JP4539090B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、振動板上に形成された圧電素子に電圧を印加して圧力室の中のインクを加減圧し、ノズルからインク滴を吐出させる画像記録装置に関する。
従来からインクジェット式の画像記録装置においてインク吐出特性のバラツキを抑制するために、圧電素子に印加する駆動電圧波形を複数のノズルで構成されるグループ毎に制御する方法が考案されている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
しかし、従来の駆動電圧波形の制御は、圧電素子の静電容量等の特性のバラツキが少ないことを前提として、或いは静電容量等の特性バラツキを小さくする為の選別を経て、行われている。このため、圧電素子の製造コストを低減するために工数や工程を削減し、圧電素子の特性のバラツキを許容した場合、上記グループ内においてインク吐出特性のバラツキが発生するという問題があった。
また、更には、圧電素子に印加する駆動電圧波形をノズル単位で制御する方法も考案されている(例えば、特許文献4、5参照)が、インクジェット式ヘッドの高速化、長尺化、ノズル間の狭ピッチ化に伴い、ノズル数が非常に多くなる傾向にあり、制御系が複雑になってコストが上昇してしまうという問題があった。
一方、インクジェット式の画像記録装置用ヘッドの製造方法の1つとして、振動板やノズル等が形成されたインク流路基板の振動板上に圧電素子を貼り合わせて形成する方法が知られている。しかし、インクジェット式ヘッドの高速化、長尺化(例えば紙幅化)が要求される中で、圧電素子の基となる圧電ウエハを多量に平面配置して圧電素子を形成する必要があるが、圧電ウエハ毎の特性差の影響を受けて、吐出特性のバラツキが大きくなるという問題があった。
また、圧電ウエハ毎の特性差を小さくする為に、例えば圧電ウエハを研磨して厚さの略同一化を図ったり、電極膜厚の均一化、薄膜化が可能なスパッタリングに代表される薄膜成形法を導入する等の対策が採用されるが、研磨加工に起因する歩留まり低下や信頼性低下、電極形成に際する薄膜形成法導入による圧電ウエハ製造コスト上昇等の問題があった。
特開平10−291310号公報 特開2002−196127号公報 特開2001−038892号公報 特開平11−058704号公報 特開平10−235859号公報
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、圧電素子の製造コストを低減すると共に、特性の異なる圧電素子によるインク吐出特性のバラツキを抑制することを目的とする。
請求項1に記載の画像記録装置は、ノズルと連通する圧力室の壁面の一部を形成する振動板上に圧電素子が形成され、前記圧電素子の作動で前記振動板を変形させて前記圧力室の中のインクを加減圧し、前記ノズルからインク滴を吐出させるインクジェット記録ヘッドと、前記圧電素子に電圧を印加して前記圧電素子を作動させる電圧印加手段と、を備える画像記録装置であって、前記インクジェット記録ヘッドは、圧電ウエハから分割され、変位特性が略同一の複数の圧電素子で構成された複数の圧電素子群を1つのグループとして複数のグループを有し、該グループ毎の変位特性が一端から他端にかけて次第に大きく、又は小さくなる傾向を持つように、前記複数のグループが配置されて構成され、前記電圧印加手段は、前記グループ毎の変位特性の前記傾向に合わせて、該グループ毎に駆動電圧波形を変えることを特徴とする。
請求項1に記載の画像記録装置のインクジェット記録ヘッドでは、圧力室の壁面の一部を形成する振動板上に圧電素子が形成されており、圧電素子が電圧印加手段によって電圧を印加されて作動されると、振動板が変形して圧力室の中のインクが加減圧され、圧力室に連通するノズルからインク滴が吐き出される。
このインクジェット記録ヘッドでは、圧電ウエハから分割された複数の圧電素子で複数の圧電素子群を構成するが、圧電ウエハ毎に厚さや静電容量等が異なるので、複数の圧電素子から構成される圧電素子群毎に変位特性が異なる。
