JP4539437B2 - 信号伝送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、外部交流電源で動作する信号伝送装置において発生するリーク電流によるノイズの問題、また信号伝送装置の誘導サージパルスからの保護に関するものである。
以下、上記信号伝送装置の従来の構成と問題点とを、図に従って説明する。ここでは、ドアホン子器、親機、増設器等からなる一般家庭用のインターホン装置を想定し、簡略化して説明する。
図7は、そのような信号伝送装置の第1の従来例である通話装置M100の内部構成を説明する概略ブロック図である。通話装置M100は、親機101と、この親機101に伝送線2でそれぞれ接続される増設器102と、親機駆動増設器103とで構成され、親機101、増設器102、親機駆動増設器103間での相互通話機能を有している。
親機101は、単相3線電力線3のうち、中性線(N)を含んだ2線からなる交流電源に接続される一対の電源端子T1、T1を有し、直流電源V1を親機101の各部に供給する電源部11aと、伝送線2に接続される一対の伝送端子T2、T2を有し、直流電源V1で動作して、伝送信号を送受信する送受信制御部101bと、直流電源V1から発生させた直流電圧Voを伝送端子T2、T2に供給する伝送線電源部4とを備える。なお、容量C3は、直流遮断用である。
増設器102は、単相3線電力線3のうち、中性線(N)を含んだ2線からなる交流電源に接続される一対の電源端子T1、T1を有し、直流電源V2を増設器102の各部に供給する電源部12aと、伝送線2に接続される一対の伝送端子T2、T2を有し、直流電源V2で動作して、伝送信号を送受信する送受信制御部102bと、伝送端子T2、T2から直流電流を取出す整流部105と、整流部105で取出した直流電流を通じさせる負荷部6とを備える。なお、容量C4は、直流遮断用である。
親機駆動増設器103は、伝送線に接続される一対の伝送端子T2、T2を有し、そこから受電して整流した直流電源V3を供給する受電部107と、この受電部107が備えるダイオードブリッジ107aの出力端子から伝送信号を送受信する送受信制御部103bとを備える。なお、容量C6、C8は、それぞれ直流遮断用、平滑化用である。
図8は、第2の従来例である通話装置M100Aの内部構成を説明する概略ブロック図である。通話装置装置M100Aは、親機101と、この親機101に伝送線2でそれぞれ接続される増設器102Aと、親機駆動増設器103とで構成され、親機101、増設器102A、親機駆動増設器103間での相互通話機能を有している。
親機101、親機駆動増設器103の構成は、従来例1の通話装置M100のものと共通なので、同一の参照符号を付け、説明を割愛する。
増設器102Aは、単相3線電力線3のうち、中性線(N)を含んだ2線からなる交流電源に接続される一対の電源端子T1、T1を有し、直流電源V2を増設器102Aの各部に供給する電源部12aと、伝送線2に接続される一対の伝送端子T2、T2を有し、直流電源V2で動作して、伝送信号を送受信する絶縁型の送受信制御部102bとを備える。なお、容量C4、C5は、直流遮断用である。
なお、次の特許文献には、カメラユニットと住戸モニタ間の配線の省線化したテレビドアホン装置が開示されており、映像制御器で、ドアホンカメラからの変調された映像信号を取り込み、住戸モニタに電力供給するための供給電流を映像信号に重畳して出力し、住戸モニタでは、供給電流を重畳された映像信号を取り込み、供給電流を分離し供給電力として用いるとともに映像信号を復調して映し出すことが記載されている。
特開平07−015724号公報
ところで、一般家庭などでは、単相3線電力線3の中性線(N)と、2本の電力線(+)、(−)の一方とを組み合わせて100Vのコンセントとしており、電力線(+)と電力線(−)とは、電圧位相が180度ずれた逆位相の関係にある。そのため、100Vのコンセントには、中性線(N)−電力線(+)の組合せで配電されたものと、中性線(N)−電力線(−)の組合せで配電されたものとが混在することになる(図7、8参照)。
