JP4535525B2 - 切削用カッター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート管路のような被削物の内壁面を精度良く切削し得るようにした切削用カッターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、下水管路等のコンクリート管路は、硫化水素のような気体が含まれる雰囲気に曝されているため、コンクリート内壁面には劣化が生じる。このため、コンクリート内壁面の劣化した部分は、補修し再生することが必要となり、この補修及び再生を行う場合には、まず劣化したコンクリート内壁面を切削し除去する必要がある。
【0003】
而して、コンクリート内壁面を切削するために従来から切削機が使用されており、切削機に用いられるカッターとしては、カッタービットを多数装備したカッターが使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のカッターではいかなる構造のカッターであっても、コンクリート管路のような被削物の内壁面を十分に精度良く切削することは困難であった。
【0005】
本発明は上述の実情に鑑み、コンクリート管路のような被削物の内壁面を十分に精度良く切削し得るようにした切削用カッターを提供することを目的としてなしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の切削用カッターにおいては、被削物の内壁面周方向へ回転可能な枠体には、該枠体の円周方向へ所定の間隔で複数のカッターユニットが配設され、該カッターユニットは、前記枠体側から支持されたブラケットに支持され且つ前記枠体の回転中心側から外径側へ向かうにつれて中心線が被削物切削方向に対して前方側から後方側に向くよう傾斜して配置された支持軸と、該支持軸に回転自在に嵌合されて前記枠体の回転により被削物の被削部端面から反力を受けることにより自転し得るようにしたカッター本体とを備え、且つ、前記カッター本体のうち、被削物径方向最外側に位置するカッター本体以外のカッター本体の刃先の被削部端面に対し当接する側の中心線を被削物切削方向と平行となるよう構成し、前記回転可能な枠体の回転中心から各カッター本体刃先の被削部端面に当接する部分までの距離を、各カッター本体ごとに夫々異ならしめたものである。、従って、本発明によれば、被削物内壁面における被削部を十分に精度良く切削することができ又、回転可能な枠体の回転中心からカッター本体刃先の被削部端面に当接する部分までの距離を、各カッター本体ごとに夫々異ならしめているため、各カッター本体の刃先は、切削端面に対する枠体回転中心からの半径が夫々異なり、従って被削物の被削部を全体に亘り確実に効率良く切削できる。
【0007】
本発明において、被削物径方向に隣り合うカッター本体刃先間の被削物径方向の間隔を被削部の内周側において大きく構成すると共に、切削部の外周側において小さく構成した場合には、被削物径方向に隣り合う刃先は、被削部の拘束のない自由面側である内周側においては間隔が粗く、被削部の拘束されている外周側においては間隔が密である。このため被削物の被削部は全体的に均一に切削され、切削効率の向上を図ることができる。
【0008】
本発明において、被削物における被削部の最外周側を切削するカッター本体刃先の被削物内壁面に向いた面を、被削物の切削方向と平行に構成したり、被削物における被削部の最外周側を切削するカッター本体刃先の被削物内壁面に向いた面に、被削物の内壁面に対し当接しないよう、逃げ角を構成した場合には、被削部が切削された後の被削物はその内壁面を刃先の側面により圧壊されることがないため、被削物の内壁面はより一層精度良くきれいに切削することができる。
【0009】
本発明において、カッター本体を複数配設すると共に、被削物における被削部の最外周側を切削するカッター本体刃先の被削物内壁面に向いた面に、被削物内壁面との接触による摩耗を防止し得るようにした複数の小突起をカッター本体の円周方向へ所要の間隔で設けた場合には、被削部の最外周側を切削するカッター本体の摩耗を防止することができ、その寿命の長期化を図ることができる。
【0012】
