JP4537155B2 - 舗装敷設作業車 - Google Patents

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Description

本願発明は、舗装の表層を形成する舗装敷設作業車に係り、特に予め形成された基層又は既存の路面上にアスファルト乳剤を散布し、その上にアスファルト混合物を敷き均して表層を形成する舗装敷設作業車に関する。
先に敷設された基層又は既存の路面上に表層を形成する場合、一般に次のような工程が行われる。
舗装の基層又は既存の路面上に接着層(タックコート層)としてアスファルト乳剤を0.3〜0.6リットル/m2 散布し、このアスファルト乳剤が柔軟な状態を維持している間にアスファルト混合物を敷き均す。そして、このアスファルト混合物を転圧して締め固める。
上記アスファルト混合物は、一般に骨材と加熱アスファルトを主要な材料とし、これらを加熱された状態で混合したものである。またアスファルト混合物は、特許文献1に記載されているように開粒度アスファルト混合物、つまり骨材の粒度分布を調整して空隙率が大きくなるように設定されたものを使用できることが知られている。さらに特許文献1には、アスファルト乳剤の散布と上記開粒度アスファルト混合物の敷設とを連続して行う作業車が記載されている。
開粒度アスファルト混合物を表層として用いるときには、先に散布するアスファルト乳剤を0.4〜0.6リットル/m2 程度とし、ゴム入り乳剤を使用する。さらに、表層を薄層とする場合は0.8リットル/m2 程度より多くすることがある。開粒度アスファルト混合物は空隙率がおおきいため、一般に基層との付着性が悪くなりやすい。このため、アスファルト乳剤の散布量を多くして付着性を向上させる。
上記のようにアスファルト乳剤を多量に散布するときは、アスファルト乳剤の分解及び水分の蒸発を促すために分解剤を用いるのが望ましい。分解剤を用いるときは、アスファルト乳剤の散布及びアスファルト混合物の敷設が終了した後、表面から分解剤の水溶液を散布する。分解剤の水溶液は、アスファルト混合物層の空隙を流下し、下部のアスファルト乳剤に到達して分解を促進する。
特開平9−158112号公報
しかしながら、上記のようにやや多量のアスファルト乳剤を散布し、その後にアスファルト混合物層を敷設する工程を行う場合には、次のような解決が望まれる課題がある。
アスファルト混合物の層厚が大きいと、このアスファルト混合物層の表面から分解剤を散布しても、アスファルト乳剤に充分な量が均等に供給されないことがある。また、アスファルト乳剤の散布量が多くなると、散布後に乳剤が横方向に流動し、アスファルト混合物層を敷設する範囲外に流出してしまうことがある。このような課題に対応するために、アスファルト乳剤を散布した後、直ちに分解剤を散布して乳剤の流動性を抑制することが考えられるが、特許文献1に記載されているように、アスファルト乳剤の散布とアスファルト混合物の敷き均しとを連続して1台の作業車で行うときには、アスファルト乳剤の散布位置とアスファルト混合物の供給位置との間で分解剤を供給しなければならない。
このようにアスファルト乳剤の散布、分解剤の供給及びアスファルト混合物の敷き均しを1台の作業車で行うためには、これらのための装置を作業車に搭載する必要があり、作業車が大型化してしまう。特に、アスファルト乳剤を作業車の進行方向に広く拡散するように散布すると、散布している範囲が広くなり、その後方に分解剤を散布するのに充分なスペースを確保した上で、さらに後方にアスファルト混合物を供給する必要がある。また、アスファルト混合物は、路面に供給されると作業車の前方側にも流動し、乳剤の散布領域に接近する。そうすると、これらの範囲の間に分解剤を散布する領域を設けることが難しくなってしまう。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、多量のアスファルト乳剤を散布した後直ちに分解剤を供給し、さらに連続してアスファルト混合物を敷き均すことができるとともに、過度に大型化することなく効率のよい作業を可能にする舗装敷設作業車を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 舗装を施す路面上を走行することができる車輌であって、 路面上にアスファルト乳剤を散布する乳剤散布装置と、 散布された前記アスファルト乳剤に分解剤を噴霧する分解剤噴霧装置と、 骨材と加熱アスファルトとを含むアスファルト混合物を、前記分解剤が噴霧された後の前記アスファルト乳剤上に敷設する混合物敷設装置と、を備え、 前記分解剤噴霧装置は、前記乳剤散布装置の後方に設けられ、前方に向かって前記分解剤を噴霧するものであり、 該分解剤噴霧装置は、ノズルから分解剤水溶液を粒径が10μm〜100μmの噴霧状として散布するものであることを特徴とする舗装敷設作業車を提供する。
