JP4544571B2 - 雀球遊技機 - Google Patents
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Description
(1)遊技者の手牌が遊技の進行に伴って聴牌の状態になったとき、上がり役を完成させるために遊技球を発射して入球すべき入球口の牌の図柄候補、すなわち、「自摸れば上がり」になる牌について、その全ての図柄を遊技者が自摸の操作を行う前に判定して表示装置に表示することができる。同様に、現在の手牌にあと1個の牌を自摸して追加すると聴牌の状態になるとき、すなわち「自摸れば聴牌」するとき、この自摸すべき牌の図柄を判定して表示することができる。これにより、本発明は、麻雀の知識や雀球遊技機の遊技経験が少ない遊技者がこの表示に従って安心して遊技を楽しむことができる雀球遊技機を提供することができる。
なお、上記した2種の数牌は、例えば、萬子を「一萬」〜「九萬」の9種類の図柄、索子を「一索」〜「九索」の9種類の図柄から構成し、字牌は筒子の「一筒」と「九筒」、および「東」「南」「西」「北」「白」「發」「中」から構成される牌の図柄を有する雀球遊技機にすることも可能である。
(1)雀球遊技機1の電源がONされたときの初期化の処理、例えば、電源ON時の初期化制御コマンドをサブ制御基板Kb、サブ制御基板Kbを経由して画像制御基板Kcに送信する処理を行う。この制御コマンドに基づいて、サブ制御基板Kbと画像制御基板Kcは電源ON時の初期化処理を行う。これにより、画像制御基板Kcは、電源ON時の演出用画像や音声等を出力することができる。
(1)メダル投入口15からメダルの投入信号を検出すると、RAM42に記憶しているメダル貯留枚数を「1」加算する。
(2)遊技開始ボタン24からの信号を検出すると、上記メダル貯留枚数を「1」減算する。
(3)上がり役が完成されたときに、遊技終了ボタン23からの信号を検出すると、その上がり役で獲得したメダル枚数をRAM42に記憶しているメダル貯留枚数に加算する。
(4)払い出しボタン22の信号を検出したときに、貯留枚数分のメダルをメダル受け皿5に払い出すように制御信号を出し、メダルがメダル受け皿5に1個払い出されるごとにメダル貯留枚数を「1」減算する処理を行う。
(1)ゲーム開始時に、RAM42に記憶する残り遊技球数を14個に設定する。
(2)捨て牌ボタン16a等から捨て牌の操作信号を検出すると、遊技球発射位置(図1には図示せず)に遊技球を1球送る制御を行う。
(3)遊技球発射レバー4から発射された遊技球が入球口11a、11b、11c、・・・の何れかに入球し、その入球信号が検出されると、残り遊技球数を「1」減算し、入球した入球口に対応する牌の図柄コードを作成する。また、残り遊技球数をサブ制御基板Kbを経由して画像制御基板Kcに送信する処理も行なう。
(1)本発明の雀球遊技機1で使用する牌の図柄は、二索から八索までの索子牌を除く27種の牌、計108個である。そこで、表1に示すように、この27種の牌の図柄に図柄コード(16進数)を付与し、さらに、各27種から構成される計108個の図柄には0〜107までの数値を4個割り付けた図柄データテーブルを予め、自動配牌プログラムP5内、またはROM41に登録しておく。
(2)自動配牌プログラムP5には、例えば、5桁の乱数を発生させる乱数発生プログラムを備えておく。そして、自動配牌プログラムP5は、乱数発生プログラムで発生させた5桁の乱数を108で除算し、その余りを算出する。続いて、表1を参照してこの余りの値に対応する牌の図柄コードを求め、この図柄コードが配牌される図柄として決定する。
(3)上記(2)の処理を計14回実施して、ゲーム開始時に必要とする14個の牌の図柄を決定する。なお、この5桁の乱数を発生させるプログラムには、毎回異なる乱数が発生するようにランダマイズ処理を行うプログラムを付加しておく必要がある。このような処理により決定した14個の配牌の図柄コードはRAM42の手牌記憶領域に記憶しておく。なお、手牌記憶領域に記憶した14個の配牌データは、図柄コードの上昇順にソートして記憶する。
通信制御プログラムP22は、メイン制御基板Kaからのデータの受信と画像制御基板Kcとの通信処理を行うプログラムである。画像制御基板Kcは、サブ制御基板Kbから送信されたこれら各種の制御コマンドとその制御データ等を受信すると、後記のプログラム処理により表示装置14に演出用の画像や情報等を表示し、さらに、スピーカー6から演出用の音声や効果音を出力する。
ランプ制御プログラムP23は、メイン制御基板Kaから送信された制御コマンドとその制御データに基づいて、ランプ7、12の点灯と消灯の制御を行うためのプログラムである。
