JP4536773B2 - ヒドロキシアルキルヒンダードフェノール系酸化防止剤の製造方法 - Google Patents

ヒドロキシアルキルヒンダードフェノール系酸化防止剤の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱機構及び/又は酸化機構により劣化する傾向を有する有機物質の安定化剤として有用な物質の製造方法に関する。より具体的には、本発明は、潤滑剤、特に潤滑油、又はその他の有機媒体を安定化させるのに有用なヒンダードフェノール系酸化防止剤の製造方法に関する。
ポリエーテルポリオール及びその他のポリマー物質を酸化防止剤又は他の安定剤で安定化する先行技術の方法、並びに、ポリウレタンフォームの製造において、スコーチを阻止するためにその安定化されたポリオールを使用することは、よく知られている。スラブ材の軟質及び半軟質のポリウレタンフォームの製造において用いられるポリエーテルポリオールは、典型的には、酸化防止剤パッケージで安定化されるのであるが、その酸化防止剤パッケージは、フェノール系及びアミン系酸化防止剤を含有し、更に、フェノチアジン、又はホスフィン部分を有する種々の化合物のような相乗剤も含有し得る。
PCT出願公開WO94/22945には、熱及び/又は酸化による劣化を受ける有機物質、例えばポリエーテルポリオールから製造されるポリエーテルフォーム及びポリウレタンフォームは、それへの、安定化量の、主に一つ又は複数のフェノール系モノエステルから構成されたフェノール系エステルの液体の抗結晶化混合物の添加により、そのような劣化に対する安定化がなされ得、フェノール系エステルの混合物は、エステル化反応触媒を用いて、エステル化反応条件下で、3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルアルカン酸のアルキルエステルをポリヒドロキシルアルコールと反応させることにより得られることが開示されている。
2001年12月14日に出願された米国特許出願番号10/014,913には、低減された錫又はチタン量を有する潤滑油又は他の有機媒体のためのヒンダードフェノール系酸化防止剤を製造する方法が開示されている。低残留金属量をもたらす、少量の錫又はチタン触媒が用いられている。その方法は、エステル交換金属触媒の、酸化剤、還元剤又はクレー処理での失活化を与える。酸化剤又は還元剤での失活化の後の、クレー(好ましくは酸処理されたクレー、より好ましくは酸処理されたベントナイトクレー)での処理は、残留錫量を10ppm未満に更に低減させ得る。反応混合物から酸化防止剤を単離する前に、金属触媒を失活させることにより、反応生成物の末端ジオールにおける更なる反応が防止される。その最終生成物混合物は、更に精製することなく用いることができ、潤滑油及び他の有機媒体において改良された溶解性を有する。
(4−ヒドロキシ−3,5−ジアルキルフェニル)アルカン酸から誘導される官能化されたエステルに構造及び有用性において類似の酸化安定剤が、米国特許第3,644,482号、3,779,945号及び4,032,562号に開示されている。米国特許第3,644,482号では、そのアルカン酸エステルは脂肪族炭化水素を末端としている。米国特許第3,644,482号の化合物は単離され、結晶化される。
米国特許第3,779,945号には、少なくとも2つの同じでないアルカンジオールの3−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エステルの混合物を含有する安定剤組成物が開示されている。
米国特許第4,032,562号には、触媒としてp−トルエンスルホン酸のような強酸を用いて、公知のエステル化条件下で、3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルアルカン酸、酸クロライド又は低級アルキルエステルを飽和脂肪族グリコールと反応させることにより得られる、ポリウレタンのようなポリマーにおける使用が指示されているフェノール系安定剤が開示されている。
参照により上記の開示は全体として本明細書の記載の一部とする。
発明の概要
本発明は、潤滑油又は他の有機媒体のためのヒンダードフェノール系酸化防止剤の製造方法に関する。好ましい態様では、本方法の生成物は、例えば、メチル−(3,5−ジ−t−ブチル(4−ヒドロキシフェニル))プロピオネートと、一つのヒドロキシル基が一級であり、他の一つ又は複数のアルコールがヒンダード、すなわち、二級又は三級である脂肪族ポリオールとの反応により生成される。過去において、そのような生成物はp−トルエンスルホン酸のような触媒を用いて製造されていたが、最終生成物から洗いだされる必要があり、余分な反応工程と多くの無駄を生じていた。残留酸触媒を除去するためのそのような洗浄工程は以下の理由のために必要である:
