JP2002047890A - トンネル掘削機 - Google Patents

トンネル掘削機

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JP2002047890A
JP2002047890A JP2000236801A JP2000236801A JP2002047890A JP 2002047890 A JP2002047890 A JP 2002047890A JP 2000236801 A JP2000236801 A JP 2000236801A JP 2000236801 A JP2000236801 A JP 2000236801A JP 2002047890 A JP2002047890 A JP 2002047890A
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儀徳 塩屋
Koji Yamazaki
幸司 山崎
Noriyasu Yamamori
規安 山森
Kazuhiro Naozuka
一博 直塚
Yoshikazu Kido
義和 木戸
Norio Kaneda
則夫 金田
Hiroshi Arai
洋 新井
Ryohei Watanabe
亮平 渡邊
Yoshifumi Arisawa
孔文 有澤
Naoyuki Ujiie
直之 氏家
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネル掘削機において、簡単な構造で確実
に支障物を掘削することでトンネルを継続して掘削可能
として作業性の向上を図る。 【解決手段】 シールド掘削機10にて、カッタヘッド
15に土砂掘削用カッタビット20と第1〜第4支障物
掘削用カッタビット21,22,23,24を装着し、
カッタビット20〜24の順に掘進方向後方側へずら
し、カッタヘッド15の回転方向に沿って配列する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前方の地中に掘削
困難な支障物があった場合でもこれを掘削して継続して
トンネルを掘削可能なトンネル掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なシールド掘削機は、掘削機本体
の前部に多数のカッタビットを有するカッタヘッドが回
転自在に装着され、駆動モータにより回転駆動可能とな
っている。また、掘削機本体の後部には円周方向に沿っ
て複数のシールドジャッキが並設されると共に、エレク
タ装置が装着されている。従って、駆動モータによりカ
ッタヘッドを回転しながら、シールドジャッキを伸長し
て既設のセグメントへの押し付け反力により掘削機本体
を前進させることで、カッタヘッドの各カッタビットが
前方の地盤を掘削し、この地盤の掘削に伴ってエレクタ
装置が既設トンネルの内周面にセグメントを組み付ける
ことで、トンネルを構築する。
【0003】ところで、トンネルを掘削中に、前方の地
盤に予期せぬ障害物、例えば、シートパイルや鉄筋コン
クリート杭などが発見された場合、シールド掘削機のカ
ッタビットでは破砕することができず、このカッタビッ
トが破損してしまう。
【0004】そのため、従来は、地中レーダなどにより
前方の地盤に存在する障害物を事前に探査し、トンネル
の上方の地面を開削してこの障害物を除去したり、振動
杭打ち機などを利用して障害物を抜き取っていた。ま
た、トンネル掘削機に障害物除去用のカッタ装置を設
け、障害物が検知されたら、収納されたカッタ装置を前
方に突出させて障害物を切削除去するものもあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな障害物の上方の地面を開削してこの障害物を除去す
る方法は、この除去作業に長期間を要すると共に、この
間はトンネル掘削作業を行うことができず、作業性がよ
くない。また、障害物の上方の地面にビルなどの建造物
があった場合には適用することができない。一方、障害
物除去用のカッタ装置を有するトンネル掘削機を用いる
方法は、カッタヘッドや掘削機本体内にカッタ装置を収
容するため、装置が大型化すると共に、このカッタ装置
を出没及び作動させるための構造が複雑となり、製造コ
ストも上昇してしまう。
【0006】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、簡単な構造で確実に支障物を掘削することでト