そのため、このインクジェット記録ヘッドは、圧電ウエハから分割され、変位特性が略同一の複数の圧電素子で構成された圧電素子群を1つのグループとして複数のグループを有し、グループ毎の変位特性が一端から他端にかけて次第に大きく、又は小さくなる傾向を持つように、その複数のグループが配置されて構成され、電圧印加手段は、グループ毎の変位特性の傾向に合わせて、そのグループ毎に駆動電圧波形を変えている。
すなわち、例えば各グループの特性値が振動板の一端部から他端部へ次第に増加して行くように、各グループを配置した場合には、駆動電圧波形の電圧値が振動板の一端部から他端部へ次第に減少して行くように、電圧印加手段が、特性値が異なる各グループ毎に電圧を印加する。
これによって、各グループ毎に異なる変位特性を補正することが可能となり、吐出特性が均一且つ良好なインクジェットヘッドを得ることができると共に、変位特性の異なる圧電素子群(即ち、この基となる圧電ウエハ)を用いることができる。
したがって、従来、圧電素子の製造時に行っていた研磨や均一な電極成膜を行うための薄膜形成法を採用する必要がなくなり、製造歩留まりの向上、信頼性の向上、製造コスト低減が可能となる。
また、ヘッド内のインク滴の吐出特性が一端から他端にかけて次第に大きく、又は小さくなる傾向を持つので、この傾向に合わせて画像処置を行うことで、インク吐出特性のバラツキの影響のない画像を得ることができる。
なお、各圧電素子群の各圧電素子の変位特性は略同一とされているので、各圧電素子群のインク吐出特性のバラツキは抑制される
また、各圧電素子群に対して駆動電圧波形の補正を行えば良いので、補正制御を簡易化できる。
ここで、圧電素子の変位量は静電容量と駆動電圧との積によって求まる電荷の値で決まる。そして、駆動電圧は容易に調整可能である。
のため、圧電素子の静電容量さえ解っていれば、圧電素子の変位量を容易に所望の値にすることができる。
なお、グループ化されて配置された特性が異なる複数の圧電素子群によるインク吐出特性のバラツキを、電圧印加手段が各グループ毎に算出される補正率で駆動電圧波形を変えことで抑制してもよい。
れによって、電圧印加手段の制御を簡易化でき、コストを低減できる。
また、特性値でランク分けされて配置された特性が異なる各グループによるインク吐出特性のバラツキを、電圧印加手段が各ランク毎に決められた補正率で駆動電圧波形を変えることで抑制してもよい。
すなわち、電圧印加手段は、補正率を算出することなく予め決められた補正率で駆動電圧波形を変えれば良い。
たがって、インク吐出特性の補正を単にグループ化して行う場合と比して、更に電圧印加手段の制御を簡易化でき、コストを低減できる。
なお、静電容量等の変位特性が異なる圧電素子群をランダムに配置し、変位特性が異なる各圧電素子群毎に駆動電圧波形を変えるようにして、インク滴の吐出特性のバラツキを抑制するようにしてもよい。
ここで、圧電素子群をインクジェット記録ヘッドにランダムに配置する場合、その圧電素子群を配置する際に圧電素子の特性値を把握しておく必要がない。
すなわち、圧電ウエハを配置し、後述する手段等により圧電ウエハを分割して得られる複数の圧電素子で形成された圧電素子群に対して、圧電素子の特性値を測定すれば良い
これによれば、振動板等に固定されていない脆い状態の圧電ウエハ(分割前の圧電素子の状態)に静電容量を測定するための測定針等を当てて圧電ウエハを破損させることを防止できる。
また、駆動電圧波形の立ち上げ勾配を略一定にしてインク滴の吐出速度のバラツキを抑制するようにしてもよい
変位特性が異なる圧電素子群毎に駆動電圧波形の電圧値を、立ち上げ勾配は略一定にして変えると、インク滴の吐出量のバラツキを抑制できると共に、インク滴の吐出速度のバラツキも抑制できる。したがって、ドットの径、間隔のバラツキが少ない良好な画像が得られる。
更に、駆動電圧波形の印加タイミングを変えることで、吐出速度が異なるインク滴のドット間隔のバラツキを抑制するようにしてもよい。
駆動電圧波形の立ち上げ時間を変えずに電圧値のみを変えた場合、駆動電圧波形の立ち上げ勾配が変わってしまうので、インク滴の吐出速度が各圧電素子毎に異なってしまい、記録媒体に付着したインク滴のドット間隔にバラツキが発生する。
そのため、印加タイミングを変位特性が異なる各圧電素子群毎に変えることでインク滴のドット間隔のバラツキを抑制する。
