JP4537888B2 - 締結構造 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の被締結部材に棒状部材を挿通させ、棒状部材の両端部に備えた挟持部材で被締結部材を締結する締結構造に関する。
例えば、自動車などの組立体は、複数の部材がボルト・ナットやリベットなどの締結構造で締結されている。
この組立体の構成部材には、再利用可能な部材が使用されており、組立体を廃棄処分する際に、組立体を解体して再利用可能な部材を取り出している。
ここで、組立体を解体して再利用可能な部材を取り出すためには、組立体の構成部材から締結部材を外す必要がある。
しかし、組立体の構成部材から締結部材を外す作業に手間がかかり、組立体から再利用可能な部材を簡単に取り出すことが難しいという不具合があった。
この不具合を解消する締結構造として、次に示す第1〜第3の締結構造が知られている。
第1の締結構造は、締結部材(クリップ)を形状記憶材料で形成したものである(例えば、特許文献1参照。)。
この締結構造は、締結部材(クリップ)の頭部から一対の脚部を所定間隔をおいて延ばし、一対の脚部の先端に突起をそれぞれ設けたものである。
締結部材の脚部は、加熱状態において締結を解除可能な形状に記憶され、通常の温度状態において締結可能な形状に二次加工されている。
特許文献1の締結部材によれば、被締結部材の取付孔に一対の脚部を差し込み、それぞれの突起を取付孔の周縁に係止させ、一対の突起と頭部とで被締結部材を挟持することで締結する。
被締結部材の締結を解除する場合には、締結部材を加熱して、締結を解除可能な形状に復元する。これにより、一対の突起を取付孔の周縁から外し、被締結部材の締結を解除する。
第2の締結構造は、締結部材(ヘッダおよびナット)を形状記憶材料で形成したものである(例えば、特許文献2参照。)。
この締結構造は、締結部材(ヘッダおよびナット)がリング状に形成され、このリング状の部材にスリットが形成されたものである。
締結部材は、加熱状態において締結を解除可能な形状に記憶され、通常の温度状態において締結可能な形状に二次加工されている。
特許文献2の締結部材によれば、被締結部材の取付孔にねじシャフトを差し込んだ後、ねじシャフトの両端部に締結部材を係止させ、一対の締結部材で被締結部材とを締結する。
被締結部材の締結を解除する場合には、締結部材を加熱して、締結を解除可能な形状に復元する。これにより、締結部材のスリットが大きく拡がり、ねじシャフトから締結部材を外し、被締結部材の締結を解除する。
第3の手段の締結構造は、締結部材(ボルト)に応力集中部を備え、この応力集中部に応力を作用させるための駆動部材を形状記憶材料で形成したものである(例えば、特許文献3参照。)。
この駆動部材は、例えば筒状に形成され、締結部材(ボルト)に嵌め込まれ、一端をナットに当接するとともに他端を被締結部材に当接したものである。
駆動部材は、通常の温度状態において、予め圧縮変形させて締結部材に組み込まれ、加熱状態において記憶形状に復元させる。
特許文献3によれば、駆動部材を加熱することで記憶形状に復元させ、この復元力で締結部材(ボルト)に応力集中部を作用させる。これにより、応力集中部が破断して被締結部材の締結を解除する。
特開2002−5124号公報 特開2003−301815号公報 米国特許第5119555号明細書
しかし、特許文献1の締結構造は、締結部材(クリップ)の脚部を被締結部材の取付孔に、一対の突起と頭部とで被締結部材を挟持するのみで締結している。
このため、特許文献1の締結構造では、締結力を十分に確保することは難しい。
また、特許文献2の締結構造は、締結部材(ヘッダおよびナット)をリング状に形成し、リング状の部材にスリットが形成されている。よって、締結部材(ヘッダおよびナット)をねじシャフトに強固に係止させることはできない。
このため、特許文献2の締結構造では、締結力を十分に確保することは難しい。
さらに、特許文献3の締結構造は、駆動部材を締結部材(ボルト)に嵌め込み、一端をナットに当接するとともに他端を被締結部材に当接させる必要があり、駆動部材が被締結部材から大きく突出する。
このため、被締結部材の近傍に駆動部材を配置するための空間を比較的大きく確保する必要があり、特許文献1の締結構造の使用箇所が限定される。
本発明は、被締結部材の締結を簡単に解除することができ、被締結部材の締結力を十分に確保し、コンパクト化を図ることができる締結構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、複数の被締結部材にボルトを挿通させ、このボルトの頭部とナットで前記複数の被締結部材を挟持することにより締結する締結構造であって、前記ナットは分割された複数の分割ナットであり、この複数の分割ナットは連結部材により連結して一体化することで前記ボルトに連結可能とし、前記連結部材は、エネルギーを加えることにより収縮変形力を発生する機能性材料で形成し、この機能性材料で形成した前記連結部材に、前記収縮変形力によって破断する脆弱部を備え、この脆弱部を破断することで前記被締結部材の締結を解除可能にしたことを特徴とする。
ここで、機能性材料としては、例えば、形状記憶合金、形状記憶樹脂や磁性形状記憶合金などの形状記憶材料、あるいは、磁歪素子、圧電(電歪)素子や光歪素子などの機能性素子がある。
請求項1によれば、ボルトおよび挟持部材を構成する分割ナットを一体化する連結部材を、エネルギーを加えることにより収縮変形力を発生する機能性材料で形成した。加えて、機能性材料で形成した連結部材に、収縮変形力を発生させた際に破断する脆弱部を備えた。
これにより、機能性材料で形成した連結部材にエネルギーを加えて脆弱部を破断させることで、被締結部材の締結を簡単に解除することができる。
さらに、機能性材料で形成した連結部材に脆弱部を備えることで、機能性材料で形成した連結部材を一体化することができる。
よって、機能性材料で形成した連結部材に、スリットなどの切離し部分を予め設ける必要がない。このように、機能性材料で形成した連結部材を一体化することで、連結部材の剛性を高めることができる。
これにより、機能性材料で形成した連結部材で、被締結部材の一方である分割ナット等を強く挟持することが可能になり、被締結部材の締結力を十分に確保することができる。
加えて、被締結部材を直接締結する分割ナット等の連結部材を機能性材料で形成するとともに、この連結部材に脆弱部を備えた。
よって、機能性材料で形成した連結部材にエネルギーを加えて、この連結部材自体を破断させることが可能である。
これにより、被締結部材を分割ナットを介して締結する連結部材を破断するために、別部材を機能性材料で形成して個別に備える必要がないので、部材数を抑えることが可能になり、締結機構のコンパクト化を図ることができる。
請求項2は、請求項1において、前記連結部材をリング部材としたことを特徴とする。
複数に分割された分割ナットをリング部材で一体化するように構成し、このリング部材を、エネルギーを加えることで収縮変形力を発生する機能性材料で形成した。複数に分割された分割ナットをリング部材で一体化することで、挟持部材の剛性を高めることができる。
これにより、挟持部材で被締結部材を強く挟持することが可能になり、被締結部材の締結力を十分に確保することができる。
さらに、リング部材に脆弱部を備え、リング部材に収縮変形力を発生させた際に、脆弱部を破断するようにした。
これにより、複数に分割された分割ナットが分離してボルトから外れ、被締結部材の締結を簡単に解除することができる。
加えて、複数に分割された分割ナットを一体化させるリング部材を機能性材料で形成することで、リング部材にエネルギーを加えて破断することができる。
よって、リング部材を破断するために、別部材を機能性材料で形成して個別に備える必要がない。これにより、部材数を抑えることが可能になり、締結機構のコンパクト化を図ることができる。
請求項3は、請求項1において、前記連結部材は、前記複数の分割ナット間に亘るように形成した係合溝に係合し、前記複数の分割ナットを一体化するロッド部材であることを特徴とする。
被締結部材を締結する複数に分割された分割ナットを一体化させるロッド部材を、エネルギーを加えることにより収縮変形力を発生する機能性材料で形成した。そして、ロッド部材に脆弱部を備え、ロッド部材に収縮変形力を発生させた際に、脆弱部を破断するようにした。
このように、ロッド部材を破断することで、被締結部材の締結を簡単に解除することができる。
さらに、ロッド部材に脆弱部を備えることで、ロッド部材を一体化することができる。ロッド部材を一体化することで剛性を高めることができる。
これにより、ロッド部材で被締結部材を強く挟持することが可能になり、被締結部材の締結力を十分に確保することができる。
加えて、被締結部材を締結するロッド部材を機能性材料で形成することで、ロッド部材にエネルギーを加えて破断することができる。
よって、ロッド部材を破断させるために、別部材を機能性材料で形成して個別に備える必要がない。これにより、部材数を抑えることが可能になり、締結機構のコンパクト化を図ることができる。
請求項4は、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記機能性材料は、形状記憶材料であり、前記リング部材やロッド部材は、前記被締結部材を締結する際に、引張り力を付与可能に形成した部材であることを特徴とする。
機能性材料を形状記憶材料とした。そして、形状記憶材料で形成した締結部材で被締結部材を締結する際に、この締結部材に引張り力が付与されるようにした。
よって、被締結部材を締結する前に、形状記憶材料で形成した締結部材に引張り力を予め付与させておく必要がない。