図7に示した第1の従来例では、親機101と増設器102とにおける交流電源の位相の違いから伝送線2に現れるリーク電流は、交流電源の周波数を有するノイズを発生させ、親機101と増設器102とで相互通話している間、可聴域のハム音(商用電源の周波数成分(50〜60Hz)に同調したノイズ)となって音質を低下させてしまうという問題があった。
また、図8に示した第2の従来例は、そのようなリーク電流を低減するために、増設器102Aにおいて、送受信制御部102bを絶縁型にしている。しかしながら、この構成では、増設器102Aと伝送線2とが絶縁されているために、親機101の交流電源と増設器102Aの交流電源との双方の位相が互いに異なる場合には、増設器102Aの伝送端子T2、T2と、増設器102Aのグランド間の電位差が大きくなる場合(100V程度以上)がある。そのため増設器102Aには、伝送線2の誘導サージパルスから保護するための保護部品を付加できないという問題があった。
本発明は、そのような課題を解決するために、親機と増設器とにおける交流電源の位相の違いに起因したリーク電流によるノイズの影響を低減させることを主な目的とし、更に、増設器を伝送線2の誘導サージパルスから保護することも目的としている。
上記目的のため、請求項1に記載の信号伝送装置は、親機と、この親機に伝送線で接続される1以上の増設器とを含み、上記親機は、交流電源に接続される一対の電源端子を有し、直流電源を供給する電源部と、上記伝送線に接続される一対の伝送端子を有し、上記直流電源で動作する平衡型送受信制御部と、上記直流電源から発生させた直流電圧を上記一対の伝送端子に供給する伝送線電源部とを備え、上記増設器は、交流電源に接続される一対の電源端子を有し、直流電源を供給する電源部と、上記伝送線に接続される一対の伝送端子を有し、上記直流電源で動作する平衡型送受信制御部と、上記一対の伝送端子から直流電流を取出す、ローパスフィルタ特性を有した整流部と、この整流部で取出した直流電流を通じさせる負荷部とを備える。
ここで云うローパスフィルタ特性とは、少なくとも交流電源の基本周波数を含む周波数帯域では、低インピーダンスを有し、それより高い周波数帯域では、高いインピーダンスを有するインダクタ的な特性(疑似インダクタ特性)を意味している。
また、上記信号伝送装置を、ドアホン子器を有したインターホン装置として実現する場合には、本発明の親機と、増設器は、それぞれ、ドアホン子器を接続する親機と、その親機に接続される副親機として構成される。また、そのインターホン装置は、親機と接続され、親機から電源供給を受けて動作する親機駆動増設器を、別の副親機として更に含むようにしてもよい。このとき、親機駆動増設器は、伝送線に接続される一対の伝送端子を有し、平衡型の伝送信号を送受信する平衡型送受信制御部と、この一対の伝送端子から受電して整流した直流電源を供給する、ローパスフィルタ特性を有した受電部とを備えた構成とすればよい。
請求項2に記載の信号伝送装置では、上記平衡型送受信制御部が、伝送用トランスで構成される。
請求項3に記載の信号伝送装置では、上記平衡型送受信制御部が、伝送用平衡型アンプで構成される。
請求項1〜3のいずれかに記載の信号伝送装置では、伝送線が増設器における整流部、負荷部を介して、増設器のグランドと直流的に結合されており、増設器の一対の伝送端子と、グランド間の電位差が所定の範囲に規制される。これを前提として、請求項4では、上記増設器は、上記一対の伝送端子のそれぞれに、サージ保護部を接続付加している。
請求項1〜4では、交流電源の位相差に起因したノイズは、親機と増設器とを伝送線で接続することにより発生するコモンモードノイズであるため、平衡型送受信制御部を備えることで、該ノイズを減衰させることができる。
特に請求項3では、平衡型送受信制御部に伝送用平衡型アンプを用いているが、そのようなオペアンプは小型で低コストなので、装置の小型化や低コスト化に効果がある。
特に、請求項4では、増設器の伝送端子にサージ保護部を設けることにより、伝送線に生じた誘導サージパルス等から増設器を効果的に保護することができる。
本発明は、伝送線で信号伝送する信号伝送装置として、例えばインターホン装置などに好適に適用できるが、インターホン装置以外にも、伝送線で相互に信号伝送する複数の機器で構成される信号伝送装置であれば、本発明を適用することができる。なお、親機は、この親機と信号伝送する子器を備えた構成としてもよい。
