JPH1088974A - コンクリート管破砕用カッタヘッド - Google Patents

コンクリート管破砕用カッタヘッド

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JPH1088974A
JPH1088974A JP11601297A JP11601297A JPH1088974A JP H1088974 A JPH1088974 A JP H1088974A JP 11601297 A JP11601297 A JP 11601297A JP 11601297 A JP11601297 A JP 11601297A JP H1088974 A JPH1088974 A JP H1088974A
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JP
Japan
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cutter
cutter head
concrete pipe
roller
crushing
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JP11601297A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Yamazaki
敏弘 山崎
Takashi Nagayoshi
隆司 永吉
Junichiro Okuyama
淳一郎 奥山
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄筋入りコンクリート管を容易に破砕できる
コンクリート管破砕用カッタヘッドを提供することを目
的としている。 【解決手段】 既設コンクリート管を破砕するためのカ
ッタヘッドを装着したトンネル掘進機のコンクリート管
破砕用カッタヘッドにおいて、コンクリート管の縦筋と
略同一半径位置となるカッタヘッド上に設置されたカッ
タビットと、コンクリート管の横筋と略同一半径位置と
なるカッタヘッド上に設置され、かつカッタヘッドの略
半径方向に回転軸を有し、カッタヘッドの回転方向と交
わる切削歯を持つローラカッタとを備えることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトンネル掘進機に装
着されるコンクリート管破砕用カッタヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】トンネル掘削機のコンクリート管破砕用
カッタヘッドに関する第1の従来技術としては、図10
〜図12に示すような特開平2−217592、第2の
従来技術としては図13に示すような特開平5−335
87、および第3の従来技術としては図14に示すよう
なローラビットのみのカッタヘッドがある。先ず図10
〜図12に示す第1の従来技術について説明する。カッ
タディスク53は、そのカッタディスクドラム53aの
外周を支承する、所謂周囲支持方式を使用している。ま
た、カッタディスク53自体も、既設埋設管T1 内に鉄
筋等の筋材が埋入されている場合に対処すべく、通常の
ローラカッタ61、トゥースカッタ62の他に、筋材を
切削するフライスカッタ63を設けている。このフライ
スカッタ63はカッタディスク53の偏心位置にフライ
ス駆動源64により回転せしめられるように配置され、
このフライスカッタ63とフライス駆動源64とはカッ
タディスク53の回転に伴っても回転するよう、すなわ
ち遊星運動するようになっている。
【0003】尚フライスカッタ63は、図12に示すご
とくその刃先をローラカッタ61の刃先より多少の距離
Lだけ後方に位置するようになして、ローラカッタ6
1、トゥースカッタ62でコンクリート部T1'を圧壊・
切削した後、このコンクリート部T1'の表面に突出した
筋材部T1"をこのフライスカッタ63で切削するように
なしてある。通常ローラカッタ61やトゥースカッタ6
2で地山やコンクリート部T1'を切削すると比較的もろ
いコンクリート部T1'は大きく掻き取られ、鉄筋部T1"
は掻き取られた表面に突出する状態になる傾向を有し、
次に新たな面を掘削する場合は、このローラカッタ61
やトゥースカッタ62はこの突出した筋材部T1"を押し
潰したり、局所的に押し込む状態に曲げてこの筋材部T
1"の上を通過する。また強度の大きい筋材部T1"の切削
は従来のカッターディスク53の回転速度程度では適切
な切削が困難でより高速に切削刃を回転する必要があ
る。
【0004】しかし切削刃を高速回転させながらコンク