本発明においては、各カッター本体刃先の被削部端面に当接する位置を被削物切削方向において同一とした場合でも被削部の切削を良好に精度良く行うことができるが、各カッター本体の被削物切削方向の位置を、枠体の回転中心から近い側において被削物切削方向前方に位置させ、枠体の回転中心から遠い側において被削物切削方向後方に位置させた場合には、被削部の内周側は拘束のない自由面となっているため、被削物の被削部は全体的に均一に切削され、切削効率の向上を図ることができる。
【0013】
本発明において、回転可能な枠体に、カッター本体で切削した後の被削物内壁面を仕上げ切削するティースビットを設けた場合には、被削部の最外周の内壁面をより一層精度良く仕上げることができる。
【0014】
本発明において、ティースビットに、多数の超硬チップ製の突状体を針山状に設けた場合には、被削部の最外周の内壁面を更に一層精度良く仕上げることができると共に切削時の抵抗が減少するため、切削に要する動力を低減させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1〜図19は本発明の切削用カッターの実施の形態の一例である。
【0017】
図1、図2中、1は断面矩形状の枠体であって、枠体1は図示していない走行手段によりコンクリート管路2の長手方向へ移動し得るようになっていると共に、コンクリート管路2の内壁面を切削する際には固定支持手段によりコンクリート管路2の内壁面に対して固定し得るようになっている。
【0018】
枠体1には、断面矩形筒状の摺動枠体3が外嵌されており、摺動枠体3は流体圧ジャッキ4により、枠体1の軸線nと平行な方向へ往復動し得るにようになっている。
【0019】
コンクリート管路切削方向D1を基準として、摺動枠体3の後端側には、コンクリート管路径方向D2へ延びる支持枠体5が固設され、支持枠体5のコンクリート管路切削方向D1後面には、軸受6の内輪7が固設されている。
【0020】
軸受6の外輪8の外周にはギア9が刻設されており、ギア9には、支持枠体5に装着した油圧モータ等の駆動装置10の出力軸に嵌合したピニオン11が噛合している。
【0021】
軸受6の外輪8のコンクリート管路切削方向D1後面には、軸線方向へ見た形状が略円形の回転枠体12が固設されている。
【0022】
回転枠体12の外周には、円周方向へ所要の間隔で複数個(本実施の形態例においては60度間隔で6個)の支持枠体13が、軸線方向へ見て回転枠体12の回転中心Oを基準として放射状をなすよう設置されており、各支持枠体13にはNo.1〜No.6の6組のカッターユニット14が設置されている。
【0023】
カッターユニット14の組立てられた状態は図3に示されている。而して、支持枠体13の先端に固設した側面形状がL字状の台座13aには、二面が台座13aに当接し支持されるようにしたブラケット15が固設されており、ブラケット15には、コンクリート管路2における内壁面の切削部2aを圧壊により切削し得るようにしたカッター本体16が、アーム17及びブロック18を介して、回転自在に装着されている。
【0024】
カッターユニット14のブラケット15には、カッター本体16により切削したコンクリート管路2の内壁面を仕上げ切削するためのティースビット19を装着し得るようになっている。
【0025】
カッターユニット14を構成するブラケット15の詳細は図4〜図6に示されている。なお以下のブラケット15の説明においては図3をも参照する。
【0026】
ブラケット15は、支持枠体13の台座13aの、コンクリート管路切削方向D1と平行な取付け面に取付け得るようにした座板20と、座板20の一端に固設されて台座13aのコンクリート管路径方向D2と平行な取付け面に取付け得るようにした背板21とを備えており、背板21の座板20から離反した側の端部には、座板20と平行に対向するよう、カッター本体16を支持するアーム17を取付けるためのアーム取付け板22が固設されている。アーム取付け板22のコンクリート管路切削方向D1端部は、座板20のコンクリート管路切削方向D1中間部まで延びている。
【0027】
座板20の背板21から離反した側の端部には、背板21と平行に対向するよう、カッター本体16を支持するブロック18を取付けるためのブロック取付け板23が固設されている。ブロック取付け板23のコンクリート管路径方向D2における座板20とは反対側の端部は、背板21のコンクリート管路径方向D2中間部まで延びている。
【0028】
座板20及び背板21には、コンクリート管路2の円周方向へ向けて所要の間隔で2枚の側板24が、座板20及び背板21の90度の角度をなす面をつないで補強するよう、固設されている。