この舗装敷設作業車では、乳剤散布装置と分解剤噴霧装置と混合物敷設装置とを備えているので、アスファルト乳剤を散布した後直ちに分解剤を接触させ、さらにアスファルト混合物を連続して供給することができ、効率のよい作業が可能となる。そして、アスファルト乳剤の散布量が多くなっても、散布領域外に流出してしまうのを防止することができる。また、分解剤噴霧装置は、乳剤散布装置の後方から前方に分解剤を噴霧するものとなっており、アスファルト乳剤が散布された直後の領域又はアスファルト乳剤が散布されると同時に分解剤を接触させ、分解を促進することができる。そして、アスファルト乳剤が散布される領域の後方でアスファルト混合物が供給され、前方側に流動してくるようなことがあっても、アスファルト混合物によって分解剤の乳剤への接触が妨げられるようなことはなく、分解剤がアスファルト乳剤に確実に接触するように噴霧することができる。
さらに、分解剤の水溶液が小さい粒径となってアスファルト乳剤と接触し、分解が有効に促進される。また、小さい粒径で噴霧されるので、アスファルト乳剤に均等に供給されやすく、均等に分解が促進される。
一方、上記のようにアスファルト乳剤を散布する領域に接近してアスファルト混合物を供給する混合物敷設装置が設けられていても、散布されたアスファルト乳剤に確実に分解剤を接触させることができるので、作業車を大型化することなく、それぞれの装置をコンパクトに搭載することができる。
請求項2に係る発明は、 舗装を施す路面上を走行することができる車輌であって、 路面上にアスファルト乳剤を散布する乳剤散布装置と、 散布された前記アスファルト乳剤に分解剤を噴霧する分解剤噴霧装置と、 骨材と加熱アスファルトとを含むアスファルト混合物を、前記分解剤が噴霧された後の前記アスファルト乳剤上に敷設する混合物敷設装置と、を備え、 前記分解剤噴霧装置は、前記乳剤散布装置の後方に設けられ、前方に向かって前記分解剤を噴霧するものであり、 前記乳剤散布装置は、ノズルから前記アスファルト乳剤を射出散布するものであり、 前記アスファルト乳剤が射出される領域の前記ノズルが設けられた高さより下側を囲むように囲い板が設けられ、 該囲い板の後方部は、前方側に傾斜して支持され、 前記分解剤噴霧装置は、前記囲い板の外側から傾斜した囲い板に沿って斜め下方に前記分解剤を噴霧するものであることを特徴とする舗装敷設作業車を提供する。
この舗装敷設作業車では、上記囲い板を設けることにより、散布されたアスファルト乳剤、特に路面で跳ね返った飛沫が飛び散って作業車や周辺の構造物を汚すのが防止される。そして、分解剤噴霧装置は上記囲い板の外側に設けられているので、分解剤の吐出口がアスファルト乳剤で汚れるのが防止され、分解剤の均等な噴霧が維持される。また、分解剤噴霧装置は、囲い板が前方側に傾斜した後方から前方に向けて噴射するので囲い板があっても、アスファルト乳剤が散布された直後の領域又は散布されている領域に分解剤を噴霧することができる。
請求項3に係る発明は、 舗装を施す路面上を走行することができる車輌であって、 路面上にアスファルト乳剤を散布する乳剤散布装置と、 散布された前記アスファルト乳剤に分解剤を噴霧する分解剤噴霧装置と、 骨材と加熱アスファルトとを含むアスファルト混合物を、前記分解剤が噴霧された後の前記アスファルト乳剤上に敷設する混合物敷設装置と、を備え、 前記分解剤噴霧装置は、前記乳剤散布装置の後方に設けられ、前方に向かって前記分解剤を噴霧するものであり、 前記乳剤散布装置は、前記車輌の進行方向と直角の方向に所定間隔で配列された複数のノズルを有し、 各ノズルから前記車輌の進行方向に広く拡散するように前記アスファルト乳剤を射出し、 前記車輌が所定の距離を走行するごとに前記ノズルを進行方向と直角方向に移動するものであり、 前記分解剤噴霧装置は、前記車輌の進行方向より進行方向と直角の方向に広く拡散するように前記分解剤の水溶液を噴霧するものであることを特徴とする舗装敷設作業車を提供する。