1.酸物質は腐食を起こす。このことは、高温条件下、特に、潤滑剤におけるように、酸触媒を含有する酸化防止剤が用いられる条件下ではそうである。
2.酸物質は変色を起こす。このことは、望ましくない黄色化をもたらす、例えば、ポリウレタン類又はポリエチレン類/ポリプロピレン類におけるように、酸触媒を含有する酸化防止剤がポリマー安定剤として用いられることになっている場合には重大である。
3.酸物質は、ポリマーの性質の劣化を起こす。
4.酸物質は、ウレタン類の生成において二次触媒である。このことは、変色、物理的性質の劣化又は燃焼を生じさせる異常に高い反応温度を生じ得る。
ジブチル錫ジアセテートのような他のエステル交換触媒は入手できるが、その物質は、生成物から容易に除去され得ず、そのような除去を行うために真空ストリッピング工程が用いられる場合、有効な触媒は、多量の、例えば50−90重量%の、ビス生成物(ジオールの両ヒドロキシル基が反応する場合に生成される生成物)の生成を生じさせるが、これは、一般に、意図する用途のためのモノエステルよりも望ましくないと考えられている。
脂肪族ポリオールの一級ヒドロキシル基が選択的に反応して所望のヒドロキシル末端の(すなわち、モノエステルの)化学種を生成するところの、生成物の製造を可能にする方法が見出された。その方法は、強酸触媒(特に、p−トルエンスルホン酸)を使用した後、過塩基化された清浄剤を用いて前記触媒を中和することによって達成される。このように、本発明の方法は、過剰の脂肪族ポリオールの真空ストリッピングの前に、過塩基化された清浄剤による前記触媒の中和を含む。前記触媒の、過塩基化された清浄剤との反応は、濾過により除去することが可能な不溶性固体を生成する。酸触媒を用いた生成物の真空ストリッピングは、その生成物においてほとんど又は全く変化をもたらさない。すなわち、モノエステル対ビスエステルの比は実質的に一定のままである。
本発明の方法の利点には、プロセスコストの実質的な節減(洗浄工程がない)並びに鉱油及び配合された鉱油中の生成物の大幅に改良された溶解性が挙げられる。
より具体的には、本発明は、強酸触媒の存在下で、
式:
Figure 0004536773

(式中、R、R及びRは、独立して選ばれるアルキル基であり、nは0、1又は2である)
のエステルを、一般式、R(OH)(式中、Rは、炭素原子2乃至約12個の脂肪族基であり、nは2乃至7の整数であり、但し一つのヒドロキシルは一級であり、他のヒドロキシルは二級又は三級である)の脂肪族ポリヒドロキシルアルコールと反応させること、
次に前記強酸触媒を、過塩基化された清浄剤で中和すること、及び
中和工程の後にヒンダードフェノール系酸化防止剤を単離すること
を含む、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を製造する方法に関する。
好ましい態様では、本発明は、
式:
Figure 0004536773

(式中、R、R及びRは、独立して選ばれるアルキル基であり、nは0、1又は2である)
のエステルを用意すること、
一般式、R(OH)(式中、Rは、炭素原子2乃至約12個の脂肪族基であり、nは2乃至7の整数であり、但し一つのヒドロキシルは一級であり、他のヒドロキシルは二級又は三級である)の脂肪族ポリヒドロキシルアルコールを用意すること、
強酸触媒を用意すること、
前記強酸触媒の存在下で、前記エステルと前記脂肪族ポリヒドロキシルアルコールを加熱し、前記脂肪族ポリヒドロキシルアルコールの一級ヒドロキシル基を前記エステルと反応させ、前記エステルをエステル交換し、モノエステルを含有する生成物混合物を生成すること、
前記強酸触媒を、過塩基化された清浄剤で中和すること、及び
中和工程の後にヒンダードフェノール系酸化防止剤を単離すること
を含む、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を製造する方法に関する。
好ましくは、本方法のモノエステル生成物は、構造:
Figure 0004536773

(構造中、R及びRは、炭素原子3乃至6個の分岐アルキル部分からなる群より独立して選択され、
は炭素原子1乃至6個のアルキレン部分であり、
は炭素原子1乃至6個のアルキル基又は炭素原子1乃至6個のヒドロキシル置換アルキル基である)
を有する。
好ましい態様の記載
本発明の方法により製造される安定剤組成物は、エステル化触媒を用いて、エステル化反応条件下で、少なくとも一つの3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルアルカン酸のアルキルエステルを、少なくとも一つのポリヒドロキシアルコールと反応させることにより得られる。