リート部T1'を共に切削すると切削面の磨耗が極度に進
行する。そこで従来のカッターディスク53に取り付け
たローラカッタ61やトゥースカッタ62でコンクリー
ト部T1'を切削し、そこに突出した筋材部T1"を続いて
フライスカッタ63で切削して、このフライスカッタ6
3の切削刃の磨耗を少なくし、しかもこのフライスカッ
タ63の回転速度をカッターディスク53の回転速度よ
りも高速となして確実に筋材部T1"をも切削するように
なしてある。
【0005】図13に示す第2の従来技術について説明
する。先導管77を被破砕鋳鉄管71の外側に嵌め込
み、推進管74を回転させつつ前進させながら、被破砕
鋳鉄管71の端面に押し付けられて自転しながら公転す
る、その外周に破砕刃78が設けられた、裁頭円錐形状
のローラビット73によって被破砕鋳鉄管71を破砕す
る非開削による鋳鉄管破砕装置において、被破砕鋳鉄管
71の端面と接する各々のローラビット73の破砕刃7
8の刃面の延長線と、推進管74の中心軸線とがなす移
動方向側の角度θを90°以下に設定している。
【0006】図14に示す第3の従来技術について説明
する。ブラケット81に固定された支持軸82の回りに
回転自在に装着された、ローラカッタ83を有するロー
ラカッタ装置80を、ブラケット81の取り付け穴84
によりトンネル掘進機のカッタヘッド面板に複数個設置
した岩盤掘削専用のカッタヘッドを備えたトンネル掘進
機が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記各
従来技術の構成においては以下のような問題点がある。 (1)第1の従来技術はカッタヘッドとは別駆動のフラ
イスカッタであるため装置が複雑になると共に、鉄筋が
フライスカッタにより切屑になるまで切削されるため多
くの動力を要する。 (2)第2の従来技術は新設の推進管74内に破砕刃7
8を取り付けて、推進管74全体を回転させて被破砕鋳
鉄管71を切削しているため、推進管74の敷設距離が
増加するに伴って推進管74の回転トルクが著しく増加
する問題がある。また鋳鉄管71の破砕装置であるた
め、鋳鉄管71の代わりに縦筋と横筋入りコンクリート
管に使用した場合、縦筋はチップ状に切ることができな
く、長い状態で切断されることになるので、切断された
縦筋がカッタヘッドや排土装置に絡まってしまう問題が
ある。 (3)第3の従来技術は岩盤掘削専用のカッタヘッドで
あり、横筋の位置とは無関係に多数のローラカッタがカ
ッタヘッドに装着されているため、第2の従来技術と同
様に縦筋は長い状態で切断されることになるので、切断
された縦筋がカッタヘッドや排土装置に絡まってしまう
問題がある。
【0008】本発明は前記の問題点に着目してなされた
もので、鉄筋入りコンクリート管を容易に破砕できるコ
ンクリート管破砕用カッタヘッドを提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段、および作用・効果】上記
の目的を達成するために、本願第1の発明に係るコンク
リート管破砕用カッタヘッド(以後、カッタヘッドと記
す)は、既設コンクリート管を破砕するためのカッタヘ
ッドを装着したトンネル掘進機のコンクリート管破砕用
カッタヘッドにおいて、コンクリート管の縦筋と略同一
半径位置となるカッタヘッド上に設置されたカッタビッ
トと、コンクリート管の横筋と略同一半径位置となるカ
ッタヘッド上に設置され、かつカッタヘッドの略半径方
向に回転軸を有し、カッタヘッドの回転方向と交わる切
削歯を持つローラカッタとを備えることを特徴とする。
【0010】第1の発明によれば、コンクリート管の軸
心と略平行にコンクリート管に埋め込まれている縦筋
は、カッタヘッドが回転するとカッタヘッド上に設置さ
れたカッタビットによりコンクリート管の縦筋はチップ
状に折り曲げられ、ローラカッタで切断される。またコ
ンクリート管の軸心に対して略垂直に所定間隔で配設し
たリング状の横筋は、カッタヘッドが回転するとカッタ
ヘッド上に設置されたローラカッタの自転により、歯の
ピッチ間隔に横筋はチップ状に切断される。特にコンク
リート管のコンクリート部分が破砕されて、カッタヘッ
ドと略平行な破砕面の前方にリング状の横筋が出てきて
も、ローラカッタによりチップ状に切断されて長いまま
残ることがなくなるため、リング状の横筋がカッタヘッ
ドの面板の穴や隙間に絡みつくことがなく、カッタヘッ
ド面板内に容易に取り込まれて排土できる。従って縦筋
と横筋の両方の鉄筋入りコンクリート管であっても、そ
の縦筋と横筋は共にチップ状に切断されるため、破砕作