(1)ステップSa〜Sbにおいて、RAM42に記憶している現在の13個の手牌に含まれている数牌の「1」と「9」の牌、および字牌の種類数Aを算出し、この種類数Aが7以下あるいは12以上のときに、ステップSc〜Sdに進んで、「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードの有無を判定する。そして、「自摸れば上がり」になる牌が抽出された場合には、この図柄コードを一時RAM42に記憶する処理を行う。一方、種類数Aが8〜11の場合には、ステップSfに進む。
(2)自摸すべき候補となる全ての牌の図柄コードについて、上記ステップSc〜Sdの処理を行い、「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードが抽出されたときにはステップSeの処理により、RAM42に記憶した「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードに対応する牌の図柄を表示装置に表示するように制御する。一方、「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードが抽出されなかった場合、すなわち、上がり役の組合せが未完成と判定したときには、ステップSfに進む。
(4)自摸すべき候補となる全ての牌の図柄コードについて、上記ステップSg〜Shの処理か完了し、「自摸れば聴牌」する牌の図柄コードが抽出されたときには、ステップSiの処理により、RAM42に記憶した「自摸れば聴牌」する牌の図柄コードを表示装置に表示するように制御する。一方、「自摸れば聴牌」する牌の図柄コードが抽出されなかった場合には、自摸支援表示プログラムP24の処理を終了する。
(2)上がり役が「七対子」の場合、7種類の牌で上がりが構成されるので、1個の牌を追加しても現在の13個の手牌に8種類以上の「1」と「9」の数牌、および字牌が含まれている場合には、上がることができない。
(3)上がり役が「国士無双」の場合、13種類の牌で上がりが構成されるので、現在の13個の手牌に11種類以下の「1」と「9」の数牌、および字牌が含まれている場合には、この13個の手牌に1個の牌を追加しても上がることができない。
(4)従って、現在の13個の手牌に8〜11種類の「1」と「9」の数牌、および字牌が含まれている場合には、上がり役を完成させることができないと判定することができる。
(2)上がり役の「七対子」は、7種類の牌で上がり役が構成される。従って、現在の13個の手牌に7種または8種の「1」と「9」の数牌と字牌が含まれているときに、1個の牌を追加すれば聴牌する可能性がある。
(3)上がり役の「国士無双」は、13種類の「1」と「9」の数牌と字牌で上がり役が構成される。従って、現在の13個の手牌に11〜12種類の「1」と「9」の数牌と字牌が含まれているときに、1個の牌を追加すれば聴牌する可能性がある。
(4)従って、現在の13個の手牌に「1」と「9」の数牌と字牌が9〜10種含まれている場合には、次の自摸の操作により如何なる牌の図柄を自摸しても14個になった手牌を聴牌させることができないと判定することができる。
(0、0、2) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (1)
この配列パターン式(0、0、2)は、(002)と表してもよく、「0」と「0」と「2」の組合せで構成されることを意味する。
(0、0、1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2)
(0、2、2) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (3)
14個の手牌について、上がり時の配列パターン式(1)を示す配列パターン(0、0、2)から、何れか1種の牌種を1個削除して13個の手牌にすると、その牌種別の余りの個数の配列パターンは、(0、0、1)、または(0、2、2)になるからである。
なお、本発明において、13個の手牌が聴牌したときの配列パターンを示している上記配列パターン式(2)である(0、0、1)、配列パターン式(3)である(0、2、2)は、聴牌時の配列パターンを構成する。
(0、0、0、2) ・・・・・・・・・・・・・・・・・ (4)
また、聴牌時の配列パターン式は下記の配列パターン式(5)と式(6)で表すことができる。
(0、0、0、1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・ (5)
(0、0、2、2) ・・・・・・・・・・・・・・・・・ (6)
以下、図8に示すフローチャートのステップS1〜S13順に説明する。
まず、一九字牌種類数算出プログラムP241は、サブ制御基板KbのRAM42に記憶している13個の手牌の図柄コードについて、数牌(萬子と筒子)の「1」と「9」の牌である「一萬」「一筒」「九萬」「九筒」、および字牌が含まれている種類数Aを算出する。この算出は次のような処理により行うことができる。