ンネルを継続して掘削可能として作業性の向上を図った
トンネル掘削機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明のトンネル掘削機は、筒状をなす掘
削機本体の前部にカッタヘッドを回転自在に支持し、該
カッタヘッドの前面部に複数の土砂掘削用カッタビット
と複数の支障物掘削用カッタビットを設け、前記土砂掘
削用カッタビットに対して前記支障物掘削用カッタビッ
トを掘進方向後方にずらして配設したことを特徴とする
ものである。
【0008】また、請求項2の発明のトンネル掘削機で
は、前記土砂掘削用カッタビット及び前記支障物掘削用
カッタビットを、前記カッタヘッドに装着されたビット
本体に超硬チップを固定すると共にすくい角及び逃げ角
を設けて構成し、前記カッタヘッドの回転方向に沿って
配列したことを特徴としている。
【0009】また、請求項3の発明のトンネル掘削機で
は、前記支障物掘削用カッタビットを掘進方向前後にず
らした複数のカッタビットから構成し、掘進方向最後方
のカッタビットの掘削刃を鈍角としたことを特徴として
いる。
【0010】また、請求項4の発明のトンネル掘削機で
は、前記支障物掘削用カッタビットを掘進方向前後及び
前記カッタヘッドの回転方向左右にずらした複数のカッ
タビットから構成したことを特徴としている。
【0011】また、請求項5の発明のトンネル掘削機で
は、前記土砂掘削用カッタビットの刃部の材質が前記支
障物掘削用カッタビットの刃部の材質と異なることを特
徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0013】図1に本発明の第1実施形態に係るトンネ
ル掘削機としてのシールド掘削機の正面視、図2に本実
施形態のシールド掘削機の概略断面、図3に図1のIII
−III断面、図4に図3のIV−IV断面、図5に本実施形
態のシールド掘削機による掘削作業工程を表す概略、図
6に本実施形態のシールド掘削機による掘削作業計画を
表す概略を示す。
【0014】本実施形態のシールド掘削機は、図6に示
すように、平面視L字形状に屈曲した既設のトンネル10
1に対して、新設のトンネルを201を掘削して接合するこ
とで、T字形状のトンネルを構築する作業に適用される
ものである。この場合、L字形状をなす既設トンネル10
1は、図示しないシールド掘削機(掘削機本体106)によ
って矢印A方向に掘削された第1トンネル102と、図示
しないシールド掘削機(掘削機本体111)によって矢印
B方向に掘削された第2トンネル103とを屈曲トンネル1
04で連結することで構築されたものである。
【0015】第1トンネル102は外周部がセグメント105
で構成され、その先端部には円筒形状をなす掘削機本体
106が埋設され、この掘削機本体106の内部に複数のH鋼
及びC型チャンネル材が溶接して形成されたブラインド
スクリーン107が形成されると共に、防護コンクリート1
08,109が形成されている。一方、第2トンネル103は外
周部がセグメント110で構成され、その先端部には円筒
形状をなす掘削機本体111が埋設され、この掘削機本体1
03の内部にコンクリート壁112,113が形成されている。
【0016】本実施形態では、このような既設トンネル
101における第1トンネル102の先端部側から新設トンネ
ル201を矢印C方向に掘進し、掘削機本体106、ブライン
ドスクリーン107、防護コンクリート108,109等を掘削
して第1トンネル102並びに第2トンネル103に接合す
る。
【0017】図1及び図2に示すように、このようなト
ンネル掘削作業に用いられる本実施形態のシールド掘削
機10において、筒状をなす掘削機本体11の前部には
バルクヘッド12が形成され、このバルクヘッド12に
は軸受13により回転体14が回転自在に支持され、こ
の回転体14にカッタヘッド15が装着されている。こ
のカッタヘッド15は、2つのカッタスポーク16及び
カッタ面板17が外周リング18に支持されてなり、中
央に先行カッタビット19が固定され、各カッタスポー
ク16の両側に土砂掘削用カッタビット20が多数装着
され、面板17に4種類の第1〜第4支障物掘削用カッ
タビット21,22,23,24が装着されている。ま
た、カッタスポーク16には押出ジャッキ25によって
