JP4537957B2 - 表面にAlN域を有するアルミニウム材料及びその製造方法 - Google Patents

表面にAlN域を有するアルミニウム材料及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルミニウム材料の表面に短時間で厚膜の窒化アルミニウムを製造する方法、及び該製法によって得られる、厚膜の窒化アルミニウム域をその表面に有するアルミニウム材料に関する。
従来より、アルミニウム材料又はアルミニウム合金の表面に窒化アルミニウムを形成して、耐摩耗性を向上させる手法が種々提案されている。例えば、特開昭60−211061号公報(文献1)は、アルミニウムなどの被処理材表面を活性化する工程及びグロー放電を発生させて該被処理材表面をイオン窒化して窒化アルミニウム層を表面に形成する工程を有する窒化アルミニウム層を有するアルミニウム材料の製法を開示する。
また、特開平5−179420号公報(文献2)は、特開昭60−211061号公報の欠点、即ちAlNの膜厚の薄さ、耐摩耗性の不均一性、AlNと母材との不十分な密着性などを改善した方法を開示する。即ち、特開平5−179420号公報は、アルミニウムなどの母材、該母材表面上にAl−Agの金属間化合物層、及び該金属管化合物層上にAlN層を有する耐摩耗性に優れたアルミニウム材を開示している。
しかしながら、文献1は、文献2にも記載されているように、形成できるAlN層の膜厚がせいぜいで10数μm、実際には数μm程度が限界であり、十分な厚さを形成することができなかった。また、数μm〜10数μmのAlN層を形成するには長時間、例えば24時間超を要し、コスト面においても不所望の方法であった。得られるAlN層も不均一であるために、所望の耐摩耗性を得ることができなかった。さらに、被処理材であるアルミニウムとの密着性も良好でなく、剥離などが観察され、この点においても所望のものは得ることができなかった。
また、文献2は、文献1の欠点を幾分解決しているが、AlNの膜厚が10μmを越えるとクラックが生じる問題(文献2[0036])を有している。また、中間層としてAgを用いるため、コスト面において不所望の方法であった。さらに、文献2では、次のように、材料を選択する上での制限を受けることとなる。即ち、1)アルミニウム材料に銀を含まなければならないこと、2)銀を含有する中間層を「膜状」に析出させなければならないこと。また、これらの制限に留まらず、該中間層を介してAlNが形成されているため、母材となるアルミニウム材料とAlNとの密着強度が、該中間層に依存し、機械的強度の選択性が喪失するなどの問題点を有していた。
そこで、本発明の目的は、AlN層を表面に有するアルミニウム材料の従来の製法に生じていた課題を解決することにある。
具体的には、本発明の目的は、厚膜のAlN域を表面に有するアルミニウム材料を短時間で製造する方法を提供することにある。特に、本発明の目的は、上記目的とは別に、又は上記目的に加えて、AlN域の膜厚が厚く、域内において均一であり、母材との密着性が高い、AlN域を表面に有するアルミニウム材料の製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、上記目的の他に、又は上記目的に加えて、厚膜のAlN域を表面に有するアルミニウム材料、特にAlN域の膜厚が厚く、域内において均一であり、母材との密着性が高い、AlN域を表面に有するアルミニウム材料を提供することにある。
本発明者らは、AlNの生成及び成長の核としてCuAlが有効であることを見出した。即ち、本発明者らは、CuAlを有するアルミニウム材料を母材として用いてAlN域をその表面の所定領域に有するアルミニウム材料を提供できることを見出した。具体的には、本発明者らは、以下の発明を見出した。
<1> CuAlを有するアルミニウム材料を準備する工程、及び該アルミニウム材料をプラズマ窒化する工程を有し、これにより前記アルミニウム材料の表面に窒化アルミニウム(AlN)域を生成する、AlN域を表面に有するアルミニウム材料の製造方法。