(1)サブ制御基板KbのROM41には、予め本雀球遊技機で使用する27種の牌の図柄ごとに、表1に示すように図柄コードを設定した図柄データテーブルを記憶している。この図柄コードは、例えば、1バイトの16進数を用いて設定されている。表1に示すように、図柄「一萬」の図柄コードは16進数の「01」、図柄「中」の図柄コードは16進数の「1B」が記憶されている。
なお、このステップS1により、13個の手牌に含まれている数牌の「1」、「9」の牌、および字牌の種類数Aを算出する処理は、本発明の一九字牌種類数算出手段を構成する。
ステップS2では、七対子上がり牌判定プログラムP244により、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸して追加すると、「七対子」で上がることができるか否かを判定し、「七対子」で上がることができる牌が判定された場合には、この自摸すべき牌の図柄コードを「自摸れば上がり」になる牌としてステップS11aによりRAM42に一時記憶する処理を行う。「七対子」で上がることができないと判定した場合にはステップS3に進む。なお、七対子上がり牌判定プログラムP244によるステップS2の処理は、七対子上がり牌判定手段を構成する。
(1)RAM42に記憶されている13個の手牌の図柄コードは、上昇順に配列されて記憶されている。この手牌の図柄コードの先頭から順次、同一の図柄コードが2個ほど揃っている組数をカウントする。
(2)上記(1)の処理により、同一の図柄コードが2個ほど揃っている組数が6組存在すれば、13個の手牌は「七対子」で聴牌していると判定することができる。ただし、同一の図柄コードが4個揃っている場合には、「七対子」で聴牌していると判定しないようにする。
(3)上記(2)の処理で「七対子」で聴牌していると判定することができた場合には、13個の手牌から、同一の図柄コードが2個ほど揃っている6組の牌を除いた残り1個の牌の図柄コードが「自摸れば上がり牌」と判定することができる。ただし、この「自摸れば上がり牌」の図柄コードが、この6組の図柄コードに含まれているときには、「自摸れば上がり牌」と判定しないようにする。
ステップS3では国士無双上がり牌判定プログラムP245により、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸して追加すると、「国士無双」で上がることができるか否かを判定し、「国士無双」で上がることができる牌が判定された場合には、この自摸すべき牌の図柄コードを「自摸れば上がり」になる牌としてステップS11aによりRAM42に一時記憶する処理を行う。「国士無双」で上がることができないと判定された場合には、ステップS4に進む。なお、国士無双上がり牌判定プログラムP245によるステップS3の処理は、国士無双上がり牌判定手段を構成する。
(2)上記(1)の処理で、数牌の「1」「9」と字牌の種類数Aが11個以下の場合は、「国士無双」で聴牌していないと判定できるので、国士無双上がり牌判定プログラムP245は終了させる。
(3)上記(1)の処理で、数牌の「1」「9」と字牌の種類数が13個含まれている場合には「国士無双」で聴牌しているので、数牌の「1」「9」と字牌の全ての図柄コードを13面待ちとなる「自摸れば上がり牌」としてステップS11aによりRAM42に一時記憶する処理を行う。
(4)上記(1)の処理で、数牌の「1」「9」と字牌の種類数が12個含まれている場合には、この12個のうち1種の牌が2個含まれているかチェック、すなわち、雀頭が形成されているかをチェックする。そして、雀頭が形成されているときには、残り1個の数牌の「1」「9」と字牌の何れかが「自摸れば上がり」になる牌となるので、この残り1個の図柄コードを判定し、この図柄コードをステップS11aによりRAM42に一時記憶する処理を行う。
ステップS4〜S12までの処理は「七対子」「国士無双」を除いた一般上がり役に対する処理になる。ステップS4においては、聴牌パターン判定プログラムP242aは、RAM42に記憶している13個の手牌の図柄コードについて、牌種ごとの牌の個数を算出する。この牌種ごとに牌の個数の算出は、次の手順で求めることができる。
(1)数牌である「萬子」の図柄コードは、表1に示すように、「01」〜「09」に設定されている。従って、13個の手牌の図柄コードが、この「01」〜「09」に含まれているか否かを順次判定し、この範囲に含まれている場合にはその都度、RAM42の萬子個数算出領域に「1」を加算することにより、「萬子」の個数を算出することができる。