【0029】
なお、図4〜図6中、25,26はブラケット15を台座13aに締結するためのボルト孔、27はカッター本体16を支持するアーム17をブラケット15のアーム取付け板22に締結するためのボルト孔、28はカッター本体16を支持するブロック18をブラケット15のブロック取付け板23に締結するためのボルト孔、29はティースビット19を、カッターユニット14のブラケット15の側板24に締結するためのボルト孔である。
【0030】
カッター本体16及びアーム17並にブロック18の詳細は図7〜図11に示されている。而して、カッター本体16は略中空截頭円錐状に形成されていると共に大径側の端面近傍外周には、円盤状の刃先30が設けられている。
【0031】
カッター本体16の中空部に嵌入した軸受31にはカッター本体16と同心になるよう支持軸32が内嵌され、支持軸32の一端には、カッター本体16の大径側に位置するよう前述のアーム17が固定され、又、他端には、カッター本体16の小径側に位置するようブロック18が固定されている。
【0032】
コンクリート管路径方向D2に対して最も外側に位置するカッターユニット14以外のカッターユニット14においては、刃先30の断面形状は図11、図12に示すごとくコンクリート管路2における切削部端面2bに接触する先端側が鋭角状に尖った山形状に形成されている。又刃先30は、コンクリート管路2の切削部端面2bに対して接触する側においては、コンクリート管路切削方向D1と平行な中心線X1を基準として左右対称となっている。換言すれば刃先30の向きはコンクリート管路2における切削部端面2b側においては、コンクリート管路切削方向D1に向いている。図12中、θ1,θ2は刃先30の傾斜角で、θ1=40〜50度、θ2=20〜30度程度である。
【0033】
更に、支持軸32の中心線X2はコンクリート管路2の中心側へ行くに従いコンクリート管路切削方向D1へ向くよう傾斜配置されており(図11参照)、カッター本体16の刃先30を設けた大径側の側端面16aはコンクリート管路切削方向D1後方へ行くに従い、コンクリート管路2内壁面との間の隙間が大きくなるよう、コンクリート管路切削方向D1に対して傾いている。支持軸32の中心線X2を傾斜配置するのは次のような理由である。すなわち、中心線X2が傾斜せずにコンクリート管路径方向D2へ向きカッター本体16の刃先30の切削ポイントP(図11参照)よりもアーム17が切削部2aの外周側にあるときには、アーム17が邪魔となって切削部2aの外周側を切削することができず、装置として成立しないためである。
【0034】
コンクリート管路径方向D2に対して最も外側に位置するカッター本体16においては、刃先30の断面形状は、図13に示すごとくコンクリート管路2の段状の切削部端面2bに接触する側が鋭角状に尖った山形状に形成されているが、尖頭部30aを通るコンクリート管路切削方向D1に対して平行な直線に対しては非対称となっている。又カッター本体16の刃先30の部分においては、コンクリート管路2の内壁面に対して逃げ角αが設けられている。ただし、α=0として逃げ角のない形状、すなわち、カッター本体16における刃先30のコンクリート管路2内壁面に向いた面をコンクリート管路切削方向D1と平行な形状にしても良い。
【0035】
コンクリート管路径方向D2に対して最も外側に位置するカッター本体16外周縁部には、図13、図14に示すごとく、円周方向へ一定間隔で全周に亘り側端面16aよりも若干コンクリート管路2の内壁面側へ突出するよう、超硬チップ製の小突起33が設けられている。このように小突起33を設けるのは、コンクリート管路2の切削時に、カッター本体16がコンクリート管路2の内壁面と接触して摩耗するのを防止するためである。すなわち、小突起33がコンクリート管路2の内壁面と接触した場合には、小突起33と内壁面で引っ掛かりが生じるため、カッター本体16に強制的に自転が生じ、コンクリート管路2内壁面とカッター本体16との相対すべりを防ぐことができ、結果として摩耗を防ぐことができるのである。
【0036】
図2に示す回転枠体12の回転中心OからNo.1〜No.6のカッター本体16の刃先30外周端までの半径は、R1<R2<R3<R4<R5<R6となっている(図2、図15、図16参照)。このようにするためには、例えば各支持枠体13の高さ寸法を異ならせれば良い。
【0037】