例えば、本発明を複数の機器で構成される信号伝送装置に適用する場合、子器を備えた親機として本発明の親機を構成し、その機器と伝送線により相互に信号伝送する副親機の1つとして本発明の増設器を構成することができる。また、その信号伝送装置には、伝送線でこれらの機器と信号伝送する別の副親機として親機から受電して動作する親機駆動増設器を更に含ませても構わない。
以下では、本発明の簡単な実施例として、伝送線で相互に通話する親機と増設器とを含む通話装置の例を図に従って説明する。
図1は、実施例となる通話装置Mを、発明に関連する構成要素について説明する概略ブロック図である。
通話装置Mは、親機11と、この親機11に伝送線2でそれぞれ接続される増設器12と、親機駆動増設器13とで構成され、親機11、増設器12、親機駆動増設器13間での相互通話機能を有している。なお、図では、増設器12、親機駆動増設器13は、それぞれ1台ずつ記載しているが、それぞれ複数台であっても構わない。
親機11は、単相3線電力線3のうち、中性線(N)を含んだ2線からなる交流電源に接続される一対の電源端子T1、T1を有し、直流電源V1を親機11の各部に供給する電源部11aと、伝送線2に接続される一対の伝送端子T2、T2を有し、直流電源V1で動作して、平衡型の伝送信号を送受信する平衡型送受信制御部11bと、直流電源V1から発生させた直流電圧Voを伝送端子T2、T2の片側に供給する伝送線電源部4とを備える。なお、容量C3は、直流遮断用である。また、X、Yは、平衡型送受信制御部11bの入出力端子を意味している。
増設器12は、単相3線電力線3のうち、中性線(N)を含んだ2線からなる交流電源に接続される一対の電源端子T1、T1を有し、直流電源V2を増設器12の各部に供給する電源部12aと、伝送線2に接続される一対の伝送端子T2、T2を有し、直流電源V2で動作して、平衡型の伝送信号を送受信する平衡型送受信制御部12bと、伝送端子T2、T2から整流した電流を取り出す、ローパスフィルタ特性を有した整流部5と、整流部5で整流した電流を通じさせる負荷部6とを備える。なお、容量C4、C5は、直流遮断用である。また、X、Yは、平衡型送受信制御部12bの入出力端子を意味している。
親機駆動増設器13は、伝送線に接続される一対の伝送端子T2、T2を有し、平衡型の伝送信号を送受信する平衡型送受信制御部13bと、この一対の伝送端子T2、T2から受電して整流した直流電源V3を供給する、ローパスフィルタ特性を有した受電部7とを備える。なお、容量C6、C7は、直流遮断用、容量C8は、平滑化用である。また、X、Yは、平衡型送受信制御部13bの入出力端子を意味している。なお、他の構成として、従来例のように、伝送線に接続される一対の伝送端子T2、T2を有し、そこから受電して整流した直流電源V3を供給するローパスフィルタ特性を有した受電部7と、この受電部107を構成するダイオードブリッジ7aの出力端子から伝送信号を送受信する送受信制御部とを備えても構わない。
電源部11a、12aは同様の構成であり、電源端子T1、T1には、コモンモードチョークコイルL1を介して、公知構成のスイッチング電源回路SPが接続され、このスイッチング電源SPからは、直流電源V1(V2)と、グランドとが導出されている。また、電源端子T1、T1は、それぞれコンデンサC1、C2を介してグランドに接続されている。ここに、コモンモードチョークコイルL1は、コモンモードノイズ電流がこの部品を通ると、フェライトコアに同じ向きの磁束が発生し、インダクタンス成分でそのノイズ電流を減衰させるものである。また、コンデンサC1、C2は、スイッチング電源回路SPの高周波ノイズを吸収するものである。
平衡型送受信制御部11b、12b、13bは、いずれも同様の構成で、基本的な構成要素として、いずれも図示しない制御用マイコン、マイク、スピーカ、表示操作部等を備え、オペレータの呼出操作を受け付けると、呼出先機を指定した呼出信号を送信し、その応答信号を受信する一方、呼出信号を受信すると、オペレータに呼出を通知して操作を受け付け、応答信号を呼出元機に返信する通話開始処理と、送話信号を呼出先機、あるいは呼出元機に送信する一方、受話信号を呼出先機、あるいは呼出元機から受信する通話処理と、通話終了処理とを実行制御する機能を少なくとも有している。