これにより、被締結部材を締結する際に、例えば、引張り治具を用いて、形状記憶材料で形成した締結部材に引張り力を予め付与させる工程を省くことが可能になり、組付け工程の簡素化を図ることができる。
請求項1に係る発明では、機能性材料で形成した複数に分割された分割ナットの連結部材にエネルギーを加えて脆弱部を破断させることで、被締結部材の締結を簡単に解除することができるという利点がある。
さらに、請求項1に係る発明では、機能性材料で形成した連結部材を一体化して剛性を高めることで、被締結部材の締結力を十分に確保することができるという利点がある。
加えて、請求項1に係る発明では、連結部材を破断するために別部材を備える必要がないので、締結機構のコンパクト化を図ることができるという利点がある。
請求項2に係る発明では、複数の分割ナットをリング部材で連結部材で一体化して挟持部材で被締結部材を強く挟持することで、被締結部材の締結力を十分に確保することができるという利点がある。
さらに、請求項2に係る発明では、脆弱部を破断させて複数の分割ナットを分離することで、分割ナット部材を棒状部材から外して被締結部材の締結を簡単に解除することができるという利点がある。
加えて、請求項2に係る発明では、連結部材であるリング部材を破断するために別部材を備える必要がないので、締結機構のコンパクト化を図ることができるという利点がある。
請求項3に係る発明では、連結部材をロッド部材とし、ロッド部材に収縮変形力を発生させて脆弱部を破断することで、被締結部材の締結を簡単に解除することができるという利点がある。
さらに、請求項3に係る発明では、一体化したロッド部材で被締結部材を強く挟持することで、被締結部材の締結力を十分に確保することができるという利点がある。
加えて、請求項3に係る発明では、ロッド部材を破断するために別部材を備える必要がないので、締結機構のコンパクト化を図ることができるという利点がある。
請求項4に係る発明では、被締結部材を締結する際に、例えば、引張り治具を用いて、形状記憶材料で形成した連結部材に引張り力を予め付与させる工程を省くことで、組付け工程の簡素化を図ることができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係る締結構造(第1実施の形態)を示す斜視図、図2は第1実施の形態に係る締結構造を示す断面図である。
締結構造10は、第1被締結部材(被締結部材)11の取付孔11aおよび第2被締結部材(被締結部材)12の取付孔12aにボルト(棒状部材)13を挿通させ、取付孔11aから突出したボルト13に挟持部材(両端部に備えた挟持部材のうち、一方の挟持部材)20をねじ結合することで、この挟持部材20とボルト13の頭部(両端部に備えた挟持部材のうち、他方の挟持部材)15とで第1、第2の被締結部材11,12を挟持して締結するものである。
さらに、締結構造10は、第1、第2のナット片(複数の分割部材)23,24の外周に分割ストッパ31を被せ、分割ストッパ31および第1、第2のナット片23,24をリング部材(連結部材)25に嵌め込んで第1、第2のナット片23,24を一体化して挟持部材20とし、この挟持部材20をボルト13に連結可能としたものである。
加えて、締結構造10は、リング部材25を、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶材料(機能性材料)で形成し、この形状記憶材料で形成したリング部材25に、収縮変形力を発生させた際に破断可能な脆弱部26を備え、脆弱部26を破断することで第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除可能にしたものである。
第1、第2のナット片23,24を分割部29で重ね合わせることで、分割ナット22を形成する。
また、この締結構造10は、リング部材25の外周に環状の加熱手段35を備え、この加熱手段35でリング部材25に熱を加えることで、リング部材25に収縮変形力を発生させるように構成したものである。
第1被締結部材11は、一例として、取付孔11aを備えた鋼製の平板材である。第2被締結部材12は、一例として、取付孔12aを備えた鋼製の平板材である。
ボルト13は、取付孔11a,12aに挿通可能なロッド部14を備え、ロッド部14にねじ部14aを備え、ロッド部14の基端(棒状部材の両端部の一方)14bに頭部15を設けたものである。
頭部15は、第2被締結部材12の取付孔12aの周壁12bより外側に張り出し、六角形に形成された部位である。
ボルト13を取付孔12aに差し込んだ際に、取付孔12aの周壁12bに、頭部15が接触する。
挟持部材20は、ボルト13のねじ部14aにねじ結合可能な分割ナット22を備え、分割ナット22の外側に分割ストッパ31を備え、分割ストッパ31の外側にリング部材25を備える。
この挟持部材20は、ボルト13のねじ部(棒状部材の両端部の他方)14aに設けられている。
図3は第1実施の形態に係る締結構造を示す分解斜視図である。
分割ナット22は、左半分の部位を第1ナット片23で形成し、右半分の部位を第2ナット片24で形成したものである。
すなわち、分割ナット22は、第1、第2のナット片23,24を分割部29で重ね合わせたものである。この分割ナット22は、中央に雌ねじ部22aが形成され、上半分に六角部22bを備え、下半分に円筒部22cを備える。
六角部22bは、円筒部22cの外側に張り出し、六角形に形成された部位である。円筒部22cは、外周が断面円形に形成された部位である。
分割ナット22の外側に分割ストッパ31を備える。
この分割ストッパ31は、前半分の部位を第1ストッパ片32で形成し、後半分の部位を第2ストッパ片33で形成したものである。第1、第2のストッパ片32,33を分割部34で重ね合わせることで分割ストッパ31とする。
分割ストッパ31は、環状に形成され、上端部に外方に張り出したフランジ31aを備え、フランジ31aから下端部31bに向けて外周31cが徐々に縮径するようにテーパ状に形成されている。
第1ストッパ片32は、半円弧状に形成された部材で、分割ナット22の円筒部22cに嵌め込むことで、円筒部22cの外周に内周が接触する部材である。
第2ストッパ片33は、第1ストッパ片32と同様に、半円弧状に形成された部材で、分割ナット22の円筒部22cに嵌め込むことで、円筒部22cの外周に内周が接触する部材である。
第1、第2のストッパ片32,33を円筒部22cに嵌め込んだ状態において、第1、第2のストッパ片32,33が分割部34で重ね合わされる。
ここで、第1、第2のストッパ片32,33を分割ナット22に嵌め込む際に、第1、第2のストッパ片32,33の分割部34を、分割ナット22の分割部29に対して略直交させる。
なお、分割部34を分割部29に対して略直交させる理由については図6(b)で詳しく説明する。
分割ストッパ31の外側にリング部材25を備える。
このリング部材25は、形状記憶材料で環状に形成した部材で、高さが一定で、上端部25aから下端部25bに向けて内周27が徐々に縮径するようにテーパ状に形成されている。
このリング部材25は、外周28に切欠28aを形成することで、肉厚が薄くなった脆弱部26を備える。
なお、分割ストッパ31の外周31cをテーパ状に形成し、リング部材25の内周27をテーパ状に形成した理由については図5、図6(a)で詳しく説明する。
リング部材25を形成する形状記憶材料としては、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶合金や形状記憶樹脂が該当し、一例として、Ti−Ni合金が用いられる。
なお、上記形状記憶合金や形状記憶樹脂に代わる形状記憶材料として、例えば、磁性形状記憶合金を用いることも可能である。
磁性形状記憶合金は、磁場(エネルギー)の印可により収縮変形が発生する材料であり、一例として、Ni−Mn−Ga合金が用いられる。
リング部材25を磁性形状記憶合金で形成した場合には、加熱手段35に代えて磁場印可手段を備える。
リング部材25の外周に加熱手段35を備える。
加熱手段35は、リング部材25の外周28全域に巻き付けたリング状の部材で、例えば、内部にヒータ(図示せず)が設けられたものである。
この加熱手段35は、弾性変形可能なものである。リング状の加熱手段35を弾性変形することで、拡径することが可能である。
加熱手段35を、例えば、ワイヤーハーネス37,37でバッテリ(図示せず)に接続する。加熱手段35を通電状態に保つことでヒータを加熱し、ヒータから発生した熱でリング部材25を加熱する。
なお、加熱手段35はリング状の部材に限らないで、例えば、複数に分割したものを、リング部材25の外周28に設けることも可能である。
次に、締結構造10の組付け工程を図4〜図6に基づいて説明する。
図4(a),(b)は第1実施の形態に係る締結構造の分割ナットを被締結部材にセットする例を説明する図である。
(a)において、第2被締結部材12に第1被締結部材11を重ね合わせ、第1被締結部材11にリング部材25および加熱手段35を載せる。
リング部材25は上端部25aの内径がD1に形成されている。
加熱手段35は、リング部材25の外周に巻き付けられている。
第1、第2のナット片23,24を分割部29で重ね合わせて分割ナット22とする。分割ナット22の円筒部22c(図2参照)に第1、第2のストッパ片32,33を嵌め込む。
第1、第2のストッパ片32,33を分割部34で重ね合わせて、分割ストッパ31とする。この際に、分割部34を分割部29に対して略直交させる。
この状態で、分割ナット22の雌ねじ部22aを取付孔11a,12aと同軸上に配置し、分割ナット22および分割ストッパ31を矢印Aの如くリング部材25に載せる。