この舗装敷設作業車では、アスファルト乳剤を散布するノズルが、車輌の進行方向に広く拡散するように散布し、この状態で進行方向と直角方向に移動するものとなっているので、アスファルト乳剤の散布量が多くなる場合であっても、直角方向への移動速度を調整することによって対応することができ、設定された量のアスファルト乳剤を均等に近い状態で散布することが可能となる。また、分解剤噴霧装置は、分解剤を前方側に傾斜して噴霧するので、進行方向に広く拡散するように噴霧すると、均等に噴霧することが難しくなる。しかし、この作業車では、分解剤は進行方向と直角方向に広く拡散するように噴霧するものとなっているので、分解剤もほぼ均等に噴霧することができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の舗装敷設作業車において、 前記分解剤噴霧装置は、前記乳剤散布装置と連動して前記車輌の進行方向と直角の方向に移動するものとする。
分解剤を噴霧するノズルは、乳剤を散布するノズルの支持機構に連動して移動するように設けることによって支持機構等が簡略化され、乳剤散布装置と混合物敷設装置との間の狭い領域にも設けることが可能となる。
以上説明したように、本願発明の舗装敷設作業車では、アスファルト乳剤の散布と、その直後の分解剤の噴霧と、アスファルト混合物の敷設とを連続して効率よく行うことが可能となる。そして、これらを行う装置を狭い範囲にコンパクトに搭載することができ、作業車を大型化するのを回避することができる。
以下、本願発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願発明の一実施形態である舗装敷設作業車を示す概略側面図、図2は、同じ舗装敷設作業車の主要部を示す概略構成図である。
この舗装敷設作業車は、駆動輪4と無限軌道5とを備え、路面上を走行できるものとなっており、後部にアスファルト乳剤を散布する乳剤散布装置1と、散布されたアスファルト乳剤に分解剤を噴霧する分解剤噴霧装置2と、散布されたアスファルト乳剤の上にアスファルト混合部を供給し、敷き均す混合物敷設装置3とを備えている。
上記乳剤散布装置1は、この作業車の進行方向と直角方向に所定間隔で複数のノズル11を有しており、所定の高さからアスファルト乳剤12を散布するものとなっている。ノズル11は路面より約200mmの高さに、鉛直下方に向けて支持されており、作業車の進行方向に広く拡散するようにアスファルト乳剤12を射出するものとなっている。そして、作業車の進行方向と直角方向にはわずかしか拡散せず、進行方向に広がる扇状に乳剤を散布するものである。
この乳剤散布装置1は、複数のノズル11を支持する支持体13が、作業車の進行方向と直角の方向に所定の範囲で往復動が可能となっている。そして、作業車が所定の距離を走行すると上記支持体13が駆動され、定められた距離の横移動を行う。また、作業車がつぎの所定距離を走行すると支持体13は反対方向に横移動し、これを繰り返しながら作業車が走行するものとなっている。したがって、図3に示すように、乳剤散布装置1は横方向に移動するときにノズル11から乳剤を散布し、これを繰り返して路面上にほぼ均等に乳剤が散布される。
ノズル11の周囲には、乳剤が射出される範囲の上部を覆う覆蓋部材14が取り付けられており、この覆蓋部材14の先端から薄いゴム板、合成樹脂板等の弾性板からなる囲い板15が垂下されている。この囲い板15は、アスファルト乳剤12が射出される範囲の前方部と側方部とを囲むように設けられ、先端はほぼ路面に接触するものとなっている。そして、後方部は覆蓋部材14の先端から囲い板15aが、鉛直方向に対して約45°の角度で斜め下方に支持されており、先端と路面との間に分解剤を吹き込む開口が形成されている。
分解剤噴霧装置2は、上記乳剤散布装置1の後方側に設けられ、作業車の進行方向と直角方向に所定間隔で配列されたノズル21から分解剤の水溶液を噴霧するものである。ノズル21は、路面上の約140mmの高さより、鉛直方向と約45°の角度で前方側に分解剤22を射出するように取り付けられており、上記囲い板15の後方部における開口からアスファルト乳剤が散布される領域付近に分解剤を噴霧するようになっている。そして、図3に示すように、ノズル21は作業車の進行方向と直角方向に約65°の開角で広く拡散するように分解剤22を射出するものであり、隣接するノズルとの間にもほぼ均等に分解剤22が噴霧されるように調整されている。
上記ノズル21は、オリフィス径が0.28mmとなっており、5〜10bar程度の圧力で分解剤の水溶液を噴射することにより、ノズルから100mm〜250mm程度離れた位置で、水溶液の粒子径が10〜100μm程度となる。この粒径では、分解剤の水溶液は霧状になって噴射され、アスファルト乳剤に接触したときに大きな水滴状にならず、広い接触面積で均等に乳剤と接触する。