業、および排土作業が極めて容易になり、既設コンクリ
ート管の破砕作業効率を大幅に向上することができる。
【0011】本願第2の発明に係るカッタヘッドは、第
1の発明において、カッタビット刃先の外周側が、内周
側よりもカッタ回転方向前方に位置するよう、カッタビ
ット刃先を傾斜して設置したことを特徴とする。
【0012】第2の発明によれば、カッタヘッド前面に
あるコンクリート管の破砕屑は、カッタビット刃部の傾
斜により、カッタヘッドの内径方向に押し込まれるた
め、開口からカッタヘッド内へ取り込まれ易くなる。
【0013】本願第3の発明に係るカッタヘッドは、第
1の発明において、前記カッタヘッドの略半径方向の回
転軸を有するディスクカッタを備えることを特徴とす
る。
【0014】第3の発明に3れば、ディスクカッタによ
りコンクリート管のコンクリート部分が破砕されるた
め、その破砕面に出てきた縦筋をカッタビットにより、
また横筋をローラカッタによりチップ状に切断できる。
従って、カッタビットとローラカッタはコンクリート管
のコンクリート部分を破砕する負担が軽減されて耐久性
が向上し、縦筋と横筋の切断作業効率を向上できるた
め、既設コンクリート管の破砕作業効率を更に大幅に向
上できる。
【0015】本願第4の発明に係るカッタヘッドは、第
2の発明においてディスクカッタの外形をローラカッタ
の外形と略同一にすると共に、各取付ブラケットの形状
も略同一とすることを特徴とする。
【0016】第4の発明によれば、ディスクカッタとロ
ーラカッタの取付寸法が同一のため、互いに交換してカ
ッタヘッドに取り付けることにより、例えば縦筋も横筋
もないコンクリート管の破砕にはローラカッタをディス
クカッタに交換して使用し、また強度の大きい横筋の場
合にはディスクカッタの一部をローラカッタに交換して
使用することができる。従って、カッタヘッドを交換す
ることなくコンクリート管の種類によりカッタヘッドの
仕様を変更できるため、既設コンクリート管の破砕作業
のためのコストを低減できる。
【0017】本願第5の発明に係るカッタヘッドは、第
1〜第3の発明においてローラカッタは歯幅分割溝を備
えることを特徴とする。
【0018】第5の発明によれば、ローラカッタにより
破砕されたコンクリート管のコンクリート破砕片は、ロ
ーラカッタの歯幅分割溝から排出し易くなると共に、ロ
ーラカッタの歯幅方向の端部エッジが増加する分だけコ
ンクリートが破砕され易くなる。従って、カッタヘッド
の駆動馬力を低減できると共に、既設コンクリート管の
破砕作業効率を向上することができる。
【0019】本願第6の発明に係るカッタヘッドは、第
2および第3の発明において、ローラカッタの刃先の位
置は、ディスクカッタ刃先の位置に対して出代が調整可
能であることを特徴とする。
【0020】第6の発明によれば、コンクリート管の強
度に応じて、ディスクカッタの刃先の位置に対してロー
ラカッタの刃先の位置の出代が調整できる。。コンクリ
ート管の強度が充分大きい場合には、ローラカッタの刃
先がディスクカッタの刃先より所定距離後方に位置する
ように調整する。これにより、先ずディスクカッタによ
りコンクリート管のコンクリート部分が破砕された後
に、破砕面に露出した横筋をローラカッタにより切断す
るため、既設管の破砕効率が向上する。コンクリート管
の強度が弱い場合には、ローラカッタとディスクカッタ
の刃先がほぼ面一になるように調整する。ディスクカッ
タによってコンクリート面が深く削られていないため、
ギヤカッタにより鉄筋を押しつけて切断する時に鉄筋が
安定し(コンクリート面から反力が充分に得られ)切削
性が向上する。なお、ローラカッタの刃先の出代の調整
に合わせて、カッタビットの出代も同様に調整すること
が望ましい。
【0021】本願第7の発明に係るカッタヘッドは、第
1〜第5の発明において、カッタビットの前端位置を、
ローラカッタの外周部前端より所定距離後方に設置する
ことを特徴とする。
【0022】本願第7の発明によれば、縦筋を介して強
固に支持された横筋をローラカッタにより、コンクリー
ト管の横筋を確実に切断して縦筋間の連結を分断し、次
いでカッタビットにより縦筋をチップ状に切断するの
で、カッタビットは縦筋を切断し易くなるため既設コン
クリート管の破砕作業効率を向上できる。さらにカッタ
ビットの切削は主に切断し易い縦筋のみであるためカッ
タビットの耐久性が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るカッタヘッ
ドの各実施例について、図1〜9の図面を参照して詳述
する。