(b)において、ボルト13のねじ部14aを、第2被締結部材12の取付孔12a(図4(a)参照)から矢印Bの如く差し込む。
図5(a),(b)は第1実施の形態に係る締結構造の分割ナットにボルトをねじ結合する例を説明する図である。
(a)において、リング部材25に載せた分割ナット22の六角部22bを、ソケットレンチなどの工具(図示せず)で回転しない状態に保持する。
第1被締結部材11の取付孔11aからボルト13のねじ部14aを突出させて雌ねじ部22aに合わせる。
この状態で、ボルト13を矢印Cの如く回転することにより、ねじ部14aを雌ねじ部22aにねじ結合する。
分割ナット22が矢印Dの如く下降する。分割ナット22の六角部22bがフランジ31aを押し下げることで、分割ストッパ31が分割ナット22とともに矢印Dの如く下降する。
分割ストッパ31の外周31cが、リング部材25内に内周27に沿って進入する。
(b)において、外周31cが内周27に進入することで、外周31cが内周27を矢印の如く放射状に押圧する。
よって、外周31cが内周27に沿って進入する量に応じて、リング部材25が徐々に拡径する。
図6(a),(b)は第1実施の形態に係る締結構造で被締結部材を締結した例を説明する図である。
(a)において、分割ナット22の円筒部22c端面が第1被締結部材11に当接するとともに、外周31cが内周27に十分に入り込む。分割ストッパ31および分割ナット22がリング部材25で締め付けられる。
よって、分割ストッパ31を構成する第1、第2のナット片23,24が一体化されるとともに、分割ナット22を構成する第1、第2のストッパ片32,33(第1ストッパ片32は図4(a)参照)が一体化される。
同時に、分割ストッパ31、分割ナット22およびリング部材25、すなわち挟持部材20が一体化される。
このように、リング部材に分割ナット22や分割ストッパ31を嵌め込んで一体化した。
よって、分割ナット22や分割ストッパ31をリング部材25に嵌め込むだけで、分割ナット22や分割ストッパ31を簡単に一体化することができる。
そして、挟持部材20とボルト13の頭部15とで、第1、第2の被締結部材11,12を挟持することにより締結する。
分割ナット22をリング部材25で一体化することで、挟持部材20の剛性を高めることができる。
これにより、挟持部材20で第1、第2の被締結部材11,12を強く挟持することが可能になり、第1、第2の被締結部材11,12の締結力を十分に確保することができる。
また、円筒部22c端面が第1被締結部材11に当接した状態において、外周31cが内周27に十分に入り込む。
これにより、リング部材25が拡径されて、上端部25aの内径がD2になる。リング部材25が拡径されて周方向に伸長する。
このように、第1、第2のナット片23,24を一体化する際に、すなわち第1、第2の被締結部材11,12を締結する際に、分割ナット22(具体的には、分割ストッパ31)でリング部材25を周方向に伸長することが可能である。
よって、第1、第2の被締結部材11,12を締結する前に、一例として、引張り治具を用いて、リング部材25を周方向に伸長(いわゆる、二次加工)させおく必要がない。これにより、組付け工程の簡素化を図ることができる。
(b)において、ボルト13のねじ部14aを、分割ナット22の雌ねじ部22aにねじ結合することで、分割ナット22を構成する第1,第2のナット片23,24が分割部29から矢印の如く離れようとする。
そこで、第1、第2のストッパ片32,33を分割ナット22に嵌め込む際に、第1、第2のストッパ片32,33で分割部29を覆うようにした。
すなわち、第1、第2のストッパ片32,33の分割部34を、分割部29に対して略直交させた。
よって、第1,第2のナット片23,24が分割部29から矢印の如く離れようとすることを、第1、第2のストッパ片32,33で抑えることが可能になる。
そして、第1,第2のナット片23,24が離れようとする力を第1、第2のストッパ片32,33に分散させる。
第1、第2のストッパ片32,33が分割部34から矢印の如く離れようとする力を小さく抑えことができる。
これにより、リング部材25に作用する力が小さくなり、リング部材25のコンパクト化を図ることができる。
次に、第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除する例を図7〜図8に基づいて説明する。
図7(a),(b)は第1実施の形態に係る締結構造のリング部材を破断する例を説明する図である。
(a)において、加熱手段35でリング部材25を加熱する。このリング部材25は、分割ストッパ31で周方向に伸長されている。
加えて、このリング部材25は、熱を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶材料で形成されている。よって、リング部材25に熱を加えることで、リング部材25は縮径して収縮変形しようとする。
ここで、リング部材25には分割ストッパ31が嵌め込まれているので、分割ストッパ31でリング部材25が縮径することを阻止する。
よって、リング部材25は収縮変形することができない。このため、リング部材25の脆弱部26の両側に引張り応力が矢印の如く発生する。
(b)において、リング部材25の脆弱部26に引張り応力が発生することで、発生した引張り応力で脆弱部26が破断する。リング部材25が拡径するとともに、リング部材25に押圧されて加熱手段35が弾性変形する。
このように、リング部材25が拡径することで、分割ストッパ31の第1、第2のストッパ片32,33が分割部34で離れるとともに、分割ナット22の第1、第2のナット片23,24が分割部29で離れる。
これにより、分割ナット22がボルト13のねじ部14aから外れる。
なお、脆弱部26が破断する理由については、図9〜図10で詳しく説明する。
図8(a),(b)は第1実施の形態に係る締結構造による締結状態を解除する例を説明する図である。
(a)において、分割ナット22がボルト13のねじ部14aから外れることで、ボルト13が矢印Dの如く落下する。
(b)において、ボルト13から挟持部材20が外れ、締結構造20による第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除する。
ここで、形状記憶材料の自己破断の条件を図9〜図10に基づいて説明する。
図9は形状記憶材料の応力−歪曲線を示すグラフであり、縦軸に形状記憶材料の応力を示し、横軸に形状記憶材料の歪(伸長)を示す。実線で示す曲線G1は加熱状態の特性を示し、破線で示す曲線G2は非加熱状態の特性を示す。
加熱状態において、形状記憶材料の第1降伏応力はσ1であり、形状記憶材料の破断応力はσである。
一方、非加熱状態において、形状記憶材料の第1降伏応力はσ2であり、形状記憶材料の破断応力はσである。
さらに、加熱状態においては、第1降伏応力は収縮変形応力となる。
非加熱状態において、形状記憶材料に歪ε1以上、歪ε2以下の歪ε3を与えて固定した場合、形状記憶材料の内部にσ2の内部応力が残る。
形状記憶材料の歪ε3を固定した状態で加熱すると、形状記憶材料に形状回復力が発生して、形状記憶材料の内部応力状態がσ2からσ1へ上昇する。
よって、形状記憶材料に予め脆弱部を設けておくことで、上昇した内部応力によって脆弱部を破断することができる。
この形状記憶材料について、図10でさらに詳しく説明する。
図10は形状記憶材料の自己破断の条件を説明する図である。
ロッド状の形状記憶材料40において、切欠41を形成して脆弱部42を備える。この記憶材40の断面積をAとし、脆弱部42の断面積をAとする。また、断面積Aにおける破断荷重をP(Aとし、断面積Aにおける破断荷重をP(Aとすると、
P(A=σ・A
P(A=(σ・A)/α
=P(A・R/α ………………(1)
但し、σ:形状記憶材料40の破断応力
α:脆弱部42の応力集中係数
R:A/A<1
となる。
一方、形状記憶材料40の両端部40a,40bを固定した状態で、形状記憶材料40に熱を加えると、形状記憶材料40に収縮変形力が発生し、内部応力がσ1に上昇する。
断面積Aにおける収縮変形力をP(Aとし、断面積Aにおける収縮変形力をP(Aとすると、
P(A=σ1・A
P(A=σ1・A
但し、σ1:形状記憶材料40の収縮変形応力である。
よって、形状記憶材料40に熱を加えて収縮変形させようとする際に、脆弱部(すなわち、断面積A)42に引張荷重P(Aが作用する。
P(A=P(A−P(A
=σ1(A−A) …………(2)
この引張荷重P(Aを利用して、形状記憶材料40の収縮変形力が発生した時に、脆弱部42で破断させるためには、引張荷重P(Aと脆弱部の破断荷重P(Aとの関係を、
引張荷重P(A>破断荷重P(A ……………(3)
とすればよい。
式(1)〜式(3)から、
σ(A−A)>P(A・R/α ……………(4)
が成立する。
式(4)より、断面積比Rと脆弱部42の応力集中係数αとの関係は、
R<σ1・α/(σ+σ1・α) ………(5)
が成立する。
すなわち、形状記憶材料40に収縮変形力を発生させる際に、断面積比Rと脆弱部42の応力集中係数αとの関係が、式(5)を満たすことにより、脆弱部42で破断させることができる。
ここで、形状記憶材料40としてTi−Ni合金を用いた場合の、断面積比Rと応力集中係数αとの関係を例示する。
Ti−Ni合金は、収縮変形応力σ1が800MPa、破断応力σが1300MPaである。よって、式(5)から、
応力集中係数αが1.0のとき、断面積比R<0.33とすることで、形状記憶材料40の復元時に脆弱部42で破断することができる。
また、応力集中係数αが2.0のとき、断面積比R<0.55とすることで、形状記憶材料40の復元時に脆弱部42で破断することができる。