なお、分解剤の水溶液を噴霧状に射出するためには、オリフィス径を0.2〜0.4mm程度とするのが望ましく、圧力を上記値に設定すると吐出量は0.05〜0.20リットル/min程度となる。
上記分解剤噴霧装置2は支持体13に固定されており、乳剤散布装置1と一体になって、作業車の進行方向と直角方向に往復移動する。そして、図3に示すように作業車が前進するときに分解剤22を噴射し、ほぼ均等に分解剤を噴霧する。
上記支持体13は、上述のように作業車が所定距離を走行すると横方向に移動し、さらに次の所定距離を走行したときに反対側に横方向移動する。したがって、作業車が進行方向に移動するときに分解剤22を噴霧すると、進行方向の所定距離ごとに幅方向の散布範囲が横方向へずれることになる。このような動作時に分解剤が供給されない範囲が生じるのを防止するために、図4に示すように、ノズル21を支持するスプレーバ23の端部から横方向の斜め下方に分解剤を射出する端部ノズル21aを設けている。これにより、分解剤噴霧装置2が横移動を繰り返しても、散布されたアスファルト乳剤の全域に分解剤を噴霧することができるものとなっている。
なお、分解剤噴霧装置を支持する構造は、上記の態様に限定されるものではなく、様々な構造を採用することができる。例えばノズル又は配管を覆蓋部材に支持させてもよいし、別途に支持機構を備えるものであってもよい。
混合物供給装置3は、乳剤散布装置1及び分解剤噴霧装置2の後方に設けられ、加熱アスファルトと骨材との混合物を路面に供給するものである。アスファルト混合物は、内蔵されたヒータ(図示しない)によって適切な温度に維持されており、スクリューオーガ31によって敷設範囲にほぼ均等に供給するようになっている。アスファルト混合物が供給される位置の前方側、つまり乳剤の散布と分解剤の噴霧が行われる領域との間には仕切板32が設けられており、供給されたアスファルト混合物34が前方側へ多量に流動するのを規制するものとなっている。アスファルト混合物が供給される位置の後方側には、路面に供給されたアスファルト混合物をほぼ均一に均し、押圧する押え板33が設けられている。
次に、上記舗装敷設作業車を使用して好適に敷設することができる舗装の構造及び上記舗装敷設作業車を用いてこの舗装を敷設する工程について説明する。
図5は、上記舗装敷設作業車によって敷設される舗装の一例であり、既に形成された基層41の上、又は既存の路面上に敷設されるものである。
この舗装の敷設は、まず基層41又は既存の路面上に、乳剤散布装置1によってアスファルト乳剤43を散布する。アスファルト乳剤は、特殊高濃度改質アスファルトを用いるのが望ましく、例えば、表1に示されるような物性を有するものを用いることができる。
Figure 0004537155

アスファルト乳剤の散布量は、0.6〜2.0リットル/m2 であり、通常の舗装で
基層と表層との間に施される接着層(いわゆるタックコート層:0.3〜0.6リットル/m2 )よりは、かなり多くの乳剤が散布される。
アスファルト乳剤が散布された後は、直ちに分解剤噴霧装置2によって分解剤の水溶液が散布されたアスファルト乳剤層の上に一様に噴霧される。分解剤の噴霧量は0.08〜0.2リットル/m2 程度であるが、噴霧状にして供給されるので分解剤と均一に効率
よく接触し、有効に乳剤の分解を促進する。上記のようにアスファルト乳剤の散布後、分解剤を直ちに噴霧すること、及び分解剤を噴霧状にして接触させることにより、アスファルト乳剤が上記のように多量に供給されていても、分解剤が散布領域から流出してしまうのが有効に防止される。
また、分解剤噴霧装置2は、分解剤を前方側に向けて噴射するものとなっており、後方で供給されるアスファルト混合物が、図2に示すように前方側に流動していても、分解剤はアスファルト混合物に遮られることなく、散布されたアスファルト乳剤に有効に接触するように散布される。
分解剤が噴霧されたアスファルト乳剤層の上には、アスファルト混合物42が供給される。このアスファルト混合物は、加熱アスファルトと骨材とを主成分とするものであり、骨材の粒度分布を調整することにより、締め固めたときの空隙率が10〜25%程度となる、いわゆる開粒度アスファルト混合物が用いられる。このようなアスファルト混合物を、分解剤が散布されたアスファルト乳剤層の上に敷き均すとき、アスファルト乳剤層は分解剤によって急速に分解がすすんでいる。そして、アスファルト乳剤の分解によって生成されたアスファルトは、柔軟な状態でアスファルト混合物42の下部に補填され、層の下部Aのみが遮水機能を有する密実な層となる。また、層の上部Bは空隙率が高く排水性が良好な層となる。