すなわち、電圧値が大きく立ち上げ勾配が急である圧電素子は、印加タイミングを遅らせ、電圧値が小さく立ち上げ勾配が緩い圧電素子は、印加タイミングを速くする。
これによって、インク滴を記録媒体に一定のタイミングで付着させることができ、インク滴のドット間隔のバラツキを抑制できる。
何れにしても、インク吐出量は圧電素子の変位量によって決まり、この変位量は、上述したように電圧印加手段によって圧電素子に印加された電圧の値と圧電素子の静電容量の値との積によって求まる電荷の値によって決まる。
そして、変位特性が異なる圧電素子に発生する電荷の値のバラツキは、電圧値を変えることで抑制され、これによって、圧電素子の変位量のバラツキが抑制されて、インク吐出量のバラツキが抑制される。
本発明は上記構成にしたので、圧電素子の製造コストを低減すると共に、特性の異なる圧電素子によるインク吐出特性のバラツキを抑制できる。
以下に図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、インクジェット記録ヘッド10は、インクジェット式記録装置1に搭載されている。このインクジェット式記録装置1では、インクジェット記録ヘッド10を主走査方向(図中矢印A方向)に走査しながら、記録用紙2を副走査方向(図中矢印B方向)に搬送して、インクジェット記録ヘッド10から記録用紙2へインク滴を吐出させる。これによって、記録用紙2の全面に画像が記録される。
図2に示すように、インクジェット記録ヘッド10は、複数のノズル12がエキシマレーザー等で形成されたポリイミド等のノズルプレート14と、ノズル12、インクプール16、インク供給口18、圧力室20が複数形成された複数枚の流路プレート22と、振動板24が接合されている。ノズル12は圧力室20に連通し、インクプール16はインク供給口18によって圧力室20に連通している。また、圧電素子(以下、ピエゾと言う)26が振動板24に接着層28によって接着されている。このピエゾ26には銅線30が半田32によって接続されている。なお、振動板24、ピエゾ26、及び接着層28でピエゾアクチュエータ36が構成されている。
図3に示すように、ピエゾ26は接着層28によって振動板24に圧力室20に面して接着されており、このピエゾ26は、電圧が印加されると撓んで振動板24を変形させる。これによって、圧力室20内のインクが加減圧されてノズル12から吐出される。
ここで、本実施形態では、ピエゾ26の製造コストを下げるために、通常よりも大幅に工程、工数を減らしているので、ピエゾウエハ34(図4参照)毎に圧電体膜や電極の厚さにバラツキが生じている。そして、ピエゾウエハ34の製造歩留まりを向上させるために、圧電体膜や電極の厚さのスクリーニングは行わずに、静電容量等の変位特性が異なるピエゾウエハ34を用いている。このため、変位特性が異なるピエゾ26によるインク吐出特性のバラツキを補正する必要がある。
そこで、本実施形態では、ピエゾウエハ34毎(即ち、後述するピエゾ群26´毎)に駆動電圧波形を変えることでインク吐出特性のバラツキを補正する。以下、インク吐出特性のバラツキを補正する方法、及びピエゾアクチュエータ36の製造方法について説明する。
図4に示すように、電極と一体で焼成させた直径10mm、厚さ40μmの円板状のピエゾウエハ34を所望形状(ここでは平行四辺形)にダイシング等によって加工する。そして、加工されたピエゾウエハ34の静電容量を測定する。
そして、加工された複数枚のピエゾウエハ34を基板38に後述する配置方法で配置して固定し、ピエゾウエハ34をフォトリソグラフィによりマスキングし、ブラスト法により各ピエゾ26に各ノズル12に対応するように分割する。これによって、同一のピエゾウエハ34から分割された複数のピエゾ26で構成されるピエゾ群26´が、配置したピエゾウエハ34の枚数分だけ形成される。
その後、図2に示すように、基板38上に固定されたピエゾ26をノズル12に対応するように振動板24に接着層28によって接着し、ピエゾ26に銅線30を接続し、液体供給管等を取り付ける。そして、前述した通り、ダイシング等によって加工されたピエゾウエハ34の静電容量(即ち、ピエゾ群26´の静電容量)の値に基づいて以下の方法でインク吐出特性のバラツキを補正する。
ここから、ピエゾ群26´(ピエゾウエハ34)の配置方法、及び駆動電圧波形の補正方法について説明する。