さらに、応力集中係数αが3.0のとき、断面積比R<0.65とすることで、形状記憶材料40の復元時に脆弱部42で破断することができる。
図7(a)に戻って、リング部材25に分割ストッパ31を嵌め込んだ状態で、リング部材25に収縮変形力を発生させると、図10で示すように、脆弱部の両端部側が固定された状態と同じになる。
よって、リング部材25が、図9〜図10で説明した条件を満たすことで、リング部材25に熱を加えて、リング部材25に収縮変形力を発生させた際に、脆弱部で破断させることができる。
以上説明したように、第1実施の形態の締結構造10によれば、挟持部材20の一部を構成するリング部材25を、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶材料で形成する。さらに、リング部材25に収縮変形力を発生させた際に破断する脆弱部26を備えた。
これにより、リング部材25に熱を加えて脆弱部26を破断させることで、第1、第2の被締結部材11,12の締結を簡単に解除することができる。
さらに、リング部材25に脆弱部26を備えることで、リング部材25を環状に保つことができる。この環状のリング部材25で挟持部材20を一体化することで、挟持部材20の剛性を高めることができる。
これにより、挟持部材20で第1、第2の被締結部材11,12を強く挟持することが可能になり、第1、第2の被締結部材11,12の締結力を十分に確保することができる。
加えて、リング部材25を形状記憶材料で形成することで、リング部材25に熱を加えて、リング部材25自体に収縮変形力を発生させることが可能である。
これにより、リング部材25に収縮変形力を発生させるために、新たな部材を備える必要がないので、締結機構10のコンパクト化を図ることができる。
次に、第2〜第6の実施の形態について図11〜図31に基づいて説明する。第2〜第6の実施の形態において第1実施の形態と同一類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
第2実施の形態
図11は本発明に係る締結構造(第2実施の形態)を示す斜視図、図12は第2実施の形態に係る締結構造を示す断面図である。
締結構造50は、挟持部材(両端部に備えた挟持部材のうち、一方の挟持部材)51を備えたことを特徴とし、その他の構成は第1実施の形態の締結構造10と同様である。
挟持部材51は、第1実施の形態の挟持部材20(図1参照)から分割ストッパ31を除去したもので、その他の構成は第1実施の形態の挟持部材20と同じである。
すなわち、締結構造50は、第1、第2のナット片(複数の分割部材)53,54をリング部材25に嵌め込んで第1、第2のナット片53,54を一体化して挟持部材51とし、この挟持部材51をボルト13に連結可能としたものである。
挟持部材51をボルト13に連結することで、挟持部材51とボルト13の頭部15とで第1、第2の被締結部材11,12を挟持して締結する。
第1、第2のナット片53,54を分割部55で重ね合わせることで、分割ナット52を形成する。
挟持部材51は、ボルト13のねじ部14aにねじ結合可能な分割ナット52を備え、分割ナット52の外側にリング部材25を備える。
この挟持部材51は、ボルト13のねじ部(棒状部材の両端部の他方)14aに設けられている。
分割ナット52は、左半分の部位を第1ナット片53で形成し、右半分の部位を第2ナット片54で形成したものである。
この分割ナット52は、中央に雌ねじ部52aが形成され、上半分に六角部52bを備え、下半分に円筒部52cを備える。
六角部52bは、第1実施の形態の六角部22bと同様であり、円筒部52cの外側に張り出し、六角形に形成された部位である。
円筒部52cは、外周52dが六角部52bから下端部52eに向けて徐々に縮径するようにテーパ状に形成された、断面円形の部位である。
この円筒部52cをリング部材25の内周27に嵌入することで、第1、第2のナット片53,54を分割部55で重ね合わせた状態で一体化する。
次に、締結構造50の組付け工程について説明する。
第1、第2のナット片53,54を分割部55で重ね合わせ、重ね合わせた分割ナット52の円筒部52cをリング部材25に載せる。
ボルト13のねじ部14aを雌ねじ部52aにねじ結合することで、分割ナット52の円筒部52cが、リング部材25内に内周27に沿って進入する。
円筒部52cが内周27に進入することで、リング部材25が徐々に拡径する。分割ナット52の円筒部52cが、リング部材25の内周27に十分に入り込んで、円筒部52cの下端部52eが第1被締結部材11に当接する。
この状態で、分割ナット52がリング部材25で締め付けられる。
分割ナット52が一体化するとともに、分割ナット52およびリング部材25が一体化される。よって、挟持部材51が一体化される。
これにより、分割ナット52の円筒部52cをリング部材25に嵌め込むだけで、分割ナット52や挟持部材51を簡単に一体化することができる。
そして、挟持部材51とボルト13の頭部15とで、第1、第2の被締結部材11,12を挟持することにより締結する。
分割ナット52をリング部材25で一体化することで、挟持部材51の剛性を高めることができる。
これにより、挟持部材51で第1、第2の被締結部材11,12を強く挟持して、第1、第2の被締結部材11,12の締結力を十分に確保することができる。
また、分割ナット52の円筒部52cが、リング部材25の内周27に十分に入り込むことで、リング部材25を拡径する。
リング部材25を拡径することで、上端部25aの内径がD2になる。リング部材25が拡径されて周方向に伸長する。
このように、第1、第2のナット片53,54を一体化する際に、すなわち第1、第2の被締結部材11,12を締結する際に、分割ナット52でリング部材25を周方向に伸長する。
よって、第1、第2の被締結部材11,12を締結する前に、一例として、引張り治具を用いて、リング部材25を周方向に伸長(いわゆる、二次加工)させおく必要がない。これにより、組付け工程の簡素化を図ることができる。
次に、第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除する例を図13〜図14に基づいて説明する。
図13(a),(b)は第2実施の形態に係る締結構造のリング部材を破断する例を説明する図である。
(a)において、リング部材25は、分割ナット52の円筒部52cで周方向に伸長されている。よって、リング部材25に熱を加えることで、リング部材25は縮径して収縮変形しようとする。
ここで、リング部材25には円筒部52cが嵌め込まれているので、円筒部52cでリング部材25が縮径することを阻止する。
よって、リング部材25の脆弱部26の両側に引張り応力が矢印の如く発生する。
(b)において、発生した引張り応力で脆弱部26が破断する。リング部材25が拡径することで、分割ナット52の第1、第2のナット片53,54が分割部55で離れる。
これにより、分割ナット52がボルト13のねじ部14aから外れる。
図14(a),(b)は第2実施の形態に係る締結構造による締結状態を解除する例を説明する図である。
(a)において、分割ナット52がボルト13のねじ部14aから外れることで、ボルト13が矢印Eの如く落下する。
(b)において、ボルト13から挟持部材51が外れ、締結構造50による第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除する。
以上説明したように、第2実施の形態の締結構造50によれば、第1実施の形態の締結構造10と同様の効果を得ることができる。
加えて、第2実施の形態の締結構造50によれば、第1実施の形態で用いた分割ストッパ31(図3参照)を除去することで構成の簡素化を図ることができる。
第3実施の形態
図15は本発明に係る締結構造(第3実施の形態)を示す斜視図である。
締結構造60は、挟持部材(両端部に備えた挟持部材のうち、一方の挟持部材)61を備えたことを特徴とし、その他の構成は第1実施の形態の締結構造10と同様である。
挟持部材61は、第1、第2のナット片(複数の分割部材)63,64をロッド部材(連結部材)68,68で挟持して一体化することでボルト13に連結可能とし、ロッド部材68,68を形状記憶材料(機能性材料)で形成したものである。
挟持部材61をボルト13に連結することで、挟持部材61とボルト13の頭部15とで第1、第2の被締結部材11,12を挟持して締結する。
第1、第2のナット片63,64を分割部65で重ね合わせることで、分割ナット62を形成する。
第3実施の形態の締結構造60は、ロッド部材68,68を、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶材料(機能性材料)で形成し、この形状記憶材料で形成したロッド部材68,68に、収縮変形力を発生させた際に破断可能な脆弱部68b,68b(図16参照)を備え、脆弱部68b,68bを破断することで第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除可能にしたものである。
加えて、締結構造60は、分割ナット62に加熱手段74…(…は複数を示す)を備え、この加熱手段74…でロッド部材68,68に熱を加えることで、ロッド部材68,68に収縮変形力を発生させるように構成したものである。
図16は第3実施の形態に係る締結構造を示す分解斜視図である。
挟持部材61は、ボルト13のねじ部14aにねじ結合可能な分割ナット62を備え、分割ナット62を挟持する一対のロッド部材68,68を備える。
この挟持部材61は、図15に示すように、ボルト13のねじ部(棒状部材の両端部の他方)14aに設けられている。