出発物質である、3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルアルカン酸のアルキルエステルは、好ましくは、一般式:
Figure 0004536773

(式中、R、R及びRは同じか又は異なり、各々は、アルキル基、好ましくは炭素原子1乃至6個のアルキル基、を表し、nは0、1又は2である)
の化合物から選ばれる。そのようなアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル等及びそれらの異性体が含まれる。好ましい出発フェノール系エステルには、R及び/又はRが、t−アミル、t−ブチル等のような比較的嵩高な基であるものが含まれる。化合物、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチルエステル及び3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸プロピルエステルが特に好ましく、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルが最も好ましい。
出発ポリヒドロキシルアルコールは、好ましくは、一般式、R(OH)(式中、Rは、炭素原子2乃至約12個の脂肪族基であり、nは2乃至7の整数である)の脂肪族ポリヒドロキシルアルコールの中から選ばれる。脂肪族ポリヒドロキシルアルコールの好ましい群の代表例は、エチレングリコール、プロパンジオール類、ブタンジオール類、ペンタンジオール類、ヘキサンジオール類、ヘプタンジオール類、オクタンジオール類、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール等のような化合物、並びに前記化合物の組み合わせであるが、但し、一つのヒドロキシルは一級であり、他のヒドロキシルは二級又は三級である。好ましくは、脂肪族ポリヒドロキシアルコールは、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン及びペンタエリトリトールからなる群より選択される。1,2−プロパンジオール及び1,3−ブタンジオールのような二級ヒドロキシル基を有するジオール類、並びにグリセロールのようなトリオール類は、本発明において使用するのに特に好ましい。そのようなアルコールは、結晶化に対して、より大きな抵抗を有するフェノール系エステルの混合物を提供する傾向を有する。
ポリヒドロキシルアルコール対フェノール系エステル反応体のモル比は、1未満、1に等しく、又は1より大きくすることができるが、反応生成物中の一つ又は複数のフェノール系モノエステルの量を増大させるようであるので、モル過剰の前記アルコールを用いるのが一般的に望ましい。一般的に、ポリヒドロキシルアルコール対フェノール系エステルのモル比は、好ましくは約1.2:1から約10:1まで、より好ましくは約1.5:1から約6:1まで、最も好ましくは約1.7:1から約4:1まで変化させることができる。
好適な反応温度は、約100℃から約190℃までの範囲、好ましくは約120℃から約175℃までの範囲とすることができる。
反応の結果及び生成物混合物の性質に影響を与え得る他の反応条件には、用いられるエステル化触媒の種類が含まれる。本技術分野においては、塩基性及び酸性の両方のエステル化触媒が用いられ得るが、特にポリヒドロキシルアルコール反応体が二級ヒドロキシル基を有する場合には、p−トルエンスルホン酸のような酸性触媒を用いるのが好ましいことが知られており、これにより、最も複雑な反応混合物を提供することができ、ひいては、結晶化抵抗が最大となるフェノール系エステルの混合物が得られる。エステル化触媒は、一般的には、出発フェノール系エステルの約0.1モル%乃至約10モル%、好ましくは約0.5モル%乃至約2.0モル%用いられる。反応時間は、通常、約4時間乃至約5時間のオーダーとするのがよい。用いられ得る他の酸性触媒には、硫酸;塩酸;三フッ化ホウ素、錫及び亜鉛塩、ハロゲン化アルミニウム並びに有機チタン酸塩のようなルイス酸;ベンゼンスルホン酸又はメタンスルホン酸のような他のスルホン酸;燐酸等が含まれるが、それらに限定されない。
ガスクロマトグラフィー法によりモニターすることにより、残存するフェノール系エステル反応体が約5%未満、好ましくは約2%未満、より好ましくは約1%未満の面積百分率しか有しなくなるまで本反応を継続させることができる。
