JP4544590B2 - 筆記具のキャップ - Google Patents

筆記具のキャップ Download PDF

Info

Publication number
JP4544590B2
JP4544590B2 JP2005344994A JP2005344994A JP4544590B2 JP 4544590 B2 JP4544590 B2 JP 4544590B2 JP 2005344994 A JP2005344994 A JP 2005344994A JP 2005344994 A JP2005344994 A JP 2005344994A JP 4544590 B2 JP4544590 B2 JP 4544590B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cap
writing instrument
inner cap
vent
spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005344994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007144907A (ja
Inventor
一明 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Pencil Co Ltd filed Critical Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority to JP2005344994A priority Critical patent/JP4544590B2/ja
Publication of JP2007144907A publication Critical patent/JP2007144907A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4544590B2 publication Critical patent/JP4544590B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)

Description

本発明は筆記具のキャップを誤って飲み込み、喉に詰まった場合でも呼吸可能となる空気の通気路を設けた筆記具のキャップに関する。
従来、筆記具のキャップには、誤飲時の窒息防止目的で、通気口が設けられているものがある。ただし、キャップには本来、軸筒先端部に設けられる筆記先端の乾燥防止あるいはインク漏出防止という目的がある。この目的を確保するため、キャップの装着時には、筆記先端は通気路から隔離されている必要がある。
このような通気路を確保する従来技術として、たとえば、下記特許文献1及び特許文献2に記載の発明がある。これらに開示されるキャップでは、キャップの内部空間とは完全に別個の管状構造又は溝状構造をキャップの外側形状に設けている。
一方、下記の特許文献3から10までに開示された発明においては、キャップを外側の外キャップと内側の内キャップとの二重構造としている。そして、筆記先端の密閉という役割は内キャップの内部で担わせている。さらに、これら両者の間隙で通気を確保することとしている。
実開平6−29887号公報 実開平7−27887号公報 実開平7−27885号公報 特開昭61−270196号公報 実開平6−34986号公報 実開平6−75782号公報 実公平7−56227号公報 実公平8−8157号公報 特開2003−63187号公報 特開2003−276385号公報
上述のように、キャップの外側形状により通気を確保する方法では、かかる形状が必須となるためデザイン上の制約が出たり、またその形状により筆記具が使用しにくくなるという問題があった。
一方、キャップの二重構造により通気を確保する方法においては、特に、筆記具の筆記先端として万年筆のペン先や、マーカーペンの繊維束体のような、比較的幅の大きいものを採用する場合には、内キャップ内径をそれに応じて大きくせざるを得ない。このような場合、外キャップ内径と内キャップ外径との差を大きくして通気路を確保しようとすると、キャップ自体の径が大きくなり過ぎることとなる。しかし、デザイン上の理由でキャップ外径をあまり大きくできないことがある。その場合、内キャップの外径と外キャップの内壁との間の隙間を十分取ることができないため、窒息防止に必要な通気量を確保することが困難となる。そのためキャップの外側の形状やクリップの形状を工夫することで、キャップ外部を含めて必要な通気量を確保してきた。そうすると結局、デザイン上の制約が生じたり、また筆記具が使用しにくくなることになる。
