置されているのはハンドル突起106である。ハンドル突
起106の形はL字形のものであり、その一部分は短チューブ80及び82の上
にある、ということに注意されたい。ハンドル突起106をつかむと、人差し指
108と親指110が互いに密着して位置付けられて、ハンドル突起106が皮
下注射針70の前面端部72と一直線になる、ということに注意されたい。尾端
部68は可撓性チューブ112に接続されて、チューブ112を通して、可撓性
チューブ32に関連して前に説明したのと同様にして、流体が導入されるように
なっている。
【0014】 医療従事者が本願発明の第1実施形態66の包装(図示省略)を解いた場合、
第1実施形態66は、おそらく図4に示す位置にあり、尖端102はプラスティ
ック・チューブ(図示省略)で覆われて、ウイング集成体78は、折れ線部84
と折れ線部88の周囲に関しては折り曲げられているが、折れ線部86に関して
は折り曲げられていない、というようになっている。その後、図示してはいない
が、プラスティック・チューブが尖端102から外されて、このチューブは捨て
られる。そして、医療従事者は、最初に、片手の人差し指108と親指110を
使ってハンドル突起106を握り、そして、患者の身体114へ尖端102を挿
入するのを開始し、完全な挿入状態に達したとき、パネル92及び94が身体1
14に接して、そこで位置決めがされる。第1実施形態66の位置取りは、図4
及図5に示すようになる。適切に据付けられたならば、その後、接着テープ11
6を図5に示すように第1実施形態66の上に貼りつけて、第1実施形態66の
患者への完全な固定状態が得られる。接着テープ116を貼りつける時には、そ
の前にハンドル突起106を回転させてパネル90あるいはパネル96へ直接隣
接するように位置付けてあるので、ハンドル突起106が飛び出ているようなこ
とはない。
【0015】 身体114から皮下注射針70の取り外しを行うためには、医療従事者は、ま
ず最初に接着テープ116を剥がして捨てる。次いで、医療従事者が折れ線部8
4と88とを一緒につかんでにひねると、これが折れ線部86をチューブ80か
ら引き離すようにさせ、これによって、ゆっくりと制御した状態で、ポートから
、そして患者の皮膚114から、尖端102を引っ張り出すことができるように
なる。ニードル70を完全に取り外すと、その後、医療従事者がパネル90およ
び96間にひねり動作を加えると、これが、係止タブ98および100が係合す
るようにさせて適所に係止されるために、これによって、ウイング集成体78を
係止して、図1乃至図3に示すような保護位置に拘束する。普通は、その後、本
発明の第1実施形態66は、皮下注射針70と同様に捨てられる。
【0016】 図6乃至図14を参照すると、ここには、本発明の皮下注射針安全囲い容器の
第2実施形態20が示されている。第2実施形態20はハーバー・ニードルのよ
うな皮下注射針22を有する。皮下注射針22には前面端部24および尾端部2
6がある。前面端部24および尾端部26は共に一体で、各々、貫通路28のあ
る、薄くて、管状の部材から成る。前面端部24は尖端30に終端する。尾端部
26は可撓性チューブ32へ取り付けられている。
【0017】 ハンドル突起34の管状部材35が前方端部26に回転可能に設置されている
。係止スリープ36は、尾端部26に固着されて、管状部材35の前方端部に接
して隣接しているので、前方端部24の方向にハンドル突起34が摺動移動する
のを防止する。ハンドル突起34の機能は明細書の中でこれから更に説明するこ
ととする。また、ウイング部材38が、管状部材41によって、尾端部26上に
回転可能に設置され、ハンドル突起34に接している。ウイング部材38は、主
部40とハンドル・タブ42を含み、ハンドル・タブ42には外側に拡がる端部
44がある。
【0018】 また、尾端部26には、管状部材51によって、基本的にはウイング部材38
と同様な形態であるが位置関係が逆になっているウイング部材46が、旋回可能
に設置されている。ウイング部材46は主部48およびハンドル・タブ50を含
み、ハンドル・タブ50の外側端部は、拡張端部50として限定されている。切
欠部54,56は、第2実施形態20が図1乃至図3に示す保護位置にあるとき
、一直線になっている。このことが、医療従事者に所望された場合に、ハンドル
突起34が切欠部54,56の範囲内で回転されるようにするのである。しかし
ながら、普通の操作においては、いったん第2実施形態20が図7及び図8に示
すように設置位置に置かれると、患者の身体60にこのような装置を設置しなが
ら第2実施形態20全体上に接着テープ58を貼りつけるのを容易にして、ハン
ドル突起34を突出しない位置に位置付けるために、ハンドル突起34は切欠部
54あるいは切欠部56のどちらかの範囲内へと回転されるようになる。管状部
材35が身体60を押し込む。ウイング部材38及び48は、患者の皮膚へ張り
付けられたときに曲がるように十分な可撓性があって、しかし、拡張外側端部4
4および52を共にひねることによって、移植血管ポート及び患者の皮膚からニ
ードルを取外させるのに充分強度があるといった、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、あるいはポリウレタンのような、成形半剛体プラスティックで作られる。