本発明の実施において、酸性触媒は、エステル化反応の後に、過塩基化されたII族金属含有清浄剤で中和される。それらの錯体は、潤滑油組成物中の清浄剤及び分散剤として一般的に用いられている塩基性金属含有組成物のよく知られた種類である。例えば、米国特許第3,541,014号、及び本明細書に引用された他の技術を参照。それらの「過塩基化された」錯体は、本技術分野において、「超塩基化された」又は「高塩基化された」錯体又は塩、塩基性錯体、塩基性金属錯体、「高金属含有」塩及び錯体、塩基性錯体塩等ともいう。
過塩基化された物質は、金属と、過塩基化されていると言われるべき特定の有機化合物との化学量論によれば存在するはずの量よりも金属を過剰に含有していることによって特徴付けられる。すなわち、油溶性モノスルホン酸が塩基性金属化合物、例えば、水酸化カルシウムで中和される場合、生成された金属「正」塩は、各当量の酸に対して一当量のカルシウムを含有するはずである。しかし、化学量論的量よりも多い金属を含有する油溶性生成物を生成する種々の公知の操作が利用可能である。それらの油溶性生成物が、本発明の方法において酸性触媒を中和するために用いられる過塩基化された物質なのである。
それらの公知の操作を適用することにより、油溶性スルホン酸又はそのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩はII族金属塩基と反応させることができ、その生成物は、スルホン酸を中和するのに必要な量よりも過剰な量の金属、例えば、正塩中に存在するはずの金属の4.5倍の量の金属、すなわち、3.5当量過剰の金属量を含有する。金属の実際の化学量論的過剰はかなり変えることができ、反応、プロセス条件等により、例えば、約0.1当量から約30当量又はそれより多い当量まで変え得る。
「過塩基化された」という用語は、本明細書において、化学量論的過剰の金属を含有する物質を表すために用いられ、従って、先に記載したように、過塩基化された、超塩基化された、高塩基化された等と本技術分野で呼ばれてきた物質を含む。
一般的に、それらの過塩基化された物質は、(a)過塩基化される有機化合物、(b)前記有機物質のための少なくとも一つの実質的に不活性な有機溶媒から本質的になる反応媒体、(c)化学量論的過剰の金属塩基、及び(d)促進剤を含有する反応混合物を酸性物質で処理することにより製造される。過塩基化された生成物を製造する方法及び非常に多種の群の過塩基化された生成物は先行技術において知られており、例えば、米国特許第3,541,014号において言及されているもののように、多くの米国特許に開示されており、それらの開示は参照により本明細書の記載の一部とする。
過塩基化することができる有機化合物は、少なくとも約12個の脂肪族炭素原子、又は少なくとも約8個の脂肪族炭素原子と一つ以上の芳香族炭化水素環を有する本質的に炭化水素部分並びに酸基のような極性部分により特徴付けられる一般的に油溶性化合物である。その炭化水素部分は、その親水性特徴が破壊されない限り極性置換基を有することができる。前記炭化水素部分は、250個まで又はそれ以上の炭素原子を有し得るが、一般的には約60個以下の炭素原子を有する。
好適な酸には、燐の酸類、チオ燐の酸類、硫黄の酸類(sulfur acids)、カルボン酸類、チオカルボン酸類等のような油溶性有機酸、並びに、それらに対応するアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩が含まれる。酸が、ポリオレフィン類から製造される、燐の酸(phosphorus acid)、チオ燐の酸(thiophosphorus acid)、燐の酸と硫黄の酸との組み合わせ、又は硫黄の酸である過塩基化された酸類は、米国特許第2,883,340号、第2,915,517号、第3,001,981号、第3,108,960号及び第3,232,883号に開示されている。過塩基化されたフェナート類は、米国特許第2,959,551号に開示されており、過塩基化されたケトン類は、米国特許第2,798,852号に見出すことができる。
エステル類、アミン類、アミド類、アルコール類、エーテル類、スルフィド類、スルホキシド類等のような、油溶性であり、金属を含有せず、互変異性体でなく、かつ、中性及び塩基性の有機極性化合物から製造される種々の過塩基化された生成物は、例えば、米国特許第2,968,642号、第2,971,014号及び第2,989,463号に開示されている。
過塩基化された生成物を製造するのに用いられる金属化合物は、通常、周期表II族の金属の塩基性塩である。その塩のアニオン部分は、先に引用した特許に開示されているように、ヒドロキシル、オキシド、炭酸塩、炭酸水素塩、硝酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ハライド、アミド、硫酸塩等とすることができる。過塩基化された生成物は、好ましくは、アルカリ土類金属酸化物、水酸化物及びアルコラート類から製造される。アルカリ土類金属低級アルコキシド類は、好ましいアルコラート類である。