このように、本願発明に係る舗装敷設作業車を用いることにより、開粒度アスファルト混合物を敷設する前に、従来より多量のアスファルト乳剤を散布することが可能となり、開粒度アスファルト混合物層の下部に不透水性の層を形成することができる。そして、このように形成された舗装では、層の上部Bは排水性が良好であることにより、降雨時に雨水が路面上に長く滞留するのが防止され、ハイドロプレーニング現象や水跳ねを有効に防止することができる。また、層の下部Aが密実な不透水層となっているので、雨水が基層又は既に形成されていた層に浸透するのが防止され、舗装の耐久性が向上する。
本願発明の一実施形態である舗装敷設作業車の概略側面図である。 図1に示す舗装敷設作業車の主要部を示す概略構成図である。 図1に示す舗装敷設作業車のアスファルト乳剤の散布及び分剤の噴霧のパターンを示す概略図である。 分解剤散布装置のノズルの配置を示す概略正面図である。 図1に示す舗装敷設作業車によって好適に敷設される舗装の一例を示す概略断面図である。
1:乳剤散布装置, 2:分解剤噴霧装置, 3:混合物敷設装置, 4:駆動輪, 5:無端軌道,
11:ノズル, 12:アスファルト乳剤, 13:支持体, 14:覆蓋部材, 15:囲い板,
21:ノズル, 22:分解剤, 23:スプレーバ,
31:スクリューオーガ, 32:仕切板, 33:押え板, 34:アスファルト混合物,
41:基層, 42:アスファルト混合物, 43:アスファルト乳剤,

Claims (4)

  1. 舗装を施す路面上を走行することができる車輌であって、
    路面上にアスファルト乳剤を散布する乳剤散布装置と、
    散布された前記アスファルト乳剤に分解剤を噴霧する分解剤噴霧装置と、
    骨材と加熱アスファルトとを含むアスファルト混合物を、前記分解剤が噴霧された後の前記アスファルト乳剤上に敷設する混合物敷設装置と、を備え、
    前記分解剤噴霧装置は、前記乳剤散布装置の後方に設けられ、前方に向かって前記分解剤を噴霧するものであり、
    該分解剤噴霧装置は、ノズルから分解剤水溶液を粒径が10μm〜100μmの噴霧状として散布するものであることを特徴とする舗装敷設作業車。
  2. 舗装を施す路面上を走行することができる車輌であって、
    路面上にアスファルト乳剤を散布する乳剤散布装置と、
    散布された前記アスファルト乳剤に分解剤を噴霧する分解剤噴霧装置と、
    骨材と加熱アスファルトとを含むアスファルト混合物を、前記分解剤が噴霧された後の前記アスファルト乳剤上に敷設する混合物敷設装置と、を備え、
    前記分解剤噴霧装置は、前記乳剤散布装置の後方に設けられ、前方に向かって前記分解剤を噴霧するものであり、
    前記乳剤散布装置は、ノズルから前記アスファルト乳剤を射出散布するものであり、
    前記アスファルト乳剤が射出される領域の前記ノズルが設けられた高さより下側を囲むように囲い板が設けられ、
    該囲い板の後方部は、前方側に傾斜して支持され、
    前記分解剤噴霧装置は、前記囲い板の外側から傾斜した囲い板に沿って斜め下方に前記分解剤を噴霧するものであることを特徴とする舗装敷設作業車。
  3. 舗装を施す路面上を走行することができる車輌であって、
    路面上にアスファルト乳剤を散布する乳剤散布装置と、
    散布された前記アスファルト乳剤に分解剤を噴霧する分解剤噴霧装置と、
    骨材と加熱アスファルトとを含むアスファルト混合物を、前記分解剤が噴霧された後の前記アスファルト乳剤上に敷設する混合物敷設装置と、を備え、
    前記分解剤噴霧装置は、前記乳剤散布装置の後方に設けられ、前方に向かって前記分解剤を噴霧するものであり、
    前記乳剤散布装置は、前記車輌の進行方向と直角の方向に所定間隔で配列された複数のノズルを有し、
    各ノズルから前記車輌の進行方向に広く拡散するように前記アスファルト乳剤を射出し、
    前記車輌が所定の距離を走行するごとに前記ノズルを進行方向と直角方向に移動するものであり、
    前記分解剤噴霧装置は、前記車輌の進行方向より進行方向と直角の方向に広く拡散するように前記分解剤の水溶液を噴霧するものであることを特徴とする舗装敷設作業車。
  4. 前記分解剤噴霧装置は、前記乳剤散布装置と連動して前記車輌の進行方向と直角の方向に移動するものであることを特徴とする請求項3に記載の舗装敷設作業車。
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