JP4541743B2 - 真空断熱パネルの製造方法 - Google Patents

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この発明は、真空断熱パネルの製造方法に関し、断熱発泡体の内部に真空断熱材を埋め込んだ一定の厚さで平滑な真空断熱パネルや大きさの異なる真空断熱パネルも容易に製造できるようにしたもので、建築物や自動販売機、冷凍・冷蔵庫の断熱など高断熱を必要とするパネルおよびその製造法として好適なものである。
従来から断熱材や断熱材とパネルとを一体化した断熱パネルが種々の分野に用いられており、例えば建築物の断熱にもグラスウールに替え、より断熱性能に優れた硬質ウレタンフォームなどの合成樹脂フォームが用いられ、合成樹脂フォームの両面に面材を積層した断熱パネルが使用されている。
近年、住宅などの建築物の省エネルギー化などを図るため高気密・高断熱化に対する要求の高まりから、断熱パネルの一層の断熱性能の向上を図ろうとすると、断熱層の厚さを厚くしなければならず、スペースや施工の問題が生じてしまう。
そこで、合成樹脂フォームに比べて断熱性能に優れた真空断熱材を用いた真空断熱パネルが提案されており、例えば特許文献1には、建築物に使用可能な断熱パネルとして、図6に示すように、複数個の真空断熱材2を発泡合成樹脂3で覆って構成されたものが開示されている。
この断熱パネル1は、予めスペーサ(図示せず)を真空断熱材2に取り付け、このスペーサを介して面材4,5を取り付けて真空断熱材2と面材4,5との間に所定の間隔の空間を設け、この空間に硬質ポリウレタンフォームなどの発泡合成樹脂3を充填することで製造される。
また、真空断熱材と発泡合成樹脂などの断熱材とからなる複合断熱材の製造方法として、特許文献2には、真空断熱材と断熱材とを予め別々に作成し、接着剤で接着して製造したり、真空断熱材を金型にセットし、金型内に断熱材となる樹脂を注入することで製造されることが開示されている。
同様に、特許文献3には、断熱材を成形するときにインサート成形して断熱材内に真空断熱材を埋め込むようにしたり、断熱材を成形するときに凹所を形成しておき、後から真空断熱材を落とし込んで接着などをして取り付けるようにすることで断熱パネルを製造することが開示されている。
特開平10−219865号公報 特開平11−63375号公報 特開平10−114245号公報
ところが、このような真空断熱材を合成樹脂発泡体などの断熱材で覆った真空断熱パネルを製造する場合に、従来から主として行われている注入法では、型にセットした面材と真空断熱材の狭い空間に合成樹脂発泡体の発泡原料を注入しなければならず、型への装着、型からの取り外しが必要で製造工程が煩雑であり、しかも空間内のエアが十分抜けない場合があり、出来上がった断熱パネルの合成樹脂発泡体にボイドが発生してしまうという問題がある。
さらに、注入法では、面材と真空断熱材を予め取り付けておく型が必要であり、型に対応した大きさの断熱パネルの製造はできるが、大きさの異なる断熱パネルを製造しようとすると、それぞれの大きさに応じた型を用意しなければならないという問題がある。
また、特許文献2の真空断熱材と断熱材とを予め別々に作成し、接着剤で接着して製造する場合には、真空断熱材と同一の大きさのパネルを製造することは容易であるが、断熱材の一部に真空断熱材が配置される一定の厚さのパネルを製造しようとすると、多くの工程が必要になるという問題がある。
さらに、特許文献3のように、断熱材を成形するときに凹所を形成しておき、後から真空断熱材を落とし込んで接着などをして取り付けて製造する場合には、断熱材成形用の凹所を備えた型が必要となり、大きさの異なるパネルの製造には多くの型を用意しなければならないという問題がある。
この発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、型を必要とせずに厚さが一定で平滑な真空断熱パネルや大きさの異なる真空断熱パネルを容易に製造することができる真空断熱パネルの製造方法を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため、この発明の請求項1記載の真空断熱パネルの製造方法は、真空断熱材を発泡体で覆った真空断熱パネルを連続して製造するに際し、