上記の問題点に鑑み、本発明は、筆記先端が比較的幅広とならざるを得ない筆記具のキャップに二重構造による通気方法を採用する際に、外キャップと内キャップとの間隙をあまりとれない場合であっても、キャップ外部の形状に頼らずに必要な通気量を確保し得るキャップ構造を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る筆記具のキャップ10は、先端部に第1通気口22を備えかつ後端部に筆記具の軸筒70の先端部が挿通される第1開口部21を備えた外キャップ20と、
前記外キャップ20内の前記第1通気口22近傍内周面に突設される複数本のリブ23と、
前記外キャップ20内の前記各リブ23で囲まれる内部空間内に装着された第1バネ50と、
前記外キャップ20内の前記各リブ23で囲まれる内部空間内において前記第1バネ50により後方へ付勢される内キャップ栓30と、
前記外キャップ20内において前記各リブ23の後端縁に一端を支持されて装着された第2バネ60と、
先端部に前記内キャップ栓30が嵌入かつ密着可能な開口径を有する第2通気口42を備えかつ後端部に筆記具の軸筒70の先端部が挿通かつ密着可能な開口径を有する第2開口部41を備えるとともに前記外キャップ20内において前記第2バネ60により後方へ付勢される内キャップ40とを備えたことを特徴とする。
なお、本発明に係る筆記具のキャップ10における先端及び後端の定義は、筆記具の軸筒70の先端部に装着した位置関係において、筆記具の先端・後端と一致する。そして、その先端に向かう方向が前方で、その反対方向が後方となる。
本発明は、以下のように作用する。
まず、筆記具のキャップ10が、筆記具の軸筒70の先端部に装着されている状態においては、内キャップ40はその軸筒70の先端部により、第2バネ60の付勢力に抗して前方へ押し付けられる。そして、内キャップ40の先端に設けられている第2通気口42は、内キャップ栓30に当接し、密着することとなる。これにより、内キャップ40の内部空間は、外気から完全に遮蔽されることになる。ここで、内キャップ栓30も内キャップ40の前方への押し付けに伴い前方へ押圧されるが、第1バネ50の反発力により後方への押圧力もかかることになる。これにより、内キャップ栓30と第2通気口42との緊密な密着が実現される。
一方、この状態から、筆記具のキャップ10が取り外されると、内キャップ40への前方への押圧力が解かれる。そのため、内キャップ40は第2バネ60によって、リブ23から離れるように後方へ付勢される。一方、内キャップ栓30への押圧力も解かれるので、第1バネ50によって、後方へ付勢される。このためには、内キャップ40の可動範囲は、内キャップ栓30の可動範囲より大きいことが必要である。
たとえば、内キャップ栓30の外周面と内キャップ40の外周面との各々に係止用の突出構造を設けるとともに、外キャップ20の内周面に内キャップ栓30の係止用の突出構造と当接する突出構造(第1突出構造と称する)及び内キャップ40の係止用の突出構造と当接する突出構造(第2突出構造と称する)を設ける。なお、ここでいう突出構造には、突起、突条等が含まれる。さらに、内キャップ栓30と内キャップ40とが密着を保っている状態において、内キャップ栓30の係止用の突出構造と第1突出構造との距離よりも、内キャップ40の係止用の突出構造と第2突出構造との距離の方を長くすることで、内キャップ40の可動範囲を、内キャップ栓30の可動範囲より大きくすることができる。
こうすることで、内キャップ40の後方への移動距離を内キャップ栓30の後方への移動距離より長くすることができ、内キャップ40は内キャップ栓30と確実に離れることとなる。この場合、第2バネ60の張力を第1バネ50のそれより大きいものとすることがさらに望ましい。
これにより、第1通気口22から入った空気はリブ23間の空間を経て第2通気口42へ至り、ここから内キャップ40の内部空間を通って第2開口部41からさらに第1開口部21を通過する。よって、外キャップ20と内キャップ40との間隙がたとえ狭くとも、内キャップ40の内部空間を利用して十分な通気量が確保できることになる。
すなわち、本発明の筆記具のキャップ10によると、軸筒70の先端部に装着されていないときは、内キャップ40の前後の開口部が開放され、キャップの中側でも十分な通気が得られるようになっている。一方、軸筒70の先端部に装着されたときは内キャップ40の第2開口部41は軸筒70の先端部と密着し、また第2通気口42には内キャップ栓30が嵌入密着する。よって、内キャップ40内は密閉されされてインクの蒸発を防ぐというキャップ本来の目的も達成できる。
また、本発明に係る筆記具のキャップ10は、先端部に第1通気口22を備えかつ後端部に筆記具の軸筒70の先端部が挿通される第1開口部21を備えた外キャップ20と、