図5にはピエゾアクチュエータ36を駆動させる電圧印加手段40の概略構成を示している。電圧印加手段40は、駆動波形生成/印加タイミング保持手段42と、駆動波形補正手段44と、基準駆動波形情報保持手段46と、特性情報保持手段48とで構成されている。
まず、ヘッド製造時に特性情報取得/処理手段50にピエゾ群26´の静電容量の値が入力されて入力情報が処理され、特性情報取得/処理手段50から特性情報保持手段48へ静電容量情報が送られる。
そして、駆動波形補正手段44が、特性情報保持手段48に記録されているピエゾ群26´の静電容量情報に基づいて、基準駆動波形情報保持手段46に入力されている基準駆動電圧波形(図9、図10に点線で図示)をピエゾ群26´毎に補正すると共に、印加タイミングを決定する。
そして、駆動波形生成/印加タイミング保持手段42が、駆動波形補正手段44によって補正された駆動電圧波形を生成し、駆動波形補正手段44によって決められた印加タイミングで各ピエゾ26に電圧を印加する。
[ピエゾ群26´の配置方法、及び駆動電圧波形の補正方法1]
図6に示すように、ピエゾ群26´をその特性値(ここでは変位又は電荷)に関係無くランダムに配置し、電圧印加手段40が静電容量が異なる各ピエゾ群26´毎に駆動電圧波形を補正する。ここで、ピエゾ群26´をランダムに配置する場合、ピエゾ群26´を配置する際にピエゾ群26´の静電容量を把握しておく必要がない。即ち、ピエゾ群26´を配置した後、ピエゾ群26´の静電容量値を測定すれば良い。この場合、例えばピエゾウエハ34から分割されて形成されるピエゾ群26´を構成する複数のピエゾ26の内の1つのピエゾ26の静電容量を、このピエゾ群26´(ピエゾウエハ34)の静電容量値として測定し、この値を基に、後述する方法により駆動電圧波形補正を行えば良く、又、例えばピエゾ群26´を構成する全部のピエゾ26の静電容量を測定し、その平均値を基にしても良い。
このような手段を取ることにより、振動板24や基板38に固定されていない脆い状態のピエゾウエハ34に静電容量を測定するための測定針を当ててピエゾウエハ34を破損させることを防止できる。
ここから駆動電圧波形の補正方法について説明する。
インク吐出特性を一定にするためには、ヘッド内の全てのピエゾ群26´の変位量δを一定にしなければならない。そして、この変位量δを一定にするためには、ピエゾ群26´に電圧Vを印加した際に発生する電荷Qを一定にしなければならない。
この電荷Qを等価回路では、電荷Q=静電容量C×電圧Vと表すことができ、本実施形態ではこの電荷Qが基準値(設計値)Q0(=C0×V0:C0は静電容量の基準値、V0は電圧の基準値)となるように駆動電圧波形を補正する。
即ち、本実施形態では、ピエゾ群26´の静電容量Cが基準値C0からばらつき、Q=C×V0となるので、ピエゾ群26´毎に電圧VをV=C0/C×V0と補正して電荷Qを基準値Q0とする。
図7の表には、ピエゾ群26´の静電容量Cと補正率C0/Cを示している。なお、ランク分け無しの場合とランク分け有りの場合が記載されているが、ランク分け無しの場合は、算出された補正率C0/C(図8のグラフ参照)でそのまま基準電圧V0を補正する。また、ランク分け有りの場合は、全てのピエゾ群26´を複数のランク(ここでは、ランクA〜D)に分類して、ランク別に補正率(ここでは、Aは1.00、Bは0.95等)を決定し、基準電圧V0を補正する。
ここで、駆動電圧波形の電圧Vのみを変更した場合、各ピエゾ群26´毎に駆動電圧波形の立ち上げ勾配が変化し、各ピエゾ群26´毎のインク滴の噴射速度(滴速)のバラツキが発生する。このため、記録用紙2に付着したインク滴のドット間隔のバラツキが発生する。
このため、図9のグラフに示すように、駆動電圧波形の印加タイミングを各ピエゾ群26´毎に変える。即ち、立ち上げ勾配が基準より急であるピエゾ群26´は基準より噴射速度が速くなるので、印加タイミングを基準より遅くし、立ち上げ勾配が基準より緩いピエゾ群26´は噴射速度が基準より遅くなるので、印加タイミングを基準より速くする。これによって、インク滴が記録用紙2に付着するタイミングのバラツキを抑制できるので、記録用紙2に付着したインク滴のドット間隔のバラツキを抑制できる。