又、コンクリート管路2の切削部2aにおける内周側端部からNo.1のカッター本体16の刃先30までのコンクリート管路径方向D2の間隔L1、No.1とNo.2のカッター本体16における刃先30〜30間のコンクリート管路径方向D2の間隔L2、No.2とNo.3との間の刃先30〜30間のコンクリート管路径方向D2の間隔L3、No.3とNo.4との間の刃先30〜30間のコンクリート管路径方向D2の間隔L4、No.4とNo.5との間の刃先30〜30間のコンクリート管路径方向D2の間隔L5、No.5とNo.6との間の刃先30〜30間のコンクリート管路径方向D2の間隔L6は、例えばL1<L2=L3=L4=L5=L6としたり、L1>L2=L3=L4=L5>L6としたり、L1>L2>L3=L4>L5>L6とすることができる。
【0038】
又、図15の場合におけるNo.1〜No.6のカッター本体16の刃先30は、コンクリート管路切削方向D1に対して全て同一であり、刃先30は揃った状態となっている。
【0039】
一方、図16の場合においては、No.1〜No.6のカッター本体16の刃先30は、コンクリート管路切削方向D1に対してずれている。すなわち、No.1の刃先30はコンクリート管路切削方向D1に対して最も前方に位置し、No.2、No.3、No.4、No.5の順に後方に配置されており、No.6の刃先30はコンクリート管路切削方向D1の最後方になっている。
【0040】
又コンクリート管路2における切削部2aの切削部端面2bからNo.1のカッターユニット14の刃先30先端までのコンクリート管路切削方向D1と平行な方向の間隔S1、No.1〜No.2の刃先30〜30間におけるコンクリート管路切削方向D1と平行な方向の間隔S2、No.2〜No.3の刃先30〜30間におけるコンクリート管路切削方向D1と平行な方向の間隔S3、No.3〜No.4の刃先30〜30間におけるコンクリート管路切削方向D1と平行な方向の間隔S4、No.4〜No.5の刃先30〜30間におけるコンクリート管路切削方向D1と平行な方向の間隔S5、No.5〜No.6の刃先30〜30間におけるコンクリート管路切削方向D1と平行な方向の間隔S6は、例えば、S1=S2=S3=S4=S5=S6としたり、S1=S2=S3=S4=S5>S6=0としたりできる。
【0041】
カッターユニット14には図3、図5、図6に示すごとくティースビット19が設けられるが、ティースビット19の例は図17〜図19に示されている。
【0042】
図17に示すティースビット19においてはコンクリート管路2の内壁面に接触する刃先先端部は尖ったバイト形状に形成されている。又図18、図19に示すティースビット19においては、二方向へ櫛歯状に配列された多数の超硬チップ製の突状体34がコンクリート管路2の内壁面に接触し得るよう配列されており、突状体34の刃先先端部をつなぐことにより形成される面は略球面になっている。
【0043】
次に、本発明の実施の形態における切削用カッターの作動について説明する。
【0044】
コンクリート管路2の内壁面における切削部2aを切削する場合には、コンクリート管路2内の所定位置に停止させた枠体1をコンクリート管路2の内壁面に固定、支持させ、図1に示す流体圧ジャッキ4をストロークエンドまで伸長させた状態で駆動装置10を駆動する。このためピニオン11、軸受6の外輪8を介して回転枠体12が回転し、回転枠体12の回転により支持枠体13延いてはカッターユニット14がコンクリート管路2の円周方向へ回転する。
【0045】
そこで、No.1〜No.6のカッターユニット14におけるカッター本体16の刃先30先端をコンクリート管路2における切削部端面2bに当接させると共にティースビット19の刃先先端をコンクリート管路2の内壁面に当接させ、斯かる状態で流体圧ジャッキ4をストロークが短縮する方向へ作動させる。
【0046】
このため、各カッターユニット14におけるカッター本体16は回転中心Oに対し公転し且つ切削部2aから反力を受けて支持軸32に対し自転すると共にコンクリート管路切削方向D1へ前進し、その結果、刃先30は切削部端面2b側からコンクリート管路2の旧い内壁面を有する切削部2aを圧壊することにより切削し、切削された後のコンクリート管路2内周には新たな内壁面が形成される。又ティースビット19は切削されたコンクリート管路2の新たな内壁面を仕上げ切削する。流体圧ジャッキ4の1回のストロークにより切削される範囲は図1のSで示す範囲である。
【0047】
本発明の実施の形態においては、刃先30の先端は切削方向D1へ向いており、コンクリート管路2の切削部2aを容易且つ確実に精度良く切削することができる。又切削部2aの拘束されていない自由面である内周側におけるよりも、拘束されている外周側における刃先30のコンクリート管路径方向D2の間隔を小さくすることにより(L6<L5…<L1等)、切削部2aの拘束の大きい側に単位面積当り大きい力を与えることができ、その結果コンクリート管路2における切削部2aを全体的に均一に効率良く切削することができる。
【0048】
又、図16に示すごとく、刃先30にコンクリート管路切削方向D1へずれを設けた場合も、コンクリート管路2の切削部2aを内周側から確実に効率良く切削することができる。
【0049】
更に、コンクリート管路径方向D2に対し最も外側に位置するカッターユニット14におけるカッター本体16の刃先30は山形状の左右対称には形成されておらず、逃げ角α(図13参照)を設けるか、或いは逃げ角α=0(すなわち、刃先30のコンクリート管路2内壁面に対向する面がコンクリート管路切削方向D1と平行)となっているため、切削部2aが切削された後のコンクリート管路2の内壁面は、刃先30の側面により圧壊されることがなく、従ってコンクリート管路2の内壁面はより一層精度良くきれいに切削される。
【0050】
更に又、ティースビット19により仕上げ切削を行っているため、切削されたコンクリート管路2の内壁面は一層滑らかで正確に精度良く切削される。ティースビット19を図18、図19に示すごとく、多数の超硬チップ製の突状体34を備えた針山形状に形成した場合には、コンクリート管路2の内壁面を更により一層正確且つきれいに仕上げることができるうえ、切削時の抵抗が減少するため、切削に要する動力を低減させることができる。
【0051】
なお、本発明の実施の形態においては、複数組のカッターユニットを設ける場合について説明したが、複数ではなく1組のカッターユニットを設けても実施可能なこと、下水のようなコンクリート管路に限らず、一般のトンネルの補修、再生に対しても適用可能なこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ること、等は勿論である。
【0052】
【発明の効果】
本発明の切削用カッターによれば、下記のごとき種々の優れた効果を奏し得る。
【0053】
I)請求項1〜の何れにおいても、被削物における被削部を精度良く正確に切削することができ、且つ、被削物被削部を全体に亘り確実に高率良く切削することができる。
【0054】
II)請求項1の場合には、被削物の被削部を全体に亘り確実に効率良く切削することができる。
【0055】
III)請求項2の場合には、被削物の被削部を全体的に均一に切削することができる。
【0056】
IV)請求項3、4の場合には、被削部が切削された後の被削物は、その内壁面を刃先の側面により圧壊されることがないため、被削物の内壁面をより一層精度良く、きれいに切削することができる。
【0057】
V)請求項5の場合は、被削部の最外周側を切削するカッター本体の摩耗を防止することができ、カッター本体の寿命の長期化を図ることができる。
【0058】
VI)請求項の場合も被削部を良好に精度良く切削することができるが、請求項の場合には、請求項の場合よりもより一層被削部の均一な切削が可能となり、切削効率の向上を図ることができる。
【0059】
VII)請求項の場合は、被削部の最外周の内壁面をより一層精度良く仕上げることができる。
【0060】
VIII)請求項の場合には、被削部の最外周の内壁面を更に一層精度良く仕上げることができると共に、切削時の抵抗が減少するため、切削に要する動力を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切削用カッターの実施の形態の一例を示す全体側面図である。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】図1に示す切削用カッターに適用するカッターユニットの側面図である。
【図4】図3に示すカッターユニットに適用するブラケットの斜視図である。
【図5】図4の右方向から見た側面図である。
【図6】図5のVI−VI方向矢視図である。
【図7】図3に示すカッターユニットに適用するカッター本体及びアーム並にブロックの組付け状態を示す側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII方向矢視図である。