前記外キャップ内20の前記第1通気口22近傍の内径を狭めて管状の内部空間を有するように形成される厚肉部23aと、
前記外キャップ20内の前記厚肉部23aの内部空間内に装着された第1バネ50と、
前記外キャップ20内の前記厚肉部23aの内部空間内において前記第1バネ50により後方へ付勢されるとともに同内部空間内を摺動可能な外径を有する内キャップ栓30と、
前記内キャップ栓30の外周の複数箇所を切り欠くように設けられた切欠部33と、
前記外キャップ20内において前記厚肉部23aの後端縁に一端を支持されて装着された第2バネ60と、
先端部に前記内キャップ栓30が嵌入かつ密着可能な開口径を有する第2通気口42を備えかつ後端部に筆記具の軸筒70の先端部が挿通かつ密着可能な開口径を有する第2開口部41を備えるとともに前記外キャップ内20において前記第2バネ60により後方へ付勢される内キャップ40とを備えることとしてもよい。
このようにしても、内キャップ栓30の外周に設けられた切欠部33を通じて、軸筒70の先端部への非装着時の通気性が確保される。また、装着時においては、内キャップ栓30が内キャップ40の第2開口部41を閉塞して内部の密閉状態を保つことができる。
なお、本発明においては、外キャップ20内径が8.5mm〜11.0mmで、外キャップ20内周面と内キャップ40外周面との距離が0.5mm以内とした構成が、通気量確保の観点から好適である。
また、本発明においては、前記第1通気口22の面積が4.9mm2以上とした構成が、通気量確保の観点から好適である。
さらに、本発明においては、内キャップ栓30が弾性材料であることが、第2通気口42との密閉の観点から好適である。
本発明の筆記具のキャップによれば、キャップを軸筒の先端部に装着した場合、内キャップ内部空間に空気口と筆記先端は密閉され、インクの蒸発を防ぐことが可能となる。また、キャップを軸筒の先端部から外した場合は内キャップの前後の開口部が開放されているので、キャップを誤って飲み込んだ場合でも、空気は内キャップの後部開口部を通りリブの間の隙間から通気口へ抜けるため空気の流通は阻害されないので、窒息状態にならず呼吸ができるという効果がある。
すなわち、筆記先端が比較的幅広とならざるを得ない筆記具のキャップに二重構造による通気方法を採用する際に、外キャップ20と内キャップとの間隙をあまりとれない場合であっても、キャップ外部の形状に頼らずに必要な通気量を確保し得るキャップ構造を提供することが可能となった。
(1)第1の実施の形態
以下、本発明の第1の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1から図3までは本実施の形態を図示したものである。図1は、本実施の形態に係る筆記具のキャップ10が軸筒70の先端部に装着されていない状態を正面断面図で示したものである。図2は、本実施の形態に係る筆記具のキャップ10が筆記具に装着された状態を、正面一部断面図で示したものである。図3は、本実施の形態に係る筆記具のキャップ10が筆記具に装着された状態を、左側面一部断面図で示したものである。
本実施の形態においては、筆記具の筆記先端71として、万年筆のペン先の形状を採用した。本実施の形態に係る筆記具のキャップ10は、外キャップ20、内キャップ栓30及び内キャップ40並びに第1バネ50及び第2バネ60の計5部材より構成されている。なお、本実施の形態における先端及び後端は、筆記具に装着した際の当該筆記具の先端及び後端と一致するものとして定義する。
(1)外キャップ20
外キャップ20は、図1に示すように、先端に向かって先細りの略円筒形状を呈している。その後端は、筆記具の軸筒70の先端部が挿通可能な第1開口部21となっている。一方、先端には第1通気口22が設けられている。また、外キャップ20内周面の先端近傍には、長手方向に沿った4本のリブ23が、周方向に等配して設けられている。これらのリブ23の各々の内側縁は、後端付近でやや内方に突出している。この突出部分を第1内方凸部24と称する。さらに、外キャップ20内周面の中間部分やや後方寄りの位置に、周方向に沿った突条である第2内方凸部25が設けられている。また、この第2内方凸部25より後方寄りの位置に、4個の係合突起26が周方向に等配して設けられている。この係合突起26は、図3に示す軸筒70の先端部に設けられた周方向の突条である軸筒凸部72と係合するためのものである。
(2)第1バネ50・内キャップ栓30
図1に戻り、外キャップ20内の、各リブ23の内側縁で囲まれた空間内には、第1バネ50が装着される。第1バネ50の先端は、リブ23の先端部分と外キャップ20の先細りの内周面との境界付近の位置で支持されている。