前記真空断熱パネルの大きさに形成した断熱発泡体に前記真空断熱材が入る打ち抜き孔を形成する一方、前記真空断熱材に発泡体を積層した積層真空断熱体を成形し、この積層真空断熱体を前記打ち抜き孔に装着・固定するようにしたことを特徴とするものである。
この真空断熱パネルの製造方法によれば、真空断熱材を発泡体で覆った真空断熱パネルを連続して製造するに際し、前記真空断熱パネルの大きさに形成した断熱発泡体に前記真空断熱材が入る打ち抜き孔を形成する一方、前記真空断熱材に発泡体を積層した積層真空断熱体を成形し、この積層真空断熱体を前記打ち抜き孔に装着・固定するようにしており、断熱発泡体に打ち抜き孔を形成し、これに真空断熱材と発泡体を積層した積層真空断熱体を装着することで、真空断熱材部分と他の断熱発泡体部分の厚さが均一かつ平滑なパネルや大きさの異なるパネルも型を用いることなく容易に製造できるようになる。
また、この発明の請求項2記載の真空断熱パネルの製造方法は、請求項1記載の構成に加え、前記積層真空断熱体を、前記真空断熱材を連続供給しながらその表面に発泡原料を塗布し、この発泡原料の発泡を面材で押えて一定の厚さにして積層硬化させた後、カットして成形するようにしたことを特徴とするものである。
この真空断熱パネルの製造方法によれば、前記積層真空断熱体を、前記真空断熱材を連続供給しながらその表面に発泡原料を塗布し、この発泡原料の発泡を面材で押えて一定の厚さにして積層硬化させた後、カットして成形するようにしており、真空断熱材に発泡体を積層した積層真空断熱体を連続的に製造することができるようになる。
さらに、この発明の請求項3記載の真空断熱パネルの製造方法は、請求項2記載の構成に加え、前記積層真空断熱体を、前記発泡原料の発泡を押える面材を上面材とし、下面材にホットメルト接着剤を吹付けて前記真空断熱材の全面を接着するようにして成形することを特徴とするものである。
この真空断熱パネルの製造方法によれば、前記積層真空断熱体を、前記発泡原料の発泡を押える面材を上面材とし、下面材にホットメルト接着剤を吹付けて前記真空断熱材の全面を接着するようにして成形するようにしており、真空断熱材に発泡体を積層した積層真空断熱体をインバース法で連続的に製造できるようになるとともに、真空断熱材を下面材に全面接着することで、積層真空断熱体としたときのそりや変形を防止できるようになる。
この発明の請求項1記載の真空断熱パネルの製造方法によれば、真空断熱材部分と他の断熱発泡体部分の厚さが均一かつ平滑なパネルや大きさの異なるパネルも型を用いることなく容易に製造することができる。
また、この発明の請求項2記載の真空断熱パネルの製造方法によれば、真空断熱材に発泡体を積層した積層真空断熱体を連続的に製造することができる。
さらに、この発明の請求項3記載の真空断熱パネルの製造方法によれば、真空断熱材に発泡体を積層した積層真空断熱体をインバース法で連続的に製造することができるとともに、真空断熱材を下面材に全面接着することで、積層真空断熱体としたときのそりや変形を防止することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の真空断熱パネルの製造方法により製造される真空断熱パネルにかかる分解状態の概略斜視図である。
この発明の真空断熱パネルの製造方法により製造される真空断熱パネル10は、例えば図1に示すように、薄い板状の真空断熱材11を、断熱発泡体12でその左右前後の周囲を覆うとともに、上下面のいずれか一方となる面を断熱材となる発泡体13で覆ってパネル状に構成したものである(なお、ここで、左右、前後、上下とは、図面での状態を示すもので、真空断熱パネルの使用状態を示すものでない、以下、同じ)。
この真空断熱パネル10としては、断熱発泡体(パネル)12内に1枚の真空断熱材11を備えるものに限らず、図2に示すように、断熱発泡体12内に4枚の真空断熱材11を備えたものなど、複数枚の真空断熱材11を断熱発泡体12内に備えるものであっても良い。
また、真空断熱材11の左右前後の周囲を断熱発泡体12で覆うとともに、上下面のいずれか一方となる面を断熱材となる発泡体13で覆ってパネル状にする場合に限らず、図示省略したが、真空断熱材の左右前後の周囲を断熱発泡体で覆うとともに、上下面を断熱材となる発泡体で覆って真空断熱材を完全に断熱材の内部に埋設した状態のパネル状とすることもできる。