【0024】先ず図1〜図4に示す本発明に係るカッタ
ヘッドの構成について説明する。図1〜図3において、
トンネル掘進機1の前端部に回転自在に装着されたカッ
タヘッド2は、中心部にはセンタカッタ3が設置され、
外周部には半径方向に各回転軸を有する二つのテーパ型
ディスクカッタ4と、二つのテーパ型ローラカッタ5と
が中心に対して略点対象位置に設置されている。また他
の半径方向にはセンタカッタ3とテーパ型ディスクカッ
タ4およびテーパ型ローラカッタ5との中間位置となる
内周部に、半径方向に各回転軸を有するストレート型デ
ィスクカッタ6と、ストレート型ローラカッタ7とが中
心に対して点対象位置に設置されている。
【0025】また、二つのテーパ型ディスクカッタ4と
テーパ型ローラカッタ5との取付開口部にはカッタヘッ
ド2の回転方向に刃先を有するカッタビット9が設置さ
れている。前記二つのテーパ型ディスクカッタ4および
ストレート型ディスクカッタ6のカッタヘッド2の半径
方向での位置は、図6に示すコンクリート管10の肉厚
部分をカバーする位置にある。また前記二つのテーパ型
ローラカッタ5およびストレート型ローラカッタ7のカ
ッタヘッド2の半径方向での位置は、図6に示すコンク
リート管10の横筋12を切断できる位置であり、さら
に前記カッタビット9のカッタヘッド2の半径方向での
位置は、図6に示すコンクリート管10の縦筋11を切
断できる位置に設置されている。
【0026】図4において、ストレート型ローラカッタ
7外周部のトンネルトンネル掘進方向前端位置は、テー
パ型ディスクカッタ4外周部のトンネルトンネル掘進方
向前端位置より、所定距離L1 だけ後方に設置されてい
る。またカッタビット9のトンネルトンネル掘進方向前
端位置は、ストレート型ローラカッタ7外周部のトンネ
ルトンネル掘進方向前端位置より、更に所定距離L2 だ
け後方に設置されている。
【0027】図6は本発明に係る鉄筋入りコンクリート
管、およびその破砕状態を示す図で、(A)はコンクリ
ート管10で、(B)に示す縦筋11と横筋12との回
りをコンクリート部分13により固めて構成されてい
る。また(B)は縦筋11と横筋12とからなる鉄筋の
構成を示す図、(C)は一部破砕の完了したコンクリー
ト管10を示す図である。
【0028】次に図1〜図4に示したカッタヘッド2に
よるコンクリート管10の破砕作用について、図6
(C)により説明する。コンクリート管10をカッタヘ
ッド2に設置された各カッタにより既破砕部分10aを
破砕して横筋12の近傍に達すると、図4に示すように
テーパ型ディスクカッタ4はストレート型ローラカッタ
7よりL1 だけ前方に設置され、またカッタビット9よ
りL1 +L2 だけ前方に設置されているため、縦筋11
に接続されたリング状の横筋12が、テーパ型ディスク
カッタ4により破砕された破砕面10cから前方に露出
してくる。この状態でカッタヘッド2が回転するとカッ
タヘッド2上に設置されたテーパ型ローラカッタ5およ
びストレート型ローラカッタ7により、コンクリート管
10の破砕面10cに縦筋11を介して強固に支持され
た横筋12が、各ローラカッタの自転により歯のピッチ
間隔にチップ状の横筋小片12aに切断される。その
後、横筋12により一体に接続されていた縦筋11同志
の接続が絶たれた状態で、コンクリート管10の破砕面
10cに強固に支持された縦筋11は、カッタビット9
によりチップ状の縦筋小片11aに切断される。あるい
は縦筋はカッタビット9により切断されない場合でも、
カッタビット9により折り曲げられ、ローラカッタ5,
7により切断される。
【0029】このようにして、チップ状に切断された縦
筋小片11aおよび横筋小片12aはカッタヘッド面板
内に容易に取り込まれて、通常の掘削土砂と同様にして
排土することができる。特に、コンクリート管10のコ
ンクリート部分13が破砕されて破砕面10cの前方に
出てくる、カッタヘッド2と略平行なリング状の横筋1
2は、各ローラカッタ5,7によりチップ状の横筋小片
12aに確実に切断される。従って、リング状の横筋1
2が長いまま残ることがなくなるため、カッタヘッド2
の面板の土砂取込開口等の穴や隙間に絡みつくことな
く、カッタヘッド面板内に容易に取り込まれて排土する
ことができる。
【0030】図5は図1〜図3に示す第1の実施例であ
るカッタヘッドの回転方向と交わる切削歯を持つ各ロー
ラカッタ5,7の別例で、(A)は第2例であるセレー
ション型のローラカッタ7aを示し、(B)は第3例で
ある矩形歯型のローラカッタ7bを示す。図5(A)に
示すセレーション型のローラカッタ17では刃先がシャ