ここで、呼出信号、応答信号等の制御信号と、送話信号、受話信号などの音声信号は、周波数多重化など公知の方法で分離多重化され、伝送線2に対して平衡型の伝送信号として出入力される。なお、平衡型送受信制御部11b、12b、13bの具体的な構成例については後述する。
整流部5は、伝送端子T2、T2が接続される公知構成のダイオードブリッジ5aと、ローパスフィルタ特性を有した音声帯域遮断部5bとで構成されている。伝送線2から、整流部5を通じて取り出された電流は、更に、例えば抵抗等で構成される負荷部6を通じてグランドに導かれる。ここで云うローパスフィルタ特性とは、交流電源の基本周波数から、数次の高調波周波数程度までの低い周波数帯域では、低インピーダンスを有し、それより高い周波数帯域では、より高いインピーダンスを有するインダクタ的な特性(疑似インダクタ特性)を意味しており、そのような特性を有するコイルを用いて、音声帯域遮断部5bを構成してもよい。
受電部7は、伝送端子T2、T2が接続される公知構成のダイオードブリッジ7aと、上記と同様のローパスフィルタ特性を有した音声帯域遮断部7bと、平滑化用の容量C7とで構成されている。この容量C7は、ダイオードブリッジ7aから、音声帯域遮断部7bを通じて導出された直流電圧V3を平滑化するものである。
次いで、通話装置Mの基本動作を説明する。すなわち、基本動作では、親機11、増設器12、親機駆動増設器13のいずれかで、呼出先機を指定した呼出操作を受け付けると、通話開始処理を開始して、その呼出先機を指定した呼出信号を平衡型の伝送信号として送信する。その呼出信号を受信した呼出先機は、通話開始処理を開始して、スピーカから呼出音を出力し、応答操作を受け付けると、応答信号を平衡型の伝送信号として返信する。そして、呼出元機がその応答信号を受信すると、呼出元機、呼出先機の双方で通話開始処理が完了し、両者は通話処理を開始する。
通話処理では、呼出元機と呼出先機との間で、音声信号を平衡型の伝送信号として互いに送受信することにより、両者の間での通話がなされる。その後、呼出元機、呼出先機のいずれかで、終了操作を受け付けると、その操作を受け付けた側は、通話終了処理を開始して、通話処理を終了させ、他方側に終了信号を平衡型の伝送信号として送信する。一方、他方側は、終了信号を受信すると、通話終了処理を開始して、通話処理を終了させる。
通話装置Mの基本動作は以上であるが、本発明は、上記において、交流電源で動作する親機11と増設器12とが相互に信号伝送する際の、交流電源の位相差に基づくリーク電流が発生させるノイズに注目したものである。ここで云う、交流電源の位相差とは、親機11が受けている交流電源の電圧位相と、増設器12が受けている交流電源の電圧位相との差を意味しており、図1の例では、親機11は、単相3線電力線3のうち、中性線(N)−電力線(+)の組合せによる交流電源を受けているのに対し、増設器12は、中性線(N)−電力線(−)の組合せによる交流電源を受けていることが原因となっている。しかしながら、同様の位相差は、親機11が、中性線(N)−電力線(−)の組合せによる交流電源を受ける一方、増設器12が電力線(+)−中性線(N)の組合せによる交流電源を受ける場合も発生する。
すなわち、親機11は、中性線(N)、電力線(+)と、電源部11aの容量C1、C2等で容量結合しているので、電力線(+)の電位変化に連動して、親機11のグランドが大地に対して電位変動しようとする。これに対して、増設器12は、中性線(N)、電力線(−)と、電源部12aの容量C1、C2等で容量結合しているので、電力線(−)の電位変化に連動して、増設器12のグランドが大地に対して電位変動しようとする。
しかしながら、親機11と増設器12とは、伝送線2によって、有限のインピーダンスで接続されているので、親機11のグランドの大地に対する電位と、増設器12のグランドの大地に対する電位との差により、伝送線2には、この電位差を解消する方向のリーク電流が発生する。