促進剤、すなわち、過剰の金属を過塩基化された生成物へ組み込むことを容易にする物質、も非常に多様であり、本技術分野でよく知られている、好適な促進剤の特に網羅的な記載は、米国特許第2,777,874号、第2,695,910号及び第2,616,904号に見出される。それらには、アルコール系及びフェノール系促進剤が含まれ、これらの促進剤は好ましい。促進剤の有効性を増大させるために、促進剤と組み合わせて水が用いられる場合がある。
過塩基化された生成物が、促進剤のすべて又は一部を保持し得ることは明らかであろう。すなわち、促進剤が揮発性でない(例えば、アルキルフェノール)、又は過塩基化された物質から容易に除去されない場合、少なくともいくらかの促進剤が、過塩基化された生成物中に残存し得る。酸性触媒を中和するために用いられる過塩基化された物質中における促進剤の存在又は不存在は、本発明の臨界的な側面を表すものではない。所望の場合には、中和の前にその促進剤を容易に除去できるように、低級アルカノール、例えばメタノール、エタノール等のような揮発性の促進剤を選ぶことが当該技術の範囲内であることは明らかである。
過塩基化された生成物は、好ましくは、HCl、SO、SO、CO、HS、N等のような無機酸性物質を用いて製造される。COを用いて製造された過塩基化された生成物が特に適している。その場で(in situ)酸性反応体を生成できる物質も使用することができる。例えば、尿素、カルバメート類及び炭酸アンモニウム類は、その場でCOを生成する。
過塩基化された生成物を製造するに際しては、過塩基化される化合物、その化合物のための実質的に不活性な有機溶媒、金属塩基、促進剤及び酸性物質が一緒にされて、その結果、化学的反応が生じる。得られる過塩基化された生成物の正確な性質は知られていない。しかし、それは、本明細書の目的のためには、金属塩基、酸性物質及び過塩基化される化合物から生成されるII族金属含有錯体の単一相均質溶液であるとして、適切に記述することができる。
過塩基化された生成物の典型的な製造は、フェノール系促進剤、II族金属塩基及び過塩基化される有機化合物を混合すること、及び少なくとも約50℃、好ましくは80℃乃至250℃の温度で、その混合物を二酸化炭素で処理することを含む。その温度の上限は、反応混合物の分解点により決定される。炭酸化は、好ましくは、流体希釈剤、通常は、過塩基化される有機化合物及び生成物が可溶性である有機溶媒、の存在下で行われる。この目的のために通常有用な溶媒は、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ナフサ、ドデカン、キシレン、鉱油及びそれらの組み合わせのような実質的に不活性の有機溶媒である。
過塩基化される化合物と金属塩基の相対量は、過塩基化される化合物の当量当り少なくとも1.1当量の金属塩基が通常用いられるような量である。本方法において用いられ得る金属塩基の量に上限はないように思われる。しかし、実際的な理由のために、金属塩基の量は、過塩基化される化合物の当量当り25当量を超えることはあまりない。より多量の金属化合物も用いられ得るが、そのような使用に伴う特別な利点はないように思われる。通常、約2乃至約15当量の金属塩基が用いられる。
過塩基化される所定の有機化合物の当量は、その分子中の官能基の数に依存し、金属化合物の当量は、その金属の原子価及びその分子中の金属基の数に依存する。例えば、フェノールの当量は、芳香核に結合しているヒドロキシ基の数により決定される。
希釈剤の存在下で又は不存在下で、前記反応混合物が酸性物質と接触される場合、その反応混合物は、通常、不均質の混合物である。酸性化(例えば、炭酸化)が進行すると、金属塩基は有機相中に可溶化され、結局、炭酸化生成物は、ベンゼン、キシレン又は鉱油のような炭化水素溶媒中に容易に溶解できる均質な組成物になる。ほとんどの場合、溶解できる均質の生成物を生成するために、そのプロセス混合物中に存在する金属塩基のすべてがそのように変換される必要はない。例えば、そのような生成物はしばしば、金属塩基の75%しか炭酸化されない場合に得られる。
本発明の利点及び重要な特徴は下記の例により、一層明らかになるであろう。
コネチカット州、MiddleburyのCrompton Corp.から市販されている、酸化防止剤であるNaugard(登録商標)PS−40は、1,3−ブタンジオールとメチル−(3,5−ジ−t−ブチル−(4−ヒドロキシフェニル))プロピオネートのエステル交換により製造される、化学種の複合混合物である。そのエステル交換生成物は、主に、1(「モノ」)又は2(「ジ」)当量のメチル−(3,5−ジ−t−ブチル−(4−ヒドロキシフェニル))プロピオネートと非常に多くのエーテル含有縮合副生物から構成される。