分割ナット62は、左半分の部位を第1ナット片63で形成し、右半分の部位を第2ナット片64で形成したものである。
この分割ナット62は、中央に雌ねじ部62aが形成され、外側壁62bが六角形に形成され、外側壁62bのうち、対向する部位に一対の係合部71,71をそれぞれ対向させて備える。
係合部71は、外側壁62bから横方向に隆起し、分割ナット62の軸線72に対して直交する係合溝73を備え、係合溝73の壁面に加熱手段74,74を備える。
なお、係合溝73には一対の加熱手段74,74を備えるが、理解を容易にするために、一対の加熱手段74,74を1つの加熱手段74としてまとめて説明する。
係合溝73は略U字状に形成され、加熱手段74も略U字状に形成されている。
係合部71の両端面71a,71bは、互いに略平行に形成され、両端面71a,71bの間隔(両端面間隔)がL1(図15も参照)に形成されている。
一対の係合部71,71に形成したそれぞれの係合溝73,73は、互いに平行に形成されている。
ロッド部材68は、形状記憶材料で形成された部材であり、円柱状のロッド本体68aを備え、ロッド本体68aの略中央に脆弱部68bを備え、ロッド本体68aの両端部にフランジ68c,68cをそれぞれ備える。
脆弱部68bは、ロッド本体68aの略中央に切欠69を形成することで、断面積を小さくした部位である。
ロッド部材68を形成する形状記憶材料としては、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶合金や形状記憶樹脂が該当し、一例として、Ti−Ni合金が用いられる。
なお、上記形状記憶合金や形状記憶樹脂に代わる形状記憶材料として、例えば、磁性形状記憶合金を用いることも可能である。
磁性形状記憶合金は、磁場(エネルギー)の印可により収縮変形力を発生する材料であり、一例として、Ni−Mn−Ga合金が用いられる。
ロッド部材68を磁性形状記憶合金で形成した場合には、加熱手段74に代えて磁場印可手段を備える。
このロッド部材68は、一対のフランジ68c,68cの間隔(フランジ間隔)がL2に形成されている。
両端面間隔L1とフランジ間隔L2とは次の関係を満たしている。
両端面間隔L1>フランジ間隔L2
なお、両端面間隔L1>フランジ間隔L2とした理由については図19で詳しく説明する。
よって、ロッド部材68を係合溝73に係合させる前に、例えば、引張り治具(図示せず)を用いて、ロッド部材68に引張り力を付与し、フランジ間隔L2を大きくする。
この状態で、ロッド部材68を係合溝73に係合させて、一対のフランジ68c,68cで係合部71の両端面71a,71bを挟持し、第1、第2のナット片63,64を一体化する。
このように、ロッド部材68を形状記憶材料で形成し、ロッド部材68で第1、第2のナット片63,64を挟持して一体化した。
このロッド部材68は、小型で簡素な棒状部材であり、ロッド部材68に形状記憶材料を適用することで、コストを抑えることができる。
係合溝73にロッド部材68を嵌合させた後、係合溝73にシール材76を嵌合する。 シール材76で係合溝73の開口部を塞ぐことにより、ロッド部材68の脱落を防止し、かつ加熱手段74やロッド部材68の断熱性を向上させる。
これにより、加熱手段74で発生させた熱で、ロッド部材68を効率よく加熱する。
なお、シール材76は用いなくてもよい。
次に、締結構造60の組付け工程を図17〜図18に基づいて説明する。
図17(a)〜(c)は第3実施の形態に係る締結構造の分割ナットを一体化する例を説明する図である。
(a)において、一対のロッド部材68,68を引張り治具(図示せず)を用いて矢印の如く引張り力を付与する。一対のロッド部材68,68を伸長して、それぞれのフランジ間隔L2を間隔L1より僅かに大きくする。
次に、第1、第2のナット片63,64を分割部65で重ね合わせ、左右の係合溝73,73にロッド部材68,68をそれぞれ矢印Fの如く係合する。
(b)において、左係合部71の両端面71a,71bを、一対のフランジ68c,68cで挟持するとともに、右係合部71の両端面71a,71bを、一対のフランジ68c,68cで挟持する。
これにより、第1、第2のナット片63,64からなる分割ナット62を、一対のロッド部材68,68で一体化する。
この状態で、左右の係合溝73,73にシール材76,76をそれぞれ矢印Gの如く嵌合する。
(c)において、左右の係合溝73,73にシール材76,76を嵌合することで、それぞれのシール材76,76で、左右の係合溝73,73の開口部を塞ぐ。
図18(a),(b)は第3実施の形態に係る締結構造で被締結部材を締結した例を説明する図である。
(a)において、ボルト13のねじ部14aを、第2被締結部材12の取付孔12aから矢印Hの如く差し込む。
差し込んだねじ部14aを第1被締結部材11の取付孔11aから突出させて雌ねじ部62aに合わせる。
この状態で、ボルト13を矢印Iの如く回転することにより、ねじ部14aを雌ねじ部62aにねじ結合する。
(b)において、挟持部材61とボルト13の頭部15とで、第1、第2の被締結部材11,12を挟持することにより締結する。
第1、第2のナット片63,64をロッド部材68,68で一体化することで、挟持部材61の剛性を高めることができる。
これにより、挟持部材61で第1、第2の被締結部材11,12を強く挟持することが可能になり、第1、第2の被締結部材11,12の締結力を十分に確保することができる。
次に、第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除する例を図19に基づいて説明する。
図19(a),(b)は第3実施の形態に係る締結構造のロッド部材を破断する例を説明する図である。
(a)において、加熱手段74,74でロッド部材68,68をそれぞれ加熱する。ロッド部材68は、伸長された状態で、一対のフランジ68c,68cが係合部71(図17参照)の両端面71a,71bにそれぞれ当接している。
加えて、このロッド部材68は、熱を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶材料で形成されている。よって、ロッド部材68に熱を加えることで、ロッド部材68は収縮変形しようとする。
ここで、ロッド部材68は、一対のフランジ68c,68cが両端面71a,71bにそれぞれ当接している。加えて、一対のロッド部材68,68を伸長する前において、両端面71a,71bの両端面間隔L1と、一対のフランジ68c,68cのフランジ間隔L2との関係は、L1>L2である。
よって、両端面71a,71bでロッド部材68が収縮変形することを阻止する。
このため、ロッド部材68の脆弱部68bの両側に引張り応力が矢印の如く発生する。
(b)において、ロッド部材68の脆弱部68bに引張り応力が発生することで、発生した引張り応力で脆弱部68bが破断する。
ロッド部材68の脆弱部68bが破断することで、分割ナット62の第1、第2のナット片63,64が分割部65で離れる。
これにより、分割ナット62がボルト13のねじ部14aから外れる。
分割ナット62がボルト13のねじ部14aから外れることで、ボルト13から挟持部材61が外れ、締結構造60による第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除する。
以上説明したように、第3実施の形態の締結構造60によれば、第1実施の形態の締結構造10と同様の効果を得ることができる。
なお、第3実施の形態では、係合部71の両端面71a,71bを、互いに略平行に形成し、一対のロッド部材68,68を分割ナット62に組み付ける前に、一対のロッド部材68,68を予め伸長する例について説明したが、両端面71a,71bをテーパ面とすることで、一対のロッド部材68,68を分割ナット62に組み付ける際に、一対のロッド部材68,68を同時に伸長させるように構成することも可能である。
第4実施の形態
図20は本発明に係る締結構造(第4実施の形態)を示す斜視図、図21は第4実施の形態に係る締結構造を示す断面図である。
締結構造80は、第1被締結部材11の取付孔11aおよび第2被締結部材12の取付孔12aにボルト(棒状部材)81を挿通させ、取付孔11aから上方に突出したボルト81に上ナット(一方の挟持部材)82をねじ結合し、取付孔12aから下方に突出したボルト81に下ナット(他方の挟持部材)83をねじ結合することで、上下のナット82,83で第1、第2の被締結部材11,12を挟持して締結するものである。
この締結構造80は、ボルト81を、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶材料(機能性材料)で形成し、この形状記憶材料で形成したボルト81に、収縮変形力を発生させた際に破断可能な脆弱部85を備え、脆弱部85を破断することで第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除可能にしたものである。
さらに、締結構造80は、ボルト81の内部に加熱手段91を備え、この加熱手段91でボルト81に熱を加えることで、ボルト81に収縮変形力を発生させるように構成したものである。
ボルト81は、形状記憶材料で筒状体に形成され、略中央に脆弱部85を備え、上端部(両端部の一方)81aに上ねじ部86を備え、下端部(両端部の他方)81bに下ねじ部87を備え、ボルト81の軸線上に中空部88を備える。
脆弱部85は、ボルト81の略中央に切欠89を形成することで、断面積を小さくした部位である。
切欠89は断面V字状に形成したものを例示したが、これに限らないで、断面コ字状に形成することも可能である。
中空部88は、上端部81aおよび下端部81bに開口した貫通孔である。