図2は、単相3線電力線3の各線の時刻に対する電位変化を示す波形図であって、図のように、電力線(+)、電力線(−)は、中性線(N)に対して、互いに180度の位相差で、電位を変化させている。この波形図において、期間T1〜T2では、電力線(+)の電位は上昇しており、電力線(−)の電位は下降しているので、親機11、増設器12間のインピーダンスにも因るが、概ね、親機11から増設器12に向かうリーク電流が発生する。次いで、期間T2〜T3では、電力線(+)の電位は下降しており、電力線(−)の電位は上昇しているので、反対に、増設器12から親機11に向かうリーク電流が発生する。このように、リーク電流は、交流電源の周波数に応じて、半周期毎に向きを変えて、親機11、増設器12間を往復する。
図1における実線矢印は、親機11から増設器12に向かう方向のリーク電流の経路を示し、増設器12から親機11に向かう方向のリーク電流は、その矢印を逆向きに流れる。
このようなリーク電流は、従来、交流電源の周波数に応じたノイズを発生させ、通話中には、可聴域のハム音となって音質を低下させていた。しかし、本発明では、親機11と、増設器12とが平衡型の伝送信号による信号伝送を行うので、リーク電流によるコモンモードノイズは無効化される。この効果として、ハム音として聞き取れる背景ノイズが効果的に抑制され、通話の音質低下が効果的に抑制される。
図3、図4は、平衡型送受信制御部11b、12b、13bの例を、本発明に関連する構成要素について具体的に説明する概略ブロック図である。なお、平衡型送受信制御部11b、12b、13bは、いずれも共通の構成としてよい。
まず、図3に示した例を説明すると、この平衡型送受信制御部11b(12b、13b)は、平衡型の伝送信号の送受信を行う伝送用トランスTと、マイクMICで集音した信号を増幅する第1の伝送用アンプIC1と、受信した伝送信号を増幅し、スピーカSPを駆動する第2の伝送用アンプIC2とを備える。なお、容量C9は、直流遮断用の容量である。また、平衡型送受信制御部11b(12b、13b)は、第1の伝送用アンプIC1や第2の伝送用アンプIC2などを制御するマイコンや、表示操作部等も備えるが、これらは、従来と同様であり、本発明と直接関連するものではないので、説明を割愛する。
次いで、図4に示した例を説明すると、この平衡型送受信制御部11b(12b、13b)は、マイクMICで集音した信号を増幅し、平衡型の伝送信号として出力する第1の伝送用平衡型アンプIC3と、受信した平衡型の伝送信号を増幅し、スピーカSPを駆動する第2の伝送用平衡型アンプIC4とを備える。また、第1の伝送用平衡型アンプIC3や第2の伝送用平衡型アンプIC4などを制御するマイコンや、表示操作部等も備えるが、これらは、従来と同様であり、本発明と直接関連するものではないので、説明を割愛する。
図5は、増設器12の変形例である、サージ保護部10、10を備えた増設器12Aを、発明に関連する構成要素について説明する概略ブロック図である。
図に示すように、増設器12Aの伝送端子T2、T2には、それぞれ、サージ保護部10、10を接続付加している。他の構成要素は、図1に示した通話装置Mの増設器12と共通なので、同一の参照符号を付けて、説明を割愛する。
サージ保護部10、10は、伝送端子T2、T2とグランドとの間に、逆方向のダイオードを介設して構成してもよい。そのような構成とした場合には、伝送線2に発生した、負電位の誘導サージパルスを、ダイオードを通じてグランドに逃がすことができる。このとき、ダイオードとしては、高速かつ高耐圧のものが望ましい。また、伝送端子T2、T2と直流電源V2との間に、逆方向のダイオードを更に介設して、正電位の誘導サージパルスを直流電源V2に逃がすようにしてもよい。
ここで、サージ保護部10、10の接続付加は、伝送線2が増設器12Aにおける音声帯域遮断部5b、負荷部6を介して、増設器12Aのグランドと直流的に結合されたことにより、増設器12Aの伝送端子T2、T2と、グランド間の電位差が一定の範囲に規制されることを前提としているので、その電位差の範囲を考慮して、サージ保護部10、10の特性を定めることが望ましい。
図6は、別実施例のインターホン装置M1を、外観とシステム構成とについて説明する図面である。インターホン装置M2は、ハンズフリーのインターホン装置として、一般住戸等に設置されるものである。ここで、本発明の親機11Bは、ドアホン子器14を備えたインターホン親機として構成され、本発明の増設器12Bは、そのインターホン親機と伝送線2で接続される副親機として構成されている。更に、このインターホン装置M1は、親機から受電して動作する親機駆動増設器13Bを、別の副親機として構成している。