ープであるため、横筋12は切断され易いが、刃先の摩
耗が早く耐久性は低くなる。また図5(B)に示す矩形
歯型のローラカッタ27では刃先が歯車型のローラカッ
タ5,7に比べて鈍角であるため、横筋12は比較的切
断し難いが、刃先が摩耗し難く耐久性は優れている。尚
図5(A)、(B)にはストレート型ローラカッタ1
7,27を示してあるが、テーパ型ローラカッタ5につ
いても同様のため説明を省略する。また各ローラカッタ
5,7の他の実施例としては、歯車状のローラカッタで
あればスプロケット型、台形歯型等の種々の変形が考え
られるがその説明を省略する。
【0031】図7に示すコンクリート管20には縦筋2
1と、螺旋状のフープ筋22がコンクリート部23に埋
め込まれている。このコンクリート管20を本発明のカ
ッタヘッド2により破砕すると、フープ筋22の先端部
はコンクリート部分23の破砕面20cに対して傾斜し
た状態で破砕面20cから突出する。そのため図7
(B)に示すように、未破砕コンクリート管20内のフ
ープ筋22と破砕面20cとのなす角が鈍角βの方向か
ら鋭角αの方向、即ち矢印Y方向からカッタヘッド2を
回転させると、フープ筋22先端から付根部に向かって
カッタヘッド2が回転することになるため、フープ筋2
2は埋め込まれている位置からずれ易く、また破砕面2
0cにおけるフープ筋22のコンクリート部分23が崩
れる。このためカッタヘッド2に装着された各ローラカ
ッタ5,7の押付力に対する十分な反力がとれないた
め、フープ筋22を確実に切断できない。
【0032】また矢印X方向からカッタヘッド2を回転
させると、フープ筋22の付根部から先端に向かってカ
ッタヘッド2が回転することになるため、フープ筋22
がカッタヘッド2に絡みつくことがない。従って破砕面
20cにおけるフープ筋22の付根部のコンクリート部
分23が崩れることなく、各ローラカッタ5,7の押付
力が増加してフープ筋22を確実に切断できる。
【0033】図8に示す本発明に係るカッタヘッドの第
2実施例の構成について説明する。なお、図1〜図3に
示す第1実施例と同様な構成には同一符号を付し、同様
な部分についてはその説明を省略し、異なる部分につい
てのみ説明する。トンネル掘進機の前端部に回転自在に
装着されたカッタヘッド2は、一つの直径方向におい
て、コンクリート管と略同一半径位置となる外周部に
は、半径方向に各回転軸を有するテーパ型ディスクカッ
タ4が、内周部には二つのストレート型ディスクカッタ
6が設置されている。一つの直径方向と直交する直径方
向には、外周部にテーパ型ローラカッタ5が、またカッ
タヘッド2の回転中心Oに対してテーパ型ローラカッタ
5と反対側にはストレート型ローラカッタ7が設置され
ている。
【0034】二つのローラカッタ5,7の時計方向、反
時計方向の各回転方向の後方には、それぞれカッタビッ
ト31が設置されている。また、二つのローラカッタ
5,7とカッタビット31間には、それぞれコンクリー
ト管の破砕屑を取り込む開口32が設置されている。カ
ッタビット31の前縁31aは、図8に示すように、刃
先の外周側が、内周側よりもカッタ回転方向前方に位置
するよう、カッタビット31刃先がψだけ傾斜して設置
されている。また、前縁31aの位置が異なる複数個の
カッタビット31が用意されており、これらカッタビッ
ト31を取替えて開口32の大きさを調整することによ
り、コンクリート管の破砕屑の取込み量や、完全に破断
されずに長くなった鉄筋の取込み制限を調整して、最適
な作業条件でコンクリート管の破砕作業を実施してい
る。
【0035】図9に示すように、ローラカッタ5を回転
自在に装着したブラケット33は、カッタヘッド2を構
成するフレーム2aにシム34を介して固着されてい
る。また、カッタビット31もカッタヘッド2にシム3
5を介して固着されている。このように、カッタヘッド
2前面からローラカッタ5外周部の前端位置までの高さ
hは、カッタヘッド2前面からカッタビット31の前端
位置までの高さbより、所定距離δだけ前方に設置され
る。また、カッタビット31の前縁31aは所定の鋭角
θに形成されており、前縁31aの先端には刃先31b
が形成されている。ローラカッタ7のトンネル掘進方向
に対する設置位置についてもローラカッタ5と同様のた
め説明を省略する。
【0036】第2実施例においても図4に示すように、
二つのローラカッタ5,7外周部のトンネル掘進方向に
おける前端位置は、テーパ型ディスクカッタ4外周部の
トンネル掘進方向における前端位置より、所定距離L1
だけ後方に設置されている。
【0037】前記構成による第2実施例の作用について