この酸化防止剤の製造のためのもともとの方法では、酸触媒、p−トルエンスルホン酸(p−TSA)が用いられ、その触媒を除去するために5回の水洗が用いられた。水洗プロセスにより、ポリマー安定剤市場における酸化防止剤の企図される使用のためには重要な特徴である非常にうすい色の生成物が与えられるので、水洗プロセスが選ばれた。しかし、複数回の水洗及び最後の真空蒸留により、もともとの方法により製造される生成物は、他の用途、特に潤滑剤添加剤、における使用のためには余りにも高価となった。
本発明により、酸触媒の中和剤として、過塩基化されたスルホン酸カルシウム清浄剤を用いた経済的な方法が見出された。清浄剤における炭酸カルシウムは、酸触媒と反応し、二酸化炭素及び固体カルシウム塩を生成する。その生成物の濾過及びその後の真空蒸留により最終生成物が得られた。
例1
(比較例)
本例は、本発明の生成物における使用のためのアルキルヒドロキシ[3,5−ジ−t−ブチル(4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネートの製造、並びに、重炭酸塩による中和及び中和生成物の水抽出による触媒の除去を説明する(米国特許第5,698,499号における参考例1)。その方法は、先行技術の標準的な製造操作である。その方法において、重炭酸ナトリウムは、酸を中和するために用いられ、副生物は水洗により抽出される。
5リットル容の四つ口丸底フラスコに頭上攪拌機、準表面窒素吹込管、熱電対プローブ及びグラハム冷却器を装備した。グラハム冷却器には、単純な蒸留頭部及び冷却器が取り付けられていた。その容器に、1,880gの3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル、3,090mlの1,3−ブタンジオール及び12.8gのp−トルエンスルホン酸一水和物を入れた。1,3−ブタンジオール対フェノール系エステル反応体のモル比は約5.4:1であった。
その系を窒素でパージし、攪拌し、145℃に温めた。その系を145℃において5.5時間維持した。その反応マスを約80℃に冷却し、その後に、750mlのLacoleneという名称で販売されている脂肪族石油ナフサのAshland Chemical Co.製品を添加した。その溶液を最初に0.12モルの重炭酸ナトリウム、800mlで抽出し、次に一回200mlの水で3回抽出した。残存する揮発性の物質を回転蒸発により除去した。薄い色をした液体生成物の収量は1,957gであった。得られた生成物は、室温において中度の粘度を有するフェノール系エステルの複合混合物であった。
GC結果:検出できるp−トルエンスルホン酸はなし
例2
本例では、過塩基化された清浄剤/触媒及び副生物を中和し、除去するための濾過操作を説明する。本発明の生成物における使用のためのアルキルヒドロキシ[3,5−ジ−t−ブチル(4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネートの製造、並びに過塩基化された清浄剤による中和及び中和塩の濾過による触媒の除去を説明する。
頭上攪拌機、熱電対、窒素入口、及び蒸留冷却器を装備した2リットル容の反応フラスコ中で、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル(2.66モル)、1,3−ブタンジオール(5.32モル)及びp−トルエンスルホン酸(0.031モル)を合わせた。反応は145℃で6時間行った。反応が完了したら、試料をガスクロマトグラフィー分析のために取り出し、次に触媒を、300のTBN(総塩基数)を有する、過塩基化されたスルホン酸カルシウム清浄剤であるHITEC 611で中和した。得られた生成物は、カルシウム塩副生物のために不透明であった。120℃及び水銀29インチにおける真空蒸留を1時間、続いて5重量%の珪藻土濾過助剤及び1ミクロン濾過器を用いる圧力濾過により、透明な淡黄色の生成物が得られた。
GC分析では、最終生成物のモノ/ジ比における認識できる変化は示されなかった。
GC結果:検出できるp−トルエンスルホン酸はなし
例3
本例では、本発明の生成物における使用のためのアルキルヒドロキシ[3,5−ジ−t−ブチル(4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネートの製造を示す。触媒を中和し、又はこの生成物からその触媒を除去する試みは行わなかった。