第1バネ50の後端から第1バネ50を圧縮するようにして、内キャップ栓30が各リブ23の内側縁で囲まれた空間内に挿入されている。内キャップ栓30は、各リブ23の内側縁に接する外周を有するとともに第1バネ50の後端と接する鍔部31と、この鍔部31から後方に突出した紡錘状のシール部32とを有した構成となっている。第1バネ50の後端は、この鍔部31を後方に押圧することで、内キャップ栓30全体が後方に常に付勢されることとなっている。しかし、鍔部31は各リブ23の第1内方凸部24と当接することで、それ以上後方へ移動することはない。
(3)第2バネ60・内キャップ40
各リブ23の後端縁に先端が支持されるようにして、第2バネ60が外キャップ20内に装着されている。この第2バネ60は、内キャップ40を後方に付勢するための構造である。この第2バネ60の張力は、第1バネ50の張力より強い。
内キャップ40は、略円筒状を呈しており、外キャップ20の内径よりやや小さい外径を有する基部43と、その基部43から段差45をもって外径がやや小さくなっている中間部46と、さらに前記内キャップ栓30のシール部32が嵌入可能なまでに縮径した縮径部47とに分けられる。基部43の後端部の開口部分は筆記先端71が挿通可能であり、第2開口部41と称される。また、縮径部47の先端部の開口部分は第2通気口42と称される。さらに、基部43の外周の中間部分やや後端寄りの位置に、4個の小突起である係止突起44が周方向に等配して設けられている。
この内キャップ40は、第2バネ60の後端に段差45を接してこれを圧縮するようにして、外キャップ20内に挿入される。このとき、内キャップ40外周の係止突起44が外キャップ20内周の第2内方凸部25と当接することとなるが、互いに弾性変形させるように無理押しして前方に挿入される。挿入された内キャップ40は、第2バネ60により常に後方へ付勢されることとなっている。しかし、内キャップ40外周の係止突起44が外キャップ20内周の第2内方凸部25と当接するため、それ以上後方へ移動することはない。
(4)非装着時の通気状態
図1に示すように、筆記具のキャップ10が軸筒70に装着されていないときは、内キャップ栓30は第1バネ50により後方へ押圧され、また、内キャップ40は第2バネ60により後方へ押圧される。このとき、第2バネ60の張力は第1バネ50のそれより大きく、また、内キャップ40の可動範囲(すなわち、図2に示す装着状態における係止突起44と第2内方凸部25との距離)は内キャップ栓30の可動範囲(すなわち、図2に示す装着状態における鍔部31と第1内方凸部24との距離)より大きいので、内キャップ40は、係止突起44が外キャップ20の第2内方凸部25に当接するまで後方へ移動しきってしまう。これにより、内キャップ40の第2通気口42は、内キャップ栓30のシール部32から離れることとなる。これにより内キャップ40の第2通気口42は開放状態となる。これにより内キャップ栓30と内キャップ40の第2通気口42との間に通気に十分な間隙が形成される。すなわち、空気は、外キャップ20の第1開口部21から内キャップ40の第2開口部41を主に通り、第2通気口42からリブ23間を経て第1通気口22へと、あるいはこの逆の経路を通って、抜けていくこととなる。筆記具のキャップ10の非装着時にはこのように内キャップ40内を通る通気路が十分確保されているため、外キャップ20と内キャップ40との間隔を大きくする必要はない。
(5)装着時の密閉状態
図2及び図3に示すように軸筒70に筆記具のキャップ10を装着する際には、軸筒凸部72が外キャップ20内周の第2内方凸部25と当接するが、この状態からさらに押し付けることで弾性変形によりこれを乗り越える。ここで、第2バネ60の付勢力により、軸筒70と第2内方凸部25とが互いに係合状態となる。また、外キャップ20の後端も軸筒70の先端付近の段部73に当接する。こうして、第1開口部21が軸筒70との間で密閉されることとなる。
このとき、内キャップ40の第2開口部41の辺縁は、軸筒70の先端周囲面に押圧され、当接密着する。これにより、第2開口部41も軸筒70との間で密閉されることとなる。また、内キャップ40の第2通気口42の辺縁は、第1バネ50の押圧により内キャップ栓30のシール部32に当接密着する。すなわち、内キャップ40の内部空間における先端側の開口部(第2通気口42)は内キャップ栓30により閉鎖され、一方、後端側の開口部(第2開口部41)は軸筒70先端周囲面により閉鎖される。これにより、内キャップ40の内部空間は密閉状態となり、その内部に位置する筆記先端71は外気から完全に隔離されることとなる。
なお、内キャップ栓30は弾性材料で構成することによってより高い密閉状態が得られる。この弾性材料としては、シリコーン樹脂、熱可塑性エラストマーなどを採用することができる。