ボルト81を形成する形状記憶材料としては、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶合金や形状記憶樹脂が該当し、一例として、Ti−Ni合金が用いられる。
なお、上記形状記憶合金や形状記憶樹脂に代わる形状記憶材料として、例えば、磁性形状記憶合金を用いることも可能である。
磁性形状記憶合金は、磁場(エネルギー)の印可により収縮変形力を発生する材料であり、一例として、Ni−Mn−Ga合金が用いられる。
ボルト81を磁性形状記憶合金で形成した場合には、加熱手段91に代えて磁場印可手段を備える。
上ナット82は、ボルト81の上ねじ部86にねじ結合することで、ボルト81の上端部81aに設けられている。
下ナット83は、ボルト81の下ねじ部87にねじ結合することで、ボルト81の下端部81bに設けられている。
上ナット82を上ねじ部86にねじ結合するとともに、下ナット83を下ねじ部87にねじ結合することで、上下のナット82,83で第1、第2の被締結部材11,12を挟持する。
上下のナット82,83で第1、第2の被締結部材11,12を挟持することで、ボルト81の上下の端部81a,81bが引っ張られる。
これにより、上下のナット82,83で第1、第2の被締結部材11,12を挟持して締結する際に、ボルト81に引張り力が付与される。
なお、上下のナット82,83の一方を、ボルト81の頭部とすることも可能である。上下のナット82,83の一方を、ボルト81の頭部とすることで部品点数を減らすことができる。
一方、第4実施の形態のように、上下のナット82,83を用いることで、形状記憶材料の使用量を抑えることができる。
ボルト81の中空部88に加熱手段91を備える。
加熱手段91は、中空部88に差込み可能なワイヤー状のヒータである。
加熱手段91を、例えば、ワイヤーハーネス92,92でバッテリ(図示せず)に接続する。加熱手段91を通電状態に保つことでヒータを加熱し、ヒータから発生した熱でボルト81を加熱する。
加熱手段91を中空部88に差し込むことで、ボルト81の中心に埋設する。これにより、加熱手段91から発生した熱を効率よくボルト81に伝え、ボルト81を均一に加熱することが可能である。
次に、締結構造80のボルト81を破断して第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除する例を図22に基づいて説明する。
図22(a),(b)は第4実施の形態に係る締結構造のボルトを破断する例を説明する図である。
先ず、第1、第2の被締結部材11,12を締結する工程について説明する。
(a)において、第1被締結部材11の取付孔11aおよび第2被締結部材12の取付孔12aにボルト81を挿通させ、取付孔11aから上端部81aを突出するとともに、取付孔12aから下端部81bを突出する。
上端部81aの上ねじ部86に上ナット82を矢印Jの如くねじ結合するとともに、下端部81bの下ねじ部87に下ナット83を矢印Kの如くねじ結合する。
上下のナット82,83で第1、第2の被締結部材11,12を挟持して締結する。
上下のナット82,83で第1、第2の被締結部材11,12を挟持することで、上下の端部81a,81bが引っ張られる。
ボルト81に引張り力が付与され、伸長した状態に保たれる。
よって、第1、第2の被締結部材11,12を締結する際に、ボルト81に引張り力を予め付与して伸長(いわゆる、二次加工)させておく必要はない。
これにより、締結する際に、ボルト81に引張り力を予め付与する工程を省くことができる。
次に、ボルト81を破断する例について説明する。
第1、第2の被締結部材11,12を締結した状態において、加熱手段91でボルト81を加熱する。
ボルト81は伸長した状態に保たれている。加えて、このボルト81は、熱を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶材料で形成されている。
よって、ボルト81に熱を加えることで、ボルト81は収縮変形しようとする。
ここで、ボルト81は、上下の端部81a,81bがそれぞれ上下のナット82,83で支持されている。
よって、ボルト81が収縮変形することが阻止され、ボルト81の脆弱部85の両側に引張り応力が矢印の如く発生する。
(b)において、ボルト81の脆弱部85に引張り応力が発生することで、発生した引張り応力で脆弱部85が破断する。
脆弱部85が破断することで、上下のナット82,83による第1、第2の被締結部材11,12の挟持を解放し、締結構造80による第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除する。
以上説明したように、第4実施の形態の締結構造80によれば、第1実施の形態の締結構造10と同様の効果を得ることができる。
第5実施の形態
図23は本発明に係る締結構造(第5実施の形態)を示す斜視図、図24は第5実施の形態に係る締結構造を示す分解斜視図である。
締結構造100は、第4実施の形態の上ナット82に代えて楔状の挟持部材(一方の挟持部材)101を備えたことを特徴とし、その他の構成は第4実施の形態の締結構造80と同様である。
すなわち、締結構造100は、第1被締結部材11の取付孔11aおよび第2被締結部材12の取付孔12aにボルト(棒状部材)102を挿通させ、取付孔12aから下方に突出したボルト102に下ナット83をねじ結合し、取付孔11aから上方に突出したボルト102に楔状の挟持部材101を設けることで、下ナット83および楔状の挟持部材101で第1、第2の被締結部材11,12を挟持して締結するものである。
この締結構造100は、ボルト102を、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶材料(機能性材料)で形成し、この形状記憶材料で形成したボルト102に、収縮変形力を発生させた際に破断可能な脆弱部103を備え、脆弱部103を破断することで第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除可能にしたものである。
さらに、締結構造100は、ボルト102の内部に加熱手段91を備え、この加熱手段91でボルト102に熱を加えることで、ボルト102に収縮変形力を発生するように構成したものである。
ボルト102は、形状記憶材料で筒状体に形成され、上端部(両端部の一方)102aに係合孔105を形成し、係合孔105の両側に脆弱部103を備え、下端部(両端部の他方)102bに下ねじ部87を備え、ボルト102の軸線上に中空部106を備える。
この中空部106に加熱手段91を備える。
係合孔105は、ボルト102の軸線に直交して形成され、両端が周壁に開口した略矩形状の孔である。
脆弱部103は、ボルト102の上端部102aに係合孔105を形成することで、断面積を小さくした部位である。
中空部106は、係合孔105および下端部102bに開口した貫通孔(図25参照)である。
ボルト102を形成する形状記憶材料としては、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶合金や形状記憶樹脂が該当し、一例として、Ti−Ni合金が用いられる。
なお、上記形状記憶合金や形状記憶樹脂に代わる形状記憶材料として、例えば、磁性形状記憶合金を用いることも可能である。
磁性形状記憶合金は、磁場(エネルギー)の印可により収縮変形力を発生する材料であり、一例として、Ni−Mn−Ga合金が用いられる。
ボルト102を磁性形状記憶合金で形成した場合には、加熱手段91に代えて磁場印可手段を備える。
楔状の挟持部材101は、差込部108を係合孔105に差込み可能に形成し、差込部108の基端に頭部109を備えたものである。差込部108は、先端にテーパ部108aを備える。
テーパ部108aは、側面視で、上面108bが先端に向けて徐々に下り勾配に形成された先細状の部位である。
この挟持部材101の差込部108を、係合孔105に差し込むことで、挟持部材101をボルト102の上端部102aに設ける。
下ナット83を下ねじ部87にねじ結合するとともに、楔状の挟持部材101を係合孔105に差し込むことで、下ナット83および楔状の挟持部材101で第1、第2の被締結部材11,12を挟持する。
下ナット83および楔状の挟持部材101で第1、第2の被締結部材11,12を挟持することで、ボルト102の上下の端部102a,102bが引っ張られる。
これにより、下ナット83および楔状の挟持部材101で第1、第2の被締結部材11,12を挟持して締結する際に、ボルト102に引張り力が付与される。
次に、締結構造100のボルト102を破断して第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除する例を図25〜図26に基づいて説明する。
図25(a),(b)は第5実施の形態に係る締結構造で被締結部材を締結した例を説明する図である。
(a)において、第1被締結部材11の取付孔11aおよび第2被締結部材12の取付孔12aにボルト102を挿通させ、下端部102bの下ねじ部87に下ナット83をねじ結合する。
ボルト102の係合孔105に、挟持部材101の差込部108を矢印Lの如く差し込む。
テーパ部108aの上面108bが、係合孔105の天井面105aに当接する。この状態で、差込部108を矢印Lの如く継続させて差し込むことで、上面108bが天井面105aを上方に押し上げる。
(b)において、挟持部材101の頭部109をボルト102の周壁に当接することで、挟持部材101をボルト102の上端部102aに設ける。
下ナット83および挟持部材101で第1、第2の被締結部材11,12を挟持する。