外周側に突出可能なコピーカッタ26が装着されてい
る。
【0018】また、カッタヘッド15及び回転体14の
後部にはリングギア27が固定される一方、掘削機本体
11には駆動モータ28が装着され、この駆動モータ2
8の駆動ギア29がリングギア27に噛み合っている。
従って、駆動モータ28を駆動して駆動ギア29を回転
駆動すると、リングギア27を介してカッタヘッド15
を回転することができる。
【0019】一方、掘削機本体11内にはスクリューコ
ンベヤ30が配設されており、前端部がバルクヘッド1
2を貫通してチャンバ31に連通されている。また、掘
削機本体11の内周面には周方向に沿ってシールドジャ
ッキ32が複数並設されると共に、その後部にセグメン
トSを組立てるエレクタ装置33が配設されている。従
って、このシールドジャッキ32が掘進方向後方に伸長
して既設のセグメントSに押し付けることで、その反力
により掘削機本体11を前進することができ、エレクタ
装置33が前進した掘削機本体11と既設のセグメント
Sとの空所にセグメントを組み付けることができる。
【0020】ところで、本実施形態のシールド掘削機1
0は、前述したように、土砂地盤の他に掘削機本体10
6、ブラインドスクリーン107、防護コンクリート108,1
09等の支障物を掘削可能となっており、カッタヘッド1
5には土砂掘削用カッタビット20と共に第1〜第4支
障物掘削用カッタビット21,22,23,24が装着
されている。即ち、図3及び図4に示すように、カッタ
スポーク16の回転方向前後に固定されたブラケット3
4には支持軸35によって土砂掘削用カッタビット20
の基端部が回動自在に装着されており、土砂掘削用カッ
タビット20の先端部には超硬チップ20aが固定さ
れ、すくい角α0 及び逃げ角β0 が設けられている。一
方、カッタ面板17には第1〜第3支障物掘削用カッタ
ビット21,22,23の基端部が固定されており、そ
の先端部には超硬チップ21a,22a,23aが固定
され、すくい角α1 ,α2 ,α3 及び逃げ角β1
β2 ,β3が設けられている。
【0021】そして、各カッタビット20〜23はそれ
ぞれ掘進方向後方にずらして配設されることで、カッタ
ヘッド15の前面からの高さがそれぞれH0 >H1 >H
2 >H3 となっており、且つ、カッタヘッド15の回転
方向に沿って配列されている。また、カッタビット20
〜23における超硬チップ20a,21a,22a,2
3aの硬度は、超硬チップ21aと22aと23aがそ
れぞれほぼ同等で、超硬チップ20aは超硬チップ21
a,22a,23aに対して硬く脆い材料で構成されて
いる。なお、図3及び図4では、第4支障物掘削用カッ
タビット24を省略してあるが、ほぼ同様の構造となっ
ており、カッタヘッド15の前面からの高さが第3支障
物掘削用カッタビット23より低くなっており、硬度は
同等である。
【0022】従って、このように構成されたシールド掘
削機10にてトンネルを掘削するには、図2に示すよう
に、駆動モータ28によりカッタヘッド15を回転させ
ながら複数のシールドジャッキ32を伸長すると、既設
のセグメントSへの押し付け反力によって掘削機本体1
1が前進し、最前方に位置している多数の先行カッタビ
ット19及び土砂掘削用カッタビット20が前方の地盤
を掘削する。この場合、各支障物掘削用カッタビット2
1,22,23,24は土砂掘削用カッタビット20よ
りも後方に位置しているので、磨耗することはほとんど
ない。そして、掘削された土砂はチャンバ31に取り込
まれ、スクリューコンベヤ30によって外部に排出され
る。その後、シールドジャッキ32の何れか一つを縮み
方向に作動して既設のセグメントSとの間に空所を形成
し、エレクタ装置33によってこの空所に新しいセグメ
ントSを装着する。
【0023】この作業の繰り返しによってトンネルを連
続的に掘削形成していき、図6に示すように、シールド
掘削機10を第1トンネル102における掘削機本体106に
向けて接近させ、先端部が掘削機本体106の内側に嵌入
するように方向制御を行う。そして、図5(a)に示すよ
うに、シールド掘削機10を推進し、カッタヘッド15
の回転により各カッタビット19,20が掘削機本体10
6の内側並びに土砂を掘削していく。その後、シールド
掘削機10の先端部がブラインドスクリーン107に至
り、更に前進させて掘削作業を行う。ところが、このブ
ラインドスクリーン107は鋼鉄製であるために土砂掘削
用カッタビット20で切削することは困難であり、刃先
が磨耗したり欠損したりする。すると、この土砂掘削用
カッタビット20に代わり、鋼鉄部材を切削可能な第1
支障物掘削用カッタビット21が最前方に位置すること
となり、この第1支障物掘削用カッタビット21により
ブラインドスクリーン107を切削する。
【0024】そして、カッタヘッド15の回転により第
1支障物掘削用カッタビット21がブラインドスクリー
ン107を切削し、図5(b)に示すように、ブラインドス
クリーン107の切削が完了すると、更にシールド掘削機
10を前進させて防護コンクリート108,109の掘削作業
を行い、第1トンネル102に連通させる。このシールド
掘削機10によるブラインドスクリーン107及び防護コ
ンクリート108,109の掘削作業時に、第1支障物掘削用
カッタビット21の刃先が磨耗や欠損した場合には、こ
の第1支障物掘削用カッタビット21に代わり、第2支
障物掘削用カッタビット22が最前方に位置するため、
この第2支障物掘削用カッタビット22により切削、掘
削作業を継続する。同様に第2支障物掘削用カッタビッ
ト22の刃先が磨耗や欠損した場合には、この第3、第
4支障物掘削用カッタビット23,24により切削、掘
削作業を継続する。
【0025】このように本実施形態のシールド掘削機1
0では、カッタヘッド15に土砂掘削用カッタビット2
0と第1〜第4支障物掘削用カッタビット21,22,
23,24を装着し、カッタビット20〜24の順に掘
進方向後方側へずらし、カッタヘッド15の回転方向に
沿って配列している。従って、通常掘削時には土砂掘削
用カッタビット20が土砂地盤を掘削する一方、各支障
物掘削用カッタビット21,22,23,24の磨耗が
抑制され、ブラインドスクリーン107や防護コンクリー
ト108,109の掘削時には、土砂掘削用カッタビット20
が摩耗、破損して各支障物掘削用カッタビット21,2
2,23,24が順に最前方位置となってこの支障物を
掘削することとなる。このようにシールド掘削機10は
掘削作業を中断せずに土砂地盤並びに支障物を連続して
掘削することができる。
【0026】また、各カッタビット20,21,22,
23,24はそれぞれすくい角及び逃げ角が設けられて
いるため、切削性が低下することなく連続して掘削する
ことができる。更に、各カッタビット20,21,2
2,23,24をカッタスポーク16及びカッタ面板1
7の両側にそれぞれ外側を向くような対称位置に設けた
ので、カッタヘッド15の回転方向に拘らずに掘削が可
能となる。土砂掘削用カッタビット20を回動可能とし
たので、カッタヘッド15の正回転時に逆回転用のカッ
タビット20は後方に回動するために背面磨耗を低減で
きる。
【0027】なお、上述した第1実施形態では、土砂掘
削用カッタビット20及び第1〜第4支障物掘削用カッ
タビット21,22,23,24における超硬チップ2
0a,21a,22a,23aの形状を先端を水平鋭角
としたが、これに限定されるものではない。
【0028】図7に本発明の第2実施形態のシールド掘
削機に装着された支障物掘削用カッタビットの正面視、
図8に本発明の第3実施形態のシールド掘削機に装着さ
れた支障物掘削用カッタビットの側面視、図9に第3実
施形態の支障物掘削用カッタビットの平面視を示す。な
お、図7は図4に対応し、図8は図3に対応し、図9は
図1の一部に対応するものであり、前述した実施形態で
説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号
を付して重複する説明は省略する。
【0029】第2実施形態では、図7(a)に示すよう
に、面板17に固定された第1〜第3支障物掘削用カッ
タビット41,42,43の先端部の形状を山型とし、
カッタビット41〜43の順に掘進方向後方側へずら
し、カッタヘッド15の回転方向に沿って配列してい
る。また、図7(b)に示すように、面板17に固定され
た第1〜第3支障物掘削用カッタビット41a,42
a,43aの先端部の形状を複数の山型とし、カッタビ
ット41a〜43aの順に掘進方向後方側へずらすと共
に、カッタヘッド15の回転方向左右にずらして配列し
ている。このようにカッタビット41,42,43の先
端部の形状を山型とすることで、支障物に対する掘削力
を集中させることが可能となる。また、カッタビット4
1a,42a,43aカッタヘッド15の回転方向左右
にずらすことで、掘進速度が上がって切り込み深さが大
きくなった場合、各カッタビット41a,42a,43
aの回動軌跡が山と谷の部分で一致して切り込み深さに
よる自由面が形成されるため、切削力を低減できると共
に、耐久性を向上できる。
【0030】第3実施形態では、図8(a)及び図9(a)
に示すように、面板17に固定された第1〜第3支障物
掘削用カッタビット51,52,53を一体に形成し、
カッタビット51〜53の順にカッタヘッド15の回転
方向前方側から位置させると共に、掘進方向後方側へず
らしている。また、図8(b)に示すように、面板17に
固定された第1〜第3支障物掘削用カッタビット51
a,52a,53aを一体に形成し、カッタビット51
a〜53aの順にカッタヘッド15の回転方向後方側か
ら位置させると共に、掘進方向後方側へずらしている。
このようにカッタビット51(51a),52(52
a),53(53a)を一体に形成することで、製造を
容易にして低コスト化できると共に、組付作業を簡素化
できる。
【0031】なお、第1〜第3支障物掘削用カッタビッ
ト51,52,53を一体に形成した場合、図9(b)に
示すように、カッタヘッド15の回転中心Oの円弧状に
形成すると、切削効率がよく、且つ、掘進方向後方側の
カッタビットの磨耗が更に抑制できる。
【0032】また、上述した各実施形態にて、支障物掘
削用カッタビットの形状を各種説明したが、複数の支障
物掘削用カッタビットごとに異形としてもよい。図10
に本発明の第4実施形態のシールド掘削機の正面視、図
11に図10のXI−XI断面を示す。なお、前述した実施
形態で説明したものと同様の機能を有する部材には同一
の符号を付して重複する説明は省略する。
【0033】第4実施形態において、図10及び図11
に示すように、カッタヘッド60は、カッタスポーク1
6及びカッタ面板17が外周リング18に支持され、中
央に先行カッタビット19が固定され、カッタスポーク
16の両側に土砂掘削用カッタビット20が多数装着さ
れ、面板17に4種類の第1〜第4支障物掘削用カッタ
ビット61,62,63,64が装着されている。土砂
掘削用カッタビット20は先端部に超硬チップ20aが
固定され、すくい角α0 及び逃げ角β0 が設けられてい
る。第1支障物掘削用カッタビット61は先端部に超硬
チップ61aが固定され、すくい角α1 及び逃げ角β1
が設けられている。第2支障物掘削用カッタビット62
は先端部に超硬チップ62aが固定され、すくい角α2
及び逃げ角β2 が設けられている。第3支障物掘削用カ
ッタビット63は山型をなし先端部に超硬チップ63a
が固定されている。
【0034】そして、各カッタビット20,61〜63
はそれぞれ掘進方向後方にずらして配設されることで、
カッタヘッド15の前面からの高さがそれぞれH0 >H
1 >H2 >H3 となっており、且つ、カッタヘッド15
の回転方向左右にずれて配列されている。また、カッタ
ビット20,61〜63における超硬チップ20a,6
1a,62a,63aの材質は、超硬チップ20aが硬
く脆い材質であり、超硬チップ61aと62aは鉄鋼切
削工具用の材質とし、超硬チップ63aは20aよりも
比較的軟らかくて欠損しにくい材質で構成されている。
なお、図11では、第4支障物掘削用カッタビット64
を省略してあるが、ほぼ同様の構造となっており、カッ
タヘッド15の前面からの高さが第3支障物掘削用カッ
タビット63より低くなっており、材質は63aと同等
である。
【0035】このように本実施形態にあっては、カッタ
ヘッド60の回転により土砂掘削用カッタビット20が
土砂地盤を掘削して支障物に至ると、この土砂掘削用カ
ッタビット20は刃先が磨耗したり欠損し、第1支障物
掘削用カッタビット61が最前方に位置し、この第1支
障物掘削用カッタビット61により支障物を掘削する。
この第1支障物掘削用カッタビット61がの刃先が磨耗
や欠損した場合には、各支障物掘削用カッタビット6
2,63,64が最前方に位置して掘削作業を継続して
行う。
【0036】この場合、地盤が土砂から硬度な支障物に
変わっても、土砂掘削用カッタビット20から各支障物
掘削用カッタビット61,62,63,64へ自動的に
切り換わることで、掘削作業を中断せずに土砂地盤並び