なお、本発明の筆記具のキャップ10は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、本発明の筆記具のキャップ10は、万年筆に限られず、たとえばマーカーやボールペン等にも適用可能である。
(2)第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態を、図4を参照して説明する。
本実施の形態の、前記第1の実施の形態との相違点は以下の2点である。
第1に、外キャップ20内周の先端近傍の肉厚がより後方の部分に比べ大きくなっており、この部分を厚肉部23aと称する。この厚肉部23aの内部空間は、内キャップ栓30の鍔部31が摺動し得る程度の内径を有する管状に形成されているとともに、その後端付近にやや内方に突出した突条である第1内方凸部24が形成されている。この第1内方凸部24は、内キャップ栓30の鍔部31と当接する部位である。また、この厚肉部23aの後端縁に第2バネ60の先端が支持されている。
第2に、内キャップ栓30の鍔部31には複数箇所、切欠部33が設けられている。この切欠部33により、非装着時の通気状態が確保されることとなっている。
その余の点は前記第1の実施の形態と同様である。これにより、同実施の形態と同様に非装着時の通気状態及び装着時の密閉状態が確保されることとなっている。
本発明に係る筆記具のキャップ10の通気量について以下の実験を行った。
上記実施の形態に係るキャップを実施例とし、また、上記実施の形態のキャップと同形状であるものの内キャップ40に第2通気口42のないものを比較例(図示せず)として、これらを用いて通気テストを行った。なお、実施例及び比較例いずれも外キャップ20の内径を9mm、内キャップ40の外径を8.4mmとした。これにより、外キャップ20内周面と内キャップ40外周面との距離は0.3mmとなる。また、実施例における第2通気口42の半径を1.25mmとし、これにより第2通気口42の面積は4.91mm2となった。
上記実施例及び比較例に係るキャップを用いて、通気量の測定を行った。測定方法は、JIS S 6060附属書 空気流通量試験に従った。具体的には、以下の通りである。
ゴム弾性体チューブの中に実施例又は比較例のキャップを圧入し、その先端側に、適当な連結器及び配管を介して、流量調節弁により流量を調節可能な空気供給源を接続した。また、この空気供給源とゴム弾性体チューブとの間の配管の途中には、流量計及び圧力計を接続した。
なお、空気供給源は、脈動のない、25リットル/min以上で、圧力範囲が4kPa〜50kPaのものを用いた。流量調節装置は、±0.1リットル/minの精度で空気流量を調節できるものを用いた。圧力計は、最低4kPaの圧力を、±0.01kPaの精度まで測定できるものを用いた。ゴム弾性体チューブは、圧入されるキャップの最大部で測った外接円の80〜85%の内径を有するとともに、厚みが0.75±0.25mmで、タイプAデュロメータ硬さが55±10であるものを用いた。
上記の接続の後、空気供給源を開き、圧力計が1.33kPaの圧力差を示すまで流量を調節した。この圧力下で、流量計に表示される流量を記録した。
上記測定の結果、比較例については通気量は6.5リットル/分であったが、実施例については10リットル/分の通気量を確保することができた。ちなみに、JIS S 6060の「14歳までの子供用の筆記・マーキング用具のキャップ―安全要件」の「3.3 通気性キャップ」の項には、「3.3.2 空気流量」として、「キャップは、附属書によって、最大圧力差1.33KPa、室温で測定したとき、8l/min以上の空気流量がなければならない。この要件に適合するキャップは、窒息の危険がないと考えられる。」と記載されている。上記実施例の測定結果は、この記載の要件に適合するものである。
本発明の第1の実施の形態に係る筆記具のキャップが軸筒の先端部に装着されていない状態を正面断面図で示したものである。 本発明の第1の実施の形態に係る筆記具のキャップが筆記具に装着された状態を、正面一部断面図で示したものである。 本発明の第1の実施の形態に係る筆記具のキャップが筆記具に装着された状態を、左側面一部断面図で示したものである。 本発明の第2の実施の形態に係る筆記具のキャップが軸筒の先端部に装着されていない状態を正面断面図で示したものである。
符号の説明
10 筆記具のキャップ
20 外キャップ 21 第1開口部 22 第1通気口
23 リブ 23a 厚肉部
24 第1内方凸部 25 第2内方凸部 26 係合突起
30 内キャップ栓 31 鍔部 32 シール部
33 切欠部
40 内キャップ 41 第2開口部 42 第2通気口
43 基部 44 係止突起 45 段差
46 中間部 47 縮径部
50 第1バネ 60 第2バネ
70 軸筒 71 筆記先端 72 軸筒凸部
73 段部