頭上攪拌機、熱電対、窒素入口、及び蒸留冷却器を装備した250ml容の反応フラスコ中で、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル(0.266モル)、1,3−ブタンジオール(0.532モル)及びp−トルエンスルホン酸(0.0031モル)を合わせた。反応は145℃で8時間行った。120℃及び水銀29インチ真空において8時間、過剰のジオールを除去した。最終生成物は、淡黄色の中度の粘度の液体であった。
本例は、最終生成物中の触媒量に対する中和をしない影響を示している。これが触媒の検出可能な量を有する唯一の試料であった。少量しか存在しないという事実は、長時間化した(8時間の)真空ストリップの間の触媒の揮散のゆえである。より多くのビス生成物の生成をさせるための試みにおいて、ストリップ工程を長期化したが、失敗に終わった。
GC結果:試料は、0.05相対面積%のp−トルエンスルホン酸を含有していた。
Figure 0004536773
本発明の根底にある原理から逸脱することなく行なうことのできる多くの変更及び改変を考慮すると、本発明に与えられるべき保護の範囲の理解のためには添付の特許請求の範囲を参照すべきである。

Claims (9)

  1. 強酸触媒の存在下で、
    式:
    Figure 0004536773
    (式中、R、R及びRは、独立して選ばれるアルキル基であり、nは0、1又は2である)
    のエステルを、一般式、R(OH)(式中、Rは、炭素原子2乃至12個の脂肪族基であり、nは2乃至7の整数であり、但し一つのヒドロキシルは一級であり、他のヒドロキシルは二級又は三級である)の脂肪族ポリヒドロキシルアルコールと反応させること、
    次に、前記強酸触媒を、過塩基化されたスルホン酸カルシウム清浄剤で中和すること、及び
    中和工程の後にヒンダードフェノール系酸化防止剤を単離すること
    を含む、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を製造する方法。
  2. 式:
    Figure 0004536773
    (式中、R、R及びRは、独立して選ばれるアルキル基であり、nは0、1又は2である)
    のエステルを用意すること、
    一般式、R(OH)(式中、Rは、炭素原子2乃至12個の脂肪族基であり、nは2乃至7の整数であり、但し一つのヒドロキシルは一級であり、他のヒドロキシルは二級又は三級である)の脂肪族ポリヒドロキシルアルコールを用意すること、
    強酸触媒を用意すること、
    前記強酸触媒の存在下で、前記エステルと前記脂肪族ポリヒドロキシルアルコールを加熱し、前記脂肪族ポリヒドロキシルアルコールの一級ヒドロキシル基を前記エステルと反応させ、前記エステルをエステル交換し、モノエステルを含有する生成物混合物を生成すること、
    前記強酸触媒を、過塩基化されたスルホン酸カルシウム清浄剤で中和すること、及び
    中和工程の後にヒンダードフェノール系酸化防止剤を単離すること
    を含む、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を製造する方法。
  3. 脂肪族ポリヒドロキシルアルコールが、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール及び1,5−ヘキサンジオールからなる群より選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 脂肪族ポリヒドロキシルアルコールが、エステルとの反応に必要な化学量論量より過剰の水準で用いられる、請求項2に記載の方法。
  5. 強酸触媒を中和する工程の後に、残存する脂肪族ポリヒドロキシルアルコールを除去する工程を更に含む、請求項4に記載の方法。
  6. 脂肪族ポリヒドロキシルアルコールが1,3−ブタンジオールである、請求項2に記載の方法。
  7. 強酸触媒がp−トルエンスルホン酸である、請求項2に記載の方法。
  8. 及びRが両方ともtert−ブチルであり、nが2であり、Rがメチルである、請求項2に記載の方法。
  9. p−トルエンスルホン酸触媒の存在下で、メチル−(3,5−ジ−t−ブチル(4−ヒドロキシフェニル))プロピオネートを化学量論的過剰量の1,3−ブタンジオールと反応させる工程、
    p−トルエンスルホン酸触媒を、過塩基化されたスルホン酸カルシウム清浄剤で中和させる工程、及び
    中和工程の後に、残存する脂肪族ポリヒドロキシルアルコールを除去し、生成物混合物を単離する工程
    を含む、ヒンダードヒドロキシアルキルフェノール系酸化防止剤を製造する方法。
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