説明する。図8において、カッタヘッド2を時計方向に
回転することにより、ディスクカッタ4,6、およびロ
ーラカッタ5,7により破砕されたコンクリート管の破
砕屑は、カッタビット31の前縁31aにより掻き取ら
れて開口32から容易にカッタヘッド2内へ取り込まれ
る。さらに、カッタヘッド2の回転により、カッタビッ
ト31の前縁31aに押し付けられるコンクリート管の
破砕屑にはカッタヘッド2からPなる力が作用する。こ
の力Pは、前縁31aの垂直抗力Nと前縁31aの内方
に向く力Qとに分解されるが、力Qによりカッタヘッド
2の内方に押し込まれるため、コンクリート管の破砕屑
はカッタビット31により掻き取られるだけでなく、開
口32からカッタヘッド2内へ一層取り込まれ易くな
る。以上の説明においてはカッタヘッド2を時計方向に
回転させたときについて説明したが、カッタヘッド2を
反時計方向に回転させたときについても、同様のため説
明を省略する。なお、前縁31aは、これとと交差する
カッタヘッド2の半径に対してカッタヘッド2の回転方
向にψだけ回転させてあるため、図9に示す前縁31a
の傾斜角θは必ずしも鋭角でなくてもコンクリート管の
破砕屑を開口32に誘導することができる。
【0038】カッタビット31の交換により開口32の
大きさを変えて、コンクリート管の破砕屑を取り込み易
くしたり、あるいは小さく破断しきれずに長いままの鉄
筋がカッタヘッド2内に取り込まれないように調整する
ことができる。開口32を小さく調整して、搬送装置が
詰まることを防止すると、長いままで残った鉄筋が開口
32の前部に滞留するが、これら鉄筋はカッタビット3
1の前縁31a先端の刃先31bと、隣接するローラカ
ッタ5,7により確実に破断されて、小さく調整された
開口32からでも容易にカッタヘッド2内に取り込まれ
る。そのため、カッタヘッド2前面にコンクリート管の
破砕屑が滞留することなく、また、コンクリート管の破
砕屑内に含まれる鉄筋片等がカッタヘッド2に絡まっ
て、掘進できなくなることを確実に防止できる。
【0039】図9に示すように、シム34,35により
カッタヘッド2前面からローラカッタ5外周部の前端位
置までの高さhと、カッタヘッド2前面からカッタビッ
ト31の前端位置までの高さbとの差δを加減すること
により、開口32の前部に滞留する長いままで残った鉄
筋の破断機能を調整したり、コンクリート管の破砕屑の
取り込み量を調整することができる。
【0040】図4に示すように、ローラカッタ5,7外
周部の前端位置を、ディスクカッタ4外周部の前端位置
より所定距離L1 だけ掘進方向、後方に設置することに
より、まず、ディスクカッタ4外周部でコンクリート部
分を破砕し、露出した鉄筋をローラカッタ5,7で破断
している。このような場合に、コンクリート管の強度が
低く、崩れ易いときには、シム34により所定距離L1
を少な目に設置すれば、鉄筋の根本がコンクリート管が
くずれることなく、ローラカッタ5により破断し易くな
る。コンクリート管の強度が高いときには、シム34に
より所定距離L1 を大き目に設置しても、鉄筋の根本は
コンクリート管に強固に支えられると共に、ローラカッ
タ5,7でコンクリート部分を破砕する負担が低減され
て耐久性が向上するため鉄筋を破断し易くなる。なお、
以上はローラカッタ5について説明したが、ローラカッ
タ7についても同様のため説明を省略する。
【0041】また、以上の説明ではローラカッタ5,7
はギヤーカッタとして説明したが、カッタヘッド2の円
周方向と交差する切削歯を持つローラカッタであれば、
螺旋カッター等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカッタヘッドの第1実施例を示す
断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図2のP部詳細図である。
【図5】本発明に係るカッタヘッドに使用するローラカ
ッタの別例を示す図で、(A)はセレーション型ローラ
カッタ、(B)は矩形歯型ローラカッタである。
【図6】本発明に係る鉄筋入りコンクリート管、および
その破砕状態を示す図で、(A)はコンクリート管の構
成を示す図、(B)は縦筋と横筋とからなる鉄筋の構成
を示す図、(C)は一部破砕の完了したコンクリート管
を示す図である。
【図7】本発明に係るトンネル掘進機のカッタヘッドに
より、破砕するフープ筋入りのコンクリート管を示す図
で、(A)は外形斜視図、(B)は(A)のP部詳細図
でV矢視図である。
【図8】本発明に係るカッタヘッドの第2実施例を示す
断面図である。