Claims (6)

  1. 先端部に第1通気口を備えかつ後端部に筆記具の軸筒の先端部が挿通される第1開口部を備えた外キャップと、
    前記外キャップ内の前記第1通気口近傍内周面に突設される複数本のリブと、
    前記外キャップ内の前記各リブで囲まれる内部空間内に装着された第1バネと、
    前記外キャップ内の前記各リブで囲まれる内部空間内において前記第1バネにより後方へ付勢される内キャップ栓と、
    前記外キャップ内において前記各リブの後端縁に一端を支持されて装着された第2バネと、
    先端部に前記内キャップ栓が嵌入かつ密着可能な開口径を有する第2通気口を備えかつ後端部に筆記具の軸筒の先端部が挿通かつ密着可能な開口径を有する第2開口部を備えるとともに前記外キャップ内において前記第2バネにより後方へ付勢される内キャップとを備えたことを特徴とする筆記具のキャップ。
  2. 先端部に第1通気口を備えかつ後端部に筆記具の軸筒の先端部が挿通される第1開口部を備えた外キャップと、
    前記外キャップ内の前記第1通気口近傍の内径を狭めて管状の内部空間を有するように形成される厚肉部と、
    前記外キャップ内の前記厚肉部の内部空間内に装着された第1バネと、
    前記外キャップ内の前記厚肉部の内部空間内において前記第1バネにより後方へ付勢されるとともに同内部空間内を摺動可能な外径を有する内キャップ栓と、
    前記内キャップ栓の外周の複数箇所を切り欠くように設けられた切欠部と、
    前記外キャップ内において前記厚肉部の後端縁に一端を支持されて装着された第2バネと、
    先端部に前記内キャップ栓が嵌入かつ密着可能な開口径を有する第2通気口を備えかつ後端部に筆記具の軸筒の先端部が挿通かつ密着可能な開口径を有する第2開口部を備えるとともに前記外キャップ内において前記第2バネにより後方へ付勢される内キャップとを備えたことを特徴とする筆記具のキャップ。
  3. 前記内キャップの可動範囲は、前記内キャップ栓の可動範囲より大きいことを特徴とする請求項1又は2記載の筆記具のキャップ。
  4. 外キャップ内径が8.5mm〜11.0mmである場合において、外キャップ内周面と内キャップ外周面との距離が0.5mm以内であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の筆記具のキャップ。
  5. 前記第1通気口の面積が4.9mm2以上であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の筆記具のキャップ。
  6. 内キャップ栓が弾性材料で形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の筆記具のキャップ。
JP2005344994A 2005-11-30 2005-11-30 筆記具のキャップ Expired - Fee Related JP4544590B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005344994A JP4544590B2 (ja) 2005-11-30 2005-11-30 筆記具のキャップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005344994A JP4544590B2 (ja) 2005-11-30 2005-11-30 筆記具のキャップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007144907A JP2007144907A (ja) 2007-06-14
JP4544590B2 true JP4544590B2 (ja) 2010-09-15