このような真空断熱材11と断熱発泡体12とでパネル状にした真空断熱パネル10は、製品寸法に成形したパネル状の断熱発泡体12に真空断熱材11の大きさに対応した打ち抜き孔14を形成し、この打ち抜き孔14に、真空断熱材11に断熱材となる発泡体13を積層した積層真空断熱体15を装着し、断熱発泡体12の打ち抜き孔14との周囲を図示しないテープなどで固定して構成される。
すなわち、この真空断熱パネル10では、断熱発泡体12が製品寸法に成形され、これに打ち抜き孔14を形成することから、この打ち抜き孔14に装着される積層真空断熱体15は、真空断熱材11と断熱材となる発泡体13とを積層した厚みが製品寸法となるように製造され、図示例のように片側に発泡体13を設ける場合も、図示しない両側に発泡体を設ける場合も積層状態の積層真空断熱体の厚みを製品寸法に製造する。
このような真空断熱パネル10によれば、製品寸法の断熱発泡体12を製造し、打ち抜き孔14を形成することは容易であり、これとは別に製造する積層真空断熱体15も真空断熱材11の片面あるいは両面にだけ断熱材となる発泡体13を積層することは容易であることから、これらを組み合わせた真空断熱パネル10を製品寸法にすることが容易となり、特に、真空断熱材11部分と他の部分との厚さを均一にできるとともに、平滑性を保つことができる。
すなわち、例えば真空断熱パネルを一体成形しようとして、下面材上に取り付けた真空断熱材11の上面および周囲に発泡原料を吹き付け、上面材で押えて成形する場合などには、真空断熱材が入る部分と入らない周囲の部分とで厚さが変化したり、上面材で強く押えるようにすると、厚さの変化を小さくできても発泡断熱材の密度にバラツキが生じてしまうが、この真空断熱パネル10では、真空断熱材11が入る部分と入らない部分との厚さを均一にできるとともに、密度も均一にすることができ、パネル全体の平滑性を保つことができるのである。
また、この真空断熱パネルによれば、真空断熱材が入る打ち抜き孔が形成された断熱発泡体と、この断熱発泡体の前記打ち抜き孔に装着される前記真空断熱材に発泡体を積層した積層真空断熱体とをそれぞれ別工程で製造することができるので、型を用いることなく大きさの異なるパネルも容易に製造することができる。
次に、この真空断熱パネルについて具体的に説明するとともに、この発明の真空断熱パネルの製造方法について説明する。
図3〜図5は、この発明の真空断熱パネルの製造方法の一実施の形態にかかり、図3は断熱発泡体の製造工程の概略構成図、図4は積層真空断熱体の製造工程の概略構成図、図5は積層真空断熱体の製造工程の製造開始部分および製造終了部分を拡大した概略構成図である。
真空断熱パネル10を構成する断熱発泡体12は、図3に示すように、例えばインバース法で製造され、2枚の上下面材21、22の間に断熱発泡体12となる合成樹脂発泡原料が吹付けられ、発泡・硬化されて一体化された略直方体のパネル状に成形され、両側部がサイドカッタでカットされるとともに、送り方向に所定長さでクロスカッタでカットされて所定寸法に製造される。
このような断熱発泡体12を構成する上下面材21、22は、厚みは特に限定されないが、好ましくは0.1〜1.0mmのものが使用され、例えばプラスチックフィルム(厚さ15〜50μ)と一層以上の炭カル紙(100〜300g/m2)とを積層したものを使用するが、クラフト紙や中芯紙などにアルミニウムなどの金属箔を積層したもの、クラフト紙や中芯紙などに金属を蒸着したもの、クラフト紙や中芯紙などにポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムを積層したもの、これらのプラスチックフィルムを単独としたもの、これらプラスチックフィルムの複数を組み合わせて積層したもの、例えばポリエチレンフィルムと炭カル紙とポリエチレンフィルムとPETフィルムとの4層構造のものなどを挙げることができる。
また、断熱発泡体12となる合成樹脂発泡原料としては、例えば硬質ポリウレタンフォームが使用されるほか、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、フェノールフォーム、塩化ビニルフォーム、ウレタン変性イソシアヌレートフォーム、イソシアヌレートフォーム、カルボン変性イソシアヌレートフォーム等の適宜の合成樹脂フォームを用いることができる。
