JP4535562B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録紙にインク滴を所定パターンに付着させて画像を形成するインクジェットヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、記録紙に画像を形成するための記録デバイスとしてインクジェットヘッドが用いられている。
【0003】
インクジェットヘッドの記録方式には、インク滴を記録紙に向けて吐出・飛翔させるのに発熱抵抗体の発する熱エネルギーを利用するものや圧電素子の変形を利用するもの,更には電磁波の照射に伴って発生する熱を利用するもの等があり、これらの中でも発熱抵抗体の熱エネルギーを利用するサーマルジェットタイプのものは、発熱抵抗体のパターン形成が容易であることに加え、発熱抵抗体の面積が小さくても比較的大きな熱エネルギーを発生させることができることから高密度記録への対応に適したものとして注目されている。
【0004】
かかるサーマルジェットタイプのインクジェットヘッドとしては、例えば、直線状に配列した多数の発熱抵抗体と該発熱抵抗体の発熱を制御する複数個のドライバーICとが取着されている基板上に、前記発熱抵抗体に1対1に対応する多数のインク吐出孔が穿設されている天板を間に所定の間隔を空けて配置させるとともに、前記基板及び天板間にインクを充填させた構造のものが知られており、記録紙を前記天板の上面に沿って搬送しなから、多数の発熱抵抗体をドライバーICの駆動に伴って個々に選択的に発熱させ、この熱エネルギーによってインク中に気泡を発生させるとともに、該発生した気泡による圧力でもってインクの一部を天板のインク吐出孔より外部に吐出させ、これを記録紙に付着させることによって所定の画像が記録される。
【0005】
尚、前記インクをインク吐出孔より外部に吐出した後、基板と天板との間には吐出したインクと同じ量のインクが流入して補充されるようになっており、これによって上述の記録動作を連続的に繰り返すようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のインクジェットヘッドにおいては、発熱抵抗体の熱エネルギーによってインク滴を吐出させた後、基板−天板間の気泡は上述したインクの補充によってその大部分が消滅するものの、細かな気泡がいくつか残ってしまうことがある。このような残留気泡を含んだ基板−天板間のインクは、次ラインの記録動作が開始されるまでの間、そのまま同じ場所にあるため、発熱抵抗体を再び発熱させて新たな気泡を発生させると、インクが小さな残留気泡を含んだまま外部に吐出されてしまったり、或いは、新たに発生した気泡と残留気泡とが合体することにより大きな気泡を形成する等してインクの吐出量が不均一となり、濃度むらが形成される欠点を有していた。
【0007】
また上述した従来のインクジェットヘッドの基板−天板間に充填されているインクは、気泡発生の際やインク補充の際を除けば流動することが殆どなく、インクや基板中には熱がこもり易くなっている。それ故、インクジェットヘッドを長時間にわたって使用すると、基板の温度が過度に高温となり、インクの吐出量にバラツキを生じて濃度むらを発生したり、或いは不要なインクが外部に吐出される等の不具合を生じる欠点があり、またこれを避けるために各ラインの記録動作の間に十分な冷却時間を設けると、記録に要する時間が長くなって高速記録に供しなくなる欠点が誘発される。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので、本発明のインクジェットヘッドは、多数の発熱抵抗体及び該発熱抵抗体を選択的に発熱・駆動する複数個のドライバーICが間に所定の間隔を空けて略平行に配列されている基板と、前記発熱抵抗体と1対1に対応する多数のインク吐出孔が穿設されている天板とを、前記インク吐出孔が前記発熱抵抗体の上部に位置するようにして間に所定の間隔を空けて配置させるとともに前記基板及び前記天板間に形成される隙間にインクを充填させてなり、前記発熱抵抗体の発する熱エネルギーによって前記インク吐出孔よりインク滴を吐出させて画像を形成するインクジェットヘッドであって、前記インク前記発熱抵抗体の配列に沿った前記基板の端部と前記天板との間の領域を介して前記発熱抵抗体及び前記インク吐出孔間に導入され、前記ドライバーICを被覆する封止材と接触した後、前記発熱抵抗体の取着領域と前記ドライバーICの取着領域の間の領域を介して前記発熱抵抗体の配列方向における前記基板の端部から外部に排出されるように構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
また本発明の上記インクジェットヘッドは、前記封止材の頂部が、前記発熱抵抗体の配列方向に沿って前記天板の下面に当接されていてもよい
また、本発明の上記インクジェットヘッドにおいて、前記インクが、少なくとも前記インク吐出孔の直下領域を前記発熱抵抗体の配列と直交する方向に流動しながら循環するように構成されていてもよい。
【0010】
更に本発明の上記インクジェットヘッドにおいて、前記インクの流速が、少なくとも前記発熱抵抗体及び前記インク吐出孔間の領域で50μm/sec〜2000μm/secに制御されるように構成されていてもよい
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一形態に係るインクジェットヘッドの分解斜視図、図2は図1のインクジェットヘッドの断面図、図3は図1のインクジェットヘッドにおけるインク10の流れを説明するための平面図であり、1は基板、3は発熱抵抗体、6はドライバーIC、7は封止材、8は天板、9はインク吐出孔、10はインクである。
【0012】
前記基板1は、アルミナセラミックス等の電気絶縁性材料によって矩形状をなすように形成され、その上面でグレーズ層2や多数の発熱抵抗体3,複数個のドライバーIC6等を支持するための支持母材として機能する。
【0013】
尚、前記基板1は、例えばアルミナセラミックスから成る場合、アルミナ、シリカ、マグネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加・混合して泥漿状に成すとともに、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用することによってセラミックグリーンシートを得、しかる後、前記セラミックグリーンシートを所定形状に打ち抜いた上、高温で焼成することによって製作される。
【0014】
また前記基板1の上面には、一方の長辺に沿って断面山状のグレーズ層2が帯状に形成され、更にその頂部には多数の発熱抵抗体3が直線状に被着・配列される。
【0015】
前記グレーズ層2は、ガラス等によって形成されており、極めて平滑な表面状態を有しているため、該グレーズ層2上に従来周知のフォトリソグラフィー等によって多数の発熱抵抗体3をパターン形成する際、発熱抵抗体3の微細加工を容易になすようになっている。
【0016】
尚、前記グレーズ層2は、ガラスから成る場合、ガラス粉末に適当な有機溶剤、有機バインダー等を添加・混合して得た所定のガラスペーストを、前記基板1の上面に、従来周知のスクリーン印刷等によって帯状に印刷・塗布し、これを高温で焼き付けることにより断面山状をなすように形成される。
【0017】
また前記グレーズ層2上に被着されている多数の発熱抵抗体3は、例えば600dpiのドット密度で主走査方向に直線状に配列されており、TaN系やTaSiO系,TaSiNO系,TiSiO系,TiSiCO系,NbSiO系等の電気抵抗材料から成っているため、各発熱抵抗体3の両端に電気的に接続されている電極層4,4を介して発熱抵抗体3に電源電力が供給されるとジュール発熱を起こし、インク10中で気泡Aを形成するのに必要な熱エネルギーを発生する作用を為す。
【0018】
尚、前記発熱抵抗体3は、従来周知の薄膜手法、具体的にはスパッタリング、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術等を採用し、前述の電気抵抗材料をグレーズ層2の上面に所定厚み、所定パターンに被着させることにより形成され、更に窒化珪素等から成る保護膜5で被覆される。
【0019】
更に前記基板1の上面には、複数個のドライバーIC6が先に述べた発熱抵抗体3の配列と略平行に取着・配列される。
【0020】
前記ドライバーIC6は、発熱抵抗体3との間に所定の間隔(3mm〜10mm)を空けて配列されており、各々の回路形成面にはシフトレジスタ、ラッチ、スイッチングトランジスタ等の電子回路が設けられているため、これらの電子回路に外部より画像データが入力されると、画像データに基づいて発熱抵抗体3の発熱を個々に制御することができる。
【0021】
尚、前記ドライバーIC6は、従来周知のフェースダウンボンディング等によって基板上面の所定位置に搭載され、その端子と前記電極4とを半田等の接続材でもって接続した上、これらをエポキシ樹脂等から成る封止材7で被覆することによって封止される。
【0022】
そして前記基板1上には、発熱抵抗体3と1対1に対応する多数のインク吐出孔9を有する天板8が、間に所定の間隔を空けて基板上面と略平行に配置される。
【0023】
前記天板8は、インク吐出孔9が対応する発熱抵抗体3の上部に位置するように位置合わせされ、その下面には基板1−天板8間の間隔を略一定に保つためのスペーサ8aが天板8の外周に沿って天板8と一体的に形成されている。
【0024】
前記スペーサ8aは、基板1−天板8間にドライバーIC6よりも厚く形成されており、該スペーサ8aの下面が基板上面に当接されるようにして天板8を基板1上に載置させておくことにより基板1−天板5間に所定の隙間が形成される。
【0025】
また前記天板8のインク吐出孔9は、インクジェットヘッドの記録動作時、インク滴iを記録紙に向けて吐出するためのものであり、発熱抵抗体3と1対1に対応するように、発熱抵抗体3と略等しい密度、例えば600dpiのドット密度で主走査方向に直線状に配列されている。
【0026】
尚、前記天板8は、モリブデン等の金属やアルミナセラミックス等の電気絶縁性材料から成り、例えばモリブデンから成る場合、モリブデンのインゴット(塊)を従来周知の金属加工法によって所定厚みの板体と成し、得られた板体に従来周知のレーザー加工等によって直径50μm〜110μmのインク吐出孔9を複数個、穿設することにより製作される。
【0027】
そして、前述した基板1−天板8間の隙間にはインク10が充填される。
前記インク10としては、例えば顔料タイプの油性インクや水性染料インク等が使用され、該インク10は図示しないインクタンクから基板1−天板8間に供給され、前述した発熱抵抗体3の熱エネルギーによってインク10中に気泡Aが発生すると、該気泡Aによる圧力でもってインク10の一部がインク滴iとなってインク吐出孔9より外部に吐出される。
【0028】
また更に前記基板1及び天板8間に充填されたインク10は、インク吐出孔の配列と直交する方向(副走査方向)に流動させる図示しない循環ポンプ等によってインクタンクとの間で循環されるようになっている。
【0029】
前記インク10は、発熱抵抗体3とインク吐出孔9との間の領域において、例えば50μm/sec〜2000μm/secの流速で流動するように制御されており、かかるインク10の流れは、発熱抵抗体3の駆動状態にかかわらず、発熱抵抗体3が発熱しているときも、発熱していないときも常に略等しい流速に保たれる。
【0030】
このため、発熱抵抗体3からの熱エネルギーによってインク滴を吐出させた後、基板1−天板8間にいくつかの細かな気泡aが残留したとしても、これらの残留気泡aは基板1−天板8間を流動するインク10と共にインク吐出孔9の配列と直交する方向に移動して、次ラインの記録動作が開始されるまでの間に、発熱抵抗体3とインク吐出孔9との間の領域から速やかに排除される。従って、次ラインの記録動作に伴い発熱抵抗体3を再び発熱させて新たな気泡を発生させた際、インク吐出孔9より吐出されるインク滴iの中に細かな残留気泡aが含まれたり、新たに発生した気泡Aと残留気泡aとが合体することにより大きな気泡を形成したりすることは殆どなく、これによりインク10の吐出量を略一定として濃度むらの少ない良好な画像を形成することが可能となる。
【0031】
尚、インク10の流動方向を副走査方向以外の方向、例えばインク吐出孔9の配列と平行な主走査方向に設定した場合、インク10の流動に伴って残留気泡aが移動する方向には他のインク吐出孔9が多数配置されることとなるので、全ての残留気泡aを発熱抵抗体3とインク吐出孔9との間の領域から排除するには次ラインの記録動作が開始されるまでの間にインク10を主走査方向にわたって流動させる必要があり、この場合、次ラインの記録動作を開始するまでに極めて長時間を要し、高速記録に供しなくなる。従って、残留気泡aをインク吐出孔9の直下より速やかに取り除くにはインク10の流動方向を副走査方向と合致させておく必要がある。
【0032】
また本形態において重要な点は、基板1−天板8間のインク10が、発熱抵抗体3の配列に沿った基板端部と天板8との間の領域を介して発熱抵抗体3−インク吐出孔9間に導入され、ドライバーIC6を被覆する封止材7と接触した後で、発熱抵抗体3の取着領域とドライバーIC6の取着領域の間の領域を介して基板1の主走査方向の両端部より外部に排出されるようになしてある点である。
【0033】
具体的には、ドライバーIC6を被覆する封止材7の頂部を主走査方向にわたって天板8の下面に完全に当接させてあり、この封止材7でせき止めたインク10を封止材7の表面に沿って主走査方向(基板1の長手方向)両側に向けて流動させるようにしている。
【0034】
この場合、基板1−天板8間のインク10は、発熱抵抗体3の取着領域とドライバーIC6の取着領域の間に設けられている比較的広い領域(幅:3mm〜10mm)から外部に排出されるようになっているため、ドライバーIC6と天板8との間の領域や隣接するドライバーIC6,6間の領域など、極めて狭くなっている箇所にインク10を流さざるを得ない場合に比べ、インク10の流速にバラツキが生じることは少なく、インク10をより安定的に循環させることができる。
【0035】
また前記インク10は、発熱抵抗体3や基板1を被覆する保護膜5やドライバーIC6を被覆する封止材7と接した状態で流動することから、インクジェットヘッドを長時間にわたって使用する場合であっても、発熱抵抗体3や基板1,ドライバーIC6等の内部に蓄積される熱は保護膜5や封止材7を介してインク10に良好に吸収され、基板1やドライバーIC6の温度が過度に高温となることはない。従って、各ラインの記録動作の間に十分な冷却時間を設けなくても、発熱抵抗体3やドライバーIC6の温度を記録動作に適した温度に維持して、インク吐出孔9からのインク10の吐出量を常に略一定となすことができ、濃度むらの少ない鮮明な画像を高速で記録することが可能となる。
【0036】
しかもこの場合、前記インク10は、発熱抵抗体3上を通過した後で封止材7と接触するようになっていることから、発熱抵抗体3上での気泡Aの生成に際してドライバーIC6より吸収した熱が気泡Aの大きさ等に影響を与えることは殆どなく、これによってもインク吐出孔9からのインク10の吐出量を略一定として、濃度むらをより少なくした鮮明な画像を記録することができる。
【0037】
更に本形態によれば、基板1−天板8間のインク10が全てのインク吐出孔の直下領域で常に流動するようになしておくことにより、発熱抵抗体3の発した熱等によってインク10中の水分もしくは油分がインク吐出孔から多量に蒸発し、インク吐出孔内のインク10の粘度が上昇しようとしても、この部分にはインク吐出孔9の直下を流れるインク10から水分もしくは油分が順次補給されることによりインク10が固まってしまうことはなく、インク吐出孔9の目詰まりを有効に防止することができる。従って、画像データに対応した正確な画像を形成することができ、インクジェットヘッドの信頼性を向上させることが可能となる。
【0038】
尚、前記インク10は、基板1と天板8との間を通過した後、一旦、前述のインクタンクに戻って、再度、基板1と天板8との間に供給されるようになっており、これによってインク10が基板1−天板8間の領域とインクタンクとの間を繰り返し循環することとなる。
【0039】
また基板1−天板8間を流動するインク10が吸収した熱は、前述の如き循環経路を流動する過程で外部に放散され、再び基板1−天板8間に供給されるまでの間に十分に低い温度まで冷却される。
【0040】
かくして上述したインクジェットヘッドは、記録紙を天板8の上面に沿ってインク吐出孔9の配列方向と直交する方向に搬送しながら、ドライバーIC6の駆動に伴って多数の発熱抵抗体3を外部からの画像データに基づき個々に選択的に発熱させ、該発生した熱エネルギーによって発熱抵抗体3上に気泡Aを発生させるとともに、この気泡Aによる圧力でもってインク10の一部を天板8のインク吐出孔9より外部に吐出させ、吐出したインク滴iを記録紙に付着させることによって所定の画像が記録される。
【0041】
尚、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
【0042】
例えば上述の形態においては、インク10を発熱抵抗体3の配列に沿った基板端部と天板8との間の領域を介して発熱抵抗体3−インク吐出孔9間に導入し、発熱抵抗体3の取着領域とドライバーIC6の取着領域の間の領域を介して基板1の主走査方向の両端部より外部に排出されるようになしたが、インク10の流れをその逆、即ち、インク10を発熱抵抗体3の取着領域とドライバーIC6の取着領域の間の領域を介して基板1の主走査方向両端より基板1−天板8間に導入し、発熱抵抗体3上を通過させた後、発熱抵抗体3の配列に沿った基板端部と天板8との間の領域を介して外部に排出させるようにしても構わない。
【0043】
また上述の形態においては、基板1−天板8間から外部へのインク10の排出を基板1の主走査方向両端より行うようにしたが、これに代えてインク10の排出を基板1の主走査方向の一方の端部から行うようにしても構わない。
【0044】
更に上述の形態において、金属材料やセラミック材料から成る天板8の上面に更にポリイミド樹脂製のフィルムを被着させておいても構わない。この場合、前記フィルムには、インク吐出孔9の形成箇所に該吐出孔9よりも一回り小さなインク吐出孔が形成され、インク滴iは前記フィルムに設けたインク吐出孔より外部に吐出されることとなる。