Family

ID=38206875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005344994A Expired - Fee Related JP4544590B2 (ja) 2005-11-30 2005-11-30 筆記具のキャップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4544590B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4981555B2 (ja) * 2007-07-06 2012-07-25 ミクロ株式会社 筆記具のキャップ
JP5142391B2 (ja) * 2008-09-24 2013-02-13 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用キャップ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5892084U (ja) * 1981-12-14 1983-06-22 三菱鉛筆株式会社 インキ直接貯溜式筆記具のキヤツプ
JPH04120087U (ja) * 1991-04-15 1992-10-27 アペツクス株式会社 筆記具のキヤツプ
JPH0675782U (ja) * 1993-04-06 1994-10-25 オート株式会社 筆記具用キャップ
JPH08197889A (ja) * 1995-01-30 1996-08-06 Shiyachihata Kogyo Kk 筆記具のキャップ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5892084U (ja) * 1981-12-14 1983-06-22 三菱鉛筆株式会社 インキ直接貯溜式筆記具のキヤツプ
JPH04120087U (ja) * 1991-04-15 1992-10-27 アペツクス株式会社 筆記具のキヤツプ
JPH0675782U (ja) * 1993-04-06 1994-10-25 オート株式会社 筆記具用キャップ
JPH08197889A (ja) * 1995-01-30 1996-08-06 Shiyachihata Kogyo Kk 筆記具のキャップ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007144907A (ja) 2007-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0477316B1 (en) Writing instrument cap
JP4544590B2 (ja) 筆記具のキャップ
JP2014076579A (ja) 筆記具リフィル及び筆記具
JP4666794B2 (ja) キャップレス筆記具
KR200438707Y1 (ko) 필기구의 통기구조
JP2006123337A (ja) 筆記具用キャップ
JP4041848B2 (ja) マスク
JP4981555B2 (ja) 筆記具のキャップ
JP3765114B2 (ja) 筆記具に於ける消しゴム受け部材
JP2010155387A (ja) キャップレス筆記具
JP4598737B2 (ja) 筆記具
CN1330507C (zh) 书写工具用的帽
JPWO2007063590A1 (ja) 中綿式筆記具
JP5340010B2 (ja) 筆記具及びその製造方法
JP5388360B2 (ja) インキ吸入機構付き万年筆
JP3786496B2 (ja) 筆記具のキャップ
JP4212072B2 (ja) 筆記具用キャップ
JP2002283787A (ja) 筆記具用キャップ
JPH0750234Y2 (ja) 小管式筆記具の密閉キャップ構造
JP3490323B2 (ja) 水性ボールペン
JPH0750232Y2 (ja) 筆記具のキャップ装着構造
JP3873411B2 (ja) シャ−プペンシルの芯タンクのキャップ
JP3611221B2 (ja) 筆記具の口先具
JP4666795B2 (ja) キャップレス筆記具
KR940007202Y1 (ko) 펜의 캡구조

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081006

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100624

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100625

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees