JP4537006B2 - 燃料電池用高圧低水素透過性ホース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池用の高圧低水素透過性ホース、特に自動車等に用いられる燃料電池への水素ガスのガス供給システムに用いられる高圧低水素透過性ホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、高圧の水素ガスや炭酸ガス等の供給には、金属パイプが用いられていたが、該金属パイプは柔軟性がないため取り扱いが面倒であり、また、振動が激しい部位に用いると折れ易い等の欠点があった。
【0003】
一方、柔軟性に優れ取り扱い易いガス供給用ホースとして、ゴム状有機物を用いたゴムホースが種々提案されているが、前記水素ガスや炭酸ガスはゴム状有機物への透過性が高いため、ゴム状有機物を用いたガス供給用ゴムホースは実用化に至っていない。
【0004】
現在、ガス不透過性に優れた材料としては、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)が知られているが、該EVOHは硬く脆いため、そのままチューブにしたり、補強しただけでは、曲げた際にキンクし易くて、取り扱い難く、更に繰り返しの加圧試験では早期の破壊が生じ易いため、ホースに適用することができなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−259503号公報
【特許文献2】
特開2001−320651号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、高いガス不透過性を有し、繰り返し加圧しても破壊されにくい高圧ホースを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、内面層、補強層及び外面層を順次積層してなるホースにおいて、内面層をガス不透過層と該ガス不透過層の内側に配設された保護層とから構成することにより、ガス不透過性が高く、且つ繰り返し加圧しても破壊されにくい高圧ホースが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち、本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースは、内側から、少なくとも内面層、補強層及び外面層を順次積層してなるホースにおいて、前記内面層がガス不透過層と、該ガス不透過層の内側に配設された保護層とからなり、前記ガス不透過層がエチレンビニルアルコール共重合体樹脂よりなり、前記保護層は、常温での破断時伸びが100%以上の熱可塑性樹脂よりなり、該熱可塑性樹脂は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6及びナイロン66の共重合体、ナイロン11、ナイロン12、ポリウレタン、並びにポリエチレンテレフタレートからなる群から選択され、前記内面層の厚さが0.5 mm〜1.5 mmであることを特徴とする。ここで、常温とは20〜25℃をいう。
【0011】
本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースにおいては、前記ガス不透過層と前記保護層とは、2層同時押出しにより成形されるのが好ましい。
【0012】
本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの他の好適例においては、前記補強層は、少なくとも1層の繊維材料又は金属ワイヤーの編組からなる。
【0013】
また、本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの他の好適例においては、前記補強層は、繊維材料又は金属ワイヤーをスパイラル状に巻きつけ、巻きつけ方向が互いに交差した一対のスパイラル層の少なくとも1つからなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの一実施態様を示す部分斜視図であり、図示例のホースは、内側から、内面層1、補強層2及び外面層3を順次積層してなる。ここで、内面層1は、ホース内部からのガスの漏出を抑制するガス不透過層4と、該ガス不透過層4の内側に配設されガス不透過層4の破壊を抑制する保護層5とからなる。ここで、ガス不透過層4にはガス透過性の低い材料を、一方、保護層5にはガス不透過層4に用いる材料より破断時伸びの大きな材料を用いる。図示例のホースにおいては、ガス不透過層4が該ガス不透過層4より大きな破断時伸びを有する保護層5で保護されているため、繰り返し加圧しても破壊されにくく、高いガス不透過性を維持することができる。
【0015】
本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの内面層を構成するガス不透過層に用いる材料は、ホースに高いガス不透過性を付与する観点から、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)である。該EVOHとしては、クラレ(株)から市販されている商品名「エバール」等を挙げることができる。
【0016】
本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの内面層を構成する保護層は、ASTM D-638に準拠して測定した常温での破断時伸びが100%以上の熱可塑性樹脂よりなる。上記EVOHは、破断時伸びが20〜50%程度であるため、繰り返し応力が加わると表面に微細な亀裂が生じ、該亀裂が起点となって破壊が生じる。これに対し、ガス不透過層の表面を該ガス不透過層に用いる材料よりも破断時伸びの大きな樹脂で覆うことで、亀裂の発生を防止することができ、繰り返し加圧しても破壊され難くすることができる。しかしながら、保護層に用いる材料の破断時伸びが100%未満では、口金具の加締め等に耐えられないことがあるため、保護層には破断時伸びが100%以上の熱可塑性樹脂を用いる。
【0017】
上記保護層に用いられる破断時伸びが100%以上の熱可塑性樹脂は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6及びナイロン66の共重合体、ナイロン11、ナイロン12、ポリウレタン、並びにポリエチレンテレフタレートからなる群から選択される。これらの中でも、ナイロン6及びナイロン66の共重合体が特に好ましい。
【0018】
本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの内面層の厚さは、0.5 mm〜1.5 mmである。また、該内面層における上記保護層の厚さは、上記ガス不透過層の厚さの0.1〜0.5倍が好ましい。保護層の厚さがガス不透過層の厚さの0.1倍未満では、成型加工時に均一に被覆することが難しく、0.5倍を超えると、ホースの寸法的に内面層が厚くなり扱いにくい。
【0019】
前記ガス不透過層と前記保護層とは、2層同時押出しにより成形されるのが好ましい。2層同時押出しにより内面層を成形することで、ホースの製造工程数を減らすことができる。また、3層同時押出しを行えば、ガス不透過層と保護層との間には、必要に応じて接着樹脂層を設け、ガス不透過層と保護層との接着性を向上させることができる。該接着樹脂層の材料としては、マレイン酸変性したポリオレフィン樹脂等が挙げられる。ここで、マレイン酸変性したポリオレフィン樹脂としては、三井化学(株)から市販されている商品名「アドマー」等を挙げることができる。
【0020】
本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースにおいては、上記ガス不透過層の外側に更に保護層を配設してもよい。ガス不透過層の外側に配設される保護層の材料としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6及びナイロン66の共重合体、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミドの他、ポリオレフィン樹脂を用いることもできる。ガス不透過層の外側に配設される保護層の材料としてポリオレフィン樹脂を用いた場合は、該保護層と上記ガス不透過層との間にマレイン酸変性したポリオレフィン樹脂等からなる接着樹脂層を設け、該保護層とガス不透過層との接着性を向上させるのが好ましい。
【0021】
本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの補強層に用いる補強材としては、ブラスメッキを施した硬鋼線ワイヤー、ステンレスワイヤー等の金属ワイヤーの他、アラミド、ポリエステル、ビニロン、ナイロン等の繊維材料が挙げられ、これら補強材は、ホースの使用圧力に応じて適宜選択される。本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの補強層において、該補強層の構造は、繊維材料又は金属ワイヤーの編組からなる編組構造でも、繊維材料又は金属ワイヤーをスパイラル状に巻きつけ、巻きつけ方向が互いに交差した一対のスパイラル層からなるスパイラル構造でもよい。編組構造の補強層における編組の層数は1層でも複数層でもよく、また、スパイラル構造の補強層における一対のスパイラル層の数は、1つでも複数でもよく、ホースの使用圧力や使用機械に応じて適宜選択される。ここで、編組の層数が複数の場合、各編組層の間に接着ゴム層を設け、各編組層同士の接着性を向上させるのが好ましい。また、スパイラル構造の場合も、各スパイラル層の間に接着ゴム層を設け、各スパイラル層同士の接着性を向上させるのが好ましい。該接着ゴム層の材料としては、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)等が挙げられる。上記接着ゴム層の厚さは、特に限定されるものではないが、0.2 mm〜0.5 mmが好ましい。
【0022】
上記内面層と補強層との間には、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)等を主成分とする接着ゴム層を配設し、内面層と補強層との接着性を確保することもできる。該接着ゴム層は、公知の押出機からNBR等を主成分とする未加硫ゴム組成物を押出して内面層上に該内面層を被覆するように形成してもよく、予め所定の厚みに圧延した未加硫ゴム組成物のシートを内面層上に巻きつけて形成してもよい。ここで、内面層の最外層がEVOHよりなるガス不透過層の場合、該ガス不透過層上に未加硫ゴム組成物との接着を助けるための接着処理を施してもよい。接着処理用の接着剤としては、市販のメタロックR31[(株)東洋化学研究所製]等を用いることができる。
【0023】
本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの外面層の材料としては、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、ブチルゴム(IIR)等のゴム成分が挙げられる。これらゴム成分は、1種単独で用いても2種以上をブレンドして用いてもよい。また、該外面層の材料としては、上記ゴム成分の他、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂を用いることもでき、この場合、各補強層間に接着剤等を用いることで、加硫工程を省略することができる。上記外面層の厚さは、特に限定されるものではないが、0.5 mm〜1.5 mmが好ましい。
【0024】
次に、本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの変形例を図2、3、4及び5に示す。図2〜5は、本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの他の実施態様をそれぞれ示す部分斜視図である。図2に示すホースは、内側から内面層1、補強層2及び外面層3を順次積層してなり、内面層1が図1に示すホースと同じ構造で、補強層2が第1の編組層2a及び第2の編組層2bと、その間に位置する接着ゴム層6とからなる。ここで接着ゴム層6には、EPDM等が用いられる。
【0025】
図3に示すホースは、内側から内面層1、補強層2及び外面層3を順次積層してなり、内面層1が図1に示すホースと同じ構造で、補強層2が第1の編組層2a及び第2の編組層2bと、その間に位置する第1の接着ゴム層6aとからなり、内面層1と補強層2との間に第2の接着ゴム層6bが配設されている。ここで、第1の接着ゴム層6aにはEPDM等が、第2の接着ゴム層6bにはNBR等が用いられる。
【0026】
図4に示すホースは、内側から内面層1、補強層2及び外面層3を順次積層してなり、内面層1がガス不透過層4と、ガス不透過層4の内側に位置する第1の保護層5a及びガス不透過層4の外側に位置する第2の保護層5bと、ガス不透過層4及び第2の保護層5bの間に位置する接着樹脂層7とからなり、補強層2が第1の編組層2a及び第2の編組層2bと、その間に位置する接着ゴム層6とからなる。第1の保護層5aにはナイロン6・ナイロン66共重合体等が、第2の保護層5bにはオレフィン樹脂等が用いられ、接着樹脂層7にはマレイン酸変性したオレフィン樹脂等が用いられる。
【0027】
図5に示すホースは、内側から内面層1、補強層2及び外面層3を順次積層してなり、内面層1が図1に示すホースと同じ構造で、補強層2が第1のスパイラル層2c及び第2のスパイラル層2dと、その間に位置する接着ゴム層6とからなる。ここで、第1のスパイラル層2cと第2のスパイラル層2dとは、巻きつけ方向が互いに交差して対をなしている。
【0028】
本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースは、特に制限されるものではないが、例えば以下のようにして製造することができる。まず第1工程で、中心にスチールコードを有するEPDM製の加硫したマンドレルに公知の2層樹脂押出機を用いてガス不透過層と保護層とを同時に押出して内面層を形成する。ここで、マンドレルの外側に予め離型剤を塗布しておくと、後述する加硫後のマンドレルの抜き取りが容易になるため好ましい。離型剤としては、シリコン系等の市販の離型剤を適宜用いることができる。
【0029】
次に第2工程で、例えば、上記内面層の外側に編上機で金属ワイヤーを編み上げて編組構造の補強層を形成する。ここで、編組層の数が複数の場合、上述した接着ゴム層を各編組層間に配設するのが好ましい。また、補強層の構造は、網組構造に限らず、スパイラル構造でもよく、各スパイラル層間には接着ゴム層を設けるのが好ましい。
【0030】
次に第3工程で、上記補強層の外側に押出機で未加硫ゴム組成物等を押出し、外面層を形成する。外面層を形成した後、該外面層の外側をポリメチルペンテン等の耐熱樹脂で被覆し、加硫時のモールドを形成してもよい。この場合、モールド形成の後、連続して配置された加硫装置に未加硫ホースを導き、加硫し、加硫終了後、モールドに切り込みを入れて剥ぎ取る。該剥ぎ取ったモールドは、粉砕して再利用することができる。加硫時のモールドとしては、ラッピングシーツを用いることもでき、被鉛という手法を採ることもできる。また、オープンスチーム等のモールドを使用しない方法を採ってもよい。
【0031】
その後、加硫により一体化されたホースから、一方の端から水圧を加える等の公知の方法でマンドレルを抜き取って製品とする。抜き取ったマンドレルは再利用することができる。なお、上記の製造方法では、マンドレルを用いてホースを製造したが、ガス不透過層を厚くし、金属ワイヤーの編み上げ時の締め付け力に耐えられれば、マンドレルを用いずに製造することもできる。
【0032】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、 本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0033】
(実施例1)
外径6.2mmで中心にスチールコードを有するEPDM製の加硫したマンドレルに、公知の2層樹脂押出機を用いてEVOH樹脂[商品名:エバール、クラレ(株)製]からなるガス不透過層を厚さ1.0mmで、その内側にナイロン6・ナイロン66共重合体[商標:UBEナイロン 5033J, 宇部興産(株)、破断時伸び350%]からなる保護層を厚さ0.2mmで同時に押出し、外径8.6mmの内面層を形成した。
【0034】
次に、上記内面層の外側に太さ0.3mmでブラスメッキが施された硬鋼線ワイヤーを、ボビンに7本合糸して16キャリアの編上機で2層編上げて外径12.4mmの補強層を形成した。この際、2層のワイヤーの編上げ層の間にEPDM[商標:EP33, ジェイエスアール(株)製]を主成分とする厚さ0.3mmの接着ゴム層を配設した。
【0035】
更に、上記補強層の外側に該補強層を覆うように、EPDM[商標:EP33, ジェイエスアール(株)製]を主成分とした未加硫ゴム組成物を厚さ1.1mmで押出し、外径14.6mmの外面層を形成した。
【0036】
また更に、耐熱樹脂としてポリメチルペンテン[TPX、三井化学(株)製]を用い、該樹脂で上記外面層の外側を厚さ1.2mmで被覆して加硫時のモールドとした。その後、連続して配置された加硫装置に導き、145℃で60分間加硫した。加硫終了後、ポリメチルペンテンよりなるモールドに切り込みを入れて剥ぎ取り、更に加硫により一体化したホースの一方の端から水圧を加える既知の方法でマンドレルを抜き取り、高圧低ガス透過性ホースを得た。得られたホースは、図2に示す構造を有する。
【0037】
(実施例2及び3)
EVOH樹脂よりなるガス不透過層の厚さと、その内側に位置するナイロン6・ナイロン66共重合体よりなる保護層の厚さとを表1に示す厚さに変更する以外は、実施例1と同様にして高圧低ガス透過性ホースを製造した。
【0038】
(実施例4)
内面層の外側にNBR[商標:N230S, ジェイエスアール(株)製]を主成分とした未加硫ゴム組成物を公知の押出機を用いて押出し、厚さ0.3mmの接着ゴム層を形成する以外は、実施例1と同様にして高圧低ガス透過性ホースを製造した。得られたホースは、図3に示す構造を有する。
【0039】
(比較例)
保護層を設けず、EVOH樹脂よりなるガス不透過層の厚さを1.2mmとする以外は、実施例1と同様にして低ガス透過性ホースを製造した。
【0040】
上記試作ホースの両端に金具を加締め、各ホースの耐圧力、疲労性、ガス透過性を測定した。ここで、耐圧力はホースが耐えられる最大圧力であり、疲労性は、60℃、35cpmで0MPaから35MPaへの加圧を繰り返して評価した。また、ガス透過性は、25℃で15MPaの水素ガスを供給した際のホース1mからのガスの透過量を測定した。結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
表1から、ガス不透過層の内側に保護層を設けることで、繰り返し加圧してもホースが破壊され難くなることが分かる。また、保護層を設けても、耐圧性が損なわれたり、ガス透過性が上昇したりすることがないので、実施例1〜4のホースは、高圧かつ低ガス透過性ホースとして使用できることが分かる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、内側から、少なくとも内面層、補強層及び外面層を順次積層してなるホースにおいて、内面層をガス不透過層と該ガス不透過層の内側に配設された保護層とから構成することで、高い耐圧性と高いガス不透過性を有し、繰り返し加圧しても破壊されにくい燃料電池用高圧低水素透過性ホースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの一実施態様を示す部分斜視図である。
【図2】 本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの他の実施態様を示す部分斜視図である。
【図3】 本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの他の実施態様を示す部分斜視図である。
【図4】 本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの他の実施態様を示す部分斜視図である。
【図5】 本発明の燃料電池用高圧低水素透過性ホースの他の実施態様を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 内面層
2 補強層
2a 第1の編組層
2b 第2の編組層
2c 第1のスパイラル層
2d 第2のスパイラル層
3 外面層
4 ガス不透過層
5 保護層
5a 第1の保護層
5b 第2の保護層
6 接着ゴム層
6a 第1の接着ゴム層
6b 第2の接着ゴム層
7 接着樹脂層
Claims (5)
- 内側から、少なくとも内面層、補強層及び外面層を順次積層してなるホースにおいて、
前記内面層がガス不透過層と、該ガス不透過層の内側に配設された保護層とからなり、
前記ガス不透過層がエチレンビニルアルコール共重合体樹脂よりなり、
前記保護層は、常温での破断時伸びが100%以上の熱可塑性樹脂よりなり、該熱可塑性樹脂は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6及びナイロン66の共重合体、ナイロン11、ナイロン12、ポリウレタン、並びにポリエチレンテレフタレートからなる群から選択され、
前記内面層の厚さが0.5 mm〜1.5 mmであることを特徴とする燃料電池用高圧低水素透過性ホース。 - 前記保護層の厚さが前記ガス不透過層の厚さの0.1〜0.5倍である請求項1に記載の燃料電池用高圧低水素透過性ホース。
- 前記ガス不透過層と前記保護層とが2層同時押出しにより成形された請求項1に記載の燃料電池用高圧低水素透過性ホース。
- 前記補強層が、少なくとも1層の繊維材料又は金属ワイヤーの編組からなる請求項1に記載の燃料電池用高圧低水素透過性ホース。
- 前記補強層は、繊維材料又は金属ワイヤーをスパイラル状に巻きつけ、巻きつけ方向が互いに交差した一対のスパイラル層の少なくとも1つからなる請求項1に記載の燃料電池用高圧低水素透過性ホース。
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