この合成樹脂発泡原料による断熱発泡体12は、厚みが9〜30mm、フォーム密度が20〜100kg/m3とされる。
そして、断熱発泡体12の製造に際しては、上面材21が連続製造装置30の上面材移送ライン32からコイル状の上面材21が連続的に送り出されて供給され、水平に送り出した後その先に設けた湾曲部33によって上面材21を反転させて供給するようにしてあり、反転した後、上面材12と下面材11とが対向するいわゆるインバース式となっており、上面材移送ライン32の湾曲部33の上流には、断熱発泡体12の発泡原料として、例えば硬質ウレタンフォーム原料を塗布する塗布ノズル34が設けられ、この塗布ノズル34によって、例えばイソシアネート系成分とポリオール系成分の2液を混合攪拌して発泡原料とした後、上面材21の表面(真空断熱パネル10の内側となる上面)に塗布するようにしている。
また、この塗布時において、発泡原料を横幅方向(図3の紙面垂直方向)に均一に塗布するため、塗布ノズル34を横幅方向に往復動させながら連続的に塗布するようにし、反転後下面材22上に被せるようにしたときに断熱発泡体12の厚みが均一になるようにする。
さらに、上面材移送ライン32の湾曲部33から下流にかけて、カーブドプラテンヒーターなどの加熱装置35が設けられ、塗布ノズル34で塗布された発泡原料が次第に発泡しながら上面材21とともに送られる場合の発泡原料の発泡状態を調整できるようにしてある。
こうして上面材21と下面材22とを対向させながら接近させ、上面材21と下面材22とで合成樹脂発泡体をサンドイッチ状に挟み込んだ後、更に下流のダブルコンベア36内に送り込んで上下から押えて一定の厚みにする。
このダブルコンベア36では、上面材21と下面材22とを介して上下一対のコンベア36a、36bでサンドイッチ状に挟み込む合成樹脂発泡体を一定の圧力で加圧することで、発泡厚みをほぼ所定の範囲内に規制するようになっており、例えば上方のコンベア36aはフローティング状態で支持してある。
また、このダブルコンベア36では、上面材21の合成樹脂発泡体を下面材22に被せるようにすることから、入口側の間隔を広げ、中間部から出口側を一定の間隔として無理なくサンドイッチ状に挟むことができるようにしてある。
こうして上下面材21、22の間に断熱発泡体12となる合成樹脂発泡体が挟まれてパネル状に一体化された後、トリミングのためサイドカッタ38およびクロスカッタ39でカットされ、所定の大きさの断熱発泡体12のパネルが製造される。
そして、この外形が所定寸法とされた断熱発泡体12のパネルに、プレスによる打ち抜き加工などで打ち抜き孔14が加工されて断熱発泡体12が完成する。
このようにして製造される断熱発泡体12は、型を必要とせずに容易に均一な厚みのものを連続的に製造することができ、大幅な生産性向上を図ることができるとともに、コスト低減を図ることができる。
また、型を必要としないことから、大きさの異なる断熱発泡体12を容易に製造することができる。
次に、真空断熱パネル10を構成する積層真空断熱体15は、例えば真空断熱材11およびその上下面のいずれか一方の面に積層される断熱材としての発泡体13とで構成される。
また、積層真空断熱体15は、真空断熱材およびその上下面の両面に積層される断熱材としての発泡体13とで構成されたものでも良い。
この真空断熱材11は、例えば連続気泡形の硬質プラスチックフォームのスラブ材などの芯材と、ゼオライトなどのゲッタ剤とを、ナイロン、PET、アルミ箔、ポリエチレンなどを積層した少なくとも4層のドライラミネート材からなる被覆材に入れてシールし、その内部を0.05Torr以下に減圧して封止したものが使用されるが、これに限らず、プラスチックフィルムと金属箔とのラミネートフィルムを有するものなどの他の被覆材で、シリカ粉末またはグラスウールを有したものなどの他の芯材を包み、内部を真空にした真空断熱材であっても良く、硬質プラスチックフォーム単体の断熱材に比べて熱伝導率が低く(例えば約6分の1)、高い断熱性が得られるものである。
また、断熱材となる発泡体13は、断熱発泡体12と同一の合成樹脂発泡体が用いられるほか、断熱発泡体12として使用できる他の合成樹脂発泡体を用いることもできる。
この積層真空断熱体15は、積層状態の厚みが断熱発泡体12と同一とされ、例えば9〜30mm、発泡体13のフォーム密度が20〜100kg/m3とされる。
このような積層真空断熱体15の製造方法は、例えば図4および図5に示すように、いわゆるインバース法が用いられ、連続供給される上下面材41,42のいずれか一方、ここでは上面材41に発泡体13となる合成樹脂発泡原料を塗布するとともに、いずれか他方、ここでは下面材42に真空断熱材11を接着固定し、合成樹脂発泡原料が発泡した状態で、上面材41を接近しながら下面材42上の真空断熱材11上に載せるようにし、上下面材41,42を押さえて一定の厚みにして積層硬化させた後、カットするようにしている。
また、積層真空断熱体の製造方法は、インバース法に限らず、ホリゾンタル法を用いても良いし、所定の厚みの発泡体のみのものと真空断熱材を接着剤や接着テープを介して積層させたものでも良い。
なお、この積層真空断熱体15の製造では、下面材42上に真空断熱材11が接着されて連続供給される点で、既に説明した断熱発泡体12の製造の場合の下面材22が単独であったのと異なるものである。
すなわち、この積層真空断熱体15の製造方法では、連続製造装置50のほぼ水平に設置された下面材移送ライン51からコイル状の下面材42が連続的に送り出されて供給され、この下面材42上に接触させたり、わずかな間隔で真空断熱材11が接着剤や粘着テープなどで接着固定される。ここでは、図5〈a〉に示すように、ホットメルト接着剤を下面材42にノズルから吹付けて真空断熱材11の全面を接着するようにし、真空断熱材11と下面材42との間に空気などが入らないようにしている。
こうして真空断熱材11を下面材42の表面に全面接着することで、積層真空断熱体15としたときのそりや変形を防止する。
一方、上面材41は、上面材移送ライン52からコイル状の上面材41が連続的に送り出されて供給され、水平に送り出した後その先に設けた湾曲部53によって上面材41を反転させて供給するようにしてある。
そして、上面材移送ライン52の湾曲部53の上流には、発泡体13の発泡原料として、例えば断熱発泡体12と同一の硬質ウレタンフォーム原料を塗布する塗布ノズル54が設けられ、この塗布ノズル54によって例えばイソシアネート系成分とポリオール系成分の2液を混合攪拌して発泡原料とした後、上面材41の表面(真空断熱パネル10の内側となる上面)に塗布するようにしている。
また、この塗布時において、発泡原料を横幅方向(図4の紙面垂直方向)に均一に塗布するため、塗布ノズル54を横幅方向に往復動させながら連続的に塗布するようにし、反転後下面材42上の真空断熱材11上に積層するように載せた場合に厚みが均一になるようにする。
さらに、上面材移送ライン52の湾曲部53から下流にかけて、カーブドプラテンヒーターなどの加熱装置55が設けられ、塗布ノズル54で塗布された発泡原料が次第に発泡しながら上面材41とともに送られる場合の発泡原料の発泡状態を調整できるようにしてある。
こうして上面材41に塗布された発泡原料が発泡した状態で、上面材41と下面材42とを対向させながら接近させ、上面材41と下面材42上の真空断熱材11とで発泡体13をサンドイッチ状に挟み込んだ後、更に下流のダブルコンベア56内に送り込んで上下から押えて一定の厚みにする。
そして、ダブルコンベア56で発泡厚みをほぼ所定の範囲内に規制して一体に積層されたのち、下流のキュアオーブン57に送られ、発泡体13を加熱硬化させて一体化するようにしてある。
こうして真空断熱材11に発泡体13が積層され、上下に面材41、42が当てられて一体化された後、トリミングのためカットされ、所定の大きさの積層真空断熱体15が完成する。
このカットには、サイドカッタ58およびクロスカッタ59が用いられ、たとえば図5に示すように、下面材移送ライン51の下面材42の下側に金属を検出する金属検出センサとして、たとえば高周波誘導式近接センサ60を設け、この高周波誘導式近接センサ60から一定の位置にクロスカッタ59を設置しておくことで、真空断熱材11を検出し、その検出結果に基づいてカットすることで、真空断熱材11を損傷することなく所定の長さに自動切断できるようにしてある。
このようにして積層真空断熱体15を製造することで、真空断熱材11上に均一の厚さで断熱材となる発泡体13を積層することができ、従来の合成樹脂発泡体を、型に取り付けた上下面材と真空断熱材の間に注入する方式に比べ、積層真空断熱体15を連続的に製造することができ、大幅な生産性向上を図ることができるとともに、コスト低減を図ることができる。
そして、打ち抜き孔14を形成した断熱発泡体12の打ち抜き孔14に、積層真空断熱体15を嵌め込むように装着し、打ち抜き孔14の周囲で断熱発泡体12と積層真空断熱体15とをテープなどで固定することで、真空断熱パネル10が完成する。
また、打ち抜き孔14の周囲側面、あるいは積層真空断熱体15の周囲側面に接着剤をつけて固定するようにしても良い。
このような真空断熱パネルの製造方法によれば、断熱発泡体12と積層真空断熱体15とを別々に製造し、これらを組み立てるようにするので、真空断熱材11が入る部分と入らない部分があっても断熱発泡体12および発泡体13の厚さを調整してパネル全体の厚さを均一にできるとともに、一部分が膨らむこともなく平滑にすることができる。
また、この真空断熱パネルの製造方法によれば、断熱発泡体12および積層真空断熱体15のいずれも型を必要とせずに製造することができ、大きさの異なる真空断熱パネルを製造する場合にも簡単に対応して製造することができる。
なお、大きさの異なる真空断熱パネルとしては、内部に挟み込む真空断熱材の1枚を大きく変える場合に限らず、同一大きさの真空断熱材で周囲の断熱発泡体部分の大きさが異なる場合、真空断熱材を複数枚として真空断熱材部分の大きさが異なる場合など、いずれの大きさの異なる真空断熱パネルも同様にして製造することができる。
また、このような大きさの異なる真空断熱パネルを製造する場合に、内部に挟み込む真空断熱材を複数枚として積層真空断熱体を製造し、複数枚の真空断熱材を含む1つの積層真空断熱体を断熱発泡体の1つの打ち抜き孔に装着して固定するようにしても良い。
既に説明した積層真空断熱材の製造の場合やこのような複数枚の真空断熱材を含む積層真空断熱体の製造の場合に、特に下面材の内外側面などに真空断熱材の位置を示すマーキングを施すことで、真空断熱材を所定の位置に接着でき、カットも正確にできるとともに、断熱施工の際の真空断熱材の損傷を防止することができる。
この発明の真空断熱パネルの製造方法により製造される真空断熱パネルにかかる分解状態の概略斜視図である。 この発明の真空断熱パネルの製造方法により製造される他の真空断熱パネルにかかる分解状態の概略斜視図である。 この発明の真空断熱パネルの製造方法の一実施の形態にかかる断熱発泡体の製造工程の概略構成図である。 この発明の真空断熱パネルの製造方法の一実施の形態にかかる積層真空断熱体の製造工程の概略構成図である。 この発明の真空断熱パネルの製造方法の一実施の形態にかかる積層真空断熱体の製造工程の製造開始部分および製造終了部分を拡大した概略構成図である。 従来の真空断熱パネルの概略斜視図である。
符号の説明
10 真空断熱パネル
11 真空断熱材
12 断熱発泡体
13 発泡体
14 打ち抜き孔
15 積層真空断熱体
21、41 上面材
22、42 下面材
30、50 連続製造装置
31、51 下面材移送ライン
32、52 上面材移送ライン
33、53 湾曲部
34、54 塗布ノズル
35、55 加熱装置
36、56 ダブルコンベア
37、57 キュアオーブン
38、58 サイドカッタ
39、59 クロスカッタ
60 金属検出センサ

Claims (3)

  1. 真空断熱材を発泡体で覆った真空断熱パネルを連続して製造するに際し、
    前記真空断熱パネルの大きさに形成した断熱発泡体に前記真空断熱材が入る打ち抜き孔を形成する一方、前記真空断熱材に発泡体を積層した積層真空断熱体を成形し、この積層真空断熱体を前記打ち抜き孔に装着・固定するようにしたことを特徴とする真空断熱パネルの製造方法。
  2. 前記積層真空断熱体を、前記真空断熱材を連続供給しながらその表面に発泡原料を塗布し、この発泡原料の発泡を面材で押えて一定の厚さにして積層硬化させた後、カットして成形するようにしたことを特徴とする請求項1記載の真空断熱パネルの製造方法。
  3. 前記積層真空断熱体を、前記発泡原料の発泡を押える面材を上面材とし、下面材にホットメルト接着剤を吹付けて前記真空断熱材の全面を接着するようにして成形することを特徴とする請求項2記載の真空断熱パネルの製造方法。
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