に支障物を連続して掘削することができる。また、各カ
ッタビット20,61,62にそれぞれすくい角及び逃
げ角を設けたことで、切削性が低下することなく連続し
て掘削することができる。更に、各カッタビット20,
61を回動可能としたので、カッタヘッド60の正回転
時に逆回転用のカッタビットは後方に回動するために背
面磨耗を低減できる。また、掘進方向最後方の第3、第
4支障物掘削用カッタビット63,64の形状を山型と
して破損しにくい形状としたことで、支障物掘削用カッ
タビット61,62が支障物の掘削中に破損したとして
も、切削効率が低下するものの第3、第4支障物掘削用
カッタビット63,64により確実に支障物を掘削する
ことができる。
【0037】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明のトンネル掘削機によれば、筒状
をなす掘削機本体の前部にカッタヘッドを回転自在に支
持し、カッタヘッドの前面部に複数の土砂掘削用カッタ
ビットと複数の支障物掘削用カッタビットを設け、土砂
掘削用カッタビットに対して支障物掘削用カッタビット
を掘進方向後方にずらして配設したので、土砂掘削中は
支障物掘削用カッタビットが後方に位置して磨耗するこ
とが抑制され、地盤が土砂から硬度な支障物に変わった
ら、掘進方向前側の土砂掘削用カッタビットが摩耗ある
いは欠損して支障物掘削用カッタビットが最前方に位置
して支障物を掘削することができ、簡単な構造で確実に
支障物を掘削することで、掘削作業を中断せずにトンネ
ルを継続して掘削可能として作業性を向上することがで
きる。
【0038】また、請求項2の発明のトンネル掘削機に
よれば、土砂掘削用カッタビット及び支障物掘削用カッ
タビットを、カッタヘッドに装着されたビット本体に超
硬チップを固定すると共にすくい角及び逃げ角を設けて
構成し、カッタヘッドの回転方向に沿って配列したの
で、切削性が低下することなく連続して掘削することが
できると共に、土砂掘削中における支障物掘削用カッタ
ビットの磨耗を抑制することができる。
【0039】また、請求項3の発明のトンネル掘削機に
よれば、支障物掘削用カッタビットを掘進方向前後にず
らした複数のカッタビットから構成し、掘進方向最後方
のカッタビットの掘削刃を鈍角としたので、掘進方向前
方側の支障物掘削用カッタビットが支障物の掘削中に破
損しても、切削効率が低下するものの破損に対して耐久
性の高い最後方の支障物掘削用カッタビットにより確実
に支障物を掘削することができる。
【0040】また、請求項4の発明のトンネル掘削機に
よれば、支障物掘削用カッタビットを掘進方向前後及び
カッタヘッドの回転方向左右にずらした複数のカッタビ
ットから構成したので、掘進速度が上がって切り込み深
さが大きくなった場合、各カッタビットの回動軌跡が山
と谷の部分で一致して切り込み深さによる自由面が形成
されるため、切削力を低減することができると共に、耐
久性を向上することができる。
【0041】また、請求項5の発明のトンネル掘削機に
よれば、土砂掘削用カッタビットの刃部の材質を支障物
掘削用カッタビットの刃部の材質と異なるものとしたの
で、支障物に対して土砂掘削用カッタビットを破損しや
すくし、支障物掘削用カッタビットを破損しにくくする
ことで、その切り換えを容易として作業性を向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るトンネル掘削機と
してのシールド掘削機の正面図である。
【図2】本実施形態のシールド掘削機の概略断面図であ
る。
【図3】図1のIII−III断面図である。
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】本実施形態のシールド掘削機による掘削作業工
程を表す概略図である。
【図6】本実施形態のシールド掘削機による掘削作業計
画を表す概略図である。
【図7】本発明の第2実施形態のシールド掘削機に装着
された支障物掘削用カッタビットの正面図である。
【図8】本発明の第3実施形態のシールド掘削機に装着
された支障物掘削用カッタビットの側面図である。
【図9】第3実施形態の支障物掘削用カッタビットの平
面図である。
【図10】本発明の第4実施形態のシールド掘削機の正
面図である。
【図11】図10のXI−XI断面図である。
【符号の説明】