【0019】 本願発明の第2実施形態20の操作は次のようである: 支給されたときに包まれていた包装(図示せず)を外したときに、第2実施形
態20が、図6に示される位置にあるようになる。第2実施形態20を据え付け
るために、医療従事者は、親指62と人差し指64で示しているように片手でハ
ンドル突起34を握り、ニードル24から保護チューブ31を取外し、こうした
ものを捨てる。次いで、医療従事者は、尖端30を図7に図示されたような所望
深さまで患者の身体60の中へ挿入する仕事にかかる。望ましい深さは、主部4
0と48が身体60に対してぴたりと接触されるという状態のところである。そ
して、第2実施形態20が設置位置から偶発的に外れてしまうといったようなこ
とを防ぐように、接着テープ58が適用され、装置を適所に固定する。
【0020】 次に、第2実施形態20は、一定期間、一般的には数日であるが、そのまま設
置位置に置いたままにしておき、そして、ニードル22を用いて、ポートの隔壁
(それはポートの中に設置されている)(図示省略)へ流体を供給したり、隔壁
から流体を抽出したりするようにする。
【0021】 さて、今や、第2実施形態20を取り除くのが望ましいと仮定する。そこで、
医療従事者はまず最初に接着テープ58を剥がして捨てる。そして、医療従事者
は拡張外側端部44および52を一緒につまんで、主部40と48が尾端部26
上で回転するようにさせるひねり動作を、拡張端部44及び52に対して加える
。主部40および48は身体60に対して圧力を加え、この圧力が身体60から
ニードルの前面端部24の引抜き動作を起こさせることとなる。尖端30はそろ
りそろりと身体60から抜け始め、主部40及び48が互いに対してかなり鋭角
に位置付けられ(図示省略)、身体60から尖端30を即時引き抜くようにする
と、主部40および48が、パタンと閉じて、皮下注射針22の尖端30の相対
向する側面を挟みつけて、皮下注射針22を固定してしまう。これが、皮下注射
針22の前面端部24の一方側面に主部40を、そして皮下注射針22の前面端
部の他方側面に主部48を、位置付けることになる。尖端30は、根本的に、主
部40および48によって包み込まれる。この包み込み構造こそが、その廃棄処
分前に、誤って尖端30で医療従事者の身体を突き刺したりするのを阻止するも
のである。
【0022】 ニードル22の包み込み構造を鎖錠すると共に、第2実施形態装置20とニー
ドル22とが廃棄される前に、ニードル22の包み込み構造が偶発的に開錠して
しまうのを防止する、というのが望ましい。これを達成するために、ハンドル・
タブ42の側壁に係止用タブ43が設置されている。同様の係止用タブ45がハ
ンドル・タブ50の側壁にも設置されている。第2実施形態20が図10に示す
ような保護位置に来ると、係止用タブ43および45が隣接するようになるので
、それぞれのタブを僅かな距離だけ反らして、更にハンドル・タブ42及び50
を移動させる内に、係止用タブ43と45とが通りすぎて、第2実施形態20が
保護位置になる位置へと移動するようになる。そして、係止用タブ43と45は
全く隣接しなくなったところで、各々のタブが跳ね返えって、その結果、係止用
タブ43と45が垂直斜めに対置して隣接するようになり、これが、保護位置か
ら図7及び8の設置位置へと移動するのを防止することとなる。この係止タブ4
3および45の係止位置関係は図11に明確に示されている。
【0023】 第2実施形態20が図6乃至8に示す設置位置にあるときは、係止タブ43は
主部48に形成された穴47を通過して延び出ている。また、係止タブ45も同
様に、主部40に形成された穴49を通過して延び出ている。 ハンドル・タブ42および50の回転量は各々大体90度位である。主部40
および48は、皮下注射針22の尖端30を包み囲んでいる保護位置から、図6
及び図10に明示されるように、実質的に一直線に並ぶように動かされるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の皮下注射針安全囲い容器の第1実施形態であって、保護位置にある
安全囲い容器を示す側面図。
【図2】 本願発明の皮下注射針安全囲い容器の第1実施形態であって、図1の2−2線
に沿った背面図。
【図3】 本願発明の皮下注射針安全囲い容器の第1実施形態であって、図1の3−3線
に沿った正面図。
【図4】 図3と同様な図であるが、図3の保護位置ではなく据え付け位置にある本願発
明の皮下注射針安全囲い容器の第1実施形態を示す正面図。
【図5】 図4と同様な本願発明の皮下注射針安全囲い容器の第1実施形態の図であって
、第1実施形態が患者の身体に接着固定されているのを示す。
【図6】 本願発明の皮下注射針安全囲い容器の第2実施形態の正面図であって、第2実
施形態が据え付け開始される以前の状態にあるのを示す。
【図7】 図6と同様な図であって、皮下注射針を据え付けるのを表している。
【図8】 図7と同様な図であるが、本願発明の皮下注射針安全囲い容器の第2実施例が
、接着テープで患者の身体に固着されているのを示す。
【図9】 本願発明の皮下注射針安全囲い容器の第2実施例の正面図であって、安全囲い
容器が設置位置から保護位置へ移動するのを表している。
【図10】 第2実施形態がほとんど保護位置につくところの平面図であって、各係止タブ
が反れているのを示す。
【図11】 図10と同様の図であって、第2実施形態が保護状態位置にあるのを示す。
【図12】 保護状態位置にある第2実施形態の側面図である。
【図13】 図12の13−13線に沿った背面図である。
【図14】 図12の14−14線に沿った正面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スタネック, ジュディ, ジー. アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08053 マールトン パー コート 11 Fターム(参考) 4C066 AA09 BB01 BB02 CC01 DD01 DD07 FF04 KK09 LL16 LL30 NN07 4C167 AA21 BB02 BB24 CC05 CC08 HH09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面端部と尾端部を有する皮下注射針との組み合わせであっ
    て、前記前方端部は尖端に終端しており、前尾端部はチューブと接続するように
    適合されており、前記前面端部は、薄くて、線状で、堅固な、中空の、管状部材
    からなり、該管状部材が、やはり、薄くて、線状で、堅固な、中空の、管状部材
    からなる前記尾端部に接続され、前記前面端部は前期尾端部に対して角度をつけ
    られて位置されている組み合わせにおいて、 前記尾端部に配置されたウイング集成体を含み、前記ウイング集成体は設置位
    置と保護位置間で可動であり、前記設置位置は、前記ウイング集成体を前記前記
    前面端部に対して実質的に水平に且つ前記尖端から離隔して位置付け、前記保護
    位置は前記尖端を囲い込み、人間の身体へ前記尖端が突き刺さるのを防止するよ
    うになり、前記ウイング集成体が設置位置状態で人間の身体に据え付けられて、
    それから、前記ウイング集成体は前記設置位置から前記保護位置へ手で移動させ
    られて、これにより前記注射針を身体から自動的に引抜き、前記尖端をウイング
    集成体内に取り囲むようにしたことを特徴とする皮下注射針安全囲い容器。
  2. 【請求項2】 前記前面端部は前記尾端部に関して実質的に直角に角度をつ
    けて配置されていることを特徴とする請求項1記載の皮下注射針安全囲い容器。
  3. 【請求項3】 前記ウイング集成体は、前記保護位置にある時に、前記ウイ
    ング集成体を前記位置に係止するための係止手段を含むことを特徴とする請求項
    1記載の皮下注射針安全囲い容器。
  4. 【請求項4】 前記ウイング集成体が前記尾端部に回転可能に設置されたハ
    ンドル突起を含み、前記ハンドル突起は人間の使用者によって握られて、人の体
    内へ前記注射針を設置し易くしたことを特徴とする請求項1記載の皮下注射針安
    全囲い容器。
  5. 【請求項5】 前記ウイング集成体は、前記ウイング集成体が設置位置にあ
    る場合に1対の相対向するハンドル・タブを形成する鋏構造配列に配置された1
    対のウイング部材からなり、前記各ハンドル・タブは手による接続をし易くする
    ために拡張端部を有し、前記設置位置から前記保護位置へ該ウイング部材を回転
    移動し、これによって、前記相対向するハンドル・タブが対峙状態に位置付けら
    れることを特徴とする請求項1記載の皮下注射針安全囲い容器。
  6. 【請求項6】 前記ウイング集成体は、複数個の離隔する折れ線部を有する
    単一の一体部材から成り、該折れ線部は前記一体部材を複数個の相互接続パネル
    に分割するようにしたことを特徴とする請求項1記載の皮下注射針安全囲い容器
  7. 【請求項7】 前記ウイング集成体は、前記保護位置にあるときに、前記ウ
    イング集成体の前記位置へ係止するための係止手段を含むことを特徴とする請求
    項6記載の皮下注射針安全囲い容器。
  8. 【請求項8】 前記ウイング集成体は、前記尾端部へ回転可能に設置された
    ハンドル突起を含み、前記ハンドル突起は人間の使用者によって握られて、人の
    体内へ前記注射針を設置しやすくしたことを特徴とする請求項7記載の皮下注射
    針安全囲い容器。
  9. 【請求項9】 前記前面端部は、前記尾端部に関して直角の実質的に直角に
    角度をつけて配置されていることを特徴とする請求項8記載の皮下注射針安全囲
    い容器。
  10. 【請求項10】 前記ウイング集成体は前記尾端部へ回転可能に設置された
    ハンドル突起を含み、前記ハンドル突起は人間の使用者によって握られて、人の
    体内へ前記注射針を設置しやすくしたことを特徴とする請求項5記載の皮下注射
    針安全囲い容器。
  11. 【請求項11】 前記前面端部は前記尾端部に関して実質的に直角に角度を
    つけて配置されていることを特徴とする請求項10記載の皮下注射針安全囲い容
    器。
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