ここで、挟持部材101を係合孔105に差し込む際に、テーパ部108aの上面108bで、係合孔105の天井面105aを上方に押し上げることで、ボルト102の上端部102aが上方に引っ張られる。
ボルト102に引張り応力が付与され、伸長した状態に保たれる。
よって、第1、第2の被締結部材11,12を締結する際に、ボルト102に引張り力を予め付与して伸長(いわゆる、二次加工)させておく必要はない。
これにより、締結する際に、ボルト102に引張り力を予め付与する工程を省くことができる。
次に、ボルト102を破断する例について説明する。
第1、第2の被締結部材11,12を締結した状態において、加熱手段91でボルト102を加熱する。
ボルト102は伸長した状態に保たれている。加えて、このボルト102は、熱を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶材料で形成されている。
よって、ボルト102に熱を加えることで、ボルト102は収縮変形しようとする。
ボルト102は、上端部102aが挟持部材101で支持されるとともに、下端部102bが下ナット83で支持されている。
よって、ボルト102が収縮変形することが阻止され、ボルト102の脆弱部103(図24も参照)の両側に引張り応力が矢印の如く発生する。
図26は第5実施の形態に係る締結構造のボルトを破断する例を説明する図である。
ボルト102の脆弱部103に引張り応力が発生することで、発生した引張り応力で脆弱部103が破断する。
脆弱部103が破断することで、挟持部材101および下ナット83による第1、第2の被締結部材11,12の挟持を解放し、締結構造100による第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除する。
以上説明したように、第5実施の形態の締結構造100によれば、第4実施の形態の締結構造80と同様の効果を得ることができる。
第6実施の形態
図27は本発明に係る締結構造(第6実施の形態)を示す斜視図、図28は第6実施の形態に係る締結構造を示す分解斜視図である。
締結構造120は、第1被締結部材11の取付孔11aおよび第2被締結部材12の取付孔12aにリベット(棒状部材)121を挿通させ、リベット121の頭部(一方の挟持部材)124をフランジ状に形成し、頭部124で第1被締結部材11を押圧し、リベット121の拡径部(他方の挟持部材)125をマンドレル126で形成し、拡径部125で第2被締結部材12を押圧することで、頭部124および拡径部125で第1、第2の被締結部材11,12を挟持して締結するものである。
なお、リベット121は、ブラインドリベットである。
この締結構造120は、リベット121を、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶材料(機能性材料)で形成し、この形状記憶材料で形成したリベット121に、収縮変形力を発生させた際に破断可能な脆弱部127を備え、脆弱部127を破断することで第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除可能にしたものである。
さらに、締結構造120は、リベット121の内部に加熱手段131を備え、この加熱手段131でリベット121に熱を加えることで、リベット121に収縮変形力を発生させるように構成したものである。
リベット121は、形状記憶材料で形成された部材で、筒状に形成したリベット本体123を備え、リベット本体123の上端部(両端部の一方)にフランジ状に形成した頭部124を備え、リベット本体123の下端部(両端部の他方)にマンドレル126で拡径された拡径部125を備え、リベット本体123の略中央に脆弱部127を備え、リベット121の軸線上に中空部128を備える。
脆弱部127は、リベット本体123の略中央に切欠129を形成することで、断面積を小さくした部位である。
切欠129は断面V字状に形成したものを例示したが、これに限らないで、断面コ字状に形成することも可能である。
中空部128は、頭部124に開口し、底部に連通孔を形成した孔である。中空部128は連通孔133を介してマンドレル126に臨む。
リベット121を形成する形状記憶材料としては、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶合金や形状記憶樹脂が該当し、一例として、Ti−Ni合金が用いられる。
なお、上記形状記憶合金や形状記憶樹脂に代わる形状記憶材料として、例えば、磁性形状記憶合金を用いることも可能である。
磁性形状記憶合金は、磁場(エネルギー)の印可により収縮変形力を発生する材料であり、一例として、Ni−Mn−Ga合金が用いられる。
リベット121を磁性形状記憶合金で形成した場合には、加熱手段131に代えて磁場印可手段を備える。
リベット121の中空部128に加熱手段131を備える。
加熱手段131は、中空部128に差込み可能な円柱体を有し、円柱体の内部にヒータが内蔵されたものである。
加熱手段131を、例えば、ワイヤーハーネス132,132でバッテリ(図示せず)に接続する。加熱手段131を通電状態に保つことでヒータを加熱し、ヒータから発生した熱でリベット121を加熱する。
加熱手段131を中空部128に差し込むことで、リベット121の中心に埋設する。これにより、加熱手段131から発生した熱を効率よくリベット121に伝え、リベット121を均一に加熱することが可能である。
次に、締結構造120で第1、第2の被締結部材11,12を締結する例を図29〜図30に基づいて説明する。
図29(a),(b)は第6実施の形態に係る締結構造のリベットを被締結部材にセットする例を説明する図である。
(a)において、第1被締結部材11の取付孔11aおよび第2被締結部材12の取付孔12aに、リベット素材135を挿通させて頭部124を第1被締結部材11に接触させる。
リベット素材135には、中空部128、連通孔133および収納空間136が形成されている。中空部128、連通孔133および収納空間136には、引張部材137が貫通され、引張部材137の上端部137aが中空部128から上方に突出し、引張部材137の下端部137bにマンドレル126が連結されている。
マンドレル126の上端部126aが収納空間136内に入り込んでいる。
リベッタノーズピース141およびリベッタチャック142を矢印Mの如く下降する。リベッタノーズピース141を、中空部128と引張部材137との間の空間144に差し込むとともに、リベッタチャック142を、引張部材137の上端部137aに嵌め込む。
(b)において、リベッタノーズピース141の先端部141aで、リベット素材135の段部145を矢印Nの如く押圧する。
ここで、リベット素材135の頭部124が第1被締結部材11に接触しているので、リベット本体123が矢印Oの如く下向きに引っ張られる。
リベット本体123に引張り応力が付与され、伸長した状態に保たれる。
この状態で、リベッタチャック142で引張部材137の上端部137aを把持する。
図30(a)〜(c)は第6実施の形態に係る締結構造で被締結部材を締結する例を説明する図である。
(a)において、リベッタチャック142を矢印Pの如く上昇させて、リベッタチャック142で引張部材137の上端部137aを上方に引っ張る。
マンドレル126が収納空間136(図29参照)に進入し、マンドレル126の上端部126aが段部145に当接する。
リベット素材135の下端部135a(図29参照)がマンドレル126で押し広げられて拡径部125が形成される。
これにより、リベット素材135(図29参照)がリベット121になり、頭部124および拡径部125で第1、第2の被締結部材11,12を挟持して締結する。
この状態で、リベット本体123は矢印Oの如く下向きに引っ張られて、伸長した状態に保たれている。
よって、第1、第2の被締結部材11,12を締結する際に、リベット121に引張り力を予め付与して伸長(いわゆる、二次加工)させておく必要はない。
これにより、締結する際に、リベット121に引張り力を予め付与する工程を省くことができる。
(b)において、リベッタチャック142を矢印Pの如く継続させて上昇することにより、マンドレル126の上端部126aから引張部材137の下端部137bを破断する。マンドレル126から引張部材137が切り離される。
リベッタノーズピース141およびリベッタチャック142を矢印Qの如く上昇させて、リベッタノーズピース141を空間144から取り出す。
(c)において、リベット121の中空部128に加熱手段131を矢印Rの如く取り付ける。
これにより、締結構造120で第1、第2の被締結部材11,12を締結する工程が完了する。
次に、締結構造120のリベット121を破断させて、第1、第2の被締結部材11,12を締結を解除する例を図31に基づいて説明する。
図31(a),(b)は第6実施の形態に係る締結構造のリベットを破断する例を説明する図である。
(a)において、リベット121で第1、第2の被締結部材11,12を締結した状態において、加熱手段131でリベット121を加熱する。
リベット121のリベット本体123は伸長した状態に保たれている。加えて、このリベット121は、熱を加えることにより収縮変形力を発生する形状記憶材料で形成されている。
よって、リベット121に熱を加えることで、リベット121は収縮変形しようとする。
リベット121は、上端部が頭部124で支持されるとともに、下端部が拡径部125で支持されている。
よって、リベット121のリベット本体123が収縮変形することが阻止され、リベット本体123の脆弱部127の両側に引張り応力が矢印の如く発生する。
(b)において、リベット本体123の脆弱部127に引張り応力が発生することで、発生した引張り応力で脆弱部127が破断する。