(2)同様にして、「筒子」の図柄コードは「0A」〜「12」、「一索」と「九索」を含む字牌の図柄コードは「13」〜「1B」に設定されているので、上記(1)と同様な処理により、「筒子」と「字牌」の個数を算出することができる。上記手順で算出した手牌に含まれている牌種ごとの牌の個数、すなわち、「萬子」「筒子」「字牌」の各個数はRAM42の牌種ごとの個数算出領域に記憶しておく。
聴牌パターン判定プログラムP242aは、ステップS4で求めた手牌の配列パターン(X、Y、Z)が前記した聴牌時の配列パターン式(2)または式(3)、すなわち、(0、0、1)または(0、2、2)に一致するか否かを判定する処理を行う。前記したように、この一致するか否かの判定を行うときには、ステップS4で求めた図9に示す配列パターン(2、2、0)はその要素である「2」「2」「0」の配列順序は、「萬子」「筒子」「字牌」の順序を考慮する必要がない。従って、図9のa3に示す手牌の配列パターン(2、2、0)は、聴牌時の配列パターン式(3)、すなわち(0、2、2)に一致すると判定することができる。
上記した聴牌パターン判定プログラムP242が実行するステップS4〜ステップS5の処理は、本発明の聴牌パターン判定手段を構成する。
ステップS6では、まず、上がり牌種判定プログラムP242bにより、ステップS4で求めた手牌の配列パターンを、前記した上がり時の配列パターン式(1)、すなわち、(0、0、2)にするために、現在の手牌に追加すべき1個の牌種を求める処理を行う。この処理の概要を図9のa3に示す手牌の配列パターン(2、2、0)で説明すると次のようになる。a3に示す手牌の配列パターン(2、2、0)は、現在の13個の手牌について、「萬子」の余りの個数が2、「筒子」の余りの個数が2、「字牌」の余りの個数が0であることを示している。従って、図9のa3に示す配列パターン(2、2、0)に1個の牌種を追加して上がり時の配列パターン式(0、0、2)にするためには、「萬子」または「筒子」の牌種の1個を手牌に追加すれば、「3」で除算した余りの個数は「0」になるので、上がり時の配列パターン(0、0、2)になることが分かる。このような処理をプログラム化した上がり牌種判定プログラムP242bは、a3に示す手牌の配列パターン(2、2、0)では、「萬子」または「筒子」に上がり役を構成することができる牌種、すなわち、「自摸れば上がり」になる牌種は「萬子」または「筒子」であると判定することができる。なお、上がり時の配列パターン式(1)は、予め上がり牌種判定プログラムP242bに定数「002」として登録しておく。
上がり牌判定表示プログラムP242cは、ステップS6で求めた牌種についてこの牌種を構成する牌の中からまず1個の牌を選択する。例えば、牌種が「萬子」である場合には、図柄コードの上昇順である「一萬」の図柄コードから選択する処理を行う。この選択処理は、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸牌として追加したときに、上がり役を完成させることができるか否かを判定するために行う。なお、上がり牌判定表示プログラムP242cが実行するステップS7〜S13の処理は、本発明の上がり牌判定表示手段を構成する。
ステップS7の処理で選択した牌は、この時点の遊技の場において既に4個開示されている牌であるか否かをチェックする必要がる。この理由は、既に4個開示されている牌は自摸する牌として選択できないからである。現時点の遊技の場において、4個開示されている牌か否かのチェック手段は、例えば、次のような(処理1)〜(処理3)を行うプログラムを備えることにより可能になる。なお、既に4個開示されている牌の図柄とは、現在の手牌、現在までの捨て牌、表ドラとして表示されている牌、裏ドラ、風牌について、同一の牌の図柄が既に4個開示されている牌の図柄を示すが、このうち、例えば、表ドラ、裏ドラ、風牌については、4個開示されている牌の図柄としてカウントしない処理を行う等、適宜に設定するとよい。
(処理2)サブ制御基板Kbのサブ基板動作制御プログラムP21は、メイン制御基板Kaから自動配牌プログラムP5が自動配牌した14個の牌の図柄コードが送信されたとき、遊技者が遊技球を発射して自摸操作を行ってメイン制御基板Kaからこの自摸牌の図柄コードが送信されたとき、およびメイン制御基板Kaから表ドラ牌等の図柄コードを受信したときに、開示個数テーブルKの該当する図柄コードの開示個数をカウントする記憶領域を「+1」する処理を行う。
上がり牌判定表示プログラムP242cは、ステップS7で選択した牌の図柄コードをRAM42に記憶している現在の13個の手牌データに追加し、14個になった手牌データを図柄コードの上昇順に並べ直す処理を行う。
上がり牌判定表示プログラムP242cは、ステップS10において、前記したステップS9により14個にした手牌が上がり役を完成しているか否かを判定する処理を行う。この判定手段は、「七対子」と「国士無双」を除いた一般上がり役は、「刻子」や「順子」の組合せが4組、「雀頭」の組合せが1組で構成されるので、これらの組合せの組数をチェックする手順をプログラム化することにより可能になる。このチェック方法を図9に示す例で説明すると次のようになる。