<2> 上記<1>において、プラズマ窒化工程前に、アルミニウム材料をスパッタリング処理しアルミニウム材料の表面に存在するAlを除去する工程をさらに有するのがよい。
<3> 上記<1>又は<2>において、プラズマ窒化工程を−167〜630℃、好ましくは−167〜550℃、より好ましくは−167〜450℃で行うのがよい。
<4> 上記<1>〜<3>のいずれかにおいて、プラズマ窒化工程は、活性化した第1の窒化性気体雰囲気下において、−50V〜−50kVのパルス電圧をアルミニウム材料に0.1μs〜10ms印加する印加工程とその後の0.1μs〜100msの印加休止工程とからなる処理工程を有するか、又は−50〜−800Vの連続した直流電圧を印加する処理工程を有するのがよい。
<5> 上記<4>において、第1の窒化性気体は、窒素と水素とからなる気体を有する気体、及び/又は窒素ガスと水素ガスとを有する気体であるのがよい。窒素と水素とからなる気体を有する気体の場合、NH又はNHと不活性ガスとの混合気体であるのがよい。窒素ガスと水素ガスとを有する気体の場合、窒素ガス分圧が0.01〜40Torr及び水素ガス分圧が0.01〜100Torrであるのがよい。より好ましくは、第1の窒化性気体は、窒素ガス:水素ガスの分圧比が1:3であるか、及び/又は窒素と水素のモル比(N:H)が1:3であるのがよい。
<6> 上記<1>〜<5>のいずれかにおいて、プラズマ窒化工程において、AlNを0.05μm/時以上、好ましくは0.5〜50μm/時で生成するのがよい。
<7> 上記<2>〜<6>のいずれかにおいて、スパッタリング処理工程は、化学的反応活性化した第2の窒化性気体雰囲気下で、前記アルミニウム材料を陰極として直流電圧−50V〜−4000Vを印加して行うのがよく、第2の窒化性気体は窒素でありその分圧が0.01〜20Torrであるのがよい。
<8> 上記<1>〜<7>のいずれかにおいて、得られたアルミニウム材料のAlN域中にCuAlを有するのがよい。
<9> 表面にAlN域を有するアルミニウム材料であって、前記AlN域にCuAlを有するアルミニウム材料。
<10> 表面にAlN域を有するアルミニウム材料であって、前記AlN域にCuAlが微細分散してなるアルミニウム材料。
<11> 上記<9>又は<10>において、AlN域はその厚さが0.1μm以上、好ましくは2〜2000μm、より好ましくは4〜200μmであるのがよい。
<12> 上記<9>〜<11>のいずれかにおいて、AlN域はその生成速度が0.05μm/時以上、好ましくは0.5〜50μm/時であるのがよい。
<13> 上記<9>〜<12>のいずれかにおいて、AlN域はそのビッカース硬度(Hv)が4GPa以上、好ましくは7〜15GPa、より好ましくは7〜14GPaであるのがよい。
<14> 上記<9>〜<13>のいずれかにおいて、AlN域はその熱伝導率が100W/mK以上、好ましくは100〜340W/mKであるのがよい。
<15> 上記<9>〜<14>のいずれかにおいて、AlN域とアルミニウム材料との引張破断強度が、該アルミニウム材料の引張破断強度以上、15GPa以下、好ましくは7〜11GPaであるのがよい。
<16> Cuを含むAl合金を溶体化温度で溶体化処理を施す溶体化工程;前記工程により得られた合金を、前記溶体化温度よりも低い時効析出温度で加熱処理してCuAlを析出させて、CuAlを有するアルミニウム材料を得る時効析出工程;及び該アルミニウム材料をプラズマ窒化するプラズマ窒化工程を有し、これにより前記アルミニウム材料の表面に窒化アルミニウム(AlN)域を生成する、AlN域を表面に有するアルミニウム材料の製造方法。
<17> 上記<16>において、プラズマ窒化工程は、その温度を制御することにより、溶体化工程及び時効析出工程のうちのいずれか一方の工程又は双方の工程、特に時効析出工程を兼ねることができる。