脆弱部127が破断することで、頭部124および拡径部125による第1、第2の被締結部材11,12の挟持を解放し、締結構造120による第1、第2の被締結部材11,12の締結を解除する。
以上説明したように、第6実施の形態の締結構造120によれば、第1実施の形態の締結構造10と同様の効果を得ることができる。
ここで、第1〜第6の実施の形態の締結構造10,50,60,80,100,120の用途について説明する。
締結構造10,50,60,80,100,120は、例えば、自動車などの組立体のうち、「シート」、「ドア周り」、「シートベルト」や「ステアリング」などに適用される。
「シート」への適用箇所としては、シートクッションをシートレールに取り付ける箇所、シートクッションにリクライニングを取り付ける箇所やシートレールをフロアに取り付ける箇所などがある。
「ドア周り」への適用箇所としては、ドアストライカを車体に取り付ける箇所、ドアヒンジを車体に取り付ける箇所やドアチェッカーを取り付ける箇所などがある。
「シートベルト」への適用箇所としては、アンカーを車体に取り付ける箇所などがある。
「ステアリング」への適用箇所としては、ステアリングホイールをステアリングシャフトに取り付ける箇所などがある。
以上説明した「シート」、「ドア周り」、「シートベルト」や「ステアリング」への適用箇所は、設置スペースに余裕を確保し難い。
このため、コンパクト化が可能な締結構造10,50,60,80,100,120を用いることで、容易に取り付けることが可能である。
なお、前記第1〜第6の実施の形態では、複数の被締結部材として、第1、第2の被締結部材11,12の2部材を締結した例について説明したが、これに限らないで、例えば3部材などの被締結部材を締結することも可能である。
また、前記第1、第2の実施の形態では、複数の分割部材として2個のナット片(第1、第2のナット片)を例示したが、これに限らないで、例えば3部材や4部材などの分割部材に構成することも可能である。
さらに、前記第1〜第6の実施の形態では、締結構造10,50,60,80,100,120に加熱手段35,74,91,131を備えた例について説明したが、これに限らないで、締結構造に加熱手段を備えなくてもよい。
この場合、締結構造とは別に個別の加熱手段を用意し、個別の加熱手段で締結構造の締結状態を解除する。
また、前記第1〜第6の実施の形態では、締結構造10,50,60,80,100,120を自動車の組立体に適用させた例について説明したが、これに限らないで、その他の組立体に適用することも可能である。
さらに、前記第1〜第6の実施の形態では、機能性材料として、形状記憶材料を例示したが、これに限らないで、機能性素子を用いることも可能である。
機能性素子としては、例えば、磁歪素子、圧電(電歪)素子や光歪素子が該当する。
磁歪素子は、磁場(エネルギー)の印可により収縮変形力を発生する材料であり、一例として、Tafenol−DやGafenol−Dが用いられる。
圧電(電歪)素子は、電圧(エネルギー)の印可により収縮変形力を発生する材料であり、一例として、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が用いられる。
光歪素子は、光(エネルギー)の照射により収縮変形力を発生する材料であり、一例として、PLZT(チタン酸ジルコン酸ランタン鉛)が用いられる。
ここで、第1〜第6の実施の形態で用いた形状記憶材料は、エネルギーを加えることで、予め伸長させておいたものが復元することで収縮変形力を発生する材料である。よって、形状記憶材料を伸長させた状態で締結構造体に組み込む必要がある。
これに対して、磁歪素子、圧電(電歪)素子や光歪素子は、エネルギーを加えることで収縮変形力を発生する材料である。
よって、磁歪素子、圧電(電歪)素子や光歪素子を用いることで、これらの素子を伸長させた状態で締結構造体に組み込む必要はない。すなわち、これらの素子を伸長させない状態で締結構造体に組み込むことが可能である。
これにより、磁歪素子、圧電(電歪)素子や光歪素子を締結構造体に組み込む作業が容易になる。
磁歪素子を用いた場合には、磁歪素子に磁場を印可する磁場印可手段を、締結構造体に組み込むか、あるいは締結構造体とは個別に外部に用意する。
また、圧電(電歪)素子を用いた場合には、圧電(電歪)素子に電圧を印可する電圧印可手段を、締結構造体に組み込むか、あるいは締結構造体とは個別に外部に用意する。
さらに、光歪素子を用いた場合には、光歪素子に光を照射する光照射手段を、締結構造体に組み込むか、締結構造体とは個別に外部に用意する。
本発明は、複数の被締結部材に棒状部材を挿通させ、棒状部材の両端部に備えた挟持部材で被締結部材を締結する締結構造への適用に好適である。
本発明に係る締結構造(第1実施の形態)を示す斜視図である。 第1実施の形態に係る締結構造を示す断面図である。 第1実施の形態に係る締結構造を示す分解斜視図である。 第1実施の形態に係る締結構造の分割ナットを被締結部材にセットする例を説明する図である。 第1実施の形態に係る締結構造の分割ナットにボルトをねじ結合する例を説明する図である。 第1実施の形態に係る締結構造で被締結部材を締結した例を説明する図である。 第1実施の形態に係る締結構造のリング部材を破断する例を説明する図である。 第1実施の形態に係る締結構造による締結状態を解除する例を説明する図である。 形状記憶材料の応力−歪曲線を示すグラフである。 形状記憶材料の自己破断の条件を説明する図である。 本発明に係る締結構造(第2実施の形態)を示す斜視図である。 第2実施の形態に係る締結構造を示す断面図である。 第2実施の形態に係る締結構造のリング部材を破断する例を説明する図である。 第2実施の形態に係る締結構造による締結状態を解除する例を説明する図である。 本発明に係る締結構造(第3実施の形態)を示す斜視図である。 第3実施の形態に係る締結構造を示す分解斜視図である。 第3実施の形態に係る締結構造の分割ナットを一体化する例を説明する図である。 第3実施の形態に係る締結構造で被締結部材を締結した例を説明する図である。 第3実施の形態に係る締結構造のロッド部材を破断する例を説明する図である。 本発明に係る締結構造(第4実施の形態)を示す斜視図である。 第4実施の形態に係る締結構造を示す断面図である。 第4実施の形態に係る締結構造のボルトを破断する例を説明する図である。 本発明に係る締結構造(第5実施の形態)を示す斜視図である。 第5実施の形態に係る締結構造を示す分解斜視図である。 第5実施の形態に係る締結構造で被締結部材を締結した例を説明する図である。 第5実施の形態に係る締結構造のボルトを破断する例を説明する図である。 本発明に係る締結構造(第6実施の形態)を示す斜視図である。 第6実施の形態に係る締結構造を示す分解斜視図である。 第6実施の形態に係る締結構造のリベットを被締結部材にセットする例を説明する図である。 第6実施の形態に係る締結構造で被締結部材を締結する例を説明する図である。 第6実施の形態に係る締結構造のリベットを破断する例を説明する図である。
符号の説明
10,50,60,80,100,120…締結構造、11…第1被締結部材(被締結部材)、12…第2被締結部材(被締結部材)、13…ボルト(棒状部材)、14a…ボルトのねじ部(棒状部材の両端部の他方)、14b…ロッド部の基端(棒状部材の両端部の一方)、15…ボルトの頭部(両端部に備えた挟持部材のうち、他方の挟持部材)、20,51,61…挟持部材(両端部に備えた挟持部材のうち、一方の挟持部材)、22,52,62…分割ナット、23,53,63…第1ナット片(複数の分割部材の一方)、24,54,64…第2ナット片(複数の分割部材の他方)、25…リング部材(連結部材)、26,68b,85,103,127…脆弱部、35,74,91,131…加熱手段、68…ロッド部材(連結部材)、68c…フランジ、81,102…ボルト(棒状部材)、81a…ボルトの上端部(両端部の一方)、81b…ボルトの下端部(両端部の他方)、82…上ナット(一方の挟持部材)、83…下ナット(他方の挟持部材)、101…楔状の挟持部材(一方の挟持部材)、121…リベット(棒状部材)、123…リベット本体、124…リベットの頭部(一方の挟持部材)、125…リベットの拡径部(他方の挟持部材)。

Claims (4)

  1. 複数の被締結部材にボルトを挿通させ、このボルトの頭部とナットで前記複数の被締結部材を挟持することにより締結する締結構造であって、
    前記ナットは分割された複数の分割ナットであり、この複数の分割ナットは連結部材により連結して一体化することで前記ボルトに連結可能とし、
    前記連結部材は、エネルギーを加えることにより収縮変形力を発生する機能性材料で形成し、
    この機能性材料で形成した前記連結部材に、前記収縮変形力によって破断する脆弱部を備え、
    この脆弱部を破断することで前記被締結部材の締結を解除可能にした、
    ことを特徴とする締結構造。
  2. 前記連結部材は、リング部材であることを特徴とする請求項1に記載の締結構造。
  3. 前記連結部材は、前記複数の分割ナット間に亘るように形成した係合溝に係合し、前記複数の分割ナットを一体化するロッド部材であることを特徴とする請求項1に記載の締結構造。
  4. 前記機能性材料は、形状記憶材料であり、
    前記連結部材は、前記被締結部材を締結する際に、引張り力を付与可能に形成した部材であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の締結構造。
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