なお、ステップS11の処理においては、予め「自摸れば上がり」になる牌が抽出されたときに、その個数をカウントするためのフラグ(初期値として「0」を記憶した「自摸れば上がりフラグ」)をRAM42に設定しておき、「自摸れば上がり」になる牌が抽出されるごとに、この自摸れば上がりフラグを「+1」する処理を行うようにする。
上がり牌判定表示プログラムP242cは、ステップS11およびステップS11aの処理でRAM42に「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードが記憶されているか否かをチェックし、記憶されている場合には、その全ての図柄コードを画像制御基板Kcに制御コマンドと共に送信して、画像制御基板Kcに対してこの上がり牌の図柄コードに対応する図柄を表示させるための制御を行う。そして、後記する画像制御基板Kcのゲーム演出表示プログラムP321b(図15参照)は、図11に示すように「自摸れば上がり」になる牌の図柄を上がり牌表示部31に表示する。なお、この「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードが記憶されているか否かのチェックは、前記ステップS11でカウントした「自摸れば上がりフラグ」の記憶内容が「0」であるか否かを判定することにより可能になる。
以上に説明したステップS1〜S13の処理を行う各プログラムは、本発明の上がり牌判定手段を構成する。
(ステップS21)
まず、聴牌判定プログラムP243は、前記したステップS1の処理を実行した一九字牌種類数算出プログラムP241を作動させる。一九字牌種類数算出プログラムP241は、サブ制御基板KbのRAM42に記憶されている13個の手牌の図柄コードについて、数牌の「1」、「9」の牌、および字牌が含まれている種類数Aを算出する。この一九字牌種類数算出プログラムP241の処理内容は、ステップS1の処理で説明したので省略する。
ステップS22では、聴牌判定プログラムP243は、七対子聴牌判定プログラムP246を作動させる。七対子聴牌判定プログラムP246は、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸して追加すると、「七対子」で上がるための聴牌の状態になるか否かを判定し、「七対子」の上がり役で聴牌の状態にすることができる牌が判定された場合には、この自摸すべき牌の図柄コードを「自摸れば聴牌」する牌としてステップS28aによりRAM42に一時記憶する処理を行う。「七対子」の上がり役で聴牌の状態にすることができないと判定した場合にはステップS23に進む。七対子聴牌判定プログラムP246によるステップS22の処理は、七対子聴牌判定手段を構成する。
(1)RAM42に記憶されている13個の手牌の図柄コードは、上昇順に配列されて記憶されている。この手牌の図柄コードの先頭から順次、同一の図柄コードが2個ほど揃っている組数をカウントする。
(2)上記(1)の処理により、同一の図柄コードが2個ほど揃っている組数が5組存在すれば、13個の手牌に1個の牌を追加すると「七対子」で聴牌する可能性があると判定できる。ただし、この5組の中に同一の図柄コードが4個揃っている場合には、「七対子」で聴牌していると判定しないようにする。
(3)上記(2)の処理で「七対子」で聴牌している可能性があると判定した場合には、13個の手牌から、同一の図柄コードが2個ほど揃っている5組の牌(計10個)を除いた残り3個の牌の図柄コードが「自摸れば聴牌」する牌と判定することができる。ただし、この残り3個の牌のうち何れか1個がこの5組の図柄コードに含まれているときには、この何れか1個の牌は「自摸れば聴牌」する牌と判定しないようにする。さらに、この残り3個の牌のうち何れか2個以上がこの5組の図柄コードに含まれているときには、「自摸れば聴牌」する状態になっていないと判定する。
ステップS23では、聴牌判定プログラムP243は、国士無双聴牌判定プログラムP247を作動させる。国士無双聴牌判定プログラムP247は、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸して追加すると、「国士無双」の上がり役で聴牌することができるか否かを判定し、「国士無双」で聴牌することができる牌が判定された場合には、この自摸すべき牌の図柄コードを「自摸れば聴牌」する牌としてステップS28aによりRAM42に一時記憶する処理を行う。「国士無双」で聴牌することができないと判定された場合には、ステップS24に進む。国士無双聴牌判定プログラムP247によるステップS23の処理は、国士無双聴牌判定手段を構成する。