11 掘削機本体 15 カッタヘッド 13 カッタスポーク 20 土砂掘削用カッタビット 21 第1支障物掘削用カッタビット 22 第2支障物掘削用カッタビット 23 第3支障物掘削用カッタビット 24 第4支障物掘削用カッタビット 28 駆動モータ 32 シールドジャッキ 33 エレクタ装置 41,41a,61 第1支障物掘削用カッタビット 42,42a,62 第2支障物掘削用カッタビット 43,43a,63 第3支障物掘削用カッタビット 60 カッタヘッド 64 第4支障物掘削用カッタビット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩屋 儀徳 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 山崎 幸司 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 山森 規安 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 直塚 一博 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 木戸 義和 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 金田 則夫 神奈川県横浜市神奈川区富家町1−1 株 式会社熊谷組横浜支店内 (72)発明者 新井 洋 神奈川県横浜市神奈川区富家町1−1 株 式会社熊谷組横浜支店内 (72)発明者 渡邊 亮平 神奈川県横浜市神奈川区富家町1−1 株 式会社熊谷組横浜支店内 (72)発明者 有澤 孔文 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 氏家 直之 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 2D054 BA07 BB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状をなす掘削機本体の前部にカッタヘ
    ッドを回転自在に支持し、該カッタヘッドの前面部に複
    数の土砂掘削用カッタビットと複数の支障物掘削用カッ
    タビットを設け、前記土砂掘削用カッタビットに対して
    前記支障物掘削用カッタビットを掘進方向後方にずらし
    て配設したことを特徴とするトンネル掘削機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のトンネル掘削機におい
    て、前記土砂掘削用カッタビット及び前記支障物掘削用
    カッタビットを、前記カッタヘッドに装着されたビット
    本体に超硬チップを固定すると共にすくい角及び逃げ角
    を設けて構成し、前記カッタヘッドの回転方向に沿って
    配列したことを特徴とするトンネル掘削機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のトンネル掘削機におい
    て、前記支障物掘削用カッタビットを掘進方向前後にず
    らした複数のカッタビットから構成し、掘進方向最後方
    のカッタビットの掘削刃を鈍角としたことを特徴とする
    トンネル掘削機。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のトンネル掘削機におい
    て、前記支障物掘削用カッタビットを掘進方向前後及び
    前記カッタヘッドの回転方向左右にずらした複数のカッ
    タビットから構成したことを特徴とするトンネル掘削
    機。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のトンネル掘削機におい
    て、前記土砂掘削用カッタビットの刃部の材質が前記支
    障物掘削用カッタビットの刃部の材質と異なることを特
    徴とするトンネル掘削機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112593951A (zh) * 2020-12-07 2021-04-02 安徽唐兴机械装备有限公司 一种快速更换顶管机刀头的装置及其工作方法

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