<18> 上記<16>又は<17>において、プラズマ窒化工程前に、アルミニウム材料をスパッタリング処理しアルミニウム材料の表面に存在するAlを除去するスパッタリング処理工程をさらに有するのがよい。
<19> 上記<18>において、スパッタリング処理工程は、その温度を制御することにより、溶体化工程及び時効析出工程のうちのいずれか一方の工程又は双方の工程、特に時効析出工程を兼ねることができる。
<20> 上記<18>又は<19>において、スパッタリング処理工程の温度を、時効析出温度よりも少なくとも10℃低い温度、好ましくは時効析出温度よりも10〜50℃低い温度とするのがよい。これにより、時効析出工程におけるCuAlの析出形態をほぼ変化させないことができる。
<21> 上記<16>〜<20>のいずれかにおいて、プラズマ窒化工程を−167〜630℃、好ましくは−167〜550℃、より好ましくは−167〜450℃で行うのがよい。
<22> 上記<16>〜<21>のいずれかにおいて、プラズマ窒化工程の温度を、時効析出温度よりも少なくとも10℃低い温度、好ましくは時効析出温度よりも10〜50℃低い温度とするのがよい。これにより、時効析出工程におけるCuAlの析出形態をほぼ変化させないことができる。
<23> 上記<16>〜<22>のいずれかにおいて、プラズマ窒化工程は、活性化した第1の窒化性気体雰囲気下において、−50V〜−50kVのパルス電圧をアルミニウム材料に0.1μs〜10ms印加する印加工程とその後の0.1μs〜100msの印加休止工程とからなる処理工程を有するか、又は−50〜−800Vの連続した直流電圧を印加する処理工程を有するのがよい。
<24> 上記<23>において、第1の窒化性気体は、窒素と水素とからなる気体を有する気体、及び/又は窒素ガスと水素ガスとを有する気体であるのがよい。窒素と水素とからなる気体を有する気体の場合、NH又はNHと不活性ガスとの混合気体であるのがよい。窒素ガスと水素ガスとを有する気体の場合、窒素ガス分圧が0.01〜40Torr及び水素ガス分圧が0.01〜100Torrであるのがよい。より好ましくは、第1の窒化性気体は、窒素ガス:水素ガスの分圧比が1:3であるか、及び/又は窒素と水素のモル比(N:H)が1:3であるのがよい。
<25> 上記<16>〜<24>のいずれかにおいて、プラズマ窒化工程において、AlNを0.05μm/時以上、好ましくは0.5〜50μm/時で生成するのがよい。
<26> 上記<18>〜<25>のいずれかにおいて、スパッタリング処理工程は、化学的反応活性化した第2の窒化性気体雰囲気下で、前記アルミニウム材料を陰極として直流電圧−50V〜−4000Vを印加して行うのがよく、第2の窒化性気体は窒素でありその分圧が0.01〜20Torrであるのがよい。
<27> 上記<16>〜<26>のいずれかにおいて、得られたアルミニウム材料のAlN域中にCuAlを有するのがよい。
図1は、CuAlの存在を示すAl−6CuのSEM像である。
図2は、CuAlの存在を示すAl−6Cu−0.5MgのSEM像である。
図3は、CuAlの存在を示すAl−6Cu−2MgのSEM像である。
図4は、母材としてAl−6Cu−0.5Mg合金を用いて調製したB−2(スパッタリング時間:0.5時間)及びB−5(スパッタリング時間:2時間)のX線回折結果(入射角:1°)を示す図である。
図5は、母材としてAl−6Cu−0.5Mg合金を用いて調製したB−3及びAl−6Cu合金を用いて調製したB−6のX線回折結果(入射角:1°)を示す図である。
図6は、母材としてAl−6Cu−0.5Mg合金を用いて調製したB−5、Al−6Cu合金を用いて調製したB−7及びAl−6Cu−2Mg合金を用いて調製したB−8のX線回折結果(入射角:1°)を示す図である。
図7は、母材としてAl−6Cu−0.5Mg合金を用いてプラズマ窒化処理時間を変えて調製したB−1〜B−4(時間:2、4、6、8時間)のX線回折結果(入射角:1°)を示す図である。
図8は、母材としてAl−6Cu−0.5Mg合金を用いて調製したB−2(プラズマ窒化処理時間:4時間)の断面のSEM像を示す図である。
図9は、母材としてAl−6Cu−0.5Mg合金を用いて調製したB−3(プラズマ窒化処理時間:6時間)の断面のSEM像を示す図である。
図10は、B−2及びB−3の断面の硬度(ビッカース硬度)を測定した結果を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、CuAlを有するアルミニウム材料を準備する工程、及び該アルミニウム材料をプラズマ窒化する工程を有し、これによりアルミニウム材料の表面に窒化アルミニウム(AlN)域を生成する、AlN域を表面に有するアルミニウム材料の製造方法を提供する。
本発明者らは、AlNの生成及び成長の核としてCuAlが母材としてのアルミニウム材料に存在することが、短時間で厚いAlN層の形成及び母材との密着性を有するAlN層の形成に有効であることを見出した。
母材として用いるアルミニウム材料は、CuAlを有する。アルミニウム材料(母材)に含まれるCuAlの量は、アルミニウム材料表面上に所望となるAlN域の面積、プラズマ窒化処理条件(例えば処理時間、処理温度)、などに依存する。母材として用いるアルミニウム材料は、アルミニウム材料全体を100mass%とした場合、そのCu量が55mass%以下、好ましくは0.5〜6mass%であるか、若しくはアルミニウム材料全体を100vol%とした場合、CuAlのvol%が10vol%以下、好ましくは0.5〜6.5vol%で、CuAlを有するのがよい。
上述のように、本発明者らは、CuAlを核としてAlNが成長することを見出した。したがって、AlN成長核となるCuAlをアルミニウム材料(母材)中に、例えば均一分散することにより、該均一分散したCuAlを核としてAlNが成長するため、所定時間のプラズマ窒化処理を行うことにより、アルミニウム材料表面一面に均一な厚さのAlN層を形成することができる。また、AlN成長核となるCuAlをアルミニウム材料(母材)表面に、例えば直線状に配置することにより、直線状又は帯状のAlN層(AlN域)をアルミニウム材料表面に形成することができる。
「CuAlを有するアルミニウム材料を準備する工程」には、母材としてアルミニウム材料がCuAlを有しない場合、CuAlを有するように、該アルミニウム母材を処理する工程も含まれる。この際に用いられるCuAlを有しないアルミニウム母材として、銅を含むアルミニウム合金、及び銅及び銅以外の合金元素を含むアルミニウム合金などを挙げることができる。また、「CuAlを有するアルミニウム材料を準備する工程」には、市販の、CuAlを有するアルミニウム合金をそのまま用いる工程も含まれる。
CuAlを有するアルミニウム材料として、Al−6Cu、Al−6Cu−0.5Mg、Al−6Cu−2Mg、Al−(0.2−55)Cu−(0.05−1)Ti、Al−(0.2−55)Cu−(0.1−10)Mg−(0.05−1)Tiなどを挙げることができるが、これらに限定されない。また、CuAlを有するようにアルミニウム母材を処理する工程により、上述のように、CuAlを種々の形状に配置するように設計することもできる。
なお、用いる材料がCuAlを有しない場合、「CuAlを有するアルミニウム材料を準備する工程」は、次のような工程(1)〜(4)により、「CuAlを有するアルミニウム材料を準備する」のがよい。即ち、(1)Cuを含むAl合金(Al−Cu合金)の溶製(溶解製造)工程;(2)鍛造・圧延工程;(3)溶体化処理工程;及び(4)時効析出処理工程;である。
ここで、(1)溶製工程は、用いる材料がAl単体、Cu単体などの場合に用いる工程であり、Cuを含むAl合金、例えばAl−Cu合金を得る工程である。(2)鍛造・圧延工程は、得られたAl合金を鍛造及び/又は圧延する工程である。
また、(3)溶体化工程は、Al合金をAl以外の元素(例えばAl−Cu合金であればCu)の溶解度以上の温度(溶体化温度)に加熱してAl以外の元素を過飽和に溶け込ませ、十分に固溶し終わった後に、Al以外の元素又はそれを含む結晶などが生じない冷却速度で急冷し、常温で過飽和の固溶状態を調製する工程である。なお、Al−Cu合金などの場合、(4)時効析出処理工程を経ないで、溶体化工程の冷却速度をゆっくりとする(徐冷する)ことにより、CuAlを有するアルミニウム材料を準備することもできる。
さらに、(4)時効析出処理工程は、(3)溶体化工程の溶体化温度よりも低い温度で加熱保持することにより、CuAlを析出させる工程である。一般には、この(4)時効析出処理工程により、CuAlを有するアルミニウム材料を準備することができる。なお、後述するスパッタリング工程及び/又はプラズマ窒化工程での温度及び/又は時間などの条件によっては、該工程の際に、CuAlを析出させることができる。したがって、後述するスパッタリング工程及び/又はプラズマ窒化工程は、その工程自身が、時効析出処理工程、即ち「CuAlを有するアルミニウム材料を準備する工程」として作用する場合もある。
なお、アルミニウム材料は、バルクであっても、粉体であってもよい。ここで、粉体とは、平均粒径1mm程度のチップ材から平均粒径1μm粉末を意味する。したがって、本発明により、その表面の所定領域にAlN域を有するアルミニウム粉体材料を提供することも、その表面の所定領域にAlN域を有するアルミニウムバルク材料を提供することもできる。
アルミニウム材料の準備工程後、該アルミニウムをプラズマ窒化する工程に付される。但し、プラズマ窒化前に、アルミニウム材料の表面に存在するAlを除去する工程、例えばスパッタリング処理工程に付するのがよい。
Al除去工程は、従来より行われている工程を用いることができる。例えば、塩素イオンによる還元、アルゴンイオンスパッタリングなどを挙げることができるが、これらに限定されない。但し、本発明において、後の行うプラズマ窒化処理との関係上、Al除去工程は、母材としてのアルミニウム材料を容器内に配置し、該容器内を真空下とし、その後、窒化性気体下、好ましくは窒素1Torr下で、該アルミニウム材料を陰極として直流電圧−50V〜−4000Vを印加して、1分〜数時間、アルミニウム材料をスパッタリング処理するのが好ましい。
スパッタリング処理工程は、化学的反応活性化した第2の窒化性気体雰囲気下で行うのがよい。ここで、「第2の窒化性気体」は、Nガスのみ、又はNガスと不活性ガス(例えばArガス)との混合気体であるのがよい。
なお、前述のように、スパッタリング工程は、その温度及び/又は時間などの条件によっては、「時効析出処理工程」を兼ねる場合、即ち「CuAlを有するアルミニウム材料を準備する工程」を兼ねる場合もある。
次いで、アルミニウム材料は、プラズマ窒化工程に付される。この工程によりアルミニウム材料の表面に窒化アルミニウム(AlN)域が形成される。
プラズマ窒化工程は、以下のような条件で行うのがよい。即ち、温度条件は、−167〜630℃、好ましくは−167〜550℃、より好ましくは−167〜450℃で行うのがよい。また、温度以外の条件として、プラズマ窒化工程は、活性化した第1の窒化性気体雰囲気下で、アルミニウム材料を陰極として−50V〜−50kV、好ましくは−50〜−1000Vのパルス電圧を0.1μs〜10ms、好ましくは0.1μs〜1ms印加する印加工程とその後の0.1μs〜100ms、好ましくは10μs〜100msの印加休止工程とからなる処理工程を有するか、又は−50〜−800Vの連続した直流電圧を印加する処理工程を有するのがよい。なお、印加工程と印加休止工程とからなる処理工程を行う場合、印加工程と印加休止工程とのセットを複数セット行うのがよい。処理工程は、AlNの所望の厚さに依存して、その処理時間が異なるが、一般に処理工程は0.5時間以上、例えば0.5〜100時間行うことができる。
なお、前述のように、プラズマ窒化工程は、その温度及び/又は時間などの条件によっては、「時効析出処理工程」を兼ねる場合、即ち「CuAlを有するアルミニウム材料を準備する工程」を兼ねる場合もある。
スパッタリング工程及び/又はプラズマ窒化工程の温度によって、アルミニウム材料中のCuAlは、その析出形態が変化する。即ち、スパッタリング工程及び/又はプラズマ窒化工程の温度が、上述の(4)時効析出処理工程の温度(仮に「Tj」とする)近傍であるか、例えば(Tj−10)℃よりも高いと、アルミニウム材料中のCuAlは、その析出形態が変化する。したがって、スパッタリング工程及び/又はプラズマ窒化工程中に、アルミニウム材料中のCuAlの析出形態を変化させる意図がない場合、スパッタリング工程及び/又はプラズマ窒化工程の温度は、(4)時効析出処理工程の温度よりも少なくとも10℃低い温度((Tj−10)℃以下)、好ましくは10〜50℃低い温度((Tj−10)〜(Tj−50)℃)であるのがよい。一方、スパッタリング工程及び/又はプラズマ窒化工程中に、アルミニウム材料中のCuAlの析出形態を変化させてもよい場合には、所望の析出形態に依存した温度を選択することができる。
また、プラズマ窒化工程の雰囲気は、第1の窒化性気体雰囲気であるのがよい。ここで、第1の窒化性気体は、窒素と水素とからなる気体を有する気体、及び/又は窒素ガスと水素ガスとを有する気体であるのがよい。「窒素と水素とからなる気体」とは、例えばNHガスなどの元素Nと元素Hとからなる気体をいい、「窒素と水素とからなる気体を有する気体」とは、例えばNHガスと例えば不活性ガス(例えばArガス)との混合気体をいう。また、「窒素ガスと水素ガスとを有する気体」とは、Hガス及びNガスのみからなる気体であっても、これに例えば不活性ガス(例えばArガス)をさらに有する気体であってもよい。「窒素と水素とからなる気体を有する気体」は、NHガス、又はNHガスとArガスとの混合気体であるのがよい。「窒素ガスと水素ガスとを有する気体」は、窒素ガス分圧が0.01〜40Torr及び水素ガス分圧が0.01〜100Torrである気体であるのがよい。第1の窒化性気体は、例えばNHガス、Hガス及びNガスを有する気体であってもよい。好ましくは、第1の窒化性気体は、窒素ガス:水素ガスの分圧比が1:3であるか、又は窒素:水素がモル比が1:3であるのがよい。
本発明のプラズマ窒化工程は、AlNを0.05μm/時以上、好ましくは0.5〜100μm/時で生成することができる。
特に、プラズマ窒化工程の初期段階(窒化工程開始から4時間まで)は、AlN形成速度が10〜13μm/時であるが、次の段階(窒化工程後4〜6時間)は、AlN形成速度が10〜30μm/時である。
上記方法により、本発明は、その表面にAlN域を有するアルミニウム材料を提供することができる。
AlN域の厚さは、上述の方法の種々のパラメータを変化させることにより、特にプラズマ窒化工程のパラメータ、例えばプラズマ窒化時間などを変化させることにより、制御することができる。例えば、AlN域の厚さは、0.01μm以上、例えば2〜2000μm、より好ましくは4〜200μmとすることができる。
本発明により得られたアルミニウム材料は、その表面にAlN域を有する。該AlN域は、CuAlを有する。CuAlは、母材となるアルミニウム材料表面に垂直な柱状状態、及び/又は微細な粒状状態、及び/又は形成されたAlN域と母材となるアルミニウム材料表面との界面に膜状状態でAlN域内に存在する。CuAlの形態は、AlNの形成条件、特に温度条件に依存する。なお、CuAlの存在により、AlNの成長・形成を促すことができるものと考えられる。
形成されたAlN域と母材となるアルミニウム材料表面との界面にCuAlが膜状に形成された物質、即ち、アルミニウム材料層、CuAl層、及びAlN層がこの順で形成された物質は、放熱基板として用いることができる。即ち、AlNは、電気絶縁性であるが優れた熱伝導性を有し、且つ内部のCuAl及びアルミニウム材料は、高強度且つ優れた熱伝導性を有するため、これらの層を組み合わせた物質は、放熱基板として用いることができる。
また、本発明は、そのAlN域のビッカース硬度(Hv)が4GPa以上、好ましくは8〜15GPaであるアルミニウム材料を提供することができる。特に、本発明により得られたアルミニウム材料は、AlN域の厚さが厚いため、AlN表面だけでなく、AlN断面についてのビッカース硬度を測定することができる。
本発明により得られたAlN域は、母材であるアルミニウム材料との密着性が高い。例えば、AlN域と母材となるアルミニウム材料との引張破断強度が、該アルミニウム材料の引張破断強度以上、15GPa以下、好ましくは8〜11GPaである。なお、本明細書において、特記しない限り、「AlN域と母材となるアルミニウム材料との引張破断強度」とは、母材となるアルミニウム材料のビッカース硬度(Hv)とAlN域のビッカース硬度(Hv)との差をいい、AlN域を母材となるアルミニウム材料から剥離するのに必要な強度を示している。
AlNは、その熱伝導率が100〜340W/mKであるため、本発明により得られたアルミニウム材料は、所定領域にAlN域を有する放熱板として応用することができる。
また、本発明により得られた、その表面にAlN域を有するアルミニウム材料は、摺動機械部品、自動車エンジン部品、樹脂成形試作用金型、半導体用放熱基板などとして応用することができる。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例1:
母材として、表1に示すアルミニウム合金A−1〜A−3をそれぞれ約1.3g(寸法:厚さ約10mm×約8mm×約6mm)準備した。後述の処理に付する前に、アルミニウム合金A−1〜A−3のSEM像を観察したところ、図1〜図3に示すように、いずれもCuAlを確認した。
Figure 0004537957
各アルミニウム合金を密閉容器内に配置し、容器内を真空にした後、400℃、1torr窒素下でアルミニウム合金表面をスパッタリング工程を行った。スパッタリング工程の条件は、アルミニウム合金を陰極として、直流電圧−250〜−270V;0.1〜0.2A;時間:0.5時間又は2時間であった。その後、1torr窒素(N)及び3torr水素(H)下、得られたアルミニウム合金を陰極として、パルス電圧:−200V;0.2A;及び673Kの条件下で、2時間、4時間、6時間又は8時間、プラズマ窒化処理を行い、表面に窒化アルミニウム(AlN)層を有するアルミニウム合金B−1〜B−8を得た。なお、パルス電圧は、印加16msと印加休止32msとを繰り返し印加した。アルミニウム合金B−1〜B−8の、用いた母材の組成、用いたスパッタリング時間、及びプラズマ窒化時間を表2に示す。
Figure 0004537957
図4に、母材としてAl−6Cu−0.5Mg合金を用いて調製したB−2(スパッタリング時間:0.5時間)及びB−5(スパッタリング時間:2時間)のX線回折結果(入射角:1°)を示す。B−2、B−5のいずれにおいてもAlNの存在が確認できた。このことから、Alを除去する前処理であるスパッタリング時間が短くても、その表面にAlNを形成できることがわかる。
図5に、母材としてAl−6Cu合金及びAl−6Cu−0.5Mg合金を用いて調製した、それぞれB−6(Al−6Cu)及びB−3(Al−6Cu−0.5Mg)のX線回折結果(入射角:1°)を示す。B−3、B−6のいずれにおいてもAlNの存在が確認できた。
また、図6に、母材としてAl−6Cu合金、Al−6Cu−0.5Mg合金及びAl−6Cu−2Mg合金を用いて調製した、それぞれB−7(Al−6Cu)、B−5(Al−6Cu−0.5Mg)及びB−8(Al−6Cu−2Mg)のX線回折結果(入射角:1°)を示す。B−5、B−7、B−8のいずれにおいてもAlNの存在が確認できた。
図5及び図6から、CuAlが存在するアルミニウム又はアルミニウム合金を用い、且つ本実施例の方法により、表面にAlNを有する材料を調製できることがわかる。
図7に、母材としてAl−6Cu−0.5Mg合金を用い、プラズマ窒化処理時間をそれぞれ2時間、4時間、6時間及び8時間として調製したB−1〜B−4のX線回折結果(入射角:1°)を示す。図7から、処理時間が長くなるとAlのピークが相対的に小さくなり、AlNのピークが相対的に大きくなっているのがわかる。このことから母材表面にAlNが形成されていることがわかる。また、CuAlのピークは、どの処理時間においても確認される。これは、プラズマ窒化処理時間に依らず、CuAlは表面又はその近傍に存在し、このCuAlがAlNの形成を促進しているものと考えられる。
図8及び図9はそれぞれ、B−2及びB−3の断面のSEM像を示す。また、図10は、B−2及びB−3の断面の硬度(ビッカース硬度)を測定した結果を示す。図10中、横軸はB−2及びB−3の表面からの距離(μm)を示し、縦軸はビッカース硬度(単位GPa)を示す。
図8及び図9並びに図10から、B−2(4時間窒化処理)はそのAlN層の厚さが約40μm、B−3(6時間窒化処理)はそのAlN層の厚さが約80μmであることがわかる。また、図8及び図9から、母材とAlN層とが密着していることがわかる。さらに、図8及び図9に、AlN層中に白い領域が観察される。この白い領域はエネルギー分散型X線分析によりCuAlであることを確認した。
これらのことから、本実施例により、短時間で密着性あるAlN層が厚くアルミニウム合金表面に形成されることがわかる。また、CuAlの存在がAlNの形成を促進しているものと考えられる。

Claims (9)

  1. CuAlを有するアルミニウム材料を準備する工程、前記アルミニウム材料をスパッタリング処理し前記アルミニウム材料の表面に存在するAl を除去する工程、及び該アルミニウム材料をプラズマ窒化する工程を有し、
    前記プラズマ窒化工程は、活性化した第1の窒化性気体雰囲気下で、−50V〜−50kVのパルス電圧を前記アルミニウム材料に0.1μs〜10ms印加する印加工程とその後の0.1μs〜100msの印加休止工程とからなる処理工程を有するか、又は−50〜−800Vの連続した直流電圧を印加する処理工程を有し、
    前記第1の窒化性気体は、窒素と水素とからなる気体及び/又は窒素ガスと水素ガスとを有する気体であり、
    前記スパッタリング処理工程は、化学的反応活性化した第2の窒化性気体雰囲気下で、前記アルミニウム材料を陰極として直流電圧−50V〜−4000Vを印加して行い、
    前記第2の窒化性気体は、N ガスのみであり、
    これにより前記アルミニウム材料の表面に窒化アルミニウム(AlN)域を生成し、
    該AlN域中にCuAl を有し、
    該AlN域とアルミニウム材料との引張破断強度が、該アルミニウム材料の引張破断強度以上、15GPa以下である、AlN域を表面に有するアルミニウム材料の製造方法。
  2. 前記プラズマ窒化工程を−167〜630℃で行う請求項記載の方法。
  3. 前記プラズマ窒化工程において、AlNを0.05μm/時以上で生成する請求項1又は2記載の方法。
  4. 表面にAlN域を有するアルミニウム材料であって、前記AlN域にCuAlを有し、前記AlN域とアルミニウム材料との引張破断強度が、該アルミニウム材料の引張破断強度以上、15GPa以下であるアルミニウム材料。
  5. 前記AlN域にCuAlが微細分散してなる請求項4記載の材料
  6. 前記AlN域はその厚さが0.1μm以上である請求項4又は5記載の材料。
  7. 前記AlN域はその生成速度が0.05μm/時以上である請求項4〜6のいずれか1項記載の材料。
  8. 前記AlN域はそのビッカース硬度(Hv)が4GPa以上である請求項4〜7のいずれか1項記載の材料。
  9. 前記AlN域はその熱伝導率が100W/mK以上である請求項4〜8のいずれか1項記載の材料。
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