(1)上記した現在の13個の手牌に12種類の数牌の「1」と「9」と字牌が含まれている場合には、13種ある数牌の「1」と「9」と字牌の全ての牌を「自摸れば聴牌」する牌として判定することができる。
(2)上記した現在の13個の手牌に11種類の数牌の「1」と「9」と字牌が含まれている場合には、この11種類の数牌の「1」と「9」と字牌の何れかが雀頭を形成していれば、13種類の数牌の「1」と「9」と字牌からこの11種類の数牌の「1」と「9」と字牌を除いた牌の図柄を「自摸れば聴牌」する牌として判定することができる。
(1)前記した一九字牌算出プログラムP241を用いて、13個の手牌に含まれている数牌の「1」「9」と字牌の種類数Aを算出する。
(2)上記(1)の処理で、数牌の「1」「9」と字牌の種類数Aが10個以下の場合は、「国士無双」で聴牌していないと判定できるので、国士無双聴牌判定プログラムP246は終了させる。
(3)上記(1)の処理で、数牌の「1」「9」と字牌の種類数Aが12個または11個含まれている場合には「国士無双」で聴牌している可能性があると判定することができるので、次の処理(a)(b)をプログラム化する。
(b)上記種類数Aが11個含まれている場合には、この手牌に含まれている11個の図柄コードに雀頭が形成されているかをチェックする。そして、雀頭が形成されている場合には、13種ある数牌の「1」と「9」と字牌の図柄コードとこの11個の図柄コードとを対比し、11個の図柄コードに含まれていない2種の図柄コードを判定する。この2種の図柄コードは、上記のように、「国士無双」の上がり役で「自摸れば聴牌」する牌として判定することができるので、RAM42に一時記憶する処理を行う。
以下に説明するステップS24〜S31の処理は、聴牌判定プログラムP243が、全図柄別聴牌判定プログラムP243aの作動を制御することにより実行される。この全図柄別聴牌判定プログラムP243aによるステップS24〜S31の処理は、本発明の全図柄別聴牌判定手段を構成する。
ステップS24においては、現在の13個の手牌に対して、自摸して1個の牌を追加したときに、手牌が聴牌の状態になるか否かを事前に判定するために、この自摸する1個の牌(Xi)を選択する処理を行う。この1個の牌の選択処理は、例えば、表1に示すように「一萬」〜「中」までの27種の牌の図柄コード(図13ではデータテーブルa13で示す)を予め全図柄別聴牌判定プログラムP243aにデータテーブルとして記憶しておき、このデータテーブルに記憶されている図柄コード順に、すなわち、「一萬」の図柄コード「01」から「中」の図柄コード「1B」まで順次、1個ずつ選択する処理を行う。
ステップS24で選択した牌(Xi)は、この現時点のゲームの場において既に4個開示されている牌の図柄は自摸する牌として選択しないようにする必要がある。この対策としてステップS25では、前記したステップS8と同一の処理、すなわち、図10に示す開示個数テーブルKを参照して、選択した牌(Xi)が既に4個開示されているか否かをチェックする処理を行う。
そして、既に4個開示されている図柄コードについては自摸する牌として選択しない処理を行ってステップS29に進み、開示個数が0〜3個の牌の図柄コードを自摸する牌として選択する処理を行って、ステップS26に進む。
RAM42に記憶している13個の手牌の図柄コードに、ステップS24〜S25の処理で選択した牌(Xi)の図柄コードを自摸牌として追加する処理を行う。このとき、RAM42に記憶している14個になった手牌の図柄コードは、図柄コードの上昇順にソートして記憶する処理を行う。
ステップS26の処理により牌(Xi)を追加して14個になった手牌について、全図柄別聴牌判定プログラムP243aにより、聴牌の状態になるか否かを判定する処理を行う。「七対子」と「国士無双」を除いた一般の上がり役を完成させたときには、刻子や順子の組合せが4組と雀頭(対子)の組合せが1組、計5組で構成される。従って、現在の13個の手牌に自摸牌として1個の牌を追加して14個になった手牌が聴牌の状態になった場合、この14個の手牌には、刻子や順子や対子が4組形成されていることになる。この4組の組合せは次の何れかになる。
(a)刻子や順子が計4組形成されている。
(b)刻子や順子が計3組と、雀頭(対子)が1組形成されている。
(b1)残り3個の牌のうち、2個が同一の図柄(図柄コード)である。この場合、残り3個の牌からこの同一の図柄2個を除いた残り1個の牌を次の捨て牌操作により捨てると、13個の手牌はシャンポン(対子二組)聴牌の状態になる。
(b2)残り3個の牌に順子を形成するためのターツ(塔子)、カンター(嵌塔)、ペンター(辺塔)の何れかが含まれている。この場合、この残り3個の牌から不要な1個の牌を次の捨て牌操作により捨てると、13個の手牌は聴牌の状態になる。