なお、ここではインク滴の噴射速度のバラツキを許容したが、インク滴の噴射速度のバラツキを抑制する方法を取ることも可能である。図10のグラフに示すように、基準駆動電圧波形の電圧V0よりも高い電圧V1が印加されるピエゾ群26´の立ち上げ時間T1を基準の立ち上げ時間T0より長くし、基準駆動電圧波形の電圧V0よりも低い電圧V2が印加されるピエゾ群26´の立ち上げ時間T2を基準の立ち上げ時間T0より短くする。
即ち、立ち上げ時間を変えて電圧値V1までの立ち上げ勾配と電圧値V2までの立ち上げ勾配を略同一とする。これによって、インク滴の噴射速度が略同一となり、記録用紙2に付着したインク滴のドット間隔のバラツキが少なくなる。
[ピエゾ群26´の配置方法、及び駆動電圧波形の補正方法2]
次に、参考例として、ランダムに配置されたピエゾ群26´をグループ化してグループ毎に駆動電圧波形を補正する方法について説明する。
図11に示すように、特性値(ここでは変位又は電荷)に関係無くランダムに配置されたピエゾ群26´を、静電容量Cが略同一、又は同一ランクの複数(ここでは2群)のピエゾ群26´毎にグループ化する。そして、グループ毎に駆動電圧波形を補正して電荷Qを略一定にする。
ここで、ランク分けする場合は、各グループが属するランク別の補正率(図7参照)に従って駆動電圧波形を補正し、ランク分けしない場合は、各グループ内の個々のピエゾ群26´の静電容量Cの平均値を基に、図7の表の補正率に従って駆動電圧波形を補正する。
このようにグループ化して駆動電圧波形の補正を行うことによって、駆動電圧波形の補正制御を簡易化でき、コストを低減できる。
[ピエゾ群26´の配置方法、及び駆動電圧波形の補正方法3]
次に、ピエゾ群26´の特性がヘッド内で一定傾向を持って変化するようにピエゾ群26´を配置し、この一定傾向に合わせて駆動電圧波形を補正する方法について説明する。
図12(A)、(B)に示すように、複数のピエゾ群26´を静電容量Cがヘッド内の一端部から他端部へかけて次第に大きく、又は小さくなるように、ピエゾ群26´を配置する。そして、駆動電圧波形をヘッド内の一端部から他端部へかけて次第に小さく、又は大きくなるように補正し、電荷Qを基準電荷Q0に近づける。
ここで、駆動電圧波形の補正によってヘッド内の特性差を完全に補正できなかったとしても、ヘッド内の特性は一端部から他端部へかけて次第に大きく、又は小さくなるという特定の傾向を持っているので、この傾向に合わせて画像処理を行うことでヘッド内の特性差による画質の悪化を防止できる。
[ピエゾ群26´の配置方法、及び駆動電圧波形の補正方法4]
次に、静電容量Cが略同一又は同一ランクの複数のピエゾ群26´で構成される複数のグループを、一定の傾向を持って配置してグループ毎に駆動電圧波形を補正する方法について説明する。
図13(A)に示すように、静電容量Cが略同一、又は同一ランクの複数(ここでは2群)のピエゾ群26´で構成される複数のグループ(ここでは3グループ)を、静電容量Cが一端部から他端部へかけて大きく、又は小さくなるように配置する。そして、各グループ毎に駆動電圧波形を補正して電荷Qを略一定にする。
ここで、ランク分けする場合は、各グループが属するランク別の補正率に従って駆動電圧波形を補正し、ランク分けしない場合は、各グループ内の個々のピエゾ群26´の静電容量値Cの例えば平均値を基に、図7の表の補正率に従って駆動電圧波形を補正する。
このようにグループ化して駆動電圧波形の補正を行うことによって、駆動電圧波形の補正制御を簡易化でき、コストを低減できる。
また、図13(B)に示すように、各ピエゾ群26´の静電容量Cが全て異なる場合は、例えば左側3群、右側3群でそれぞれグループを構成する。そして、特性ランク分けする場合は、グループ内の3群のピエゾ群26´の静電容量Cの例えば平均値を基にランク別補正率(図7参照)に従って駆動電圧波形を補正する。また、特性ランク分けをしない場合は、例えばグループ内の3群のピエゾ群26´で中間の静電容量Cを持つピエゾ群26´を基にした補正率(図7参照)に従って駆動電圧波形を補正する。
この場合、駆動電圧波形の補正だけでは電荷Qを完全に基準電荷Q0に補正することは難しいが、ヘッド内の電荷Qは特定の傾向を持っているので、この傾向に合わせて画像処理を行うことで、ヘッド内の電荷Qの差による画質の悪化を防止できる。