【図9】図7のIX−IX方向矢視図である。
【図10】図7のX−X方向矢視図である。
【図11】図8のXI−XI方向矢視図である。
【図12】コンクリート管路径方向の最外周側におけるカッターユニット以外のカッターユニットに適用するカッター本体の刃先の形状の一例を示す拡大図である。
【図13】コンクリート管路径方向の最外周側におけるカッターユニットに適用するカッター本体の刃先の形状の一例を示す拡大図である。
【図14】コンクリート管路径方向の最外周側におけるカッターユニットに適用するカッター本体の刃先の部分の側面図である。
【図15】各カッターユニットの刃先の配列状態の一例を示す概要図である。
【図16】各カッターユニットの刃先の配列状態の他の例を示す概要図である。
【図17】本発明の切削用カッターに適用するティースビットの一例の側面図である。
【図18】本発明の切削用カッターに適用するティースビットの他の例の側面図である。
【図19】図18のXIX−XIX方向矢視図である。
【符号の説明】
2 コンクリート管路(被削物)
2a 切削部(被削部)
2b 切削部端面(被削部端面)
12 回転枠体(枠体)
14 カッターユニット
15 ブラケット
16 カッター本体
19 ティースビット
30 刃先
32 支持軸
33 小突起
34 突状体
L1〜L6 間隔
R1〜R6 半径(距離)
O 回転中心
D1 コンクリート管路切削方向(被削物切削方向)
D2 コンクリート管路径方向(被削物径方向)
X1 中心線
X2 中心線
α 逃げ角

Claims (9)

  1. 被削物の内壁面周方向へ回転可能な枠体には、該枠体の円周方向へ所定の間隔で複数のカッターユニットが配設され、該カッターユニットは、前記枠体側から支持されたブラケットに支持され且つ前記枠体の回転中心側から外径側へ向かうにつれて中心線が被削物切削方向に対して前方側から後方側に向くよう傾斜して配置された支持軸と、該支持軸に回転自在に嵌合されて前記枠体の回転により被削物の被削部端面から反力を受けることにより自転し得るようにしたカッター本体とを備え、且つ、前記カッター本体のうち、被削物径方向最外側に位置するカッター本体以外のカッター本体の刃先の被削部端面に対し当接する側の中心線を被削物切削方向と平行となるよう構成し、前記回転可能な枠体の回転中心から各カッター本体刃先の被削部端面に当接する部分までの距離を、各カッター本体ごとに夫々異ならしめたことを特徴とする切削用カッター。
  2. 被削物径方向に隣り合うカッター本体刃先間の被削物径方向の間隔を被削部の内周側において大きく構成すると共に、被削部の外周側において小さく構成した請求項1に記載の切削用カッター。
  3. 被削物における被削部の最外周側を切削するカッター本体刃先の被削物内壁面に向いた面を、被削物の切削方向と平行に構成した請求項1又は2に記載の切削用カッター。
  4. 被削物における被削部の最外周側を切削するカッター本体刃先の被削物内壁面に向いた面に、被削物の内壁面に対し当接しないよう、逃げ角を構成した請求項1又は2に記載の切削用カッター。
  5. カッター本体を複数配設すると共に、被削物における被削部の最外周側を切削するカッター本体刃先の被削物内壁面に向いた面に、被削物内壁面との接触による摩耗を防止し得るようにした複数の小突起をカッター本体の円周方向へ所要の間隔で設けた請求項1、2、3又は4に記載の切削用カッター。
  6. 各カッター本体刃先の被削部端面に当接する位置を被削物切削方向において同一とした請求項1、2、3、4又は5に記載の切削用カッター。
  7. 各カッター本体の被削物切削方向の位置を、枠体の回転中心から近い側において被削物切削方向前方に位置させ、枠体の回転中心から遠い側において被削物切削方向後方に位置させた請求項1、2、3、4又は5に記載の切削用カッター。
  8. 回転可能な枠体に、カッター本体で切削した後の被削物内壁面を仕上げ切削するティースビットを設けた請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の切削用カッター。
  9. ティースビットに、多数の超硬チップ製の突状体を針山状に設けた請求項8に記載の切削用カッター。
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