【0045】
【発明の効果】
本発明のインクジェットヘッドによれば、基板及び天板間のインクが、インク吐出孔の配列と直交する方向に流動するようにインクを循環させることから、発熱抵抗体の熱エネルギーによってインク滴を吐出させた後、基板−天板間にいくつかの細かな気泡が残留したとしても、これらの気泡は基板−天板間を流動するインクと共にインク吐出孔の配列と直交する方向に移動して、次ラインの記録動作が開始されるまでの間に、発熱抵抗体とインク吐出孔との間の領域から速やかに排除される。従って、次ラインの記録動作に伴い発熱抵抗体を再び発熱させて新たな気泡を発生させた際、インク吐出孔より吐出されるインク滴の中に細かな残留気泡が含まれたり、新たに発生した気泡と残留気泡とが合体することにより大きな気泡を形成したりすることは殆どなく、これによりインクの吐出量を一定として濃度むらの少ない良好な画像を形成することが可能となる。
【0046】
また本発明のインクジェットヘッドによれば、インクが発熱抵抗体や基板を被覆する保護膜やドライバーICを被覆する封止材等と接した状態で流動するようになっていることから、インクジェットヘッドを長時間にわたって使用する場合であっても、発熱抵抗体や基板,ドライバーIC等の内部に蓄積される熱は保護膜や封止材等を介してインクに良好に吸収され、基板やドライバーICの温度が過度に高温となることはない。従って、各ラインの記録動作の間に十分な冷却時間を設けなくても、発熱抵抗体やドライバーICの温度を記録動作に適した温度に維持して、インク吐出孔からのインクの吐出量を略一定となすことができ、これによって濃度むらの少ない鮮明な画像を高速で記録することが可能となる。
【0047】
しかもこの場合、前記インクは、発熱抵抗体上を通過した後で封止材と接触するようになっていることから、発熱抵抗体上での気泡の生成に際してドライバーICより吸収した熱が気泡の大きさ等に影響を与えることは殆どなく、これによってもインク吐出孔からのインクの吐出量を略一定として、濃度むらをより少なくした鮮明な画像を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態に係るインクジェットヘッドの分解斜視図である。
【図2】図1のインクジェットヘッドの断面図である。
【図3】図1のインクジェットヘッドにおけるインクの流れを説明するための平面図である。
【符号の説明】
1・・・基板、3・・・発熱抵抗体、6・・・ドライバーIC、7・・・封止材、8・・・天板、9・・・インク吐出孔、10・・・インク

Claims (4)

  1. 多数の発熱抵抗体及び該発熱抵抗体を選択的に発熱・駆動する複数個のドライバーICが間に所定の間隔を空けて略平行に配列されている基板と、前記発熱抵抗体と1対1に対応する多数のインク吐出孔が穿設されている天板とを、前記インク吐出孔が前記発熱抵抗体の上部に位置するようにして間に所定の間隔を空けて配置させるとともに前記基板及び前記天板間に形成される隙間にインクを充填させてなり、前記発熱抵抗体の発する熱エネルギーによって前記インク吐出孔よりインク滴を吐出させて画像を形成するインクジェットヘッドであって、
    前記インク前記発熱抵抗体の配列に沿った前記基板の端部と前記天板との間の領域を介して前記発熱抵抗体及び前記インク吐出孔間に導入され、前記ドライバーICを被覆する封止材と接触した後、前記発熱抵抗体の取着領域と前記ドライバーICの取着領域の間の領域を介して前記発熱抵抗体の配列方向における前記基板の端部から外部に排出されるように構成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記封止材の頂部が、前記発熱抵抗体の配列方向に沿って前記天板の下面に当接されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記インクが、少なくとも前記インク吐出孔の直下領域を、前記発熱抵抗体の配列と直交する方向に流動しながら循環するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記インクの流速が、少なくとも前記発熱抵抗体及び前記インク吐出孔間の領域で50μm/sec〜2000μm/secに制御されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
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