すなわち、インターホン装置M2は、ドアホン子器14を2線式伝送線21で接続した親機11Bと、この親機11Bに2線式伝送線2でそれぞれ接続される増設器12Bと、親機駆動増設器13Bとで構成され、親機11B、増設器12Bは、それぞれ商用100V電源コンセントに挿入したプラグT1から交流電源を受けて動作し、親機駆動増設器13B、ドアホン子器14は、それぞれ2線式伝送線2、21を通じて、親機11Bから直流電源を受けて動作する。
図に示すように、親機11B、増設器12B、親機駆動増設器13Bは、それぞれの筐体に、マイクMICと、スピーカSPと、表示操作部を構成する表示灯8や操作釦9とが設けられている。また、ドアホン子器14の筐体には、マイクMCと、操作部を構成する呼出釦9とが設けられている。
次いで、動作について説明すると、親機11Bは、居間などに設置されており、住戸の門扉などに設置されているドアホン子器14の呼出釦9の押下を検知すれば、スピーカSPを鳴動させて、来客を家人に報知する。このような来客の呼出に対して、家人が親機11Bの操作釦9によって応答操作すれば、スピーカSP、マイクMICを用いて来客と通話を開始させる。
増設器12B、親機駆動増設器13Bは、親機11Bとは別の部屋に設置されるが、親機11Bと同等の機能を有しており、親機11B、増設器12B、親機駆動増設器13Bは、互いに内線通話をすることもできる。
図によれば、親機11B、増設器12Bのそれぞれの電源プラグT1が挿入されるコンセントからは、逆位相の交流電源が供給されるように配電されているが、インターホン装置M1には本発明が適用されているので、親機11Bと増設器12Bとの通話では、ハム音などが効果的に抑制され、音質の低下が防止される。
本発明の実施例である通話装置の構成を説明する概略ブロック図。 単相3線電力線の時間に対する電位変化を示す波形図。 平衡型送受信制御部の構成を説明する概略ブロック図。 平衡型送受信制御部の別構成を説明する概略ブロック図。 別の実施例である増設器の構成を説明する概略ブロック図。 更に別の実施例であるインターホン装置の外観とシステムとを説明する図面。 従来例である通話装置の構成を説明する概略ブロック図。 別の従来例である通話装置の構成を説明する概略ブロック図。
符号の説明
2 伝送線
4 伝送線電源部
5 整流部
6 負荷部
10 サージ保護部
11、11B 親機
12、12A、12B 増設器
11a、12a 電源部
11b、12b 平衡型送受信制御部
IC3、IC4 伝送用平衡型アンプ
T 伝送用トランス
T1 電源端子
T2 伝送端子

Claims (4)

  1. 親機と、この親機に伝送線で接続される1以上の増設器とを含み、
    上記親機は、交流電源に接続される一対の電源端子を有し、直流電源を供給する電源部と、上記伝送線に接続される一対の伝送端子を有し、上記直流電源で動作する平衡型送受信制御部と、上記直流電源から発生させた直流電圧を上記一対の伝送端子に供給する伝送線電源部とを備え、
    上記増設器は、交流電源に接続される一対の電源端子を有し、直流電源を供給する電源部と、上記伝送線に接続される一対の伝送端子を有し、上記直流電源で動作する平衡型送受信制御部と、上記一対の伝送端子から直流電流を取出す、ローパスフィルタ特性を有した整流部と、この整流部から取出した直流電流を通じさせる負荷部とを備える信号伝送装置。
  2. 請求項1において、
    上記平衡型送受信制御部は、伝送用トランスで構成されることを特徴とする信号伝送装置。
  3. 請求項1において、
    上記平衡型送受信制御部は、伝送用平衡型アンプで構成されることを特徴とする信号伝送装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    上記増設器は、上記一対の伝送端子のそれぞれに、サージ保護部を接続付加していることを特徴とする信号伝送装置。
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