(1)サブ制御基板KbのRAM42に記憶している13個の手牌の図柄コードに上記牌(Xi)を追加する。そして、14個になった手牌データを図柄コード順に並べ直してRAM42に記憶する。続いて、14個の手牌の図柄コードについて、対子の組合せが形成されているか否かを判定する。対子が形成されている場合には対子の組数カウント領域を「+1」し、この対子の図柄コードを手牌の図柄コードから削除して図柄コード順に並び替える処理を行う。
(2)続いて、手牌の図柄コードを記憶しているRAM42の先頭番地から1番地ごとに順次、3個の図柄コードが刻子を形成しているか否かを判定する処理を行う。そして、刻子が形成されていると判定した場合には、RAM42に設定した刻子の組数カウント領域を「+1」する処理を行ない、刻子を形成している牌の図柄コードをRAM42に記憶している図柄コードから削除する処理を行う。
(c2)個数が3個以上含まれている各数牌について、その数牌の図柄コードの記憶番地から順次3個の図柄コードを取出し、この取出した3個の図柄コードが連続した図柄コードの順になっていれば、順子を形成していると判定することができる。例えば、図柄の「一満」「二満」「三満」が含まれている場合には、取出した3個の図柄コードはRAM32に「010203」と記憶されているので、順子を形成していると判定することができる。このとき、「一満」「二満」「三満」、・・・等の順子を構成する3個の牌の組合せパターンに対応する図柄コードの組合せパターン「010203」、・・・、等を予め全図柄別聴牌判定プログラムP242に定数値として登録しておくと、プログラム処理を単純化することができる。
上記ステップS27の処理により、「自摸れば聴牌」する牌として判定された牌(Xi)の図柄コードをRAM42に記憶する。図13に示す手牌例a11では、「自摸れば聴牌」する牌としてa14に示すように、「五萬」、「三筒」、「六筒」、「東」が判定されて抽出されその図柄コードがRAM42に記憶される。
現在の13個の手牌に、27種の牌に関する図柄のうち、次の図柄コードを自摸する牌(Xi)として選択する前処理(i=i+1)、すなわち、「一萬」から「中」の図柄コード「1B」まで、27種の牌の図柄コードを自摸する牌(Xi)として選択するための前処理を行う。このプログラム処理は、例えば、プログラム内に記憶している表1に示すような27種の牌の図柄データテーブルから次の図柄コードを取出す処理を行うことにより可能になる。続いて、次のステップS30に進んで、27種全ての牌について選択する処理を行っていない場合には、再び前記したステップS24の処理に戻るようにする。
ステップS27〜S28の処理で判定して抽出し、RAM42に記憶した「自摸れば聴牌」する牌の図柄コードを表示装置に表示するための処理を行う。本発明の雀球遊技機1が図4に示すような3つの制御基板Ka、Kb、Kcから構成される場合には、全図柄別聴牌判定プログラムP243aは、「自摸れば聴牌」する牌として判定した図柄コードの全てを画像制御基板Kcに制御コマンドと共に送信する制御を行って、画像制御基板Kcに対してこの「自摸れば聴牌」する牌の図柄コードに対応する図柄を表示させるための制御を行う。そして、後記する画像制御基板Kcのゲーム演出表示プログラムP321b(図15参照)は、図14に示すように「自摸れば聴牌」する牌の図柄を上がり牌表示部31に表示する。なお、ステップS24〜S30の処理で「自摸れば聴牌」する牌が判定されて抽出されなかった場合には、抽出されなかった旨を示す制御コマンドを画像制御基板Kcに送信するか、あるいは何も送信しない処理を行うようにする。
このステップS31の処理が完了すると、聴牌判定プログラムP243の処理は終了することになる。
なお、サブ制御基板Kbはこの電源ON時の初期化制御コマンドを受信すると、サブ基板動作制御プログラムP21は、前記したようにサブ制御基板KbのROM41に記憶している各種の画像データ、音声・効果音データを画像制御基板Kcに伝送し、画像制御基板Kcの画像基板動作制御プログラムP31は、受信したこれら画像、音声・効果音データをRAM42の所定の記憶領域に記憶する処理を行う。
さらに、「自摸れば上がり」となる牌が抽出されなかった場合には、この13個の手牌に必要な1個の牌を自摸操作により追加すると、聴牌の状態にすることができるか否かを判定し、聴牌の状態にすることができる牌が抽出されたときには、この牌を「自摸れば聴牌」として、遊技者が自摸の操作を行う前に表示装置に表示させる処理を行う。
なお、ゲームの場がリーチ状態になると、遊技者が発射した遊技球が入球口11a、11b、11c、・・・に入球した図柄に対応する牌(自摸牌)が上がり役を完成させる牌にならないときには、メイン基板制御プログラムP1は、この自摸牌を自動的に捨て牌として処理するようにする。これにより、遊技者は、リーチ操作後は捨て牌ボタン16a、・・・等を操作する必要がなくなる。また、ゲームの場がリーチ状態になると、サブ基板動作制御プログラムP21は、前記した自摸支援表示プログラムP24を作動させないように制御する。