[ピエゾ群26´の配置方法、及び駆動電圧波形の補正方法5]
次に、静電容量Cが略同一のピエゾ群26´のみを配置して駆動電圧波形を補正する方法について説明する。
図14に示すように、静電容量Cが略同一又は同一ランクのピエゾ群26´のみを配置し、全てのピエゾ群26´の駆動電圧波形を同じ補正率で補正する。これによって、駆動電圧波形の制御を簡易化できる。
以上、上記実施形態では、静電容量の実測値を基に駆動電圧波形の補正を行ったが、ピエゾウエハの厚さと静電容量との相関曲線が取得されている場合は、ピエゾウエハの厚さを基にして、各ピエゾウエハ毎に駆動電圧波形の補正を行っても良い。また、ピエゾウエハの厚さや静電容量とピエゾの変位量やインク滴の適量との相関曲線が取得されている場合は、ピエゾの変位量やインク滴の適量の実測値を基にして、各ピエゾウエハ毎に駆動電圧波形の補正を行っても良い。
また、上記実施形態では、本発明のインクジェット記録ヘッドを用紙にインクを飛翔させて画像を形成するインクジェット式記録装置を例に取って説明したが、これに限らず、有機EL溶液や溶融状態の半田等の液滴を飛翔させて有機ELディスプレイやプリント基板等の形成を行う液滴噴射装置にも適用可能である。
本実施形態のインクジェット式記録装置を示す斜視図である。 本実施形態のインクジェット記録ヘッドを示す断面図である。 本実施形態のインクジェット記録ヘッドの拡大断面図である。 本実施形態のインクジェット記録ヘッドのピエゾの形成工程を示す斜視図である。 本実施形態のインクジェット記録ヘッドのピエゾアクチュエータを駆動させる電圧印加手段の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態のインクジェット記録ヘッドのピエゾ群の配置方法、及び特性補正方法を示す図である。 本実施形態のインクジェット記録ヘッドのピエゾ群の静電容量、及び駆動電圧波形の補正率を示す表である。 本実施形態のインクジェット記録ヘッドのピエゾ群に印加する駆動電圧波形の補正率を示すグラフである。 本実施形態のインクジェット記録ヘッドのピエゾ群に印加する駆動電圧波形の電圧値及び印加タイミングを補正した状態を示したグラフである。。 本実施形態のインクジェット記録ヘッドのピエゾ群に印加する駆動電圧波形の電圧値及び立ち上げ時間を補正した状態を示したグラフである。 本実施形態のインクジェット記録ヘッドのピエゾ群の配置方法、及び特性補正方法を示す図である。 (A)、(B)は、本実施形態のインクジェット記録ヘッドのピエゾ群の配置方法、及び特性補正方法を示す図である。 (A)、(B)は、本実施形態のインクジェット記録ヘッドのピエゾ群の配置方法、及び特性補正方法を示す図である。 本実施形態のインクジェット記録ヘッドのピエゾ群の配置方法、及び特性補正方法を示す図である。
符号の説明
1 インクジェット式記録装置(画像記録装置)
10 インクジェット記録ヘッド
12 ノズル
20 圧力室
24 振動板
26 圧電素子
26´ ピエゾ群(圧電素子群)
34 ピエゾウエハ(圧電ウエハ)
40 電圧印加手段

Claims (1)

  1. ノズルと連通する圧力室の壁面の一部を形成する振動板上に圧電素子が形成され、前記圧電素子の作動で前記振動板を変形させて前記圧力室の中のインクを加減圧し、前記ノズルからインク滴を吐出させるインクジェット記録ヘッドと、
    前記圧電素子に電圧を印加して前記圧電素子を作動させる電圧印加手段と、
    を備える画像記録装置であって、
    前記インクジェット記録ヘッドは、
    圧電ウエハから分割され、変位特性が略同一の複数の圧電素子で構成された複数の圧電素子群を1つのグループとして複数のグループを有し、該グループ毎の変位特性が一端から他端にかけて次第に大きく、又は小さくなる傾向を持つように、前記複数のグループが配置されて構成され、
    前記電圧印加手段は、
    前記グループ毎の変位特性の前記傾向に合わせて、該グループ毎に駆動電圧波形を変えることを特徴とする画像記録装置。
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