【図9】図8のA−A断面図である。
【図10】第1の従来技術における既設埋設管更新用シ
ールド掘進機の縦断面図である。
【図11】図7の前面図である。
【図12】図7の切削作用を説明する切削部断面図であ
る。
【図13】第2の従来技術を示す図で、(A)は既設埋
設管更新用シールド掘進機の縦断面図、(B)はカッタ
の詳細図である。
【図14】第3の従来技術を示す図で、(A)はカッタ
の側面斜視図、(B)は正面斜視図である。
【符号の説明】
1 トンネル掘進機 2 カッタヘッド 2a フレーム 3 センタカッタ 4 テーパ型ディスクカッタ 5 テーパ型ローラカッタ 5a,7a 歯幅分割溝 6 ストレート型ディスクカッタ 7 ストレート型ローラカッタ 9 カッタビット 10,20 コンクリート管 10a 既破砕部分 10b 未破砕部分 10c,20c 破砕面 11,21 縦筋 11a 縦筋小片 12 横筋 12a 横筋小片 13,23 コンクリート部分 17 セレーション型ローラカッタ 22 フープ筋 27 矩形歯型ローラカッタ 31 カッタビット 31a 前縁 32 開口 33 ブラケット 34,35 シム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設コンクリート管を破砕するためのカ
    ッタヘッドを装着したトンネル掘進機のコンクリート管
    破砕用カッタヘッドにおいて、コンクリート管の縦筋と
    略同一半径位置となるカッタヘッド上に設置されたカッ
    タビットと、コンクリート管の横筋と略同一半径位置と
    なるカッタヘッド上に設置され、かつカッタヘッドの略
    半径方向に回転軸を有し、カッタヘッドの回転方向と交
    わる切削歯を持つローラカッタとを備えることを特徴と
    するコンクリート管破砕用カッタヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1において、カッタビット刃先の
    外周側が、内周側よりもカッタ回転方向前方に位置する
    よう、カッタビット刃先を傾斜して設置したことを特徴
    とするコンクリート管破砕用カッタヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記カッタヘ
    ッドの略半径方向の回転軸を有するディスクカッタを備
    えることを特徴とするコンクリート管破砕用カッタヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記ディスクカッタ
    の外形をローラカッタの外形と略同一にすると共に、各
    取付ブラケットの形状も略同一とすることを特徴とする
    コンクリート管破砕用カッタヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4において、前記ロー
    ラカッタは歯幅分割溝を備えることを特徴とするコンク
    リート管破砕用カッタヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項3および請求項4において、ロー
    ラカッタの刃先の位置は、ディスクカッタ刃先の位置に
    対して出代が調整可能であることを特徴とするコンクリ
    ート管破砕用カッタヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5において、前記カッ
    タビットの前端位置を、ローラカッタの外周部前端より
    所定距離後方に設置することを特徴とするコンクリート
    管破砕用カッタヘッド。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007132164A (ja) * 2005-11-14 2007-05-31 Kajima Corp セグメントの接合構造
JP2009203775A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Sanwa Kizai Co Ltd 既設埋設管破砕用カッタヘッド
CN112922618A (zh) * 2021-02-03 2021-06-08 中铁二局集团有限公司 一种提高tbm或盾构机刀具使用率的施工方法
CN113605908A (zh) * 2021-09-07 2021-11-05 核工业井巷建设集团有限公司 一种用于微盾构顶管机刀盘的防缠绕刀头装置

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