まず、メイン制御基板KaのRAM42には、表1に示すように、27種の牌の図柄コードを上昇順に並べた自摸牌選択データテーブルを作成しておく。さらに、この自摸牌選択データテーブルに記憶されている各牌の図柄コードの記憶番地に対応するように、牌選択右シフトボタン19または牌選択左シフトボタン20を1回押すごとにこの自摸牌を示すカーソル位置を記憶する番地が移動するようなプログラムを作成する。
また、ビッグゲーム中において表示する自摸牌候補選択画面(図16)は、プログラム処理により、既に4個開示されている牌の図柄は暗く表示し、「自摸れば上がり」あるいは「自摸れば聴牌」する牌の図柄は他の図柄より明るく表示させることもできる。
2:遊技盤面部
3:操作パネル
6:スピーカー
7:ランプ装置
8:特別入賞装置(アタッカー)
11a、11b、11c、・・・:入球口
12:ランプ付き飾り装置
14:表示装置
15:メダル投入口
16a、16b、16c、・・・:捨て牌ボタン
17:自摸牌捨てボタン
18:リーチボタン
19:牌選択右シフトボタン
20:牌選択左シフトボタン
21:自摸牌決定ボタン
22:払い出しボタン
23:遊技終了ボタン
24:遊技開始ボタン
40:CPU
41:ROM
42:RAM
P1:メイン基板動作制御プログラム
P5:自動配牌プログラム
P6:特別遊技役抽選プログラム
P8:入賞判定プログラム
P9:自摸牌選択支援プログラム
P21:サブ基板動作制御プログラム
P24:自摸支援表示プログラム
P241:一九字牌種類数算出プログラム
P242:上がり牌判定プログラム
P242a:聴牌パターン判定プログラム
P242b:上がり牌種判定プログラム
P242c:上がり牌判定表示プログラム
P243:聴牌判定プログラム
P243a:全図柄別聴牌判定プログラム
P31:画像基板動作制御プログラム
P32:画面表示プログラム
P321b:ゲーム演出表示プログラム
Ka:メイン制御基板
Kb:サブ制御基板
Kc:画像制御基板
Claims (2)
- 遊技盤面部に複数種の牌種から構成される麻雀牌の図柄に対応した入球口を設け、遊技球が入球した前記入球口における麻雀牌の図柄が自摸した麻雀牌になり、前記遊技球が入球した前記入球口における麻雀牌の図柄の組合せが予め設定された上がり役の組合せを完成させると遊技者に賞としてメダルを払い出す雀球遊技機において、
遊技者が自摸の操作を行う前に、現在の13個の手牌に対して自摸牌として麻雀牌を追加すれば、前記上がり役の組合せを完成させることができる前記自摸すべき麻雀牌の図柄を判定して該図柄を表示する上がり牌判定手段と、
同じく前記現在の13個の手牌に自摸牌として麻雀牌の図柄を追加すれば、前記手牌を聴牌させることができる前記自摸すべき麻雀牌の図柄を判定して該図柄を表示する聴牌判定手段と、
前記13個の手牌に含まれている数牌の1と9、および字牌の種類数Aを算出する一九字牌種類数算出手段とを備え、
前記聴牌判定手段は、前記手牌について前記上がり牌判定手段が前記上がり役の組合せが未完成と判定したときに実行され、
前記一九字牌種類数算出手段が前記種類数Aを7以下、および12以上と算出したときに、前記上がり牌判定手段が実行されるように制御される
ことを特徴とする雀球遊技機。 - 遊技盤面部に複数種の牌種から構成される麻雀牌の図柄に対応した入球口を設け、遊技球が入球した前記入球口における麻雀牌の図柄が自摸した麻雀牌になり、前記遊技球が入球した前記入球口における麻雀牌の図柄の組合せが予め設定された上がり役の組合せを完成させると遊技者に賞としてメダルを払い出す雀球遊技機において、
遊技者が自摸の操作を行う前に、現在の13個の手牌に対して自摸牌として麻雀牌を追加すれば、前記上がり役の組合せを完成させることができる前記自摸すべき麻雀牌の図柄を判定して該図柄を表示する上がり牌判定手段と、
同じく前記現在の13個の手牌に自摸牌として麻雀牌の図柄を追加すれば、前記手牌を聴牌させることができる前記自摸すべき麻雀牌の図柄を判定して該図柄を表示する聴牌判定手段と、
前記13個の手牌に含まれている数牌の1と9、および字牌の種類数Aを算出する一九字牌種類数算出手段とを備え、
前記聴牌判定手段は、前記手牌について前記上がり牌判定手段が前記上がり役の組合せが未完成と判定したときであって、
前記一九字牌種類数算出手段が前記種類数Aを8以下、および11以上と算出したときに実行されるように制御される
ことを特徴とする雀球遊技機。
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